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特開2022-47434ゲームを提供するためのプログラム、システム、及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022047434
(43)【公開日】2022-03-24
(54)【発明の名称】ゲームを提供するためのプログラム、システム、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/426 20140101AFI20220316BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20220316BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20220316BHJP
【FI】
A63F13/426
A63F13/2145
A63F13/55
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020153358
(22)【出願日】2020-09-11
(71)【出願人】
【識別番号】599115217
【氏名又は名称】株式会社 ディー・エヌ・エー
(74)【代理人】
【識別番号】100125195
【弁理士】
【氏名又は名称】尾畑 雄一
(72)【発明者】
【氏名】柴田 龍輝
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プレイヤキャラクタを用いるゲームにおける良好な操作性を実現する。
【解決手段】プレイヤ端末10が提供するゲームは、所定条件の充足に応じて、ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち、タッチパネル131に対する所定操作に対応する位置にプレイヤキャラクタが出現するように構成されており、こうした構成は、プレイヤキャラクタを用いるゲームについて、タッチパネル131を介した操作でプレイする場合の良好な操作性の実現を支援する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するためのプログラムであって、コンピュータに、
前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付けるステップと、
前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させるステップと、を実行させる、
プログラム。
【請求項2】
前記ゲームは、前記プレイヤキャラクタを含む複数のキャラクタを用いるゲームとして構成されており、
前記所定の複数の位置は、前記複数のキャラクタの各々が初期配置される位置を含む、
請求項1のプログラム。
【請求項3】
前記出現させるステップは、前記所定操作の方向に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させることを含む、
請求項1又は2のプログラム。
【請求項4】
前記所定操作は、フリック操作及び/又はスライド操作である、
請求項3のプログラム。
【請求項5】
前記出現させるステップは、前記所定条件の充足に応じて前記所定操作が行われない場合に、前記所定条件を充足したときの前記ゲーム空間内の位置に前記プレイヤキャラクタを出現させることを含む、
請求項1ないし4何れかのプログラム。
【請求項6】
前記ゲームは、キャラクタ間で戦う戦闘ゲームとして構成されており、
前記出現させるステップは、前記所定条件の充足に応じて受け付けた前記所定操作に対応する前記ゲーム空間内の位置に出現させてから所定時間の間、前記プレイヤキャラクタを、ダメージを受けない状態とすることを含む、
請求項1ないし5何れかのプログラム。
【請求項7】
前記所定条件は、前記プレイヤキャラクタが所定状態となることに応じて充足する条件を含む、
請求項1ないし6何れかのプログラム。
【請求項8】
前記ゲームは、キャラクタ間で戦う戦闘ゲームとして構成されており、
前記所定条件は、前記プレイヤキャラクタが倒されることに応じて充足する第1条件を含む、
請求項1ないし7何れかのプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータに、さらに、前記第1条件の充足に応じて対応するプレイヤに関連付けられた所定パラメータを減少させるステップを実行させる、
請求項8のプログラム。
【請求項10】
前記所定条件は、前記プレイヤキャラクタによる所定アクションの実行に応じて充足する条件を含む、
請求項1ないし9何れかのプログラム。
【請求項11】
前記所定アクションは、所定アイテムの消費を伴って実行される、
請求項10のプログラム。
【請求項12】
前記ゲームは、キャラクタ間で戦う戦闘ゲームとして構成されており、
前記所定アクションは、敵キャラクタからのダメージを軽減するためのアクションを含む、
請求項10又は11のプログラム。
【請求項13】
1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するためのシステムであって、
前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、
前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付けるステップと、
前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させるステップと、を実行する、
システム。
【請求項14】
1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するための方法であって、
前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付ける工程と、
