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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048135
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】アブレーション間隙の識別
(51)【国際特許分類】
   A61B 34/10 20160101AFI20220317BHJP
   A61B 5/33 20210101ALI20220317BHJP
   A61B 5/367 20210101ALI20220317BHJP
   A61B 18/12 20060101ALN20220317BHJP
【FI】
A61B34/10
A61B5/33 100
A61B5/367
A61B18/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021149194
(22)【出願日】2021-09-14
(31)【優先権主張番号】63/077,930
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/471,464
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】イタイ・ドロン
(72)【発明者】
【氏名】シラン・エリヤフ
(72)【発明者】
【氏名】ガル・ハヤム
(72)【発明者】
【氏名】モリス・ジブ-アリ
(72)【発明者】
【氏名】シュムエル・アウアーバッハ
(72)【発明者】
【氏名】アロン・バラム
(72)【発明者】
【氏名】アサフ・コーエン
(72)【発明者】
【氏名】アナ・カウフマン
(72)【発明者】
【氏名】リオール・ボッツァー
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127BB05
4C160KK03
4C160KK62
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】アブレーション間隙を識別すること。
【解決手段】方法が本明細書に記載されている。方法は、プロセッサによって実行される最適化エンジンによって実施される。最適化エンジンは、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信する。次に、最適化は、予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のためのデータ及び成功予測に基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成する。最適化エンジンはまた、成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
最適化エンジンのためのプロセッサ実行可能命令を記憶するメモリと、
1つ又は2つ以上のプロセッサであって、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、
前記最適化エンジンによって、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、
前記最適化エンジンによって、前記データに基づいて、前記マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を行わせる、1つ又は2つ以上のプロセッサと、を備える、システム。
【請求項2】
前記データが、前記マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記最適化エンジンが、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサから前記データを受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記データが、長期成果結果、患者の人口統計、前記マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記処置予測成果が、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、前記マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記最適化エンジンが、前記データを分析して、前記処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記最適化エンジンが、前記データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果を決定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記最適化エンジンが、モデルと、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果とを利用して、前記現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、前記1つ又は2つ以上の成功予測を決定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記1つ又は2つ以上の成功予測が、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性、又は前記現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記アブレーション推奨が、前記1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
方法であって、
1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行される最適化エンジンによって、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、
前記最適化エンジンによって、前記データに基づいて、前記マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を含む、方法。
【請求項12】
前記データが、前記マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記最適化エンジンが、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサから前記データを受信する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記データが、長期成果結果、患者の人口統計、前記マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記処置予測成果が、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、前記マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記最適化エンジンが、前記データを分析して、前記処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記最適化エンジンが、前記データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果を決定する、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記最適化エンジンが、モデルと、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果とを利用して、前記現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、前記1つ又は2つ以上の成功予測を決定する、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記1つ又は2つ以上の成功予測が、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性、又は前記現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記アブレーション推奨が、前記1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含む、請求項11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年9月14日に出願された米国仮特許出願第63/077,930号の利益を主張するものであり、当該特許文献は、参照により完全に記載されるかのように組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本明細書の開示は、アブレーション間隙の識別に関連付けられた機械学習(machine learning、ML)及び人工知能(artificial intelligence、AI)に関する。
【背景技術】
【0003】
患者は、心房細動(atrial fibrillation、aFib)において肺静脈(pulmonary vein、PV)隔離を受けることができる。場合によっては、AFibの再発があり、これは処置の再実行を必要とし得る。存在する場合、医師が、処置の再実行が肯定的な成果を有する可能性が高いかどうかを決定し、かつ患者に対するリスクを低減しつつ、正しい行動方針を決定するのを助けるユーティリティが必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
例示的な実施形態により、方法が提供される。この方法は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行される最適化エンジンによって実施される。この方法は、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、データに基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を含む。
【0005】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、上記の例示的な方法の実施形態は、装置、システム、及び/又はコンピュータプログラム製品として実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
より詳細な理解は、添付の図面と併せて例として示される以下の説明より得ることができ、図中の同様の参照番号は、同様の要素を示す。
図1】1つ又は2つ以上の実施形態による、本開示の主題の1つ又は2つ以上の特徴を実装することができる、例示的なシステムの図を示す。
図2】1つ又は2つ以上の実施形態による、心房の解剖学的に正確な再構成のための例示的なシステムのブロック図を示す。
図3】1つ又は2つ以上の実施形態による方法を示す。
図4】1つ又は2つ以上の実施形態による、AIシステムのグラフィック描写を示す。
図5】1つ又は2つ以上の実施形態による、ニューラルネットワークの一例、及びニューラルネットワーク内で実施される方法のブロック図を示す。
図6】1つ又は2つ以上の実施形態による方法を示す。
図7】1つ又は2つ以上の実施形態によるグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書の開示は、アブレーション間隙の識別に関連付けられたML/AIに関する。
【0008】
1つ又は2つ以上の実施形態により、最適化エンジンが医師に提供される。最適化エンジンは、方法、装置、システム、及び/又はコンピュータプログラム製品として実装することができる。一般に、最適化エンジンは、以前の及び現在のマッピング及びアブレーション処置のためのML/AIを使用して、アブレーション間隙を表す/識別するスコアを提供する。
【0009】
例示的な動作では、最適化エンジンは、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することによって、アブレーション間隙を表す/識別するスコアを提供する。次いで、最適化エンジンは、現在のアブレーション処置のデータ及び成功予測に基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成する。最適化エンジンは更に、成功予測に基づいて、再実行処置の確率を出力する。おそらく、再実行はスコアであり得、これは、現在のアブレーション処置が成功している可能性を示す(例えば、スコアが1に近いかより高いパーセントである場合には、再実行の可能性は小さい)。最適化エンジンはまた、いくつかの追加の行動及び/又はアブレーションの後に可能性が良好になるかどうか、並びに特定の患者にとってより綿密な調査が必要であるかどうかを示す後続確率又はスコアを出力することもできる。
【0010】
実際の実施例では、最適化エンジンは、データを受信することによって、成功した処置を識別する。データは、以前のアブレーション処置のパフォーマンス(例えば、処置予測成果)を含む。データは、これらの以前のアブレーション処置中に使用される少なくとも1つのセンサから生成することができる。最適化エンジンは、成功した処置に関する、かつ再実行処置の必要性(例えば、パフォーマンス)に関するデータを使用して、モデルを生成する。最適化エンジンは、現在のアブレーション処置のために、急性か長期かにかかわらず、現在のデータをモデルと比較して、成功を予測する。次いで、最適化エンジンは、アブレーションチェーン内の電気的再接続を回避するための予測に基づいて、潜在的に必要なアブレーションのための潜在的位置を医師に出力する。
【0011】
このようにして、最適化エンジンは、任意の処置の再実行が肯定的な成果を有し、かつそのような決定に正しい/示唆された行動方針を提供する可能性が高いかどうかを決定する。したがって、最適化エンジンの技術的効果、利点、及び利益は、次の処置の成功確率を上昇させること、及び/又は不必要な後続の処置を排除することによって、患者に対するリスクを低減することを含む。
【0012】
1つ又は2つ以上の実施形態による、システムが提供される。この方法は、1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行される最適化エンジンによって実施される。この方法は、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、データに基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を含む。
【0013】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、データは、マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含むことができる。
【0014】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサからデータを受信することができる。
【0015】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、データは、長期成果結果、患者の人口統計、マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含むことができる。
【0016】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、処置予測成果は、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する。
