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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022046778
(43)【公開日】2022-03-23
(54)【発明の名称】圧力レギュレータバルブ
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/14 20060101AFI20220315BHJP
   B67D 1/04 20060101ALI20220315BHJP
【FI】
B67D1/14
B67D1/04 F
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022003220
(22)【出願日】2022-01-12
(62)【分割の表示】P 2019548555の分割
【原出願日】2017-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】512139630
【氏名又は名称】ジョセフ カンパニー インターナショナル,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ラドフォード,マーク,ピー.
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ビールなどの炭酸飲料の容器のヘッドスペースの圧力を飲料の分注のための所望のレベルに自動的維持する圧力レギュレータバルブを提供する。
【解決手段】飲料よりも上のヘッドスペース内の圧力の助けを通じて分注されることになる飲料を収納する容器内に固定する圧力レギュレータバルブであって、そのレギュレータバルブは、ヘッドスペース内の圧力に継続的に曝される一方の表面と、ばね44により係合される他方の表面とを有するピストン26を収容するハウジング16を含み、二酸化炭素などの加圧ガスの供給源14は、ハウジングに固定され、飲料を分注するのに十分なヘッドスペースの圧力を維持するためにヘッドスペースに二酸化炭素を充填するべく、ヘッドスペースの圧力が所定のレベルを下回るときにバルブ60を開くように、ばね力とヘッドスペースの圧力との差に応答して動くピストン26により作動されるバルブ60を含む、レギュレータバルブ。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングを第1のチャンバ(32)及び第2のチャンバ(34)に分割するシール(40)を支える可動ピストン(26)を収容するハウジング(16)と、前記第1のチャンバに固定される加圧ガスを収容するカプセル(66)と、ヘッドスペース(11)内の圧力が所定のレベルを下回るときに前記加圧ガスを前記第1のチャンバへ開放するためのバルブ手段(60)とを含む、炭酸飲料よりも上のヘッドスペースの圧力を前記飲料の分注を確実にする所定のレベルに自動的に維持するために前記飲料用のマルチリットルの容量を有する容器(10)への接続に適合している圧力レギュレータバルブであって、
前記第2のチャンバが大気に開放され、
前記ピストン(26)が、第1の面(28)及び第2の面(30)を含み、
前記第1の面が、前記ヘッドスペース内の圧力と絶えず連通しており、
前記カプセル(16)が、前記第1のチャンバに隣接する位置で前記ハウジングに固定され、
力発生部材(44)が、前記ピストン(26)を前記カプセルに向かって付勢する、前記第2のチャンバ内に着座され、
カプセルフォースパッド(86)が、第1の位置及び第2の位置の間で移動可能であり、前記第1の位置にあるときには、前記バルブ手段が閉じられ、前記第2の位置にあるときには、前記バルブ手段が解放され、前記加圧ガスが、前記ハウジングの第1のチャンバを経由して前記ヘッドスペース内へ指向され、
前記ヘッドスペース内の圧力が前記所定のレベルを下回るときに、前記力発生部材が前記ピストン(26)を前記カプセル(66)に向かって付勢することに応答して、前記ピストン(26)の第1の面が前記カプセルフォースパッド(86)に係合し、前記カプセルフォースパッドを前記第2の位置へ移動させ、前記バルブ手段を開放する、
圧力レギュレータバルブ。
【請求項2】