前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させる工程と、を備える、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームを提供するためのプログラム、システム、及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プレイヤキャラクタを用いるゲームにおいては、典型的には、プレイヤによる操作に応じて当該キャラクタの動作が制御される。例えば、キャラクタ間での格闘アクションが行われる格闘ゲーム(例えば、特許文献1を参照)のようなゲームにおいて、ゲームの臨場感を楽しむためには、良好な操作性を実現することが好ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-276418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した格闘ゲームのようなゲームをスマートフォン等が有するタッチパネルを介した操作でプレイする場合、物理的なゲームコントローラ又はゲームパッド等を介した操作でプレイする場合と比較して、キャラクタの動作を制御する際の良好な操作性の実現が困難である。
【0005】
本発明の実施形態は、プレイヤキャラクタを用いるゲームにおける良好な操作性を実現することを目的の一つとする。本発明の実施形態の他の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るプログラムは、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するためのプログラムであって、コンピュータに、前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付けるステップと、前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させるステップと、を実行させる。
【0007】
本発明の一実施形態に係るシステムは、1又は複数のコンピュータプロセッサを備え、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するためのシステムであって、前記1又は複数のコンピュータプロセッサは、読取可能な命令の実行に応じて、前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付けるステップと、前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させるステップと、を実行する。
【0008】
本発明の一実施形態に係る方法は、1又は複数のコンピュータによって実行され、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームを提供するための方法であって、前記プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネルに対する所定操作を受け付ける工程と、前記ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち前記所定操作に対応する位置に前記プレイヤキャラクタを出現させる工程と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明の様々な実施形態は、プレイヤキャラクタを用いるゲームにおける良好な操作性を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るプレイヤ端末10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図。
図2】プレイヤ情報テーブル451が管理するデータ項目を例示する図。
図3】ゲーム画面60を例示する図。
図4】ゲーム空間100を例示する図。
図5】ゲーム空間100におけるキャラクタ104の移動経路等を説明するための図。
図6】格闘ゲームが開始されてから一定時間が経過した状態のゲーム画面60を例示する図。
図7】キャラクタを出現させる際にプレイヤ端末10が実行する処理を例示するフロー図。
図8】キャラクタのHPが0になったプレイヤによるフリック操作を待機している状態のゲーム画面60を例示する図。
図9】フリック操作の方向を説明するための図。
図10】キャラクタ104が再度出現した直後の状態のゲーム画面60を例示する図。
図11】キャラクタが変わり身の術を実行したプレイヤによるフリック操作を待機している状態のゲーム画面60を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係るプレイヤ端末10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。端末10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク30を介してゲーム管理サーバ40と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末10のみが図示されているが、複数のプレイヤ端末10が、サーバ40を介して、又は、直接に、通信可能に接続され得る。端末10は、当該端末10を操作するユーザに対してゲームを提供する。プレイヤ端末10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
【0013】
まず、プレイヤ端末10のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0014】
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0015】
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。本実施形態において、入出力I/F13は、図示するように、情報入力装置としてのタッチパネル131を含む。
