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特開2022-46744表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022046744
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0482 20130101AFI20220315BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20220315BHJP
   G06F 3/04847 20220101ALI20220315BHJP
【FI】
G06F3/0482
H04N1/00 350
G06F3/0484 170
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022000574
(22)【出願日】2022-01-05
(62)【分割の表示】P 2017217464の分割
【原出願日】2017-11-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】河島 豪
(57)【要約】
【課題】設定項目毎の設定値を効率的に設定できるようにする。
【解決手段】表示制御装置において、制御部は、複数の設定項目が配列された項目リスト51を表示部に表示させる。このとき、複数の設定項目の各々の設定値は未設定状態にされている。制御部は、項目リスト51の中からいずれか1つの設定項目が選択されると、項目リスト51に代えて設定値リスト61を表示させる。設定値リスト61は、選択された設定項目に対応する複数の設定値が配列されている。制御部は、設定値リスト61の中からいずれか1つの設定値が選択されると、その選択された設定値を、対応する設定項目の設定値に設定し、その設定後、設定値リスト51に代えて再び項目リスト61を表示させる。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
入力部と、
制御部と、
を備えた表示制御装置であって、
前記制御部は、
複数の設定項目が配列された項目リストを前記表示部に表示させる項目リスト表示処理であって、前記複数の設定項目の各々の設定値は未設定状態にされている、前記項目リスト表示処理と、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記入力部を介して、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択処理と、
前記項目選択処理により前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示処理と、
前記入力部を介して、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択処理と、
前記設定値選択処理により選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定処理と、
前記設定処理により前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示処理と、
を実行する表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記設定項目毎に、対応する前記複数の設定値のうち、他の前記設定項目において前記設定処理によってすでに設定されている前記設定値との間で、すでに設定されている設定値と同時には設定できない排他関係が生じている設定値の割合を示す排他率を算出する排他率算出処理
を実行し、
前記項目リスト再表示処理は、前記設定項目毎の前記排他率に応じた特定の表示方法によって前記項目リストを前記表示部に表示させるように構成されている、
表示制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示制御装置であって、
前記特定の表示方法は、前記設定項目毎に、対応する前記排他率を示す排他率情報を表示させることを含む、表示制御装置。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の表示制御装置であって、
前記特定の表示方法は、前記項目リストにおいて各前記設定項目を前記排他率が高い順に配列させることを含む、表示制御装置。
【請求項5】
請求項2~請求項4のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、前記設定処理によって前記設定値が設定される度に、前記排他率算出処理を実行するように構成されている、表示制御装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記項目リスト再表示処理は、前記項目リストに加えて、前記排他率が0よりも大きい前記設定項目毎に、排他解除ボタン画像を表示させるように構成されており、
前記制御部は、さらに、
前記入力部を介して、前記排他解除ボタン画像を指示する操作を受け付ける排他解除受付処理と、
前記排他解除受付処理により前記排他解除ボタン画像を指示する操作が受け付けられた場合、すでに前記設定処理によって設定値が設定されている他の前記設定項目のうち、設定を解除することによって、前記指示する操作が受け付けられた前記排他解除ボタン画像に対応した前記設定項目の排他率を0若しくは現在の値よりも低い値にし得る前記設定項目に対し、当該設定項目の設定値の設定を解除する、設定解除処理と、
を実行する表示制御装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記項目リスト表示処理及び前記項目リスト再表示処理は、前記項目リストに加えて、前記制御部に通常設定処理を実行させるための通常設定ボタン画像を表示させるように構成されており、
前記通常設定処理は、前記項目リストを表示させることなく、前記複数の設定項目に対して予め決められた設定順序に従って、順次、対応する前記設定項目の前記設定値リストを表示させ、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を前記入力部を介して選択させ、選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定するように構成されており、
前記制御部は、さらに、
前記入力部を介して、前記通常設定ボタン画像を指示する操作を受け付ける通常設定受付処理、
を実行し、
前記制御部は、前記通常設定受付処理により前記通常設定ボタン画像を指示する操作が受け付けられた場合、前記複数の設定項目のうち、まだ前記設定処理により設定値が設定されていない設定項目を処理対象として、前記通常設定処理を実行するように構成されている、
表示制御装置。
【請求項8】
請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記複数の設定項目の設定値を設定する方法を、前記入力部を介して、第1の設定方法及び第2の設定方法のうちのいずれかに指定させる設定方法指定処理、
を実行し、
前記制御部は、前記設定方法指定処理によって前記第1の設定方法が指定された場合、前記項目リスト表示処理を実行し、
前記制御部は、前記設定方法指定処理によって前記第2の設定方法が指定された場合、前記複数の設定項目の設定値をそれぞれ特定の初期値に設定し、前記複数の設定項目が配列されて且つ設定項目毎に対応する前記初期値が表示された初期設定リストを前記表示部に表示させる初期設定表示処理を実行する、
表示制御装置。
【請求項9】
表示制御方法であって、
複数の設定項目が配列された項目リストを表示部に表示させる項目リスト表示ステップであって、前記複数の設定項目の各々の設定値は未設定状態にされている、前記項目リスト表示ステップと、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択ステップと、
前記項目選択ステップにより前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示ステップと、
前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択ステップと、
