(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048136
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】容器をコントロールするためのコントロールユニット及びコントロール方法
(51)【国際特許分類】
B65G 47/84 20060101AFI20220317BHJP
【FI】
B65G47/84 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021149273
(22)【出願日】2021-09-14
(31)【優先権主張番号】102020000021637
(32)【優先日】2020-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ジャンパオロ ジャネーゼ
(72)【発明者】
【氏名】フランチェスコ ミランドリ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーダ マゲリーニ
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアーノ ガンベリーニ
【テーマコード(参考)】
3F072
【Fターム(参考)】
3F072AA08
3F072AA27
3F072GA03
3F072GA10
3F072GE01
3F072GG03
3F072KC01
3F072KC09
3F072KC12
(57)【要約】 (修正有)
【課題】容器保持装置の正しい回転をコントロールするためのコントロールユニット及びコントロール方法を提供する。
【解決手段】容器1をコントロールするためのコントロールユニット6であって、複数の保持装置9がそれぞれ容器を収納するように構成され、容器を長手方向回転軸線Z2を中心として保持装置自体の上で回転させるように構成された複数の保持装置と、コントロール経路に沿って保持装置を動かす供給コンベア7と、少なくとも1つのコントロール装置16と、コントロール装置が供給コンベアと同期した状態で初期位置から最終位置へ動く動作行程と、コントロール装置が供給コンベアに対して反対の方向で最終位置から初期位置へ動く後続の戻り行程とを、第1コントロール装置が移動するようにするために、コントロール経路に対して平行に前後に且つコントロール経路のセグメントに沿ってコントロール装置を動かす補助コンベアとを有する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(1)をコントロールするためのコントロールユニット(6)であって、
複数の保持装置(9)がそれぞれ、容器(1)を収納するように構成され、そして前記容器(1)を、第1長手方向回転軸線(Z2)を中心として前記保持装置(9)自体の上で回転させるように構成された、複数の保持装置(9)と、
コントロール経路(P)に沿って前記保持装置(9)を動かす供給コンベア(7)と、
少なくとも1つの第1コントロール装置(16)と、
前記第1コントロール装置(16)が前記供給コンベア(7)と同期した状態で初期位置から最終位置へ動く動作行程と、前記第1コントロール装置(16)が前記供給コンベア(7)に対して反対の方向で前記最終位置から前記初期位置へ動く後続の戻り行程とを、前記第1コントロール装置(16)が移動するようにするために、補助コンベア(13)が、前記コントロール経路(P)に対して平行に前後に且つ前記コントロール経路(P)のセグメントに沿って第1コントロール装置(16)を動かす補助コンベア(13)と、
を含み、
それぞれの保持装置(9)が、回転するように取り付けられて容器(1)の下側部分が載置される下側支持体(10)と、回転するように取り付けられて容器(1)の上側部分と係合する対向エレメント(11)とを含む形式のものにおいて、
前記コントロールユニット(6)が、前記第1コントロール装置(16)が動作行程中に前記供給コンベア(7)と同期した状態で動いている間に、保持装置(9)の対向エレメント(11)の回転の存在を検出するように、前記補助コンベア(13)によって担持された前記第1コントロール装置(16)が構成されていることを特徴とする、コントロールユニット(6)。
【請求項2】
前記第1コントロール装置(16)が動作行程中に前記供給コンベア(7)と同期した状態で動いている間に、保持装置(9)の対向エレメント(11)の回転速度を検出するように、前記第1コントロール装置(16)が構成されている、請求項1に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項3】
前記第1コントロール装置(16)が光学的コントロール装置であり、そして保持装置(9)の対向エレメント(11)をフレーミングするように構成されている、請求項1又は2に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項4】
それぞれの保持装置(9)の対向エレメント(11)が外側に、回転運動を強調するように第1回転軸線(Z2)を中心として非対称性を有するグラフィックエレメント(17)を有している、請求項3に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項5】