【0017】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、データを分析して、処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練することができる。
【0018】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、マッピング及びアブレーション処置の処置予測成果を決定することができる。
【0019】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、モデルと、マッピング及びアブレーション処置の処置予測成果とを利用して、現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、1つ又は2つ以上の成功予測を決定することができる。
【0020】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、1つ又は2つ以上の成功予測は、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性、及び/又は現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含むことができる。
【0021】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又は方法の実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含むことができる。
【0022】
1つ又は2つ以上の実施形態により、システムが提供される。システムは、最適化エンジンのためのプロセッサ実行可能命令を記憶するメモリと、1つ又は2つ以上のプロセッサであって、プロセッサ実行可能命令を実行して、最適化エンジンに、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、データに基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を行わせる、1つ又は2つ以上のプロセッサと、を含む。
【0023】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、データは、マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含むことができる。
【0024】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサからデータを受信することができる。
【0025】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、データは、長期成果結果、患者の人口統計、マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含むことができる。
【0026】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、処置予測成果が、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する。
【0027】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、データを分析して、処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練することができる。
【0028】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、マッピング及びアブレーション処置の処置予測成果を決定することができる。
【0029】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、モデルと、マッピング及びアブレーション処置の処置予測成果とを利用して、現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、1つ又は2つ以上の成功予測を決定することができる。
【0030】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、1つ又は2つ以上の成功予測は、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性、及び/又は現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含むことができる。
【0031】
本明細書における1つ又は2つ以上の実施形態又はシステムの実施形態のいずれかによると、アブレーション推奨は、1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含むことができる。
【0032】
図1は、本明細書の主題の1つ又は2つ以上の特徴を1つ又は2つ以上の実施形態に従って実装することができる、システム100として示される例示的なシステム(例えば、医療デバイス機器)の図である。システム100の全部又は一部は、情報(例えば、生体測定データ及び/又は訓練データセットなどのデータ/入力)を収集するために使用され得、及び/又は最適化エンジン101(例えば、ML/AIアルゴリズム又はそのモデル)を実装するために使用され得る。最適化エンジン101は、データ及び事前統計知識に最も適合するモデルパラメータが、アブレーション間隙を識別し、かつ成功を予測するための反復プロセスで推定される最適化として定義することができる。
【0033】
図に示されるように、システム100は、カテーテル110(少なくとも1つの電極111を含む)、シャフト112、シース113、及びマニピュレータ114を備えたプローブ105を含む。図に示されるように、システム100はまた、医師115(又は医療専門家、技術者、又は臨床医など)、心臓120、患者125、及びベッド130(又はテーブル)も含む。差し込み図140及び150は、心臓120及びカテーテル110をより詳細に示すものである点に留意されたい。システム100はまた、図に示されるように、コンソール160(1つ又は2つ以上のプロセッサ161及びメモリ162を含む)及びディスプレイ165も含む。更に、システム100の各要素及び/又はアイテムは、その要素及び/又はそのアイテムのうちの1つ若しくは2つ以上を表す点に留意されたい。図1に示されるシステム100の例を改変して、本明細書に開示される実施形態を実施することができる。本開示の実施形態も、他のシステム構成要素及び設定を使用して、同様に適用することができる。更に、システム100は、電気的活動を感知するための要素、有線又は無線コネクタ、処理及びディスプレイデバイスなどの、更なる構成要素を含んでもよい。
【0034】
システム100は、心臓状態を検出、診断、及び/又は治療するために利用することができる(例えば、最適化エンジン101を使用して)。心不整脈などの心臓状態は、特に老年人口において一般的かつ危険な内科疾患として根強く残っている。例えば、システム100は、生体測定データ(例えば、心臓120などの患者の器官の解剖学的及び電気的測定値)を取得し、心臓アブレーション処置を実施するように構成された外科用システム(例えば、Biosense Websterより販売されているCARTO(登録商標)システム)の一部とすることができる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、生体測定データは、マッピング及びアブレーション処置中に心房のかなりの部分で取得された解剖学的及び電気的測定値を含むことができる。
【0035】
より詳細には、心不整脈などの心疾患の治療では、心臓組織、心腔、静脈、動脈、及び/又は電気的経路の詳細なマッピングを得ることがしばしば求められる。例えば、(本明細書に記載されるような)カテーテルアブレーションを成功裏に行うための前提条件として、心不整脈の原因が心臓120の心腔において正確に位置特定されることがある。このような位置特定は、電気生理学的検査によって行われて、その調査の間に、心臓120の心腔内に導入されたマッピングカテーテル(例えば、カテーテル110)によって空間的に分解された電位を検出することができる。したがって、この電気生理学的検査、いわゆる電気解剖学的マッピングは3Dマッピングデータを提供し、これをモニター上に表示することができる。多くの場合、マッピング機能及び治療機能(例えば、アブレーション)は単一のカテーテル又は一群のカテーテルによって提供され、マッピングカテーテルはまた、同時に治療(例えば、アブレーション)カテーテルとしても動作する。この場合、最適化エンジン101は、カテーテル110によって直接記憶及び実行することができる。
【0036】
正常洞調律(normal sinus rhythm、NSR)を有する患者(例えば、患者125)では、心房、心室、及び興奮性伝導組織を含む心臓(例えば、心臓120)は、電気的に興奮して、同期した、パターンを有する形で拍動する。この電気的興奮は、心内心電図(intracardiac electrocardiogram、IC ECG)データなどとして検出することができる点に留意されたい。
【0037】
心不整脈(例えば、心房細動又はaFib)を有する患者(例えば、患者125)では、心臓組織の異常領域は、正常な導電性組織に伴う同期した拍動周期に従わず、NSRを有する患者とは対照的である。これに対して、心臓組織の異常領域は、隣接組織に異常に伝導し、これにより心臓周期が乱れて非同期的な心律動となる。この非同期的心律動はまた、IC ECGデータとして検出することができる点に留意されたい。こうした異常伝導は、例えば、房室(atrioventricular、AV)結節の伝導経路に沿った洞房(sino-atrial、SA)結節の領域、又は心室及び心房の壁を形成する心筋組織など、心臓120の様々な領域で生じることがこれまでに知られている。異常な導電性の組織のパターンがリエントリー経路につながることにより、洞律動の複数倍になり得る規則的なパターンで心腔が拍動する、心房粗動などの他の状態も存在する。
【0038】
システム100が心臓の状態を検出、診断、及び/又は治療することを支援するため、医師115はベッド130上に横たわる患者125の心臓120内にプローブ105を誘導することができる。例えば、医師115は、カテーテル110の近位端の近くのマニピュレータ114及び/又はシース113からの偏向を用いてシャフト112の遠位端を操作しながら、シース113を通してシャフト112を挿入することができる。差し込み図140に示されるように、カテーテル110をシャフト112の遠位端に取り付けることができる。カテーテル110は、折り畳まれた状態でシース113を通して挿入することができ、次いで、心臓120内で拡張させることができる。
【0039】
一般に、心臓120内のある点における電気的活動は通常、遠位先端又はその近くに電気センサを収容したカテーテル110(例えば、少なくとも1つの電極111)を心臓120内のその点へと前進させ、組織をセンサと接触させ、その点におけるデータを取得することによって測定することができる。単一の遠位先端電極のみを収容したカテーテルタイプを使用して心腔をマッピングすることに伴う1つの難点は、心腔全体としての詳細なマップに求められる必要な数の点にわたって各点ごとにデータを集積するために長い時間が必要とされることがある。したがって、心腔内の複数の点における電気的活動を同時に測定するために、多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)が開発されてきた。
【0040】
少なくとも1つの電極111及びその本体上に連結されたカテーテル針を含むことができるカテーテル110は、体内器官(例えば、心臓120)の電気的信号などの生体測定データを得て、かつ/又はその組織領域(例えば、心臓120の心腔)をアブレーションするように構成することができる。電極111は、追跡コイル、圧電変換器、電極、又は組織領域をアブレーションするか又は生体測定データを取得するように構成された要素の組み合わせなどの任意の同様の要素を代表するものである点に留意されたい。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、カテーテル110は、軌跡情報を決定するために使用される1つ又は2つ以上の位置センサを含むことができる。この軌跡情報を使用して、組織の収縮性などの運動特性を推測することができる。
【0041】
生体測定データ(例えば、患者生体測定値、患者データ、又は患者生体測定データ)は、局所興奮時間(local activation time、LAT)、電気的活動、トポロジー、双極マッピング、基準活動、心室活動、優位周波数、インピーダンスなどのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。LATは、正規化された初期開始点に基づいて計算された、局所興奮に対応する閾値活動の時点であり得る。電気的活動は、1つ又は2つ以上の閾値に基づいて測定され得る任意の適用可能な電気信号であってよく、信号対ノイズ比及び/又はその他のフィルタに基づいて、検知及び/又は拡張され得る。トポロジーは、身体部分又は身体部分の一部の物理的構造に対応し得、身体部分の異なる部分に関する、又は異なる身体部分に関する物理的構造における変化に対応し得る。優位周波数は、身体部分の一部で一般的に見られる周波数又は周波数の範囲であってよく、同じ身体部分の異なる部分において異なり得る。例えば、心臓のPVの優位周波数は、同じ心臓の右心房の優位周波数と異なり得る。インピーダンスは、身体部分の特定の領域における抵抗測定値であり得る。
【0042】
生体測定データの例としては、これらに限定されるものではないが、患者識別データ、IC ECGデータ、双極心臓内基準信号、解剖学的及び電気的測定値、軌跡情報、身体表面(body surface、BS)ECGデータ、履歴データ、脳生体測定値、血圧データ、超音波信号、無線信号、音声信号、2次元又は3次元画像データ、血糖データ、及び温度データが挙げられる。生体測定データは一般的に、心血管疾患(例えば、不整脈、心筋症、及び冠動脈疾患)、及び自己免疫疾患(例えば、I型及びII型糖尿病)などの任意の数の様々な疾患を監視、診断、及び治療するために使用され得る。BS ECGデータは、患者の表面上の電極から収集されたデータ及び信号を含むことができ、IC ECGデータは、患者体内の電極から収集されたデータ及び信号を含むことができ、アブレーションデータは、アブレーションされた組織から収集されたデータ及び信号を含むことができる点に留意されたい。更に、BS ECGデータ、IC ECGデータ、及びアブレーションデータは、カテーテル電極位置データと共に、1つ又は2つ以上の処置記録から導出することができる。
【0043】
例えば、カテーテル110は、電極111を使用して血管内超音波及び/又はMRIカテーテル法を実施して心臓120を画像化する(例えば、生体測定データを取得及び処理する)ことができる。差し込み図150は、心臓120の心腔内部のカテーテル110の拡大図を示している。カテーテル110はポイントカテーテルとして示されているが、1つ又は2つ以上の電極111を含む任意の形状が、本明細書に開示される例示的な実施形態を実施するために使用され得る点は理解されよう。
【0044】
