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特開2022-48753半導体製造システム、半導体装置の製造方法、及び半導体装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048753
(43)【公開日】2022-03-28
(54)【発明の名称】半導体製造システム、半導体装置の製造方法、及び半導体装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 9/00 20060101AFI20220318BHJP
   G03F 7/20 20060101ALI20220318BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
G03F9/00 H
G03F7/20 521
H01L21/302 105A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020154754
(22)【出願日】2020-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】本田 真悟
【テーマコード(参考)】
2H197
5F004
【Fターム(参考)】
2H197AB08
2H197EA11
2H197HA03
2H197JA05
2H197JA12
2H197JA17
5F004AA01
5F004BB23
5F004CA08
(57)【要約】
【課題】一つの実施形態は、パターンを精度よく形成することを目的とする。
【解決手段】一つの実施形態によれば、半導体製造システムにおいて、計算部は、エッチング装置のパーツの消耗状態に応じて、エッチング装置におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する。補正部は、計算された傾き具合いに応じて、エッジを含む第2の露光パターンにおけるエッジ位置を第1の露光パターンよりシフトさせるように第2の露光パターンを補正する。露光装置は、第1のレジストパターンが除去された基板に形成された第2のレジスト膜を第2の露光パターンにより露光する。現像装置は、第2のレジスト膜を現像し、第2のレジストパターンを基板に形成する。エッチング装置は、第2のレジストパターンをマスクとして基板にエッチング加工を施す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に形成された第1のレジスト膜を第1の露光パターンにより露光する露光装置と、
前記第1のレジスト膜を現像し、第1のレジストパターンを前記基板に形成する現像装置と、
前記第1のレジストパターンをマスクとして前記基板にエッチング加工を施すエッチング装置と、
前記エッチング装置のパーツの消耗状態に応じて前記エッチング装置におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する計算部と、
前記計算された傾き具合いに応じて、エッジを含む第2の露光パターンにおけるエッジ位置を前記第1の露光パターンよりシフトさせるように前記第2の露光パターンを補正する補正部と、
を備え、
前記露光装置は、前記第1のレジストパターンが除去された基板に形成された第2のレジスト膜を前記第2の露光パターンにより露光し、
前記現像装置は、前記第2のレジスト膜を現像し、第2のレジストパターンを前記基板に形成し、
前記エッチング装置は、前記第2のレジストパターンをマスクとして前記基板にエッチング加工を施す
半導体製造システム。
【請求項2】
前記基板は、複数のショット領域を含み、
前記補正部は、前記基板における前記ショット領域の位置に応じて、シフトさせるべき向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じて、エッジ位置を前記第1の露光パターンよりシフトさせるように前記第2の露光パターンを補正する
請求項1に記載の半導体製造システム。
【請求項3】
基板の上方に絶縁膜を堆積することと、
前記絶縁膜の上又は上方に第1のマスク膜を堆積することと、
前記第1のマスク膜の上に第2のマスク膜を堆積することと、
前記第2のマスク膜の上に第1のレジストパターンを形成することと、
前記第1のレジストパターンをマスクとして前記第2のマスク膜を加工し、エッジを含む第2のマスクパターンを形成することと、
前記第1のレジストパターンが除去された前記第2のマスクパターンの上に前記第1のレジストパターンよりエッジ位置をシフトさせた第2のレジストパターンを形成することと、
前記第2のレジストパターン及び前記第2のマスクパターンをマスクとして前記第1のマスク膜を加工し、断面視において第1の側の側面の傾斜角が第2の側の側面の傾斜角より大きい第1のマスクパターンを形成することと、
前記第1のマスクパターンをマスクとして前記絶縁膜を加工し、断面視において前記第1の側の側面の傾斜角が前記第2の側の側面の傾斜角と均等であるパターンを形成することと、
