(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048067
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】角形電池充放電試験動作機構及び応用方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
H02J7/00 301Z
H02J7/00 Q
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021011631
(22)【出願日】2021-01-28
(31)【優先権主張番号】202010960692.X
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518017118
【氏名又は名称】浙江杭可科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】曹▲驥▼
(72)【発明者】
【氏名】曹政
(72)【発明者】
【氏名】蔡清源
(72)【発明者】
【氏名】▲虞▼明亮
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA04
5G503EA09
5G503FA01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】様々な型番の角形電池の試験を全自動で行う充放電試験動作機構を提供する。
【解決手段】角形電池充放電試験動作機構は、取付底板1と、取付平面上に設置され、駆動部と推進部を含み、電池トレイ機構に対する加圧または放圧を行うための調圧駆動機構3と、取付平面上に設置され、底板、ストッパ及び若干組の電池トレイを含み、角形電池を載置するための電池トレイ機構4と、取付平面上に設置され、頂板2、プローブ機構5及びリフトアップ6機構を含み、角形電池の正負極と接触するための正負極導通機構と、を有する。応用方法は、電池トレイを底板上に配置し、セッティング後、調圧駆動機構が角形電池を加圧し、CCDカメラが各電池の位置データを電気シリンダアセンブリにフィードバックしてプローブの位置を調整するとともに、角形電池に対する試験を行うステップを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
角形電池充放電試験動作機構において、
表面に取付平面が設置され、角形電池充放電試験動作機構の調圧駆動機構及び電池トレイ機構を支持するために用いられる取付底板と、
取付平面上に設置され、駆動部と推進部を含む調圧駆動機構であって、駆動部は取付平面上に固設され、かつ駆動部の駆動端は電池トレイ機構に位置合わせされ、取付平面に平行な方向に沿って伸縮し、推進部の動きを駆動するために用いられ、前記推進部は駆動部の駆動端に取り付けられ、電池トレイ機構に対する加圧または放圧に用いられる調圧駆動機構と、
取付平面上に設置され、底板と、ストッパと、若干組が並列に配置された電池トレイとを含む電池トレイ機構であって、前記底板は取付平面上に配置され、かつ調圧駆動機構とは別々に取付平面の対向する両側に設けられており、前記電池トレイは底板上に並列に設置され、その端部は、電池トレイと底板に相対移動が生じることを防止するようストッパによって位置が限定されており、前記電池トレイには、その軸方向に沿って、角形電池を載置するための若干の電池ブロックが順に設けられており、電池トレイの調圧駆動機構推進部に面する側には、電池ブロックの大きさを調整して様々な型番の角形電池と整合させるための可動部が設けられている電池トレイ機構と、
取付平面上に設置され、頂板と、プローブ機構と、リフトアップ機構とを含む正負極導通機構であって、前記頂板はリフトアップ機構によって電池トレイ機構の真上に懸架され、プローブ機構を取り付けるために用いられ、前記プローブ機構は頂板の内端面上に設置され、かつ前記プローブ機構の電池トレイに面する側には、角形電池の正負極と接触して接続するための複数セットのプローブ部材が設けられており、前記リフトアップ機構は電池トレイ機構の側面に設置され、その昇降端は前記頂板と連結され、頂板とプローブ機構を昇降させることによりプローブ部材と角形電池の正負極との間の間隔を調節するために用いられる正負極導通機構と、を含むことを特徴とする、
