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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048123
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21V 21/00 20060101AFI20220317BHJP
   F21V 21/34 20060101ALI20220317BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20220317BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220317BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20220317BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220317BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20220317BHJP
   F21Y 103/10 20160101ALN20220317BHJP
【FI】
F21V21/00 140
F21V21/34 500
F21V19/00 214
F21V19/00 510
F21S2/00 230
F21S8/04 110
F21Y115:10
F21Y113:10
F21Y103:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021147838
(22)【出願日】2021-09-10
(31)【優先権主張番号】P 2020154174
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000140269
【氏名又は名称】株式会社遠藤照明
(72)【発明者】
【氏名】北井 悠一
【テーマコード(参考)】
3K013
【Fターム(参考)】
3K013AA03
3K013BA01
3K013EA09
(57)【要約】
【課題】照明器具の取り付け機構を有さない既設レースウェイ等の長尺の部材であっても、落下の危険がなく安全に取り付けられ、配線作業を容易に行え、取り外しも容易である照明器具を提供すること。
【解決手段】一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、取付バネを備えた照明器具であって、前記照明器具の上面が前記部材の下面から間隔をあけて分離し、前記取付バネの仮止め部又は先端部が前記内側突出部の上側と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた仮止め状態と、前記照明器具の上面が前記部材の下面と接触又は接近し、前記取付バネが前記開口部の上において前記開口部と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた固定状態が可能である。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、取付バネを備えた照明器具であって、
前記照明器具の上面が前記部材の下面から間隔をあけて分離し、前記取付バネの仮止め部又は先端部が前記内側突出部の上側と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた仮止め状態と、
前記照明器具の上面が前記部材の下面と接触又は接近し、前記取付バネの取付固定部又は前記先端部が前記内側突出部の上側と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた固定状態が可能である、
照明器具。
【請求項2】
前記仮止め部、前記取付固定部又は前記先端部の前記開口部の幅方向の距離は、力を加えない状態では前記開口部の幅よりも長く、縮める力又はねじる力を加えることにより前記開口部の幅よりも短くし前記開口部の内部に挿入することが可能である、
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
前記取付バネは、前記先端部と弾性力付与部を備え、
前記弾性力付与部は、前記先端部が前記照明器具の上面に向かう力を加えており、
前記取付バネに前記弾性力付与部と逆の力を加えることにより、前記先端部が前記内側突出部と係止した前記仮止め状態が可能であり、前記弾性力付与部と逆の力を除くことにより、前記先端部が前記内側突出部と係止した前記取付状態が可能である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記取付バネは、前記先端部における幅方向中間部にループ部または切り込みを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記取付バネは、板バネであって、前記先端部と中間部を備え、
前記中間部は、前記先端部が前記照明器具の上面に向かう力を付与しており、
前記取付バネに前記板バネの力と逆の向きの力を加えることにより、前記先端部が前記内側突出部と係止した前記仮止め状態が可能であり、前記逆の向きの力を除くことにより、前記先端部が前記内側突出部と係止した前記取付状態が可能である、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項6】
前記取付バネは、前記照明器具の上面に接続された底面と、前記底面に接続して上方に設けられた前記取付固定部と、前記取付固定部に接続して上方に設けられた前記仮止め固定部を備えた、
請求項1又は2に記載の照明器具。
【請求項7】
一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付バネを備えた照明器具であって、
前記一組の取付バネの少なくとも一方には、前記内側突出部の上側に接触することにより前記照明器具を仮止めすることが可能な係止面を備え、
前記一組の取付バネは、それぞれ前記内側突出部の上側に接触し、前記取付バネの元の形を維持しようとする力により前記照明器具を固定することが可能な一組の取付固定面を備える
照明器具。
【請求項8】
前記係止面が一組備わった前記取付バネを有し、
前記一組の係止面のそれぞれの端部に係止面端部を備え、
前記一組の係止面端部の間の距離が、前記取付バネの元の形において前記開口部の幅よりも広い、
請求項7に記載の照明器具。
【請求項9】
一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付固定バネを備えた照明器具であって、
前記一組の取付固定バネは、それぞれ前記内側突出部の上側に接触し、前記取付固定バネの元の形を維持しようとする力により前記照明器具を固定することが可能な一組の取付固定面を備える
照明器具。
【請求項10】
前記取付固定面のそれぞれの端部に取付突起部を備え、
前記一組の取付突起部の間の距離が、前記取付固定バネの元の形において前記開口部の幅よりも広い、
請求項7又は9に記載の照明器具。
【請求項11】
前記取付突起部から上方斜め内側に延びる取付挿入面を備える、
請求項7、9又は10のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項12】
一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付仮止めバネを備えた照明器具であって、
前記取付仮止めバネは、前記一組の内側突出部の上側にそれぞれ接触することにより前記照明器具を仮止めすることが可能な一組の係止面を備え、
前記一組の係止面のそれぞれの端部に係止面端部を備え、
