(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022047920
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】リノベーションプラン提供装置、リノベーションプラン提供システム、及び、リノベーションプラン提供方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20220317BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020153972
(22)【出願日】2020-09-14
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 1.ウェブサイトの掲載日 令和2年4月28日 ウェブサイトのアドレス https://www.toppan.co.jp/news/2020/04/newsrelease200428_2.html 公開者 凸版印刷株式会社 2.ウェブサイトの掲載日 令和2年4月28日 ウェブサイトのアドレス https://renoplaza.jp/ 公開者 凸版印刷株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】小川 博由
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】生活者の生活スタイルを考慮し、デザイン性のあるリノベーションのプランを提供する。
【解決手段】リノベーションプラン提供装置は、生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得する取得部と、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶する第1記憶部と、前記入力情報処理によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するリノベーションプラン提示部とを備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得する取得部と、
ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶する第1記憶部と、
前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するリノベーションプラン提示部と、
を有するリノベーションプラン提供装置。
【請求項2】
前記リノベーションプラン提示部によって、異なる複数のブランドのリノベーションプランが読み出された場合に、当該複数のリノベーションプランを、ブランド毎に表示する表示制御部を備える、
請求項1に記載のリノベーションプラン提供装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記生活者の端末装置から、リノベーションの対象である物件の間取り又は広さを表す物件タイプを取得し、
前記第1記憶部は、
物件タイプ毎に前記リノベーションプランを記憶しており、
前記リノベーションプラン提示部は、
前記取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応し、かつ、前記取得された物件タイプに対応する前記リノベーションプランを、前記第1記憶部から読み出す、
請求項1または請求項2に記載のリノベーションプラン提供装置。
【請求項4】
前記リノベーションプラン提示部によって読み出された前記リノベーションプランを、前記生活者の履歴情報として記憶する第2記憶部を備え、
前記表示制御部は、
前記生活者の端末装置からの要求に基づいて、前記履歴情報を前記第2記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に表示させる、
請求項2に記載のリノベーションプラン提供装置。
【請求項5】
生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得する取得部と、
ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶する第1記憶部と、
前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するリノベーションプラン提示部と、
を有するリノベーションプラン提供システム。
【請求項6】
取得部が、
生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得するステップと、
第1記憶部が、
ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶するステップと、
リノベーションプラン提示部が、
前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するステップと、
を有するリノベーションプラン提供方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リノベーションプラン提供装置、リノベーションプラン提供システム、及び、リノベーションプラン提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から中古物件を改修して販売等がなされていた。この改修は、主にリフォームであり、トイレ、風呂、キッチン等について部分的な原状回復をするための修繕工事がなされていた。近年では、家づくり、又は住まい探しの選択の一つとして、中古物件のリノベーションが注目を集めている。その理由として、価値観やライフスタイルの多様化に伴い、住まいに対する価値観がこれまでの新築至上主義から多様化したことが挙げられる。また、別の理由として、老朽化した中古物件をリノベーションすることによって、急増する空き家問題を解決しようとする取り組みがあることが挙げられる。リノベーションは、部分的な修繕が主な目的であるリフォームとは異なり、原状回復に留まらず、利用目的に応じた新たな機能や価値を発揮できるように室内を全体的に改修することである。
【0003】
ここで、特許文献1には、建築物の空間イメージや空間コーディネートをシミュレーションする画像処理システムが開示されている。この特許文献1では、住宅等の建築物の内外装材(壁、床、天井、ドア等)の表面に選択したテクスチャの表面デザインを適用したときの空間イメージをコンピュータグラフィックスにより再現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、リノベーションを行う場合、生活者(以下、ユーザと称する場合がある)が自分自身で、キッチン、浴室、トイレ、リビング、寝室、書斎等の間取りを決めることができるものの、自身が生活しやすくするための間取りや室内空間の設計の専門知識がない場合には、実際に入居してみると、自分の生活スタイルに必ずしも合わない場合があり、快適性が十分でない場合もある。
また、生活者が自分の好みの室内空間が撮影された参考写真を持参し、工務店の担当者と打ち合わせ等することも行われているが、参考写真は、一方向から見たリビング等、ごく一部が撮影されたものであることがほとんどである。そのため、参考写真に収まっていない室内空間については、生活者と工務店とで話し合って決める必要があり、室内空間をどのようにするかデザインを創出しなければならない。ここで、利用目的に応じた新たな機能や価値を発揮できるように室内空間をデザインすることは、工務店にとっても負担が大きい。さらに、リノベーションでは、デザイン性の高い室内空間をデザインすることが付加価値として期待されつつある。そのため、デザイン性も考慮して室内空間をデザインすることは工務店にとっては負担が大きい。
