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特開2022-46881車両走行支援装置、車両走行支援方法及び車両走行支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022046881
(43)【公開日】2022-03-24
(54)【発明の名称】車両走行支援装置、車両走行支援方法及び車両走行支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20220316BHJP
【FI】
G08G1/16 C
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020152500
(22)【出願日】2020-09-11
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-16
(71)【出願人】
【識別番号】000153443
【氏名又は名称】株式会社 日立産業制御ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】特許業務法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松雪 克哉
(72)【発明者】
【氏名】穴澤 誠
(72)【発明者】
【氏名】田口 健一
(72)【発明者】
【氏名】織野 真琴
(72)【発明者】
【氏名】國貞 祐貴
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC11
5H181CC14
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL08
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】自動運転車両の円滑な走行を支援すること。
【解決手段】自動運転車両Vの走行を支援する車両走行支援装置であって、前記自動運転車両に搭載されたセンサS1の出力を用いて前記自動運転車両Vの周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能S21と、前記障害物が前記自動運転車両Vの走行に与える影響を予測する衝突予測機能S23と、前記予測の結果に応じて前記自動運転車両Vの走行に係る路面上に表示を行う表示器S4による表示範囲を制御する表示制御機能部としての報知判定機能S24及び警戒領域作成機能S22とを備える。予測結果の危険度により、表示範囲の大きさと色を異ならせることで、歩行者等の移動体に退避を促し、もって自動運転車両の走行を円滑化する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置であって、
前記自動運転車両に搭載されたセンサの出力を用いて前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能部と、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する予測機能部と、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御機能部と
を備えることを特徴とする車両走行支援装置。
【請求項2】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項3】
前記障害物検知機能部は、前記センサの出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記予測機能部は、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項4】
前記予測機能部は、前記自動運転車両と前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記表示制御機能部は、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の車両走行支援装置。
【請求項5】
前記表示制御機能部は、前記自動運転車両が走行する車線の外側を前記表示範囲から除外し、前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における前記表示範囲の大きさを決定することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項6】
前記表示制御機能部は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器による表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項7】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援方法であって、
前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知ステップと、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測ステップと、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御ステップと
を含むことを特徴とする車両走行支援方法。
【請求項8】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援プログラムであって、
コンピュータが、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知プロセスと、
前記コンピュータが、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測プロセスと、
前記コンピュータが、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御プロセスと
を含むことを特徴とする車両走行支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置、車両走行支援方法及び車両走行支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の走行を支援するため、WO2013/121570(特許文献1)に記載の技術がある。この公報には、「自車両100の前側方に存在し、自車両100に接近する接近移動体を検出する鼻出しセンサ3と、自車両100の前方に向けて設けられた前照灯と異なり、フロントドアパネルよりも車両前方に設けられ、かつ少なくとも車両幅方視において視認することができる前側方ライト9と、前側方ライト9の照明強調レベルXを変更する照明強調レベル変更制御を行う支援ECU8と、を備え、支援ECU8は、接近移動体が検出された場合に、照明強調レベルXを上げる。」という記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】WO2013/121570