を備えた半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記基板は、複数のショット領域を含み、
前記第2のレジストパターンの形成は、前記第2のマスクパターンの上に、前記基板における前記ショット領域の位置に応じて決められた向き及び量でエッジ位置を前記第1のレジストパターンよりシフトさせた前記第2のレジストパターンを形成することを含む
請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記絶縁膜の堆積後、前記第1のマスク膜の堆積前に、前記絶縁膜の上にハードマスク膜を堆積することと、
前記第2のレジストパターン、前記第2のマスクパターン、及び前記第1のマスクパターンをマスクとして前記ハードマスク膜を加工し、断面視において前記第1の側の側面の傾斜角が前記第2の側の側面の傾斜角より大きい第3のマスクパターンを形成することと、
をさらに備え、
前記パターンの形成は、前記第1のマスクパターン及び前記第3のマスクパターンをマスクとして前記絶縁膜を加工し、前記パターンを形成することを含む
請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
第1の方向と前記第1の方向に垂直な第2の方向とに沿って延びた基板と、
前記基板に対して前記第1の方向及び前記第2の方向に垂直な第3の方向に配された絶縁膜と、
前記絶縁膜を前記第3の方向に貫通し、前記第1の方向に垂直な断面視において、前記第3の方向における第1の側の前記第2の方向に沿った幅が前記第1の側より前記基板に近い第2の側の前記第2の方向に沿った幅より小さく、前記第2の方向に垂直な断面視において、前記第3の方向における前記第1の側の前記第1の方向に沿った幅が前記第2の側の前記第1の方向に沿った幅より大きい第1の貫通電極と、
を備えた半導体装置。
【請求項7】
前記絶縁膜の前記第3の方向の側の面を覆うハードマスク膜と、
前記ハードマスク膜を前記第3の方向に貫通し、前記第1の方向に垂直な断面視において、前記第2の方向における第1の側の側面の傾斜角が第2の側の側面の傾斜角より大きい第2の貫通電極と、
をさらに備え、
前記第1の貫通電極は、前記第2の貫通電極の前記第3の方向における端部に接続され、前記第1の方向に垂直な断面視において、前記第2の方向における前記第1の側の側面の傾斜角が前記第2の側の側面の傾斜角と均等である
請求項6に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体製造システム、半導体装置の製造方法、及び半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造方法では、基板に被加工膜を堆積し、被加工膜の上にレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとして被加工膜をエッチング装置でエッチング加工して、所定のパターンを形成することがある。このとき、パターンを精度よく形成することが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-93043号公報
【特許文献2】特開2005-332978号公報
【特許文献3】特開2020-91942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一つの実施形態は、パターンを精度よく形成することに適した半導体製造システム、半導体装置の製造方法、及び半導体装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの実施形態によれば、露光装置と現像装置とエッチング装置と計算部と補正部とを有する半導体製造システムが提供される。露光装置は、基板に形成された第1のレジスト膜を第1の露光パターンにより露光する。現像装置は、第1のレジスト膜を現像し、第1のレジストパターンを基板に形成する。エッチング装置は、第1のレジストパターンをマスクとして基板にエッチング加工を施す。計算部は、エッチング装置のパーツの消耗状態に応じて、エッチング装置におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する。補正部は、計算された傾き具合いに応じて、エッジを含む第2の露光パターンにおけるエッジ位置を第1の露光パターンよりシフトさせるように第2の露光パターンを補正する。露光装置は、第1のレジストパターンが除去された基板に形成された第2のレジスト膜を第2の露光パターンにより露光する。現像装置は、第2のレジスト膜を現像し、第2のレジストパターンを基板に形成する。エッチング装置は、第2のレジストパターンをマスクとして基板にエッチング加工を施す。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、実施形態にかかる半導体製造システムの構成を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかる半導体製造システムの動作を示すシーケンス図である。
図3図3は、実施形態における基板及び複数のショット領域を示す図である。
