(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022047132
(43)【公開日】2022-03-24
(54)【発明の名称】パーテーションスクリーン装置
(51)【国際特許分類】
E01F 13/04 20060101AFI20220316BHJP
G09F 19/00 20060101ALI20220316BHJP
G09F 15/00 20060101ALI20220316BHJP
A47G 5/02 20060101ALI20220316BHJP
A47G 5/00 20060101ALI20220316BHJP
【FI】
E01F13/04 Z
G09F19/00 Z
G09F15/00 F
A47G5/02
A47G5/00 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020152874
(22)【出願日】2020-09-11
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】392003292
【氏名又は名称】株式会社インターコスモス
(74)【代理人】
【識別番号】100174816
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 貴久
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ハオ
【テーマコード(参考)】
2D101
【Fターム(参考)】
2D101CA11
2D101EA07
2D101FA13
2D101FA35
2D101FB15
2D101HA09
(57)【要約】 (修正有)
【課題】空港やイベント会場等において、歩行者の通路規制等を行うためのベルトパーテーションに簡易に取り付けることができ、且つ、広告効果の高いパーテーションスクリーン装置を提供する。
【解決手段】ベルトパーテーション20に備え付けるためのパーテーションスクリーン装置10であって、前記ベルトパーテーション20のポール21の先端に被せるためのカバーキャップ100と、前記カバーキャップ100と係合可能とする係合手段と、下垂するロールスクリーン220とを有する格納本体200と、を備え、前記係合手段は、前記格納本体200の両端に設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベルトパーテーションに備え付けるためのパーテーションスクリーン装置であって、
前記ベルトパーテーションのポールの先端に被せるためのカバーキャップと、
前記カバーキャップと係合可能とする係合手段と、ロールスクリーンとを有する格納本体と、を備え、
前記係合手段は、前記格納本体の両端に設けられていることを特徴とするパーテーションスクリーン装置。
【請求項2】
前記カバーキャップには溝部が設けられており、前記格納本体の両端には前記溝部に係合可能な突起部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項3】
前記カバーキャップは、前記ベルトパーテーションに格納されているベルトを繰り出すための隙間を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項4】
前記隙間の下方側には、切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項3に記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項5】
前記ロールスクリーンの下端には、ウエイトバーが配置されており、前記ウエイトバーの両端には、前記ベルトパーテーションのポールを把持するための把持部材が備わっていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項6】
前記把持部材は、回動自在であることを特徴とする請求項5に記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項7】
前記ロールスクリーンは、広告スクリーンと、前記広告スクリーンを取り付けるためのスクリーン取付け部と、を有しており、
前記広告スクリーンと、前記スクリーン取付け部とは、ファスナー構造によって着脱自在となっていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項8】
前記カバーキャップは、幟を立てることができるポールスタンドを備えていることを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載のパーテーションスクリーン装置。
【請求項9】
ベルトパーテーションに備え付けるためのパーテーションスクリーン装置であって、
前記ベルトパーテーションのポールの先端に被せるためのカバーキャップと、
ロールスクリーンを有する格納本体と、を備え、
前記カバーキャップは、前記格納本体の両端に固着していることを特徴とするパーテーションスクリーン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーテーションスクリーン装置であって、より特定的には、ベルトパーテーションに備え付けるためのパーテーションスクリーン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空港やイベント会場等において、歩行者の通路規制等を行うためにベルトパーテーションが使用されている。ベルトパーテーションは、自立するポールを有し、ポール内に巻取り式のベルトを内蔵しているものである。なお、ベルトの端部は、別のベルトパーテーションのポールに係止できる構造をしている。そのため、ベルトを引っ張り出し、ベルトの端部を別のベルトパーテーションのポールに係止させることで、ベルトパーテーション間にベルトを張設することができる。