また、特許文献1は、室内空間のイメージを簡単に把握することができるが、室内空間デザインについては、画像処理システムの利用者が創出する必要がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、生活者の生活スタイルを考慮しつつデザイン性のある室内空間を提供可能なリノベーションのプランを得ることができるリノベーションプラン提供装置、リノベーションプラン提供システム、及び、リノベーションプラン提供方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得する取得部と、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶する第1記憶部と、前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するリノベーションプラン提示部と、を有するリノベーションプラン提供装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、生活者の端末装置から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得する取得部と、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶する第1記憶部と、前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するリノベーションプラン提示部と、を有するリノベーションプラン提供システムである。
【0009】
また、本発明の一態様は、生活者の端末装置から、取得部が、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランド識別情報と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイル識別情報とを取得するステップと、第1記憶部が、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランを記憶するステップと、リノベーションプラン提示部が、前記取得部によって取得されたブランド識別情報と前記ライフスタイル識別情報とに対応するリノベーションプランを前記第1記憶部から読み出して、前記生活者の端末装置に送信するステップと、を有するリノベーションプラン提供方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、生活者の生活スタイルを考慮しつつデザイン性のある室内空間を提供可能なリノベーションのプランを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態によるリノベーションプラン提供システム1の構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】リノベーションプラン提供装置10の構成例を示す機能ブロック図である。
【
図4A】料理を楽しむライフスタイルに対応するリノベーションプランのプランデータの一例を示す図である。
【
図4B】料理を楽しむライフスタイルに対応するリノベーションプランのプランデータの一例を示す図である。
【
図5】アンケート情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
【
図6】ユーザ端末装置20に表示されるアンケート画面D01の一例を示す図である。
【
図7】アンケート情報の入力手順の一例を示す図である。
【
図8】リノベーションプランの提示処理の手順を示すフローチャートである。
【
図9】ユーザ端末装置20に表示されるプランデータ提示画面の一例を示す図である。
【
図10】リノベーションプランの詳細データの一例を示す図である。
【
図11】リノベーションプランの調整処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るリノベーションプラン提供システムについて説明する。
【0013】
《リノベーションプラン提供システムの構成》
本実施形態において、リノベーションプラン提供システムは、ブランドのデザイナによってライフスタイルに応じて室内空間がデザインされた、リノベーションのプランであるリノベーションプランをユーザ(生活者)に提供するシステムである。リノベーションの対象である物件は、マンションの一室である場合を一例として説明するが、戸建住宅、アパート、公営住宅、又はオフィスビルの一室であってもよい。
ブランドは、生活者の暮らしに関わるデザイン性の高い商品(室内空間デザイン)を提供可能なブランドであり、例えば、セレクトショップ等のアパレルブランド、生活雑貨ブランド、インテリアブランド、ホテルブランド等を含む。このようなブランドは、室内空間において用いられる家具、インテリア、照明機器などをデザインし、提供している。このようにしてデザインされた製品は、個々のデザイン性だけでなく、室内空間において全体としての統一感も持つことを考慮してデザインされたものもある。また、ブランドは、デザイン性だけではなく、使い勝手の良さや、利用者の生活スタイルに合う新たな機能も発揮できるようにデザインすることもできる。例えば、ブランドは、仕事を効率的に行うことができる机や、犬や猫等のペットが利用しやすい食器(餌入れ)等のデザインをすることもある。このようなブランドのデザイン力を、家具、インテリア、照明機器等からの延長として、室内空間全体にデザインの対象を広げ、室内空間デザインという観点からデザイン力を発揮することで、ブランドがリノベーションプランとして室内空間をデザインすることができる。デザインの専門家であるデザイナが、生活のライフスタイルに応じた室内空間デザインをしたリノベーションプランを作成することから、暮らしを豊かにするスタイリッシュなデザインとバラエティに富んだこだわりの室内空間デザインを提供することが可能となるため、ユーザ(生活者)や工務店が、生活者の利用目的に応じた新たな機能や価値が発揮できるように室内空間をデザインしなくてもよい。これにより、生活者は、生活者の生活スタイルを考慮しつつデザイン性のある室内空間を提供可能なリノベーションのプランを得ることができる。また、生活者や工務店に対する、室内空間をデザインする負担を軽減することができる。
【0014】
また、リノベーションプランは、ブランド(あるいはデザイナ)から提供されるものであり、ブランドには、品質やテイスト等において信頼感があることから、ブランドから提供されるリノベーションプランを選択することで、生活者は、リノベーションプランに対する安心感を得ることができる。
また、ブランドが有名ブランドである場合には、有名ブランドがプロデュースした空間デザインから、生活者は自身に合ったライフスタイルや間取り・面積などを選択することができ、これにより、工務店やリノベーション会社と商談をしながらリノベーションプランを最初の段階から決定していくという従来の方法に比べて、対面による打ち合わせ回数を削減し、手間をかけず手軽に自分好みの最適なプランを検討することも可能となる。また、デザインの専門家であるデザイナが提案するリノベーションプランであるため、生活者は、リノベーションの専門知識がなくてもリノベーションプランを得ることができる。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態によるリノベーションプラン提供システム1の構成を示す概略ブロック図である。
リノベーションプラン提供システム1は、リノベーションプラン提供装置10と、ユーザ端末装置20(ユーザ端末装置20a、ユーザ端末装置20b)と、ブランド端末装置30(ブランド端末装置30a、ブランド端末装置30b)と、ネットワーク40とを含む。リノベーションプラン提供装置10と、ユーザ端末装置20と、ブランド端末装置30は、ネットワーク40に接続され、相互に通信可能である。ネットワーク40を介して行われる通信の規格は、特に限定されない。