図4図4は、実施形態におけるエッチング装置のパーツの消耗状態に応じたエッチャントの入射方向の傾きの変化を示す図である。
図5図5は、実施形態におけるエッチング装置におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを示す情報を示す図である。
図6図6は、実施形態における溝パターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図7図7は、実施形態におけるホールパターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図8図8は、実施形態における溝パターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が多い場合)を示す図である。
図9図9は、実施形態におけるホールパターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が多い場合)を示す図である。
図10図10は、実施形態における溝パターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図11図11は、実施形態におけるホールパターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図12図12は、実施形態における溝パターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が多い場合)を示す図である。
図13図13は、実施形態におけるホールパターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が多い場合)を示す図である。
図14図14は、実施形態における半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
図15図15は、実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図16図16は、実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図17図17は、実施形態における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図18図18は、実施形態における半導体装置の製造方法及び構成を示す断面図である。
図19図19は、実施形態における半導体装置の製造方法及び構成を示す断面図である。
図20図20は、実施形態における半導体装置の構成を示す斜視図である。
図21図21は、実施形態の第1の変形例にかかる半導体製造システムの動作を示すシーケンス図である。
図22図22は、実施形態の第1の変形例における溝パターンに対するショット位置ずらし(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図23図23は、実施形態の第1の変形例におけるホールパターンに対するショット位置ずらし(消耗量が少ない場合)を示す図である。
図24図24は、実施形態の第1の変形例における溝パターンに対するショット位置ずらし(消耗量が多い場合)を示す図である。
図25図25は、実施形態の第1の変形例におけるホールパターンに対するショット位置ずらし(消耗量が多い場合)を示す図である。
図26図26は、実施形態の第2の変形例における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図27図27は、実施形態の第2の変形例における半導体装置の製造方法を示す断面図である。
図28図28は、実施形態の第2の変形例における半導体装置の製造方法及び構成を示す断面図である。
図29図29は、実施形態の第2の変形例における半導体装置の製造方法及び構成を示す断面図である。
図30図30は、実施形態の第2の変形例における半導体装置の構成を示す斜視図である。
図31図31は、実施形態、第1の変形例、及び第2の変形例におけるホストコントローラのハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる半導体製造システムを詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0008】
(実施形態)
実施形態にかかる半導体製造システムは、半導体装置の製造方法に適用される。半導体装置の製造方法では、基板の上方に被加工膜を堆積し、被加工膜の上にレジストパターンを形成し、そのレジストパターンをマスクとして被加工膜をエッチング装置でエッチング加工し、所定のパターンを形成して、半導体装置を製造することがある。
【0009】