前記設定値選択ステップにより選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定ステップと、
前記設定ステップにより前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示ステップと、
を備える表示制御方法。
【請求項10】
表示部と、
入力部と、
制御部と、
を備えた表示制御装置における前記制御部が実行可能なプログラムであって、
前記制御部に、
複数の設定項目が配列された項目リストを前記表示部に表示させる項目リスト表示処理であって、前記複数の設定項目の各々の設定値は未設定状態にされている、前記項目リスト表示処理と、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記入力部を介して、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択処理と、
前記項目選択処理により前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示処理と、
前記入力部を介して、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択処理と、
前記設定値選択処理により選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定処理と、
前記設定処理により前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示処理と、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の設定項目毎の設定値を選択させる画面を表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機能を実行する際に必要な複数の設定項目毎の設定値をユーザに選択させ、選択された各設定値に基づいて機能が実行されるように構成された表示制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-148552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
設定項目毎の設定値をユーザに選択させる方法として、例えば、機能の起動時に設定項目毎に特定の初期値が自動的に設定され、ユーザが必要に応じてその初期値を別の設定値に変更可能とする方法が考えられる。
しかし、この方法では、初期値がユーザの望む値になっていない場合に、設定値の変更に多くの手間がかかる可能性がある。
【0005】
また、設定項目毎の設定値をユーザに選択させる方法として、例えば、予め決められた設定項目順に、順次、当該設定項目の設定値の選択肢を表示させてその中から選択された選択肢を当該設定項目の設定値として設定する方法が考えられる。
しかし、この方法では、設定対象の設定項目の順序が予め決められているため、ユーザにとっては必ずしも効率的に設定できない可能性がある。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、設定項目毎の設定値を効率的に設定できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の表示制御装置は、表示部と、入力部と、制御部とを備える。制御部は、項目リスト表示処理と、項目選択処理と、設定値リスト表示処理と、設定値選択処理と、設定処理と、項目リスト再表示処理とを実行する。
項目リスト表示処理は、複数の設定項目が配列された項目リストを表示部に表示させる処理である。項目リストにおける、複数の設定項目の各々の設定値は、未設定状態にされている。項目選択処理は、表示部に項目リストが表示されている場合に、入力部を介して、項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる処理である。設定値リスト表示処理は、項目選択処理により設定項目が選択された場合に、表示部に、項目リストに代えて設定値リストを表示させる処理である。設定値リストは、選択された設定項目に対応する複数の設定値が配列されている。設定値選択処理は、入力部を介して、設定値リストの中からいずれか1つの設定値を選択させる処理である。設定処理は、設定値選択処理により選択された設定値を、対応する設定項目の設定値に設定する処理である。項目リスト再表示処理は、設定処理により設定値が設定された場合、表示部に、設定値リストに代えて再び項目リストを表示させる処理である。
【0008】
なお、項目リスト再表示処理によって項目リストが再表示される場合、すでに設定処理により設定値が設定されている設定項目についてはその設定値の設定が維持され、まだ設
定値が設定されていない設定項目の設定値については引き続き未設定状態が維持される。
このように構成された表示制御装置では、ユーザは、項目リストの中から、設定値を設定したい設定項目を選ぶことができ、その選んだ設定項目の設定値を、複数の設定値の選択肢の中から選ぶことができる。何れかの選択肢を選択してその選択肢が設定値に設定されたら、再び項目リストが表示されて、その項目リストの中から次に設定したい設定項目を選んで設定値を設定することができる。
【0009】
したがって、上記構成の表示制御装置によれば、設定項目毎の設定値をユーザが効率的に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態の画像処理装置の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態の画像処理装置の操作パネルを示す説明図である。
図3】実施形態のスキャンモード処理を示すフローチャートである。
図4図3におけるS130のウィザード形式処理の一部を示すフローチャートである。
図5図3におけるS130のウィザード形式処理の他の一部(図4の続き)を示すフローチャートである。
図6図4におけるS240の設定項目選択画面表示処理を示すフローチャートである。
図7図5におけるS480の通常ウィザード処理を示すフローチャートである。
図8】設定形式を選択する際に表示される画面例を示す説明図である。
図9】実施形態の設定項目情報テーブルを示す説明図である。
図10】選択的ウィザードによる設定値の選択手順を例示する説明図である。
図11】設定値選択画面の他の例を示す説明図である。
図12】ウィザード形式処理の他の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[実施形態]
(1)画像処理装置の構成
図1に示す本実施形態の画像処理装置10は、原稿の画像を読み取ってその読み取った画像の画像データを生成するスキャン機能、記録用紙への画像の印刷を行う印刷機能、スキャン機能により読み取った画像を印刷機能により記録用紙に印刷するコピー機能、ファクシミリデータの送受信を行うファクス機能など、規定の複数の機能を備えている。
【0012】
画像処理装置10は、図1に示すように、制御部11と、記憶部12と、表示部13と、入力部14と、読取部15と、印刷部16と、メディアインタフェース部17と、第1通信部18と、第2通信部19とを備え、これらがバス20を介して相互に接続されている。なお、メディアインタフェース部のことを、以下「メディアI/F」と略称する。
制御部11はCPUを有する。記憶部12は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリを有する。即ち、画像処理装置10は、CPU及び半導体メモリを含むマイクロコンピュータを備えている。
【0013】
制御部11は、非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。本実施形態では、記憶部12が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。なお、制御部11により実現される各種機能は、プログラムの実行によって実現することに限るものではなく、その一部又は全部について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現してもよい。