前記第1コントロール装置(16)が動作行程中に前記供給コンベア(7)と同期した状態で動いている間に、保持装置(9)によって担持された容器(1)を光学的にコントロールするように、前記第1コントロール装置(16)が構成されている、請求項3又は4に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項6】
前記第1コントロール装置(16)が誘導コントロール装置である、請求項1又は2に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項7】
第2コントロール装置(12)を含み、前記第2コントロール装置(12)が、前記第1コントロール装置(16)の傍らで前記補助コンベア(13)上に取り付けられており、そして前記第2コントロール装置(12)が動作行程中に前記供給コンベア(7)と同期した状態で動いている間に、保持装置(9)によって担持された容器(1)を光学的にコントロールするように構成されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項8】
前記コントロール装置(16)が、第1保持装置(9)の対向エレメント(11)の回転の存在を検出するように構成されているのに対して、前記第2コントロール装置(12)は、前記供給コンベア(7)の運動方向に対して前記第1保持装置(9)の下流側に配置された第2保持装置(9)によって担持された容器(1)を光学的にコントロールするように構成されている、請求項7に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項9】
少なくとも2つの第1コントロール装置(16)を含み、前記第1コントロール装置が互いの傍らに配置され、両方とも前記補助コンベア(13)によって担持され、そして、2つの対応保持装置(9)の対向エレメント(11)の回転の存在を検出するために同時に動作するように構成されている、請求項1から8までのいずれか1項に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項10】
前記供給コンベア(7)がドラム(8)を含み、前記ドラムが前記保持装置(9)を支持し、そして前記第1回転軸線(Z2)に対して平行な第2回転軸線(Z1)を中心として回転するように取り付けられている、請求項1から9までのいずれか1項に記載のコントロールユニット(6)。
【請求項11】
容器(1)をコントロールするためのコントロール方法であって、
それぞれが容器(1)を収納するように構成され、そして前記容器(1)を、長手方向回転軸線(Z2)を中心として保持装置(9)上で回転させるように構成された複数の保持装置(9)を、供給コンベア(7)によって、そしてコントロール経路(P)に沿って動かし、
前記コントロール装置(16)が前記供給コンベア(7)と同期した状態で初期位置から最終位置へ動く動作行程と、前記コントロール装置(16)が前記供給コンベア(7)に対して反対の方向で前記最終位置から前記初期位置へ動く後続の戻り行程とを、コントロール装置(16)が移動するようにするために、前記コントロール経路(P)に対して平行に前後に且つ前記コントロール経路(P)のセグメントに沿って、少なくとも1つのコントロール装置(16)を補助コンベア(13)によって動かす、
工程を含み、
それぞれの保持装置(9)が、回転するように取り付けられて容器(1)の下側部分が載置される下側支持体(10)と、回転するように取り付けられて容器(1)の上側部分と係合する対向エレメント(11)とを含む形式のものにおいて、
前記コントロール方法が、
前記コントロール装置(16)が動作行程中に前記供給コンベア(7)と同期した状態で動いている間に、保持装置(9)の対向エレメント(11)の回転の存在を、前記補助コンベア(13)によって担持された前記コントロール装置(16)によって検出する、さらなる工程を含むことを特徴とする、コントロール方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2020年9月14日付けで出願されたイタリア国特許出願第102020000021637号の優先権を主張する。この開示内容全体は参照することにより本明細書中に援用される。
【0002】
本発明は、種々の形式の容器、すなわち瓶、小瓶、フラスコ、バイアル、カープルなどをコントロール(control)するためのコントロールユニット及びコントロール方法に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明は、医薬産業の製品のための瓶をコントロールすることに有利に応用される。従って、このことを下記開示は一般性を失うことなしに明示的に参照する。
【0004】
製薬産業の製品のための瓶充填機械業界では、瓶の充填後に瓶を光学的にコントロールするためのコントロールユニットを使用することが知られている。
【0005】