エッチング装置は、例えばRIE(Reactive Ion Etching)装置であり、チャンバー内のステージに載置された基板上の被加工膜に対してドライエッチングを行う。エッチング装置では、チャンバー内のステージが下部電極とされ、チャンバー内に処理ガスが導入され、上部電極と下部電極との間に高周波電圧が印加され、チャンバー内でプラズマの放電が行われる。エッチング装置では、チャンバー内のプラズマで処理ガスのラジカルやイオンがエッチャントとして生成され、上部電極と下部電極との間の電位勾配によりエッチャントが下部電極側(ステージ側)に引き込まれて基板に入射することで、基板上の被加工膜(例えば、絶縁膜)がエッチング加工される。エッチング装置は、異方性エッチングの条件で基板表面の被加工膜のエッチング加工を行う。製造すべき半導体装置が3次元メモリである場合、高アスペクト比のホール及び/又は溝がエッチング加工され得る。
【0010】
エッチング装置では、プラズマ放電の積算時間が増えていくと、ステージの外側に配されたパーツ(例えば、フォーカスリング)が消耗してその高さが徐々に低くなっていき、チャンバー内におけるプラズマとステージとの間のシースの位置が変化し得る。これにより、基板へのエッチャントの入射方向の傾き具合い(すなわち、傾きの向き及び角度)が経時的に変化し、それに応じてホール及び/又は溝のパターンが適正な角度から傾いた角度で形成されるチルティング(tilting)が発生し得る。異方性エッチングの条件でエッチング加工が行われる際に、エッチャントの入射方向が斜めに傾き、ホール及び/又は溝のある方向の側面が他の方向の側面より集中的にエッチャントに晒されると、ホール及び/又は溝の局所的なサイドエッチングが行われ、チルティングが発生し得る。あるいは、異方性エッチングの条件でエッチング加工が行われる際に、エッチャントの入射方向が斜めに傾き、異方性を実現するための側壁保護膜がホール及び/又は溝の側面に不均一に堆積すると、ホール及び/又は溝の局所的なサイドエッチングが行われ、チルティングが発生し得る。
【0011】
チルティングが発生すると、適正な角度から傾いた角度で形成されたホール及び/又は溝のパターンに導電物を埋め込んで配線を形成することになり、その配線の下層配線との接合位置にずれが生じるなど配線の接合不良が発生し得る。製造すべき半導体装置が3次元メモリである場合、ホール及び/又は溝のアクペクト比が高いことがあるため、その傾向が顕著になり得る。接合不良が発生すると、エッチング加工等で形成されたパターンが配線・回路としての役割を果たせなくなることがあり、半導体装置の製造歩留まりが低下する可能性がある。
【0012】
そこで、本実施形態では、半導体製造システムにおいて、エッチング装置のパーツの消耗状態に応じてエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算し、計算された傾き具合いに応じてレイアウトデータのエッジ位置を補正して基板を露光・現像・エッチング加工する。これにより、チルティングの抑制とそれによる半導体装置の製造歩留まりの向上とが図られる。
【0013】
具体的には、半導体製造システムは、基板上に被加工膜を堆積し、その上に多層レジスト構造を形成する。多層レジスト構造は、最上のレジストとして第1のレジスト膜を含む。半導体製造システムは、第1の露光パターンにより基板の第1のレジスト膜を露光し、第1のレジスト膜を現像し、第1のレジストパターンを基板に形成する。半導体製造システムは、第1のレジストパターンをマスクとして基板にエッチング加工を施す。半導体製造システムは、第1のレジストパターンを除去し、多層レジスト構造の最上のレジストとして第2のレジスト膜を基板に形成する。また、半導体製造システムは、エッチング装置のパーツの消耗状態に応じてエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの傾きの向き及び角度を含む。半導体製造システムは、計算された傾き具合いに応じて、エッジを含む第2の露光パターンにおけるエッジ位置を第1の露光パターンよりシフトさせるように第2の露光パターンを補正する。半導体製造システムは、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じて、エッジ位置を第1の露光パターンよりシフトさせるように第2の露光パターンを補正する。半導体製造システムは、第2の露光パターンにより基板の第2のレジスト膜を露光し、第2のレジスト膜を現像し、第2のレジストパターンを基板に形成する。半導体製造システムは、第2のレジストパターンをマスクとして基板にエッチング加工を施す。これにより、多層レジスト構造における最上のレジストより下層のレジストが加工されて下層レジストパターンが形成される。下層レジストパターンは、断面視における側面の傾斜角度が左右で非対称である。下層レジストパターンは、断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する第1の側の側面の基板表面の法線に対する傾斜角が反対の第2の側の側面の基板表面の法線に対する傾斜角より大きい。半導体製造システムは、この下層レジストパターンをマスクとして被加工膜をエッチング加工する。このとき、下層レジストパターンにおける第1の側の側面の傾斜角が第2の側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜をエッチング加工することができる。これにより、被加工膜に断面視における第1の側の側面の傾斜角と第2の側の側面の傾斜角とが均等なパターン(例えば、ホール及び/又は溝のパターン)を形成することができる。この結果、チルティングを抑制でき、接合不良の発生等を抑制できるので、半導体装置の製造歩留まりを向上できる。