前記一組の係止面端部の間の距離が、前記取付仮止めバネの元の形において前記開口部の幅よりも広い、
照明器具。
【請求項13】
請求項9に記載の取付固定バネと、請求項12に記載の取付仮止めバネを備えた照明器具。
【請求項14】
前記部材は、レースウェイ又は配線ダクトである、請求項1から13のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項15】
前記部材は、器具本体である、請求項1から13のいずれか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具に関し、特にレースウェイあるいは配線ダクトに取り付け可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
照明器具は人間の生活環境における頭上に設置されるものなので、落下の危険がなく安全に設置されることと、すっきりとした美観を有することが重要である。
【0003】
長尺形の照明器具の設置方法として、天井板に取り付ける場合の他、天井からレースウェイや配線ダクトといった長尺の部材(以下「レースウェイ等」とする)を吊り下げ、レースウェイ等に照明器具を取り付ける場合がある。そのような例を特許文献1及び2に示す。
【0004】
特許文献1ではレースウェイ内部に収まる吊ボルトによって照明器具を取り付けている。吊ボルトを取り付けるためのボルト係止具をレースウェイ内部に入れる必要がある。
【0005】
特許文献2ではレースウェイの上側及び側面を覆う取付部を用いて照明器具と取り付けている。取付部はレースウェイに上側から被せて取り付ける。
【0006】
一方、配線ダクトの内部にLED照明器具を設置した例を特許文献3に示す。照明装置は、配線ダクトの下面開口部からではなく、配線ダクトの長手方向における開放端より挿入される。
【0007】
照明器具の取付構造に関し、既設のレースウェイ等でなく専用の器具本体を用い、器具本体にバネをあらかじめ設け、光源ユニット側にバネ挿入部を有する連結金具を備えた構造が特許文献4に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2020-87793号公報
【特許文献2】特開2019-133776号公報
【特許文献3】特開2015-176667号公報
【特許文献4】特開2015-162382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1や2に示された照明器具は、レースウェイ等から下あるいは横に張り出した構造になりデザイン的にすっきりしないため、美観が重視される場所では使いにくいという問題がある。照明器具のレースウェイ等への取り付けに関しても、特許文献1におけるボルト係止具、特許文献2における取付部が必要となり、既設レースウェイの設置状態によっては取り付けが容易ではない場合もある。
【0010】
照明器具の幅を狭くし、特許文献3のように既設レースウェイ等であるレールの内部に照明器具の一部が入れば、さらなる取付部が不要であり、下あるいは横に張り出した構造でないため美観に優れるという利点がある。しかし特許文献3に示された照明器具はレールの開放端から挿入されて設置されるので、既設のレールが長い場合や開放端が壁際にある場合には開放端から挿入することは困難である。またこの照明器具はレールの形状にぴったり合わさる構造になっているため、ばらつき等のある既設のレール照明器具の場合に取り付けできない、あるいは隙間が生じてがたつく等の問題もある。
【0011】
照明器具をレースウェイ等の開放端から挿入せずに下から取り付けるのであれば、既設レースウェイ等の設置状態によらず容易に取り付けできる。この方法として、特許文献4に示したものがあるが、この場合バネ又は連結金具をあらかじめ器具本体側に取り付けておく必要があるため、既設のレースウェイをそのまま用いることはできない。
【0012】
本発明は、係る問題に鑑みてなされたものであり、照明器具の取り付け機構を特に有さない既設レースウェイ等の長尺の部材であっても、落下の危険がなく安全に取り付けられ、取付の際に配線作業を容易に行うことができ、取り外しも容易である照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明は、一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、取付バネを備えた照明器具であって、前記照明器具の上面が前記部材の下面から間隔をあけて分離し、前記取付バネの仮止め部又は先端部が前記内側突出部の上側と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた仮止め状態と、前記照明器具の上面が前記部材の下面と接触又は接近し、前記取付バネの取付固定部又は先端部が前記内側突出部の上側と係止し、前記取付バネにより前記照明器具が支えられた固定状態が可能である、照明器具である。
【0014】
本発明において、前記仮止め部、取付固定部又は先端部の前記開口部の幅方向の距離は、力を加えない状態では前記開口部の幅よりも長く、縮める力又はねじる力を加えることにより前記開口部の幅よりも短くし前記開口部の内部に挿入することが可能であってもよい。
【0015】
本発明において、前記取付バネは、前記先端部と弾性力付与部を備え、前記弾性力付与部は、前記先端部が前記照明器具の上面に向かう力を付与しており、前記取付バネに前記弾性力付与部と逆の力を加えることにより、前記先端部が前記開口部と係止した前記仮止め状態が可能であり、前記弾性力付与部と逆の力を除くことにより、前記先端部が前記開口部と係止した前記取付状態が可能であってもよい。
【0016】
本発明において、前記先端部における幅方向中間部にループまたは切り込みを有してもよい。
【0017】
本発明において、前記取付バネは、板バネであって、前記先端部と中間部を備え、前記中間部は、前記先端部が前記照明器具の上面に向かう力を付与しており、前記取付バネに前記板バネの力と逆の向きの力を加えることにより、前記先端部が前記開口部と係止した前記仮止め状態が可能であり、前記逆の向きの力を除くことにより、前記先端部が前記開口部と係止した前記取付状態が可能であってもよい。
【0018】
本発明において、前記取付バネは、前記照明器具の上面に接続された底面と、前記底面に接続して上方に設けられた前記取付固定部と、前記取付固定部に接続して上方に設けられた前記仮止め固定部を備えていてもよい。
【0019】
本発明は、一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付バネを備えた照明器具であって、前記一組の取付バネの少なくとも一方には、前記内側突出部の上側に接触することにより前記照明器具を仮止めすることが可能な係止面を備え、前記一組の取付バネは、それぞれ前記内側突出部の上側に接触し、前記取付バネの元の形を維持しようとする力により前記照明器具を固定することが可能な一組の取付固定面を備える照明器具である。
【0020】
本発明は、前記係止面が一組備わった前記取付バネを有し、前記一組の係止面のそれぞれの端部に係止面端部を備え、前記一組の係止面端部の間の距離が、前記取付バネの元の形において前記開口部の幅よりも広くてもよい。
【0021】
本発明は、一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付固定バネを備えた照明器具であって、前記一組の取付固定バネは、それぞれ前記内側突出部の上側に接触し、前記取付固定バネの元の形を維持しようとする力により前記照明器具を固定することが可能な一組の取付固定面を備える照明器具である。
【0022】
