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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048287
(43)【公開日】2022-03-25
(54)【発明の名称】カメラ用フィルターユニット
(51)【国際特許分類】
   G03B 11/00 20210101AFI20220317BHJP
   G03B 17/12 20210101ALI20220317BHJP
   G02B 5/30 20060101ALI20220317BHJP
【FI】
G03B11/00
G03B17/12 Z
G02B5/30
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022014390
(22)【出願日】2022-02-01
(62)【分割の表示】P 2017109512の分割
【原出願日】2017-06-01
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 〔展示会名〕 マリンダイビングフェア2017 〔開催日〕 平成29年4月7日 〔開催場所〕 池袋サンシャインシティ 文化会館ビル2階 展示ホールD(東京都豊島区東池袋3-1-4)
(71)【出願人】
【識別番号】595132061
【氏名又は名称】有限会社イノン
(74)【代理人】
【識別番号】100089026
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 高明
(74)【代理人】
【識別番号】100091580
【弁理士】
【氏名又は名称】宮尾 雅文
(72)【発明者】
【氏名】井上 彰英
(57)【要約】
【課題】水面下のごく浅い深度から深い深度に亘って赤色を補正することができるカメラ用フィルターユニットを提供すること。
【解決手段】本発明では、カメラのレンズに装着して用いられ、光が偏光作用を受ける外側偏光フィルターと、前記外側偏光フィルターを経過した光が再び偏光作用を受ける内側偏光フィルターとを備え、前記内側偏光フィルターを経過した光を用いて被写体や背景の見え方に変化を与えるカメラ用フィルターユニットにおいて、前記外側偏光フィルターは、青色側波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有する赤色偏光板を有し、前記内側偏光フィルターは、青色側波長域から赤色側波長域の光を吸収する広域吸収性を有し且つ前記広域吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するグレー色偏光板を有するようにした。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中で動作可能な水中用カメラのレンズに装着して用いられ、カメラのレンズに装着して用いられ、光が偏光作用を受ける外側偏光フィルターと、前記外側偏光フィルターを経過した光が再び偏光作用を受ける内側偏光フィルターとを備え、前記内側偏光フィルターを経過した光を用いて被写体や背景の見え方に変化を与えるカメラ用フィルターユニットにおいて、
被写体で反射した光が入射する前記外側偏光フィルターは、青色側波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有する赤色偏光板を有し、
前記赤色偏光板によって作り出された赤色偏光が入射する前記内側偏光フィルターは、青色側波長域から赤色側波長域の光を吸収する広域吸収性を有し且つ前記広域吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するグレー色偏光板を有し、
前記外側偏光フィルターは前記内側偏光フィルターに対して回転可能に構成され、前記外側偏光フィルターを回転操作することにより、前記赤色偏光板が前記グレー偏光板に対して回転し、前記グレー色偏光板によって吸収される赤色偏光の吸収率が前記外側偏光フィルター及び前記内側偏光フィルターの両偏光軸の交わり角度に応じて無段階に変更され、前記グレー色偏光板を通過する光の赤色の濃淡が無段階に変化することを特徴とするカメラ用フィルターユニット。
【請求項2】
前記外側偏光フィルターの赤色偏光板は、前記選択吸収性及び異方吸収性を有する第一の二色性色素を用いて構成され、
前記内側偏光フィルターのグレー色偏光板は、前記広域吸収性及び異方吸収性を有する第二の二色性色素を用いて構成されることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フィルターユニット。
【請求項3】
前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板は、いずれも円形状に形成され、
前記外側偏光フィルターは、
前記赤色偏光板の円周部に取付けられる赤色偏光板装着リングと、
前記赤色偏光板装着リングを前記赤色偏光板の円周方向に回転可能に保持する赤色偏光板装着フレームとを有し、
前記内側偏光フィルターは、
前記グレー色偏光板の円周部に取付けられるグレー色偏光板装着リングと、