【0014】
より具体的には、半導体製造システム100は、図1に示すように構成され得る。図1は、半導体製造システム100の構成を示す図である。半導体製造システム100は、搬送系101、塗布装置102、露光装置103、マスク作成装置104、現像装置105、エッチング装置106、成膜装置107、及びホストコントローラ109を有する。塗布装置102、露光装置103、マスク作成装置104、現像装置105、エッチング装置106、成膜装置107は、搬送系101を介して互いに基板を搬送可能に構成されている。
【0015】
ホストコントローラ109は、通信線(図示せず)を介して搬送系101、塗布装置102、露光装置103、マスク作成装置104、現像装置105、エッチング装置106、成膜装置107に通信可能に接続されている。ホストコントローラ109は、搬送系101、塗布装置102、露光装置103、マスク作成装置104、現像装置105、エッチング装置106、成膜装置107のそれぞれを制御する。
【0016】
ホストコントローラ109は、機能的に、取得部109a、生成部109b、計算部109c、補正部109d、及び記憶部109eを有する。
【0017】
取得部109aは、処理対象のレイヤーのレイアウトデータ109e1,109e3を取得する。取得部109aは、外部(例えば、コンピュータ等の設計装置)から通信回線を介してレイアウトデータ109e1,109e3を受信することで取得してもよいし、外部で生成されたレイアウトデータ109e1,109e3が入力インターフェース又は媒体インターフェースを介して入力されることで取得してもよい。取得部109aは、レイアウトデータ109e1,109e3を記憶部109eに格納する。
【0018】
生成部109bは、処理対象のレイヤーのレイアウトデータ109e1,109e3を記憶部109eから読み出す。生成部109bは、レイアウトデータ109e1,109e3に応じて、処理対象のレイヤーのマスクデータ109e2,109e4を生成する。生成部109bは、マスクデータ109e2,109e4を記憶部109eに格納する。
【0019】
取得部109aは、エッチング装置106のパーツの消耗状態を示す消耗状態情報を取得する。取得部109aは、エッチング装置106から通信回線を介して消耗状態情報を受信することで取得してもよいし、エッチング装置106から読み出された消耗状態情報が入力インターフェース又は媒体インターフェースを介して入力されることで取得してもよい。
【0020】
エッチング装置106は、エッチング装置106のパーツの消耗状態をモニターしている。例えば、エッチング装置106は、チャンバー内でプラズマ放電を行った積算時間を計測し、積算時間の計測値をモニター結果として保持している。積算時間の計測値は、パーツの消耗が進行するほど長くなる傾向にあり、パーツの消耗状態を示し得る。あるいは、エッチング装置106は、パーツの寸法(例えば、フォーカスリングの高さ)を計測し、パーツの寸法の計測値をモニター結果として保持している。パーツの寸法(例えば、フォーカスリングの高さ)は、パーツの消耗が進行するほど低くなる傾向にあり、パーツの消耗状態を示し得る。
【0021】
取得部109aは、エッチング装置106のモニター結果を、パーツの消耗状態を示す消耗状態情報として取得することができる。取得部109aは、消耗状態情報を計算部109cへ供給する。
【0022】
計算部109cは、消耗状態情報に応じて、エッチング装置106におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの入射方向の傾きの向き及び角度を含む。計算部109cは、エッチング装置106の消耗状態とエッチャントの入射方向の傾きの向きとエッチャントの入射方向の傾きの角度とが、異なる複数の消耗状態の区分について対応付けられたエッチャント情報を有する。計算部109cは、消耗状態情報を取得部109aから受けると、エッチャント情報を参照し、消耗状態情報で示される消耗状態に対応した区分を特定する。計算部109cは、エッチャント情報を参照して、特定された区分に対応するエッチャントの入射方向の傾きの向き及び角度を求める。計算部109cは、求められたエッチャントの傾き具合いを補正部109dへ供給する。
【0023】
補正部109dは、エッチャントの傾き具合いに応じて、エッジを含むレイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を直前のレジストパターンよりシフトさせるようにレイアウトデータ109e3を補正する。補正部109dは、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量でレイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を補正する。補正部109dは、補正後のレイアウトデータ109e3を記憶部109eに格納する。