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、交差点進入時に、左右から接近する歩行者等に対して照明を当てることで、自車両の存在を認識させることができる。しかしながら、自動運転車両の走行時には、歩行者が車両の存在を認識していたとしても、意図せずに自動運転を阻害し、自動運転車両が円滑に走行できないケースが発生する。歩行者としてはどの位置に居ると自動運転を阻害するかが分からず、自動運転車両は歩行者を回避できないと歩行者に合わせた極端な低速で走行することになるからである。かかる課題は、歩行者に限らず、自転車等を含む移動体について生ずる。
【0005】
そこで、本発明では、自動運転車両の円滑な走行を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、代表的な本発明の車両走行支援装置、車両走行支援方法及び車両走行支援プログラムの一つは、自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知し、障害物が自動運転車両の走行に与える影響を予測し、自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、自動運転車両の円滑な走行を支援することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る車両走行の支援についての説明図。
図2】自動運転車両の構成図。
図3】走行支援装置の機能構成図。
図4】表示制御ユニットの機能構成図。
図5】表示制御ユニットの処理手順を示すフローチャート。
図6】警戒情報生成処理の詳細を示すフローチャート。
図7】表示領域の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施例を図面を用いて説明する。
【実施例0010】
図1は、本発明に係る車両走行の支援についての説明図である。自動運転で走行する自動運転車両Vは、車両走行支援装置を搭載する。車両走行支援装置は、自動運転車両Vの走行に係る路面上に表示を行う表示器を備えている。表示器は、前照灯とは別に設けられたLEDなどである。自動運転車両Vの走行に係る路面には、自動運転車両Vが走行を予定する路面、走行する可能性がある路面、車両の走行制御のために監視する領域内の路面が含まれる。例えば、片側1車線の道路を走行中であれば、走行中の車線かつ自車両の進行方向側が走行に係る路面となる。
【0011】
自動運転車両Vは、周辺に所在する障害物をセンサにより検知し、障害物の回避や速度制御を行う。例えば、自動運転の警戒領域に歩行者や自転車のような移動体を検知すると、自動運転車両Vは、回避を検討し、回避ができなければ移動体の速度に合わせて低速で走行しつつ、移動体が携帯領域外に退避するまで待つ。
【0012】
ところが、歩行者等は、自動運転車両Vの警戒領域がわからず、どこまで退避すればよいか判断できない。特に、歩行者等が、自らが退避すべきであることも認識していなければ、自動運転車両Vは長時間にわたり極低速での走行を強いられ、渋滞を引き起こす要因ともなりうる。
【0013】
そこで、自動運転車両Vは、表示器により路面を照らし、警戒領域に対応する範囲を表示領域として周囲の歩行者Wに視認可能とする。この表示領域により、歩行者Wに対し、警戒領域からの退避や警戒領域への侵入の抑止を促し、自動運転車両Vの円滑な走行を促すことができる。
【0014】
さらに、自動運転車両Vは、移動体が自車両の走行に与える影響を予測し、予測結果の深刻度に応じて表示領域に含まれる範囲(表示範囲)の大きさや色を変化させることで、より効果的に歩行者Wへの報知を行うことができる。
予測結果の深刻度とは、予測した影響の大きさや予測した影響が発生するまでの時間の余裕を示すものである。例えば、重大な事故が発生すると予測した場合には深刻度が大きくなるように、また、予測した影響が発生するまでの時間が短いほど深刻度が大きくなるように設定する。本実施例では、歩行者等との衝突を予測した場合に、衝突までの予測時間に応じ、深刻度を4段階で判定する構成を例に説明を行う。
【0015】
図1では、歩行者Wの位置と移動状態から衝突の危険性を予測し、比較的安全な位置及び速度である場合には、表示領域を大きく、表示色を青色としている。一方、歩行者Wとの衝突の危険性が上がると、表示領域を小さく、表示色を赤色としている。このように、表示領域の大きさと位置を変化させれば、歩行者Wは、自動運転車両Vに関する予備知識を有していなくとも、自分との位置関係等が自動運転車両Vにとって何らかの意味を有することを認識し、かつ自分がどの方向に移動すべきかを把握することができる。
【0016】
図2は、自動運転車両Vの構成図である。図2に示すように自動運転車両Vは、各種のセンサS1、表示制御ユニットS2、車両制御ユニットS3、表示器S4を車体S0に搭載している。
【0017】
センサS1は、例えば、カメラ、ソナー、LIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)、レーダーなどである。表示制御ユニットS2は、警戒領域の表示に係る制御を行うユニットである。車両制御ユニットS3は、自動運転車両Vの走行制御を行うユニットである。車両制御ユニットS3は、地図データや自車両の位置データを用いて走行計画を策定し、自車両の状態と周囲の状況に基づいて自動運転車両Vの走行を制御する。表示器S4は、路面上に表示を行うためのLEDなどである。
【0018】
図3は、走行支援装置の機能構成図である。図3に示すように、表示制御ユニットS2は、センサS1からセンサ情報D1を取得し、車両制御ユニットS3から走行計画情報D3を取得する。走行計画情報D3には、自動運転車両Vの現在地、走行予定の経路を示す情報、走行予定の車線を示す情報が含まれる。センサ情報D1には、カメラ画像、ソナー情報、ライダーデータ、レーダーデータなどである。表示制御ユニットS2は、センサ情報D1及び走行計画情報D3を用いて警戒領域データD22を生成し、表示器S4に出力する。
【0019】
図4は、表示制御ユニットS2の機能構成図である。表示制御ユニットS2は、障害物検知機能S21、警戒領域作成機能S22、衝突予測機能S23及び報知判定機能S24を有する。
【0020】