典型的な瓶コントロールユニットは、複数の保持装置がそれぞれ、瓶を収納するように構成され、そして瓶を、長手方向回転軸線を中心として保持装置自体の上で回転させるように構成された、複数の保持装置と、円形コントロール経路に沿って保持装置を動かす供給ドラムと、供給ドラムに並んで配置されて、保持装置がコントロール経路に沿って動くのにともなって、保持装置によって担持された瓶を光学的にコントロールするように構成された少なくとも1つの光学的コントロール装置と、を含む。光学的コントロール装置は、供給ドラムの隣の固定位置に配置することができ、あるいは、補助コンベア上に取り付けることもでき、補助コンベアは、コントロール装置が供給ドラムと同期した状態で初期位置から最終位置へ動く動作行程と、コントロール装置が供給コンベアに対して反対の方向で最終位置から初期位置へ動く後続の戻り行程とを、コントロール装置が移動するようにするために、コントロール経路に対して平行に前後に且つコントロール経路のセグメントに沿って光学的コントロール装置を動かす。
【0006】
通常、それぞれの保持装置は、回転するように取り付けられて瓶の下側セグメントが載置される下側電動式支持体(lower motorized support)と、回転するように取り付けられて瓶の上側セグメントと係合するアイドル対向エレメント(idle countering element)とを含む。保持装置において、対向エレメントが(例えば軸受間に汚れが侵入した結果として)機械的な問題を有することがあり、ひいては対向エレメントはブロックされるか、又はいずれの場合にも回転が困難になり、従って(下側支持体によって与えられた運動によって回転させられる)下部の瓶と同期的に回転するのではなく、下部の瓶を擦る(瓶を損傷するリスクを生じさせ、瓶を保持装置から落下させ、そして最も幸運な場合でさえ、瓶のコントロールの有効性を低くする)。
【0007】
従って、対向エレメントの正しい回転(すなわち下側電動支持体との同期回転)をチェックするために対向エレメントの回転運動を検出するように構成された対応する運動センサを、それぞれの保持装置内に挿入することが提案されている。しかしながら、瓶コントロールユニットの共通の供給ドラムは数十個もの保持装置を含むことがあり、ひいては、供給ドラム内に数十個の運動センサを、(運動センサの購入コスト、及び運動センサの取り付けコストの両方の点で)比較的高いコストで組み付ける必要がある。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、容易且つ低コストに採用し得る、容器をコントロールするコントロールユニット及びコントロール方法、すなわち、それぞれの保持装置の対向エレメントの正しい回転を、公知の技術と比較してより低いコストでコントロールするのを可能にするコントロールユニット及びコントロール方法を提供することである。
【0009】
本発明によれば、添付のクレームにおいて主張されているものに基づく、容器をコントロールするためのコントロールユニット及び方法が提供される。
【0010】
クレームには、本明細書の不可欠な部分を形成する本発明の実施態様が記載されている。
【0011】
添付の図面を参照しながら本発明を以下に説明する。図面は実施態様のいくつかの非限定的な例を示している。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、医薬産業の製品のための瓶を示す概略図である。
【
図2】
図2は、
図1に示されたタイプの瓶コントロールユニットを概略平面図である。
【
図3】
図3は、
図2のコントロールユニットの一部を、明瞭にするために部品を取り除いた状態で示す部分斜視図である。
【
図4】
図4は、
図2のコントロールユニットの別の実施態様の一部を、明瞭にするために部品を取り除いた状態で示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1において、符号1は、製薬産業の製品2(典型的には液体又は粉末)を含有するために知られているタイプの、例えば単回使用のための(すなわち一回だけ使用し、次いで交換するディスポーザブルの)容器1(瓶、小瓶、フラスコ、バイアル、カープル、シリンジ・・・)を全体として示している。瓶1は、キャップ3を取り外すために除去しなければならないプラスチック被膜で場合によってはカバーされたキャップ3によって閉じられており、そして任意には(少なくとも)1つのラベル5を備えている。ラベルは瓶1の外面に接着されている。
【0014】
図2において、符号6は容器1を充填する機械のコントロールユニットを全体として示している。コントロールユニット6は、容器1を充填するための機械の充填ステーション内で所定量の製品2で容器1を充填する前、又は好ましくは充填した後に、それぞれの容器1に対して光学的なコントロールを実施するように構成されている。
【0015】
コントロールユニット6は回転供給コンベア7を含む。回転供給コンベア7は、コントロール経路Pに沿って容器1を動かす。コントロール経路Pに沿って、それぞれの容器1に工学的なコントロールが施される。具体的には供給コンベア7は、ドラム8であって、(
図1の平面に対して垂直な)鉛直方向回転軸線Z1を中心として、連続的な運動を伴って回転するように取り付けられている、ドラム8と、ドラム8の周囲に沿って配置された(
図2に示された)複数の保持装置9とを含む。それぞれの保持装置9は、容器1を収納するように、そして容器1を長手方向回転軸線Z2(鉛直であり且つ回転軸線Z1に対して平行であり、
図2に示されている)を中心として保持装置9自体の上で回転させるように構成されている。
【0016】