角形電池充放電試験動作機構。
【請求項2】
前記取付底板及び頂板上に若干の中空構造が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項3】
前記調圧駆動機構の駆動部は減速機であり、前記推進部は加圧板と少なくとも1本のクランプ軸を含み、減速機は取付平面に平行な方向に沿って配置され、減速機の駆動端には加圧板を移動させるための加圧板が取り付けられており、前記クランプ軸の片端は加圧板の外端面上に固設され、他端は電池トレイ機構に位置合わせされていることを特徴とする、請求項2に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項4】
前記電池トレイは、トレイ底板と、前後仕切り板と、可動部としての前後推進ブロックと、電池セパレータと、電池セパレータ案内軸とを含み、前記トレイ底板の両端部には前後仕切り板がそれぞれ設置され、かつ前後仕切り板の間には電池セパレータ案内軸が設置されており、前記前後仕切り板上にはクランプ孔が設けられ、前記クランプ孔は同側の前記クランプ軸の位置及び数と一致し、調圧駆動機構のクランプ軸の端部を貫通させるために用いられ、前記電池セパレータは電池セパレータ案内軸上に並列して被装され、かつ隣り合う電池セパレータの間には電池ブロックが留置されており、隣り合う電池セパレータの間は連動部材によって相互に接続されており、最も外側の電池セパレータ上にはクランプ孔部分を被覆可能な前後推進ブロックが固設されることで、クランプ軸の端部がクランプ孔から貫通し、前後推進ブロックを電池セパレータ案内軸の軸方向に沿って摺動させることを特徴とする、請求項3に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項5】
前記プローブ機構は、若干セットのプローブ部材と、空気路と、CCDカメラとを含み、前記プローブ部材は頂板の内端面上に並列に設置され、かつ真下の電池トレイと一対一で対応しており、かつプローブ部材の両側にはいずれも空気路取付領域が残されており、前記空気路は前記プローブ部材の両側の空気路取付領域に設置され、前記空気路の内部には前記プローブ部材の放熱を行うための若干のファンが設けられており、前記CCDカメラは頂板の内端面上に設置され、電池の位置決めを行うことでプローブと角形電池の正負極の精確な接触を案内するために用いられることを特徴とする、請求項1に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項6】
前記プローブ部材は、縦板と、レール取付板と、電気シリンダアセンブリと、プローブ摺動アセンブリと、プローブアセンブリとを含み、前記縦板は前記レール取付板の四辺に設置され、前記レール取付板を前記頂板上に接続して取り付けており、前記レール取付板は、前記プローブ部材を取り付けるその他のアセンブリを支持するために用いられており、前記電気シリンダアセンブリは動力部材で、前記レール取付板上に取り付けられており、その出力端にはプローブの位置を調整するためのプローブ摺動アセンブリが組み付けられており、前記プローブ摺動アセンブリは前記電気シリンダアセンブリと前記プローブアセンブリの間に接続され、前記プローブアセンブリの移動を促すため用いられており、前記プローブアセンブリはプローブ摺動アセンブリ上に設置され、かつプローブアセンブリのテストプローブの片端は接続端として導線を介して外部の試験設備と電気接続され、他端は試験端として電池トレイと位置合わせされ、角形電池の正負極と接触するために用いられることを特徴とする、請求項5に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項7】
1セットの前記電気シリンダアセンブリには複数セットの前記プローブ摺動アセンブリが接続されており、1つの前記プローブ摺動アセンブリには複数セットの前記プローブアセンブリが接続されていることを特徴とする、請求項6に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項8】