【0016】
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0017】
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ15が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。本実施形態において、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るゲームアプリケーション20を記憶する。当該アプリケーション20は、本発明のプログラムの全部又は一部を実装するプログラムの一例である。
【0018】
本実施形態において、プレイヤ端末10は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
【0019】
次に、ゲーム管理サーバ40のハードウェア構成について説明する。ゲーム管理サーバ40は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ41と、メインメモリ42と、入出力I/F43と、通信I/F44と、ストレージ(記憶装置)45とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
【0020】
コンピュータプロセッサ41は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ45等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ42に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ42は、例えば、DRAM等によって構成される。
【0021】
入出力I/F43は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F43は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F43は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
【0022】
通信I/F44は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク30等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
【0023】
ストレージ45は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ45は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ45は、ゲームのプレイヤに関するプレイヤ情報を管理するプレイヤ情報テーブル451を有する。また、ストレージ45は、サーバ側プログラム50を記憶する。当該プログラム50の少なくとも一部は、ウェブブラウザ又はその他のアプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション20を含む。)を介してプレイヤ端末10側において実行され得る。
【0024】
本実施形態において、ゲーム管理サーバ40は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ40は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
【0025】
このように構成されたゲーム管理サーバ40は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、プレイヤ端末10において実行されるウェブブラウザ又はその他のアプリケーションからの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信する。プレイヤ端末10では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
【0026】
例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の起動に応じて、対応するプレイヤに関する情報及び各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得することができる。また、例えば、プレイヤ端末10は、ゲームアプリケーション20の実行中において、各種データ等をゲーム管理サーバ40から取得し、及び、プレイヤの最新の情報をゲーム管理サーバ40に対して送信することができる。なお、本実施形態において、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40との通信なしにゲームを提供するように構成することもできる。
【0027】
次に、このように構成されたプレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40がそれぞれ有する機能について説明する。プレイヤ端末10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、ゲームアプリケーション20の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、ゲーム進行制御部111として機能するように構成されている。
【0028】
ゲーム進行制御部111は、本実施形態におけるゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームに関する様々な画面の画像を生成及び表示するように構成されている。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームを進行させるための様々な演算を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、タッチパネル131等に対する操作入力に応答してゲームを進行させるための様々な演算を実行し、演算結果に応じた画面の画像を生成及び表示する。また、例えば、ゲーム進行制御部111は、他のプレイヤ端末10から送信される当該他のプレイヤ端末10における操作入力情報に基づいてゲームを進行させるための様々な演算を実行する。
