(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022047285
(43)【公開日】2022-03-24
(54)【発明の名称】転送プロトコル及び双方向ライブシステム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/14 20060101AFI20220316BHJP
H04N 21/2343 20110101ALI20220316BHJP
H04N 21/643 20110101ALI20220316BHJP
【FI】
H04N7/14 180
H04N21/2343
H04N21/643
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020153104
(22)【出願日】2020-09-11
(71)【出願人】
【識別番号】517127908
【氏名又は名称】株式会社バスキュール
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【弁理士】
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 大吾
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】朴 正義
(72)【発明者】
【氏名】馬場 鑑平
(72)【発明者】
【氏名】武田 誠也
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA14
5C164PA31
5C164SB02P
5C164TA01S
5C164TA11S
5C164TB11P
5C164VA21P
(57)【要約】
【課題】他のネットワークの拠点から閉鎖的なネットワークの拠点に、リアルタイムでデータの転送を行うこと。
【解決手段】本発明は、第1のネットワークから、第1のネットワークからのデータ通信を制限する第2のネットワークにデータを転送する際の転送プロトコルである。第1のネットワーク側において、第1のネットワークから第2のネットワークに転送する転送データを、視認可能な情報表示体に変換し、第1のネットワーク側において、少なくとも一以上の情報表示体を含む変換映像を生成し、第2のネットワーク側において、変換映像をキャプチャし、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記転送データを復元する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のネットワークから、前記第1のネットワークからのデータ通信を制限する第2のネットワークにデータを転送する際の転送プロトコルであって、
前記第1のネットワーク側において、前記第1のネットワークから前記第2のネットワークに転送する転送データを、視認可能な情報表示体に変換し、
前記第1のネットワーク側において、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成し、
前記第2のネットワーク側において、前記変換映像をキャプチャし、
キャプチャした変換映像の情報表示体から前記転送データを復元する
転送プロトコル。
【請求項2】
地上の通信ネットワーク上の第1拠点の端末から、地球を周回する飛翔体と専用線で通信可能な第2拠点の端末に、データを転送する際の転送プロトコルであって、
前記第1拠点の端末が、前記飛翔体に送るデータを、視認可能な情報表示体に変換し、
前記第1拠点の端末が、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成し、
前記第2拠点の端末が、前記変換映像をキャプチャし、
前記第2拠点の端末が、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記飛翔体に送るデータを復元し、
前記第2拠点の端末が、前記専用線を介して、復元したデータを前記飛翔体に送信する
転送プロトコル。
【請求項3】
前記飛翔体に送るデータは、前記飛翔体内に設置される端末を制御するコマンド、又は、前記飛翔体内に設置される端末に表示されるSNSメッセージである
請求項2に記載の転送プロトコル。
【請求項4】
地上に設けられた地上スタジオと、地球を周回する飛翔体に設けられた飛翔体スタジオとの双方をライブで結ぶ双方向ライブシステムであって、
前記地上スタジオと第1拠点とを結ぶ通信ネットワークと、
前記飛翔体内に設けられた飛翔体スタジオと第2拠点とを結ぶ専用線と、