前記リフトアップ機構はリフトアップシリンダ及び垂直案内軸を含み、前記リフトアップシリンダは動力部材で、取付底板上に垂直に取り付けられており、その昇降端は頂板と固定接続され、頂板を昇降させるために用いられており、前記案内軸はリフトアップシリンダの昇降方向に沿って配置され、かつ案内軸の下端は取付底板上に固装され、上端は頂板の対応する案内孔から突出しており、前記プローブ機構に対して昇降案内を行うために用いられることを特徴とする、請求項1または7に記載の角形電池充放電試験動作機構。
【請求項9】
請求項8に記載の角形電池充放電試験動作機構の応用方法において、
1)角形電池が装着された電池トレイを電池トレイ機構の底板上に配置し、前記電池トレイ機構の底板がそれを支持し、ストッパがその位置を限定し、電池トレイがセットされた後、調圧駆動機構が動作を開始するステップと、
2)調圧駆動機構の減速機が動力動作を行い、前記クランプ軸を押して動作させ、前記調圧駆動機構のクランプ軸と前記電池トレイの前後仕切り板のクランプ孔が嵌合し、前記前後推進ブロックを押して動作させることで角形電池を加圧するステップと、
3)角形電池の加圧後、電池間の間隔に変化が生じるので、前記CCDカメラによって各電池の位置データを取得するステップと、
4)位置データを前記電気シリンダアセンブリにフィードバックすることにより、前記電気シリンダアセンブリが位置データに基づいて前記プローブ摺動アセンブリに対して位置の調整を行うことで、前記プローブアセンブリの位置調整を促し、最終的に電池テストプローブの位置調整を実現することで角形電池の正負極の位置と整合させるステップと、
5)プローブアセンブリのテストプローブ位置を角形電池の正負極の位置の真上まで調整すると、前記リフトアップ機構が動作して、前記プローブ機構の下押し動作を促し、テストプローブと角形電池の正負極の接触を実現することで、角形電池の試験を行い、試験結果を記録するステップと、
6)試験が終了し、プローブ機構と調圧駆動機構が初期状態に復帰した後、電池トレイを取り出すステップと、を含むことを特徴とする、
請求項8に記載の角形電池充放電試験動作機構の応用方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、角形電池の充放電試験動作機構及び応用方法に関し、電池試験の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
角形電池は電池の型番の一つであり、角形電池では、正負極が角形電池の頂面の両端に位置しており、電池の型番が異なると、それに伴って正負極間の間隔も変化する。そのため、充放電試験では、電池の型番を交換する場合、テストプローブもそれに伴って交換する必要がある。これまでの充放電試験では、テストプローブは固定されて動かないため、対応する型番の電池と整合させるために、指定された充放電設備が必要であった。そのため、実際の生産過程での電池の試験設備には、資源の浪費という面も存在していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の問題を解決するために、本発明では全自動容量グレーディング動作機構を提供しており、該容量グレーディング動作機構の電池トレイは互換性が高く、様々な型番の電池との互換が可能である。また、テストプローブも、様々な型番の電池との自動調整及び自動適応を行うことができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に記載の角形電池充放電試験動作機構は、以下の機構を含むことを特徴としている。
【0005】
表面に取付平面が設置され、角形電池充放電試験動作機構の調圧駆動機構及び電池トレイ機構を支持するために用いられる取付底板。
【0006】
取付平面上に設置され、駆動部と推進部を含み、そのうち、駆動部は取付平面上に固設され、かつ駆動部の駆動端は電池トレイ機構に位置合わせされ、取付平面に平行な方向に沿って伸縮し、推進部の動きを駆動するために用いられ、前記推進部は駆動部の駆動端に取り付けられて、電池トレイ機構に対する加圧または放圧に用いられる調圧駆動機構。
【0007】