図5は、表示制御ユニットS2の処理手順を示すフローチャートである。まず、センサ情報取得処理にて、障害物検知機能S21は、各種センサS1よりセンサ情報D1を取得する(ステップA101)。
【0021】
障害物検知機能S21は、各種センサS1より取得したセンサ情報D1を用いて障害物検知を行う(ステップA102)。この障害物検知では、自動運転車両Vの周囲に所在する移動体を障害物として検知する。障害物がなければ(ステップS103;False)、そのまま処理を終了する。障害物があるならば、障害物の位置、移動方向、移動速度を含む障害物情報D21を衝突予測機能S23に出力する(ステップA103)。なお、以降の説明では、判定の結果が肯定(True)である場合を「T」、判定の結果が否定である場合を「F」とする。
【0022】
衝突予測機能S23は、車両制御ユニットS3から入力される走行計画情報D3により走行予定領域を取得する(ステップA104)。走行予定領域とは、自動運転車両Vの車体がどの時点にどこに所在するかを予想したものである。走行予定領域は、走行計画情報D3に示された現在地、走行予定経路、走行予定車線に加え、自動運転車両Vの車体の大きさ、速度、操舵状態を用いて求める。その後、衝突予測機能S23は、走行予定領域及び障害物情報D21によりTTC情報(Time to Collision:衝突予測時間)D23を算出する(ステップA105)。TTC情報は、自動運転車両Vと障害物の移動状態が維持された場合に、自動運転車両Vと障害物との衝突が予測される時刻を示す。TTC情報は、自動運転車両Vから障害物までの距離を相対速度で除算して求めることができる。
【0023】
報知判定機能S24は、衝突予測機能S23から入力されるTTC情報D23により、警戒情報D24を生成し、警戒領域作成機能S22に出力する(ステップA106)。警戒情報D24は、警戒のレベルを示すものであり、表示領域の大きさと色に対応する。警戒情報生成処理の詳細については後述する。
【0024】
警戒領域作成機能S22は、報知判定機能S24から入力される警戒情報D24と各種センサS1から入力されるセンサ情報D1より警戒領域データD22を出力する(ステップA107)。警戒領域データD22は、表示器S24の動作を制御するため、表示器S24がどの範囲をどの色で照射するかを示す。照射の色は、警戒情報D24に示された警戒のレベルによって定まる。同じく、自動運転車両Vの進行方向における照射の範囲の大きさは、警戒情報D24に示された警戒のレベルによって定まる。自動運転車両Vの車幅方向における照射の範囲の大きさは、自動運転車両Vが走行する車線の内側である。この車線の位置は、自動運転車両Vの側端から任意の安全距離を取った位置、または、センサS1による検知結果から得られる位置などにより決めることができる。
【0025】
表示器S4は、表示制御ユニットS2より入力される警戒領域データD22により、車両外部に対して警戒領域を表示する処理を実行する(ステップA108)。以上のS101~A108は、例えば、自動運転車両Vの始動から停止まで間の、所定間隔で繰り返し実行される。
【0026】
図6は、警戒情報生成処理の詳細を示すフローチャートである。警戒情報生成処理が開始すると、報知判定機能S24は、衝突予測機能S23から入力されたTTC情報D23によって示されるTTCと、3つの閾値T1~T3とを比較する。T1は、近接基準衝突予測時間であり、T2は中距離基準衝突予測時間であり、T3は遠方基準衝突予測時間である。T1~T3は、T1<T2<T3の関係となる。例えば、T1を2秒、T2を5秒、T3を10秒とすればよい。
【0027】
T3≦TTCであれば(ステップA201;T)、報知判定機能S24は、警戒情報D24に「青」を設定して出力し(ステップA202)、処理を終了する。警戒情報D24「青」は、走行予定領域への侵入を抑止するための表示として青色を用いることを示す。また、この時の表示領域は警戒情報D24が他の値であるときよりも大きい。すなわち、警戒情報D24「青」であるときは、警戒情報D24「黄」、警戒情報D24「橙」、警戒情報D24「赤」のいずれの場合よりも、自動運転車両Vの進行方向において遠くまでを表示領域とする。
【0028】
T3≦TTCではなく(ステップA201;F)、T2≦TTC<T3であれば(ステップA203;T)、報知判定機能S24は、警戒情報D24に「黄」を設定して出力し(ステップA204)、処理を終了する。警戒情報D24「黄」は、走行予定領域への侵入を抑止するための表示として黄色を用いることを示す。また、この時の表示領域は警戒情報D24が青であるときの次に大きい。すなわち、警戒情報D24「黄」であるときは、警戒情報D24「青」である場合よりも自動運転車両Vの進行方向における表示範囲は狭まるが、警戒情報D24「橙」や警戒情報D24「赤」の場合よりも、自動運転車両Vの進行方向において遠くまでを表示領域とする。
【0029】
T2≦TTCではなく(ステップA203;F)、T1≦TTC<T2であれば(ステップA205;T)、報知判定機能S24は、警戒情報D24に「橙」を設定して出力し(ステップA206)、処理を終了する。警戒情報D24「橙」は、走行予定領域への侵入を抑止するための表示として橙色を用いることを示す。また、この時の表示領域は警戒情報D24が黄であるときの次に大きい。すなわち、警戒情報D24「橙」であるときは、警戒情報D24「黄」である場合よりも自動運転車両Vの進行方向における表示範囲は狭まるが、警戒情報D24「赤」の場合よりも、自動運転車両Vの進行方向において遠くまでを表示領域とする。
【0030】
T1≦TTCではなく(ステップA205;F)、0<TTC<T1であれば(ステップA203;T)、報知判定機能S24は、警戒情報D24に「赤」を設定して出力し(ステップA208)、処理を終了する。警戒情報D24「赤」は、走行予定領域への侵入を抑止するための表示として赤色を用いることを示す。また、この時の表示領域は警戒情報D24が他の値であるときよりも小さい。すなわち、警戒情報D24「赤」であるときは、警戒情報D24「青」、警戒情報D24「黄」、警戒情報D24「橙」のいずれの場合よりも、自動運転車両Vの進行方向における表示領域は狭くなる。
【0031】
なお、TTCは、自動運転車両Vが障害物と衝突するまでの時間を予測したものであるため、原則的に0以上の値となる。そこで、0<TTCとならない場合には(ステップA207;F)、報知判定機能S24は、警戒情報D24に「異常」を設定して出力し(ステップA209)、処理を終了する。
【0032】
図7は、表示領域の説明図である。同図に示すように、T3≦TTCである場合には、表示領域の大きさは最大となり、表示器S4は表示領域を青色で表示する。