前記飛翔体内の機器を操作するコマンドと収集したSNSメッセージとを、前記通信ネットワークを介して、前記地上スタジオと第1拠点に送信するサーバと
を備え、
前記地上スタジオは、前記飛翔体スタジオで撮影された飛翔体スタジオ撮影映像と、前記SNSメッセージとを表示可能なモニタシステムと、前記地上スタジオ内で地上スタジオ映像を撮影し、地上スタジオ映像データを生成する撮影システムとを備え、
前記第1拠点は、前記コマンド及び前記SNSメッセージを、視認可能な情報表示体に変換し、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成する変換部と、前記地上スタジオ映像データを地上スタジオ映像にデコードするデコード部とを備え、
前記第2拠点は、前記変換映像及び前記地上スタジオ映像をキャプチャするキャプチャ部と、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記コマンド及び前記SNSメッセージを復元する復元部と、前記専用線を介して、前記地上スタジオ映像と復元した前記コマンド及び前記SNSメッセージとを前記飛翔体スタジオに送信する送信部と、前記専用線を介して、前記飛翔体スタジオ撮影映像を受信し、前記地上スタジオに送信する中継部とを備え、
前記飛翔体スタジオは、前記コマンドに基づいて、前記地上スタジオ映像又は前記SNSメッセージを切り替えて表示する端末と、前記端末に表示された映像及び飛翔体の船外の映像を含む前記飛翔体スタジオ撮影映像を撮影する撮影システムと、前記飛翔体スタジオ撮影映像を前記第2拠点に送信する送信部とを備える
双方向ライブシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は転送プロトコル及び双方向ライブシステムに関し、特に、通信が制限されているネットワーク間の転送プロトコル及び双方向ライブシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
セキュリティ面から専用線によるネットワークを構成し、外部のネットワークと物理的に回線を遮断し、外部のネットワークからは回線を介して直接データを転送することができないような閉鎖的なネットワークがある。このような閉鎖的なネットワークの場合、外部からデータを取り込む場合、そのデータを物理的な記録媒体に格納し、閉鎖的なネットワーク内の端末等を用いて、その記録媒体からデータを読み出して外部からデータを取り込んでいた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記のような環境下では、あるネットワークの拠点から閉鎖的なネットワークの拠点に、リアルタイムでデータの転送を行うことはできなかった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、他のネットワークの拠点から閉鎖的なネットワークの拠点に、リアルタイムでデータの転送を行う転送プロトコル及び双方向ライブシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、第1のネットワークから、前記第1のネットワークからのデータ通信を制限する第2のネットワークにデータを転送する際の転送プロトコルであって、前記第1のネットワーク側において、前記第1のネットワークから前記第2のネットワークに転送する転送データを、視認可能な情報表示体に変換し、前記第1のネットワーク側において、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成し、前記第2のネットワーク側において、前記変換映像をキャプチャし、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記転送データを復元する転送プロトコルである。
【0006】
本発明の一態様は、地上の通信ネットワーク上の第1拠点の端末から、地球を周回する飛翔体と専用線で通信可能な第2拠点の端末に、データを転送する際の転送プロトコルであって、前記第1拠点の端末が、前記飛翔体に送るデータを、視認可能な情報表示体に変換し、前記第1拠点の端末が、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成し、前記第2拠点の端末が、前記変換映像をキャプチャし、前記第2拠点の端末が、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記飛翔体に送るデータを復元し、前記第2拠点の端末が、前記専用線を介して、復元したデータを前記飛翔体に送信する転送プロトコルである。