カテーテル110の例としては、これらに限定されるものではないが、複数の電極を有する直線状カテーテル、バルーンを形成する複数のスパイン上に分散した電極を含むバルーンカテーテル、複数の電極を有するラッソーカテーテル若しくはループカテーテル、接触力感知カテーテル、又は他の任意の適用可能な形状若しくはタイプが挙げられる。直線状カテーテルは、受信信号に基づいて及び/又は直線状カテーテルに対する外力(例えば、心臓組織)の印加に基づいて、捻れる、折れ曲がる、及び/又は他の形でその形状を変化させることができるように、完全に又は部分的に弾性であってよい。バルーンカテーテルは、患者の身体内に配備されるとき、その電極を心内膜表面に対して密接に接触した状態に保持することができるように設計することができる。一例として、バルーンカテーテルは、PVなどの管腔に挿入することができる。バルーンカテーテルは収縮状態でPVに挿入することができ、それにより、PVに挿入されている間にバルーンカテーテルがその最大体積を占有することはない。バルーンカテーテルは、PVの内側にある間に拡張することができ、それにより、バルーンカテーテル上の電極は、PVの円形部分全体と接触する。PV又は任意の他の管腔の円形部分全体とのこのような接触は、効率的な撮像及び/又はアブレーションを可能とする。
【0045】
他の例によれば、身体パッチ及び/又は身体表面電極を患者125の身体上又は身体に近接して配置することもできる。1つ又は2つ以上の電極111を有するカテーテル110を身体内(例えば、心臓120内)に配置することができ、カテーテル110の位置を、カテーテル110の1つ又は2つ以上の電極111と身体パッチ及び/又は身体表面電極との間で送受信される信号に基づいてシステム100により決定することができる。更に、電極111は、心臓120内などの患者125の身体内から生体測定データを感知することができる(例えば、電極111は、組織の電位をリアルタイムで感知する)。生体測定データは、決定されたカテーテル110の位置と関連付けることができ、それにより、患者の身体部分(例えば、心臓120)のレンダリングを表示し、身体部分の形状に重ね合わされた生体測定データを示すことができる。
【0046】
プローブ105及びシステム100の他のアイテムは、コンソール160に接続することができる。コンソール160は、ML/AIアルゴリズム又はモデル(最適化エンジン101として表される)を用いる任意のコンピューティングデバイスを含むことができる。例示的な実施形態によれば、コンソール160は、1つ又は2つ以上のプロセッサ161(任意のコンピューティングハードウェア)及びメモリ162(任意の非一時的な有形媒体)を含み、1つ又は2つ以上のプロセッサ161は、最適化エンジン101に関してコンピュータ命令を実行し、メモリ162は、1つ又は2つ以上のプロセッサ161による実行のためにこれらの命令を記憶する。例えば、コンソール160は、メモリ162のデータベース上で生体測定データを受信及び/又は記憶し、生体測定データを処理し、所与の組織領域が電気を伝導するかどうかを判定するように構成することができる。
【0047】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、コンソール160は、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、データに基づいて、マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成すること、現在のアブレーション処置に関する成功予測を生成すること、並びに成功予測に基づいて、再実行処置の確率を出力することの機能を実行するために、(ソフトウェア内の)最適化エンジン101によって更にプログラムすることができる。この点に関して、最適化エンジン101は、教師なし及び/又は教師ありML/AIアルゴリズムを含む、実装する、及び/又は組み込むことができる(図3及び図6に関連して本明細書に記載される)。
【0048】
一般に、最適化エンジン101は、オペレーティングシステム又は他のアプリケーションの代わりに、及び/又は必要に応じて直接など、1つ又は2つ以上のユーザインタフェースを提供することができる。ユーザインタフェースとしては、これらに限定されるものではないが、インターネットブラウザ、グラフィックユーザインタフェース(graphic user interface、GUI)、ウィンドウインタフェース、及び/又はアプリケーション、オペレーティングシステム、ファイルフォルダ用などの他のビジュアルインタフェースが挙げられる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、コンソール160の外部にあってもよく、例えばカテーテル110内、外部デバイス内、モバイルデバイス内、クラウドベースのデバイス内に位置してもよく、又はスタンドアロン型プロセッサであってもよい。この点に関して、最適化エンジン101は、ネットワークを介して電子形態で転送可能/ダウンロードすることができる。
【0049】
一例では、コンソール160は、本明細書に記載のように、ソフトウェア(例えば、最適化エンジン101)及び/又はプローブ105との間で信号を送受信するために、並びにシステム100の他の構成要素を制御するために好適なフロントエンド及びインタフェース回路を備える、汎用コンピュータなどのハードウェア(例えば、プロセッサ161及びメモリ162)を含む、任意のコンピューティングデバイスであり得る。例えば、フロントエンド及びインタフェース回路は、コンソール160が少なくとも1つの電極111から信号を受信し、かつ/又は信号を少なくとも1つの電極111に伝送することを可能にする入出力(input/output、I/O)通信インタフェースを含む。コンソール160は、典型的には、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)の後に続くアナログデジタル(analog-to-digital、A/D)ECG又は心電図/筋電図(electromyogram、EMG)信号変換集積回路として構成されたリアルタイムノイズ低減回路を含み得る。コンソール160は、A/D ECG又はEMG回路から別のプロセッサへ信号を伝えることができ、かつ/又は本明細書に開示される1つ若しくは2つ以上の機能を実行するようにプログラムすることができる。
【0050】
生体測定データを視覚的に提示するための任意の電子デバイスであり得るディスプレイ165は、コンソール160に接続される。例示的な実施形態によれば、処置中、コンソール160は、ディスプレイ165上で、医師115への身体部分のレンダリングの提示を促進し、身体部分のレンダリングを表すデータをメモリ162に記憶することができる。例えば、運動特性を示すマップを、心臓120内の十分な数の点でサンプリングされた軌跡情報に基づいてレンダリング/構築することができる。一例として、ディスプレイ165は、身体部分のレンダリングを提示することに加えて、医師115からの入力を受けるように構成され得るタッチスクリーンを含んでもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、医師115は、タッチパッド、マウス、キーボード、ジェスチャ認識装置などの1つ又は2つ以上の入力デバイスを使用して、システム100の要素及び/又は身体部分のレンダリングを操作することができる。例えば、入力デバイスを使用して、レンダリングが更新されるようにカテーテル110の位置を変更することができる。ディスプレイ165は、同じ場所、又は別の病院若しくは別の医療提供者ネットワークなどの遠隔の場所に配置され得る点に留意されたい。
【0052】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、システム100は、超音波、コンピュータ断層撮影(computed tomography、CT)、MRI、又はカテーテル110若しくは他の医療機器を利用する他の医療撮像技術を使用して生体測定データを得ることもできる。例えば、システム100は、1つ又は2つ以上のカテーテル110又は他のセンサを使用して、心臓120のECGデータ並びに/又は解剖学的及び電気的測定値(例えば、生体測定データ)を得ることができる。より詳細には、コンソール160は、ケーブルによって、患者125に貼付された接着皮膚パッチを含むBS電極に接続することができる。BS電極は、BS ECGデータの形態で生体測定データを取得/生成することができる。例えば、プロセッサ161は、患者125の身体部分(例えば、心臓120)内のカテーテル110の位置座標を決定することができる。位置座標は、身体表面電極と、カテーテル110又は他の電磁構成要素の電極111との間で測定されるインピーダンス又は電磁場に基づいたものであってよい。上記に加えて、又は上記に代えて、ナビゲーションに使用される磁場を生成する位置パッドをベッド130の表面上に配置してもよく、また、ベッド130とは別としてもよい。生体測定データは、コンソール160に送信し、メモリ162に記憶させることができる。上記に代えて又は上記に加えて、生体測定データは、本明細書で更に記載するようなネットワークを使用して、ローカル又はリモートであってよいサーバに送信されてもよい。
【0053】
1つ又は2つ以上の例示的な実施形態によれば、カテーテル110は、心臓120の心腔の組織領域をアブレーションするように構成することができる。差し込み図150は、心臓120の心腔内部のカテーテル110の拡大図を示している。例えば、少なくとも1つの電極111などのアブレーション電極は、体内器官(例えば、心臓120)の組織領域にエネルギーを与えるように構成することができる。エネルギーは、熱エネルギーであり得、組織領域の表面から始まって組織領域の厚さに延在する組織領域への損傷を引き起こす可能性がある。アブレーション処置に関する生体測定データ(例えば、アブレーション組織、アブレーション位置など)は、アブレーションデータと見なすことができる。
【0054】
一例によれば、生体測定データを取得することに関して、多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)を心臓120の心腔内に前進させることができる。電極のそれぞれの位置及び向きを確立するために、前後方向(Anteroposterior、AP)及び横方向の蛍光写真を取得することができる。ECGは、BS ECGからの洞律動におけるP波の発生及び/又は冠状静脈洞内に配置されたカテーテル110の電極111からの信号など、時間基準に対して心臓表面と接触する電極111のそれぞれから記録することができる。本明細書で更に開示されるシステムは、電気的活動を記録する電極と、心内膜壁に近接していないことにより電気的活動を記録しない電極とを区別することができる。最初のECGが記録された後、カテーテルを再配置することができ、蛍光写真及びECGを再び記録することができる。次に、(例えば、心臓マッピングを介して)電気的マップは、上記のプロセスの反復から構築することができる。
【0055】
心臓マッピングは、1つ又は2つ以上の技術を使用して実施することができる。一般に、心臓120の心臓領域、組織、静脈、動脈、及び/又は電気経路などの心臓領域のマッピングによって、瘢痕組織、不整脈源(例えば、電気的ローター)などの問題領域、健康な領域などの特定につながり得る。心臓領域は、本明細書で更に開示されるように、マッピングされた心臓領域の視覚的レンダリングがディスプレイを使用して提供されるようにマッピングすることができる。更に、心臓マッピング(心臓撮像の一例である)は、これらに限定されるものではないが、LAT、局所興奮速度、電気的活動、トポロジー、双極マッピング、優位周波数、又はインピーダンスなどの1つ若しくは2つ以上のモダリティに基づくマッピングを含んでもよい。複数のモダリティに対応するデータ(例えば、生体測定データ)は、患者の身体に挿入されたカテーテル(例えば、カテーテル110)を使用して取得することができ、対応する設定及び/又は医師115の好みに基づいて、同時に又は異なる時間にレンダリングするために与えることができる。
【0056】
第1の技術の一例として、心臓マッピングは、心臓120内の正確な位置の関数として、心臓組織の電気的特性、例えばLATを感知することによって実施することができる。対応するデータ(例えば、生体測定データ)は、心臓120内に前進させられる、かつ遠位先端に電気及び位置センサ(例えば、電極111)を有する1つ又は2つ以上のカテーテル(例えば、カテーテル110)により取得することができる。具体例として、場所及び電気的活動は、心臓120の内側表面上の約10~約20箇所の点で最初に測定することができる。これらのデータ点は一般に、心臓表面の予備復元又はマップを満足な品質で生成するのに十分であり得る。予備マップは多くの場合、更なる点で測定されたデータと結合されて心臓の電気的活動の更に包括的なマップが生成され得る。臨床現場では、心腔の電気的活動の詳細な包括的マップを生成するために100箇所以上の部位(例えば数千)のデータを集積することも珍しいことではない。その後、生成された詳細なマップは、心臓の電気的活動の伝播を変化させ、正常な心律動を回復させるための治療活動方針、例えば、本明細書に記載される組織のアブレーションについての決定を行うための基準となり得る。
【0057】
更に、心臓マッピングは、心内電位場(例えば、IC ECGデータ及び/又は双極心内基準信号の一例である)の検出に基づいて生成することができる。大量の心臓電気的情報を同時に取得するために非接触的な方法を実施することができる。例えば、遠位端部分を有するカテーテルタイプは、その表面上にわたって分布し、信号感知及び処理手段への接続のために絶縁導電体に接続された一連のセンサ電極を備えることができる。端部のサイズ及び形状は、電極が心腔の壁から大きな間隔を隔てて配置されるようなものとすることができる。心内電位場は、1回の心拍の間に検出することができる。一例によれば、センサ電極は、互いに間隔を置いた平面内に位置する一連の円周上に分布させることができる。これらの平面は、カテーテルの端部の長軸に対して垂直であってよい。少なくとも2個の更なる電極を、端部の長軸の両端に隣接して配設することができる。より具体的な例として、カテーテルは、各円周上に等角で間隔を置いて配置された8個の電極を有する4つの円周を含んでもよい。したがって、この特定の実装形態では、カテーテルは、少なくとも34個の電極(32個の周方向電極と2個の端部電極)を含むことができる。別のより具体的な例として、カテーテルは、5本の柔軟な可撓性分枝、8本の放射状スプライン、又は平行なスプラインを有するフライ返し型(例えば、いずれも合計42個の電極を有し得る)などの他の多スプライン型カテーテルを含んでもよい。
【0058】
電気的又は心臓マッピングの例として、非接触式及び非拡張式多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)に基づく電気生理学的心臓マッピングシステム及び技術を実施することができる。ECGは、複数の電極(例えば、42~122個の電極など)を有する1つ又は2つ以上のカテーテル110を用いて得ることができる。この実装形態により、プローブ及び心内膜の相対的な幾何学的形状の知見を、経食道心エコー法などの独立した撮像モダリティによって得ることができる。独立した撮像の後、非接触式電極を使用して心臓表面電位を測定し、この表面電位からマップを構築することができる(例えば、場合によっては、双極心内基準信号を使用する)。この技術は、(独立した撮像工程の後に)以下の工程を含むことができる。すなわち、(a)心臓120内に配置されたプローブ上に配置された複数の電極を用いて電位を測定する工程、(b)プローブ表面と心内膜表面及び/又は他の基準との幾何学的関係を決定する工程、(c)プローブ表面と心内膜表面との幾何学的関係を表す係数の行列を生成する工程、及び(d)電極電位及び係数の行列に基づいて心内膜電位を決定する工程。
【0059】
電気的又は心臓マッピングの別の例として、心腔の電位分布をマッピングするための技術及び装置を実装することができる。心臓内多電極マッピングカテーテルアセンブリを心臓120に挿入することができる。マッピングカテーテル(例えば、カテーテル110)アセンブリは、1つ又は2つ以上の一体型基準電極(例えば、1つ又は電極111)を有する複数電極アレイ又はコンパニオン基準カテーテルを含むことができる。