【0029】
本実施形態におけるゲームは、ゲーム空間に含まれるプレイヤキャラクタを用いるゲームとして構成される。こうしたゲームは、1又は複数のキャラクタが登場する様々な種類のゲームとして構成することができ、例えば、キャラクタ間で戦う戦闘ゲーム(例えば、格闘ゲームを含む。)、アクションゲーム、パズルゲーム、及び、RPG等として構成され得る。
【0030】
ゲーム管理サーバ40のコンピュータプロセッサ41は、図1に示すように、メインメモリ42に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム50の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部411として機能するように構成されている。
【0031】
管理機能制御部411は、本実施形態におけるゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部411は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信し、プレイヤ端末10で表示される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末10に対して送信する。管理機能制御部411によって制御される機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、プレイヤのマッチング処理、及び、プレイヤ管理(例えば、プレイヤ情報テーブル451の更新等)等を含む。
【0032】
本実施形態において、プレイヤ端末10のゲーム進行制御部111は、プレイヤキャラクタに関する所定条件の充足に応じてタッチパネル131に対する所定操作を受け付けるように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、ゲームの進行中において、当該所定条件の充足を監視し、当該所定条件を充足したと判断すると、所定時間の間、タッチパネル131に対して当該所定操作が行われるのを待機する。
【0033】
また、ゲーム進行制御部111は、ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち、受け付けた所定操作に対応する位置に、プレイヤキャラクタを出現させるように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部111は、上記所定操作の待機中において、タッチパネル131に対する当該所定操作を検出すると、所定操作に基づいて、上記所定の複数の位置の中から1の位置を特定し、特定した1の位置にプレイヤキャラクタを表示する(配置する)。
【0034】
このように、本実施形態のプレイヤ端末10が提供するゲームは、所定条件の充足に応じて、ゲーム空間内の所定の複数の位置のうち、タッチパネル131に対する所定操作に対応する位置にプレイヤキャラクタが出現するように構成されており、こうした構成は、プレイヤキャラクタを用いるゲームについて、タッチパネルを介した操作でプレイする場合の良好な操作性の実現を支援する。
【0035】
本実施形態におけるゲームは、プレイヤキャラクタを含む複数のキャラクタを用いるゲームとして構成することができる。この場合、上記所定の複数の位置(所定条件の充足に応じてプレイヤキャラクタを出現させる候補となる位置)は、これらの複数のキャラクタの各々が初期配置される位置(ゲームの開始時点において配置される位置)を含むように構成され得る。こうした構成は、容易な操作で、複数のキャラクタの各々が初期配置される位置の何れかにプレイヤキャラクタを出現させることを可能とする。
【0036】
本実施形態において、上記所定条件の充足に応じて受け付けられる上記所定操作は、タッチパネル131に対する様々な種類の操作(タッチ操作)を含み得る。例えば、所定操作は、シングルタップ操作、ダブルタップ操作、ロングタップ操作、フリック操作、及び、スライド操作等を含む。例えば、ゲーム進行制御部111は、所定操作(例えば、フリック操作又はスライド操作)の方向に対応する位置にプレイヤキャラクタを出現させるように構成され得る。例えば、プレイヤキャラクタは、所定操作の方向が第1方向である場合に第1位置に出現し、所定操作の方向が第2方向である場合に第2位置に出現する。こうした構成は、所定操作の方向によってプレイヤキャラクタを出現させる位置を選択することを可能とする。
【0037】
また、ゲーム進行制御部111は、所定条件の充足に応じて上記所定操作が行われない場合に、当該所定条件を充足したときのゲーム空間内の位置にプレイヤキャラクタを出現させるように構成され得る。また、ゲーム進行制御部111は、所定条件の充足に応じて上記所定操作が行われない場合に、上記所定の複数の位置のうち、対応するプレイヤキャラクタが初期配置されたゲーム空間内の位置に当該プレイヤキャラクタを出現させるように構成され得る。こうした構成は、所定操作が行われない場合にプレイヤキャラクタを良好な位置に再度出現させることを支援する。
【0038】
また、ゲーム進行制御部111は、キャラクタ間で戦う戦闘ゲーム(格闘ゲームを含む。)において、所定条件の充足に応じて受け付けた所定操作に対応するゲーム空間内の位置に出現させてから所定時間の間、プレイヤキャラクタを、ダメージを受けない状態(無敵状態を含む。)とするように構成され得る。こうした構成は、戦闘ゲームにおいてプレイヤキャラクタを再度出現させる際の良好な操作性を実現する。
【0039】