取付平面上に設置され、底板と、ストッパと、若干組が並列に配置された電池トレイとを含み、前記底板は取付平面上に配置され、かつ調圧駆動機構とは別々に取付平面の対向する両側に設けられており、前記電池トレイは底板上に並列に設置され、その端部は、電池トレイと底板に相対移動が生じることを防止するようストッパによって位置が限定されており、前記電池トレイには、その軸方向に沿って、角形電池を載置するための若干の電池ブロックが順に設けられており、電池トレイの調圧駆動機構推進部に面する側には、電池ブロックの大きさを調整して様々な型番の角形電池と整合させるための可動部が設けられている電池トレイ機構。
【0008】
及び、取付平面上に設置され、頂板と、プローブ機構と、リフトアップ機構とを含み、前記頂板はリフトアップ機構によって電池トレイ機構の真上に懸架され、プローブ機構を取り付けるために用いられ、前記プローブ機構は頂板の内端面上に設置され、かつ前記プローブ機構の電池トレイに面する側には、角形電池の正負極と接触し接続するための複数セットのプローブ部材が設けられており、前記リフトアップ機構は電池トレイ機構の側面に設置され、その昇降端は前記頂板と連結され、頂板とプローブ機構を昇降させることによりプローブ部材と角形電池の正負極との間の間隔を調節するために用いられる正負極導通機構。
【0009】
さらに、前記取付底板及び頂板上には若干の中空構造が配置されている。
【0010】
さらに、前記調圧駆動機構の駆動部は減速機であり、前記推進部は加圧板と少なくとも1本のクランプ軸を含み、そのうち、減速機は取付平面に平行な方向に沿って配置され、減速機の駆動端には加圧板が固装されており、前記クランプ軸の片端は加圧板の外端面上に固設され、他端は電池トレイ機構に位置合わせされている。
【0011】
さらに、前記電池トレイは、トレイ底板と、前後仕切り板と、可動部としての前後推進ブロックと、電池セパレータと、電池セパレータ案内軸とを含み、前記トレイ底板の両端部には前後仕切り板がそれぞれ設置され、かつ前後仕切り板の間には電池セパレータ案内軸が設置されており、前記前後仕切り板上にはクランプ孔が設けられ、調圧駆動機構のクランプ軸の端部を貫通させるために用いられており、前記電池セパレータは電池セパレータ案内軸上に並列に被装され、かつ隣り合う電池セパレータの間には電池ブロックが留置されており、隣り合う電池セパレータの間は連動部材によって相互に接続されており、最も外側の電池セパレータ上にはクランプ孔部分を被覆可能な前後推進ブロックが固設され、クランプ軸の端部がクランプ孔から貫通し、前後推進ブロックを電池セパレータ案内軸の軸方向に沿って摺動させる。
【0012】
さらに、前記プローブ機構は、若干セットのプローブ部材と、空気路と、CCDカメラとを含み、前記プローブ部材は頂板の内端面上に並列に設置され、かつ真下の電池トレイと一対一で対応しており、プローブ部材の両側にはいずれも空気路取付領域が残されており、前記空気路は前記プローブ部材の両側の空気路取付領域に設置され、空気路の内部には前記プローブ部材の放熱を行うための若干のファンが設けられており、前記CCDカメラは頂板の内端面上に設置され、電池の位置決めを行うことでプローブと角形電池の正負極の精確な接触を案内するために用いられる。
【0013】
さらに、前記プローブ部材は、縦板と、レール取付板と、電気シリンダアセンブリと、プローブ摺動アセンブリと、プローブアセンブリとを含み、前記縦板は前記レール取付板の四辺に設置され、前記レール取付板を前記頂板上に接続して取り付けており、前記レール取付板は、前記プローブ部材を取り付けるその他のアセンブリを支持するために用いられ、前記電気シリンダアセンブリは動力部材で、前記レール取付板上に取り付けられており、その出力端にはプローブの位置を調整するためのプローブ摺動アセンブリが組み付けられており、前記プローブ摺動アセンブリは前記電気シリンダアセンブリと前記プローブアセンブリの間に接続され、前記プローブアセンブリの移動を促すため用いられており、前記プローブアセンブリはプローブ摺動アセンブリ上に設置され、かつプローブアセンブリのテストプローブの片端は接続端として導線を介して外部の試験設備と電気接続され、他端は試験端として電池トレイと位置合わせされ、角形電池の正負極と接触するために用いられる。
【0014】