本発明は、前記取付固定面のそれぞれの端部に取付突起部を備え、前記一組の取付突起部の間の距離が、前記取付固定バネの元の形において前記開口部の幅よりも広くてもよい。
【0023】
本発明は、前記取付突起部から上方斜め内側に延びる取付挿入面を備えてもよい。
【0024】
本発明は、一組の内側突出部及び前記一組の内側突出部の間の開口部を備えた部材に取り付け可能な、一組の取付仮止めバネを備えた照明器具であって、前記取付仮止めバネは、前記一組の内側突出部の上側にそれぞれ接触することにより前記照明器具を仮止めすることが可能な一組の係止面を備え、前記一組の係止面のそれぞれの端部に係止面端部を備え、前記一組の係止面端部の間の距離が、前記取付仮止めバネの元の形において前記開口部の幅よりも広い照明器具である。
【0025】
本発明は、前記取付固定バネと、前記取付仮止めバネを備えた照明器具であってもよい。
【0026】
本発明は、前記部材が、レースウェイ又は配線ダクトであってもよい。
【0027】
本発明は、前記部材が、器具本体であってもよい。
【発明の効果】
【0028】
本発明に係る照明器具は、既設のレースウェイ等、つまり一組の内側突出部及び開口部を備えた長尺の部材をそのまま用いて、容易にかつ安全に取り付け、取り外しすることができ、すっきりとした美観が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】実施形態1の照明器具の斜視図。
図2】実施形態1の照明器具の正面断面図。
図3】実施形態1の照明器具の電源を含む部分における側面切断部端面図。
図4】実施形態1の照明器具の取付バネの部分における側面切断部端面図。
図5】実施形態1の照明器具の取付開始状態における側面切断部端面図。
図6】実施形態1の照明器具の仮止め状態における側面切断部端面図。
図7】実施形態1の照明器具の仮止め状態における正面断面図。
図8】実施形態1の照明器具の取付状態前における側面切断部端面図。
図9】実施形態2の照明器具の仮止め状態における側面切断部端面図。
図10】実施形態3の照明器具の正面図。
図11】実施形態3の照明器具の仮止め状態を示す側面切断部端面図。
図12】実施形態3の照明器具の固定状態を示す側面切断部端面図。
図13】実施形態4の器具本体に取り付けられた照明器具の側面切断部端面図。
図14】実施形態5の天井板の穴に取り付けられた照明器具の側面切断部端面図。
図15】実施形態6の照明器具の正面断面図。
図16】実施形態6の照明器具上面の取付バネの斜視図。
図17】実施形態6の照明器具上面の取付バネ変形例の斜視図。
図18】実施形態6の照明器具の各取付段階における側面切断部端面図。
図19】実施形態7の照明器具上面の取付バネの斜視図。
図20】実施形態7の照明器具の各取付段階における側面切断部端面図。
図21】実施形態8の照明器具上面の取付バネの斜視図。
図22】実施形態8の照明器具のレースウェイへの取り付けを説明するための側面切断部端面図。
図23】実施形態9の照明器具上面の取付バネの斜視図。
図24】実施形態9の照明器具のレースウェイへの取り付けを説明するための側面切断部端面図。
図25】実施形態10の照明器具上面の取付バネの斜視図。
図26】実施形態10の照明器具のレースウェイへの取り付けを説明するための側面切断部端面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
<実施形態1>
<全体構成>
図1は開口部を備えた部材であるレースウェイ180に取り付けられた照明器具100の斜視図である。レースウェイ180は天井から垂れ下がった吊ボルト189によって吊り下げられている。照明器具100の幅はレースウェイ180の幅と同じであるため、横方向に張り出さず、厚さも薄いため美観的に優れている。なお、照明器具の幅100をレースウェイ180の幅より大きくしてもよく、それにより例えば大光量にしてもまぶしさが低減される。
【0031】
図2はレースウェイ180に取り付けられた照明器具100の正面断面図である。カバー部材101、LED102、プリント基板103、取付部材104、電源110、ワイヤレスモジュール111、電源コード112、端子台113、送り配線114、取付バネ120を備える。
【0032】
LED102は色LEDチップに蛍光体含有樹脂を塗布したSMD(Surface Mount Device)型LEDであり、例えば白色で発光する。色温度の異なる複数の白色LEDを用いて、色温度を変える調色を行うことができる。
【0033】
ワイヤレスモジュール111は電源110の出力を制御する信号を無線で受信するものであって、調光・調色信号などを受信可能である。
【0034】
端子台113は、先端の被膜を剥がした配線を穴に入れるだけで接続される速決端子台(差し込み端子台、ばね式端子台)であり、既設レースウェイ側の電源コード187に接続される。また、送り配線114が図の右側の端子台113から左側の端子台113に配線されており、端子台113にも次の照明器具に電力を送るための電源コードを接続することが可能である。なお、端子台113の代わりに、電気用品安全法に適合したコネクタ(ボックス型コネクタを含む)を用いてもよい。
【0035】
<既存レースウェイ等への電源の収容>
図3はレースウェイ180に取り付けられた照明器具100の電源110を含む部分における側面切断部端面図である。なお図における上下左右を以下「上」「下」「左」「右」と呼ぶことにするが、重力方向とは無関係であることに注意されたい。レースウェイ180は幅40mm、高さ30mmであって、上面181、左側面182L、右側面182R、下面において内側に突出する一組の内側突出部である左内側突出部183Lと右内側突出部183R、一組の内側突出部端部である左内側突出部端部184Lと右内側突出部端部184Rよりなり、左内側突出部端部184Lと右内側突出部端部184Rとの間が開口部188となっている部材である。電源幅118はレースウェイ180の開口幅184W(20mm)より狭くなっており、電源110がレースウェイ180の上面181と左側面182L、右側面182Rで囲まれた内部空間186に収容可能になっている。
【0036】
<既存レースウェイ等への取付バネによる照明器具の取付>
図4はレースウェイ180に取り付けられた照明器具100の取付バネ120の部分における側面切断部端面図である。この図において、対称軸AXの右を右側、左を左側、対称軸AXに対して左右に離れる方向を「外側」と呼ぶこととする。取付バネ120は底面121と、これに接続する左取付バネ120L及び右取付バネ120Rよりなる。左取付バネ120Lと右取付バネ120Rは一体となっているが、分離してもよく、左取付バネ120Lと右取付バネ120Rを適宜「一組の取付バネ」と呼ぶこととする。
【0037】
左取付バネ120Lは、左取付固定部120L1およびこれに接続する左仮止め部120L2よりなる。
【0038】
左取付固定部120L1は、左第1側面122L、上方に行くに従い斜め外側に傾斜する左取付固定面123L、左取付突起部124L、上方に行くに従い斜め内側に傾斜する左取付挿入面125Lよりなる。
【0039】
左仮止め部120L2は、左第2側面126L、左頂点127L、左頂点127Lから外側斜め下方に傾斜する左係止面128L、左係止面端部129Lよりなる。
【0040】
右取付バネ120Rも同様に、右取付固定部120R1およびこれに接続する右仮止め部120R2よりなる。右取付固定部120R1は右第1側面122R、右取付固定面123R、右取付突起部124R、右取付挿入面125Rよりなり、右仮止め部120R2は右第2側面126R、右頂点127R、右係止面128R、右係止面端部129Rよりなる。底面121が取付部材104にネジ等で固定されている。
【0041】