【0003】
なお、ベルトパーテーションは、ベルトの部分に文字等を書き込むことによって、広告効果を付与することができる。ただし、ベルトの部分は細いため、広告効果としては弱いものであった。そのため、広告効果を大きくするための方法として、ベルトパーテーション間にサインボードを取り付ける方法が知られている。具体的には、ベルトパーテーションのポールに比較的大きいサイズのサインボードを取り付けるためのサインボード取付具(特許文献1)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のサインボード取付具のサインボードは、比較的大きい板材であるため、頻繁に設置と撤去を繰り返すような現場においては、設置等に手間が生じ、採用し難いものとなっていた。
【0006】
本発明は、かかる従来発明における課題に鑑みてされたものであり、本発明の目的は、ベルトパーテーションに簡易に取り付けができるパーテーションスクリーン装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、少なくとも以下のような構成を備え、もしくは手順を実行する。
【0008】
本発明の一局面に係るパーテーションスクリーン装置は、ベルトパーテーションに備え付けるためのパーテーションスクリーン装置であって、前記ベルトパーテーションのポールの先端に被せるためのカバーキャップと、前記カバーキャップと係合可能とする係合手段と、ロールスクリーンとを有する格納本体と、を備え、前記係合手段は、前記格納本体の両端に設けられていることを特徴とする。
かかる構成により、ベルトパーテーションにパーテーションスクリーン装置を簡易に取り付けることができる。
【0009】
また、好ましくは、前記カバーキャップには溝部が設けられており、前記格納本体の両端には前記溝部に係合可能な突起部が設けられていることを特徴とする。
かかる構成により、ベルトパーテーションにパーテーションスクリーン装置をより簡易に取り付けることができる。
【0010】
また、好ましくは、前記カバーキャップは、前記ベルトパーテーションに格納されているベルトを繰り出すための隙間を有していることを特徴とする。
かかる構成により、ベルトパーテーションにカバーキャップを被せた状態においても、ベルトパーテーションからベルトを引っ張り出すことができる。
【0011】
また、好ましくは、前記隙間の下方側には、切り欠きが設けられていることを特徴とする。
かかる構成により、ベルトパーテーションのベルトの端部に設けられている掛止め部材をカバーキャップの外側に出した状態で、カバーキャップを被せることができる。
【0012】
また、好ましくは、前記ロールスクリーンの下端には、ウエイトバーが配置されており、前記ウエイトバーの両端には、前記ベルトパーテーションのポールを把持するための把持部材が備わっていることを特徴とする。
かかる構成により、格納本体からロールスクリーンを引き下ろした際、ロールスクリーンを一定程度固定することができる。これにより、風などによって、ロールスクリーンがバタつくのを抑えることができる。
【0013】
また、好ましくは、前記把持部材は、回動自在であることを特徴とする。
かかる構成により、把持部材が格納本体を把持することができる。ロールスクリーンを格納本体に収納した後、把持部材で格納本体を把持することによって、格納したロールスクリーンが格納本体から出てくるのをより確実に防ぐことができる。また、把持部材で格納本体を把持することによって、パーテーションスクリーン装置をよりコンパクトにすることができる。
【0014】
また、好ましくは、前記ロールスクリーンは、広告スクリーンと、前記広告スクリーンを取り付けるためのスクリーン取付け部と、を有しており、前記広告スクリーンと、前記スクリーン取付け部とは、ファスナー構造によって着脱自在となっていることを特徴とする。
かかる構成により、広告スクリーンをより簡易に取り換えすることができる。
【0015】
また、好ましくは、前記カバーキャップは、幟を立てることができるポールスタンドを備えていることを特徴とする。
かかる構成により、幟などを設置できるため、広告効果が向上する。
【0016】
本発明の一局面に係るパーテーションスクリーン装置は、ベルトパーテーションに備え付けるためのパーテーションスクリーン装置であって、前記ベルトパーテーションのポールの先端に被せるためのカバーキャップと、ロールスクリーンを有する格納本体と、を備え、前記カバーキャップは、前記格納本体の両端に固着していることを特徴とする。