【0060】
1つ又は2つ以上の例示的な実施形態によれば、電極は、ほぼ球状のアレイの形態で展開することができ、この球状のアレイは、基準電極によって、又は心内膜表面と接触させられる基準カテーテルによって心内膜表面上の点に対して空間的に参照することができる。好ましい電極アレイカテーテルは、多数の個々の電極部位(例えば、少なくとも24個)を有することができる。加えて、この例示的な技術は、アレイ上の電極部位の各々の位置を知ること、及び心臓の幾何学的形状を知ることで実施することができる。これらの位置は好ましくは、インピーダンスプレチスモグラフィ法によって決定される。
【0061】
電気的又は心臓マッピングの観点から、また、別の例によれば、カテーテル110は、多数の電極部位を画定する電極アレイを含み得る心臓マッピングカテーテルアセンブリとすることもできる。この心臓マッピングカテーテルアセンブリはまた、心臓壁を短針するために使用することが可能な遠位先端電極アセンブリを有する基準カテーテルを受容するための管腔を備えている。マップ心臓マッピングカテーテルアセンブリは、絶縁ワイヤの編組(例えば、編組内に24~64本のワイヤを有する)を含むことができ、ワイヤのそれぞれを使用して電極部位を形成することができる。心臓マッピングカテーテルアセンブリは、非接触電極部位の第1のセット及び/又は接触電極部位の第2のセットから電気的活動情報を取得するために使用されるように心臓120内に容易に配置可能である。
【0062】
更に、別の例によれば、心臓内の電気生理学的活動のマッピングを実施することができるカテーテル110は、心臓をペーシングするための刺激パルスを供給するように適合された遠位先端部、又は先端部と接触する組織をアブレーションするためのアブレーション電極を含むことができる。このカテーテル110は、直交電極の近傍の局所的な心臓電気的活動を示す差分信号を生成するための少なくとも一対の直交電極を更に備えてもよい。
【0063】
本明細書で述べられるように、システム100を用いて心臓状態を検出、診断、及び/又は治療することができる。例示的な動作では、心腔内の電気生理学的データを測定するためのプロセスを、システム100によって実施することができる。このプロセスは、部分的に、能動電極と受動電極のセットを心臓120内に配置することと、能動電極に電流を供給し、それにより心腔内に電場を発生させることと、受動電極部位の電場を測定することとを含むことができる。受動電極は、バルーンカテーテルの膨張可能なバルーン上に配置されたアレイに含まれる。好ましい実施形態では、アレイは60~64個の電極を有すると言われる。
【0064】
別の例示的な動作として、心臓マッピングは、1つ又は2つ以上の超音波トランスデューサを使用してシステム100によって実施することもできる。超音波トランスデューサは、患者の心臓120に挿入することができ、心臓120内の様々な位置及び向きの複数の超音波スライス(例えば、2次元又は3次元スライス)を収集することができる。特定の超音波トランスデューサの位置及び向きが分かる場合もあり、収集された超音波スライスは、後で表示することができるように記憶させることができる。プローブ105(例えば、カテーテル110として示される治療カテーテル)の位置に対応する1つ又は2つ以上の超音波スライスを表示することができ、1つ又は2つ以上の超音波スライス上にプローブ105を重ね合わせることができる。
【0065】
システム100を考慮すると、心房性不整脈を含めた心不整脈は、心房の周りで散乱して、しばしば自己伝播する電気インパルスの複数の非同期的ループを特徴とする、マルチウェーブレット・リエントラント型である場合があることが分かる(例えば、IC ECGデータの別の例)。マルチウェーブレット・リエントラント型に代わって、又はそれに加えて、心不整脈はまた、心房の組織の孤立領域が、急速かつ反復する形で自律的に興奮する場合などの、巣状興奮源を有する場合もある(例えば、IC ECGデータの別の例)。心室性頻脈症(Ventricular tachycardia、V-tach又はVT)は、心室のうちの1つから発生する頻脈症又は高速な心律動である。これは、心室細動及び突然死につながり得るため、潜在的に致死性の不整脈である。
【0066】
例えば、aFibは、洞房結節によって生成される通常の電気インパルス(例えば、IC ECGデータの別の例)が心房静脈及びPVで生じる無秩序な電気インパルス(例えば、信号干渉)によって圧倒され、不規則なインパルスを心室に伝導させる場合に発生する。その結果、不規則な心拍が生じ、数分~数週間、又は更には数年間持続する場合がある。多くの場合、aFibは、しばしば脳卒中による死亡リスクをわずかに増加させる慢性的な状態である。aFibの治療方針は、心拍数を減らすか又は心律動を正常に戻す投薬治療である。更には、aFibを有する患者は、脳卒中のリスクから守るために抗凝血剤を投与される場合が多い。そのような抗凝血剤の使用は、それ自体のリスクである内出血を伴う。一部の患者では、投薬治療は十分ではなく、その患者のaFibは、薬剤不応、すなわち、標準的な薬理学的介入では治療不可能であると判断される。同期された電気的除細動もまた、aFibを通常の心律動に変換するために使用することができる。あるいは、aFibの患者には、カテーテルアブレーションによる治療も行われる。
【0067】
カテーテルアブレーションベースの治療には、心臓組織、特に心内膜及び心臓容積の電気的特性をマッピングすること、並びにエネルギーの印加によって心臓組織を選択的にアブレーションすることが含まれてもよい。電気又は心臓マッピング(例えば、本明細書に記載される任意の電気生理学的心臓マッピングシステム及び技術によって実施される)には、心臓組織に沿った波伝播の電位マップ(例えば、電圧マップ)、又は様々な組織内に位置する点への到達時間のマップ(例えば、LATマップ)を作成することが含まれる。局所的な心臓組織の機能不全を検出するために、電気的又は心臓マッピング(例えば、心臓マップ)を使用することができる。心臓マッピングに基づくアブレーションなどのアブレーションは、不要な電気信号が心臓120のある部分から別の部分へと伝播することを停止させるか又は変化させることができる。
【0068】
アブレーション法は、非伝導性の損傷部を形成することによって望ましくない電気経路を破壊するものである。様々なエネルギー送達の様式が、損傷部を形成する目的でこれまでに開示されており、心臓組織壁に沿って伝導ブロックを作成するためのマイクロ波、レーザ、及びより一般的には無線周波エネルギーの使用が挙げられる。エネルギー送達法の別の例としては、細胞膜を損傷する高い電場を与える不可逆的エレクトロポレーション(irreversible electroporation、IRE)が挙げられる。2段階の処置(マッピングに続いてアブレーション)においては、通常、1つ又は2つ以上の電気センサ(例えば、電極111)を収容したカテーテル110を心臓120内に前進させ、多数の点におけるデータ(例えば、一般には生体測定データとして、又は具体的にはECGデータとして)を取得/獲得することによって、心臓120内の点における電気的活動が感知及び測定される。次いでECGデータを用いて、アブレーションを実施する心内膜の標的領域が選択される。
【0069】
心房細動及び心室頻拍などの困難な疾患を医師が治療する際の心臓アブレーション及び他の心臓電気生理学的処置は、ますます複雑化している。難治性不整脈の治療は現在、対象となる心腔の解剖学的形態を再構成するうえで3次元(three-dimensional、3D)マッピングシステムの使用に依存することができる。これに関して、本明細書でシステム100によって使用される最適化エンジン101は、一般に生体測定データ、又は具体的にはECGデータを操作及び評価して、より正確な診断、画像、スキャン、及び/又は異常な心拍又は不整脈を治療するためのマップを可能にする改善された組織データを生成する。例えば、心臓専門医は、ECGデータを生成及び分析するうえで、Biosense Webster,Inc.(Diamond Bar,Calif.)により製造されるCARTO(登録商標)3 3DマッピングシステムのComplex Fractionated Atrial Electrograms(CFAE)モジュールなどのソフトウェアに依存する。システム100の最適化エンジン101は、このソフトウェアを強化して、改善された生体測定データを生成及び分析し、aFibの心臓基質(解剖学的及び機能的)を表す心臓120(瘢痕組織を含む)の電気生理学的特性に関する複数の情報を更に提供する。
【0070】
したがって、システム100は、異常ECGの検出の観点から、心筋症の潜在的な不整脈原性基質の位置を特定するために、CARTO(登録商標)3 3Dマッピングシステムなどの3Dマッピングシステムを実装することができる。これらの心臓疾患に関連する基質は、心室腔(右及び左)の心内膜及び/又は心外膜層の細分化及び遅延ECGの存在と関連付けられている。例えば、低電圧又は中電圧の領域は、ECGの細分化及び遅延活動を示し得る。更に、洞律動の間において低電圧又は中電圧の領域は、持続性のまとまりのある心室性不整脈において識別される臨界峡部(critical isthmus)に対応し得る(例えば、許容されない心室頻拍、並びに心房内に当てはまる)。一般に、異常組織は、低電圧のECGによって特徴付けられる。しかしながら、心内膜-心外膜マッピングにおける初期の臨床経験によって、低電圧の領域は、こうした患者における唯一の不整脈発生機序として常に存在するとは限らないことが示されている。実際に、低電圧又は中電圧の領域は、洞律動の間にECGの細分化及び遅延活動を示す場合があり、これは、持続性のまとまりのある心室性不整脈の際に識別される臨界峡部(critical isthmus)に対応する(例えば、許容されない心室頻拍のみに当てはまる)。更に、多くの場合、ECGの細分化及び遅延活動は、正常又はほぼ正常な電圧振幅(>1~1.5mV)を示す領域で観察される。後者の領域は、電圧振幅に従って評価することができるが、心内信号によれば正常とはみなされず、したがって真の不整脈原性基質を表している。3Dマッピングは、主要疾患の進展によって分布にばらつきがあり得る、右/左心室の心内膜及び/又は心外膜層上の不整脈原性基質の位置を特定することができる。
【0071】
別の例示的な動作として、心臓マッピングは、1つ又は2つ以上の多電極カテーテル(例えば、カテーテル110)を使用してシステム100によって実施することもできる。多電極カテーテルは、心臓120内の電気的活動を刺激及びマッピングし、異常な電気的活動が見られる部位をアブレーションするために使用される。使用時には、多電極カテーテルは、主要な静脈又は動脈、例えば大腿静脈に挿入された後、対象となる心臓120の心腔内へと案内される。典型的なアブレーション処置では、その遠位端に少なくとも1つの電極111を有するカテーテル110を心腔内に挿入することを伴う。基準電極が、患者の皮膚にテープで貼り付けられるか、あるいは心臓内又は心臓付近に配置される第2のカテーテルによって、あるいはカテーテル110の1つ又は他の電極111から選択することによって、提供される。高周波(RF)電流がアブレーションカテーテル110の先端電極111に印加され、先端電極の周囲の媒質(すなわち、血液及び組織)に基準電極に向かって電流が流れる。電流の分布は、組織よりも高い導電性を有する血液と比較した場合、組織と接触している電極表面の量に依存する。組織の加熱は、組織の電気抵抗に起因して生じる。組織が十分に加熱されると、心臓組織において細胞破壊が引き起こされ、結果として、非電導性である心臓組織内に損傷部が形成される。この過程では、加熱された組織から電極自体への伝導によって先端電極111の加熱も生じる。電極の温度が十分に高くなり、場合により60℃を超えると、脱水された血中タンパク質の薄く透明な皮膜が、電極111の表面上に形成され得る。温度が上昇し続けると、この脱水層が徐々に厚くなり得、電極表面上に血液が凝固する。脱水された生物学的材料は、心内膜組織よりも高い電気抵抗を有するため、電気エネルギーの組織内部への流れに対するインピーダンスもまた増大する。インピーダンスが十分に高くなると、インピーダンス上昇が起こり、カテーテル110を身体から抜き取り、先端電極111を洗浄しなければならない。
【0072】
ここで図2を参照すると、1つ又は2つ以上の例示的実施形態による、本開示の主題の1つ又は2つ以上の特徴を実装することができるシステム200の図が示されている。システム200は、患者202(例えば、図1の患者125の一例)に対して、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、リモートコンピューティングシステム208、第1のネットワーク210、及び第2のネットワーク211を含んでいる。更に、装置204は、生体測定センサ221(例えば、図1のカテーテル110の一例)、プロセッサ222、ユーザ入力(user input、UI)センサ223、メモリ224、及び送受信機225を含むことができる。説明を容易とし、簡潔にするため、図1の最適化エンジン101を図2で再使用している点に留意されたい。
【0073】
一実施形態によれば、装置204は、図1のシステム100の一例であってよく、装置204は、患者の内部の構成要素及び患者の外部の構成要素の両方を含むことができる。別の実施形態によれば、装置204は、取り付け可能なパッチ(例えば、患者の皮膚に取り付けられる)を含む患者202の外部の装置であってよい。別の実施形態によれば、装置204は、患者202の身体の内部のもの(例えば、皮下埋め込み可能)とすることができ、装置204を、経口注入、静脈若しくは動脈を介した外科的挿入、内視鏡手術、又は腹腔鏡手術を含む任意の適用可能な方法によって患者202体内に挿入することができる。一実施形態によれば、単一の装置204が図2に示されているが、例示的なシステムは、複数の装置を含むことができる。
【0074】
したがって、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、最適化エンジン101に関するコンピュータ命令を実行するようにプログラムすることができる。一例として、メモリ223は、装置204が生体測定センサ201を介して生体測定データを受信して処理することができるように、プロセッサ222によって実行するためのこれらの命令を記憶する。このように、プロセッサ222及びメモリ223は、ローカルコンピューティングデバイス206及び/又はリモートコンピューティングシステム208のプロセッサ及びメモリを代表するものである。
【0075】
装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、最適化エンジン101及びその機能を個別又は集合的に記憶、実行、及び実装するソフトウェア及び/又はハードウェアの任意の組み合わせとすることができる。更に、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、本明細書に記載されるように、様々な通信技術を利用した任意の数及び組み合わせのコンピューティングデバイス及びネットワークを含む、及び/又は使用する電子的コンピュータフレームワークとすることができる。装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、異なるサービスに合わせて変更することが可能な、又は他と独立していくつかの機能を再構成することが可能な、容易にスケーラブルで、拡張可能な、モジュール式のものとすることができる。
【0076】