両仮止め部における一組の係止面端部(左係止面端部129Lと右係止面端部129R)の間の距離129Wは、レースウェイの開口幅184Wより広くなっている。なお、距離129Wは距離124Wより大きくなっており、大きいことが好ましい。距離129Wは取付突起部より取付バネ120の先端側の距離のため、例えば左第2側面126Lと右第2側面126Rを手で近づけることにより開口幅184Wより小さくすることが容易であり、通常は開口幅184Wより広くすることにより安定に仮止め状態が実現できるからである。
【0042】
両取付固定部における一組の第1側面(左第1側面122L及び右第1側面122R)の外側の距離122Wは、レースウェイの開口幅184Wより狭い。なお左第1側面122L及び右第1側面122Rは上に行くほど内側になるように傾斜していてもよいが、その場合、距離122Wは上側の距離をとることとする。距離122Wが開口幅184Wより小さいことにより、一組の第1側面はレースウェイの一組の内側突出部端部(左内側突出部端部184Lと右内側突出部端部184R)を受け入れるスペースを有する。
【0043】
両取付固定部において、一組の取付突起部(取付突起部124Lと右取付突起部124R)間の距離124Wがレースウェイの開口幅184Wより広い。そのため一組の取付固定面(左取付固定面123Lと右取付固定面123R)がレースウェイ180の一組の内側突出部(左内側突出部183Lと右内側突出部183R)に接触し、距離124Wを狭める方向の力が働くが、バネの弾性を適度に持たせることにより、照明器具100の重量程度の力によっては距離124Wが狭くならず、照明器具100が支持される。つまり取付バネの元の形を維持しようとする力により、照明器具100のレースウェイ180への支持状態が実現している。
【0044】
<照明器具のレースウェイへの取付開始状態>
照明器具100は以下の手順でレースウェイ180の下方から取り付けることができる。従ってレースウェイ180の長手方向の開放端が近くになくても取り付け可能である。
【0045】
図5は照明器具100の取付開始状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。照明器具100を上に押し上げる力により、取付バネ120の左係止面128L、右係止面128R(両者を一組の係止面と呼ぶ)をそれぞれレースウェイ180の左内側突出部183L、右内側突出部183R(両者を一組の内側突出部と呼ぶ)の下面に押し当てる。左係止面端部129Lと右係止面端部129R間の距離129Wがレースウェイの開口幅184Wより広いため、レースウェイ180の左内側突出部183L及び右内側突出部183Rにそれぞれ取付バネ120の左係止面128L、右係止面128Rが接触する。照明器具100を上に押し上げる力により、一組の係止面が外側に向けて下がっている形状のため、バネの弾性により左取付バネ120L及び右取付バネ120Rが内側に曲がり、距離129Wが小さくなる。距離129Wがレースウェイの開口幅184Wより狭くなると、左係止面128L、右係止面128Rが開口部188を通過し、取付バネの元の形状を維持しようとする力により距離129Wは開放状態の距離に戻り、次の状態である仮止め状態になる。
【0046】
<照明器具のレースウェイへの仮止め状態>
照明器具100の仮止め状態における側面切断部端面図を図6に示す。左係止面端部129Lと右係止面端部129Rがレースウェイ180の左内側突出部183L、右内側突出部183Rの上面に接触することにより照明器具100の自重が支持され、照明器具100の仮止め状態となる。この状態で取付バネ120はほぼ元の形であり、弾性による力は蓄えられていない。
【0047】
このとき、図6及び正面図である図7に示すように、照明器具上面100Uとレースウェイ下面180Bがほぼ一定の間隔Hsをあけて分離されている。この間隔を用いて照明器具側の端子台113にレースウェイ側の電源コード187を取り付ける配線作業を、照明器具100を別の手段で支持することなく容易に行うことができるため、作業性に優れている。
【0048】
間隔Hsとしては、指が入る距離、例えば1.5cm以上が好ましく、取付バネの高さよりやや小さい例えば3cm以下が好ましい。
【0049】
<照明器具のレースウェイへの取付前>
図8は照明器具100の仮止め状態の後、取付状態前における取付バネ部分の側面切断部端面図である。取付バネ120の左取付挿入面125L、右取付挿入面125Rを、それぞれレースウェイ180の左内側突出部183L、右内側突出部183Rに押し当てる。一組の取付突起部(左取付突起部124Lと右取付突起部124R)間の距離124Wがレースウェイの開口幅184Wより広いが、照明器具100に上向きの力を加えることにより、外側下方向に傾斜する面を有している一組の取付挿入面(左取付挿入面125L、右取付挿入面125R)が内側に狭まる力が働き、距離124Wが小さくなる。距離124Wがレースウェイの開口幅184Wより狭くなると、一組の取付突起部(左取付突起部124L及び右取付突起部124R)が開口部188を通過し、バネを元の形状を維持しようとする力により図4に示す固定状態、つまり取付バネの一組の取付固定面(左取付固定面123L、右取付固定面123R)がそれぞれレースウェイ180の一組の内側突出部(左内側突出部183L、右内側突出部183R)に接触した状態となる。
【0050】
なお、左第2側面126Lと右第2側面126Rとの距離126Wは、開口幅184Wより小さい。そのためレースウェイ取付前において、照明器具100は左内側突出部端部184Lと右内側突出部端部184Rに当たることがなく、滑らかに上下することができる。
【0051】
<照明器具のレースウェイからの取り外し>
固定状態の図4を参照して、照明器具100を強く下側に引くと、一組の内側突出部(左内側突出部183L、右内側突出部183R)に接触している一組の取付固定面が上側において外側に広がる形状のため、下向きの力が一組の取付バネ(左取付バネ120L及び右取付バネ120R)を内側に折り曲げる力に変換され、一組の取付突起部(左取付突起部124Lと右取付突起部124R)の距離124Wが小さくなる。距離124Wがレースウェイの開口幅184Wよりも接近することにより、図6に示す仮止め状態になる。
【0052】
仮止め状態において、さらに照明器具100を下側に引っ張っても、取付バネの左係止面端部129Lとレースウェイの左内側突出部183L、右係止面端部129Rと右内側突出部183Rがかみ合った状態となり、下向きの力によっては距離129Wを縮めることができないため、取付バネが弾性変形する範囲内の力では照明器具100をこれ以上下げることができない。従って、照明器具100は確実に支持され、落下が防止される。
【0053】
一方、仮止め状態において、左取付バネ120Lと右取付バネ120Rを指で挟んで距離129Wをレースウェイの開口幅184Wより小さくすることにより、容易に取り外すことができる。つまり照明器具100はレースウェイ180から意図せず外れない安全性を有すると同時に、容易に外せるという一見相反する両方の機能を備えている。
【0054】
<実施形態2>
実施形態2は、実施形態1の取付バネ120を左右非対称の取付バネ170に変更している。取付バネ170においては、左側だけに「仮止め部」が備わっている。
【0055】
実施形態1との違いを端的に示す仮止め状態の側面切断部端面図を図9に示す。
【0056】
取付バネ170は、底面171と、これに接続する左取付バネ170L及び右取付バネ170Rよりなる。
【0057】
左取付バネ170Lは、左取付固定部170L1およびこれに接続する左仮止め部170L2よりなる。
【0058】
左取付固定部170L1は、左第1側面172L、上方に行くに従い斜め外側に傾斜する左取付固定面173L、左取付突起部174L、上方に行くに従い斜め内側に傾斜する左取付挿入面175Lよりなる。