前記グレー色偏光板装着リングを不動に保持するグレー色偏光板装着フレームとを有し、
前記赤色偏光板装着フレーム及びグレー色偏光板装着フレームは、互いに同心状に配置されて回転されることにより互いに着脱するバヨネット着脱機構を構成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラ用フィルターユニット。
【請求項4】
前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板は、いずれも円形状に形成され、
前記外側偏光フィルターは、
前記赤色偏光板の円周部に取付けられる赤色偏光板装着リングと、
前記赤色偏光板装着リングを不動に保持する赤色偏光板装着フレームとを有し、
前記内側偏光フィルターは、
前記グレー色偏光板の円周部に取付けられるグレー色偏光板装着リングと、
前記グレー色偏光板装着リングを不動に保持するグレー色偏光板装着フレームとを有し、
前記赤色偏光板装着フレームは、操作力を受けて前記赤色偏光板の面内中心方向に移動し且つ復元力により元の位置に戻るフックオス部を有し、
前記グレー色偏光板装着フレームは、前記赤色偏光板装着フレームのフックオス部が元の位置に戻った状態で前記フックオス部と係り合い、前記フックオス部が前記赤色偏光板の面内中心方向に移動した状態で前記フックオス部との係り合いが解除されるフックメス部を有し、
前記赤色偏光板装着フレームのフックオス部が前記グレー色偏光板装着フレームのフックメス部に係り合った状態で、前記赤色偏光板装着フレームと前記グレー色偏光板装着フレームが互いに前記赤色偏光板の円周方向に回転可能に連結されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラ用フィルターユニット。
【請求項5】
前記外側偏光フィルターの赤色偏光板と前記内側偏光フィルターのグレー色偏光板とで形成される隙間に水が浸入しうる導水経路が形成されることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載のカメラ用フィルターユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光作用の重ね合わせを利用して被写体や背景の見え方に変化を与えるカメラ用フィルターユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ用フィルターユニットとしては、被写体や背景の特定色の濃淡を調節することを目的とし、赤色偏光板と無色偏光板を同心状に対向配置させるとともに赤色偏光板と無色偏光板を同心軸周りに回転させて両偏光板の偏光軸を直交ないし平行とすることにより、両偏光板の透過光を濃い赤色から淡い赤色に変化させるようにしたものが提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭51-161816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば海中の写真は、被写体や背景の見え方が陸上での実際の見え方と異なり、青味の強い色になる。水面から深くなるほど赤色側波長域の光が吸収され減少していくためである。
以下、550nmよりも長波長側を赤色側波長域とし、550nmよりも短波長側を青色側波長域とする。
【0005】
被写体や背景の見え方を陸上での実際の見え方と同様に色鮮やかなものとするためには、赤色の補正が必要となる。また、多様な水中撮影に対応できるよう、水面下のごく浅い深度から深い深度に亘って当該補正が可能であることが望まれる。
【0006】
特許文献1のカメラ用フィルターユニットは、偏光板の透過光を濃い赤色から淡い赤色に変化させるものである。
しかしながら、特許文献1のカメラ用フィルターユニットは、両偏光板の偏光軸を直交ないし平行とすることにより、両偏光板の透過光を濃い赤色から淡い赤色に変化させる具体的な構成が明らかでなく、水面下のごく浅い深度から深い深度に亘って赤色の補正を確実に行えるか否かは不明である。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、水面下のごく浅い深度から深い深度に亘って赤色を補正することができるカメラ用フィルターユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した目的を達成するため、請求項1に記載の発明にあっては、水中で動作可能な水中用カメラのレンズに装着して用いられ、カメラのレンズに装着して用いられ、光が偏光作用を受ける外側偏光フィルターと、前記外側偏光フィルターを経過した光が再び偏光作用を受ける内側偏光フィルターとを備え、前記内側偏光フィルターを経過した光を用いて被写体や背景の見え方に変化を与えるカメラ用フィルターユニットにおいて、被写体で反射した光が入射する前記外側偏光フィルターは、青色側波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有する赤色偏光板を有し、前記赤色偏光板によって作り出された赤色偏光が入射する前記内側偏光フィルターは、青色側波長域から赤色側波長域の光を吸収する広域吸収性を有し且つ前記広域吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するグレー色偏光板を有し、