【0016】
リノベーションプラン提供装置10は、ユーザ端末装置20、又はブランド端末装置30と通信可能なサーバ装置である。リノベーションプラン提供装置10は、リノベーション事業者(例えば、工務店等)が利用するサーバであってもよいし、クラウドサーバであってもよい。
リノベーションプラン提供装置10は、ユーザ端末装置20、又はブランド端末装置30との間でリノベーションプランの提供に関する情報を伝達する。例えば、リノベーションプラン提供装置10は、ネットワーク40を介して、ユーザ端末装置20の少なくともいずれか1つのユーザ端末装置20に対してアンケートを行う質問事項(設問)を示す質問情報を送信し、その質問情報に対する回答として入力されるアンケート回答情報をユーザ端末装置20から受信する。また、リノベーションプラン提供装置10は、アンケート回答情報に対応するリノベーションプランを、当該アンケート回答情報の送信元のユーザ端末装置20に対して閲覧可能に送信する。リノベーションプラン提供装置10は、ネットワーク40を介して、ブランド端末装置30の少なくともいずれか1つから送信されるリノベーションプランに関する情報や各種情報を受信する。
【0017】
ユーザ端末装置20は、少なくとも1台のユーザ端末装置20を含む。
図1においては、2台のユーザ端末装置20a、ユーザ端末装置20bが含まれる。なお、ユーザ端末装置20aとユーザ端末装置20bとを特に区別しない場合には、ユーザ端末装置20として説明する。
ユーザ端末装置20は、ユーザによって利用される端末であり、入力装置(マウス、キーボード、タッチパネル等)、表示装置(ディスプレイ等)、出力装置(スピーカ、データ出力機能)、中央処理装置等を備える。ユーザ端末装置20は、例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット等のような端末であればいずれを用いるようにしてもよい。
ユーザ端末装置20は、専用サイトに表示される各種画面を表示する要求である表示要求をリノベーションプラン提供装置10に送信する。また、ユーザ端末装置20は、リノベーションプラン提供装置10から送信されたデータを受信し、受信したデータをディスプレイ等に表示する。
また、ユーザ端末装置20は、ユーザからの操作入力を入力装置を介して受け付け、入力内容に応じたデータをリノベーションプラン提供装置10に送信する。
【0018】
ブランド端末装置30は、少なくとも1台のブランド端末装置30を含む。
図1においては、2台のブランド端末装置30a、ブランド端末装置30bが含まれる。なお、ブランド端末装置30aとブランド端末装置30bとを特に区別しない場合には、ブランド端末装置30として説明する。
ブランド端末装置30は、ブランドのデザイナによって利用される端末であり、入力装置(マウス、キーボード、タッチパネル等)、出力装置(ディスプレイ等)、出力装置(スピーカ、データ出力機能)、中央処理装置等を備える。ブランド端末装置30は、例えば、コンピュータ、スマートフォン、タブレット等のような端末であればいずれを用いるようにしてもよい。ブランド端末装置30は、デザイナによって作成されたリノベーションプランのデータであるプランデータの入力をデザイナの操作入力に応じて受け付け、受け付けたプランデータをリノベーションプラン提供装置10に送信する。これにより、プランデータがリノベーションプラン提供装置10に登録(記憶)される。
【0019】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係るリノベーションプラン提供装置10の構成の詳細について説明する。
図2は、リノベーションプラン提供装置10の構成例を示す機能ブロック図である。リノベーションプラン提供装置10は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、データ処理部14と、取得部15と、プラン提示部16(リノベーションプラン提示部の一例)と、表示制御部17と、プランデータ登録部18とを備える。
【0020】
制御部11は、リノベーションプラン提供装置10の各部を制御する。
通信部12は、無線又は有線を介して通信相手と通信を行う通信回路である。通信部12は、ネットワーク40を介して、ユーザ端末装置20、ブランド端末装置30等からデータを受信する機能、ユーザ端末装置20、ブランド端末装置30等にデータを送信する機能を有する。
【0021】
記憶部13は、リノベーションプラン提供装置10が利用する各種データを記憶する。記憶部13は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access read/write Memory)、ROM(Read Only Memory)などの記憶媒体など、または、これらの記憶媒体の任意の組み合わせによって構成される。また、記憶部13として、例えば、不揮発性メモリを用いることができる。
記憶部13は、プランデータ記憶部131(第1記憶部の一例)と、ユーザ情報記憶部132と、アンケート情報記憶部133と、履歴情報記憶部134(第2記憶部の一例)とを備える。
【0022】
プランデータ記憶部131は、プランデータを記憶する。プランデータは、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションプランを表すデータである。ここで、
図3を参照して、提供データの詳細について説明する。
図3は、提供データの一例を示す図である。
図3の例に示すように、プランデータ記憶部131は、ブランドIDと、ライフスタイルIDと、物件タイプと、プランデータとが対応付けられた提供データを記憶する。
【0023】
ブランドIDは、異なる複数のブランドを識別するためのID(識別情報)である。
ライフスタイルIDは、異なる複数のライフスタイルを識別するためのIDである。
図3においては、7つのライフスタイルID(L0001~L0007)が示されている。例えば、ライフスタイルID「L0001」には、「家族との団らんを楽しむ」ライフスタイルが割り当てられている。同様に、ライフスタイルID「L0002」には、「料理を楽しむ」ライフスタイル、ライフスタイルID「L0003」には、「映画・音楽を楽しむ」ライフスタイル、ライフスタイルID「L0004」には、「ペットとの生活を楽しむ」ライフスタイル、ライフスタイルID「L0005」には、「健康に配慮」したライフスタイル、ライフスタイルID「L0006」には、「子育てを重視」したライフスタイル、ライフスタイルID「L0007」には、「仕事を重視」したライフスタイルが割り当てられている。
【0024】
物件タイプは、リノベーションの対象である物件の間取り又は広さを表す。この提供データに含まれる物件タイプは、リノベーションを行う前の段階における物件の間取り(例えば現在の間取り)を表す。
間取りは、例えば、1K(Kitchen)、1DK(Dining Kitchen)、1LDK(Living Dining Kitchen)、2K、2DK、2LDK、3K、3DK、3LDK、4K、4DK、4LDK、5K以上等のいずれかを表す。
物件の広さは、例えば、物件の専有面積であり、50m2未満、50m2以上60m2未満、60m2以上70m2未満、70m2以上80m2未満、80m2以上等のいずれかを用いることができる。
また、物件タイプは、間取りと広さのいずれか一方を用いてもよいし、間取りと広さの両方を用いてもよい。
【0025】
プランデータ記憶部131は、例えば
図3において、提供データは、ブランドID、ライフスタイルID、物件タイプの組み合わせ毎に、それぞれ異なるプランデータが対応付けられて記憶される。