本実施形態において、上記所定条件は、プレイヤキャラクタに関する様々な条件を含む。例えば、所定条件は、プレイヤキャラクタが所定状態となったときに充足する条件を含む。例えば、所定状態は、プレイヤキャラクタが有する所定パラメータの値が所定値又は所定範囲であるという状態を含む。こうした構成は、所定状態となったプレイヤキャラクタを出現させる位置を特定する際の良好な操作性を実現する。
【0040】
例えば、上記所定条件は、キャラクタ間で戦う戦闘ゲームにおいて、プレイヤキャラクタが倒されること(HPが0となることを含む。)に応じて充足する第1条件を含み得る。さらにこの場合、当該第1条件の充足に応じて、対応するプレイヤに関連付けられた所定パラメータ(ライフ、各種ポイント、及び、スコア等を含む。)を減少させるように構成され得る。こうした構成は、戦闘ゲームにおいて倒されたプレイヤキャラクタを再度出現させる位置(リスポーンポイント)を特定する際の良好な操作性を実現する。
【0041】
本実施形態において、上記所定条件は、プレイヤキャラクタによる所定アクションの実行に応じて充足する条件を含み得る。例えば、所定アクションは、所定アイテム(ポイント等を含む。)の消費を伴って実行され得る。こうした構成は、所定アクションの実行に応じてプレイヤキャラクタを出現させる位置を特定する際の良好な操作性を実現する。
【0042】
例えば、上記所定アクションは、キャラクタ間で戦う戦闘ゲームにおいて、敵キャラクタからのダメージを軽減するためのアクションを含み得る。こうした構成は、戦闘ゲームにおいて、敵キャラクタからのダメージを軽減するためのアクションの実行に応じてプレイヤキャラクタを出現させる位置を特定する際の良好な操作性を実現する。
【0043】
次に、このような機能を有するプレイヤ端末10の一態様としての具体例について説明する。この例において、プレイヤ端末10は、キャラクタ間で戦う格闘ゲームを提供する。この例の格闘ゲームは、4体のキャラクタによって行われ、4体のキャラクタは、現実のプレイヤによって操作されるプレイヤキャラクタの他、コンピュータによって操作されるノンプレイヤキャラクタを含み得る。以下、プレイヤ自身のキャラクタ以外の全ての(3体の)キャラクタが敵キャラクタとなるバトルロイヤルの形式の格闘ゲームについて説明するが、こうした格闘ゲームは、例えば、4体のキャラクタが2つのチームに分かれて対戦するチーム戦等の他の形式も適用され得る。
【0044】
図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル451が管理するデータ項目を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル451は、ゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、アカウント名、性別、及び生年月日等を含む「基本情報」、格闘ゲームで勝利するほど上がる「レベル」等のデータ項目を管理する。
【0045】
この例において、格闘ゲームのプレイを希望するプレイヤは、プレイヤ端末10を介して、格闘ゲームを一緒にプレイするプレイヤのマッチングをゲーム管理サーバ40に要求し、当該サーバ40(管理機能制御部411)は、格闘ゲームのプレイを待機中のプレイヤの中からマッチングを行う。マッチングは、例えば、各プレイヤのレベルに基づいて(例えば、レベルが似ているプレイヤ同士がマッチングされるように)行われる。マッチングされた複数のプレイヤの各々のプレイヤ端末10は、格闘ゲームをプレイする際には、P2P方式で直接に通信可能に接続され、各プレイヤ端末10において、プレイヤ自身の操作入力に加えて、他のプレイヤのプレイヤ端末10から受信する操作入力情報に基づいて、ゲームの進行が制御される。
【0046】
図3は、この例おいて、格闘ゲームをプレイするためのゲーム画面60を例示する。当該画面60は、一緒にプレイするプレイヤのマッチングの後に、プレイヤ端末10において表示される。ゲーム画面60は、図示するように、画面領域全体において、キャラクタ間の格闘が行われるゲーム空間100を表示する。また、ゲーム画面60は、画面上端に位置し各種情報を表示する情報表示領域62と、画面右下隅に位置しスキル攻撃の実行を指示するためのスキル攻撃指示領域64とを有する。これらの領域62、64は、ゲーム空間100の上に重ねて表示される。
【0047】
情報表示領域62には、プレイヤ自身のキャラクタのステータスを表示する1つの第1インジケータ621が左側に配置されると共に、他のキャラクタのステータスを表示する3つの第2インジケータ622が右側に配置されている。第1インジケータ621と比較して、第2インジケータ622の左右方向の長さは短い。第1及び第2インジケータ621、622の各々は、その左側半分においてHP(ヒットポイント)の状態(最大値からの減少の度合い)を表示する一方、その右側半分においてSP(スキルポイント)の状態(最大値からの減少の度合い)を表示する。この例では、HPが減少するとSPの最大値(上限)が増える。
【0048】
また、情報表示領域62は、第1及び第2インジケータ621、622の各々の上側において、対応するキャラクタの格闘ポイントの値(ポイント数)を表示する。また、当該領域62は、その右下隅において、格闘ゲームの残り時間を表示する(図3の例では「あと180秒」と表示されている。)。
【0049】
スキル攻撃指示領域64には、キャラクタに対して奥義スキルの実行を指示するための1つの奥義スキルオブジェクト641が右下隅に配置されると共に、キャラクタに対して通常スキルの実行を指示するための3つの通常スキルオブジェクト642が、奥義スキルオブジェクト641の上側、左上側、及び、左側にそれぞれ配置されている。
【0050】
図4は、この例におけるゲーム空間100を例示する。この例において、ゲーム空間100は、3次元の仮想空間として構成されており、図示するように、地面102と、4体のキャラクタ104と、各キャラクタ104の上側に位置すると共に逆三角形の形状を有し、対応するプレイヤ情報(1P~4Pの何れか)を表示するプレイヤ表示オブジェクト106とを有する。当該オブジェクト106は、対応するキャラクタ104の移動に応じて当該キャラクタ104を追随する。なお、各キャラクタ104は、各プレイヤによって、予め設定されている複数のキャラクタの中から選択される。また、複数のプレイヤによって同じ種類のキャラクタが選択された場合、当該キャラクタは、識別可能となるように、色を含むデザインが相互に異なるように変更される。