図2に示されているものによれば、それぞれの保持装置9は、対応回転軸線Z2を中心として回転するように取り付けられて容器1の下側部分が載置される下側支持体10と、対応回転軸線Z2を中心として回転するように取り付けられて容器1の上側部分と係合する対向エレメント11(言うまでもなく、対向エレメント11は下部に位置する下側支持体10と同軸的である)とを含む。
【0017】
それぞれの保持装置9において、下側支持体10は電動式であり、すなわちモータ(典型的には電動モータ)に接続されている。モータは下側支持体10に駆動トルクを加えることにより、下側支持体10を回転させる。考えられる実施態様によれば、それぞれの下側支持体10は、ドラム8によって担持されたその固有の電動モータを含んでよく、あるいは、ドラム8によって担持された同じ電動モータが、互いに近接する2つ又は3つ以上の下側支持体10を回転させてもよい。
【0018】
それぞれの保持装置9において、対向エレメント11は鉛直方向に(すなわち回転軸線Z2に沿って)運動可能であることにより、対向エレメント11が対応容器1の上側セグメントから取り外される受容/解放位置と、対向エレメント11が所与の(較正された)力で対応容器1の上側セグメントを押圧することにより、容器1を下側支持体10に押し付け、そして容器1を保持装置9内にロックされた状態に維持する保持位置(
図2に示されている)との間で動く。
【0019】
それぞれの保持装置9において、対向エレメント11はアイドル状態で取り付けられていることにより、回転軸線Z2を中心として自由に(すなわちいかなるタイプのトルクも加えることなしに)回転する。使用中、電動式の下側支持体10は対応モータによって回転軸線Z2を中心として回転させられ、次いで回転運動を容器1に伝達する。容器1は回転運動を対向エレメント11に伝達する(対向エレメントはアイドル状態で取り付けられていることにより、容器1の回転運動に受動的に追従する)。
【0020】
図1に示されているものによれば、コントロールユニット6はサイド・バイ・サイド状に並ぶ2つのツイン型のコントロール装置12を含む。それぞれのコントロール装置は、保持装置9によって担持された対応容器1を光学的にコントロールするように構成されている。2つのコントロール装置12は並列に動作し、すなわちこれらはサイド・バイ・サイド状に並ぶ2つの容器1を同時に光学的にコントロールするために一緒に動作するように形成されている。
【0021】
コントロールユニット6はさらに補助コンベア13を含む。補助コンベアは、コントロール装置12が供給コンベア7と同期した状態で初期位置から最終位置へ動くコントロール動作行程と、コントロール装置12が供給コンベア7に対して反対の方向で最終位置から初期位置へ動く後続の戻り行程とを装置12に与えるために、コントロール経路Pに対して平行に前後に且つコントロール経路Pのセグメントに沿って2つのコントロール装置12を支持して動かす。言うまでもなく、2つのコントロール装置12は、動作工程中には(動作工程中、2つのコントロール装置12が2つの対応容器1と同期した状態で動き、ひいては2つの定置の容器1に「標的を定める(spot)」)、2つの保持装置9によって担持された2つの対応容器1を光学的にコントロールするのに対して、戻り工程中には、これらのコントロール装置はいかなる光学的コントロールも行わない。
【0022】
具体的には、補助コンベア13は円弧様(いわゆるブーメラン)、又はリング様に成形された支持ボディ14を含む。支持ボディは回転軸線Z1を中心として回転するようにドラム8に並んで取り付けられ、2つのコントロール装置12を支持している。さらに、補助コンベア13はアクチュエータ装置15を含む。アクチュエータ装置は支持ボディ14を前後に周期的に回転させる。アクチュエータ装置15はドラム14の回転運動に対して完全に機械的に独立していてよく(すなわちこれは、コントロールチェーン(control chain)によって電子的にのみドラム14の回転運動と同期させることができる)、あるいは、アクチュエータ装置15はドラム14の回転運動から運動を機械的に得ることもできる。
【0023】
コントロールユニット6はサイド・バイ・サイド状に並ぶ2つのツイン型のコントロール装置16を含む。コントロール装置16は2つのコントロール装置12の傍らで補助コンベア13の支持ボディ14上に取り付けられており、すなわち、2つのコントロール装置16は、(コントロール装置12と一緒に)補助コンベア13によって担持されることにより、動作行程と戻り行程とを交互に、コントロール経路Pに対して平行に前後に周期的に運動する。それぞれのコントロール装置16は、コントロール装置16が動作行程中に供給コンベア7と同期した状態で動いている間に、保持装置9の対向エレメント11の回転の存在(及び速度)を検出するように構成されている。これら2つのコントロール装置16はまた並列に動作する。すなわちコントロール装置16は、サイド・バイ・サイド状に並ぶ2つの対向エレメント11の回転を同時に光学的にコントロールするために一緒に作業するように形成されている。
【0024】
保持装置9によって担持された容器1をコントロール装置12によって光学的にコントロールするために装置9の回転を用いる前に、保持装置9内における正しい回転機能をコントロール装置16によって事前にチェックするように、コントロール装置16はコントロール装置12の上流側に配置されていることが好ましい。
【0025】