【0059】
左仮止め部170L2は、左第2側面176L、左頂点177L、左頂点177Lから外側斜め下方に傾斜する左係止面178L、左係止面端部179Lよりなる。
【0060】
右取付バネ170Rは、右取付固定部170R1およびこれに接続する右第2側面176Rよりなり、右取付固定部170R1は右第1側面172R、右取付固定面173R、右取付突起部174R、右取付挿入面175Rよりなる。
【0061】
図10に示す仮止め状態においては、左仮止め部170L2だけによって仮止めされているため、照明器具700全体が斜めになり、右側における間隔Hsが実施形態1の間隔Hsより広くなっている。そのため、照明器具側の端子台113にレースウェイ側の電源コード187を取り付ける配線作業が容易になる。
【0062】
<実施形態3>
実施形態3は、実施形態1の取付バネ120が有する「取付固定部」と「仮止め部」の機能を別の取付バネに分けることにより、取付バネの高さを低くし、薄型のレースウェイに取り付けたものである。
【0063】
<全体構成>
全体構成を、開口部を備えた部材であるレースウェイ280に仮止めされた照明器具200の正面図である図10をもとに説明する。
【0064】
照明器具200は、カバー部材201、LED202、プリント基板203、取付部材204、電源210、ワイヤレスモジュール211、電源コード212、端子台213、送り配線214、2つの取付固定バネ220と1つの取付仮止めバネ230を備える。端子台213は2つあり、両端子台213の間に送り配線214が接続され、右側端子台213に電源コード212が接続されている。図示の仮止め状態は、取付仮止めバネ230により照明器具200が支えられて実現されている。一方、レースウェイ280側には電源コード287が設けられている。
【0065】
この仮止め状態において、照明器具200とレースウェイ280は、取付仮止めバネ230が中央部に1カ所だけあることを利用して照明器具200を傾け、右側がやや広い間隔Hsをあけて分離されている。この間隔を用いて照明器具側の端子台213とレースウェイ側の電源コード287を取り付ける作業を行うことができるが、間隔Hsが狭くて作業が難しい場合、端子台213が照明器具200の右端にあることを利用して、端部側から配線作業をすることができる。
【0066】
<取付仮止めバネ230による仮止め>
図11は、照明器具200のレースウェイ280への仮止め状態を示す、取付仮止めバネ230を含む切断部における側面切断部端面図である。取付仮止めバネ230は底面231、左取付仮止めバネ230L及び右取付仮止めバネ230Rよりなる。
【0067】
レースウェイ280は、幅40mm、高さ20mmであって、上面281、左側面282L、右側面282R、左内側突出部283L、右内側突出部283R、左内側突出部端部284L、右内側突出部端部284Rよりなり、左内側突出部端部284Lと右内側突出部端部284Rとの間が開口幅284W(20mm)の開口部288である。
【0068】
左取付仮止めバネ230Lは、左第2側面236L、左頂点237L、左頂点237Lから外側斜め下方に傾斜する左係止面238L、左係止面端部239Lよりなる。
【0069】
右取付仮止めバネ230Rも同様に、右第2側面236R、右頂点237R、右頂点237Rから外側斜め下方に傾斜する右係止面238R、右係止面端部239Rよりなる。
【0070】
左係止面端部239Lと右係止面端部239Rの間の距離239Wは、レースウェイの開口幅284Wより広くなっている。
【0071】
取付仮止めバネ230の左取付固定面123L、右取付固定面123Rがレースウェイ180の左内側突出部183L、右内側突出部183Rに接触することにより、照明器具100の重量を取付バネの弾性により支えている。つまり照明器具100のレースウェイ180への支持状態が実現している。
【0072】
なお、仮止め状態においてレースウェイの左内側突出部283L及び右内側突出部283Rが後述する取付固定バネ220と干渉しないよう、取付仮止めバネ230の高さは取付固定バネ220の高さより高くなっている。特に、左係止面端部239Lと右係止面端部239Rの高さが後述する取付固定バネ220の最上部より高いことが好ましい。
【0073】
<取付固定バネ220による固定>
図12はレースウェイ280に取り付けられた照明器具200の取付固定バネ220を含む部分における側面切断部端面図である。
【0074】
照明器具200は、カバー部材201、LED202、プリント基板203、取付部材204を備える。その他の構成要素は図11において示す。
【0075】
取付固定バネ220は底面221、左取付固定バネ220L及び右取付固定バネ220Rよりなる。
【0076】
左取付固定バネ220Lは、左第1側面222L、上方に行くに従い斜め外側に傾斜する左取付固定面223L、左取付突起部224L、左取付突起部224Lから上方斜め内側に延びる左取付挿入面225Lよりなる。
【0077】
右取付固定バネ220Rも同様に、右第1側面222R、右取付固定面223R、右取付突起部224R、右取付挿入面225Rよりなる。
【0078】
取り付けは、実施形態1の「取付状態前」を参照して、取付固定バネ220をレースウェイ下面(左内側突出部283L、右内側突出部283R)に当てて上向きの力を加えることにより、一組の取付突起部(左取付突起部224Lと右取付突起部224R)の距離224Wが開口幅284Wより狭くなり開口部を通過することにより、図12に示す取付状態が実現する。
【0079】
<実施形態4>
実施形態4は、実施形態1から3に用いた照明装置を取り付け可能な、一組の内側突出部及び前記内側突出部の間の開口部を備えた長尺の部材である器具本体の形状に関するものである。
【0080】
図13(a)に、天井板390に取り付けられた逆富士形器具本体380Fに取り付けられた照明器具300の取付バネ320を含む側面切断部端面図を示す。逆富士形器具本体380Fは、左内側突出部383L、右内側突出部383R、左反射板381L、右反射板381R、内部空間386を備えている。左内側突出部383L、右内側突出部383Rは、ほぼ水平方向内側に突出している。照明器具300は照明器具100とほぼ同じ形状の器具であるが、左内側突出部383L及び右内側突出部383Rの形状に合わせて取付バネの形状をわずかに変えている。
【0081】
図13(b)に、天井板390に取り付けられた下面開放形器具本体380Kに取り付けられた照明器具300の取付バネ320を含む側面切断部端面図を示す。下面開放形器具本体380Kは、左内側突出部383L、右内側突出部383R、左反射板382L、右反射板382R、内部空間386を備えている。左内側突出部383Lと右内側突出部383Rは、ほぼ水平方向内側に突出している。
【0082】
図13(c)に、天井板390に取り付けられたリニア形器具本体380Cに取り付けられた照明器具300の取付バネ320を含む側面切断部端面図を示す。リニア形器具本体380Cは、左内側突出部383L、右内側突出部383R、左側板385L、右側板385R、内部空間386を備えている。左内側突出部383L、右内側突出部383Rは、それぞれ左側板385L、右側板385Rの中間部から内側に突出している。
【0083】
このように、本発明の照明器具は既存のレースウェイ等への取付に限らず器具本体を用いた分離型照明器具にも取付可能であり、分離型照明器具を開示する特許文献4と異なり器具本体側に取付機構を設ける必要がない。
【0084】
<実施形態5>
実施形態5は、天井に設けた穴に照明装置を取り付ける例である。
【0085】
図14に、天井板490の穴498に取り付けられた照明器具400の、取付バネ420を含む側面切断部端面図を示す。なお、取付バネ420は天井板490の厚さが所定のものであるとして設計しているが、天井板490の穴を覆う、穴を備えた一定の厚さの取付板を別途用いてもよい。