前記ハウジング(16)内の傾斜面(100~102)を含むオン/オフスイッチであって、前記ピストン(26)の前記第1の面(28)の一部が前記傾斜面(100~102)に係合する、オン/オフスイッチと、前記傾斜面(100~102)上で前記力発生部材の力に対抗して前記ヘッドスペース内の圧力にもはや応答しない位置へ移動させるように前記ピストンを回転させるための手段(18、48)とをさらに含む、請求項1に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項3】
前記ピストンを回転させるための前記手段が、前記ハウジングに回転可能に固定されるディスク(18)と、前記ディスク及び前記ピストンに固定されるドライブシャフト(48)とを含む、請求項2に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項4】
前記ドライブシャフトが、プレスばめにより前記ディスクに、及びプレスばめにより前記ピストンに固定される、請求項1に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項5】
前記ハウジングが、底壁と、前記底壁から上方へ延び、前記傾斜面を形成するべく傾斜しているその上面を有するリブ(104)とを含み、前記ピストンが、前記傾斜面上に載る、内方へ延びるフィンガ(106、108)を含む、請求項1に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項6】
前記バルブ手段が、外方へ延びるフランジ(78)を有するステム(76)と、前記カプセルフォースパッドが前記第1の位置にあるときに前記バルブ手段を閉じるべく表面と係合するための、前記フランジ上に保持されるシーリング座金(80)とを含む、請求項1に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項7】
前記カプセルの頂部の開口部に固定され、前記カプセルから上方へ延びる中空のねじ付きニップル(68)を有するインサート(62)であって、前記ハウジングが前記ねじ付きニップルにねじ式に固定され、前記インサートが、前記バルブ手段が内部でシールされる凹部を画定し、前記凹部が、前記シーリング座金が着座する前記表面を与えるショルダを画定する、インサート(62)をさらに含む、請求項6に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項8】
前記圧力レギュレータバルブを前記容器に固定するために前記ハウジングに固定されるクリンプカップ(24)であって、第1のばね内の前記力発生手段が、前記クリンプカップと前記ピストンの第2の面との間の前記第2のチャンバ内に着座される、クリンプカップ(24)をさらに含む、請求項1に記載の圧力レギュレータバルブ。
【請求項9】
前記カプセルフォースパッドが、前記加圧ガスが前記第1のチャンバ内へ流れる複数のスロット(92)を画定する、請求項8に記載の圧力レギュレータバルブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、容器のヘッドスペースの圧力を容器の中の飲料を分注するのに十分なレベルに自動で維持するための装置に関する。より詳細には、本発明は、容器から飲料を分注するのに十分なヘッドスペースの圧力を維持するために容器のヘッドスペースの圧力が所定のレベルに達するときに容器に追加の加圧ガスを充填するように自動的に動作する炭酸飲料用の容器への接続に適している圧力レギュレータに関する。
【背景技術】
【0002】
容器から加圧された状態で分注されることになる飲料は、圧力ガスなどの加圧媒体の助けにより容器内で加圧されることになる。ガスは、慣例的に、分注されることになる飲料が入れられる容器内の同じ区画に比較的高い過剰圧力で充填される。加圧ガスは、分注されることになる飲料よりも上のヘッドスペースに溜まることになる。このような容器の使用開始時に高い分注圧となるが、容器から飲料が分注されていくにつれて、この圧力は減少することになる。これは、加圧ガスの一部が飲料と共に容器を出ていき、それに伴って、加圧ガスが占めるスペースが増大していき、したがって、そのスペース内の圧力が減少するために起こる。
【0003】
このヘッドスペースのガスの圧力の減少を補償するために、必要であればヘッドスペースに追加の加圧ガスを充填する圧力制御装置を設けることが当業分野ではよく知られている。1つのそのような装置がWO99/47451に示されており、これは、バルブ機構を一時的に開くように作動させ、加圧ガスがチャンバからヘッドスペースに流れることを可能にする、チャンバ内の可動壁を含む。
【0004】