【0014】
記憶部12には、後述する待機画面25(図2参照)を含む、表示部13に表示させる各種画面のデータが記憶されている。また、記憶部12には、上記各機能を実行するためのプログラム、後述する図9の設定項目情報テーブルのデータ、後述する図3図7に示す各処理のプログラムも記憶されている。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを有する。
【0015】
入力部14は、各種入力操作を受け付けるための入力用デバイスを有する。入力部14が有する入力用デバイスには、図2に示す電源ボタン5、テンキー6、戻りボタン7、ホームボタン8、ストップボタン9、及びタッチパネル14aが含まれる。タッチパネル14aは、表示部13の表示デバイスにおける画像が表示される画像表示領域に配置される。
タッチパネル14aは、表示部13の画像表示領域に対する、指示体による接触又は近接による指示操作を検出可能である。即ち、タッチパネル14aは、表示部13の画像表示領域に対して指示体による指示操作が行われている場合に、その指示操作が行われている位置である指示位置を示す位置情報を出力可能に構成されている。本実施形態のタッチパネル14aは、指示体により指示操作が行われている間、位置情報を連続的又は周期的に出力するよう構成されている。
【0016】
なお、タッチパネル14aは、指示操作として接触のみ検出可能な構成であってもよいし、近接のみ検出可能な構成であってもよいし、接触及び近接の両方を検出可能な構成であってもよい。
制御部11は、タッチパネル14aから出力される位置情報を取得し、その取得した位置情報に基づいて、指示体の指示操作の有無、指示操作が行われている場合における指示位置、指示操作が行われている場合における指示体による少なくとも一種類の特定の操作を検出することができる。
【0017】
制御部11が検出可能な特定の操作としては、少なくとも、タップ操作がある。タップ操作は、指示体により指示操作が行われた後、同じ位置で指示体が離れる操作である。指示操作を行うことが可能な指示体の具体的態様は種々考えられ、例えば指先であってもよいし、スタイラスペンなどの特定の指示用デバイスであってもよい。
読取部15は、イメージセンサを備え、原稿の画像を読み取り、読み取った画像の画像データを生成する。印刷部16は、インクジェット技術や電子写真技術の印刷機構を有し、シート状の記録用紙に画像を印刷することが可能である。
【0018】
メディアI/F17は、例えばUSBフラッシュメモリなどの、各種の記憶メディアが装着されるインタフェース部であり、装着された記憶メディアに対するデータの書き込み及び読み出しを制御する。
第1通信部18は、画像処理装置10をデータ通信用のネットワークに接続するための通信インタフェースである。第1通信部18は、例えば、有線LAN、無線LAN、インターネットなどの各種ネットワークの少なくとも1つに接続可能である。画像処理装置10は、第1通信部18を介して、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの各種情報処理装置と有線又は無線にてデータ通信可能であってもよい。また、画像処理装置10は、第1通信部18を介してインターネットに接続し、インターネットを介して他の各種サーバや各種情報処理装置などとデータ通信可能であってもよい。
【0019】
第2通信部19は、通信回線150を通じて外部機器と通信を行うためのインタフェース部である。第2通信部19に接続される通信回線150は、本実施形態では例えば公衆電話網である。ファクス機能におけるファクシミリデータの送受信は、基本的には、第2通信部19を介して行われる。
(2)操作パネルの構成
画像処理装置10における、不図示の筐体の一側面には、図2に示す操作パネル3が設けられている。操作パネル3には、図2に示すように、電源ボタン5と、テンキー6と、戻りボタン7と、ホームボタン8と、停止ボタン9と、表示部13と、タッチパネル14aとが設けられている。なお、図2に示されている表示部13は、詳しくは、表示部13が有する表示デバイスにおける画像表示領域を示している。この画像表示領域のほぼ全範囲にタッチパネル14aが重畳配置されている。
【0020】
電源ボタン5は、画像処理装置10の電源をオン、オフさせるためにユーザにより操作されるハードキーである。電源ボタン5の押下により画像処理装置10に電源が投入されて画像処理装置10の動作が開始されると、制御部11は、特定の初期化処理を行った後、表示部13に待機画面25を表示させる。ユーザは、その待機画面25を起点として各種入力操作を行うことで、各種機能を実行させたり、各種設定を行ったりすることができる。
【0021】
テンキー6は、例えばファクシミリデータの送信先番号を入力するときやコピー機能におけるコピー部数を入力するときなど、主に数字を入力する際にユーザにより操作される、0~9までの各数字のハードキーを含む複数のハードキーの総称である。
戻りボタン7は、表示部13の画面を現在表示されている画面の直前に表示されていた画面に戻すためにユーザに操作されるハードキーである。ホームボタン8は、表示部13に待機画面25を表示させるためにユーザに操作されるハードキーである。停止ボタン9は、処理中の動作を停止させるためにユーザにより操作されるハードキーである。
【0022】
(3)待機画面の説明
待機画面25は、複数のタブを有するタブ形式の画面であり、タブを切り替えることで画面の内容を切り替えることができる。待機画面25を表示させるために必要な各種情報や、待機画面25に対して入力部14を介して各種入力操作が行われた場合に実行すべき処理の内容に関する情報などは、記憶部12に記憶されている。
【0023】
待機画面25には、複数のアイコンが配置される。本実施形態では、待機画面25に、第1アイコン31~第8アイコン38の8個のアイコンが配置される。各アイコンには、それぞれ、特定の処理が対応付けられている。ユーザによりいずれかのアイコンがタップされると、そのアイコンに対応付けられている特定の処理が実行される。
待機画面25のタブ画面に配置可能なアイコンには、大きく分類すると、4種類のアイコンがある。具体的に、規定機能アイコンと、ショートカットアイコンと、設定用アイコンと、未登録アイコンがある。
【0024】
規定機能アイコンは、画像処理装置10が有するスキャン機能、印刷機能、コピー機能、ファクス機能、ウェブサービス機能、便利ツール機能などの規定の複数の機能のうち何れかを実行させるための、その実行対象の規定の機能が登録されたアイコンである。つまり、規定機能アイコンには、登録されている規定の機能を実現させるための特定の処理が対応付けられている。
【0025】
規定機能アイコンがタップされると、後述するように、登録されている機能を実行するために必要な各種設定項目毎の設定値をユーザに選択させるための処理が行われる。そして、設定項目毎の設定値が決定されると、その決定された各設定値に基づく特定の処理が実行されることにより、登録されている機能が実現される。
ショートカットアイコンは、何れかの規定の機能、及びその規定の機能を実行させる際の各設定項目の設定値がユーザにより予め設定されたアイコンである。ショートカットアイコンは、基本的には、画像処理装置10の出荷時から予め配置されているアイコンでは
なく、未登録アイコンに対してユーザが任意に登録操作を行うことによって、その未登録アイコンに代わって配置されるアイコンである。ショートカットアイコンがタップされると、登録されている機能が、予め設定されている各設定値に従って実行される。
【0026】
設定用アイコンは、各種設定事項を設定するためのアイコンである。設定用アイコンには、各種設定事項を設定させるための特定の処理が対応付けられている。そして、設定用アイコンがタップされると、対応付けられている特定の処理が実行されることによって、各種設定事項の設定が実現される。
未登録アイコンは、機能等が何ら登録されていないアイコンであり、ユーザによって例えば規定機能アイコン又はショートカットアイコンを新規に登録することが可能なアイコンである。未登録アイコンがタップされると、当該未登録アイコンに対応付けられている特定の処理が実行されることによって、規定機能アイコン或いはショートカットアイコンとしての新規登録が実現される。