【0086】
このように、本発明の照明器具は設置自由度が大きく、取り付けられる部材が既存レースウェイ等に限られないことがわかる。
【0087】
<実施形態6>
<全体構成>
本実施形態は、実施形態1などと同じ、仮止め状態及び固定状態(取付固定状態、支持状態)を実現できる取付バネを用いて、レースウェイのように開口部を備えた部材に照明器具を取付できるものであって、いわゆるダブルトーションバネと呼ばれる取付バネを用いている。
【0088】
図15は、レースウェイ880に取り付けられた照明器具800の正面断面図(長尺方向・高さ方向の面)である。カバー部材801、LED802、プリント基板803、取付部材804、電源810、ワイヤレスモジュール811、電源コード812、端子台813、レースウェイ側の電源コード887、取付バネ820を備える。
【0089】
図16は、照明器具800における取付バネ820の斜視図である。取付バネ820は、照明器具の上面800Uに設置された取付バネ台819に固定された底部823であるコイルバネ822L・822R、中間部824である側面部824L・824R、先端部829である先端部下辺825L・825R、先端部横辺826L・826R、先端部上辺827L・827R、先端部の幅方向中間におけるループ部828A・828Bがつながったものである。コイルバネ822L・822Rは取付バネ820への弾性力付与部であって、先端部上辺827L・827Rが照明器具の上面800Uに向かう力(下向きの力)を加えているため、取付バネ820に手などによる外力を加えない状態では、図示したようにバネの先端部(特に先端部上辺827L・827R)が照明器具の上面800Uに向かう状態(以下「寝た状態」とする。)となるが、取付バネ820に手などで弾性力付与部による力と逆の向きの力を加えて、バネの先端部が上にくるようにバネを起こすことができる(以下「起こされた状態」とする)。側面部824L・824Rは、バネを「起こされた状態」にするため持ちやすいように、取付部材804の上面との間に隙間ができるよう、正面視で湾曲している。
【0090】
取付バネ820は1本の線状のバネからなるが、機能的には左側取付バネ(822L・824L・825L・826L・827L・828A)と右側取付バネ(822R・824R・825R・826R・827R・828B)とに分離して考えることができる。例えばループ部828A・828Bの下側接続部分で分離していてもよく、ループ部828A・828Bがなくてもよい。そこで、取付バネ820を適宜「一組の取付バネ」と呼ぶ場合がある。
【0091】
また、先端部下辺825L・825R、先端部横辺826L・826R、先端部上辺827L・827Rを全体として先端部又は仮止め・取付固定部と呼ぶ場合がある。
【0092】
取付バネ820においてループ部828A・828Bは1周のループとしたが、取付バネの変形例として、ループ部を複数周のループからなるコイルとしてもよい。先端部の幅方向の中間に、3周のコイル状のループ部828Tを設けた場合の斜視図を図17に示す。
【0093】
<照明器具のレースウェイへの仮止め>
図18は、レースウェイ880への各取付段階における、取付バネ820の部分における照明器具800の側面切断部端面図(レースウェイ幅方向・高さ方向の面)である。図18(a)は取付バネ820が「起こされた状態」を示している。
【0094】
図18(b)は照明器具の仮止めのために取付バネ先端部をレースウェイ880の開口部内に挿入した状態を示す、側面切断部端面図である。レースウェイ880は長尺状で、どの断面においても同じ形状であり、上面881、側面882L・882R、内側突出部883L・883R、開口部888を備えている。取付バネ820に、手などで側面部824L・824Rが近づく方向の力を加えることにより、先端部横辺826Lと826Rの間の距離826Wをレースウェイの開口幅884W(レースウェイ幅方向の距離)より狭め、開口部888を通過させる。
【0095】
図18(b)の状態から手を放すと、取付バネ820の元の形状を維持しようとする力により先端部の距離826Wは本来の距離に戻り、図18(c)に示すように、先端部下辺825L・825Rがレースウェイの内側突出部883L・883Rに支えられることにより、レースウェイ下面と照明器具上面とが間隔をあけて分離された仮止め状態となる。この状態で取付バネ820はほぼ元の形であり、幅方向には弾性による力は蓄えられていない。この仮止め状態で、照明器具側の端子台813にレースウェイ側の電源コード887を取り付ける配線作業を、照明器具800を別の手段で支持することなく行うことができるため、作業性に優れている。
【0096】
<照明器具のレースウェイへの取付固定>
図18(d)は照明器具800の固定状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。斜視図である図16で説明した通り、コイルバネ822L・822Rの働きにより、取付バネ820の先端部が取付部材804の上面に近づく力が働いている。従って、図18(c)の状態から照明器具800を上に押し上げると、取付バネ820が「寝た状態」となる方向の力が働き、先端部上辺827L・827R(又は先端部下辺825L・825R)が部材の内側突出部883L・883Rの上側と接触して照明器具800が上方に移動し、レースウェイ880に取付固定された固定状態となる。このとき、取付バネ820は、レースウェイ880を挟んで図16と同様の「寝た状態」になっている。
【0097】
<照明器具のレースウェイからの取り外し>
照明器具800を強く下側に引くと、取付バネが「起こされた状態」である図18(c)の仮止め状態となる。ここで、取付バネの側面部824L・825Rの間隔を狭くする力を加えると、先端部の距離826Wが開口部の幅より狭くなる図18(b)の状態となり、照明器具800をレースウェイ880から取り外すことができる。
【0098】
なお、ループ部828A・828Bは分離していてもよい。また、ループ部828A・828Bがなくてもよく、その場合でも「先端部の幅を狭くする・元に戻す」ことにより本実施形態の仮止め状態と固定状態が可能である。
【0099】
実施形態1と比較すると、実施形態1においては仮止め状態で機能する「仮止め部」と固定状態で機能する「取付固定部」が別にあるが、本実施例では先端部が「仮止め・取付固定部」の両方の働きを有しており、弾性付与部の力が支配的な場合は「取付固定部」として、弾性付与部の力が手の力などによって打ち消されている場合には「仮止め部」として働いていることがわかる。
【0100】
<実施形態7>
本実施形態は、実施形態6の取付バネの「起こされた状態」における形状を、先端部の両端が下向きに傾斜した形状とすることにより、照明器具を上にあげる力を用いて取付バネの幅を縮め、レースウェイなどの部材への取付を容易にすることができるものである。
【0101】
図19は、照明器具900における取付バネ920の斜視図である。取付バネ920は、取付バネ台919に固定された底部923であるコイルバネ922L・922R、中間部924である側面部924L・924R、先端部929である先端部下辺925L・925R、先端部上辺927L・927R、先端部の幅方向中間におけるループ部928A・928Bがつながったものである。実施形態6に比べて、先端部上辺927L・927Rが内側から外側に向けて下方向(起こされた状態において)に傾斜している点が異なっている。
【0102】
<照明器具のレースウェイへの仮止め>
図20は、レースウェイ980への各取付段階における、照明器具900の取付バネ920の部分における側面切断部端面図である。
【0103】