前記外側偏光フィルターは前記内側偏光フィルターに対して回転可能に構成され、前記外側偏光フィルターを回転操作することにより、前記赤色偏光板が前記グレー偏光板に対して回転し、前記グレー色偏光板によって吸収される赤色偏光の吸収率が前記外側偏光フィルター及び前記内側偏光フィルターの両偏光軸の交わり角度に応じて無段階に変更され、前記グレー色偏光板を通過する光の赤色の濃淡が無段階に変化することを特徴とするカメラ用フィルターユニットである。
【0009】
「偏光軸」
はじめに偏光軸について定義する。偏光軸は、直線偏光を入射させたときに最も透過率が大きくなる偏光板の仮想軸をいう。
【0010】
請求項1に記載のカメラ用フィルターユニットにおいては、被写体の反射光は、外側偏光フィルターの赤色偏光板、内側偏光フィルターのグレー色偏光板、レンズの順で透過し、カメラに取り込まれて被写体の写真が形成される。
【0011】
被写体で反射した光は、先ず外側偏光フィルターの赤色偏光板に入射する。赤色偏光板に入射した光は、赤色偏光板によって青色側波長域の光が選択的に吸収され、特定の振動方向に偏った赤色偏光となる。
【0012】
赤色偏光板によって作り出された赤色偏光は、内側偏光フィルターのグレー色偏光板に入射する。グレー色偏光板に入射した赤色偏光は、その電場の振動方向に応じて異なる吸収率でグレー色偏光板に吸収される。
【0013】
従って、例えば赤色偏光板を回転させると、グレー色偏光板によって吸収される赤色偏光の吸収率が外側偏光フィルター及び内側偏光フィルターの両偏光軸の交わり角度に応じて無段階に変更され、グレー色偏光板を通過する光の赤色の濃淡が無段階に変化する。
【0014】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成に加え、前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板は、いずれも特定の波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる二色性色素を用いて構成されることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載のカメラ用フィルターユニットに用いられる第一の二色性色素は、400nm~550nmの波長を有する青色側波長域の光よりも550nm~750nmの波長を有する赤色側波長域の光を強く吸収する選択吸収性を有し且つこの選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなるものであれば適用できる。尚、第二の二色性色素は、ヨウ素を含むものであることが好ましい。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加え、前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板は、いずれも円形状に形成され、前記外側偏光フィルターは、前記赤色偏光板の円周部に取付けられる赤色偏光板装着リングと、前記赤色偏光板装着リングを前記赤色偏光板の円周方向に回転可能に保持する赤色偏光板装着フレームとを有し、前記内側偏光フィルターは、前記グレー色偏光板の円周部に取付けられるグレー色偏光板装着リングと、前記グレー色偏光板装着リングを不動に保持するグレー色偏光板装着フレームとを有し、前記赤色偏光板装着フレーム及びグレー色偏光板装着フレームは、互いに同心状に配置されて回転されることにより互いに着脱するバヨネット着脱機構を構成することを特徴とする。
【0017】
請求項3に記載のカメラ用フィルターユニットは、赤色偏光板を保持した赤色偏光板装着リングがその円周方向に回転可能に保持されているため、赤色偏光板装着リングの回転の操作量に応じて、光の赤色の濃淡を無段階に変更できる。
【0018】
また、請求項3に記載のカメラ用フィルターユニットにおいて、赤色偏光板装着フレーム及びグレー色偏光板装着フレームは、互いに同心状に配置されて回転されることにより互いに着脱するため、外側偏光フィルター及び内側偏光フィルターの互いの着脱に際し、ネジやその他の部品の細かな操作を必要としない。