ネットワーク210及び211は、有線ネットワーク、無線ネットワークであってもよく、又は1つ若しくは2つ以上の有線及び無線ネットワークを含んでもよい。一実施形態によれば、ネットワーク210は、近距離ネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、又はパーソナルエリアネットワーク(personal area network、PAN))の一例である。情報は、Bluetooth、Wi-Fi、Zigbee、Z-Wave、近接場通信(near field communications、NFC)、ウルトラバンド、Zigbee、又は赤外線(infrared、IR)などの様々な近距離無線通信プロトコルのうちのいずれか1つを使用して、装置204とローカルコンピューティングデバイス206との間でネットワーク210を介して送信することができる。更に、ネットワーク211は、イントラネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(wide area network、WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(metropolitan area network、MAN)、直接接続若しくは一連の接続、セルラー電話ネットワーク、又はローカルコンピューティングデバイス206とリモートコンピューティングシステム208との間の通信を容易にすることが可能な任意のその他のネットワーク若しくは媒体のうちの1つ若しくは2つ以上のものの一例である。情報は、様々な長距離無線通信プロトコル(例えば、TCP/IP、HTTP、3G、4G/LTE、又は5G/New Radio)のいずれか1つを使用して、ネットワーク211を介して送信することができる。なお、ネットワーク210及び211の有線接続は、イーサネット、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)、RJ-11、又は任意の他の有線接続を使用して実装することができ、無線接続は、Wi-Fi、WiMAX、及びBluetooth、赤外線、セルラーネットワーク、衛星通信、又は任意の他の無線接続法を使用して実装することができる点に留意されたい。
【0077】
動作中、装置204は、ネットワーク210を介して、患者202に関連する生体測定データを、連続的又は定期的に、取得、監視、記憶、処理、及び通信することができる。更に、装置204、ローカルコンピューティングデバイス206、及び/又はリモートコンピューティングシステム208は、ネットワーク210及び211を介して通信する(例えば、ローカルコンピューティングデバイス206は、装置204とリモートコンピューティングシステム208との間のゲートウェイとして構成することができる)。例えば、装置204は、ネットワーク210を介してローカルコンピューティングデバイス206と通信するように構成された図1のシステム100の一例であり得る。ローカルコンピューティングデバイス206は、例えば、固定/独立型デバイス、基地局、デスクトップ/ラップトップコンピュータ、スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット、又はネットワーク211及び210を介して他のデバイスと通信するように構成された他のデバイスとすることができる。ネットワーク211上の、若しくはネットワーク211に接続された物理サーバとして、又はネットワーク211のパブリッククラウドコンピューティングプロバイダ(例えば、Amazon Web Services(AWS)(登録商標))内の仮想サーバとして実装されるリモートコンピューティングシステム208は、ネットワーク211を介してローカルコンピューティングデバイス206と通信するように構成することができる。これにより、患者202に関連する生体測定データをシステム200全体を通じて通信することができる。
【0078】
装置204の各要素について以下に記載する。生体測定センサ221は、例えば、異なるタイプの生体測定データが観察/取得/獲得されるように、1つ又は2つ以上の環境条件を電気信号に変換するように構成された1つ又は2つ以上のトランスデューサを含むことができる。例えば、生体測定センサ221は、電極(例えば、図1の電極111)、温度センサ(例えば、熱電対)、血圧センサ、血糖センサ、血中酸素センサ、pHセンサ、加速度計、及びマイクロフォンのうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。
【0079】
プロセッサ222は、最適化エンジン101を実行する際に、生体測定センサ221によって獲得された生体測定データを受信、処理、及び管理し、記憶のために(例えば、その中のデータベース上で)メモリ224に生体測定データ及び/又はトランシーバ225を介して(例えば、そのデータベースに)ネットワーク210を介して通信するように構成することができる。1つ又は2つ以上の他の装置204からの生体測定データはまた、送受信機225を介してプロセッサ222によって受信されてもよい。また、本明細書でより詳細に説明するように、プロセッサ222は、UIセンサ223から受信される異なるタッピングパターン(例えば、シングルタップ又はダブルタップ)に選択的に応答するように構成することができ、その結果、パッチの異なるタスク(例えば、データの取得、記憶、又は送信)が、検出されたパターンに基づいて起動され得る。いくつかの実施形態では、プロセッサ222は、ジェスチャを検出することに関する可聴フィードバックを生成することができる。
【0080】
UIセンサ223は、例えば、タップ又はタッチなどのユーザ入力を受信するように構成された圧電センサ又は静電容量センサを含む。例えば、UIセンサ223は、患者202が装置204の表面をタップ又はタッチすることに応答して、容量性結合を実施するように制御されてもよい。ジェスチャ認識は、抵抗容量性、表面容量性、投影容量性、表面弾性波、圧電及び赤外線タッチなどの、様々な容量型のうちのいずれか1つを介して実装することができる。静電容量センサは、表面のタップ又はタッチが監視デバイスを起動させるように、表面の小さい領域又は長さにわたって配置されてもよい。
【0081】
メモリ224は、磁気、光学、又は電子メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ又はハードディスクドライブなどの任意の好適な揮発性及び/又は不揮発性メモリ)などの任意の非一時的有形媒体である。メモリ224は、プロセッサ222によって実行されるコンピュータ命令を記憶する。
【0082】
送受信機225は、別個の送信機と別個の受信機を含むことができる。あるいは、送受信機225は、単一のデバイスに統合された送信機と受信機を含んでもよい。
【0083】
動作中、最適化エンジン101を利用する装置204は、生体測定センサ221を介して患者202の生体測定データを観察し/取得して、メモリ内に生体測定データを記憶し、送受信機225を介してシステム200全体でこの生体測定データを共有する。次いで、最適化エンジン101は、モデル、アルゴリズム(例えば、教師なし及び/又は教師ありML/AIアルゴリズム)、ニューラルネットワークを利用して、アブレーション間隙を識別し、次の処置の成功確率を上昇させ、及び/又は不必要な後続の処置を排除するシステム100の動作を変換するために、医師1515に成功予測を提供することができる。
【0084】
ここで図3を参照すると、1つ又は2つ以上の例示的な実施形態による、方法300(例えば、図1及び/又は図2の最適化エンジン101によって実行される)が示されている。方法300は、アブレーション間隙を識別し、心不整脈の診断及び治療を改善するデータの多段階操作を提供することによって、成功予測を提供する。方法300は、実施例及び説明を容易にすることによって、アブレーション処置に関して説明される。
【0085】
この方法は、ブロック320において開始し、最適化エンジン101は、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信する。データは、1つ又は2つ以上のプロセッサ161又は222によって実行されている、最適化エンジン101への入力又は複数の入力と見なすことができる。
【0086】
データ/入力は、一般に、生体測定データ(本明細書に記載されるような)、患者パラメータ、処置パラメータ、及び/又はパフォーマンスメトリックを表す。例えば、生体測定データは、マッピング及びアブレーション処置中に心房のかなりの部分で取得された解剖学的及び電気的測定値を含むことができる。更に、患者及び/又は処置パラメータは、患者の特性、組織特性、及びインデックス処置における他のデータポイント、並びに患者の人口統計、従来の電気生理学的処置に関連する情報/データ、並びに患者の急性/長期成果結果などのマッピング及びアブレーション処置に関連することができる。一般に、患者のパラメータ又は患者固有の情報は、アブレーション前の体温、灌注温度、組織及び表面温度、アブレーション中の組織及び表面温度、並びにアブレーション後の組織及び表面温度を含むことができる。更に、患者パラメータ又は患者固有の情報はまた、身体表面ECG、患者の前病歴、患者のデモグラフィックス、IC ECG、電圧マップ、使用される機器のタイプ、処置の時間及び日付、並びに患者の心臓の解剖学的構造も含み得る。一般に、処置パラメータ又は処置固有の情報は、アブレーション処置中のカテーテルの安定性、及び他の患者の過去の成果を含むことができる。更に、データ/入力は、マッピング及びアブレーション処置中及び/又はその結果を示すか、又はその結果を識別する任意の情報を含む、パフォーマンスメトリックを含むことができる。これらの入力を利用することにより、最適化エンジン101は、アブレーション間隙を識別し、患者ごと状況(例えば、時間及び位置)ごとの成功予測を提供する技術的効果及び利益を開始することに留意されたい。
【0087】
最適化エンジン101は、システム100(例えば、その中のデータベース)内に記憶された、又はシステム100によって受信される、前の又は古いアブレーション処置などの1つ又は2つ以上の以前の症例を受信する。これら以前の症例から、データ/入力は、一連の病変、解剖学的マップ、及び/又はそれらの電気マップを有するマップを介して導出/取得することができる。これら以前の症例から、データ/入力は、1つ又は2つ以上のセンサによって(例えば、カテーテル110及び/又は身体表面電極から)生成されたそのセンサデータから導出/取得することができる。例えば、アブレーションカテーテル(例えば、カテーテル110)を使用して、心臓120の心臓組織内に組織壊死を生じさせて心不整脈を矯正することができる。例示的なアブレーション処置では、カテーテル110が心臓組織に接触するように心臓120に挿入され、電磁RFエネルギーが1つ又は2つ以上の電極111から損傷のアブレーションと生成を引き起こす心臓組織に注入されると、患者125の心臓120の心臓組織に損傷が生じる。電磁波RFエネルギーの病変及びパラメータの座標は、アブレーション処置のデータ/入力に含まれ得る。
【0088】
ブロック340では、最適化エンジン101が、データに基づいてマッピング及びアブレーション処置に関する1つ又は2つ以上の処置予測成果を生成する。一般に、1つ又は2つ以上の処置予測成果は、aFib再発を防止することにおける急性成功又は長期成功(すなわち、アブレーションの急性又は長期の障害(acute of long term failure of the ablation))など、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する。
【0089】
1つ又は2つ以上の処置予測成果を決定/生成するために、最適化エンジン101は、データを分析して、モデルを構築及び訓練する。最適化エンジン101は、本明細書に記載されるように、教師ありアプローチ、教師なしアプローチ、及び/又は深層学習ソリューションを使用してモデルを構築及び訓練することができる。つまり、最適化エンジン101は、モデルの構築及び訓練時に、全ての利用可能なデータ/入力(ブロック320に記載されている)を考慮する。構築/訓練は、最適化エンジン101のML位相と見なすことができる。例えば、最適化エンジン101は、12ヶ月フォローアップ情報を用いて10,000件の症例を収集し、各症例は、単一クラスの再実行/長期成功に関連付けられ、(本明細書に記載されるように)逆伝播アルゴリズムは、ニューラルネットワーク内の全ての重みを訓練学習するための損失関数を最小化する。次いで、最適化エンジン101は、モデルを利用して、データ/入力(例えば、アブレーション間隙が存在するかどうか)を分析して、マッピング及びアブレーション処置が成功したかどうかを決定する。モデルは、(例えば、年齢、性別、健康などに基づいて)異なる患者グループ化、及び(例えば、処置のタイプに基づいて)異なる処置グループ化など、1つ又は2つ以上のシナリオにわたって成功を分析することができる。
【0090】
例えば、最適化エンジン101は、時間的に異なるシナリオを学習するために、前の又は古いアブレーション処置を使用することによって、訓練する。この点で、最適化エンジン101は、1つ又は2つ以上のシナリオに対応する異なる患者/処置分類の訓練データセットを(前の又は古いアブレーション処置から)生成する。前の又は古いアブレーション処置としては、以前のアブレーション処置、位置など、並びに追跡マッピング処置からの心臓情報が挙げられる。患者/処置分類には、同様の患者のデモグラフィックス(例えば、同じ年齢の血圧の患者)及び/又は処置条件の調整(例えば、同じアトリウム領域での処置)などに類似した症例が含まれる。生成された訓練データセットは、アブレーション間隙が起こったかどうか、また再実行動作が、各患者又は処置グループ化のために実施されたかどうかを提供し、これらは最適化エンジン101に組み込まれる。
【0091】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、患者125の長期成果結果を利用して、どのECGデータなど(例えば、長期成果結果に対する任意の生体測定データ)が健康である可能性があるか否かを、モデル(及びシステム100)に通知し/指導し/伝えることによって、モデルを訓練する。更に、このECGデータなどを使用して、バック伝搬アプローチ(例えば、本明細書に記載される逆伝播アルゴリズム)を使用して、ニューラルネットワークの重みを訓練することができる。
【0092】
理解を容易にするために、最適化エンジン101及びそのモデルの構築及び訓練は、図4図5に関連して説明される。適切な場合、図4図5の説明は、図1図3を参照して行う。
【0093】
図4は、1つ又は2つ以上の実施形態によるML/AIシステム400を示している。ML/AIシステム400は、データ410、マシン420、モデル430、成果440、及び(下層の)ハードウェア450を含む。
【0094】
マシン420、モデル430、及びハードウェア450は、図1図2の最適化エンジン101の態様を表し得る(例えば、その中のML/AIアルゴリズム)が、一方、ハードウェア450も、図1のカテーテル110、図1のコンソール160、及び/又は図2の装置204を表し得る。一般に、ML/AIシステム400のML/ALアルゴリズム(例えば、図1図2の最適化エンジン101によって実施される)は、データ410を使用してハードウェア450に対して動作して、マシン420を訓練してモデル430を構築し、成果440を予測する。例えば、マシン420は、ハードウェア450に関連付けられたコントローラ又はデータ収集として動作するか、及び/又はハードウェア450に関連付けられる。
【0095】