例えば、ブランドIDがB0001、かつ、ライフスタイルIDがL0001の組み合わせであって、かつ間取りAの物件タイプにはプランデータP111、間取りBにはプランデータP112、広さS1にはプランデータP113、広さS2にはプランデータP114、間取りAかつ広さS1にはプランデータP115、間取りAかつ広さS2にはプランデータP116、間取りBかつ広さS1にはプランデータP117、間取りBかつ広さS2にはプランデータP118を記憶する。
ここでは、ライフスタイルID、物件タイプについては、いずれのブランドIDにも同じ組み合わせが対応付けられており、そのブランド特有のプランデータが対応付けられる。これにより、ライフスタイルIDと物件タイプが同じ組み合わせについて、異なるブランドのプランデータをそれぞれ比較することもできるようになっている。
【0026】
プランデータは、例えば、リノベーションされた場合における部屋割り、室内のインテリアの配置、壁紙・フローリングの配色パターン、使用内装部材等を表すデータが含まれる。プランデータは、画像データやテキストデータ等のデータを用いて表示画面上に表示したり、印刷装置によって印刷することが可能である。ここで、
図4Aと
図4Bを参照して、プランデータの詳細について説明する。
図4Aと
図4Bは、「料理を楽しむ」のライフスタイルに対応するリノベーションプランのプランデータの一例を示す図である。プランデータは、リノベーション後の室内空間の平面図や、リノベーション後の三次元の室内空間の立体形状を表す図等を用いることができるが、この図では、平面図の場合が図示されている。
図4Aに示す例は、専有面積が70m
2、間取りが2LDKの物件をリノベーションした場合を想定したリノベーションプランの平面図を表している。
図4Bに示す例は、専有面積が50m
2、間取りが1LDKの物件をリノベーションした場合を想定したリノベーションプランの平面図を表している。
図4Aと
図4Bに示すプランデータでは、キッチンとダイニングは、料理を楽しめるように広めにデザインされ、さらに、子供と一緒に料理を楽しんだり、ホームパーティーや料理教室を楽しんだりすることができる大きめのキッチンカウンターが備えられている。また、物件タイプの違いに対応して、家具、インテリアの種類と配置が異なっている。
ここでは、「料理を楽しむ」のライフスタイルに対応するリノベーションプランについて説明したが、「仕事を効率的に行う」のライフスタイルであれば、在宅ワークを行う上で、集中しやすい間取りや壁紙のデザインや、疲れにくい机の配置、机と他の箇所(本棚、プリンタ等の設置場所等)との間の動線も考慮したデザインとなっている。また、「ペットと暮らす」のライフスタイルである場合には、ペットが室内を回遊しやすい間取りや、ユーザだけでなくペットも寛ぐことができる間取り(ペットが犬であれば、室内ゲージを配置するレイアウトなど)となるようなデザインとなっている。
【0027】
ユーザ情報記憶部132は、リノベーションプラン提供システム1を利用するユーザに固有の情報であるユーザ情報を記憶する。ユーザ情報は、ユーザID、ログインID、パスワード、ユーザ名、回答ステータス等を含む。
ユーザIDは、ユーザを識別するためのIDである。ログインIDとパスワードは、リノベーションプラン提供装置10が提供するリノベーションプラン提供サイト(専用サイト)にログインするためのIDとパスワードであり、ユーザ毎に予め付与される。ユーザ名は、ユーザの氏名、又は専用サイトのアカウント名である。
回答ステータスは、アンケートの回答状態を表すものであり、例えば、未回答、一部回答あり、回答完了の3つのステータスがある。「未回答」は、いずれの質問情報に対しても回答をしていない状態を示し、「一部回答あり」は、質問情報が示す複数の質問に対する一部を回答した段階を示し、「回答完了」は、質問情報が示す複数の質問に対する全ての項目について回答した段階を示す。
【0028】
アンケート情報記憶部133は、アンケート質問情報と、アンケート回答情報と、ユーザIDと対応付けて記憶する。
アンケート質問情報は、アンケートを行う質問事項を表す情報である。質問事項には、世帯構成、物件情報、検討事項(どのブランドでリノベーションしたいか、ライフスタイル、予算、引き渡し希望時期)等がある。
世帯構成は、ユーザの世帯に関する情報である。例えば、世帯構成は、ユーザの現住所、電話番号、家族構成(大人の人数、子供の人数)、ペットの有無、ペットの種類、飼育環境などを含む。
物件情報は、リノベーションを行う対象の物件の現状を表す情報である。例えば、物件情報は、物件の所有状態、住所、間取り(例えば、2LDK等)、建築年、居住年数、専有面積(例えば、70m2~80m2未満等)、物件があるマンションの総階数、物件の階数、リフォーム・メンテナンスの有無、販売図面の有無、物件の図面データ等を含む。
【0029】
検討情報は、リノベーションに対するユーザの要望、嗜好、又はこだわりに関する情報である。例えば、検討情報は、異なる複数のブランドのうちどのブランドでリノベーションをしたいかをユーザによって選択されるブランド、異なる複数のライフスタイルからユーザによって選択されるライフスタイル、リノベーション規模、間取りに関する要望、将来的な間取りの変更に関する要望、キッチンの形に関する要望、浴室の広さに関する要望、室内設備に関する要望、収納に関する要望、こだわり項目、希望予算、着工希望時期、引渡し希望時期等を含むことができる。
リノベーション規模は、例えば、物件全体をリノベーションするフルリノベーション、LDK中心のリノベーション、風呂やトイレ等の水回り中心のリノベーション等がある。
間取りに関する要望は、例えば、リビングを重視した間取りにしたい、個室を重視した間取りにしたい、今の間取りを活かしたい等の要望がある。
将来的な間取りの変更に関する要望は、ライフスタイルの変化に合わせて、将来的に間取りを変更したいかの要望である。例えば、子供が産まれて子育てを重視したライフスタイルに変化する可能性がある場合、間取りの変更に関する要望は、子供部屋を新設したい、リビングを子供が駆け回れるようにリフォームしたい等の要望がある。
キッチンの形に関する要望は、例えば、対面式希望、壁つき式希望、今のままでよい等の要望を含む。浴室の広さに関する要望は、例えば、今より広くしたい、今のままでよい等の要望を含む。室内設備に関する要望は、例えば、電気容量、Wi-Fi環境、床暖房等に関する要望を含む。
収納に関する要望は、例えば、収納箇所を1つにまとめたい、各部屋に収納を増やしたい、玄関脇に収納を増やしたい、趣味道具(例えば、スポーツ用品、アウトドア用品、楽器等)を収納したい等の要望を含む。
こだわり項目は、例えば、省エネ、断熱性能、バリアフリー、遮熱性、防音・遮音性、プライバシー、結露防止、カビ防止、風通し等に関する要望を含む。
アンケート回答情報は、ユーザのリノベーションに関するアンケート質問事項に対して入力された回答を示す情報である。
【0030】
履歴情報記憶部134は、プラン提示部16によって得られたプランデータをユーザ毎に記憶する。より具体的に、履歴情報記憶部134は、プラン提示部16によってプランデータ記憶部131から読み出されたプランデータと、当該プランデータに対応するブランドIDと、ライフスタイルIDと、ユーザIDと対応付けて履歴情報として記憶する。
【0031】
データ処理部14は、各種データ処理を行う。例えば、データ処理部14は、ユーザ端末装置20やブランド端末装置30から送信されるログイン要求に対するログイン処理、ユーザ端末装置20、ブランド端末装置30等からの要求に応じて記憶部13に対するデータの書き込み処理、ブランド端末装置30等からの要求に応じて記憶部13から読み出したデータの送信処理機能等を有する。
【0032】