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の構成に加え、前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板は、いずれも円形状に形成され、前記外側偏光フィルターは、前記赤色偏光板の円周部に取付けられる赤色偏光板装着リングと、前記赤色偏光板装着リングを不動に保持する赤色偏光板装着フレームとを有し、前記内側偏光フィルターは、前記グレー色偏光板の円周部に取付けられるグレー色偏光板装着リングと、前記グレー色偏光板装着リングを不動に保持するグレー色偏光板装着フレームとを有し、前記赤色偏光板装着フレームは、操作力を受けて前記赤色偏光板の面内中心方向に移動し且つ復元力により元の位置に戻るフックオス部を有し、前記グレー色偏光板装着フレームは、前記赤色偏光板装着フレームのフックオス部が元の位置に戻った状態で前記フックオス部と係り合い、フックオス部が前記赤色偏光板の面内中心方向に移動した状態で前記フックオス部との係り合いが解除されるフックメス部を有し、前記赤色偏光板装着フレームのフックオス部が前記グレー色偏光板装着フレームのフックメス部に係り合った状態で、前記赤色偏光板装着フレームと前記グレー色偏光板装着フレームが互いに前記赤色偏光板の円周方向に回転可能に連結されることを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載のカメラ用フィルターユニットにおいて、赤色偏光板装着フレームのフックオス部とグレー色偏光板装着フレームのフックメス部が互いに係り合った状態で、赤色偏光板装着フレームとグレー色偏光板装着フレームが互いに赤色偏光板の円周方向に回転可能に連結される。
【0021】
従って、赤色偏光板装着フレームの回転操作を通じて赤色偏光板がその円周方向に回転し、赤色偏光板装着フレームの回転の操作量に応じ、赤色偏光板の偏光軸とグレー色偏光板の偏光軸の互いの交わり角度が無段階で変化し、光の赤色の濃淡が無段階に変化する。
【0022】
また、赤色偏光板装着フレームのフックオス部とグレー色偏光板装着フレームのフックメス部の互いの係り合いは、操作力を受けて赤色偏光板の面内中心方向に移動し且つ復元力により元の位置に戻るフックオス部により行われ、ネジやその他の部品の細かな操作を必要としない。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の構成に加え、前記外側偏光フィルターの赤色偏光板と前記内側偏光フィルターのグレー色偏光板とで形成される隙間に水が浸入しうる導水経路が形成されることを特徴とする。
【0024】
請求項5に記載のカメラ用フィルターユニットは、上記導水経路を有するため、カメラ用フィルターユニットを水中に沈めると、赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間の空気が水中に排出され当該隙間が水で満たされる。また、赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間と外部は連通しているため、カメラ用フィルターユニットが使用される水中の深度に関わらず、当該隙間と外部の水圧差が常に一定に保たれる。なお、水中での使用後には、導水経路を通って赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間を満たしていた水が排出される。
【発明の効果】
【0025】
請求項1に記載の発明は、前記外側偏光フィルターは、入射光のうち青色側波長域の光を選択的に吸収し、入射光から特定の振動方向に偏った赤色偏光を作り出す赤色偏光板を有し、前記内側偏光フィルターは、前記赤色偏光に対し、前記赤色偏光の振動方向に応じて異なる吸収率を示すグレー色偏光板を有する。
【0026】
このため、例えば赤色偏光板を回転させると、グレー色偏光板によって吸収される赤色偏光の吸収率が外側偏光フィルター及び内側偏光フィルターの両偏光軸の交わり角度に応じて無段階に変更され、グレー色偏光板を通過する光の赤色の濃淡が無段階に変化する。
【0027】
従って、水面下のごく浅い深度から深い深度に亘って赤色を補正することができるようになる。従って、海中で撮影した写真に対し、陸上で撮影した写真と同様の色鮮やかさを再現できる。
【0028】
請求項2に記載の発明は、前記赤色偏光板と前記グレー色偏光板が、いずれも特定の波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる二色性色素を用いて構成されるため、請求項1の効果を確実に得ることができる。
【0029】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2の構成に加え、赤色偏光板がその円周方向に回転可能に保持される構成を有するため、外側偏光フィルターの回転の操作量に応じ、光の赤色の濃淡が無段階に変更する。
従って、請求項1又は請求項2の効果を容易に得ることができる。操作の容易性は、陸上に比べて手元の操作が困難な水中での使用にあっては特に重要になる。
【0030】
また、カメラ用フィルターユニットを水中で使用する場合は、例えば赤色偏光板やグレー色偏光板に作用する水圧による変形・破損を回避するため、赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間を水で満たす必要がある。
従って、水中での赤色偏光板装着リングとグレー色偏光板装着リングの互いの着脱操作が望まれる。
【0031】
請求項3に記載の発明は、赤色偏光板装着フレーム及びグレー色偏光板装着フレームは、互いに同心状に配置されて回転されることにより互いに着脱するように構成されるため、外側偏光フィルター及び内側偏光フィルターの互いの着脱に際し、ネジやその他の部品の細かな操作を必要としない。