データ410は、進行中のデータ、又はハードウェア450に関連付けられた出力データであり得る。例えば、データ410としては、解剖学的データ(例えば、解剖学的再構成、CT、MRI、超音波など)、電気データ(例えば、身体表面及びIC ECG信号)、接触力データ、アブレーションパラメータデータ、組織タッチデータ、呼吸データ、流体データ、症例固有データ、位置、元の症例から再実行データまでの時間、及び他の決定因子などの以前の症例の生体測定データを挙げることができる。データ410はまた、現在収集中のデータ、履歴データ、又はハードウェア450からの他のデータも含むことができ、医師115による症例概要と、追加の撮像データと、外科手術(例えばアブレーション処置)中の測定値を含むことができ、外科手術の成果と関連付けることができ、収集され、心臓処置の成果と相関させた、図1の心臓140の温度を含むことができ、ハードウェア450に関連付けることができる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、データ410は、マッピング及びアブレーション処置に関連する患者及び/又は処置パラメータ(例えば、患者の特性、組織特性、及びインデックス処置における他のデータポイント)、患者の人口統計、前の電気生理学的処置に関する情報/データ、並びに患者125の急性/長期成果結果を含み得る。データ410は、マシン420によって1つ又は2つ以上のサブセットに分割され得る。
【0096】
モデル430は、データ410上に構築される。モデル430を構築することは、物理的ハードウェア又はソフトウェアモデリング、アルゴリズムモデリング、及び/又はデータ410(又はそのサブセット)を表すことを目的とした同様のモデリングを含むことができる。いくつかの態様では、モデル430の構築は、マシン420による自己訓練動作の一部である。モデル430は、ハードウェア450の動作をモデル化すると共に、ハードウェア450から収集されたデータ410をモデル化して、ハードウェア450によって得られる成果440を予測するように構成することができる。成果440を予測することは、モデル430の訓練されたバージョンを利用することができる。例として、また、本開示の理解を深めるため、心臓の場合、36.5℃~37.89℃(すなわち、華氏97.7度及び華氏100.2度)の処置中の温度が心臓処置による正の成果をもたらす場合、これらの温度を使用した特定の処置で成果440を予測することができる。したがって、予測された成果440を使用して、マシン420、モデル430、及びハードウェア450を適宜構築することができる。
【0097】
マシン420は、ハードウェア450及びデータ410に関するものなどのモデル430を訓練する。この訓練はまた、収集されたデータ410の分析及び相関を含むことができる。例えば、マシン420は、モデル430を訓練して、心臓処置中の図1の心臓140の温度と成果との間に相関又は関連が存在するか否かを決定することができる。別の実施形態によれば、マシン420及びモデル430を訓練することは、1つ又は2つ以上のサブセットを用いた図1の最適化エンジン101による自己訓練を含むことができる。この点に関して、図1の最適化エンジン101は、点ごとの症例分類を検出するように学習する。
【0098】
ML/AIシステム400が、ハードウェア450に対して動作し、データ410を分析し、構築/訓練を行い、かつ成果440を予測するために、その中のML/AIアルゴリズムは、ニューラルネットワーク、自動エンコーダ、及び逆伝播アルゴリズムを含むことができる。ニューラルネットワークは、ニューロンのネットワーク又は回路であり、あるいは現代的な意味では、人工ニューロン又はノード又はセルで構成される人工ニューラルネットワーク(artificial neural network、ANN)である。自動エンコーダは自動自己訓練アルゴリズムである。逆伝播アルゴリズムは、教師あり学習のためのフィードフォワードニューラルネットワークの訓練において使用される。
【0099】
決定ブロック360において、最適化エンジン101は、現在の処置(例えば、現在のアブレーション処置)のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成する。例えば、最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置のための電流を受信することと、生成されたモデルを実行して成功を予測することと、を含む。一般に、本処置又は現在のアブレーション処置は、現在又はリアルタイムアブレーション処置であり得る。実行は、最適化エンジン101のAI位相と見なすことができる。1つ又は2つ以上の成功予測は、現在のアブレーション処置のための急性及び/又は長期の成果、並びに1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性を含むことができる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置の終了時にスコアを生成する。スコアは0~1の範囲であり得、1が最良である。次いで、スコア(例えば、最適化エンジン101が0.8を出力する)に基づいて、医師は、PVの周りを再び探索し、追加のアブレーションを提供し、最適化エンジン101を再び実行し得る。最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置の第2の反復の終了時に第2のスコア(例えば、0.89のスコア)を生成し、医師115は、追加のアブレーション、試験、及び/又はチャレンジ(例えば、アデノシンチャレンジ)を停止又は実行するかどうかを決定する。したがって、最適化エンジン101の技術的効果、利点、及び利益は、この現在のアブレーション処置が再実行なしで終結できる可能性を医師115に伝える能力を含み、それによって、この現在のアブレーション処置の成功確率を上昇させ、及び/又は不必要な後続の処置を排除することによって患者125へのリスクを低減することができる。
【0100】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、モデルと、マッピング及びアブレーション処置の処置予測成果とを利用して、現在のアブレーション処置の生体データを分析して、1つ又は2つ以上の成功予測を決定する。つまり、最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置を受ける患者125に固有の入力を受信するために、現在のアブレーション処置中に利用することができる。最適化エンジン101のモデルは、ブロック340で構築及び訓練されてきたため、最適化エンジン101は、モデルを処理することができ、これらの現在の患者入力は、アブレーション間隙を識別し、新しいアブレーションターゲット(例えば、急性又は長期の障害を防止するための、医師115による考慮のための潜在的な位置、及び成功確率)を生成することができる。最適化エンジン101は、これらの新たなアブレーションターゲットの成功及び/又は必要性に関する予測を更に生成することができる。
【0101】
図5は、1つ又は2つ以上の実施形態による、ニューラルネットワーク500の一例、及びニューラルネットワーク500内で実施される方法501のブロック図を示す。ニューラルネットワーク500は、本明細書に記載されるML/AIアルゴリズムの実装(例えば、図1図2の最適化エンジン101によって実装される)を支援するように動作する。ニューラルネットワーク500は、図4のマシン420及び/又はハードウェア450などのハードウェアに実装することができる。
【0102】
例示的動作では、図1の最適化エンジン101は、ハードウェア450からデータ410を収集することを含む。ニューラルネットワーク500において、入力層510は、複数の入力(例えば、図5の入力512及び514)によって表される。方法501のブロック520に関して、入力層510は入力512及び514を受信する。入力512及び514は、生体測定データを含むことができる。例えば、入力512及び514を収集することは、ハードウェア450の1つ又は2つ以上の処置記録からデータセット(データ410によって表される)に生体測定データ(例えば、カテーテル電極位置データと共に、BS ECGデータ、IC ECGデータ、及びアブレーションデータ)を集積することであり得る。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、入力512及び514は、システム100の12個の入力ECGリードを含むことができる。
【0103】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、訓練セットのための特徴抽出に関して、入力512及び514は、第1の処置の前のBS ECG、12個のリードBS ECG後処置(例えば、NSRにおける場合)、患者のカテゴリ/数値情報(例えば、本明細書に記載されるような性別、左心房容積、年齢、体格指数)、並びにリンク又は他の手段からのECG記録又はリアルタイムECG信号から示されるカテゴリ/数値情報などの、(例えば、急性及び/又は長期)成果を含むことができる。
【0104】
方法501のブロック525では、ニューラルネットワーク500は、ML/AIシステム400によって生成されたデータ410及び1つ又は2つ以上の処置予測成果の任意の部分を用いて入力512及び514をコード化して、潜在表現又はデータコード化を生成する。潜在表現は、複数の入力から導出される1つ又は2つ以上の中間的データ表現を含む。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、潜在表現は、図1の最適化エンジン101の要素ごとの活性化関数(例えば、シグモイド関数又は正規化線形関数)によって生成される。図5に示すように、入力512及び514は、ノード532、534、536、及び538を含むように示された隠れ層530に与えられる。ニューラルネットワーク500は、ノード532、534、536、及び538の隠れ層530を介して処理を実行して、処理要素と要素パラメータとの間の接続によって決定される、複雑なグローバル挙動を示す。したがって、層510と530との間の移行は、入力512及び514を受けて、これをディープニューラルネットワーク(層530内)に転送して、入力の一部のより小さな表現(例えば、結果的に生じる潜在表現)を学習するエンコーダ段階と見なすことができる。
【0105】
ディープニューラルネットワークは、CNN、長・短期記憶ニューラルネットワーク、完全接続ニューラルネットワーク、又はそれらの組み合わせであり得る。このコード化は、入力512及び514の次元数削減をもたらす。次元数削減は、主要変数のセットを得ることによって、考慮されているランダム変数(入力512及び514の)の数を低減するプロセスである。例えば、次元数削減は、データ(例えば、入力512及び514)を、高次元空間(例えば、10次元よりも高い)から低次元空間(例えば、2~3次元)に変換する特性抽出であり得る。次元数削減の技術的効果及び利点としては、入力512及び514の時間及び記憶空間要件を低減すること、入力512及び514の可視化性を改善すること、及び機械学習のためのパラメータ解釈性を改善することが挙げられる。このデータ変換は、線形又は非線形であり得る。受信(ブロック520)及びコード化(ブロック525)の動作は、最適化エンジン101による多段階データ操作のデータ準備部分と見なすことができる。
【0106】
方法510のブロック545において、ニューラルネットワーク500は、潜在表現をデコード化する。デコード化段階は、エンコーダ出力(例えば、結果として生じる潜在表現)を受け、別のディープニューラルネットワークを使用して入力512及び514の一部の形態を再構築することを試みる。この点に関して、ノード532、534、536、及び538は、方法510のブロック560に示すように、出力層550に出力552を生成するために組み合わされる。すなわち、出力層590は、削減された次元で入力512及び514を再構築するが、ただし信号干渉、信号アーチファクト、及び信号ノイズを伴わない。出力552の例としては、クリーンにされた生体測定データ(例えば、IC ECGデータのクリーン/ノイズ除去バージョンなど)が挙げられる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101の深層学習ソリューションに関して、12個のリードBS ECGのCNN自動エンコーダがニューラルネットワーク500として利用される。CNN自動エンコーダは、本明細書に記載されるように予め訓練又は訓練される深層CNNであり得る。したがって、1つ又は2つ以上の実施形態によれば、出力552は、12個のリードBS ECGによって提供されるデータからの再構成されたECGを含む。クリーンにされた生体測定データの技術的効果及び利益には、任意の数の様々な疾患のより正確な監視、診断、及び治療を可能にすることが含まれる。
【0107】
ブロック380では、最適化エンジンは、1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力する。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置のマッピング及びアブレーション推奨を示す1つ又は2つ以上のユーザインタフェースをディスプレイ165上に提供する。アブレーション推奨は、1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含む。このようにして、最適化エンジン1010は、任意の処置の再実行が肯定的な成果を有し、かつそのような決定に正しい/示唆された行動過程を提供する可能性が高いかどうかを医師115に提供する。したがって、最適化エンジンの技術的効果、利点、及び利益は、次の処置の成功確率を上昇させること、及び/又は不必要な後続の処置を排除することによって、患者に対するリスクを低減することを含む。
【0108】
図6は、1つ又は2つ以上の例示的な実施形態によるグラフ600を示している。1つ又は2つ以上の例示的な実施形態による、方法600(例えば、図1及び/又は図2の最適化エンジン101によって実施される)が示されている。方法600は、例として及び説明を容易にすることによって、アブレーション処置に関して説明される。方法600は、アブレーション間隙を識別し、心不整脈の診断及び治療を改善するデータの多段階操作を通して、成功予測を提供する。
【0109】
一般に、カテーテルアブレーションによる心房性不整脈治療の成功率は、常に完全には成功していない。例えば、患者の一部(例えば、5~40%)は、1年後に心房性不整脈を経験する。これらの患者は、アブレーションチェーンにおける再接続を被る場合があり、これは、過去にアブレーションされた位置での繰り返しアブレーションを必要とするか、又は第1の処置においてアブレーションを標的としていなかったドライバ内で起こる疾患再発を被る可能性がある。方法600は、必要な後続の処置の成功確率を増加させるためのアブレーション間隙及び推奨を識別しながら、不必要な後続の処置を回避することを試みる。
【0110】
方法600は、ブロック605において開始し、ここで、最適化エンジン101は、以前の症例(例えば、以前のマッピング及びアブレーション処置)から入力を受信する。実際の実施例では、最適化エンジン101は、以前の症例を、再実行処置を用いて、かつ用いずに分析して、入力としてデータ410及びパフォーマンスメトリックを導出する。
【0111】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、心房又は心室性不整脈の治療において、最適化エンジン101は、隣接するアブレーションラインを生じさせるために、隣接する様式で互いに隣合ったアブレーション用途を配置し、この場合、病変が十分に深くないか、又は十分に互いに近くないことによるライン内の間隙は、アブレーションチェーンを介して電気のブリーチを生じさせ、アブレーションチェーンを無効であると考える。これらのブリーチの領域は、手作業で見つけ、識別することが非常に困難であり、成功率がより低いより長い処置につながる点に留意されたい。