図20(a)は、取付バネ920が「起こされた状態」における、取付バネ部分の側面切断部端面図である。
【0104】
図20(b)は照明器具の仮止めのために取付バネ先端部をレースウェイ開口部内に挿入した状態を示す、側面切断部端面図である。照明器具900を上に押し上げ、取付バネ920の先端部がレースウェイ980の下面に接触すると、先端部上辺927Lと927Rが傾斜しているため、先端部の距離926Wをレースウェイの開口幅984Wより狭めることができ、先端部が開口部988を通過することができる。
【0105】
図20(c)は照明器具900の仮止め状態における側面切断部端面図である。先端部下辺925L・925Rがレースウェイ980の内側突出部983L・983Rの上側に接触することにより照明器具900の自重が支持され、照明器具900の仮止め状態となる。この状態で取付バネ920は、幅方向には弾性による力は蓄えられていない。
【0106】
<照明器具のレースウェイへの取付固定>
図20(d)は照明器具900の固定状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。固定状態において、取付バネ920は、レースウェイ880を挟んで図19と同様の「寝た状態」になっている。先端部下辺925L・925R又は上辺927L・927Rがレースウェイ980の内側突出部983L・983Rの上側に接触して照明器具900が上方に移動し、レースウェイ880に取付固定された固定状態となる。
【0107】
<照明器具のレースウェイからの取り外し>
照明器具900を強く下側に引くと、取付バネが「起こされた状態」である図20(c)の仮止め状態となる。ここで、取付バネの側面部924L・924Rの間隔を狭くする力を加えると、先端部の距離926Wが開口部の幅より狭くなり、照明器具900をレースウェイ980から取り外すことができる。
【0108】
なお、ループ部928A・928Bの途中で切れ込みがあり、ループ部928A・928Bが分離していてもよい。また、ループ部928A・928Bがなくてもよく、その場合でも「先端部の幅を狭くする・元に戻す」ことにより本実施形態の仮止め状態と固定状態が可能である。
【0109】
<実施形態8>
本実施形態は、実施形態6の取付バネのループ部の形状のバリエーションである。
【0110】
図21は、照明器具1000における取付バネ1020の斜視図である。取付バネ1020は、照明器具の上面1000Uに設置された取付バネ台1019に固定された底部1023であるコイルバネ1022L・1022R、中間部1024である側面部1024L・1024R、先端部1029である先端部下辺1025L・1025Rと、先端部横辺1026L・1026Rと、先端部上辺1027L・1027Rと、先端部の幅方向中間におけるループ部1028A・1028Bがつながったものである。ループ部1028A・1028Bは、取付バネ台1019のフック1019P部分を通ることにより、位置が安定している。コイルバネ1022L・1022Rは、先端部上辺1027L・1027Rが照明器具の上面1000Uに向かう方向の力を加えているため、取付バネに手などによる外力を加えない状態では、図示したようにバネの先端部が照明器具の上面1000Uに向かう「寝た状態」となるが、手などで前記コイルバネの力と逆の方向の力、つまりバネの先端部が上にくる力を加えてにバネを起こし「起こされた状態」とすることができる。側面部1024L・1024Rは、バネを「起こされた状態」にするため持ちやすいように、照明器具上面1000Uとの間に隙間ができるよう、正面視で湾曲している。
【0111】
<照明器具のレースウェイへの仮止めと取付固定>
図22は、レースウェイ1080への照明器具1000の取り付けを説明するための、取付バネ1020の部分における側面切断部端面図であり、図22(a)は取付バネ1020が「起こされた状態」を示している。この図では取付バネ台のフック1019Pにより隠れていた連結部1028が図示されている。
【0112】
図22(a)では、先端部横辺1026L・1026Rの間の距離1026Wが、図22(a)ではレースウェイ1080の開口部の幅より広いため、取付バネ1020をレースウェイ内に入れることができない。
【0113】
図22(b)は照明器具1000の取付開始状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。側面部1024L・1024Rが接近するような力を加えると、先端部横辺1026L・1026Rの間の距離1026Wが縮まり、取付バネの先端部をレースウェイ内部に入れて仮止めすることができる。さらに距離1026Wを元の状態に広げて取付バネ1020を「寝た状態」にし、固定状態にすることもできる。
【0114】
<実施形態9>
本実施形態は、実施形態6~8とは異なり、取付バネをねじることにより、先端部が広がった取付バネをレースウェイ等の部材に取り付けできるものである。
【0115】
図23は、照明器具1100における取付バネ1120の斜視図である。取付バネ1120は、照明器具の上面1100Uに設置された取付バネ台1119に固定された底部1123であるコイルバネ1122L・1122R、中間部1124である側面部1124L・1124R、先端部1129である先端部下辺1125L・1125Rと、先端部横辺1126L・1126Rと、先端部上辺1127がつながったものである。先ほどの実施形態のループ部1028A・1028Bに相当する部分がない。
【0116】
<照明器具のレースウェイへの仮止めと取付固定>
図24は、レースウェイ1180に取り付けられた照明器具1100の取付バネ1120の部分における側面切断部端面図であり、図24(a1)は取付バネ1120が「起こされた状態」を示している。
【0117】
図24(a1)では、先端部1129の横辺1126L・1126Rの間の距離1126W(レースウェイ幅方向の距離)が、レースウェイ1180の開口部の幅より広いため、取付バネ1120をレースウェイ内に入れることができない。この時の取付バネ1120の上面図を図24(a2)に示す。
【0118】
図24(b1)は照明器具1100の取付開始状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。上面図である図24(b2)に示すように、側面部1124L・1124Rをねじる力Fを加えると、先端部1129の横辺1126L・1126Rの間の側面視における距離1126W(レースウェイ幅方向の距離)がレースウェイの開口部の幅より縮まり、取付バネの先端部1129をレースウェイ内部に入れて、取付バネをねじる力Fを除いて仮止めすることができる。さらに取付バネを「寝た」状態に戻して、固定状態にすることができる。
【0119】
<実施形態10>
本実施形態は、実施形態7と同様に、取付バネをねじることにより、先端部が広がった取付バネをレースウェイ等の部材に取り付けできるものであるが、「ワイヤバネ」でなく「板バネ」を用いている。
【0120】
図25は、照明器具1200における取付バネ1220の斜視図である。取付バネ1220は底部1223、中間部1224及び先端部1229からなる板バネである。底部1223は、照明器具の上面1200Uに設置された取付バネ台1219にネジ1221で固定されている。先端部1229は、その周囲が先端部下辺1125L・1125R、先端部横辺1126L・1126R、先端部上辺1127よりなる。
【0121】
板バネが有する弾性力により、先端部1129が照明器具の上面1200Uに向かう力が付与されている。つまり板バネ全体(特に中間部1224)が弾性力付与部としての機能を備えているため、別途コイルバネを用いていない。
【0122】
<照明器具のレースウェイへの仮止めと取付固定>