従って、手元の操作が困難な水中での使用において部品の脱落・紛失を防止できる。また、両フィルターの互いの着脱に際し、金属製の部品を必要としないため、特にカメラ用フィルターユニットの海中での使用における耐腐食性に優れる。
【0032】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3の構成に加え、赤色偏光板装着フレームの回転操作を通じて赤色偏光板がその円周方向に回転する構成を備えているため、赤色偏光板装着フレームの回転の操作量に応じ、光の赤色の濃淡が無段階に変化する。
従って、請求項1又は請求項2の効果を容易に得ることができる。操作の容易性は、陸上に比べて手元の操作が困難な水中での使用にあっては特に重要になる。
【0033】
また、請求項4に記載の発明において、赤色偏光板装着フレームとグレー色偏光板装着フレームの互いの係り合いは、操作力を受けて赤色偏光板の面内中心方向に移動し且つ復元力により元の位置に戻るフックオス部により行われ、ネジやその他の部品の細かな操作を必要としない。従って、請求項1又は請求項2の効果を更に容易に得ることができる。
【0034】
請求項5に記載の発明は、請求項3又は請求項4に記載の構成に加え、前記外側偏光フィルターの赤色偏光板と前記内側偏光フィルターのグレー色偏光板とで形成される空間に水が浸入しうる導水経路を有する。
このため、カメラ用フィルターユニットを水中に沈めると、赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間の空気が水中に排出され当該隙間が水で満たされる。また、赤色偏光板とグレー色偏光板とで形成される隙間と外部は連通しているため、カメラ用フィルターユニットが使用される水中の深度に関わらず、当該隙間と外部の水圧差が常に一定に保たれる。
従って、請求項3又は請求項4に記載の効果に加え、カメラ用フィルターユニットが使用される水中の深度に関わらず、水圧に基づく赤色偏光板やグレー色偏光板の偏光板面の歪みを回避でき、以って赤色補正を良好に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1図1は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第1実施形態を示す図であり、図1(a)は外側偏光フィルターと内側偏光フィルターを組み付けた状態及びレンズ鏡筒との関係を示す図であり、図1(b)は外側偏光フィルターと内側偏光フィルターを分離した状態を示す図である。
図2図2は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第1実施形態を示す図であり、図2(a)は赤色偏光板の構成模式図であり、図2(b)はグレー色偏光板の構成模式図である。
図3図3は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第1実施形態を示す図であり、図3(a)はカメラ用フィルターユニットの側面図であり、図3(b)は図3(a)のX方向視の図であり、図3(c)は図3(a)のY方向視の図である。
図4図4は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第1実施形態を示す図であり、図4(a)は図3(b)のA-A線断面図であり、図4(b)は図3(b)のB-B線断面図であり、図4(c)は図4(a)のC部拡大図である。
図5図5は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第2実施形態を示す図であり、図5(a)はカメラ用フィルターユニットの側面図であり、図5(b)は図5(a)のX方向視の図であり、図5(c)は図5(a)のY方向視の図である。
図6図6は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第2実施形態を示す図であり、図6(a)は図5(b)のA-B線断面図及びB-C断面図であり、図6(b)は図6(a)のD部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
<第1実施形態>
添付図面を参照して、本発明に係るカメラ用フィルターユニットを実施形態に基づき詳細に説明する。
【0037】
本実施形態のカメラ用フィルターユニットは、偏光作用の重ね合わせを利用して被写体や背景の見え方に変化を与えるカメラ用フィルターユニットである。
【0038】
図1(a)及び(b)に示すように、本実施形態のカメラ用フィルターユニット10は、水中用カメラ50のレンズ51に装着して用いられ、光が最初に偏光作用を受ける赤色偏光板13を有する外側偏光フィルター11と、外側偏光フィルター11の赤色偏光板13を経過した光が再び偏光作用を受けるグレー色偏光板14を有する内側偏光フィルター12とを備えている。
従って、被写体の反射光は、赤色偏光板13、グレー色偏光板14、レンズ51の順で経過して水中用カメラ50に取り込まれ、偏光作用の重ね合わせを利用した被写体の写真が形成される。
【0039】