【0112】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、データ410及びパフォーマンスメトリックは、一連の病変、解剖学的マップ、及び/又は電気マップを有するマップを介して取得することができる。方法600の予測を支持するために、最適化エンジン101は、アブレーション部位、アブレーションインデックス、解剖学的マップなどの以前のアブレーションからのデータを、初期アブレーション研究及び任意の再実行処置の両方から利用することができる。データ410及びパフォーマンスメトリックはまた、バックアップ研究を使用して得られ得る。このデータ410及びパフォーマンスメトリックは、再実行の前に再実行位置と比較することができる。いくつかの実施形態では、データ410及びパフォーマンスメトリック(例えば、訓練用)は、カテーテル110に含まれる磁気センサから患者125の周囲の磁場から取得され得る。データ410及びパフォーマンスメトリックはまた、ACL特徴、信号フィルタアルゴリズムを使用する電極センサ、メッシュ/像、位置合わせアルゴリズム、並びにアブレーションインデックスパラメータ及びアルゴリズムを使用して得られ得る。
【0113】
ブロック610では、最適化エンジン101を訓練する。この点に関して、最適化エンジン101は、医師115が2回見るべき潜在的な領域を識別し、これらの領域を再検証して、処置不全、処置延長、又は再実行処置を回避するために、リアルタイム処置で使用することができるモデルを作成/構築する。
【0114】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、取得されたデータ410及びパフォーマンスメトリック(例えば、元の症例データ、IC ECG及び位置、追加の撮像データ、並びに医師115による症例概要)は、最適化エンジン101による分析のための教師なしアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、自動エンコーダ、及び/又は逆伝播アルゴリズムに入力することができる。データ410及びパフォーマンスメトリックは、特定の患者及び患者と同様のサブグループの両方について、再実行成功率を予測し、かつ再実行処置を必要とする患者のリスクを評価するタスクのための関連する特徴を抽出するために前処理され得る。最適化エンジン101は、アブレーションが再実行を必要とするかどうかを決定することを試みるために、潜在的な消失アブレーション工程に関するデータを分析することができる。すなわち、成果に関してデータ410及びパフォーマンスメトリックを有することによって、及びどの処置が再実行処置を必要としたのか、及び再実行処置において患者を治療するためにアブレーションがどこに配置されたのかを有することによって、最適化エンジン101は、特定のアブレーション処置が再実行を必要とすることになるか否かを学習することができる。
【0115】
図7は、最適化エンジン100のML/AIアルゴリズムの1つ又は2つ以上の態様を含むグラフ700を示す。示されるように、データ712、714、及び716は、1つ又は2つ以上のML/AIアルゴリズムを表す1つ又は2つ以上の自動エンコーダ722及び724並びにツリー730及び750に入力されて、再実行780の確率を出力することができる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、追加入力は、リンク又は他の手段からのECG記録又はリアルタイムECG信号から示されるカテゴリ/数値情報などの、(例えば、急性及び/又は長期)成果を含むことができる。
【0116】
データ712は、冠状静脈洞(coronary sinus、CS)カテーテルなどの定常カテーテルからの12個のリードECG及び/又は信号のベースライン記録を含むことができる。データ714は、アブレーション処置後のデータを含むことができる。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、データ712及びデータ714は、事前訓練されたCNN自動エンコーダ(例えば、訓練データセットを提供するための自動エンコーダ714及び716)を介して供給される。
【0117】
ブロック620において、最適化エンジン101は、現在の患者(例えば、患者125)のアブレーション処置のパフォーマンスに関するデータを受信する。最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置のパフォーマンスに関して以下に記載されるように、データを提示する。例えば、PV隔離処置中に、解剖学的及び電気的データが心房のかなりの部分で取得される。この情報は、ブロック630のモデル及び最適化エンジン101分析に基づいて追加のアブレーション工程が必要となるかどうかを推定する指標を提供することができる。
【0118】
ブロック630では、最適化エンジン101を実行する。例えば、最適化エンジン101は、現在のアブレーション処置のために、急性か長期かにかかわらず、現在のデータをモデルと比較して、成功を予測する。ブロック630は、サブブロック640及び650を含むことができる。サブブロック640において、最適化エンジン101は、データを分析して、アブレーション間隙を決定する。サブブロック650において、最適化エンジン650は、アブレーション処置の成功を予測するためにアブレーション間隙を利用する。
【0119】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、データ410、パフォーマンスメトリック、及びモデルに関して本データを分析して、潜在的なアブレーション間隙を決定する。図7に戻ると、データ716は、性別、体重、体格指数(BMI)、心房容積、左心房容積、CHADS又はCHADS2(すなわち、脳卒中の危険性のある心房細動患者の治療を決定するために使用されるスコア)などのカテゴリ情報を含むデータを提示することができる。このようにして、データ712、714、及び716は、ツリー730及び750を介して共に分析される。ツリー730は、10個の隠れ層を有する完全に接続されたニューラルネットワークであり得、例えば、アブレーション処置前及びアブレーション処置後のデータ712及び714、並びにカテゴリデータ716がそこに供給される。次いで、ツリー730の出力は、再実行780の確率のための出力で単一のニューロンを有する単一の隠れ層を有するツリー750に供給することができる。
【0120】
現在のデータが分析されると、最適化エンジン101は、アブレーション処置の急性成功及び長期成功を予測するために、潜在的なアブレーション間隙及びモデルの決定を利用する。例えば、再実行処置が必要であるか否かを予測することは、例えば、教師なしアルゴリズム、深層学習アルゴリズム、自動エンコーダ、及び/又は最適化エンジンの逆伝播アルゴリズムなどを介して、同様の患者の処置症例を比較する、現在の患者125のパラメータを学習すること(例えば、インデックス処置を通して患者及び組織特性を学習すること)によって得ることができる。患者及び組織特性に加えて、最適化エンジン101は、急性再接続を閉鎖するために加えられる追加的なアブレーション、実施されたそれぞれの再実行処置のデータポイント、及び再実行処置における不整脈を終端させるためにアブレーションされた位置、並びに他のデータポイントを学習することができる。学習されると、最適化エンジン101は、どの位置が、急性又は長期の障害に関与する可能性があるかを予測することができる。最適化エンジン101は、再実行処置におけるあらゆる障害に対処すること、及び/又は現在のアブレーション処置におけるあらゆる障害に対する特別な強調を行うことを推奨することができる。この点に関して、最適化エンジン101は、アブレーションのための領域を、再接続を起こしやすい静脈又は領域の外側で識別することができる。最適化エンジン101は、aFib以外の不整脈に適合させることができる。再実行処置からデータを分析することは、後(例えば、組織回復)に間隙を形成することができるかどうかのリアルタイムアブレーションを理解することに寄与することができ、その位置で医師115に指示を可視化することができる。
【0121】
ブロック670では、最適化エンジン101は出力を提供する。出力は、本明細書に記載される1つ又は2つ以上のユーザインタフェースを介して、ディスプレイ165などに提供することができる。出力は、患者125のアブレーション処置ごとの成功に基づいて、1つ又は2つ以上のアブレーション推奨を含むことができる。例えば、最適化エンジン101は、アブレーションチェーン内の電気的再接続を回避するための予測に基づいて、潜在的に必要なアブレーションのための潜在的位置を医師115に出力する。最適化エンジン101はまた、電気的再接続を回避するために、アブレーションするために追加の潜在的位置を出力することができる。
【0122】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、出力として、予測に基づいて必要な再実行処置の可能性を医師115に提供する。図7に戻ると、再実行780の確率は、パーセント、スコア、スケールで表される値(例えば、0~1であり、0は、再実行の確率が最も低い)であり得る。1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、アブレーションセット(例えば、訓練データセット)の結果に基づいて、この患者に対する再実行の可能性を結論付けることができる。本明細書に記載されるように、例示的な訓練データセットとしては、第1のアブレーション処置を受ける患者の記録、並びに任意の臨床的分類患者情報、及び/又は追跡マッピング処置を含まないaFibのステータスを挙げることができる。つまり、最適化エンジン101は、現在のアブレーションが以前の症例に基づいて十分に良好であるか、又は現在のアブレーションが、再実行によって生じることになる潜在的な間隙を有し得るかどうか、及び患者の心臓3Dマップ上にある可能性がある場所を示唆するかどうかの指示115を医師に提供する。
【0123】
ブロック690では、最適化エンジン101はフィードバックを受信する。一般に、フィードバックは、最適化エンジン101への現在のアブレーション処置の前、最中、又は後に、医師115によって直接提供される任意の情報を含むことができる。フィードバックは、本明細書に記載される1つ又は2つ以上のユーザインタフェースを介して、ディスプレイ165などに提供することができる。1つ又は2つ以上の実施形態によると、医師115がアブレーション処置を開始すると、再実行処置が必要である可能性があるか否かを決定するために利用することができる処置前及び処置中に得られる情報がある。この情報は、モデル及び最適化エンジン101を更に訓練するために利用され得る。この情報はまた、最適化エンジン101のML/AIを使用して、追加のアブレーション又は再実行処置が必要とされるか、又は起こり得る場合には、現在のアブレーション処置中に医師115に指示するために、リアルタイムで分析することもできる。すなわち、以前の研究症例に基づいて再実行を防止することが望ましいため、リアルタイムの表示は、医師115が特定の領域に集中するのを助けて、これらの領域を確認及び検証して、アブレーションが十分であることが分かることができる。
【0124】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、最適化エンジン101は、処置ワークフロー(例えば、心房細動における)を追跡し、解剖学的再構成及びマッピング段階、カテーテル110の肺静脈内への挿入、アブレーション位相が、検証の待機時間、位置内の繰り返しアブレーションなどを識別し、このワークフロー及びプロセスパターンを学習することができる。aFibに特有の実施形態では、最適化エンジン101は、隔離の検証を目的として、カテーテル110の肺静脈内への挿入を識別し、カテーテル110上で活性信号が測定されたかどうかを識別することができる。
【0125】
活性信号が測定される場合、最適化エンジン101は、電気的ブリーチと相関する可能性が高いDxカテーテル上の最も早い起動を識別及び示唆することができる。次いで、最適化エンジン101は、CARTO(登録商標)システム上に、ブリーチの原因となる可能性の最も高い領域(ブリーチを引き起こす領域の可能性に従って、又は任意の他の方法で、又は任意の他の潜在的提示でマップ上に着色することによって、矢印でマークされた)をマークすることができる。したがって、ML/AIを介して、最適化エンジン101は、操作者がアブレーションの急性成功、及び/又はカテーテル110上の最も早い信号と解剖学的構造上の特定の位置との間のリンク能力を検証するつもりでいる段階である、ワークフロー段階の識別を可能にする。
【0126】
更に、三角測量プロセスの間、任意の取得されたデータは、不整脈の起点が存在する可能性がある場所を示すことができ、この点は最も効果的なデータ中の起点を検証し、発見するために最も情報的である。最適化エンジン101は、以前のマップ、解剖学的構造、及びマッピングシーケンスから学習して、各点における最良の行動過程を推奨する。
【0127】
したがって、アブレーション処置中に、任意の取得されたデータを最適化エンジン101によって利用して、医師115がより多くの成功を収め、かつ再実行処置を必要とする機会がより少なくてよいを有し得るアブレーションのための領域を医師115に提示することができる。例えば、最適化エンジン101は、カテーテル110が静脈内に挿入された瞬間から心臓120内のカテーテル110の位置を読み取り、スクリーン上に、実施されるMLアルゴリズム及び成果の予測に基づく推奨されるアブレーションの位置を生成し得る。したがって、最適化エンジン101は、以前の症例からのアブレーション間隙、並びに現在のデータから学習し、現在の処置中に、医師115が再実行処置の必要性が少ないアブレーションをどこで実施すべきかの位置を推定する。
【0128】
本明細書に記載のML/AIアルゴリズムを参照して、ここで、ニューラルネットワーク、自動エンコーダ、及び逆伝播アルゴリズムについて説明する。
【0129】
ANNは、処理要素と要素パラメータとの間の接続によって決定される複雑でグローバルな挙動を示すことができる処理要素(人工ニューロン)のネットワークを含む。ニューロンのネットワーク又は回路のこれらの接続は、重みとしてモデル化される。正の重みは興奮性の接続を反映し、負の値は抑制性の接続を意味する。入力は重みで修正され、線形結合を使用して合計される。活性化関数は、出力の振幅を制御することができる。例えば、出力の許容範囲は通常0~1であるか、あるいは-1~1の場合もある。多くの場合、ANNは、ネットワークを通って流れる外部情報又は内部情報に基づいてその構造を変更する適応型システムである。
【0130】
より実用的な言葉で言えば、ニューラルネットワークは、入力と出力との間の複雑な関係をモデル化するために、又はデータのパターンを見つけるために使用することができる非線形統計データモデリング又は意思決定ツールである。したがって、ANNは、データセットを介して訓練される間に、予測モデリング及び適応制御アプリケーションに使用することができる。経験から生じる自己学習がANN内で発生する可能性があり、複雑で一見無関係な一組の情報から結論を導き出すことができる点に留意されたい。人工ニューラルネットワークモデルの有用性は、それらを使用して、観測から関数を推定し、またそれを使用することができるという事実にある。教師なしニューラルネットワークは、入力分布の顕著な特徴をキャプチャする入力の表現の学習、及び、最近では、観測データの分布関数を暗黙的に学習することができる深層学習アルゴリズムにも使用することができる。ニューラルネットワークでの学習は、データ(例えば、生体測定データ)又はタスク(例えば、任意の数の様々な疾患の監視、診断、及び治療)の複雑さのためにそのような関数の設計を手作業では行えない用途において特に有用である。
【0131】