さらに、1セットの前記電気シリンダアセンブリには複数セットの前記プローブ摺動アセンブリが接続されており、1つの前記プローブ摺動アセンブリには複数セットの前記プローブアセンブリが接続されている。
【0015】
さらに、前記リフトアップ機構はリフトアップシリンダ及び垂直案内軸を含み、前記リフトアップシリンダは動力部材で、取付底板上に垂直に取り付けられており、その昇降端は頂板と固定接続され、頂板を昇降させるために用いられており、前記案内軸はリフトアップシリンダの昇降方向に沿って配置され、かつ案内軸の下端は取付底板上に固装され、上端は頂板の対応する案内孔から突出し、前記プローブ機構に対して昇降案内を行うために用いられる。
【0016】
本発明に記載の角形電池充放電試験動作機構の応用方法は、以下のステップを含むことを特徴としている。
【0017】
1)角形電池が装着された電池トレイを電池トレイ機構の底板上に配置し、前記電池トレイ機構の底板がそれを支持し、ストッパがその位置を限定し、電池トレイがセットされた後、調圧駆動機構が動作を開始するステップ。
【0018】
2)調圧駆動機構の減速機が動力動作を行い、前記クランプ軸を押して動作させ、前記調圧駆動機構のクランプ軸と前記電池トレイの前後仕切り板のクランプ孔が嵌合し、前記前後推進ブロックを押して動作させることで角形電池を加圧するステップ。
【0019】
3)角形電池の加圧後、電池間の間隔に変化が生じるので、前記CCDカメラによって各電池の位置データを取得するステップ。
【0020】
4)位置データを前記電気シリンダアセンブリにフィードバックすることにより、前記電気シリンダアセンブリが位置データに基づいて前記プローブ摺動アセンブリに対して位置の調整を行うことで、前記プローブアセンブリの位置調整を促し、最終的に電池テストプローブの位置調整を実現することで角形電池の正負極の位置と整合させるステップ。
【0021】
5)プローブアセンブリのテストプローブ位置を角形電池の正負極の位置の真上まで調整すると、前記リフトアップ機構が動作して、前記プローブ機構の下押し動作を促し、テストプローブと角形電池の正負極の接触を実現することで、角形電池の試験を行い、試験結果を記録するステップ。
【0022】
6)試験が終了し、プローブ機構と調圧駆動機構が初期状態に復帰した後、電池トレイを取り出すステップ。
【0023】
本発明の有益な効果は以下の点に現れている。第一に、電池トレイと電池の型番の整合問題を解決しており、電池セパレータを交換することで様々な型番の電池に対応することができる。第二に、テストプローブの自動適応問題を解決しており、テストプローブが、電池の位置や型番の違いに基づいて自動的に調整と適応を行うことで、テストプローブの様々な型番の電池への対応を実現している。第三に、該容量グレーディング動作機構は全自動なので、労力や物資力が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下では、図面と結び付けて、本発明についてさらに説明する。
【0026】
図面参照:
【0027】
(実施の形態1)
本発明に記載の角形電池充放電試験動作機構は、
【0028】
表面に取付平面が設置され、角形電池充放電試験動作機構の調圧駆動機構及び電池トレイ機構を支持するために用いられる取付底板1と、
【0029】
取付平面上に設置され、駆動部と推進部を含み、そのうち、駆動部は取付平面上に固設され、かつ駆動部の駆動端は電池トレイ機構4に位置合わせされ、取付平面に平行な方向に沿って伸縮し、推進部の動きを駆動するために用いられ、前記推進部は駆動部の駆動端に取り付けられて、電池トレイ機構4に対する加圧または放圧に用いられる調圧駆動機構3と、
【0030】
取付平面上に設置され、底板41と、ストッパ42と、若干組が並列に配置された電池トレイ43とを含み、前記底板は取付平面上に配置され、かつ調圧駆動機構3とは別々に取付平面の対向する両側に設けられており、前記電池トレイ43は底板41上に並列に設置され、その端部は、電池トレイ43と底板41に相対移動が生じることを防止するようストッパ42によって位置が限定されており、前記電池トレイ43には、その軸方向に沿って、角形電池を載置するための若干の電池ブロックが順に設けられており、電池トレイ43の調圧駆動機構3の推進部に面する側には、電池ブロックの大きさを調整して様々な型番の角形電池と整合させるための可動部が設けられている電池トレイ機構4と、