自動運転車両Vの進行方向における表示領域の大きさは、すでに説明したように警戒情報D24によって定める。
一方、自動運転車両Vの車幅方向における表示領域の大きさは、自動運転車両Vが走行する車線の内側である。このように走行する車線の外側を表示領域から除外することで、他の車両や歩行者などに不要な報知が行われることを防ぐ。
【0033】
T2≦TTC<T3である場合には、表示領域の大きさはT3≦TTCである場合に比して小さくなり、表示器S4は表示領域を黄色で表示する。
T1≦TTC<T2である場合には、表示領域の大きさはT2≦TTC<T3である場合に比して小さくなり、表示器S4は表示領域を橙色で表示する。
0≦TTC<T1である場合には、表示領域の大きさは最小となり、表示器S4は表示領域を赤色で表示する。
【0034】
上述してきたように、実施例に係る車両走行支援装置である表示制御ユニットS2は、自動運転車両Vに搭載されたセンサS1の出力を用いて自動運転車両Vの周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能S21と、前記障害物が前記自動運転車両Vの走行に与える影響を予測する衝突予測機能S23と、前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器S4による表示範囲を制御する表示制御機能部としての報知判定機能S24及び警戒領域作成機能S22とを備える。かかる構成により、移動体に退避等を促し、自動運転車両Vの円滑な走行を支援することができる。
【0035】
また、前記表示制御ユニットS2は、前記予測結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行う。このため、歩行者等が自動運転車両Vに関する予備知識を有するか否かに関わらず、歩行者等との位置関係等が自動運転車両Vにとって意味のあるものであると認識させ、どの方向に退避すべきかを把握させることができる。
【0036】
また、前記表示制御ユニットS2は、前記センサS1の出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する。このため、移動体によって生じる影響を高い精度で予測し、自動運転車両Vの円滑な走行に寄与することができる。
【0037】
また、前記表示制御ユニットS2は、前記自動運転車両Vと前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行う。このため、衝突の危険に応じた表示によって退避等を促すことができる。
【0038】
また、前記表示制御ユニットS2は、前記自動運転車両Vが走行する車線の外側を前記表示範囲から除外し、前記予測結果に応じて前記自動運転車両Vの進行方向における前記表示範囲の大きさを決定する。このため、他の車両や歩行者などに不要な報知を与えることなく、自動運転車両Vを円滑に走行させることができる。
【0039】
また、前記表示制御ユニットS2は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器S4による表示を行う。このため、報知を行うべき対象が存在する状況で選択的に表示を行うことができる。
【0040】
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、かかる構成の削除に限らず、構成の置き換えや追加も可能である。
【0041】
また、上述の実施例では、予測結果の深刻度に応じて表示の色を異ならせる制御を行う場合を例示して説明を行ったが、深刻度に応じて表示の濃淡を異ならせる構成としてもよい。同様に、深刻度に応じて表示の点滅間隔を異ならせる構成としてもよい。
また、表示器S4には、警音器など歩行者に対して報知を行う他の手段を含んでもよい。すなわち、光の照射による報知に限らず、「警音器を用いて、音の周波数の変化で報知を行う。」、「警音器を用いて、音の吹鳴間隔を変化させることで報知を行う。」等の構成で実施することも可能である。
【0042】
また、自動運転車両は、無人で走行する車両に限らず、有人で自動運転を行う車両であってもよいし、運転者による運転の一部を一時的に代替する車両であってもよい。
【0043】
また、上述の実施例に開示したTTCの算出方法はあくまで一例であり、任意の方法を用いることができる。また、TTCに限らず、対象が自車両の走行に与える影響を評価する任意の手法を用いることができる。
【符号の説明】
【0044】
S1:センサ、S2:表示制御ユニット、S3:車両制御ユニット、S4:表示器、S21:障害物検知機能、S22:警戒領域作成機能、S23:衝突予測機能、S24:報知判定機能、T1:近接基準衝突予測時間、T2:中距離基準衝突予測時間、T3:遠方基準衝突予測時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2021-02-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置であって、
前記自動運転車両に搭載されたセンサの出力を用いて前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能部と、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する予測機能部と、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御機能部と
を備え
前記表示制御機能部は、前記センサで障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外した警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援装置。
【請求項2】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項3】
前記障害物検知機能部は、前記センサの出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記予測機能部は、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項4】
前記予測機能部は、前記自動運転車両と前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記表示制御機能部は、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の車両走行支援装置。