内側偏光フィルター12とレンズ鏡筒52との着脱は、回転の操作によって互いの固定とその解除が行われるバヨネット機構により行われる。
【0040】
赤色偏光板13は、正面視円形状に形成されており、図2(a)に示すように、透明樹脂製の基材を第一の二色性色素を用いて染色した赤色偏光フィルム17と、この赤色偏光フィルム17を挟み込む2枚の透明ガラス製の外側透明板18とを用いて構成されている。赤色偏光フィルム17と外側透明板18は、光学用接着剤16により互いに貼り合わされている。
【0041】
第一の二色性色素は、青色側波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つこの選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するものである。
【0042】
グレー色偏光板14は、赤色偏光板13と同様に正面視円形状に形成されており、図2(b)に示すように、透明樹脂製の基材を第二の二色性色素を用いて染色したグレー色偏光フィルム21と、このグレー色偏光フィルム21を挟み込む2枚の透明ガラス製の内側透明板22とを用いて構成されている。グレー色偏光フィルム21と内側透明板22は、光学用接着剤16により互いに貼り合わされている。
【0043】
第二の二色性色素は、青色側波長域から赤色側波長域の光を吸収する広域吸収性を有し、この広域吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するものである。
【0044】
図3(a)はカメラ用フィルターユニット10の側面図であり、図3(b)は図3(a)のX方向視の図であり、図3(c)は図3(a)のY方向視の図である。また、図4(a)は図3(b)のA-A線断面図であり、図4(b)は図3(b)のB-B線断面図であり、図4(c)は図4(a)のC部拡大図である。
【0045】
外側偏光フィルター11は、図3及び図4に示すように、赤色偏光板13の円周部に取付けられる合成樹脂製の赤色偏光板装着リング24と、この赤色偏光板装着リング24を赤色偏光板13の円周方向に回転可能に保持する合成樹脂製の赤色偏光板装着フレーム26とを有している。
【0046】
赤色偏光板装着リング24は、図4(a)及び(b)に示すように、光の入射方向40と反対方向に向かって開口面が拡大するように形状が設定されケラレ防止が図られている。
【0047】
赤色偏光板装着リング24と赤色偏光板装着フレーム26は、赤色偏光板装着リング24の回転時に触れられる操作部29を残して、部分的に重なり合うように取り付けられている。
【0048】
赤色偏光板装着リング24と赤色偏光板装着フレーム26は、互いに摺動しながら回転できるように相互に係止されている。符号28は、赤色偏光板装着リング24に赤色偏光板13を固定するための押さえ環である。
【0049】
内側偏光フィルター12は、図3及び図4に示すように、グレー色偏光板14の円周部に取付けられる合成樹脂製のグレー色偏光板装着リング25と、このグレー色偏光板装着リング25を回転規制して不動に保持する合成樹脂製のグレー色偏光板装着フレーム27とを有している。
グレー色偏光板装着リング25とグレー色偏光板装着フレーム27は、部分的に重なり合うように取り付けられている。
【0050】
赤色偏光板装着フレーム26及びグレー色偏光板装着フレーム27は、互いに同心状に配置されて回転されることにより互いに着脱するバヨネット着脱機構となっている。
【0051】
図4(c)に示すように、赤色偏光板13とグレー色偏光板14とで形成される隙間36に水が浸入しうる導水経路34(30、31、32、33)が形成されている。
【0052】
導水経路34は、図1(b)及び図3(c)に示すように、グレー色偏光板装着フレーム27に設けられた細長穴35から取り込まれた水が、導水経路33→導水経路32→導水経路31→導水経路30に向かって流れ込むようになっている。
【0053】
次にカメラ用フィルターユニット10の使用方法および効果を説明する。
例えば海中での撮影に際しては、海中で赤色偏光板装着フレーム26とグレー色偏光板装着フレーム27を互いに回転させて、外側偏光フィルター11と内側偏光フィルター12を分離させ、赤色偏光板13とグレー色偏光板14とで形成される隙間36を海水で満たす。
【0054】
これにより、水圧に基づく赤色偏光板やグレー色偏光板の偏光板面の歪みを回避でき、以って赤色補正を良好に行えるようになる。外側偏光フィルター11と内側偏光フィルター12の分離は、互いに回転させるだけで行われる。
【0055】
また、カメラ用フィルターユニット10に上記の隙間36に水を案内する導水経路34が設けられており、常に隙間36に海水が案内されるようになっている。つまり、隙間36と外部の環境との水圧差は自動的に常に平衡調節されており、赤色偏光板13やグレー色偏光板14の偏光板面の歪みが常に抑えられている。
【0056】
海中の写真は、被写体や背景の見え方が陸上での実際の見え方と異なり、青味の強い色になる。水面から深くなるほど赤色側波長域の光が吸収され減少していくためである。そこで、陸上で撮影した写真と同様の色鮮やかさが再現できるように、水中用カメラ50のレンズ51に入射する光の赤色の濃淡を補正する。