【0031】
取付平面上に設置され、頂板2と、プローブ機構5と、リフトアップ機構6とを含み、前記頂板2はリフトアップ機構6によって電池トレイ機構4の真上に懸架され、プローブ機構5を取り付けるために用いられ、前記プローブ機構5は頂板2の内端面上に設置され、かつ前記プローブ機構5の電池トレイ43に面する側には、角形電池の正負極と接触し接続するための複数セットのプローブ部材51が設けられており、前記リフトアップ機構6は電池トレイ機構4の側面に設置され、その昇降端は前記頂板2と接続され、頂板2とプローブ機構5を昇降させることによりプローブ部材51と角形電池の正負極との間の間隔を調節するために用いられる正負極導通機構と、を含む。
【0032】
前記取付底板1及び頂板2上には、若干の中空構造が配置されている。
【0033】
前記調圧駆動機構3の駆動部は減速機31であり、前記推進部は加圧板32と少なくとも1本のクランプ軸33を含み、そのうち、減速機31は取付平面に平行な方向に沿って配置され、減速機31の駆動端には加圧板32が固装されており、前記クランプ軸33の片端は加圧板32の外端面上に固設され、他端は電池トレイ機構4に位置合わせされている。
【0034】
前記電池トレイ43は、トレイ底板431と、前後仕切り板432と、可動部としての前後推進ブロック433と、電池セパレータ434と、電池セパレータ案内軸435とを含み、前記トレイ底板431の両端部には前後仕切り板432がそれぞれ設置され、かつ前後仕切り板432の間には電池セパレータ案内軸435が設置されており、前記前後仕切り板432上にはクランプ孔が設けられ、前記クランプ孔は同側の前記クランプ軸33の位置及び数と一致しており、調圧駆動機構3のクランプ軸33の端部を貫通させるために用いられており、前記電池セパレータ434は電池セパレータ案内軸435上に並列に被装され、かつ隣り合う電池セパレータ434の間には電池ブロックが留置されており、隣り合う電池セパレータ434の間は連動部材によって相互に接続されており、最も外側の電池セパレータ434上にはクランプ孔部分を被覆可能な前後推進ブロック433が固設され、クランプ軸33の端部がクランプ孔から貫通し、前後推進ブロック433を電池セパレータ案内軸435の軸方向に沿って摺動させる。
【0035】
前記プローブ機構5は、若干セットのプローブ部材51と、空気路52と、CCDカメラ53とを含み、前記プローブ部材は頂板の内端面上に並列に設置され、かつ真下の電池トレイ43と一対一で対応しており、プローブ部材51の両側にはいずれも空気路取付領域が残されており、前記空気路52は前記プローブ部材51の両側の空気路取付領域に設置され、前記空気路52の内部には前記プローブ部材51の放熱を行うための若干のファンが設けられており、前記CCDカメラ53は頂板2の内端面上に設置され、電池の位置決めを行うことでプローブと角形電池の正負極の精確な接触を案内するために用いられる。
【0036】
前記プローブ部材51は、縦板511と、レール取付板512と、電気シリンダアセンブリ513と、プローブ摺動アセンブリ514と、プローブアセンブリ515とを含み、前記電気シリンダアセンブリ513は動力部材で、前記レール取付板512上に取り付けられており、その出力端にはプローブの位置を調整するためのプローブ摺動アセンブリ514が組み付けられており、前記プローブ摺動アセンブリ514は前記電気シリンダアセンブリ513と前記プローブアセンブリ515の間に接続され、前記プローブアセンブ515リの移動を促すため用いられており、前記プローブアセンブリ515はプローブ摺動アセンブリ514上に設置され、かつプローブアセンブリ515のテストプローブの片端は接続端として導線を介して外部の試験設備と電気接続され、他端は試験端として電池トレイ43と位置合わせされ、角形電池の正負極と接触するために用いられる。
【0037】
1セットの前記電気シリンダアセンブリ513には複数セットの前記プローブ摺動アセンブリ514が接続されており、1つの前記プローブ摺動アセンブリ514には複数セットの前記プローブアセンブリ515が接続されている。
【0038】
