(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022047411
(43)【公開日】2022-03-24
(54)【発明の名称】間仕切り装置
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20220316BHJP
【FI】
E04B2/74 561L
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020153314
(22)【出願日】2020-09-11
(71)【出願人】
【識別番号】506179697
【氏名又は名称】株式会社エルゴジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】安田 光守
(57)【要約】 (修正有)
【課題】仕切りパネルの高さを自由に変えることができる間仕切り装置を提供する。
【解決手段】間仕切り装置1は、仕切りパネル10と、仕切りパネルの側辺周辺を支持するフレーム20と、を備え、フレーム20は、仕切りパネルの側辺方向に沿って延在するベース部と、ベース部が延在する方向に沿って形成され、仕切りパネルの側辺周辺を把持する複数の把持部と、を有し、複数の把持部は、仕切りパネルの側辺周辺の把持位置を変えることで、仕切りパネルの支持位置を変化させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
間仕切り装置であって、
仕切りパネルと、
前記仕切りパネルの側辺周辺を支持するフレームと、を備え、
前記フレームは、
前記仕切りパネルの側辺方向に沿って延在するベース部と、
前記ベース部が延在する方向に沿って形成され、前記仕切りパネルの側辺周辺を把持する複数の把持部と、を有し、
前記複数の把持部は、前記仕切りパネルの側辺周辺の把持位置を変えることで、前記仕切りパネルの支持位置を変化させることができる、間仕切り装置。
【請求項2】
前記フレームは、
前記ベース部の前記仕切りパネルの側辺方向に沿って形成される溝部を有し、
前記複数の把持部は、前記溝部内に前記溝部に沿って形成されている、請求項1に記載の間仕切り装置。
【請求項3】
前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを挟む方向に弾性変形するよう構成されている、請求項1又は請求項2に記載の間仕切り装置。
【請求項4】
前記フレームは、前記ベース部の前記複数の把持部とは反対側に形成され、前記複数の把持部を形成するための開口が、前記複数の把持部に対応して設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の間仕切り装置。
【請求項5】
前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを把持する把持力が前記仕切りパネルの上下方向の位置において変化するよう構成されている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の間仕切り装置。
【請求項6】
前記複数の把持部は、
前記仕切りパネルの上方側を把持する第1把持部と、
前記仕切りパネルの下方側を把持する第2把持部と、を有し、
前記第1把持部は、前記第2把持部より前記仕切りパネルを把持する把持力が強くなるよう構成されている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の仕切り装置。
【請求項7】
前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを挟む量を変化させることにより前記把持力が変化するよう構成されている、請求項5又は請求項6に記載の間仕切り装置。
【請求項8】
前記フレームは、前記仕切りパネルの側辺の両側に対応して設けられている、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の間仕切り装置。
【請求項9】
前記間仕切り装置は、
前記間仕切り装置が設置される側に取り付けられる固定部材をさらに備え、
前記フレームは、前記固定部材が嵌る嵌合部を有する、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の間仕切り装置。
【請求項10】
前記フレームは、前記固定部材の嵌合が外れるのを防止する防止構造を有する、請求項9に記載の間仕切り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、間仕切り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、台やテーブルの上を仕切るパネル装置が提案されている。
特許文献1のパーテーションは、面剛性の低い極薄の樹脂板を用い、その板の両面に屈曲形状板金具を接合して一体とすることで、フレーム支柱がH鋼のフランジのような働きをし、合成梁機能が形成され、シールド(盾)部分が低い面剛性のものであってもその自立を補完して強度を保った衝立となるので、極薄い樹脂板1で間仕切り出来、経済的負担も軽く、より大判の樹脂板を使用しても扱いやすく簡易に設置でき労働的負担も軽くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のパーテーションでは、パネルの高さを好みの高さに変えることができないという問題があった。
【0005】
そこで、本開示は、仕切りパネルの高さを自由に変えることができる間仕切り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために以下によって把握される。
本発明は、間仕切り装置であって、仕切りパネルと、前記仕切りパネルの側辺周辺を支持するフレームと、を備え、前記フレームは、前記仕切りパネルの側辺方向に沿って延在するベース部と、前記ベース部が延在する方向に沿って形成され、前記仕切りパネルの側辺周辺を把持する複数の把持部と、を有し、前記複数の把持部は、前記仕切りパネルの側辺周辺の把持位置を変えることで、前記仕切りパネルの支持位置を変化させることができる。
【0007】