米国特許第4,711,377号は、ビールケグを空気で加圧するための手動空気ポンプの使用を開示しているが、空気中の酸素に触れるとビールが劣化するので、これは使用には適さないものとなる。
【0005】
米国特許第5,785,211号は、普通のビールケグと共に用いるための持ち運びできる電動ケグタッピング装置を教示している。電気式の加圧は、手動ポンプの良い代用であるが、空気をケグに導入するという問題を解決しない。
【0006】
米国特許第5,199,609号は、バックパックにパッケージされ、耐圧管によりビールの容器に接続される、二酸化炭素ボトルの使用を教示している。
【0007】
米国特許第7,131,560号は、分注蛇口を有するケグタップに直接取り付けられ、過剰な泡立ちを回避するように設定することができる調節可能な圧力レギュレータに直接取り付けられた小さい二酸化炭素耐圧ボトルを使用する軽量なビール分注システムを開示している。
【0008】
米国特許第8,469,239号は、圧力制御チャンバに入る二酸化炭素ガスを除去するべくそのチャンバ内にスカベンジャーが収容されている状態で、ガス供給開口部を開閉するためにシリンダ内に着座されたピストンを含む、ビールケグと共に用いるための圧力制御装置を開示している。
【0009】
ビールなどの炭酸飲料を分注するための容器と共に用いられる多くの圧力制御装置が存在するが、それらはかなり複雑であり、多くの場合、装置にコストと複雑さを追加するスカベンジャー構造を用いる必要がある。したがって、簡単で、効果的で、スカベンジャーの使用を必要としない、ビールなどの炭酸飲料の容器のヘッドスペースの圧力を飲料の分注のための所望のレベルに維持するべく自動的に動作可能な圧力レギュレータバルブが必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、飲料よりも上のヘッドスペース内の圧力を飲料の分注を確実にする所定のレベルに自動的に維持するために、炭酸飲料用のマルチリットルの容量を有する容器への接続に適している圧力レギュレータバルブであり、圧力下のガスを収容するカプセルに接続されたバルブを開閉するべく第1及び第2の位置の間で移動可能な部材と係合するようにピストンを付勢するばねなどの力発生部材により係合され、ヘッドスペース内の圧力が所定のレベルを下回るときに、圧力下のガスが容器のヘッドスペースに入ることを可能にするべくバルブを開くように応答するピストンを収容するハウジングを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】圧力レギュレータバルブが取り付けられた状態の飲料用容器の蓋の斜視図である。
図2図1に示された構造体の線2-2に沿って見た断面図である。
図3図2に例示された構造体の破線3-3に沿って見た拡大図である。
図4】カプセルフォースパッドの斜視図であり、そのガスフロースロットが示されている。
図5】本発明で用いられるオン/オフスイッチ動作を例示する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、飲料が収容されるあらゆる容器と共に用いられるように設計され、飲料は、容器から分注されることになり、分注は、容器内の飲料よりも上のヘッドスペースに存在する加圧ガスにより支援されることになる。飲料は、ソフトドリンク、水、ビールなどのどのタイプのものであってもよく、特に炭酸飲料と共に用いられるように設計される。本発明の圧力レギュレータバルブは、マルチリットルのビール容量を有するビールケグに特に有用であり、以下に続く圧力レギュレータバルブの説明を簡潔にするために、説明はビールケグに関してなされる。本発明の圧力レギュレータバルブは、動作が簡単であり、上側チャンバと下側チャンバに分割されるハウジングを含み、下側チャンバは、容器のヘッドスペースの圧力に常に曝されるのに適しており、上側チャンバは、大気圧に常に曝される。圧力の調整は、ハウジング内に収容されるピストンに力をかけることにより達成され、ピストンは、ヘッドスペースの圧力が所定のレベルを下回るときに加圧ガスが供給源からヘッドスペースへ流れることを可能にするが、他のときには供給源からの加圧ガスがヘッドスペースに入ることができないように閉じたままであるような様態で、加圧ガスの供給源と関連付けられるバルブを開く又は閉じる圧力をかける。
【0013】