【0051】
また、この例のゲーム空間100には、キャラクタ104の移動経路が設定されている。具体的には、図5に例示するように、ゲーム空間100には、キャラクタ104の移動経路として、地面102の手前側において左右方向に直線状に延びる第1ライン1021と、地面102の奥側において左右方向に直線状に延びる第2ライン1022とが設定されている。キャラクタ104は、これらの第1及び第2ライン1021、1022の各々に沿って左右方向に移動することができ、また、これらの第1及び第2ライン1021、1022間を相互に移動することができる。
【0052】
また、この例のゲーム空間100には、格闘ゲームの開始時に4体のキャラクタ104を初期配置する位置が設定されている。具体的には、図5に例示するように、1番目のキャラクタ104(1P)が初期配置される初期位置IP1が、手前側の第1ライン1021の左側に設定されており、2番目のキャラクタ104(2P)が初期配置される初期位置IP2が、奥側の第2ライン1022の左側に設定されており、3番目のキャラクタ104(3P)が初期配置される初期位置IP3が、手前側の第1ライン1021の右側に設定されており、4番目のキャラクタ104(4P)が初期配置される初期位置IP4が、奥側の第2ライン1022の右側に設定されている。
【0053】
この例において、格闘ゲームが開始されると、プレイヤは、プレイヤ端末10のタッチパネル131に対する操作を介して対応するキャラクタ104の動作を制御する。例えば、キャラクタ104は、ゲーム画面60の画面領域全体のうち、情報表示領域62及びスキル攻撃指示領域64以外のその他領域に対する操作に応じて移動する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、上記その他領域における左右方向へのスライド操作によって、当該スライド操作の方向に歩き、左右方向へのフリック操作によって、当該フリック操作の方向に走り(ダッシュし)、上下方向へのフリック操作によって、当該フリック操作の方向に存在する第1又は第2ライン1021、1022へと移動する(ラインを変更する)。
【0054】
また、例えば、キャラクタ104は、ゲーム画面60の画面領域全体のうちの上記その他領域に対する操作に応じて物理攻撃を実行する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、上記その他領域におけるシングルタップ操作によって第1物理攻撃を実行し、ダブルタップ操作によって第1物理攻撃よりも攻撃力が大きい第2物理攻撃を実行する。第2攻撃は、第1攻撃と比較して、モーションが大きいため反撃を受けやすい。こうした物理攻撃が実行されると、キャラクタ及び/又は攻撃の種類に対応する攻撃可能範囲内の敵キャラクタに対する攻撃判定が行われ、攻撃が当たると判定されると、対応するダメージが敵キャラクタに対して付与される。ダメージを受けたキャラクタのHPは、当該ダメージに相当する量だけ減少する。
【0055】
また、例えば、キャラクタ104は、スキル攻撃指示領域64に対する操作に応じてスキル攻撃を実行する。具体的には、例えば、キャラクタ104は、奥義スキルオブジェクト641に対するシングルタップ操作によって奥義スキル攻撃を実行し、通常スキルオブジェクト642に対するシングルタップ操作によって通常スキル攻撃を実行する。こうしたスキル攻撃が実行されると、キャラクタ及び/又は攻撃の種類に対応する攻撃可能範囲内の敵キャラクタに対する攻撃判定が行われ、攻撃が当たると判定されると、対応するダメージが敵キャラクタに対して付与される。ダメージを受けたキャラクタのHPは、当該ダメージに相当する量だけ減少する。また、スキル攻撃を行ったキャラクタのSPは、当該スキル攻撃の種類に対応する量だけ減少する。
【0056】
図6は、格闘ゲームが開始されてから一定時間が経過した状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、各キャラクタ104のHP及びSPの変動に応じて、第1及び第2インジケータ621、622の表示が変化している。また、時間の経過に応じて、情報表示領域62の右下隅の残り時間の表示が更新されている。
【0057】
この例の格闘ゲームでは、任意のキャラクタのHPが0になる(倒される、デス状態となる)と、関係するプレイヤの格闘ポイントが更新される。具体的には、HPが0になった(倒された)キャラクタのプレイヤの格闘ポイントが所定ポイント(例えば、1ポイント)だけ減少し、当該キャラクタのHPを0とした(倒した、キルした)キャラクタのプレイヤの格闘ポイントが所定ポイント(例えば、1ポイント)だけ増加する。
【0058】
また、この例の格闘ゲームでは、HPが0になったキャラクタは、プレイヤによる操作に基づく位置で復活(再度出現、リスポーン)する。図7は、キャラクタのHPが0になったプレイヤのプレイヤ端末10が実行する処理を例示するフロー図である。
【0059】
対応するプレイヤ自身のキャラクタのHPが0になると、プレイヤ端末10は、図示するように、所定時間(例えば、3秒)が経過するまでの間、フリック操作が行われるのを待機する(ステップS110においてNO、及び、ステップS120においてNO)。
【0060】
図8は、キャラクタのHPが0になったプレイヤによるフリック操作を待機している状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、画面領域全体において暗転表示が行われると共に、右下隅において、フリック操作が行われるのを待機する所定時間(待機時間)の残り時間を表示する残り時間表示オブジェクト66が配置される。この状態のゲーム画面60は、画面領域全体のうち、オブジェクト66以外の任意の位置におけるフリック操作を待機する。なお、フリック操作を待機している状態においても、ゲーム空間100における時間の進行(格闘ゲームの進行)は継続しており、暗転表示されているゲーム画面60におけるゲーム空間100の表示は継続する。