【0057】
赤色の濃淡を補正するため、カメラ用フィルターユニット10の操作部29を操作し、赤色偏光板装着リング24を赤色偏光板13の周方向に回転させ、外側偏光フィルター11側の赤色偏光板13と内側偏光フィルター12側のグレー色偏光板14の両偏光軸の交わり角度を変化させる。
【0058】
回転は無段階に可能であり、赤色偏光板13の偏光軸とグレー色偏光板14の両偏光軸の交わり角度は無段階で変化させることができる。両偏光軸の交わり角度に応じ、光が持つ赤色が濃い赤色から無色に近い薄い赤色に変化する。従って、海中の水面直下から深い深度に亘って、赤色を補正することができる。
【0059】
<第2実施形態>
本実施形態のカメラ用フィルターユニットは、赤色偏光板及びグレー色偏光板を保持する構成部分を変更した例であり、第1実施形態のカメラ用フィルターユニットと同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0060】
図5(a)はカメラ用フィルターユニットの側面図であり、図5(b)は図5(a)のX方向視の図であり、図5(c)は図5(a)のY方向視の図である。図6は本発明に係るカメラ用フィルターユニットの第2実施形態を示す図であり、図6(a)は図5(b)のA-B線断面図及びB-C断面図であり、図6(b)は図6(a)のD部拡大図である。
【0061】
本実施形態のカメラ用フィルターユニット60の外側偏光フィルター61は、図5及び図6に示すように、赤色偏光板13の円周部に取付けられる合成樹脂製の赤色偏光板装着リング63と、この赤色偏光板装着リング63を赤色偏光板13を回転しないように保持する合成樹脂製の赤色偏光板装着フレーム64とを有している。符号67は、赤色偏光板装着リング63に赤色偏光板13を固定するための押さえ環である。
【0062】
赤色偏光板装着リング63は、図6(a)及び(b)に示すように、後述するフック操作つまみ80が赤色変更板13の回転の操作部となる。そのため、第1実施形態の赤色偏光板装着リング63のように光の入射方向40の反対側に向かって張り出す操作部29を必要としない。
従って、第1実施形態の赤色偏光板装着リング24と比較し、光の入射方向40方向に薄い寸法を設定でき、これにより、ケラレ防止を図る必要もない構成となっている。
【0063】
赤色偏光板装着リング63は、赤色偏光板装着フレーム64により保持されている。この赤色偏光板装着フレーム64は、赤色偏光板装着リング63の回転時に触れられるフック操作つまみ80を有している。
【0064】
フック操作つまみ80は、図6(b)に示すように、使用者の操作力を受けて赤色偏光板13の面内中心方向である可動方向83の上下に移動しうるフックオス部81を有している。このフックオス部81は、図示しないバネの復元力によって操作力を受ける前の元の位置に戻るようになっている。
【0065】
赤色偏光板装着リング63と赤色偏光板装着フレーム64は、第1実施形態と異なり互いの回転は規制され相互に不動に取り付けられている。
【0066】
内側偏光フィルター62は、図5及び図6に示すように、グレー色偏光板14の円周部に取付けられる合成樹脂製のグレー色偏光板装着リング65と、このグレー色偏光板装着リング65を回転規制して不動に保持する合成樹脂製のグレー色偏光板装着フレーム66とを有している。
【0067】
グレー色偏光板装着リング65は、グレー色偏光板装着フレーム66により保持されている。このグレー色偏光板装着フレーム66は、フック操作つまみ80のフックオス部81と係り合うフックメス部82を有している。
【0068】
フックメス部81は、グレー色偏光板装着フレーム66内側の樹脂部材が断面略コの字状に形状設定されることにより設けられている。フックメス部81は、赤色偏光板装着フレーム64のフックオス部81が図6(b)に示す可動方向83の上向きに移動して元の位置に戻った状態でフックオス部81と係り合い、赤色偏光板装着フレーム64とグレー色偏光板装着フレーム66が互いに連結する。
また、フックメス部81は、フックオス部81が可動方向83の下向きに移動した状態でフックオス部81との係り合いが解除され、赤色偏光板装着フレーム64とグレー色偏光板装着フレーム66が互いに分離する。
【0069】
赤色偏光板装着フレーム64とグレー色偏光板装着フレーム66の互いの連結時圧着力は、回転の操作を受けて赤色偏光板装着フレーム64の回転を可能としつつ、回転の操作を受けない限り、赤色偏光板装着フレーム64の所望の回転位置を保つことができる程度に調節されている。
【0070】
図6(b)に示すように、赤色偏光板13とグレー色偏光板14とで形成される隙間36に水が浸入しうる導水経路75(71、72、73、74)が形成されている。
【0071】
導水経路75は、図5(b)に示すように、赤色偏光板装着リング63に設けられた細長穴76から取り込まれた水が、導水経路71→導水経路72→導水経路73→導水経路74に向かって流れ込むようになっている。
【0072】
次にカメラ用フィルターユニット60の使用方法および効果を説明する。