【0007】
本発明の一態様は、地上に設けられた地上スタジオと、地球を周回する飛翔体に設けられた飛翔体スタジオとの双方をライブで結ぶ双方向ライブシステムであって、前記地上スタジオと第1拠点とを結ぶ通信ネットワークと、前記飛翔体内に設けられた飛翔体スタジオと第2拠点とを結ぶ専用線と、前記飛翔体内の機器を操作するコマンドと収集したSNSメッセージとを、前記通信ネットワークを介して、前記地上スタジオと第1拠点に送信するサーバとを備え、前記地上スタジオは、前記飛翔体スタジオで撮影された飛翔体スタジオ撮影映像と、前記SNSメッセージとを表示可能なモニタシステムと、前記地上スタジオ内で地上スタジオ映像を撮影し、地上スタジオ映像データを生成する撮影システムとを備え、前記第1拠点は、前記コマンド及び前記SNSメッセージを、視認可能な情報表示体に変換し、少なくとも一以上の前記情報表示体を含む変換映像を生成する変換部と、前記地上スタジオ映像データを地上スタジオ映像にデコードするデコード部とを備え、前記第2拠点は、前記変換映像及び前記地上スタジオ映像をキャプチャするキャプチャ部と、キャプチャした変換映像の情報表示体から前記コマンド及び前記SNSメッセージを復元する復元部と、前記専用線を介して、前記地上スタジオ映像と復元した前記コマンド及び前記SNSメッセージとを前記飛翔体スタジオに送信する送信部と、前記専用線を介して、前記飛翔体スタジオ撮影映像を受信し、前記地上スタジオに送信する中継部とを備え、前記飛翔体スタジオは、前記コマンドに基づいて、前記地上スタジオ映像又は前記SNSメッセージを切り替えて表示する端末と、前記端末に表示された映像及び飛翔体の船外の映像を含む前記飛翔体スタジオ撮影映像を撮影する撮影システムと、前記飛翔体スタジオ撮影映像を前記第2拠点に送信する送信部とを備える双方向ライブシステムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、他のネットワークの拠点から閉鎖的なネットワークの拠点に、リアルタイムでデータの転送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は本発明の実施の形態のシステム概略図である。
【
図2】
図2はデータ変換システム22とデータキャプチャ・再変換システム23との間のデータの受け渡しの方法を模式的に示した図である。
【
図3】
図3は宇宙ステーションスタジオDを説明する図である。
【
図4】
図4は地上スタジオAの様子を示した図である。
【
図5】
図5は宇宙ステーションスタジオDのクライアント端末32に地上スタジオ映像が表示されている例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の実施の形態のシステム概略図である。
【0011】
図1中、Aは地上に設けられた地上スタジオであり、Bはサーバであり、Cは地上スタジオAと地球を周回する宇宙ステーション(飛翔体)とを中継する中継スタジオであり、Dは宇宙ステーション内に設けられた宇宙ステーションスタジオである。
【0012】
地上スタジオAは、宇宙ステーションスタジオD内で撮影された映像や番組に関連するSNSメッセージを視聴しながら、演者が進行する番組の撮影が行われるスタジオである。地上スタジオAには、モニタシステム1と、スタジオ映像配信装置2と、宇宙ステーション映像編集装置3とを備える。
【0013】
サーバBは、アプリケーションサーバ11を備える。
【0014】
中継スタジオCは、オペレーションシステム21と、データ変換システム22と、データキャプチャ・再変換システム23と、データ送出システム24と、中継システム25とを備える。
宇宙ステーションスタジオDは、ホストシステム31と、クライアント端末32と、カメラ33と、エンコーダ34とを備える。
【0015】
ここで、中継スタジオCと宇宙ステーションスタジオDとの間の通信は、上り回線(アップリンク)、下り回線(ダウンリンク)ともに、セキュリティの観点より、専用線であり、外部のネットワークからのデータを直接受信することは制限されている。一方、地上スタジオA、サーバB及び中継スタジオCは、インターネット等のネットワークで接続され、互いにデータを送受信できる。
【0016】
上記の通信制限下における各装置の動作を説明する。
【0017】
アプリケーションサーバ11は、中継ステータス、コマンド、宇宙ステーション軌道データ、SNSデータを生成又は取得し、地上スタジオA及び中継スタジオCに送出する。