取得部15は、ユーザ端末装置20から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランドIDと、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイルIDとを、通信部12によって受信することで取得する。また、取得部15は、ブランドIDとライフスタイルIDとの他に、物件タイプについても取得することができる。
【0033】
プラン提示部16は、取得部15によって取得した、ブランドIDとライフスタイルIDとに対応するプランデータをプランデータ記憶部131から読み出し、通信部12によって要求元のユーザ端末装置20に送信する。また、プラン提示部16は、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプとを取得部15が取得した場合には、ブランドIDと、ライフスタイルIDと、物件タイプとの組み合わせに対応するプランデータをプランデータ記憶部131から読み出し、通信部12によって要求元のユーザ端末装置20に送信する。
例えば、プラン提示部16は、
図3において、アンケート情報に含まれるブランドIDがB0001、ライフスタイルIDがL0001、物件タイプが間取りAである場合、プランデータP111を読み出す。
【0034】
表示制御部17は、通信部12によってユーザ端末装置20、ブランド端末装置30等から画面の表示要求を受信すると、この表示要求に応じて画面のデータを要求元(ユーザ端末装置20、又はブランド端末装置30)に送信する。
例えば、表示制御部17は、プラン提示部16によって、異なる複数のブランドのプランデータが読み出された場合に、当該複数のリノベーションプランをブランド毎にユーザ端末装置20の出力装置に表示させる。
【0035】
また、表示制御部17は、通信部12によってユーザ端末装置20から履歴情報の表示要求を受信すると、要求された履歴情報を履歴情報記憶部134から読み出し、読み出した履歴情報を通信部12によってユーザ端末装置20に送信し、ユーザ端末装置20に表示させる。
表示制御部17は、履歴情報の要求の受け付けと送信は、例えば、専用サイトのマイページを介して行うことができる。
表示制御部17は、ユーザ端末装置20から専用サイトにログインされると、ログインされたユーザのユーザIDに対応するマイページ画面(不図示)をユーザ端末装置20に表示させる。
ここで、マイページ画面とは、ユーザ毎に個別に生成される画面であり、ユーザ毎にカスタマイズされた様々な情報を表示・閲覧可能なユーザ専用の画面のことである。
【0036】
プランデータ登録部18は、通信部12によってブランド端末装置30からプランデータを受信し、受信したプランデータをプランデータ記憶部131に記憶させる。
上述したリノベーションプラン提供装置10において、制御部11、通信部12、データ処理部14、取得部15、プラン提示部16、表示制御部17、プランデータ登録部18の機能のうち少なくとも一部の機能は、当該機能を実現するためのプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することで実現するようにしてもよい。
【0037】
次に、
図5を参照して、リノベーションプラン提供システム1の動作を説明する。
《アンケート情報の取得処理》
図5は、アンケート情報の取得処理の手順を示すフローチャートである。
ユーザは、ユーザ端末装置20の入力装置を介して、ログインIDとパスワードとをログイン画面において入力する。ユーザ端末装置20は、リノベーションプラン提供装置10に対してログインIDとパスワードとログイン要求を、ネットワーク40を介して送信することログイン処理を行う。リノベーションプラン提供装置10のデータ処理部14は、通信部12によってユーザ端末装置20からログインIDとパスワードとログイン要求とを受信し、受信したログインIDとパスワードの組合せが、ユーザ情報記憶部132により記憶されているユーザ情報に含まれるログインIDとパスワードの組合せに一致するか否かを判定する。データ処理部14は、ログインIDとパスワードの組合せが一致すると判定した場合に、専用サイトへのログインを許可する。
【0038】
ログイン許可がなされると、表示制御部17は、マイページ画面のデータをログイン要求元のユーザ端末装置20に送信する。ユーザ端末装置20は、受信したマイページ画面のデータに基づいて、マイページ画面を表示する(ステップS102)。このとき、マイページ画面には、アンケートの質問に対する回答を行うためのアンケートボタンと、履歴情報を閲覧するための履歴ボタンとが表示される。
【0039】
ユーザ端末装置20は、マイページ画面において、ユーザから入力装置を介してアンケートボタンが押下されると、アンケートデータの送信を要求する表示要求をリノベーションプラン提供装置10に送信する(ステップS103)。
【0040】
表示制御部17は、通信部12によってユーザ端末装置20からアンケートデータの送信要求を受信すると、アンケートデータをアンケート情報記憶部133から読み出してユーザ端末装置20に送信する(ステップS104)。このアンケートデータには、アンケートの質問事項と、質問事項に対する回答を入力可能な入力項目とが含まれる。質問事項に対する回答が、複数の選択肢のなかから選択する選択式である場合には、入力項目には選択肢が含まれており、ユーザは、この選択肢のなかから選択すればよいようになっている。
また、表示制御部17は、ユーザ情報記憶部132が記憶するユーザ情報に含まれる、アンケートの回答ステータスを参照し、回答ステータスが「未回答」であれば、アンケートの各質問情報を含むアンケートデータをユーザ端末装置20に送信し、回答ステータスが「一部回答あり」である場合には、ログインされたユーザのアンケート回答情報をアンケート情報記憶部133から読み出し、読み出したアンケート回答情報を含むアンケートデータをユーザ端末装置20に送信する。これにより、回答ステータスが未回答であれば最初から、「一部回答あり」である場合には前回までに回答されたアンケート回答情報から引き続いて入力可能な状態のアンケート画面がユーザ端末装置20に表示される。
【0041】
ユーザ端末装置20は、アンケートデータをリノベーションプラン提供装置10から受信すると、受信したアンケートデータに基づいて、アンケート画面を表示する(ステップS105)。
図6は、ユーザ端末装置20に表示されるアンケート画面D01の一例を示す図である。アンケート画面D01には、ブランドを選択するアンケート質問項目(符号a61)と、ライフスタイルを選択するアンケート質問項目(符号a62)と、物件タイプに関するアンケート質問項目(符号a63)が表示されている。
ここで、各アンケート項目には、回答を選択するためのチェックボックスが配置されている。ユーザは、アンケート質問項目(符号a61)において、3つのブランド(ブランドA、ブランドB、ブランドC)のうちからいずれかのチェックボックスにチェックマークを入力することでブランドを選択する。ブランドに関する質問項目については、1つのブランドを選択することができるが、ユーザが複数のブランドについてプランデータを比較したい場合には、複数のブランドを選択することもできる。また、ユーザは、アンケート質問項目(符号a62)において、8つのライフスタイルのうちからいずれかのチェックボックスにチェックマークを入力することでライフスタイルを選択する。また、ユーザは、アンケート質問項目(符号a63)において、プルダウンメニューから物件タイプ(ここでは間取り)を選択する。
ユーザは、画面をスクロール等しつつ、これらの質問情報以外についても、適宜質問情報に対する回答を入力することができる。
【0042】
ユーザ端末装置20は、アンケート画面D01において入力される、アンケート回答情報の操作入力を受け付ける(ステップS106)。