【0024】
記憶部109eは、レイアウトデータ109e1,109e3を格納し、マスクデータ109e2,109e4を格納する。
【0025】
次に、半導体製造システム100の動作について図2を用いて説明する。図2は、半導体製造システム100の動作を示すシーケンス図である。
【0026】
成膜装置107は、基板WF上に被加工膜(例えば、シリコン酸化膜などの絶縁膜)を成膜する(S1)。成膜装置107は、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置であってもよいし、PVD(Physical Vapor Deposition)装置であってもよい。搬送系101は、被加工膜が成膜された基板WFを成膜装置107から塗布装置102へ搬送する。
【0027】
塗布装置102は、被加工膜の上に多層レジスト構造を塗布により形成する(S2)。多層レジスト構造は、第1のマスク膜、第2のマスク膜、第1のレジスト膜が順に積層された3層レジスト構造であってもよい。塗布装置102は、被加工膜の上に第1のマスク膜を塗布により形成する。第1のマスク膜は、例えばカーボンを主成分として含む膜であり、回転塗布される場合、SOC(Spin On Carbon)膜であってもよい。塗布装置102は、第1のマスク膜の上に第2のマスク膜を塗布により形成する。第2のマスク膜は、例えばシリコン酸化物を主成分として含む膜であり、回転塗布される場合、SOG(Spin On Glass)膜であってもよい。塗布装置102は、第2のマスク膜の上に第1のレジスト膜を塗布により形成する。第1のレジスト膜は、例えば感光材を主成分として含むフォトレジストである。搬送系101は、多層レジスト構造が形成された基板WFを塗布装置102から露光装置103へ搬送する。
【0028】
ホストコントローラ109は、処理対象のレイヤー(すなわち、第1のレジスト膜)に対するレイアウトデータ109e1を取得し、レイアウトデータ109e1に応じてマスクデータ109e2を生成する(S3)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e2をマスク作成装置104へ供給する。
【0029】
マスク作成装置104は、マスクデータ109e2を受けると、マスクデータ109e2に応じてマスクMK1を作成する(S4)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e2に応じたパターンを描画して、マスクMK1を作成する。作成されたマスクMK1は、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0030】
露光装置103では、搬送された基板WFが基板ステージにセットされる。露光装置103は、基板WFに形成された第1のレジスト膜をマスクMK1により露光する(S5)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。これにより、基板WFの第1のレジスト膜には、マスクデータ109e2に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0031】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第1のレジスト膜を現像する(S6)。現像装置105は、基板WFの第1のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第1のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第1のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0032】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第1のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S7)。エッチング装置106は、第1のレジストパターンをマスクとして第2のマスク膜を加工し、第2のマスクパターンを形成する。搬送系101は、加工後の基板WFをエッチング装置106から洗浄装置(図示せず)へ搬送する。洗浄装置は、第1のレジストパターンを基板WFから除去する洗浄を行う。搬送系101は、洗浄後の基板WFを洗浄装置から塗布装置102へ搬送する。
【0033】
塗布装置102は、第2のマスクパターンに追加的に第2のマスク膜の塗布を行った後、第2のマスクパターンの上に第2のレジスト膜を塗布により形成する(S9)。第2のレジスト膜は、例えば感光材を主成分として含むフォトレジストである。搬送系101は、第2のレジスト膜が形成された基板WFを塗布装置102から露光装置103へ搬送する。
【0034】