【0027】
図2に例示する待機画面25においては、第1アイコン31はファクス機能の規定機能アイコンであり、第2アイコン32はコピー機能の規定機能アイコンであり、第3アイコン33はスキャン機能の規定機能アイコンであり、第5アイコン35は設定用アイコンであり、第8アイコン38はスキャン機能のショートカットアイコンである。第4アイコン34、第6アイコン36、第7アイコン37は未登録アイコンである。
【0028】
(4)スキャンモード処理
次に、待機画面25におけるいずれかの規定機能アイコンがタップされた場合に実行される処理のうち、スキャン機能に対応した規定機能アイコン(例えば図2のスキャンアイコン33)がタップされた場合に実行されるスキャンモード処理について、図3図7を用いて説明する。
【0029】
制御部11は、待機画面25においてスキャン機能に対応した規定機能アイコンがタップされると、動作モードをスキャンモードに設定し、図3に示すスキャンモード処理を実行する。
制御部11は、スキャンモード処理を開始すると、S110で、表示部13に、図8に例示する設定形式選択画面40を表示させる。
【0030】
設定形式選択画面40は、スキャン機能の実行に必要な複数の設定項目の設定値を、メニュー形式及びウィザード形式のうちどちらで設定するかをユーザに指定させるための画面である。設定形式選択画面40には、メニュー形式ボタン41と、ウィザード形式ボタン42と、非表示チェックボックス43とが表示される。
S120では、設定形式選択画面40においてどのボタンがタップされたか判断する。
【0031】
S120で、メニュー形式ボタン41がタップされた場合は、S140で、ユーザに各設定値をメニュー形式で設定させるべく、メニュー形式処理を実行する。具体的に、図8に例示する設定メニュー画面100を表示部13に表示させる。メニュー形式での設定においては、複数の設定項目の設定値としてそれぞれ特定の初期値をはじめから設定する。
設定メニュー画面100には、項目リスト101と、スタートボタン102とが表示される。項目リスト101は、設定項目毎のボタン101a~101dを含む。各ボタン101a~101dには、対応する設定項目の名称と、現在設定されている設定値とが表示される。ユーザは、項目リスト101中のいずれかのボタンをタップすることで、そのボタンに対応した設定項目の設定値を変更することができる。そして、スタートボタン102がタップされると、現在設定されている各設定値に基づいて、スキャン動作が実行される。スキャン動作は、例えば、読取部15により原稿の画像を読み取らせ、読み取らせた画像の画像データを生成する動作である。スキャン動作が完了、即ちS140のメニュー
形式処理が完了すると、スキャンモード処理を終了する。スキャンモード処理の終了後は、例えば待機画面25を表示させる。
【0032】
S120で、ウィザード形式ボタン42がタップされた場合は、S130で、ユーザに各設定値をウィザード形式で設定させるべく、ウィザード形式処理を実行する。
なお、ウィザード形式は、より詳しくは、選択的ウィザード形式及び通常ウィザード形式の2種類を含む。S130のウィザード形式処理では、基本的には、選択的ウィザード形式に従った処理が実行され、後述する通常ウィザード開始ボタン54(図8図10参照)がタップされた場合に、通常ウィザード形式に従った処理に変更される。
【0033】
S130のウィザード形式の詳細は、図4図7に示す通りである。即ち、S130のウィザード形式処理に進むと、図4のS210で、記憶部12から、図9に例示する設定項目情報テーブルを読み込む。
設定項目情報テーブルには、スキャン機能の実行に必要な複数の設定項目毎の項目情報が登録されている。項目情報には、設定番号SI、設定項目名、選択ステップ、選択設定値、設定値の選択肢、排他状態、及び排他率が含まれる。
【0034】
設定番号SIは、設定項目を識別するために設定項目毎に付与される番号である。設定番号SIは、1からn(nは設定項目の数。図9では6つ。)までの連番であり、それぞれに1つの設定項目が対応付けられている。
設定項目名は、スキャン機能の実行に必要な複数の設定項目毎のその設定項目の名称を示す情報である。本実施形態では、スキャン機能の実行に必要な設定項目として、例えば、カラー設定、解像度、ファイル形式、原稿サイズ、ADF傾き補正、及び地色除去がある。
【0035】
選択ステップは、各設定項目の設定値が順次設定されていく過程において何番目に設定されたかを示す値である。選択ステップの初期値は0である。選択ステップが0であるということは、対応する設定項目の設定値がまだ設定されていないことを意味する。
選択設定値は、複数の選択肢の中から選択された設定値、即ち、現在設定されている設定値を示す。設定値が未設定の設定項目に対しては、選択設定値は、未設定であることを示すNULLに設定される。
【0036】
設定値の選択肢は、対応する設定項目において選択可能な設定値を示す。ユーザは、選択肢の中からいずれか1つを選択可能である。ただし、後述するように、既に設定されている他の設定項目の設定値と排他関係にある選択肢、即ち、他の設定項目の設定値と同時に設定できないについては選択できない。排他関係とは、異なる複数の設定項目における互いに同時に設定できない設定値の組合せを意味する。
【0037】
排他状態は、選択肢毎に演算される。排他状態は、既に設定されている他の設定項目の設定値との間で排他関係が生じているか否かを示す情報である。排他関係が生じていない場合は排他状態はオフに設定される。一方、他の何れかの設定項目の設定値と排他関係が生じている場合は、オンに設定される。排他状態がオンにされている選択肢は、現時点では選択できない。
【0038】
排他率は、設定項目毎の、当該設定項目における設定値の全選択肢の数Nに対する、排他状態がオンに設定されていて選択できない状態になっている選択肢の数Nonの割合を示す。即ち、排他率は、設定項目毎に、NonをNで除算することにより算出される。
例えば、ファイル形式の設定値がTIFFに設定された場合、カラー設定における3つの選択肢、カラー、グレー及びモノクロのうち、カラーとグレーは、TIFFと排他関係にあって選択できなくなる。この場合、カラーとグレーの排他状態はそれぞれオンに設定
され、モノクロのみオフに設定される。この結果、カラー設定の排他率は、2を3で除することにより、66%と算出される。
【0039】
なお、設定項目情報テーブルにおいて、選択ステップ、排他状態及び排他率は、スキャンモード処理が開始される度に、図9に示す初期値に初期化され、選択設定値は、スキャンモード処理が開始される度に、図9に示すようにNULL、即ち未設定状態に初期化される。
図4に戻って説明を続ける。S210で設定項目情報テーブル(図9参照)を読み込むと、S220で、設定ステップWSを初期化、即ちWSを1に設定する。
【0040】
S230では、設定ステップ上限値WSmaxを取得する。設定ステップ上限値WSmaxは、設定項目の数、即ち、設定項目情報テーブルに含まれている設定項目の数であって設定番号SIの最大値でもあり、本実施形態では6である。
S240では、設定項目選択画面表示処理を実行する。設定項目選択画面表示処理は、設定項目選択画面50(図8図10参照)を表示部13に表示させる処理であり、詳細は図6に示す通りである。
【0041】
設定項目選択画面表示処理に進むと、S510で、現在の設定ステップWSを表示させる。より具体的には、設定ステップ上限値WSmaxも合わせて、「WS/WSmax」という表示形式で表示させる。なお、S510では、画面の左上に、当該画面のタイトルを表示させる。
S520で、項目リスト51を表示させる。具体的に、設定項目情報テーブルを参照し、選択ステップが0の設定項目の項目ボタンを、排他率が高い順に、排他率と共にリスト状に表示させる。
【0042】
図8の項目リスト51には、4つの項目ボタン、即ち、カラー設定ボタン51a、解像度ボタン51b、ファイル形式ボタン51c、及び原稿サイズボタン51dが含まれている。なお、本実施形態では、同時に表示可能な項目ボタンの最大数は4つである。そのため、選択ステップが0の設定項目が5つ以上ある場合は、上スクロールボタン52及び下スクロールボタン53を表示させ、これら各スクロールボタン52,53に対する操作に応じて、表示させる4つの項目ボタンをスクロールさせる。