ここでは、アンケートの質問事項は種々の項目があるが、少なくとも、ブランドとライフスタイルとを選択するようにしてもよい。また、ブランドとライフスタイルと物件タイプとを選択するようにしてもよい。ここで、
図7を参照して、アンケート情報の入力手順の詳細について説明する。
図7は、アンケート情報の入力手順の一例を示す図である。この図では、ブランドとライフスタイルと物件タイプと間取り要望とを選択する場合について図示されている。これらの項目の質問順序は、ブランド選択、ライフスタイル選択、物件タイプ選択、間取り要望選択、の順とすることができる。この場合、生活者は、この質問順序に従って、ブランド選択、ライフスタイル選択、物件タイプ選択、間取り要望選択、の順で回答する。
これにより、生活者は、「ブランド」から選択するようにしたので、ブランドが持つデザインに対する信頼感を元にした安心感を得た上で、ライフスタイルや物件タイプ、間取り要望等を選択することができ、リノベーションプランを選ぶことに対する悩みが軽減する。
また、リノベーション事業者は、ブランドを元に生活者にリノベーションプランを選択してもらうことができるため、ブランドを基軸にしてリノベーションプランを検討するという異なる新たな判断基準を提供することができる。
【0043】
ユーザ端末装置20は、ステップS106において、質問事項に対する回答が入力され、回答終了ボタンが押下されると、入力されたアンケートの回答情報と、回答ステータスの更新指示とを、リノベーションプラン提供装置10に送信する。
【0044】
リノベーションプラン提供装置10の取得部15は、通信部12によってユーザ端末装置20からアンケートの回答情報と回答ステータスの更新指示とを取得すると、取得したアンケートの回答情報を、ユーザIDに対応付けてアンケート情報記憶部133に記憶する(ステップS107)。データ処理部14は、取得部15が回答ステータスの更新指示を取得したことに基づいて、回答ステータスを更新する。例えば、質問事項の一部に対して回答情報が得られた場合(未回答の質問事項がある場合)には、回答ステータスを「一部回答あり」に更新し、質問事項の全てに対して回答情報が得られた場合には、「回答完了」に更新する。
【0045】
《デザイナによって作成されたプランデータを予め記憶し、アンケート回答情報が得られたことに応じてプランデータを送信する場合》
次に、
図8を参照して、リノベーションプランの提示処理の詳細について説明する。
図8は、リノベーションプランの提示処理の手順を示すフローチャートである。この図では、特に、デザイナによって作成されたプランデータを予め記憶し、アンケート回答情報が得られたことに応じてプランデータを送信する場合の流れについて示されている。
【0046】
リノベーションプラン提供装置10のプラン提示部16は、ユーザ端末装置20から受信したアンケート回答情報が取得部15によって取得され、アンケート情報記憶部133に記憶されると、記憶されたアンケート回答情報をアンケート情報記憶部133から読み出す(ステップS201)。
【0047】
プラン提示部16は、読み出したアンケート回答情報に含まれる、ブランドIDと、ライフスタイルIDと、物件タイプとの組み合わせに対応するプランデータをプランデータ記憶部131から読み出す(ステップS202)。例えば、プラン提示部16は、アンケート情報に含まれるブランドIDがB0001、ライフスタイルIDがL0001、物件タイプが間取りAである場合、プランデータP111を読み出す。
ここでプラン提示部16は、アンケート回答情報に複数のブランドIDが含まれる場合、当該複数のブランドID毎に、ライフスタイルIDと、物件タイプとの組み合わせに対応する複数のプランデータをプランデータ記憶部131から読み出す。例えば、プラン提示部16は、ライフスタイルIDが「料理を楽しむ」のライフスタイルを表しており、物件タイプが「3LDK」を表している場合、「料理を楽しむ」と「3LDK」との組み合わせについて、選択されたブランド毎のプランデータを読み出す。
【0048】
プラン提示部16は、プランデータ記憶部131から読み出したプランデータと、当該プランデータに対応するブランドIDと、ライフスタイルIDと、ユーザIDとを履歴情報として、履歴情報記憶部134に記憶させる(ステップS203)。プラン提示部16は、このように、アンケート回答情報が得られる毎またはアンケート回答情報が更新される毎に、そのアンケート回答情報に応じたプランデータを得て履歴情報として履歴情報記憶部134に記憶する。
【0049】
一方、表示制御部17は、アンケート回答情報が得られたユーザから、ユーザIDとともにユーザ端末装置20を介してプランデータの送信要求があったか否かを監視しており、当該送信要求を受信すると、この送信要求に応じて、プランデータの要求元であるユーザのユーザIDに対応付けられた履歴情報を履歴情報記憶部134から読み出して、読み出した履歴情報をプランデータとしてユーザ端末装置20に送信する(ステップS204)。
これにより、ユーザ端末装置20の表示画面には、プランデータが表示される。ユーザは、ユーザ端末装置20の表示画面に表示されたプランデータを参照することで、自身が入力したアンケート回答情報に基づいて提供されたリノベーションプランの内容を確認することができる。また、ユーザのアンケート回答情報に応じたプランデータが履歴情報として保存されているため、ユーザは、専用サイトにログインすることで、任意のタイミングでプランデータを確認することができる。ここで、
図9及び
図10を参照して、プランデータ提示画面D02の詳細について説明する。
【0050】
図9は、ユーザ端末装置20の表示画面にプランデータが表示された場合のプランデータ提示画面の一例を示す図である。プランデータ提示画面D02には、アンケートの質問事項に対するユーザからの回答に応じたプランデータが表示される。この図におけるプランデータ提示画面D02には、ユーザにより選択された2つの異なるブランド(ブランドA及びブランドB)のリノベーションプランがプランデータとして並べて表示されている。ここでは、ブランドAのリノベーションプランであるプランデータ(符号a91)と、ブランドBのリノベーションプランであるプランデータ(符号a92)が横方向に並べられ、ブランド名とともに表示されている。ここでは、ブランドに関する質問事項に対して1つのブランドがユーザによって選択された場合には、プランデータ提示画面において1つのブランドが表示され、ブランドに関する質問事項に対して複数のブランド(例えば2つ)が選択された場合には、選択されたブランドの数に応じたプランがプランデータ提示画面に表示される。またこの図において、プランデータとしては、室内空間における代表的な部屋の室内を表す三次元形状の画像がプランデータの一部として表示されており、この画像をクリックすることで、プランデータの詳細を閲覧できるようになっている。また、プランデータの一部である三次元形状の画像(内覧をイメージしたパース画像)がサムネイル画像として用いることができることから、プランデータの内容の概略を簡単に把握することができる。
また、ユーザによって選択された複数(2つ)のブランドのプランデータが1つの画面に対してともに表示されることから、ユーザにとって、複数のブランドのプランデータについて、比較検討がしやすくなっている。
ここでは、複数のブランドについて三次元形状の画像を並べて表示する場合について図示されているが、三次元画像の画像以外に、平面図、利用される内装の見本等も表示するようにしてもよい。1つの画面に収まらない場合には、画面がスクロールされることで現在の画面に表示されていない図等もブランド毎に並べて表示されるようになっていてもよい。
【0051】