ここで図1をより詳細に参照すると、本発明の圧力レギュレータバルブが取り付けられているビールケグの一般配置図が例示されている。図1に示されるように、破線により10で示されるビールケグなどの容器は、クリンプ加工又は当業者に良く知られている他の手段などによりその頂部に固定された蓋12を有する。容器10の中の飲料よりも上にヘッドスペース11が存在する。加圧ガスの供給源14が、本発明の圧力レギュレータバルブを収容するハウジング16に固定される。ハウジング16は、さらに詳しく後述するようにクリンプ加工により蓋12に固定される。同じく図1に示されるように、オン/オフバルブは、ハウジング16内の圧力レギュレータバルブに回転可能に固定されるディスク(18)の形態のスイッチを有する。より十分に後述するように、ディスク18がオフ位置へ回転するとき、ハウジング16内に収容されたレギュレータバルブは全く動作せず、供給源14からの加圧ガスは容器のヘッドスペースに入らない。飲料が長期にわたって分注されていないとき、ディスクは、オフ位置にとどまると考えられる。スイッチ18がオン位置にあるとき、レギュレータバルブ内の調整装置が、供給源14からの加圧ガスを容器10内の飲料よりも上のヘッドスペースへ流すべく動作可能にされる。供給源14内の加圧ガスは、所望のどのような加圧ガスであってもよく、好ましくは、窒素などの不活性ガスであり、又はより好ましくは、ビール又は炭酸入りのソフトドリンクなどの炭酸飲料が容器10内に入れられる場合には、二酸化炭素であろう。加えて、カプセルには液体二酸化炭素が充填されてもよい。その場合、液体二酸化炭素が飲料に入るのを防ぐために非常に低い通気率を有する、より小さいカプセルの使用が可能となる。
【0014】
ここで図2をより詳細に参照すると、本発明の圧力レギュレータバルブの断面が例示されている。そこに示されているように、ハウジング16は、底壁20と、開口した頂部領域22を閉鎖するクリンプカップ24を受け入れる頂部領域22を含む。第1の面28及び第2の面30を有するピストン26が、ハウジング16内に着座され、ハウジングを第1のチャンバ32と第2のチャンバ34に分割する。図2に明瞭に例示されているように、ピストン26は、好ましくは成形プラスチックの、2つの別個の部品36及び38で形成される。Oリング40が、ピストンの2つの部分36及び38間に受け入れられ、加圧された供給源14からのガスが第2のチャンバ34に流入するのを防ぐべく第1のチャンバと第2のチャンバを互いからシールするように機能する。結果として、第2のチャンバは大気に開放されるので、第2のチャンバに入り得るどの二酸化炭素も大気中へ排気され、したがって、スカベンジャー装置の必要性はない。ピストン26の2つの部品36及び38は、超音波溶接により互いに固定される。2つの部品36及び38は、この構成要素の製造をより容易にするのに用いられる。図2に例示されるような2つの成形部品が用いられるとき、モールドスライダを使用する必要はなく、Oリングのシーリング領域上に分割線も存在しない。しかしながら、そうすることが望まれるならば、ピストン26は、ハウジング16内に嵌ることになる金属部材を機械加工することにより構築されてよいことを理解されたい。本発明の現在のところ好ましい実施形態に係るハウジング16は、成形プラスチック部材であることも理解されたい。しかしながら、ハウジング16は、望まれるならば、機械加工、モールディング、又は当業者には理解されるであろう他の方法のいずれかにより金属部材から構築されてよい。ハウジング16が成形プラスチック部材として製造される場合、チャンバ32及び34の内面は、成形部品を通る加圧ガスのどのような移動も防ぐべくメタライズされてよく、又は代替的に、成形プラスチック部品を製造する材料は、二酸化炭素などの加圧ガスへの高いバリア性を有するように選択することもできる。ハウジング16の壁20は、ピストン26の第1の表面28が容器10の中の飲料よりも上のヘッドスペース11の圧力と絶えず連通するように、40及び42で例示される複数の開口部を画定する。
【0015】
圧力レギュレータバルブの調整は、第2のチャンバ34内に着座されるばね44などの力発生部材を使用するだけで達成され、ばね44の一方の端はバルブ26の上面32と係合し、ばね44の他方の端はクリンプカップ24の下面46に着座する。
【0016】