図26は、レースウェイ1280に取り付けられた照明器具1200の取付バネ1220の部分における側面切断部端面図であり、図26(a1)は取付バネ1220が「起こされた状態」を示している。
【0123】
図26(a1)では、先端部横辺1226L・1226Rの間の距離1226Wが、レースウェイ1280の開口部の幅より広いため、取付バネ1220をレースウェイ内に入れることができない。この時の取付バネ1220の上面図を図26(a2)に示す。
【0124】
図26(b1)は照明器具1200の取付開始状態における取付バネ部分の側面切断部端面図である。上面図である図26(b2)に示すように、取付バネの中間部1224をねじる力Fを加えると、先端部横辺1226L・1226Rの間の側面視における距離1226W(レースウェイ幅方向の距離)が縮まり、取付バネの先端部をレースウェイ内部に入れて、取付バネをねじる力Fを除いて仮止めすることができる。さらに取付バネを「寝た」状態に戻して、固定状態にすることもできる。
【0125】
<変形例>
以上、本発明に係る照明器具の実施形態を説明したが、例示した照明器具を例えば以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施形態で示した通りの照明器具に限られないことは勿論である。
【0126】
(1)実施形態1~5では取付バネの左側と右側は底面でつながった一体の部材として説明しているが、別の部材であってもよい。また実施形態6~8では取付バネの左右はループ部でつながっているが、つながっていなくてもよい。
【0127】
(2)各実施形態では一組(2つ)の内側突出部及びその間の開口部を備えた部材は長尺としたが、これに限られない。例えば円形や正方形の開口部を備える部材であり、照明器具としては例えばダウンライトであってもよい。その場合「2つの」内側突出部は、断面において2つあるという意味である。
【0128】
(3)位置関係を示すため、図における上下を前提にして上・下という言葉を使ったが、重力方向の上下とは関係がない。例えば天井でなく壁に設置する場合には壁側が上になる。照明器具を床に設置して上向きに照明する場合には、上は重力の下の向きになる。
【0129】
(4)実施形態3においては取付固定バネと取付仮止めバネを用いたが、例えば取付仮止めバネを省略して別の方法で仮止めしてもよい。仮止め方法としては既存レースウェイ等と照明器具をつなぐワイヤを用いる方法があり、このワイヤは取付状態においても外さずに落下防止用ワイヤを兼ねることができる。
【0130】
(5)取付バネの材質は、一般には弾性を有する金属が好ましいが、配線ダクトなど絶縁性に配慮すべきところでは、プラスチック系材料などを用いてもよい。
【0131】
(6)照明器具のカバー部材の形状は、断面が四角形のもののほかに半円状などのものであってもいいなど、適宜変更可能である。
【0132】
(7)内側突出部が開口部を備えた部材の最下面に設けられている例を主に説明したが、内側突出部が開口部を備えた部材の側面の途中に設けられていてもよい。
【0133】
(8)本発明の取付バネ、取付固定バネ、仮止めバネを用いて、照明器具に限らず、カメラ、人感センサ、火災報知器、スピーカー、プロジェクタ、その他多様な電気機器等を既設レースウェイ、天井、器具本体などに取り付けることができる。
【0134】
(9)固定状態(取付固定状態、支持状態)は、開口部を備えた部材と照明器具とが接触又は接近している状態を指している。実際問題として、開口部を備えた部材あるいは照明器具の寸法精度や、取付バネにより照明器具を引き上げる力の程度によっては、接触せずにわずかに隙間が生じていることがあり、この場合も固定状態としてよい。
【0135】
なお、今回開示した上記実施形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0136】
100、200、300、400、700、800、900,1000,1100,1200 照明器具
100U、800U、1000U、1100U、1200U 上面
101、201、801 カバー部材
102、202、802 LED
103、203、803 プリント基板
104、204、804 取付部材
110、210、810 電源
111、211、811 ワイヤレスモジュール
112、187,212、287、812 電源コード
113、213、813 端子台
114、214 送り配線
118 電源幅
120、170、320、420、820、920、1020、1120、1220 取付バネ
120L、170L 左取付バネ
120L1、170L1 左取付固定部
120L2、170L2 左仮止め部
120R、170R 右取付バネ
120R1、170R1 右取付固定部
120R2 右仮止め部
121、171、221、231 底面
122L、172L、222L 左第1側面
122R、172R、222R 右第1側面
122W、124W、126W、129W、224W、239W、826W、926W、1026W、1126W、1226W 距離
123L、173L、223L 左取付固定面
123R、173R、223R 右取付固定面
124L、174L、224L 左取付突起部
124R、174R、224R 右取付突起部
125L、175L、225L 左取付挿入面
125R、175R、225R 右取付挿入面
126L、176L、236L 左第2側面
126R、176R、236R 右第2側面
127L、177L、237L 左頂点
127R、237R 右頂点
128L、178L、238L 左係止面
128R、238R 右係止面
129L、179L、239L 左係止面端部
129R、239R 右係止面端部
180、280、880、980,1080,1180,1280 レースウェイ
180B 下面
181、281、881 上面
182L、282L 左側面
182R、282R 右側面
183L、283L 左内側突出部
183R、283R 右内側突出部
184L、284L 左内側突出部端部
184R、284R 右内側突出部端部
184W、284W、884W、984W 開口幅
186、386 内部空間
188、288、888、988 開口部
189 吊ボルト
220 取付固定バネ
220L 左取付固定バネ
220R 右取付固定バネ
230 取付仮止めバネ
230L 左取付仮止めバネ
230R 右取付仮止めバネ
380F 逆富士形器具本体
380K 下面開放形器具本体
380C リニア器具本体
381L、382L 左反射板
381R、382R 右反射板
385L 左側板
385R 右側板
390、490 天井板
498 穴
819、919、1019、1119、1219 取付バネ台
822L、822R、922L、922R、1022L、1022R、1122L、1122R コイルバネ
824L、824R、924L、924R、1024L、1024R、1124L、1124R 側面部
825L、825R、925L、925R、1025R、1025L、1125R、1125L 先端部下辺
826L、826R、1026L、1026R、1126L、1026R、1226L、1026R 先端部横辺
827L、827R、927L、927R、1027L、1027R、1127 先端部上辺
828A、828B、828T、928A、928B、1028A、1028B ループ部
882L、882R 側面
883L、883R、983L、983R 内側突出部
1019 フック
1029 連結部
1221 ねじ
823、923、1023、1123、1223 底部
824、924、1024、1124、1224 中間部
829、929、1029、1129、1229 先端部
AX 対称軸
Hs 間隔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26