図10は、プランデータ提示画面D02に表示されるいずれかのプランデータがクリックされた場合に表示されるリノベーションプランに含まれるデータの一例を示す図である。リノベーションプランには、例えば、リノベーション後の室内の平面図を示す画像(符号a101)と、リノベーション後の室内の空間イメージを立体的に表すイメージパース(符号a102)と、フローリング・壁紙等の使用される建装材の見本画像(符号a103)等を含む。
図10の例において、符号a102に示すイメージパースは、リノベーション後のLDKの空間イメージを表している。また、建築材の見本画像は、リノベーションプランにおいて用いられた壁紙やフローリング等の建装材の見本である画像データである。ここでは、6種類の建装材が見本として並べて表示される。このように、リノベーションプランについては、イメージパース、平面図、建装材の見本等の様々な観点からユーザが把握しやすくなっている。
【0052】
ここでは、リノベーションプランのプランデータに沿ってリノベーションを行うことも可能であるが、得られたプランデータをひな形として用いることもできる。プランデータをひな形として用いる場合には、リノベーションプランの内容を把握した上で、ユーザは、リノベーション事業者に対して、プランデータのひな形をベースとして、間取りを調整したり、建装材の一部を入れ替える等の調整を行うこともできる。この場合、リノベーション事業者は、必要に応じてデザイナと相談し、アンケート回答情報の内容やユーザからの要望等に応じてひな形を加工してもらうことで、ひな形をベースにしたプランデータをデザイナに作成してもらうこともできる。
【0053】
以上説明したように、上述したリノベーションプラン提供装置10は、取得部15と、プランデータ記憶部131(第1記憶部の一例)と、プラン提示部16(リノベーションプラン提示部の一例)とを備える。取得部15は、ユーザ(生活者)のユーザ端末装置20から、異なる複数のブランドから選択されたブランドを識別するブランドID(ブランド識別情報の一例)と、異なる複数のライフスタイルから選択されたライフスタイルを識別するライフスタイルID(ライフスタイル識別情報の一例)とを取得する。プランデータ記憶部131は、ブランドのデザイナによって、ライフスタイルに応じて室内空間がデザインされたリノベーションのプランであるリノベーションプランのデータを記憶する。プラン提示部16は、取得部15によって取得されたブランドIDとライフスタイルIDとに対応するリノベーションプランのデータをプランデータ記憶部131から読み出して、ユーザのユーザ端末装置20に送信する。
これにより、ユーザのライフスタイルを考慮しつつデザイン性のある室内空間を提供可能なリノベーションのプランを提供することができる。
【0054】
また、上述した実施形態において、取得部15は、ユーザ端末装置20から、リノベーションの対象である物件の間取り又は広さを表す物件タイプを取得する。プランデータ記憶部131は、物件タイプ毎にリノベーションプランのデータを記憶する。プラン提示部16は、取得されたブランドIDとライフスタイルIDとに対応し、かつ、取得された物件タイプに対応するリノベーションプランを、プランデータ記憶部131から読み出す。
これにより、ユーザがリノベーションを行おうとしている物件の現在の物件タイプに対応したリノベーションのプランを提供することができる。例えば、物件タイプとして間取りを用いた場合には、現在ユーザが利用している物件の間取りを考慮したリノベーションプランを提供することができる。例えば、現在の間取りが3LDKであれば、3LDKを想定したリノベーションプランを提供することができる。また、物件タイプとして広さを用いた場合には、現在ユーザが利用している物件の広さに収まるようにしたリノベーションプランを提供することができる。
【0055】
また、上述した実施形態において、リノベーションプラン提供装置10が、アンケート回答情報に含まれるブランドIDと、ライフスタイルIDと、物件タイプとに対応するリノベーションプランのプランデータを読み出し、ユーザ端末装置20に送信する場合について説明したが、プランデータを読み出すための条件は、ブランドIDと、ライフスタイルIDと、物件タイプとの3つに限られるものではない。
例えば、プランデータ記憶部131は、ブランドIDとライフスタイルIDとの組み合わせ毎にプランデータを記憶しておき、取得部15がユーザ端末装置20からブランドIDとライフスタイルIDとを取得し、プラン提示部16が、このブランドIDとライフスタイルIDとの組み合わせに対応するプランデータをプランデータ記憶部131から読み出し、ユーザ端末装置20に送信するようにしてもよい。この場合、物件タイプを利用しなくてもよいため、ユーザは、ブランドとライフスタイルとの少なくとも2つを入力すればプランデータを得ることができる。例えば、リノベーションする物件をまだ所有していない段階であっても、物件を所有してリノベーションした場合を想定したリノベーションプランを検討することができる。
【0056】
また、リノベーションプラン提供装置10は、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプ以外のアンケート回答情報も含め、これらに対応するプランデータを提供するようにしてもよい。この場合、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプ以外のアンケート回答情報との組み合わせ毎に、プランデータをプランデータ記憶部131に記憶しておくようにしてもよい。
また、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプ以外のアンケート回答情報については、このアンケートの質問事項に対する回答毎(例えば選択肢毎)のスコアを予め設定して記憶部13に記憶しておき、ユーザから得られたアンケート回答情報に対応するスコアをこの記憶部13から読み出し、質問事項毎に得られたスコアをそれぞれ合計するようにしてもよい。そして、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプとの組み合わせに対応し、かつ、このスコアの合計値に応じたプランデータを読み出すようにしてもよい。
【0057】
《アンケート回答情報に応じてデザイナがプランデータを作成する場合》
以上説明した実施形態においては、デザイナがプランデータを予め作成し、プランデータ記憶部131に記憶しておくことで、ユーザ端末装置20からアンケート回答情報が得られたことに応じてプランデータを送信する場合について説明した。しかし、他の実施形態としては、ユーザ端末装置20からアンケート回答情報が得られたことに応じて、デザイナがプランデータを作成し、作成されたプランデータがユーザ端末装置20に送信されるようにしてもよい。
次に、アンケート回答情報が得られたことに応じて、デザイナがプランデータを作成し、作成されたプランデータをユーザ端末装置20に送信する場合について
図11を用いて説明する。
図11は、アンケート回答情報が得られたことに応じて、デザイナがプランデータを作成し、作成されたプランデータがユーザ端末装置20に送信する場合における、リノベーションプランの提示処理の手順を示すフローチャートである。
ユーザ端末装置20は、ユーザによって入力装置から入力される、アンケート回答情報の入力を受け付けする(ステップS301)。このアンケート回答情報の受け付けは、上述したステップS101からステップS106までの流れと同様であってもよい。
ユーザ端末装置20は、入力されたアンケート回答情報をリノベーションプラン提供装置10に送信する(ステップS302)。
【0058】