【0061】
残り時間表示オブジェクト66において、残り時間は、「復活まであと3秒」という形式で表示される。また、ゲーム画面60には、暗転表示の上に重ねて、「復活させたい方向にフリック!」というテキストと共に、右上方向、右下方向、左下方向、及び、左上方向をそれぞれ向く4つの矢印が表示される。このように、キャラクタのHPが0になったプレイヤによるフリック操作を待機している状態のゲーム画面60は、プレイヤに対してフリック操作を促すと共に、待機時間の残り時間をカウントダウン表示する。
【0062】
図7のフロー図に戻り、所定時間(待機時間)が経過する前にフリック操作が行われると(ステップS110においてYES)、プレイヤ端末10は、図示するように、フリック操作に対応する位置にキャラクタを再度出現させる(ステップS130)。キャラクタを再度出現させる位置は、具体的には、4体のキャラクタの各々の初期配置の位置のうち、フリック操作の方向に対応する位置である。
【0063】
例えば、キャラクタ104は、フリック操作の方向が右上方向(具体的には、12時の方向を0度として時計回りで1~90度の範囲内)である場合、ゲーム空間100の第2ライン1022の右側の初期位置IP4において再度出現し、フリック操作の方向が右下方向(具体的には、同じく時計回りで91~180度の範囲内)である場合、ゲーム空間100の第1ライン1021の右側の初期位置IP3において再度出現し、フリック操作の方向が左下方向(具体的には、同じく時計回りで181~270度の範囲内)である場合、ゲーム空間100の第1ライン1021の左側の初期位置IP1において再度出現し、フリック操作の方向が左上方向(具体的には、同じく時計回りで271~360度の範囲内)である場合、第2ライン1022の左側の初期位置IP2において再度出現する(図5を参照)。
【0064】
また、プレイヤキャラクタを再度出現させる位置は、フリック操作の起点(始点)の位置にかかわらず、当該フリック操作の方向に基づいて特定される。例えば、図9に例示したゲーム画面60において、起点(始点)BPからのフリック操作の方向(つまり、フリック操作の終点)が右上の領域URである場合、キャラクタ104が再度出現する位置は、右上の初期位置IP4となり、同様に、フリック操作の方向が右下の領域LRである場合、右下の初期位置IP3となり、フリック操作の方向が左下の領域LLである場合、左下の初期位置IP1となり、フリック操作の方向が左上の領域ULである場合、左上の初期位置IP2となる。
【0065】
図7のフロー図に戻り、一方、フリック操作が行われないまま所定時間が経過すると(ステップS120においてYES)、プレイヤ端末10は、図示するように、元の位置にキャラクタを再度出現させる(ステップS140)。具体的には、HPが0となった(倒された)位置にキャラクタを再度出現させる。なお、本実施形態の他の例では、フリック操作が行われないまま所定時間が経過すると、キャラクタは、元の位置以外の位置に再度出現し、例えば、格闘ゲームの開始時に当該キャラクタが初期配置された位置に再度出現する。
【0066】
再度出現するキャラクタは、HP及びSPが全回復しており、また、無敵状態に設定されている。無敵状態のキャラクタは、例えば、他のキャラクタによる攻撃に伴う攻撃判定の対象とならず、ダメージを受けない。
【0067】
図10は、ゲーム空間100の第1ライン1021の右側の初期位置IP3においてキャラクタ104が再度出現した直後の状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60では、キャラクタ104が点滅状態で表示され、また、第1インジケータ621において示されているように、対応するキャラクタ(1P)のHP及びSPが全回復している。キャラクタ104の点滅状態は、キャラクタ104が無敵状態である間継続し、各プレイヤは、こうした点滅によって、対応するキャラクタ104が無敵状態であることを認識できる。
【0068】
キャラクタの無敵状態は、当該無敵状態の解除条件の充足に応じて解除される。無敵状態の解除条件は、具体的には、所定時間(例えば、1秒)を経過すること、及び、無敵状態のキャラクタ自身が攻撃を実行すること等が含まれる。
【0069】
また、この例の格闘ゲームでは、連続して物理攻撃を実行する連続攻撃(コンボ)が可能であり、また、他のキャラクタからの連続攻撃を受けている途中のキャラクタは、所定条件を充足すると、継続中の連続攻撃を無効化する(ダメージを0とする)ための「変わり身の術」を実行できる。所定条件は、具体的には、連続攻撃の回数(コンボ数)が所定値(例えば、16回)以上であること等が含まれる。
【0070】
所定条件を充足した状態で、ゲーム画面60の画面領域全体のうち、情報表示領域62及びスキル攻撃指示領域64以外のその他領域に対するロングタップ操作が行われると、変わり身の術が実行され、継続中の連続攻撃が無効化される。変わり身の術の実行に伴って、対応する量のSPが消費される(変わり身の術を実行したキャラクタのSPが減少する。)。
【0071】
また、この例の格闘ゲームでは、変わり身の術を実行したキャラクタは、上述したHPが0になったキャラクタと同様に、プレイヤによる操作に基づく位置で再度出現することができる。
【0072】
具体的には、図7に例示するように、プレイヤ自身のキャラクタが変わり身の術を実行すると、プレイヤ端末10は、所定時間(例えば、1秒)が経過するまでの間、フリック操作が行われるのを待機する(ステップS110においてNO、及び、ステップS120においてNO)。
【0073】