【0043】
項目リスト51における各項目ボタンには、対応する設定項目の名称及び排他率が表示される。また、項目リスト51における項目ボタンは、画面の上から下へ、排他率が高い順、即ち排他率が高い設定項目から優先的に配列される。排他率が同じ値である場合は、例えば、設定番号SIの小さい順、即ち設定番号SIが小さい設定項目から優先的に配列される。
【0044】
また、スキャンモード処理が開始されて最初にS240の処理を実行するタイミングにおいては、各設定項目の設定値は全てNULL、即ち未設定状態にされている。
S530では、通常ウィザード開始ボタン54を表示させる。通常ウィザード開始ボタン54は、ウィザード形式の具体的内容を選択的ウィザード形式から通常ウィザード形式に切り替えるためのボタンである。S530の処理後は、S250(図4参照)へ進む。
【0045】
S250では、項目リスト51の中からいずれかの設定項目が選択されたか否か、即ち、いずれかの項目ボタンがタップされたか否か判断する。いずれかの設定項目が選択された場合は、S260に進み、選択的ウィザード形式による処理を継続する。
なお、通常ウィザード開始ボタン54がタップされた場合は、通常ウィザード形式による処理に切り替わる。即ち、後述するように、S480(図5参照)の通常ウィザード処理が実行される。
【0046】
以下、図10を参照しながら説明する。なお、図10において、破線で示す人間の右手の画像は、人差し指の先端が示す位置がタップされることを示している。
S260では、設定項目情報テーブルを参照し、S250で選択された設定項目の設定番号SIを取得する。ここでは、S250で例えばファイル形式ボタン51cがタップされたことを想定する。この場合、S260では、ファイル形式の設定番号SIである「3」を取得する。
【0047】
S270では、設定項目選択画面50に代えて、選択された設定項目の設定値を選択させるための設定値選択画面60を、表示部13に表示させる。設定値選択画面60には、図10に例示するように、設定項目の名称と、設定値リスト61とが表示される。設定値リスト61は、対応する設定項目における複数の選択肢のそれぞれに対応した設定値ボタンがリストアップされたものである。
【0048】
例えばファイル形式に対応した設定値リスト61には、図10に例示するように、4つの設定値ボタン、即ち、JPEGボタン61a、PDFボタン61b、PDFマルチページボタン61c、及びTIFFボタン61dが含まれている。設定値の選択肢が5つ以上ある場合は、上スクロールボタン62及び下スクロールボタン63が表示され、これら各スクロールボタン62,63に対する操作に応じて、表示させる4つの設定値ボタンをスクロールさせる。
【0049】
S280では、戻りボタン7が押下されたか否か判断する。戻りボタン7が押下された場合は、S240に戻る。戻りボタン7が押下されていない場合は、S290に進む。
S290では、設定値リスト61からいずれかの設定値が選択されたか否か、即ちいずれかの設定値ボタンがタップされたか否か判断する。設定値が選択されていない場合は、S270に戻る。いずれかの設定値が選択された場合は、S300に進む。ここでは、例えば、ファイル形式の設定値選択画面60においてTIFFが選択されたことを想定する。
【0050】
S300では、設定項目情報テーブルにおける、現在設定中の設定項目、即ち直前のS250で選択された設定項目の設定番号SIに対応した選択ステップを、現在の設定ステップWSの値に変更する。
S310では、設定項目情報テーブルにおける、現在設定中の設定項目の設定番号SIに対応した選択設定値を、設定値リスト61から選択された設定値に変更する。例えばファイル形式の設定値としてTIFFが選択された場合、ファイル形式の選択設定値を、TIFFに変更する。これにより、ファイル形式の設定値としてTIFFが設定されたことになる。
【0051】
S320では、設定項目情報テーブルにおける全ての選択肢の排他状態を、S310で変更された選択設定値を元に、更新する。なお、記憶部12は、排他関係を示す情報、即ち、選択肢毎の、他のどの設定項目の設定値と排他関係を有するかを示す排他情報が、記憶されている。S320では、その排他情報をもとに、選択肢毎に、排他状態を更新する。
本実施形態では、排他情報として、ファイル形式における選択肢のTIFFと、カラー設定における2つの選択肢のカラー及びグレーとが、互いに同時に設定できない排他関係を有する、ということが記憶されている。そのため、ファイル形式がTIFFに設定された場合は、S320では、カラー設定におけるカラー及びグレーの排他状態が、いずれもオンに更新される。なお、S310における選択設定値の変更内容によっては、排他状態がオンからオフに更新されることも起こり得る。
【0052】
S330では、設定項目情報テーブルにおける全ての設定項目の排他率を、S320による更新後の最新の各排他状態に基づいて再計算して、その再計算した値に更新する。つまり、各設定項目の排他率は、S310でいずれかの設定項目の選択設定値が変更される度に、S330で再計算され、更新される。
S340では、設定ステップWSの値を1つインクリメントする。
【0053】
S350では、現在の設定ステップWSが設定ステップ上限値WSmaxより大きいか否か判断する。現在の設定ステップWSが設定ステップ上限値WSmax以下である場合は、S240に戻り、再び設定項目選択画面50が表示される。
この場合、設定値選択画面60に代えて、設定項目選択画面50が再び表示される。ただしこの場合、S520の処理において、選択ステップが0ではない設定項目、即ち設定値がすでに設定されている設定項目については、項目リスト51から除外されて項目ボタンが表示されない。図10の例においては、ファイル形式がTIFFに設定された場合、その設定後のS240で再び表示される設定項目選択画面50においては、ファイル形式ボタン51cが除外されている。
【0054】
また、図10に例示するように選択ステップ1においてファイル形式がTIFFに設定された場合、カラー設定の排他率は66%となる。そのため、ファイル形式をTIFFに設定した後のS240で再び表示される設定項目選択画面50においては、カラー設定ボタン51aに、排他率が66%であることが表示される。さらに、項目リスト51において、カラー設定の排他率が最も高いことに基づき、カラー設定ボタン51aが最上位に表示される。
【0055】
そして、そのカラー設定ボタン51aがタップされると、S270の処理により、図10に示すように、設定項目選択画面50に代えて、カラー設定の設定値選択画面60が表示される。カラー設定の設定値選択画面60には、3つの設定値ボタン、即ち、カラーボタン71a、グレーボタン71b、及びモノクロボタン71cが表示される。ただし、図10の例においては、ファイル形式がTIFFに設定されていることから、TIFFと排他関係にあるカラー及びグレーは選択できない。即ち、設定値選択画面60において、カラーボタン71a及びグレーボタン71bは、他のボタンとは異なる態様(例えばグレーアウト)で表示され、選択できない。
【0056】
つまり、図10の例では、カラー設定において選択可能な設定値は、モノクロのみである。そして、モノクロボタン71cがタップされると、カラー設定の設定値がモノクロに設定され(S310)、カラー設定の設定値がモノクロに設定されたことに応じて各選択肢の排他状態が更新され(S320)、さらに各設定項目の排他率が再計算される(S330)。そして、図10に例示するように、再び、設定値選択画面60に代えて設定項目選択画面50が表示される。このとき、ファイル形式及びカラー設定についてはすでに設定値が設定されているため、これら2つの設定項目の項目ボタンは、図10に例示するように項目リスト51から除外される。
【0057】
S350で、現在の設定ステップWSが設定ステップ上限値WSmaxより大きい場合、即ち、全ての設定項目について設定値が設定されている場合は、S360に進む。
S360では、スキャン動作を実行する。具体的に、現在設定されている各設定項目の設定値に従って、原稿を読み取り、読み取った画像のデータを生成する。スキャン動作を完了したら、本スキャンモード処理を終了し、例えば待機画面25を表示させる。