上記において、前記フレームは、前記ベース部の前記仕切りパネルの側辺方向に沿って形成される溝部を有し、前記複数の把持部は、前記溝部内に前記溝部に沿って形成されている。
【0008】
上記において、前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを挟む方向に弾性変形するよう構成されている。
【0009】
上記において、前記フレームは、前記ベース部の前記複数の把持部とは反対側に形成され、前記複数の把持部を形成するための開口が、前記複数の把持部に対応して設けられている。
【0010】
上記において、前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを把持する把持力が前記仕切りパネルの上下方向の位置において変化するよう構成されている。
【0011】
上記において、前記複数の把持部は、前記仕切りパネルの上方側を把持する第1把持部と、前記仕切りパネルの下方側を把持する第2把持部と、を有し、前記第1把持部は、前記第2把持部より前記仕切りパネルを把持する把持力が強くなるよう構成されている。
【0012】
上記において、前記複数の把持部は、前記仕切りパネルを挟む量を変化させることにより前記把持力が変化するよう構成されている。
【0013】
上記において、前記フレームは、前記仕切りパネルの側辺の両側に対応して設けられている。
【0014】
上記において、前記間仕切り装置は、前記間仕切り装置が設置される側に取り付けられる固定部材をさらに備え、前記フレームは、前記固定部材が嵌る嵌合部を有する。
【0015】
上記において、前記フレームは、前記固定部材の嵌合が外れるのを防止する防止構造を有する。
【発明の効果】
【0016】
本開示によれば、仕切りパネルの高さを自由に変えることができる間仕切り装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る間仕切り装置の斜視図である。
【
図2】(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの内側の斜視図、(B)は、部分拡大図である。
【
図3】(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの外側の斜視図、(B)は、部分拡大図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの正面図である。
【
図5】(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの背面図(外側)、(B)は部分拡大図である。
【
図6】(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの平面図、(B)は部分拡大図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの底面図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの右側面図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの左側面図である。
【
図10】(A)は、
図4のA-A断面図、(B)は部分拡大図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの他の例を説明する図であって、(A)は、断面図、(B)は部分拡大図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る間仕切り装置の組み立て手順を説明する図である。
【
図13】本発明の実施形態に係る間仕切り装置の完成状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。
なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置の斜視図である。
図2(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの内側の斜視図、(B)は、部分拡大図である。
図3(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの外側の斜視図、(B)は、部分拡大図である。
【0020】
図1~
図3に示すように、本発明の実施形態に係る間仕切り装置1は、仕切りパネル10と、フレーム20とを有する。フレーム20は、仕切りパネル10の側辺周辺を支持するためのものである。
フレーム20は、仕切りパネル20の側辺の両側に設けられている例について説明するが、フレーム20は、仕切りパネル10の片側だけを支持するように構成してもよい。
【0021】
フレーム20は、仕切りパネルの側辺方向に沿って延在するベース部21と、ベース部21が延在する方向に沿って形成され、仕切りパネル10の側辺周辺を把持する複数の把持部22と、を有する。さらに、フレーム20は、ベース部21の仕切りパネル10の側辺方向に沿って形成される溝部23を有する。
そして、複数の把持部22は、溝部23内に、所定の間隔で、溝部22に沿って連続的に形成されている。
【0022】
溝部23は、ベース部21から立脚する壁部24a、24bによって構成されている。複数の把持部22は、壁部24a、24bに形成されている。把持部22を構成する把持片22aは、壁部24bから壁部24aに向けて形成されている。把持部22を構成する把持片22bは、壁部24aから壁部24bに向けて形成されている。
把持部22によって、仕切りパネル10が把持され、フレーム20によって仕切りパネル10が支持される。
【0023】
複数の把持部22は、仕切りパネル10を挟む方向に弾性変形するよう構成されている。具体的には、溝部23を形成するための壁部24a、24bが撓むことで、壁部24a、24bが弾性変形し、この壁部24a、24bに形成されている把持部22が弾性変形し、仕切りパネル10が溝部23に挿入することができ、把持部22によって仕切りパネル10が保持される。
複数の把持部22は、仕切りパネル10の側辺周辺の把持位置を変えることで、仕切りパネル10の支持位置を変化させることができる。
【0024】
また、ベース部21から直角に外壁部30、31が形成されている。外壁部30、31は、先端側が細く、下端側が広くなるよう形成されている。