【請求項5】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における前記表示範囲の大きさを決定することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項6】
前記表示制御機能部は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器による表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項7】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援方法であって、
前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知ステップと、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測ステップと、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御ステップと
を含み、前記表示制御ステップは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外した警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援方法。
【請求項8】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援プログラムであって、
コンピュータが、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知プロセスと、
前記コンピュータが、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測プロセスと、
前記コンピュータが、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御プロセスと
を含み、前記表示制御プロセスは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外した警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2021-07-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置であって、
前記自動運転車両に搭載されたセンサの出力を用いて前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能部と、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する予測機能部と、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御機能部と
を備え、
前記表示制御機能部は、前記センサで障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、障害物の回避及び/又は速度制御を行う自動運転の警戒領域を設定し、当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援装置。
【請求項2】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項3】
前記障害物検知機能部は、前記センサの出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記予測機能部は、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項4】
前記予測機能部は、前記自動運転車両と前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記表示制御機能部は、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の車両走行支援装置。
【請求項5】
前記表示制御機能部は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器による表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項6】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援方法であって、
前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知ステップと、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測ステップと、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御ステップと
を含み、前記表示制御ステップは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、障害物の回避及び/又は速度制御を行う自動運転の警戒領域を設定し、当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援方法。
【請求項7】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援プログラムであって、
コンピュータが、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知プロセスと、
前記コンピュータが、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測プロセスと、
前記コンピュータが、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御プロセスと
を含み、前記表示制御プロセスは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、障害物の回避及び/又は速度制御を行う自動運転の警戒領域を設定し、当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2021-10-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置であって、
前記自動運転車両に搭載されたセンサの出力を用いて前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能部と、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する予測機能部と、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御機能部と