【0058】
S250で、項目リスト51からいずれの設定項目も選択されない場合は、S400(図5参照)に進む。
S400では、通常ウィザード開始ボタン54がタップされたか否か判断する。通常ウ
ィザード開始ボタン54がタップされていない場合は、S410に進む。
S410では、戻りボタン7が押下されたか否か判断する。戻りボタン7が押下されていない場合は、S240(図4参照)に移行する。戻りボタン7が押下された場合は、S420に進む。
【0059】
S420では、現在の設定ステップWSが1であるか否か判断する。現在の設定ステップWSが1である場合は、本スキャンモード処理を終了し、例えば待機画面25を表示させる。現在の設定ステップWSが1ではない場合、つまり2以上である場合は、S430に進む。
S430では、設定ステップWSを現在の値から1つデクリメントする。
【0060】
S440では、設定項目情報テーブルにおいて、選択ステップが現在の設定ステップWSと同値に設定されている設定項目を、クリアする。具体的に、当該設定項目の選択ステップを0に初期化し、且つ、選択設定値をNULLに設定、即ち未設定状態に変更する。
S450では、設定項目情報テーブルにおける、全ての選択肢の排他状態を、S440でクリアされた選択設定値を含む各選択設定値を元に更新する。
【0061】
S460では、設定項目情報テーブルにおける全ての設定項目の排他率を、S450による更新後の最新の各排他状態に基づいて再計算して、その再計算した値に更新する。S460の処理後は、S240に移行する。
戻りボタン7をタップすることにより実行されるS430~S460の処理によって、1ステップ前の設定項目選択画面50に切り替わり、各設定値の設定状態も、その1ステップ前の設定項目選択画面50が表示されているときの状態に切り替わる。
【0062】
例えば、図10において、ファイル形式をTIFFに設定した後に設定項目選択画面50が表示されている状態で、戻りボタン7が押下された場合は、1ステップ前、即ちファイル形式の設定値選択画面60が表示される直前の設定項目選択画面50に切り替わる。また例えば、図10において、ファイル形式をTIFFに設定し、さらにカラー設定をモノクロに設定した後に、設定項目選択画面50が表示されている状態で、戻りボタン7が押下された場合は、1ステップ前、即ちカラー設定の設定値選択画面60が表示される直前の設定項目選択画面50に切り替わる。
【0063】
S400で、通常ウィザード開始ボタン54がタップされた場合は、S480に進み、通常ウィザード処理を実行する。即ち、ウィザード形式を、選択的ウィザード形式から通常ウィザード形式に切り替える。S480の通常ウィザード処理の詳細は、図7に示す通りである。
通常ウィザード処理に移行すると、S610で、設定項目情報テーブルより、選択ステップが0であって且つ排他率が最も高い設定項目の設定番号SIを取得する。
【0064】
S620では、S610で取得した設定番号SIの設定項目の設定値選択画面60を表示させる。このとき、設定項目情報テーブルにおける当該設定番号SIの情報に基づいて設定値選択画面60を表示させる。そのため、もし排他状態がオンに設定されている選択肢がある場合は、その選択肢の設定値ボタンは、図10に例示したようにグレーアウトされて選択できなくなる。
【0065】
S630では、戻りボタン7が押下されたか否か判断する。戻りボタン7が押下されていない場合は、S640に進む。
S640では、設定値リスト61からいずれかの設定値が選択されたか否か判断する。設定値が選択されていない場合は、S610に戻る。いずれかの設定値が選択された場合は、S650に進む。
【0066】
S650~S710の各処理は、それぞれ、図4におけるS300~S360の各処理と同じであるため、S650~S710の処理の説明は省略する。ただし、S700において、現在の設定ステップWSが設定ステップ上限値WSmax以下である場合は、S610に戻る。
S630で、戻りボタン7が押下された場合は、S720に進む。S720~S760の各処理は、それぞれ、図5におけるS420~S460の各処理と同じであるため、S720~S760の各処理の説明は省略する。ただし、S760の処理後は、S610に戻る。
【0067】
つまり、通常ウィザード処理においては、設定項目選択画面50は表示されず、未設定状態の設定項目について、順次、設定値選択画面60が表示され、設定値の選択が受け付けられる。本実施形態では、通常ウィザード処理における設定値の選択順は、例えば、排他率が最も高い順であるが、他の選択順であってもよい。例えば、予め決められた設定順序であってもよい。より具体的に、例えば、設定番号SIの小さい順であってもよい。
【0068】
(5)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の(a)~(d)の効果を奏する。
(a)本実施形態の画像処理装置10では、ユーザは、設定項目選択画面50に表示される項目リスト51の中から、設定値を設定したい設定項目を選ぶことができ、その選んだ設定項目の設定値を、設定値選択画面60に表示される複数の設定値の選択肢の中から選ぶことができる。そして、何れかの選択肢が選択されてその選択肢が設定値に設定されたら、再び設定項目選択画面50が表示されて、その設定項目選択画面50の中から次に設定したい設定項目を選んで設定値を設定することができる。
【0069】
したがって、本実施形態の画像処理装置10によれば、設定項目毎の設定値をユーザが効率的に設定することができる。
(b)設定項目選択画面50において、各項目ボタンには、排他率が表示される。そして、設定値が設定される度に、全ての選択肢の排他状態が更新され、さらに全ての設定項目の排他率が再計算される。さらに、項目リスト51における各項目ボタンは、排他率が高い順に上から配列される。
【0070】
そのため、ユーザは、設定項目を選択する際に、排他率を考慮して選択することができる。例えば,排他率が高い設定項目を先に設定する、ということが可能となる。逆に、排他率が0ではない設定項目がある場合に、そのことを迅速かつ容易に認識でき、その設定項目における排他率を低下あるいは0にするために、戻りボタン7を利用して設定手順を戻すことができる。
【0071】
仮に、排他率が表示されず且つ設定項目のリスト順も規定の順序であることを想定する。そして、例えば最初の1/6ステップでファイル形式をTIFFに設定し、その後、最後の6/6ステップでカラー設定を設定しようとしたとする。この場合、カラー設定の設定値を選択する段階になってはじめて、排他関係が生じていることをユーザが認識することになる。そして、排他状態にある設定値を選択するためには、ステップ1/6まで順次手戻りする操作が必要となり、非常に手間がかかる。
【0072】
また、排他状態の関係性を理解していない場合、即ち他のどの設定項目の設定値を変更すればカラーやグレーを選択できるようになるのかを理解していない場合は、さらに多くの手間がかかることが予想される。
これに対し、本実施形態のように、設定項目選択画面50において、排他率が校了された項目リスト51が表示され、その項目リスト51の中からユーザが設定項目を選択でき
るようにされていることで、ユーザは、排他関係を考慮しつつ、少ない手間で効率的に各設定項目の設定値を選択できる。
【0073】
(c)設定項目選択画面50には、通常ウィザード開始ボタン54が表示される。ユーザは、通常ウィザード開始ボタン54をタップすることで、選択的ウィザード形式から通常ウィザード形式に切り替えて、未設定状態の各設定値を設定できる。
そのため、例えば、優先して設定したい一又は複数の設定項目がある場合、それらの設定項目の設定値を設定するまでは選択的ウィザード形式にて設定を行い、それらの設定項目の設定が完了したら、その後は通常ウィザード形式に切り替えて、設定項目選択画面50を表示させることなく設定値を順次設定することができる。
【0074】
(d)本実施形態では、スキャンモード処理が開始されると、まず設定形式選択画面40が表示され、設定値の設定方法について、メニュー形式及びウィザード形式の何れかを選択できる。