例えば海中での撮影に際しては、海中で図5に示す赤色偏光板装着フレーム64とグレー色偏光板装着フレーム66を互いに回転させて、外側偏光フィルター61と内側偏光フィルター62を分離させ、図6(b)に示す赤色偏光板13とグレー色偏光板14とで形成される隙間36を海水で満たす。
【0073】
これにより、水圧に基づく赤色偏光板やグレー色偏光板の偏光板面の歪みを回避でき、以って赤色補正を良好に行えるようになる。外側偏光フィルター61と内側偏光フィルター62の分離は、フック操作つまみ80を押下して図6(b)に示す可動方向83に移動させるだけで行われる。
【0074】
また、カメラ用フィルターユニット10に上記の隙間36に水を案内する導水経路75が設けられており、常に隙間36に海水が案内されるようになっている。つまり、隙間36と外部の環境との水圧差は自動的に常に平衡調節されており、赤色偏光板13やグレー色偏光板14の偏光板面の歪みが常に抑えられている。
【0075】
海中の写真は、被写体や背景の見え方が陸上での実際の見え方と異なり、青味の強い色になる。水面から深くなるほど赤色側波長域の光が吸収され減少していくためである。そこで、陸上で撮影した写真と同様の色鮮やかさが再現できるように、図1に示す水中用カメラ50のレンズ51に入射する光の赤色の濃淡を補正する。
【0076】
赤色の濃淡を補正するため、例えば赤色偏光板13の面外方向に突出したフック操作つまみ80を利用し、赤色偏光板装着フレーム64を赤色偏光板13の周方向に回転させ、外側偏光フィルター61側の赤色偏光板13と内側偏光フィルター62側のグレー色偏光板14の両偏光軸の交わり角度を変化させる。
【0077】
回転は無段階に可能であり、赤色偏光板13の偏光軸とグレー色偏光板14の両偏光軸の交わり角度は無段階で変化させることができる。両偏光軸の交わり角度に応じ、光が持つ赤色が濃い赤色から無色に近い薄い赤色に変化する。従って、海中の水面直下から深い深度に亘って、赤色を補正することができる。
【0078】
以上、本発明に係るカメラ用フィルターユニットを2つの実施形態に基づき説明したが、具体的な構成については、本実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載の発明の要旨を逸脱しない限り変更や追加等は許容される。
【0079】
例えば、赤色偏光板に用いる二色性色素は、特に限定されるものではなく、青色側波長域の光を選択的に吸収する選択吸収性を有し且つ前記選択吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するものであれば適用できる。
【0080】
また、グレー色偏光板に用いる二色性色素は、特に限定されるものではなく、青色側波長域から赤色側波長域の光を吸収する広域吸収性を有し且つ前記広域吸収性が特定の振動方向の光に対して強くなる異方吸収性を有するものであれば適用できる。
【0081】
また、赤色偏光フィルターとグレー色偏光フィルターの互いの着脱を可能とするバヨネット着脱機構にあっては、回転の操作で互いの着脱が行われるものであればよく、フック着脱機構にあっては、互いの引っ掛けの機構を備え且つ互いの回転を可能にするものであれば、上記の具体的な構成に限られず適用できる。
【0082】
例えば、フック着脱機構に関し、第2実施形態としてフックオス部を外側偏光フィルターに設け、フックメス部を内側偏光フィルターに設ける例を示したが、フックオス部を内側偏光フィルター側に設け、フックメス部を外側偏光フィルター側に設けるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明に係るカメラ用フィルターユニットは、水中用カメラのほか、水中用でないカメラに対しても適用でき、また、写真を生成するカメラのほか、動画を生成するビデオカメラに対しても適用できる。
【符号の説明】
【0084】
10 カメラ用フィルターユニット
11 外側偏光フィルター
12 内側偏光フィルター
13 赤色偏光板
14 グレー色偏光板
16 光学用接着剤
17 赤色偏光フィルム
18 外側透明板
21 グレー色偏光フィルム
22 内側透明板
24 赤色偏光板装着リング
25 グレー色偏光板装着リング
26 赤色偏光板装着フレーム
27 グレー色偏光板装着フレーム
28 押さえ環
29 操作部
30 導水経路の一部
31 導水経路の一部
32 導水経路の一部
33 導水経路の一部
34 導水経路
35 細長穴
36 隙間
40 光の入射方向
50 水中用カメラ
51 レンズ
52 レンズ鏡筒
60 カメラ用フィルターユニット
61 外側偏光フィルター
62 内側偏光フィルター
63 赤色偏光板装着リング
64 赤色偏光板装着フレーム
65 グレー色偏光板装着リング
66 グレー色偏光板装着フレーム
67 押さえ環
71 導水経路の一部
72 導水経路の一部
73 導水経路の一部
74 導水経路の一部
75 導水経路
76 細長穴
80 フック操作つまみ
81 フックオス部
82 フックメス部
83 可動方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6