【0018】
ここで、中継ステータスは、地上スタジオA及び宇宙ステーションスタジオDなどのオペレーションのマスター機能を持ち、番組の状態(準備状態、放送状態、CM状態、テスト状態)を示す情報であり、各スタジオのステイトを管理する。
【0019】
コマンドは、地上スタジオA及び宇宙ステーションスタジオDの機器を制御するコマンドであり、例えば、宇宙ステーションスタジオDの各クライアント端末の表示切替などのコマンドである。
【0020】
宇宙ステーション軌道データは、宇宙ステーションの予測軌道データである。宇宙ステーションの軌道の実測軌道データと軌道の予測軌道データとは精度的にほぼ同一であるため、本実施の形態では、事前に取得できる予測軌道データを利用する。宇宙ステーション予測軌道データは宇宙ステーションの軌道情報及び現在時間を含んでおり、その情報を元に宇宙ステーションの現在地のシミュレーションCGなどをリアルタイムで生成する。
【0021】
SNSデータは、サーバで収集されるSNSで投稿されたメッセージのデータである。
【0022】
尚、中継ステータス、コマンド、宇宙ステーション軌道データ、SNSデータは、かならずしも全てが必要ではなく、番組の進行や番組の演出に影響がないものは用いなくても良い。
【0023】
地上スタジオAでは、演者が番組を進行しながら、その地上スタジオの様子が撮影される。撮影された映像は、スタジオ映像配信装置2で編集され、さらに、エンコードされ、地上スタジオ映像データとして中継スタジオCに送出される。
【0024】
中継スタジオCのオペレーションシステム21は、中継ステータス、コマンド及びSNSデータを受信し、データ変換システム22に送出する。
【0025】
データ変換システム22は、中継ステータス、コマンド及びSNSデータと、地上スタジオ映像データとを受信する。
【0026】
ここで、受信した中継ステータス、コマンド及びSNSデータと地上スタジオ映像データとを、宇宙ステーションスタジオDに送信する方法であるが、上述したように、中継スタジオCと宇宙ステーションスタジオDとの間の通信は、上り回線(アップリンク)、下り回線(ダウンリンク)ともに、セキュリティの観点より、専用線であり、外部のネットワークからのデータを直接受信することは制限されている。従って、受信した中継ステータス、コマンド及びSNSデータと地上スタジオ映像データを、専用線を介して、宇宙ステーションスタジオDに、直接、送信することはできない。これらのデータをメモリなどの記憶媒体に記録後、専用線側で、その記録媒体からデータを読み取り、そのデータを送信することも考えられるが、このような方法は、リアルタイム性に欠け、地上スタジオAと宇宙ステーションスタジオDとの間で双方向のインタラクティブなやり取りを行うことができない。
【0027】
そこで、上記のような通信制限下でも、ある程度のリアルタイム性を確保しつつ、専用線とインターネットのようなネットワーク間でデータの受け渡しを可能とするために、専用線とインターネットのようなネットワーク間でのデータの受け渡しを、映像を介して行うようにする。具体的には、受信した中継ステータス、コマンド、SNSデータ及び地上スタジオ映像データを、一旦映像に変換し、その映像を専用線側で読み取って、中継ステータス、コマンド、SNSデータ及び地上スタジオ映像データを復元する。
【0028】
図2はデータ変換システム22とデータキャプチャ・再変換システム23との間のデータの受け渡しの方法を模式的に示した図である。
【0029】
データ変換システム22は、地上スタジオ映像データをデコードし、地上スタジオ映像を生成する。また、中継ステータス、コマンド及びSNSデータについては、そのテキストデータを二次元コード化する。そして、変換した複数の二次元コードが一画面に表示されたデータ映像に変換する。そして、データ変換システム22は、地上スタジオ映像とデータ映像を、データキャプチャ・再変換システム23に出力する。
【0030】
データキャプチャ・再変換システム23は、地上スタジオ映像とデータ映像とを、それぞれ異なるポートで受け取り、地上スタジオ映像とデータ映像とをキャプチャする。キャプチャされた地上スタジオ映像はデータ送出システム24に送信される。上述の例では、地上スタジオ映像とデータ映像とをキャプチャする例として、地上スタジオ映像とデータ映像とをポートから取り込み、地上スタジオ映像とデータ映像とをキャプチャする例を説明したが、これに限られない。例えば、地上スタジオ映像とデータ映像とをポートから直接取り込むことなく、地上スタジオ映像とデータ映像とをデータ変換システム22のモニタに表示し、モニタに表示された地上スタジオ映像とデータ映像とを、カメラによりキャプチャ(撮影)しても良い。