そのため、ユーザは、メニュー形式及びウィザード形式のうち、状況に応じた適切な設定形式を選択して設定値を設定することができる。そのため、設定値を設定する際のユーザの使い勝手がより向上する。
【0075】
なお、本実施形態において、画像処理装置10は本発明の表示制御装置に相当する。通常ウィザード開始ボタン54は本発明の通常設定ボタン画像に相当する。ウィザード形式は本発明の第1の設定方法に相当し、メニュー形式は本発明の第2の設定方法に相当する。
S110~S120の処理は本発明の設定方法指定処理に相当する。S140の処理は本発明の初期設定表示処理に相当する。S230の後に最初に実行されるS240は本発明の項目リスト表示処理に相当する。S250の処理は本発明の項目選択処理に相当する。S270の処理は本発明の設定値リスト表示処理に相当する。S290の処理は本発明の設定値選択処理に相当する。S310の処理は本発明の設定処理に相当する。S350から移行するS240の処理は本発明の項目リスト再表示処理に相当する。S330の処理は本発明の排他率算出処理に相当する。S400の処理は本発明の通常設定受付処理に相当する。S480の処理は本発明の通常設定処理に相当する。
【0076】
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(1)設定項目選択画面50において、排他率が0ではない設定項目がある場合には、その設定項目の排他率を現在の値よりも低い値もしくは0にすることが可能な選択ステップへ戻ることができるようにしてもよい。
【0077】
具体的に、例えば図11に示す設定項目選択画面110のように、排他率が0ではない設定項目毎に、排他解除ボタン111を表示させるようにしてもよい。さらに、排他解除ボタン111の近傍に、排他率を0にするために戻る必要がある選択ステップを表示させてもよい。
図11の左に示す設定項目選択画面110は、選択ステップが3まで到達した状態を示している。即ち、例えば選択ステップ1でファイル形式の設定値が設定され、選択ステップ2でカラー設定の設定値が設定された結果、解像度の排他率が50%となり、原稿サイズの排他率が30%になっている状態を示している。この場合、解像度ボタン51b及び原稿サイズボタン51dの右側に、それぞれ、排他解除ボタン111、及び排他率を0にするために戻るべき選択ステップが表示される。
【0078】
そして、例えば解像度に対応した排他解除ボタン111がタップされたら、選択ステッ
プが1のときの設定項目選択画面110に戻る。これにより、いずれの設定項目も設定値の設定が解除されて未設定状態に戻り、排他率が全て0になる。
また例えば、原稿サイズに対応した排他解除ボタン111がタップされたら、選択ステップが2のときの設定項目選択画面110に戻る。これにより、カラー設定の設定値が解除されて未設定状態に戻り、原稿サイズの排他率が0になる。
【0079】
図11に示したような画面遷移は、例えば、スキャンモード処理におけるS400とS410の間に、図12に示すような処理を追加することで、実現可能である。
即ち、図12に示すように、S400で通常ウィザード開始ボタン54がタップされていない場合、S810で、排他解除ボタン111がタップされたか否か判断する。排他解除ボタン111がタップされていない場合はS410に進む。排他解除ボタン111がタップされた場合は、S820に進む。
【0080】
S820では、旧WSとして、現在の設定ステップWSの値を設定する。
S830では、設定ステップWSを、現在の値から、対応する設定項目の排他解除、即ち排他率を0にするために必要な、設定項目の選択ステップの値に変更する。例えば、排他率を0にするために選択ステップ1まで戻る必要がある場合は、設定ステップWSを1に変更する。
【0081】
S840では、設定項目情報テーブルにおいて、選択ステップの値が旧WS~WSに設定されている各設定項目を、クリアする。ここでいうクリアとは、S440におけるクリアと同じである。S840の処理後はS240に移行する。
なお、図11及び図12に示した例において、排他解除ボタン111は本発明の排他解除ボタン画像に相当する。S810の処理は本発明の排他解除受付処理に相当する。S840の処理は本発明の設定解除処理に相当する。
【0082】
(2)設定項目選択画面50において、設定項目毎に排他率を表示させること、及び、排他率が高い順に項目リスト51を表示させること、のうち少なくとも一方が採用されなくてもよい。
(3)図7の通常ウィザード処理において、S610では、排他率を考慮せず、単に、規定の順序(例えば、設定番号SIの若い順)で順次設定値を選択させるようにしてもよい。
【0083】
(4)設定番号SIと設定項目との対応関係、即ち、どの設定項目をどの設定番号SIに設定するかについては、適宜決めてよい。
(5)本発明は、スキャン機能実行時への適用に限定されない。本発明は、スキャン機能以外の他の規定の機能が実行される場合においても、同様に適用可能である。
また、本発明は、上記実施形態の画像処理装置10への適用に限定されない。複数の設定項目毎の設定値をユーザが設定するように構成されたあらゆる表示制御装置に対して本発明を適用可能である。
【0084】
(6)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
【符号の説明】
【0085】
7…戻りボタン、10…画像処理装置、11…制御部、12…記憶部、13…表示部、14…入力部、14a…タッチパネル、15…読取部、16…印刷部、25…待機画面、31~38…アイコン、40…設定形式選択画面、41…メニュー形式ボタン、42…ウィザード形式ボタン、50,110…設定項目選択画面、51,101…項目リスト、54…通常ウィザード開始ボタン、60…設定値選択画面、61…設定値リスト、100…設定メニュー画面、111…排他解除ボタン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2022-01-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
入力部と、
制御部と、
を備え、
前記制御部は、
複数の設定項目が配列された項目リストを前記表示部に表示させる項目リスト表示処理と、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記入力部を介して、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択処理と、
前記項目選択処理により前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示処理と、
前記入力部を介して、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択処理と、
前記設定値選択処理により選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定処理と、
前記設定処理により設定された前記設定値に基づいて、その設定された前記設定値の前記設定項目とは異なる他の各前記設定項目の表示優先度を決定する決定処理と、
前記設定処理により前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示処理であって、前記決定処理により決定された前記表示優先度に基づいて前記他の各前記設定項目を表示させる、項目リスト再表示処理と、
を実行するように構成される表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記設定項目毎に、対応する前記複数の設定値のうち、他の前記設定項目において前記設定処理によってすでに設定されている前記設定値との間で、すでに設定されている設定値と同時には設定できない排他関係が生じている設定値の割合を示す排他率を算出する排他率算出処理
を実行し、
前記決定処理は、前記排他率算出処理により算出された前記排他率が高いほど前記表示優先度が高くなるように前記表示優先度を決定する
表示制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示制御装置であって、