ニューラルネットワークは、様々な分野において使用することができる。したがって、内部のML/AIアルゴリズムは、それらが適用されるタスクに従って一般に分割されたニューラルネットワークを含むことができる。これらの分割は、カテゴリ内に入る傾向がある:時間系列予測及びモデリングを含む回帰分析(例えば、関数近似)、パターン及び配列認識を含む分類、新規な検出及び連続的意思決定の作成、フィルタリングを含むデータ処理、クラスタリング、盲信号分離、及び圧縮。例えば、ANNの適用領域には、非線形システムの識別及び制御(車両制御、プロセス制御)、ゲームのプレー及び意思決定(バックギャモン、チェス、レース)、パターン認識(レーダーシステム、顔識別、オブジェクト認識)、シーケンス認識(ジェスチャ、スピーチ、手書きテキスト認識)、医療診断及び治療、金融アプリケーション、データマイニング(又はデータベースでの知識発見、すなわち「knowledge discovery in database、KDD」)、視覚化並びに電子メールスパムフィルタリングが含まれる。例えば、医療処置から得られる患者の生体測定データの意味的プロファイルを作成することが可能である。
【0132】
1つ又は2つ以上の実施形態によれば、ニューラルネットワークは、長・短期記憶ニューラルネットワークアーキテクチャ、畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network、CNN)アーキテクチャ、又は他の同様のものを実装し得る。ニューラルネットワークは、多数の層、多数の接続(例えば、エンコーダ/デコーダ接続)、規則化技術(例えば、ドロップアウト)、及び最適化特徴に関して構成可能であり得る。
【0133】
長・短期記憶ニューラルネットワークアーキテクチャは、フィードバック接続を含み、単一のデータポイント(例えば、画像など)をデータのシーケンス全体(例えば、スピーチ又は動画)と共に処理することができる。長・短期記憶ニューラルネットワークアーキテクチャの単位は、セル、入力ゲート、出力ゲート、及び忘却ゲートで構成することができ、セルは任意の時間間隔にわたって値を記憶し、ゲートは、セルへの及びセルからの情報の流れを調節する。
【0134】
CNNアーキテクチャは、1つの層内の各ニューロンが次の層内の全てのニューロンに接続される並進不変特性を有する共有重みアーキテクチャである。CNNアーキテクチャの正則化技術は、データ内の階層パターンを利用し、より小さくより単純なパターンを使用してより複雑なパターンを編成することができる。ニューラルネットワークがCNNアーキテクチャを実装する場合、アーキテクチャの他の構成可能な態様は、それぞれのステージにおける多数のフィルタ、カーネルサイズ、層ごとの多数のカーネルを含み得る。
【0135】
自動エンコーダは自動自己訓練アルゴリズムである。場合によっては、自動エンコーダは、深層学習訓練損失関数、より具体的には、自動エンコーダ臨床加重MSE損失関数を実装する訓練アルゴリズムを含む。更に、自動エンコーダは、1つ又は2つ以上のモードで実行することができる。例えば、第1のモードは、1つ又は2つ以上のフィルタを含む専用グラフィックユーザインタフェースを構築することを含むことができる。専用GUIは、事前定義されたフィルタのセットに基づいて、手動でノイズ成分をフィルタ除去する能力を提供する(生データ信号は、通常、ノイズと共に記録される点に留意されたい)。このように、自動エンコーダは、ノイズを含む元の信号、及びその自動エンコーダを訓練するために使用される、ノイズ除去された信号などの少なくとも二組のセットの信号を経験する。第2のモードは、管理環境内のノイズを記録すること、及びノイズをクリーンな信号データ(例えば、以前の段階からのクリーンなバージョン)に追加することを含むことができる。ノイズは、電力線ノイズ、接触ノイズ、偏向ノイズ、Fluroノイズ、及び心室遠視野のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0136】
自動エンコーダは、より堅牢な特徴を発見し、特に識別情報を再学習することを防止するために隠れ層を押し進めることによって、それ自体の破損したバージョンからの入力を再構築することができる。これに関して、自動エンコーダは、隠れ層をその中に強制してより堅牢な特徴(すなわち、入力のより良好な更に高レベルの表現を構成することになる有用な特徴)を発見させ、入力が特定の独自性を学習する(すなわち、常に同じ値に戻る)ことを防止する。更に、自動エンコーダは、入力をコード化し(例えば、入力についての情報を保存するために)、自動エンコーダの入力に確率的に適用された破損プロセスの影響を逆転させる。例えば、自動エンコーダ臨床加重MSE損失関数は、信号内の高周波ゾーンを検出又は定量化又は検出するための、電気信号の多段データ操作であり、次いで、自動エンコーダ臨床加重MSE損失関数を使用して、心房活動の周りの信号復元を強化する。
【0137】
逆伝播アルゴリズムは、教師あり学習のための深層学習、フィードフォワードニューラルネットワークの訓練において使用される。深層学習における形容詞「深層」は、ネットワークにおける複数の層の使用に由来する点に留意されたい。逆伝播アルゴリズムは、連鎖規則による各重みに関して、損失関数の勾配を計算することによって機能する。それらの重みは、損失関数を最小に抑制するように更新される。更に、確率的勾配降下などの勾配降下又は変形体を使用することができる。
【0138】
図中の流れ図及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるシステム、方法及びコンピュータプログラム製品の考えられる実装形態の構造、機能性、及び動作を示すものである。この点に関して、流れ図又はブロック図における各ブロックは、示された論理機能を実施するための1つ又は2つ以上の実行可能な命令を含むモジュール、セグメント、又は命令の部分を表し得るものである。いくつかの代替的な実装形態において、ブロックに示される機能は、図に示される順序以外の順序で行われてもよい。例えば、連続して示す2つのブロックは、実際に、実質的に同時に実行されてもよく、あるいはそれらのブロックは、時には、関連する機能性に応じて、逆の順序で実行されてもよい。また留意されたい点として、ブロック図及び/又は流れ図の各ブロック、並びにブロック図及び/又は流れ図のブロックの組み合わせは、特定の機能又は動作を実行する専用のハードウェアベースシステムによって実施されてもよく、あるいは、専用のハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせを実行することもできる。
【0139】
特徴及び要素が特定の組み合わせで上に記載されるが、当業者であれば、特徴又は要素の各々を単独で又は他の特徴及び要素と組み合わせて使用することができることを理解するであろう。加えて、本明細書に記載される方法は、コンピュータ又はプロセッサで実行するために、コンピュータ可読媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実施され得る。本明細書で使用するコンピュータ可読媒体とは、電波又は他の自由に伝搬する電磁波、導波管若しくは他の伝送媒体を通って伝搬する電磁波(例えば、光ファイバーケーブルを通過する光パルス)、又は動線を通って伝送される電気信号などの、それ自体が一過性の信号であるものとして解釈されるべきではない。
【0140】
コンピュータ可読媒体の例としては、電気信号(有線又は無線接続を介して送信される)及びコンピュータ可読記憶媒体が挙げられる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、これらに限定されるものではないが、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスク及びリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、コンパクトディスク(compact disk、CD)及びデジタル多用途ディスク(digital versatile disk、DVD)などの光学媒体、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory、ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory、EPROM又はフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(static random access memory、SRAM)、及びメモリスティックなどが挙げられる。プロセッサをソフトウェアと共に使用して、端末、基地局、又は任意のホストコンピュータで使用するための無線周波数送受信機を実装することができる。
【0141】
本明細書で使用される用語は、あくまで特定の実施形態を説明する目的のものに過ぎず、限定を目的としたものではない。本明細書で使用するとき、文脈上特に明記されない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数の形態をも含むものとする。用語「(comprise)」(備える)及び/又は「comprising」(備えている)は、本明細書で用いられる場合、記載された特徴、整数、工程、動作、要素、及び/又は構成部品の存在を示すものであるが、他のもう1つの特徴、整数、工程、動作、要素、構成要素及び/又はそれらの群の存在を除外するものではない点を更に理解されたい。
【0142】
本明細書の異なる実施形態の説明は例示の目的で示されたものであるが、網羅的であることも開示される実施形態に限定されることも意図していない。多くの改変及び変形が、記載される実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、当業者には明らかとなろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実用的な用途、又は市場に見られる技術と比較した技術的改良点を最も良く説明するため、又は当業者による本明細書に開示される実施形態の理解を可能とするために選択されたものである。
【0143】
〔実施の態様〕
(1) 方法であって、
1つ又は2つ以上のプロセッサによって実行される最適化エンジンによって、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、
前記最適化エンジンによって、前記データに基づいて、前記マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を含む、方法。
(2) 前記データが、前記マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含む、実施態様1に記載の方法。
(3) 前記最適化エンジンが、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサから前記データを受信する、実施態様1に記載の方法。
(4) 前記データが、長期成果結果、患者の人口統計、前記マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含む、実施態様1に記載の方法。
(5) 前記処置予測成果が、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、前記マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する、実施態様1に記載の方法。
【0144】
(6) 前記最適化エンジンが、前記データを分析して、前記処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練する、実施態様1に記載の方法。
(7) 前記最適化エンジンが、前記データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果を決定する、実施態様1に記載の方法。
(8) 前記最適化エンジンが、モデルと、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果とを利用して、前記現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、前記1つ又は2つ以上の成功予測を決定する、実施態様1に記載の方法。
(9) 前記1つ又は2つ以上の成功予測が、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性(redo procedure necessity)、又は前記現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含む、実施態様1に記載の方法。
(10) 前記アブレーション推奨が、前記1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含む、実施態様1に記載の方法。
【0145】
(11) システムであって、
最適化エンジンのためのプロセッサ実行可能命令を記憶するメモリと、
1つ又は2つ以上のプロセッサであって、前記プロセッサ実行可能命令を実行して、
前記最適化エンジンによって、マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスメトリックを含むデータを受信することと、
前記最適化エンジンによって、前記データに基づいて、前記マッピング及びアブレーション処置に関する処置予測成果を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記処置予測成果を利用して、現在のアブレーション処置のための1つ又は2つ以上の成功予測を生成することと、
前記最適化エンジンによって、前記1つ又は2つ以上の成功予測に基づいてアブレーション推奨を出力することと、を行わせる、1つ又は2つ以上のプロセッサと、を備える、システム。
(12) 前記データが、前記マッピング及びアブレーション処置中に心房の一部分内で取得された解剖学的測定値及び電気的測定値を含む、実施態様11に記載のシステム。
(13) 前記最適化エンジンが、カテーテル又は身体表面電極を含む少なくとも1つのセンサから前記データを受信する、実施態様11に記載のシステム。
(14) 前記データが、長期成果結果、患者の人口統計、前記マッピング及びアブレーション処置に関連する処置パラメータ、又は前の電気生理学的処置に関連する情報を含む、実施態様11に記載のシステム。
(15) 前記処置予測成果が、心房細動再発を防止する急性成功又は長期成功に関して、前記マッピング及びアブレーション処置のパフォーマンスを識別する、実施態様11に記載のシステム。
【0146】
(16) 前記最適化エンジンが、前記データを分析して、前記処置予測成果を決定するモデルを構築及び訓練する、実施態様11に記載のシステム。
(17) 前記最適化エンジンが、前記データの成功した処置を分析するためのモデルを利用して、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果を決定する、実施態様11に記載のシステム。
(18) 前記最適化エンジンが、モデルと、前記マッピング及びアブレーション処置の前記処置予測成果とを利用して、前記現在のアブレーション処置の生体測定データを分析して、前記1つ又は2つ以上の成功予測を決定する、実施態様11に記載のシステム。
(19) 前記1つ又は2つ以上の成功予測が、1つ又は2つ以上のアブレーション間隙に対する再実行処置の必要性、又は前記現在のアブレーション処置のための急性成果若しくは長期成果を含む、実施態様11に記載のシステム。
(20) 前記アブレーション推奨が、前記1つ又は2つ以上の成功予測及び再実行処置の確率に基づいたアブレーションのための領域を含む、実施態様11に記載のシステム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】