(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048045
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】鏡つき手袋
(51)【国際特許分類】
A41D 19/00 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
A41D19/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020154184
(22)【出願日】2020-09-14
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
(71)【出願人】
【識別番号】519198454
【氏名又は名称】株式会社Techno-idea
(74)【代理人】
【識別番号】100170449
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 英彦
(72)【発明者】
【氏名】二神 麻里
【テーマコード(参考)】
3B033
【Fターム(参考)】
3B033AA15
3B033AA31
3B033AB09
3B033AB17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】手袋本体に直接鏡が取り付けられることにより、手袋のデザイン性を損なうことがなく、自在に後方確認ができる鏡つき手袋を提供する。
【解決手段】手袋本体1と、前記手袋本体の甲部に設けられた着脱部材3と、前記着脱部材に着脱可能に取り付けられた鏡2とを備え、前記着脱部材は、マジックテープのループ側であり、前記鏡は、鏡面の背面にマジックテープのフック側が設けられていており、前記着脱部材は、長方形の着脱面を備え、前記鏡の鏡面は凸状の湾曲面を有し前記手袋本体は、右手および左手のいずれか一方にのみ装着可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手袋本体と、
前記手袋本体の甲部に設けられた着脱部材と、
前記着脱部材に着脱可能に取り付けられた鏡とを備える、鏡つき手袋。
【請求項2】
前記着脱部材は、マジックテープのループ側であり、
前記鏡は、鏡面の背面にマジックテープのフック側が設けられている、請求項1に記載の鏡つき手袋。
【請求項3】
前記着脱部材は、長方形の着脱面を備える、請求項1または2に記載の鏡つき手袋。
【請求項4】
前記鏡の鏡面は凸状の湾曲面を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の鏡つき手袋。
【請求項5】
前記手袋本体は、右手および左手のいずれか一方にのみ装着可能である、請求項1~4のいずれか一項に記載の鏡つき手袋。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着脱可能に鏡を取り付けられた手袋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自転車には、後方確認のためにハンドルにバックミラーが設けられているものがある。そのようなバックミラーは、ハンドルの角度により後方の見える場所が変動するため、所望の位置を確認しようとするとハンドルを送させねばならず、危険である。また、自転車用のバックミラーは長い柄に取り付けられるもので、自転車のデザイン性と安全性を損なう。
【0003】
そのような問題を解消する手段として、例えば、特許文献1に示すように、ハンドルを操作する手に装着する手袋の手の甲部に、回転自在継手を介してミラーを取り付けたものがある。このミラー付き手袋によれば、走行中に手首を上下左右に変えることにより、従来のバックミラーでは死角になるような場所を見ることができる旨が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案公開S56-134321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1のミラーつき手袋では、回転継手を取り付ける構造が複雑になり、かつ、手袋としてのデザイン性を損なってしまう。さらに、死角を視認するために手首を上下、左右に動かすのには手首の構造上限界があり、所望の場所を見ることができないばかりか、手首を無理に曲げて自転車を運転するのは危険をともなう。
【0006】
そこで、本発明の発明者が鋭意検討したところ、手袋の甲の部分に直接鏡を取付、後方確認の際には、ハンドルから手を離すことで、後方確認が容易になるとの知見を得た。また、ハンドルから手を離すことによる危険性も考えられるが、従来、自転車の運転では、手信号と称される、片手をハンドルから手を放し進行方向を示す作業が行われており、一時的に片手を話した状態での運転については大きな危険がないと考えられる。
【0007】
(1)この知見に基づき、本発明にかかる鏡つき手袋は、手袋本体と、前記手袋本体の甲部に設けられた着脱部材と、前記着脱部材に着脱可能に取り付けられた鏡とを備える。
【0008】
(2)前記した鏡つき手袋において、前記着脱部材は、マジックテープのループ側であり、
前記鏡は、鏡面の背面にマジックテープのフック側が設けられていてもよい。
【0009】
(3)前記した鏡つき手袋において、前記着脱部材は、長方形の着脱面を備えていてもよい。
【0010】
(4)前記した鏡つき手袋において、前記鏡の鏡面は凸状の湾曲面を有していてもよい。
【0011】
(5)前記した鏡つき手袋において、前記手袋本体は、右手および左手のいずれか一方にのみ装着可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、手袋本体に直接鏡が取り付けられることにより、手袋のデザイン性を損なうことがなく、自在に後方確認をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態にかかる鏡つき手袋の手袋本体と鏡を分離した状態を示す図である。
【
図3】本実施形態にかかる鏡つき手袋の写真を示し、(A)は手袋本体と鏡を分離した状態の写真、(B)は鏡つき手袋の写真、(C)は鏡つき手袋を装着した写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態に係る鏡つき手袋について、
図1~
図3を参照しつつ説明留守。鏡つき手袋は、手袋本体1と、手袋本体1の甲部に設けられた着脱部材3と、着脱部材3に着脱可能に取り付けられた鏡2とを備える。
【0015】
手袋本体1は、従来よくしられるサイクリング用の手袋である。本実施形態において、手袋本体1の甲部に着脱部材3として、マジックテープのループ側が設けられている。マジックテープのループ側は、縫合により取り付けられている。
【0016】
鏡2は、円盤状に形成されており、鏡面と鏡面の反対側の背面とを有する。本実施形態において、鏡面は、ガラスに銀幕を吹き付けた銀引製法により形成される。また、背面は樹脂により形成される。背面には、着脱部材3であるマジックテープのループ側に対応して、マジックテープのフック側21が設けられている。
【0017】
着脱部材3は、長方形に形成されており、長方形の長手方向に沿って鏡2の取付位置を調整して鏡2を取り付けることができる。
【0018】
本実施形態において、手袋本体1は右手に装着するものを例示した。しかし、手袋本体1は左手に装着するものであってもよい。手袋本体1は、右手および左手のいずれか一方にのみ装着可能とすることで、自転車を運転する際に左右のいずれかの一方にのみ鏡つき手袋を装着し、片手でのみ後方確認ができるようにすることができる。
【0019】
鏡2の鏡面は、真空メッキ等で形成されていてもよい。また、鏡2の鏡面は凹状または凸状の湾曲面を有していてもよい。
【0020】
着脱部材3をマジックテープのフック側2121として、鏡2の背面にマジックテープのループ側を設けてもよい。また、着脱部材3は、他の手段により鏡2を取り付けるものであってもよい。例えば、磁石により鏡2をとちるけるように、着脱部材3を磁石のN極およびS極のいずれか一方の極として、鏡2の背面に他方の極を設けてもよい。
【0021】
以上、本発明の具体的な態様の例を、本発明の実施形態により説明したが、本発明は、当該実施形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明は、自転車に登場する際の手袋として利用することができる。
【符号の説明】
【0023】
1 手袋本体
2 鏡
3 着脱部材