前記項目リスト再表示処理は、前記項目リストにおいて、前記設定処理により前記設定値が設定された前記設定項目とは異なる他の各前記設定項目を前記表示優先度が高い順に配列させることを含む、表示制御装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、前記設定処理によって前記設定値が設定される度に、前記排他率算出処理を実行するように構成されている、表示制御装置。
【請求項5】
請求項2~請求項4のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記項目リスト再表示処理は、前記項目リストに加えて、前記排他率が0よりも大きい前記設定項目毎に、排他解除ボタン画像を表示させるように構成されており、
前記制御部は、さらに、
前記入力部を介して、前記排他解除ボタン画像を指示する操作を受け付ける排他解除受付処理と、
前記排他解除受付処理により前記排他解除ボタン画像を指示する操作が受け付けられた場合、すでに前記設定処理によって設定値が設定されている他の前記設定項目のうち、設定を解除することによって、前記指示する操作が受け付けられた前記排他解除ボタン画像に対応した前記設定項目の排他率を0にし得る前記設定項目に対し、当該設定項目の設定値の設定を解除する、設定解除処理と、
を実行する表示制御装置。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記項目リスト表示処理及び前記項目リスト再表示処理は、前記項目リストに加えて、前記制御部に通常設定処理を実行させるための通常設定ボタン画像を表示させるように構成されており、
前記通常設定処理は、前記項目リストを表示させることなく、前記複数の設定項目に対して予め決められた設定順序に従って、順次、対応する前記設定項目の前記設定値リストを表示させ、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を前記入力部を介して選択させ、選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定するように構成されており、
前記制御部は、さらに、
前記入力部を介して、前記通常設定ボタン画像を指示する操作を受け付ける通常設定受付処理、
を実行し、
前記制御部は、前記通常設定受付処理により前記通常設定ボタン画像を指示する操作が受け付けられた場合、前記複数の設定項目のうち、まだ前記設定処理により設定値が設定されていない設定項目を処理対象として、前記通常設定処理を実行するように構成されている、
表示制御装置。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の表示制御装置であって、
前記制御部は、さらに、
前記複数の設定項目の設定値を設定する方法を、前記入力部を介して、第1の設定方法及び第2の設定方法のうちのいずれかに指定させる設定方法指定処理、
を実行し、
前記制御部は、前記設定方法指定処理によって前記第1の設定方法が指定された場合、前記項目リスト表示処理を実行し、
前記制御部は、前記設定方法指定処理によって前記第2の設定方法が指定された場合、前記複数の設定項目の設定値をそれぞれ特定の初期値に設定し、前記複数の設定項目が配列されて且つ設定項目毎に対応する前記初期値が表示された初期設定リストを前記表示部に表示させる初期設定表示処理を実行する、
表示制御装置。
【請求項8】
表示制御方法であって、
複数の設定項目が配列された項目リストを表示部に表示させる項目リスト表示ステップと、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択ステップと、
前記項目選択ステップにより前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示ステップと、
前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択ステップと、
前記設定値選択ステップにより選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定ステップと、
前記設定ステップにより設定された前記設定値に基づいて、その設定された前記設定値の前記設定項目とは異なる他の各前記設定項目の表示優先度を決定する決定ステップと、
前記設定ステップにより前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示ステップであって、前記決定ステップにより決定された前記表示優先度に基づいて前記他の各前記設定項目を表示させる、項目リスト再表示ステップと、
を備える表示制御方法。
【請求項9】
表示部と、
入力部と、
制御部と、
を備えた表示制御装置における前記制御部が実行可能なプログラムであって、
前記制御部に、
複数の設定項目が配列された項目リストを前記表示部に表示させる項目リスト表示処理と、
前記表示部に前記項目リストが表示されている場合に、前記入力部を介して、前記項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる項目選択処理と、
前記項目選択処理により前記設定項目が選択された場合に、前記表示部に、前記項目リストに代えて、選択された前記設定項目に対応する複数の設定値が配列された設定値リストを表示させる設定値リスト表示処理と、
前記入力部を介して、前記設定値リストの中からいずれか1つの前記設定値を選択させる設定値選択処理と、
前記設定値選択処理により選択された前記設定値を、対応する前記設定項目の設定値として設定する設定処理と、
前記設定処理により設定された前記設定値に基づいて、その設定された前記設定値の前記設定項目とは異なる他の各前記設定項目の表示優先度を決定する決定処理と、
前記設定処理により前記設定値が設定された場合、前記表示部に、前記設定値リストに代えて再び前記項目リストを表示させる項目リスト再表示処理であって、前記決定処理により決定された前記表示優先度に基づいて前記他の各前記設定項目を表示させる、項目リスト再表示処理と、
を実行させるプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
実施形態に開示される画像処理装置は、上記課題に鑑みなされた、設定項目毎の設定値を効率的に設定できるようにする構成を備えている
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題に鑑みなされた、実施形態に例示される表示制御装置は、表示部と、入力部と、制御部とを備える。制御部は、項目リスト表示処理と、項目選択処理と、設定値リスト表示処理と、設定値選択処理と、設定処理と、項目リスト再表示処理とを実行する。
項目リスト表示処理は、複数の設定項目が配列された項目リストを表示部に表示させる処理である。項目リストにおける、複数の設定項目の各々の設定値は、未設定状態にされている。項目選択処理は、表示部に項目リストが表示されている場合に、入力部を介して、項目リストの中からいずれか1つの設定項目を選択させる処理である。設定値リスト表示処理は、項目選択処理により設定項目が選択された場合に、表示部に、項目リストに代えて設定値リストを表示させる処理である。設定値リストは、選択された設定項目に対応する複数の設定値が配列されている。設定値選択処理は、入力部を介して、設定値リストの中からいずれか1つの設定値を選択させる処理である。設定処理は、設定値選択処理により選択された設定値を、対応する設定項目の設定値に設定する処理である。項目リスト再表示処理は、設定処理により設定値が設定された場合、表示部に、設定値リストに代えて再び項目リストを表示させる処理である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
したがって、上記構成の表示制御装置によれば、設定項目毎の設定値をユーザが効率的に設定することが可能となる。
表示制御装置は、さらに、決定処理を実行するように構成されていてもよい。決定処理は、設定処理により設定された設定値に基づいて、その設定された設定値の設定項目とは異なる他の各設定項目の表示優先度を決定することを含む。この場合、項目リスト再表示処理では、決定処理により決定された表示優先度に基づいて他の各設定項目を表示させてもよい。