【0031】
キャプチャされたデータ映像は、映像中の2次元コードを解析することにより、中継ステータス、コマンド及びSNSデータに変換する。データキャプチャ・再変換システム23は、変換した中継ステータス、コマンド及びSNSデータを、データ送出システム24に送信する。
【0032】
これにより、インターネット等のネットワーク側から通信制限のある専用線側に、地上スタジオ映像、中継ステータス、コマンド及びSNSデータを、ほぼリアルタイムに受け渡すことができる。
【0033】
データ送出システム24は、地上スタジオ映像、中継ステータス、コマンド及びSNSデータを、専用線を介して、宇宙ステーションスタジオDに送出する。
【0034】
宇宙ステーションスタジオDでは、ホストシステム31が中継ステータス、コマンド、SNSデータ及び地上スタジオ映像を受信し、宇宙ステーションスタジオD内のクライアント端末32に必要な情報を送信する。クライアント端末32は、中継ステータス又はコマンドに基づいて、地上スタジオ映像やSNSメッセージをクライアント端末32に表示する。
図3は宇宙ステーションスタジオDを説明する図である。
図3は、地球が見える窓の横にクライアント端末32が設置され、そのクライアント端末32に、地上から転送されたSNSメッセージが表示されている例である。
【0035】
宇宙ステーションスタジオDでは、飛行士が、カメラ33を用いて、
図3に示すような船内の様子を撮影する。撮影された宇宙ステーションスタジオ映像は、エンコーダ34によりエンコードされ、専用線の下り回線を介して、宇宙ステーションスタジオ映像データとして、中継スタジオCに送信される。
【0036】
中継スタジオCの中継システム25は、宇宙ステーションスタジオDから宇宙ステーションスタジオ映像データを受信し、地上スタジオAに送信する。
【0037】
地上スタジオAの宇宙ステーション映像編集装置3は、宇宙ステーションスタジオ映像データをデコードし、適切な編集後、宇宙ステーションスタジオ映像をモニタシステム1に送信する。また、宇宙ステーション映像編集装置3は、必要に応じて、編集後の宇宙ステーションスタジオ映像をストリーミング配信する。
【0038】
モニタシステム1は、モニタに宇宙ステーションスタジオDで撮影された宇宙ステーションスタジオ映像を表示する。
図4は地上スタジオAの様子を示した図である。
図4では、地上スタジオAに設置された大画面のモニタに、宇宙ステーションスタジオ映像が表示され、モニタの前で演者が番組を進行している様子である。
【0039】
地上スタジオAでは、モニタシステム1のモニタに表示された宇宙ステーションスタジオ映像を視聴しつつ、演者が番組を進行する。スタジオ映像配信装置2は、地上スタジオの映像を撮影し、撮影映像はエンコードされて地上スタジオ映像データとして中継スタジオCに送出される。
【0040】
後の動作は上述の動作と同様である。
図5は宇宙ステーションスタジオDのクライアント端末32に、地上スタジオ映像が表示されている例である。
図5では、地上スタジオAで撮影された地上スタジオ映像がクライアント端末32に表示されている。
【0041】
本実施の形態は、外部からの通信が制限される専用線側にインターネット等のネットワーク側から渡すデータを映像に変換し、その映像を介して専用線側にデータを渡すように構成しているので、リアルタイム性を確保しつつ、インターネット等のネットワーク側から専用線にデータを渡すことができる。そして、この利点を生かして、地上のスタジオと、宇宙ステーションのような飛翔体内に設けられたスタジオとの間でインタラクティブな双方向ライブ通信ができる。
【0042】
以上、好ましい実施の形態及び実施例が説明された。しかしながら、本発明は、必ずしも上記実施の形態及び実施例に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形され実施できる。
【符号の説明】
【0043】
A 地上スタジオ
B サーバ
C 中継スタジオ
D 宇宙ステーションスタジオ
1 モニタシステム
2 スタジオ映像配信装置
3 宇宙ステーション映像編集装置
11 アプリケーションサーバ
21 オペレーションシステム
22 データ変換システム
23 データキャプチャ・再変換システム
24 データ送出システム
25 中継システム
31 ホストシステム
32 クライアント端末
33 カメラ
34 エンコーダ