かかる構成により、ベルトパーテーションにパーテーションスクリーン装置を簡易に取り付けることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、ベルトパーテーションに簡易にパーテーションスクリーン装置を取り付けすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置をベルトパーテーションに取り付ける際の図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置をベルトパーテーションに取り付けた状態を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置のカバーキャップを示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置のロールスクリーンを示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置の把持部材を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置の格納本体に把持部材を嵌めたことを示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置のカバーキャップにポールスタンドを取り付けた状態を示す図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置のカバーキャップにポールスタンドを取り付ける際の状態を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、あくまで、本発明を実施するための具体的な一例を挙げるものであって、本発明を限定的に解釈させるものではない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10をベルトパーテーション20に取り付ける際の図であり、
図2は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10をベルトパーテーション20に取り付けた状態を示す図である。パーテーションスクリーン装置10は、カバーキャップ100と、格納本体200とにより構成されている。カバーキャップ100は、ベルトパーテーション20のポール21の先端に被せて取り付けるものである。カバーキャップ100をベルトパーテーション20のポール21の先端に取り付けた後、格納本体200の両端に設けられた係合手段により格納本体200を設置することができる。
【0021】
ベルトパーテーション20としては、自立するポール21を有し、ポール21内に巻取り式のベルト22を内蔵しているものである。なお、ベルトパーテーション20のベルト22の端部には、掛止め部材23が設けてあり、別のベルトパーテーション20のポール21に掛止め部材23を係止できる構造をしている。そのため、ベルト22を引っ張り出し、掛止め部材23を別のベルトパーテーション20のポール21に係止することで、ベルトパーテーション20の間にベルト22を張設することができる構造をしている。なお、ベルトパーテーション20は、ベルト22を複数備えたものを使用しても構わない。
【0022】
格納本体200をカバーキャップ100に係合する係合手段としては、格納本体200の両端に設けられた突起部210をカバーキャップ100に設けられた溝部110に嵌め込む方法を採用している。これにより、より簡易に格納本体200をカバーキャップ100に取り付けることができる。なお、係合手段としては、別の方法を使用しても構わない。
【0023】
なお、カバーキャップ100には、溝部110が複数設けてある。具体的には、90度間隔で4つ設けられている。そのため、1つのカバーキャップ100に最大4つの格納本体200の一方端を配置することができる。
【0024】
カバーキャップ100には、ベルト22を繰り出すための隙間120が設けられている。なお、隙間120の少なくとも1つには、切り欠き121が設けられている。切り欠き121は、隙間120の下方側に設けられている。切り欠き121が設けられていると、ベルトパーテーション20にベルト22の掛止め部材23が備わっていてもカバーキャップ100を被せることができる。切り欠き121を有していないと、ベルト22の掛止め部材23に引っかかってしまい、カバーキャップ100を被せることができない。なお、詳細は、後述の
図3を説明する箇所において説明する。
【0025】
格納本体200は、ロールスクリーン220と、ウエイトバー230と、把持部材240とを備えている。ロールスクリーン220は、格納本体200に収納されているものであり、格納本体200から引き出すことが可能となっている。ウエイトバー230は、ロールスクリーン220の下端に配置されており、ウエイトバー230の両端には把持部材240が取り付けられている。なお、把持部材240は、ベルトパーテーション20のポール21を把持することが可能となっている。そのため、格納本体200からロールスクリーン220を引き出した際、ロールスクリーン220を一定程度固定することができる。したがって、風が吹いた場合やロールスクリーン220に人が接触した際でも、ロールスクリーン220が揺動するのを抑えることができる。
【0026】
図3は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10のカバーキャップ100を示す図である。カバーキャップ100は、隙間120が90度間隔で4つ設けられており、そのうちの1つには切り欠き121が設けられている。切り欠き121が設けられていると、ベルトパーテーション20の掛止め部材23に引っかからずにカバーキャップ100を被せることができる。
【0027】
カバーキャップ100が隙間120を有していると、ベルトパーテーション20のベルト22を引っ張り出すことができるため、ベルトパーテーション20を有効に活用することができる。また、それだけでなく、ベルトパーテーション20にカバーキャップ100を被せた後でも、ベルトパーテーション20の掛止め部材23をベルトパーテーション20の凸部に係止することができる。