ドライブシャフト48は、ディスク18が回転するときにドライブシャフトがピストンを回転させることになるように、回転可能なディスク18とピストン26との間に接続される。これは、ドライブシャフト48の端50が、回転可能なディスク18の下面54から下方へ延びる中空管52内に受け入れられることにより達成される。ドライブシャフト48の上端52と中空管52の内面との接続はプレスばめであり、プレスばめの摩擦によりドライブシャフトが回転することになる。所望であれば、複数の溝をもって中空管52の内面を形成し、溝と連動することになるだろう複数のリブによりドライブシャフト50の上端を形成し、これにより、回転可能なディスクとドライブシャフト48との間に所望の確実な接続を形成することができるだろう。
【0017】
ドライブシャフト26の反対端は、ピストン26の下側区域36の上方へ延びる中空区域54内に同様に受け入れられることになる。上方へ延びる中空区域54の内面とドライブシャフトの第2の端の構造は、ドライブシャフト48の上端と中空管52の内部との接続に関して前述したのと同様となる。ドライブシャフト48並びにディスク18及びピストン26の各端でのプレスばめ(又は溝及びリブ)の結果として、ディスク18が回転するときにピストンも回転することになる。
【0018】
ハウジング16は、例示したようにクリンプ加工により容器10の頂部12に固定される。蓋12は、その上に巻かれるハウジング16の上縁を受けることになるだろう内向きカール部56を有し、クリンプカップ24は、クリンプカップとハウジング16との両方を蓋12に固定するカール部58を含むことになるだろう。ハウジング16は、当業分野ではよく知られているように簡単なエアロゾルクリンプにより、又は、ハウジングが押し込まれ、したがって、露出したどの切り口及び金属もシールする、頂部12の開口部に固定されるゴムジャケットにより、頂部12に固定されてよい。
【0019】
図3をここでより具体的に参照すると、図2の破線3-3で囲まれた概略的領域が、拡大されたより明瞭な図で示される。そこに示されているように、バルブ手段60は、加圧ガスの供給源14を形成するカプセル66の上開口部64のところに恒久的に固定されるインサート62を含む。インサート62は、カプセル66の開口部64の上で上方へ延びる中空のねじ付きニップル68を含む。ハウジング16は、ハウジング16をニップル68に、したがってカプセル66にねじ式に固定するのに用いられるねじ付き開口部70を内部に画定する。インサート62は、表面74を画定するショルダを内部に有する開口部又は凹部72を画定する。カプセルバルブは、外方へ延びるフランジ78を備えたステム76を含む。フランジ78の上面は、外方へ延びるフランジ78の上面に恒久的に保持されるゴムシーリング座金80を支える。第2のばね82が、保持ブッシング84内に着座され、外方へ延びるフランジ78の下面に着座することによりステム76を上方へ付勢し、ゆえに、ゴムシーリング座金80が表面74と係合することによりバルブをその閉位置においてシールし、これにより、バルブ60が閉位置にあるときにカプセル66内の加圧ガスがハウジング16のチャンバ32に入るのを防ぐ。
【0020】
図4により良く例示され、ここで言及がなされる、カプセルフォースパッド86は、上方へ延びるニップル68の開口部90内に受け入れられる、下方へ延びるシャフト88を有する。カプセルフォースパッドのシャフト88は、カプセルバルブのステム76の上端と係合する。カプセルフォースパッド86は、第1の位置と第2の位置との間で移動可能である。カプセルフォースパッドがその第1の位置にあるとき、カプセルバルブ60はその上側位置にあり、ゆえに、ゴムシーリング座金80が表面74と接触してバルブを閉じるが、図3に例示されるようにカプセルフォースパッドがその第2の位置にあるとき、ゴムシーリング座金80が表面74から変位され、バルブが開かれ、これにより、カプセル66内の二酸化炭素又は他のガスが、フランジ78の外縁の周り、ステム76と中空ニップル68の開口部90との間に存在する隙間、並びにカプセルフォースパッド86に関するシャフト88と開口部90との間に延びる隙間を上方へ流れることができる。加圧ガスは、次いで、カプセルフォースパッドの底面91に当たり、ハウジング16の底壁20から延びる上方へ延びる台座部98上の表面96と係合する、94で示されるような下部の、又は図3で見られるように下方へ延びる部材内に形成された、92で例解されるようなガスフロースロットを通って外方へ流れるようにされる。
【0021】