前記リフトアップ機構6はリフトアップシリンダ61及び垂直案内軸62を含み、前記リフトアップシリンダ61は動力部材で、取付底板1上に垂直に取り付けられており、その昇降端は頂板2と固定接続され、頂板2を昇降させるために用いられており、前記垂直案内軸62はリフトアップシリンダ61の昇降方向に沿って配置され、かつ垂直案内軸62の下端は取付底板1上に固装され、上端は頂板2の対応する案内孔21から突出し、前記プローブ機構5に対して昇降案内を行うために用いられる。
【0039】
(実施の形態2)
本発明に記載の角形電池充放電試験動作機構は、支持に用いられる取付底板1と、前記電池トレイ機構4に対して加圧及び放圧を行うための調圧駆動機構3と、角形電池を載置するための電池トレイ機構4と、角形電池の正負極と接触するための正負極導通機構とを含み、そのうち、正負極導通機構は、前記プローブ機構を取り付けて支持するための頂板2と、角形電池の正負極と接触するためのプローブ機構5と、前記頂板2と前記プローブ機構5の昇降運動を駆動するためのリフトアップ機構6とを含み、そのうち、
【0040】
前記取付底板1及び前記頂板2は、アルミ板でもよいし、鋼板でもよく、その表面には放熱と重量削減のための中空構造を設けることができる。
【0041】
前記取付底板1の表面には取付平面が設置されており、取付平面の片側には前記調圧駆動機構3が設置され、他側には前記電池トレイ機構4が設置されており、前記電池トレイ機構4の真上には前記プローブ機構5が設置されており、前記頂板2は、前記プローブ機構5を取り付けて支持するために前記プローブ機構5の真上に設置されており、前記リフトアップ機構6は前記取付底板1と前記頂板2の間に設置され、前記頂板2と前記プローブ機構5の昇降運動を駆動するために用いられる。
【0042】
前記調圧駆動機構3は全部で3組あり、かつ3組の調圧駆動機構3は取付平面上に並列に設置され、圧力の付与と解放を提供するために用いられる。前記調圧駆動機構3は、減速機31、加圧板32、クランプ軸33などの部材によって構成され、前記減速機31は動力部材で、前記加圧板32と接続されており、前記加圧板32は前記減速機31と前記クランプ軸33の間に接続され、かつ減速機31の伸縮端と連結されている。前記クランプ軸33は全部で6本あり、片端は前記加圧板32上に取り付けられ、他端は前後仕切り板432上のクランプ孔に位置合わせされて、電池トレイ機構4に対する加圧クランプに用いられる。
【0043】
前記電池トレイ機構4は、底板41と、ストッパ42と、3組の電池トレイ43を含み、そのうち、3組の電池トレイ43は、電池トレイを並列に並べて構成でき、角形電池を載置するために用いられる。前記底板41は前記電池トレイ43を支持するために用いられ、前記取付底板1上に取り付けられ、固定されている。前記ストッパ42は底板41上に設置され、前記電池トレイ43の位置を限定するために用いられる。前記電池トレイ43は角形電池を載せるために用いられる。
【0044】
前記電池トレイ43は、トレイ底板431と、前後仕切り板432と、前後推進ブロック433と、電池セパレータ434と、電池セパレータ案内軸435から成り、前記トレイ底板431と前記前後仕切り板432が電池トレイの枠組構造を構成しており、前記前後仕切り板432上にはクランプ孔が設けられ、前記クランプ孔は同側の前記クランプ軸33の位置及び数と一致しており、前記前後推進ブロック433は前記前後仕切り板432の間に位置している。前記電池セパレータ434は前後推進ブロック433の間に設置され、かつ最も外側の電池セパレータ434は対応する前後推進ブロック433と連結されている。前記電池セパレータ案内軸435は4本あり、前記前後仕切り板432の間に設置されており、前記電池セパレータ434に対する案内を行う。
【0045】
前記電池セパレータ434は25個あり、互いに平行に設置されており、電池セパレータ434上には電池セパレータ案内軸435を通過させる貫通孔が設けられており、隣り合う電池セパレータ434の間は互いに連動し、かつ24個の角形電池を仕切るための電池ブロックが留置されている。前記電池セパレータ434は、電池のサイズに合わせるために、電池の型番に基づいて交換することができる。
【0046】
前記前後仕切り板432上には6個のクランプ孔4321が設けられ、6本の前記クランプ軸33の位置に対向している。