【0028】
切り欠き121の大きさは、隙間120の幅より狭くなっている。これにより、隙間120に切り欠き121が設けられていたとしても、格納本体200の突起部210が引っかかるので、格納本体200を係止することができる。仮に、切り欠き121の大きさ(幅)が隙間120と同じ以上であれば、格納本体200の突起部210が引っかからないので、格納本体200を係止することができない。
【0029】
図4は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10のロールスクリーン220を示す図である。ロールスクリーン220は、広告スクリーン221と、広告スクリーン221を取り付けるためのスクリーン取付け部222とを有している。なお、広告スクリーン221は、ファスナー構造223によって着脱自在になっている。そのため、広告スクリーン221を簡易に取り換えることができる。また、ロールスクリーン220を引き出した後、意に反して巻き取られないように、ストッパー構造を備えている。
【0030】
ファスナー構造223としては、凸状チャック構造体224と凹状チャック構造体225を対向するように配置した上でこれらを嵌合させるというものである。この構造の場合、ロールスクリーン220を収納する際、ファスナー構造223の箇所で引っかかりが起こりにくくなる。
【0031】
図5は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10の把持部材240を示す図である。把持部材240は、ウエイトバー230の両端に軸支されている。軸支されているため、把持部材240は回動自在となっている。また、把持部材240はランドルト環のような形状をしており、ベルトパーテーション20のポール21に嵌る構造をしている。当該形状であるため、より確実にポール21を把持することができる。
【0032】
図6は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10の格納本体200に把持部材240を嵌めたことを示す図である。把持部材240は、回動自在なため、ベルトパーテーション20のポール21だけではなく、格納本体200にも嵌まる構造をしている。把持部材240で格納本体200を把持することによって、格納したロールスクリーン220が格納本体200から出てくるのをより確実に防ぐことができる。また、把持部材240を格納本体200に嵌め込むことができるため、よりコンパクトにすることができる。
【0033】
ロールスクリーン220を収納した状態の格納本体200の大きさは、幅1500mm程度、径90mm程度の大きさをしている。そのため、使用しない場合は、格納本体200をベルトパーテーション20に立て掛けた状態で、ベルト22を使用して固定することができる。具体的には、ロールスクリーン220を格納本体200に収納後、格納本体200をベルトパーテーション20に立て掛ける。次に、ベルトパーテーション20からベルト22を引っ張り出す。次に、引っ張り出したベルト22にて格納本体200を縛り、掛止め部材23を係止させる。これにより、ベルトパーテーション20を立てた状態で保持できるので、スペース活用に有利となる。
【0034】
次に、カバーキャップ100に幟などを立てることができるポールスタンド130を取り付けた場合について説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10のカバーキャップ100にポールスタンド130を取り付けた状態を示す図である。カバーキャップ100にポールスタンド130を取り付けることで幟やバナーなどを設置することができるようになる。このようにすると、視認性が増し、より広告効果が向上する。
【0035】
図8は、本発明の一実施形態に係るパーテーションスクリーン装置10のカバーキャップ100にポールスタンド130を取り付ける際の状態を示す拡大図である。
【0036】
ポールスタンド130は、4つのネジとボルトでカバーキャップ100に固定するがこれに限られない。例えば、接着剤などで接着して固定しても構わない。ただし、ネジだと取り外し可能なためネジの方が好ましい。
【0037】
本実施形態では、カバーキャップ100と格納本体200とは、係合手段によって取り付けることができると説明してきたが、カバーキャップ100と格納本体200とを固着させても構わない。この場合、カバーキャップ100と格納本体200とが一体化しているため、より持ち運びに有利となる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係るパーテーションスクリーン装置10は、ベルトパーテーション20に簡易に取り付けることができるため、空港やイベント会場等において使用すると有用である。
【符号の説明】
【0039】
10 パーテーションスクリーン装置
20 ベルトパーテーション
21 ポール
22 ベルト
23 掛止め部材
100 カバーキャップ
110 溝部
120 隙間
121 切り欠き
130 ポールスタンド
200 格納本体
210 突起部
220 ロールスクリーン
221 広告スクリーン
222 スクリーン取付け部
223 ファスナー構造体
224 凸状チャック構造体
225 凹状チャック構造体
230 ウエイトバー
240 把持部材