ここで図2図3、及び図4をより具体的に参照しながら、本発明の圧力レギュレータバルブの動作を説明する。上記のように、ハウジング16の底壁20の開口部40及び42の結果として、ピストン26の第1の表面28が、容器10に入っている飲料よりも上のヘッドスペース11の圧力と継続的に連通する。上記のように、そのヘッドスペースは、最初に、消費者が望む場合に容器から飲料を確実に分注することができる高まったレベルにある。そのために、ヘッドスペース内の圧力は、ピストン26上に、これを図2及び図3に示された位置から上方へ動かすのに十分な力を及ぼし、ゆえに、ばね82がカプセルバルブを上方へ動かすことになり、ゆえに、シーリング座金80が表面74に着座し、したがって、カプセルバルブが閉じる。その位置にある間、カプセル66からの加圧ガスはハウジング16の下側チャンバ32に流入しない。
【0022】
ヘッドスペース11内の圧力が、ケグ10に入っているビールを分注するのがより難しくなるほど所定のレベルを下回るとき、ばね44により及ぼされる力がヘッドスペース11内の圧力を超えることになり、ピストンの第2の面に接するばね44の力がピストンを下方へ付勢することになり、ゆえに、ピストンの第1の面28がカプセルフォースパッド86と係合し、これを下方へ動かすことになり、ゆえに、カプセルフォースパッド上の部分94が台座部98の表面96と係合することになり、結果として、フォースパッドのシャフト88を下方へ動かし、その結果、カプセルバルブのステム80を下方へ動かすことになり、ゆえに、フランジ78の上面上に保持されたゴムシーリング座金が表面74から離れる方へ移動し、したがって、バルブ60が開く。結果として、カプセル66に入っている二酸化炭素などの加圧ガスが、前述のように上方へ及びスロット92を通って外方へ流れ、その結果、図2に矢印96で例示されるようにハウジング16の底壁20の開口部40及び42を通って外方へ流れることになる。ヘッドスペース内の圧力がばね44により生じる力を克服するのに十分なだけ高まるとき、ピストンが再び前述のように上方へ動くこととなって、カプセルバルブ60が閉じ、加圧された二酸化炭素の流れを遮断することができる。
【0023】
ヘッドスペースの圧力が変動する限りこのバルブの動作は継続することになり、ヘッドスペースの圧力が所定のレベルを下回るか又は再び所定のレベルよりも高く上昇するときにピストンが上方又は下方へ移動し、したがってカプセルバルブが前述のように作動することになる。
【0024】
ここで図5をより具体的に参照すると、オン/オフスイッチの構造が例示されている。そこに示されているように、一対の傾斜面100及び102が示される。これらの面は、図3に示すようにレギュレータチャンバ16内に位置するリブ104の上面で見られる。ピストン26は、それぞれ傾斜面100及び102上に載るように配置される、一対の内方へ延びるフィンガ106及び108を有する。オン/オフスイッチ18が矢印110で示される方向に回転するとき、フィンガ106及び108が、傾斜面100及び102に乗り上げ、このカム機能の利用を通じて、ピストン26が、上方へ移動し、それにより、もはやケグ10のヘッドスペース11内の圧力に応答して動くことができない位置へ移動し、したがって、完全に遮断され、システムは調整しないであろう。オン/オフスイッチが矢印110で示される方向とは反対方向に回転するとき、ピストンが図2及び図3に概して例示される位置に戻ることになり、ゆえに、20mmでのばね力がおよそ1.2バールの調整圧をもたらすことによりピストンを前述のように自動的に持ち上げる。この位置にあるとき、前述のようにケグ10内の圧力が自動的に調整されることになる。
【0025】
前述の圧力レギュレータバルブに関するレギュレータは、ばねにより生じる力及び/又はピストンの直径及び/又はストロークを変化させることにより或る圧力範囲で調整するように作製することができる。本発明の圧力レギュレータ装置は、容器10に所望の飲料を充填する設備にどのような特別な機器も必要としないことにも注目されたい。容器10は容器に入っている飲料を分注するのに適切なタップを有し得ることが当業者には認識されるであろう。ビールがケグから分注されることになる場合、タップは、ケグの側部に、しかし好ましくは、当業者には認識されるであろう適切な浸漬管と共にケグの頂部に設置されてよい。
【0026】
したがって、消費者による要望に応じてビールなどの飲料が容器から分注され得るように、ケグなどの適切な容器に入っている飲料よりも上のヘッドスペース内の圧力がレギュレータ内に収容されたばねにより生じる力により決まる所定の圧力量よりも高く又は低く変化する際にヘッドスペース内の圧力を自動的に維持するように自動的に機能する圧力レギュレータシステムが開示されている。
図1
図2
図3
図4
図5