【0047】
前記プローブ機構5は、角形電池の正負極と接触するために用いられる。前記プローブ機構5は、3セットのプローブ部材51、空気路52、CCDカメラ53などの部材から成り、前記プローブ部材51は中心的部材であり、頂板2の内端面上に並列に設置され、かつプローブ部材51の両側には空気路取付領域が残されている。前記空気路52は前記プローブ部材51の両側の空気路取付領域に設置され、前記空気路52の内部には前記プローブ部材51の放熱を行うための3組のファンが設けられている。前記CCDカメラ53は頂板2の内端面上に設置され、プローブの位置決めを案内し、角形電池の正負極と精確に接触させるために用いられる。
【0048】
前記プローブ部材51は、縦板511、レール取付板512、電気シリンダアセンブリ513、プローブ摺動アセンブリ514、プローブアセンブリ515などのアセンブリから成り、前記縦板511は前記レール取付板512の四辺に設置され、前記レール取付板512を前記頂板2上に接続し、取り付けており、前記レール取付板512は、前記プローブ部材51を取り付けるその他のアセンブリを支持するために用いられる。前記電気シリンダアセンブリ513は動力部材で、前記レール取付板512上に取り付けられており、プローブの位置を調整するために用いられる。前記プローブ摺動アセンブリ514は前記電気シリンダアセンブリ513と前記プローブアセンブリ515の間に接続されており、前記電気シリンダアセンブリ513の動作下で、前記プローブ摺動アセンブリ514が前記プローブアセンブリ515の移動を促し、それによってテストプローブの位置の移動を促す。
【0049】
前記電気シリンダアセンブリ513は8個あり、一つ一つが8個の前記プローブ摺動アセンブリ514に接続されており、1つの前記プローブ摺動アセンブリ514には3つの前記プローブアセンブリ515が接続されている。
【0050】
前記リフトアップ機構6はリフトアップシリンダ61や垂直案内軸62などの部材を含み、前記リフトアップシリンダ61は動力部材であり、前記垂直案内軸62は4本で、前記プローブ機構5に対して昇降案内を行うために用いられる。
【0051】
(実施の形態3)
本発明に記載の角形電池充放電試験動作機構の応用方法には、以下のステップが含まれる。
【0052】
1)72個の角形電池が装着された電池トレイ43を電池トレイ機構4の底板上に配置し、前記電池トレイ機構4の底板41がそれを支持し、ストッパ42がその位置を限定し、電池トレイ43がセットされた後、調圧駆動機構3が動作を開始するステップ。
【0053】
2)調圧駆動機構3の減速機31が動力動作を行い、前記クランプ軸33を押して動作させ、前記調圧駆動機構3のクランプ軸33と前記電池トレイ43の前後仕切り板432のクランプ孔4321が嵌合し、前記前後推進ブロック433を押して動作させることで角形電池を加圧するステップ。
【0054】
3)角形電池の加圧後、電池間の間隔に変化が生じるので、前記CCDカメラ53によって各電池の位置データを取得するステップ。
【0055】
4)位置データを前記電気シリンダアセンブリ513にフィードバックすることにより、前記電気シリンダアセンブリ513が位置データに基づいて前記プローブ摺動アセンブリ514に対して位置の調整を行うことで、前記プローブアセンブリ515の位置調整を促し、最終的に電池テストプローブの位置調整を実現することで、角形電池の正負極の位置と整合させるステップ。
【0056】
5)プローブアセンブリのテストプローブ位置を角形電池の正負極の位置の真上まで調整すると、前記リフトアップ機構6が動作して、前記プローブ機構5の下押し動作を促し、テストプローブと角形電池の正負極の接触を実現することで、角形電池の試験を行い、試験結果を記録するステップ。
【0057】
6)試験が終了し、プローブ機構と調圧駆動機構が初期状態に復帰した後、電池トレイを取り出すステップ。
【0058】
本明細書の実施の形態に記載の内容は、発明構想の実現形式についての例にすぎず、本発明の保護範囲は、実施の形態で述べている具体的な形式に限るものと見るべきではなく、また本発明の保護範囲には、当業者が本発明構想に基づいて想到できる同等の技術的手段も含まれている。