添付の図面に示された実施態様の場合、それぞれのコントロール装置16は、保持装置9の対向エレメント11をフレーミングする(frame)ように構成された光学的コントロール装置である。具体的には、それぞれの保持装置9の対向エレメント11は外側に、回転運動を強調するように回転軸線Z2を中心として非対称性を有するグラフィックエレメント17(
図2に示されている)を備えている(例えばグラフィックエレメント17は黒色ストライプと白色ストライプとを交互に示すことができる)。
【0026】
図示されていない異なる実施態様によれば、それぞれのコントロール装置16は誘導コントロール装置であってもよい。この実施態様では、それぞれの対向エレメント11は外部に、強磁性材料から形成された複数の突起を備えている(前記実施態様では、コントロール装置16は一種のフォニックホイールによって形成されている)。強磁性材料の位置はコントロール装置16によって検出される。具体的には、それぞれの保持装置9の対向エレメント11の突起は、回転運動を強調するために、回転軸線Z2を中心としてリング様に配置されている。
【0027】
図示されていないさらなる実施態様によれば、それぞれのコントロール装置16は、保持装置9の対向エレメント11に配置された磁気センサと複数の磁石とを含む。具体的には、磁石は、回転運動を強調するために、回転軸線Z2を中心としてリング様に、それぞれの保持装置9の対向エレメント11に配置されている。
【0028】
図3に示された実施態様では、容器1を光学的にコントロールする2つのコントロール装置12と、対向エレメント11の回転の存在(及び回転速度)を検出する2つのコントロール装置16とが設けられている。
図4に示された別の実施態様では、2つのコントロール装置16だけが設けられており、これらのコントロール装置16の両方は、容器1を光学的にコントロールし、そして対向エレメント11の回転の存在を検出する。換言すれば、
図4に示された別の実施態様では、コントロール装置12の機能はコントロール装置16によって発揮される。コントロール装置16は従って二重の機能、すなわち容器1の光学的コントロールと、対向エレメント11の回転の存在の検出とを実施しなければならない。
【0029】
添付の図面に示された実施態様では、並列に動作する2つのコントロール装置12と、並列に動作する2つのコントロール装置16とが設けられている。言うまでもなく、コントロール装置12及び16の数は種々様々であってよい。例えば、ただ1つのコントロール装置12が設けられてもよく、ただ1つのコントロール装置16が設けられてもよく、3つ又は4つ以上のコントロール装置12が設けられてもよく、あるいは3つ又は4つ以上のコントロール装置16が設けられてもよい(さらに、コントロール装置12の数はコントロール装置16の数とは異なっていてもよく、例えば3つのコントロール装置12及び2つのコントロール装置16を設けることもできる)。
【0030】
図2及び3に関連して注目すべき重要なことは、保持装置9がコントロール装置16によってフレーミングされる(framed)と、保持装置9は対応回転軸線Z2を中心として回転させられ、これによりそれぞれの容器1に回転を与えることである。このことは、コントロール装置12によって行われる容器1の後続の光学的コントロールのために役立つ。すなわち、いわゆる「粒子コントロール(particle control)」を実施するために、コントロール装置12の上流側で(すなわちコントロール装置16のところで)高速で容器1が回転させられ、続いてコントロール装置12において、容器1内部の内容物の慣性運動を示す画像を(コントロール装置12によって)取得するために容器1は突然に停止させられる。あるいは、単に専らコントロール装置16が対向エレメント11の正しい回転をコントロールするのを可能にするために、保持装置9はコントロール装置16によってフレーミングされると対応回転軸線Z2を中心として回転させられる。
【0031】
図4に関連して注目すべき重要なことは、コントロール装置16によって実施される光学的コントロールが、容器1を、対応回転軸線Z2を中心として(ゆっくりと)回転させ得る場合にのみ、コントロール装置16を使用して、容器1のコントロールと、対向エレメント11の正しい回転のコントロールとの両方を実施でき、すなわちいわゆる「化粧品コントロール(cosmetic control)」を実施できることである。化粧品コントロールは、容器1の全周にわたる展開状態(development)をフレーミングすることを必要とする。
【0032】
本明細書中に記載された実施態様は、本発明の範囲を逸脱することなしに互いに組み合わせることができる。
【0033】
上記コントロールユニット6は数多くの利点を有している。
【0034】
具体的には、上記コントロールユニット6は、同様の周知のコントロールユニット6よりも製造コストが低い。それというのも、ドラム8の保持装置9全てに対して(数十個ある場合さえある)、コントロール装置16が2つしか必要でないからである。これら2つのコントロール装置は、全ての保持装置9の対向エレメント11の正しい回転を周期的にチェックすることができる。
【0035】
さらに、コントロール装置16は、供給コンベア7と同期した状態で動くと動作することができるので、コントロール装置16が比較的シンプル且つ低コストな場合でも、保持装置9の対向エレメント11の正しい回転をシンプルに、しかし極めて効果的にチェックすることができる。
【外国語明細書】