を備え、
前記表示制御機能部は、前記センサで障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援装置。
【請求項2】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項3】
前記障害物検知機能部は、前記センサの出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記予測機能部は、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項4】
前記予測機能部は、前記自動運転車両と前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記表示制御機能部は、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の車両走行支援装置。
【請求項5】
前記表示制御機能部は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器による表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項6】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援方法であって、
前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知ステップと、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測ステップと、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御ステップと
を含み、前記表示制御ステップは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援方法。
【請求項7】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援プログラムであって、
コンピュータが、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知プロセスと、
前記コンピュータが、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測プロセスと、
前記コンピュータが、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御プロセスと
を含み、前記表示制御プロセスは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援プログラム。
【手続補正書】
【提出日】2022-02-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援装置であって、
前記自動運転車両に搭載されたセンサの出力を用いて前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する障害物検知機能部と、
前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響を予測する予測機能部と、
前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御機能部と
を備え、
前記表示制御機能部は、前記センサで障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援装置。
【請求項2】
前記表示制御機能部は、前記予測の結果の深刻度に応じて前記表示範囲の大きさを段階的に切り替えるともに、表示の色を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項3】
前記障害物検知機能部は、前記センサの出力を用い、移動する障害物である移動体を検知し、前記予測機能部は、前記自動運転車両の走行予定と前記移動体の移動状態から前記自動運転車両の走行に与える影響を予測することを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項4】
前記予測機能部は、前記自動運転車両と前記移動体との衝突予測時間を算出し、前記表示制御機能部は、前記衝突予測時間に応じて前記表示範囲の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の車両走行支援装置。
【請求項5】
前記表示制御機能部は、前記障害物が存在することを条件に、前記表示器による表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両走行支援装置。
【請求項6】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援方法であって、
前記自動運転車両に搭載された車両走行支援装置が、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知ステップと、
前記車両走行支援装置が、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測ステップと、
前記車両走行支援装置が、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御ステップと
を含み、前記表示制御ステップは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援方法。
【請求項7】
自動運転車両の走行を支援する車両走行支援プログラムであって、
コンピュータが、前記自動運転車両の周囲に所在する障害物を検知する検知プロセスと、
前記コンピュータが、前記障害物が前記自動運転車両の走行に与える影響の予測を行う予測プロセスと、
前記コンピュータが、前記予測の結果に応じ、前記自動運転車両の走行に係る路面上に表示を行う表示器による表示範囲を制御する表示制御プロセスと
を含み、前記表示制御プロセスは、前記障害物を検知可能な範囲を監視領域とし、前記監視領域から前記自動運転車両が走行する車線の外側を除外するとともに前記予測の結果に応じて前記自動運転車両の進行方向における大きさを決定することで、警戒領域を設定し、該警戒領域に障害物を検知すると、障害物の回避及び/又は障害物の速度に合わせて低速で走行する当該警戒領域を前記表示範囲として前記路面上に表示させることを特徴とする車両走行支援プログラム。