図11は、キャラクタが変わり身の術を実行したプレイヤによるフリック操作を待機している状態のゲーム画面60を例示する。この状態のゲーム画面60は、図示するように、変わり身の術を実行したキャラクタ104(図11の例では「1P」のキャラクタ)に代えて、煙の中に現れる丸太型のオブジェクト108が表示される。当該オブジェクト108は、対応するキャラクタ104が再度出現することに応じて消える。
【0074】
この状態のゲーム画面60は、当該画面60の画面領域全体のうち、情報表示領域62及びスキル攻撃指示領域64以外のその他領域に対するフリック操作を待機する。なお、キャラクタのHPが0になった場合と同様に、フリック操作を待機している状態においても、ゲーム空間100における時間の進行(ゲームの進行)は継続しており、ゲーム画面60におけるゲーム空間100の表示は継続する。
【0075】
そして、図7に例示するように、所定時間が経過する前にフリック操作が行われると(ステップS110においてYES)、プレイヤ端末10は、フリック操作に対応する位置(初期位置IP1~4の何れか)にキャラクタを再度出現させる一方(ステップS130)、フリック操作が行われないまま所定時間が経過すると(ステップS120においてYES)、プレイヤ端末10は、元の位置(変わり身の術が実行されたときのキャラクタ104の位置(丸太型のオブジェクト108が表示される位置))にキャラクタを再度出現させる(ステップS140)。再度出現するキャラクタは、無敵状態に設定されている。上述したように、無敵状態のキャラクタ104は、点滅状態で表示され、キャラクタの無敵状態は、当該無敵状態の解除条件の充足に応じて解除される。
【0076】
こうして4体のキャラクタ104が相互に攻撃し、格闘ゲームの残り時間が0となると、格闘ゲームが終了し、結果の判定が行われる。この例では、格闘ポイントの値(ポイント数)に基づいて4体のキャラクタの順位が決定される。また、格闘ポイントの値が同じである場合、付与したダメージの合計に基づいて順位が決定される。
【0077】
上述した例では、キャラクタを再度出現させる位置を、4体のキャラクタの各々の初期配置の位置(初期位置IP1~4)のうち、フリック操作の方向に対応する位置としたが、初期配置の位置に代えて、又は、これに加えて、ゲーム空間100におけるその他の位置を、キャラクタを再度出現させる位置の候補とすることもできる。
【0078】
上述した例では、キャラクタのHPが0になった場合、及び、キャラクタが変わり身の術を実行した場合に、プレイヤによるフリック操作に基づく位置でキャラクタを再度出現させるようにしたが、これらの2つの場合に代えて、又は、これに加えて、その他の場合(例えば、HP以外のパラメータの値が所定範囲になった場合、又は、変わり身の術以外のアクションが実行された場合等)に、フリック操作に基づく位置でキャラクタを再度出現させるようにしてもよい。
【0079】
上述した例では、フリック操作の方向に基づく位置でキャラクタを再度出現させるようにしたが、タッチパネル131に対するその他の操作に基づいて、キャラクタが再度出現する位置を特定するようにしてもよい。例えば、スライド操作の方向に基づく位置でキャラクタが再度出現するようにしてもよい。また、例えば、タップ操作の位置等に基づいて、キャラクタが再度出現する位置を特定するようにしてもよい。
【0080】
上述した例では、格闘ゲームを例示したが、本実施形態の他の例では、格闘ゲーム以外の様々な種類のゲームにおいて、キャラクタを再度出現させる様々なタイミングにおいて、フリック操作等のタッチパネル131に対する操作に基づいて当該キャラクタを再度出現させる位置を特定するように制御される。
【0081】
以上説明した本実施形態に係るプレイヤ端末10が提供するゲームは、所定条件(例えば、キャラクタのHPが0になること、又は、キャラクタが変わり身の術を実行すること)の充足に応じて、ゲーム空間100内の所定の複数の位置(例えば、4体のキャラクタがそれぞれ初期配置される初期位置IP1~4)のうち、タッチパネル131に対する所定操作に対応する位置(例えば、フリック操作の方向に対応する位置)にプレイヤキャラクタ104が出現するように構成されており、こうした構成は、プレイヤキャラクタを用いるゲームについて、タッチパネルを介した操作でプレイする場合の良好な操作性の実現を支援する。
【0082】
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるプレイヤ端末10のゲーム進行制御部111が有する機能の一部又は全部は、プレイヤ端末10及びゲーム管理サーバ40が協動することによって実現され、又は、ゲーム管理サーバ40によって実現され得る。例えば、ゲーム進行制御部111が有する機能をゲーム管理サーバ40によって実現する場合、プレイヤ端末10は、ゲーム管理サーバ40から(例えば、ストリーミング形式で)提供される映像(ゲームの進行に応じた画像)の表示、並びに、プレイヤによる操作入力の受付及びサーバ40への転送(操作入力情報の送信)を行うように構成され得る。こうした構成のゲームは、クラウドゲームと呼ばれることがある。
【0083】
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0084】
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
【0085】
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。
【符号の説明】
【0086】
10 プレイヤ端末
11 コンピュータプロセッサ
111 ゲーム進行制御部
13 入出力I/F
131 タッチパネル
15 ストレージ
20 ゲームアプリケーション
40 ゲーム管理サーバ
41 コンピュータプロセッサ
411 管理機能制御部
45 ストレージ
451 プレイヤ情報テーブル
50 サーバ側プログラム
60 ゲーム画面
100 ゲーム空間
102 地面
1021 第1ライン
1022 第2ライン
104 キャラクタ
IP1~4 初期位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11