リノベーションプラン提供装置10の取得部15は、ユーザ端末装置20から送信されるアンケート回答情報を受信し、アンケート情報記憶部133に記憶する。リノベーションプラン提供装置10のデータ処理部14は、受信したアンケート回答情報に含まれるブランドIDを抽出し、抽出されたブランドIDに対応するブランド端末装置30に対し、当該アンケート回答情報とともにプランデータの作成要求を送信する(ステップS303)。ここでは、アンケート回答情報に含まれるブランドIDを特定することで、ユーザがどのブランドを選択(希望)しているかを把握することができる。そして、選択されたブランドのデザイナにリノベーションプランを作成してもらうために、この選択されたブランドのブランド端末装置30にアンケート回答情報を送信する。ここでは、1つのブランドが選択されている場合には、その1つのブランド端末装置30にアンケート回答情報が送信され、複数のブランドが選択されている場合には、それぞれのブランドのブランド端末装置30にアンケート回答情報を送信する。
【0059】
ブランド端末装置30は、リノベーションプラン提供装置10からアンケート回答情報とプランデータ作成要求を受信すると(ステップS304)、プランデータ作成要求を受信したことを画面に表示することで通知する。ブランド端末装置30のデザイナは、このプランデータ作成要求があったことが表示されると、受信したアンケート回答情報の詳細を表示させるための詳細ボタンを押す。これによりブランド端末装置30は、アンケート回答情報の詳細画面を表示する。この詳細画面には、アンケート回答情報に含まれている、ブランドID、ライフスタイルID、物件タイプ、その他の質問事項に対する回答(ペットの有無、こだわり等)が表示される。ブランド端末装置30のデザイナは、この詳細画面に表示されたアンケート回答情報を参照し、このアンケート回答情報に応じたリノベーションプランを作成する。例えば、アンケート回答情報において「仕事を効率的に行う」とのライフスタイルが選択され、「リビングを充実させたい」という間取りに関する要望が含まれる場合、デザイナは、仕事を効率的に行うことができ、かつ、リビングが充実するようにインテリアの配置や部屋割り等を行ったリノベーションプランを作成する。
【0060】
そしてブランド端末装置30のデザイナは、リノベーションプランに応じたプランデータをブランド端末装置30に入力する。
ここでデザイナは、作成したリノベーションプランを表す画像ファイルやテキストファイル等をプランデータに含めたプランデータをブランド端末装置30に入力するとともに、リノベーションプラン提供装置10にアップロードの指示をする。
ブランド端末装置30は、プランデータの入力を受け付け(ステップS305)、アップロードの指示に応じてプランデータをリノベーションプラン提供装置10に送信する(ステップS306)。
【0061】
リノベーションプラン提供装置10のプランデータ登録部18は、通信部12によってブランド端末装置30からプランデータを受信すると、プランデータ記憶部131に記憶させる(ステップS307)。プランデータが登録されると、プラン提示部16は、記憶されたプランデータを読み出し、アンケート回答情報の送信元のユーザ端末装置20に通信部12によって送信する(ステップS308)。
【0062】
ユーザ端末装置20は、リノベーションプラン提供装置10からプランデータを受信すると(ステップS309)、プランデータを受信したことを表示画面に表示することで通知する。ユーザ端末装置20のユーザは、プランデータを受信したことが通知されると、専用サイトのマイページなどを経由し、受信したプランデータを表示させるためのボタンをクリックする。これにより、ユーザ端末装置20の表示画面には、アンケート回答情報に応じたリノベーションプランのプランデータが表示される(ステップS310)。
【0063】
上述したように、アンケート回答情報に応じてデザイナがプランデータを作成する場合においても、リノベーションプラン提供装置10の取得部15がユーザ端末装置20からアンケート回答情報を取得し、このアンケート回答情報に応じて作成されプランデータ記憶部131に一旦記憶されたプランデータをプラン提示部16が読み出し、ユーザ端末装置20に送信することができる。これにより、リノベーションプラン提供装置10は、アンケート回答情報に応じてデザイナがプランデータを作成する場合であっても、ユーザ端末装置20にプランデータを提供することができる。
【0064】
《デザイナがプランデータのひな形をベースに、アンケート回答情報に応じて加工》
上述した
図11に基づくプランデータの提供においては、ブランド端末装置30のデザイナは、アンケート回答情報に基づいてプランデータを作成する場合について説明したが、リノベーションプラン提供装置10にプランデータのひな形をいくつか予め登録しておき、アンケート回答情報に応じたひな形をリノベーションプラン提供装置10から得て、このひな形をベースにし、アンケート回答情報の内容に応じて、間取りを微調整したり、建装材の一部を入れ替えたりするような加工を行い、新たなプランデータを作成し、リノベーションプラン提供装置10に登録し、新たなプランデータをユーザ端末装置20に送信するようにしてもよい。ここで、アンケート回答情報に応じたプランデータのひな形を特定してブランド端末装置30に送信する場合、上述したステップS201からステップS202と同様に行い、リノベーションプラン提供装置10のデータ処理部14が、ブランド端末装置30に送信するようにしてもよい。これにより、ブランドのデザイナは、リノベーションプラン提供装置10から得られたプランデータをベースにリノベーションプランを作成することができるため、ひな形がない状態からプランデータを作成する場合に比べて、リノベーションプランを効率的に作成することができる。
【0065】
例えば、アンケート回答情報に、ブランドID、ライフスタイルID、物件タイプ、その他の回答内容が含まれている場合であっても、リノベーションプラン提供装置10から、ブランドIDとライフスタイルIDとに対応するプランデータ(あるいは、ブランドIDとライフスタイルIDと物件タイプとに対応するプランデータ)をプランデータのひな形としてブランド端末装置30に送信するようにしてもよい。そして、ブランド端末装置30のデザイナが、このプランデータをベースとして、アンケート回答情報に含まれているその他の回答の内容に応じて加工するようにしてもよい。
【0066】
以上説明した実施形態において、物件は、マンションである場合を一例として説明した。物件がマンションである場合には、間取りの種類や床面積の広さについて、ある程度の種類に限定されているため、リノベーションプランとしてのひな形を事前に準備しやすい。物件が戸建て住宅である場合には、間取りや床面積について、マンションよりもバリエーションが多いが、準備するひな形の数を増やすことで対応することもできる。
リノベーションプランのひな形として準備されたプランデータの中から選択することで、生活者は、このひな形を元に、自分の好みや生活スタイルのこだわりに応じてリノベーションプランに手を加えることもできる。この場合、生活者は、生活スタイルにあった室内空間デザインを自分自身で最初の段階から創出する必要がなく、ある程度のベースを元に室内空間デザインを決めることができるため、生活者がリノベーションプランを考える負担を軽減し、簡単に室内空間デザインを得ることができる。
【0067】
上述した実施形態におけるリノベーションプラン提供装置10をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0068】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0069】
1…リノベーションプラン提供システム、10…リノベーションプラン提供装置、11…制御部、12…通信部、13…記憶部、14…データ処理部、15…取得部、16…プラン提示部、17…表示制御部、18…プランデータ登録部、20、20a、20b…ユーザ端末装置、30、30a、30b…ブランド端末装置、131…プランデータ記憶部、132…ユーザ情報記憶部、133…アンケート情報記憶部、134…履歴情報記憶部