フレーム20の下端側には、後述する固定部材40が嵌る嵌合部26が形成されている。嵌合部26の上部には、固定部材40の外れ防止構造となる爪部27が形成されている。
【0025】
フレーム20は、ベース部21の複数の把持部22とは反対側に形成され、複数の把持部22を金型で形成するための開口25が、複数の把持部22に対応して設けられている。また、ベース部21の下端付近には、嵌合部26の形状を形成するための開口28が設けられている。
【0026】
また、ベース部21と壁部24a、24bが繋がる部分には、開口29が把持部22位置に合せて、所定の間隔をおいて形成されている。開口25及び開口29は、把持部22を形成するときに金型の関係で必要となる。
【0027】
図4は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの正面図である。
図5(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの背面図(外側)、(B)は部分拡大図である。
図6(A)は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの平面図、(B)は部分拡大図である。
図7は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの底面図である。
図8は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの右側面図である。
図9は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの左側面図である。
【0028】
図4~
図9に示すように、フレーム20は、仕切りパネルの側辺方向に沿って延在するベース部21と、ベース部21から立設する壁部24a、24bと、壁部24a、24bによって形成される溝部23と、壁部24a、24bに形成され、仕切りパネル10の側辺周辺を把持する複数の把持部22と、を有する。
把持部22によって、仕切りパネル10が把持され、フレーム20によって仕切りパネル10が支持される。フレーム20の上端側から見えるように、溝部23がフレーム20の長手方向に向けて形成されている。
フレーム20の下端側には、後述する固定部材40が嵌る嵌合部26が設けられており、嵌合26の上端側には、固定部材40の外れ防止構造である爪部27が形成されている。
【0029】
図10(A)は、
図4のA-A断面図、(B)は部分拡大図である。
図10に示すように、間仕切り装置1は、仕切りパネル10と、フレーム20とを有する。フレーム20は、ベース部21の仕切りパネル10の側辺方向に沿って形成される溝部23が形成されている。この溝部23内には、壁部24a、24bの、ベース部21が延在する方向に沿って形成され、仕切りパネル10の側辺周辺を把持する複数の把持部22が形成されている。複数の把持部23に対応する位置に、金型用の開口25が形成されている。
複数の把持部22は、仕切りパネル10の側辺周辺の把持位置を変えることで、仕切りパネル10の支持位置を変化させることができる。
【0030】
図11は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置のフレームの他の例を説明する図であって、(A)は、断面図、(B)は部分拡大図である。
複数の把持部22は、仕切りパネル10を把持する把持力が仕切りパネル10の上下方向の位置において変化するよう構成されている。上方に位置する把持部22の把持力を強くすることにより、少ない把持部でもしっかりと仕切りパネルを把持することができる。
【0031】
図11に示すように、複数の把持部22は、仕切りパネル10の上方側を把持する第1把持部221と、仕切りパネル10の下方側を把持する第2把持部222と、仕切りパネル10のさらに下方側を把持する第3把持部223と、を有する。
第1把持部221は、第2把持部222よりも、長く形成されていて、仕切りパネル10を挟む量を変化させて把持力が変化するよう構成されている。これにより、第1把持部221は、第2把持部222より仕切りパネル10を把持する把持力が強くなるよう構成されている。
【0032】
また、第1把持部222は、第2把持部223よりも、長く形成されていて、仕切りパネル10を挟む量を変化させて把持力が変化するよう構成されている。これにより、第1把持部222は、第2把持部223より仕切りパネル10を把持する把持力が強くなるよう構成されている。
【0033】
図12は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置の組み立て手順を説明する図である。
図13は、本発明の実施形態に係る間仕切り装置の完成状態を説明する図である。
図12及び
図13に示すように、間仕切り装置1は、間仕切り装置1が設置されるテーブル側に取り付けられる固定部材40をさらに有する。ここでは、固定部材40は、断面がコ字状の構造を持っている。
固定部材40は、両面テープ等によってテーブル面に貼り付けて固定される。また、テーブルの上の板を置き、その板に固定部材40を両面テープ等で貼り付けることもできる。
図2及び
図4等に示したように、フレーム20には、固定部材30が嵌る嵌合部26が形成されている。フレーム20は、固定部材40の嵌合が外れるのを防止する防止構造としての爪部27を有する。防止構造としては、爪部27以外のピン等によって抜け止めを防止することができる。
【0034】
以上、本実施形態の間仕切り装置によれば、飲食店などのテーブルに、フレームを対として設置し、溝部23の把持部22に仕切りパネル10を嵌め入れて使用されるものである。本物品の溝部23の把持部22は、バネなどの弾性体により構成され、パネルの高さを自由に調整することができる。
【0035】
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0036】
1 間仕切り装置
10 仕切りパネル
20 フレーム
21 ベース部
22 把持部
22a 把持片
22b 把持片
23 溝部
24a 壁部
24b 壁部
25 開口
26 嵌合部
27 爪部
28 開口
29 開口
30 外壁部
31 外壁部
40 固定部材