一方、エッチング装置106は、パーツの消耗状態をモニターする(S10)。パーツは、例えばフォーカスリングである。エッチング装置106は、パーツの消耗状態を示す消耗状態情報として、チャンバー内でプラズマ放電を行った積算時間をモニターしてもよいし、パーツの寸法(例えば、フォーカスリングの高さ)をモニターしてもよい。エッチング装置106は、ホストコントローラ109からの要求に応じて、又は、所定の条件(周期が経過したことなど)が成立したことに応じて、消耗状態情報をホストコントローラ109へ供給する。
【0035】
ホストコントローラ109は、消耗状態情報を取得する(S11)と、基板WFに含まれる図3に示すような複数のショット領域SH-1~SH-59のうち、露光対象となるショット領域SHの位置に応じてマスクデータを生成する。図3は、基板WF及び複数のショット領域SH-1~SH-59を示す図である。図3では、基板WFが59個のショット領域SHを含む構成が例示されているが、基板WFは、任意の数のショット領域SHを含み得る。
【0036】
ホストコントローラ109は、露光対象のショット領域SHが外周ショットか否かを判断する(S12)。複数のショット領域SH-1~SH-59は、図3に示すように、内側領域R0と外周領域R1~R4とにグループ化される。外周ショットは、外周領域R1~R4に属するショット領域である。外周領域R1~R4は、基板WFの外周に沿った領域であり、内側領域R0は、基板WFにおける外周領域R1~R4より内側の領域である。
【0037】
基板WFの表面に垂直な方向をZ方向とし、基板WFの中心に対してノッチNTと反対側に向かう方向を+Y方向とし、Z方向及びY方向に直交する方向をX方向とすると、外周領域R1は、基板WFにおける-X側の外周領域である。外周領域R1は、ショット領域SH-8,SH-9,SH-17,SH-26,SH-35,SH-44を含む。外周領域R2は、基板WFにおける+X側の外周領域である。外周領域R2は、ショット領域SH-16,SH-25,SH-34,SH-43,SH-51,SH-52を含む。外周領域R3は、基板WFにおける+Y側の外周領域である。外周領域R3は、ショット領域SH-1~SH-7,SH-15を含む。外周領域R4は、基板WFにおける-Y側の外周領域である。外周領域R4は、ショット領域SH-45,SH-53~SH-59を含む。内側領域R0は、ショット領域SH-10~SH-14,SH-18~SH-24,SH-27~SH-33,SH-36~SH-42,SH-46~SH-50を含む。
【0038】
露光対象のショット領域SHが内側領域R0に属する場合(S12でNo)、ホストコントローラ109は、処理対象のレイヤー(すなわち、第2のレジスト膜)に対するレイアウトデータ109e3を取得し、レイアウトデータ109e3に応じて、内側領域R0用のマスクデータ109e4-0を生成する(S15)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e4-0をマスク作成装置104へ供給する。マスク作成装置104は、マスクデータ109e4-0を受けると、マスクデータ109e4-0に応じて、内側領域R0用のマスクMK2-0を作成する(S16)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e4-0に応じたパターンを描画して、マスクMK2-0を作成する。作成されたマスクMK2-0は、内側領域R0に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0039】
露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R1におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの傾きの向き及び角度を含む。ホストコントローラ109は、外周領域R1におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、レイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、レイアウトデータ109e3-1を補正する(S14)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量でレイアウトデータ109e3-1におけるエッジ位置を補正する。
【0040】
エッチング装置106のパーツの消耗状態は、図4に示すように区分され得る。図4は、エッチング装置のパーツの消耗状態に応じたエッチャントの入射方向の傾きの変化を示す図であり、消耗状態が図4(a)に示す「小」、図4(b)に示す「中」、図4(c)に示す「大」の3段階に区分される場合が例示されている。なお、消耗状態の区分の段階数は、2段階であってもよいし、3段階より多い段階数であってもよい。
【0041】
例えば、「小」及び「中」の積算時間の閾値をTth1、「中」及び「大」の積算時間の閾値をTth2とする。閾値をTth1,Tth2は、予め実験的に決められ得る。ホストコントローラ109は、消耗状態情報で示される積算時間Tについて、T<Tth1であれば、消耗状態=「小」と判断し、Tth1≦T≦Tth2であれば、消耗状態=「中」と判断し、T>Tth2であれば、消耗状態=「大」と判断する。
【0042】
あるいは、「小」及び「中」のパーツのパラメータ(例えば、フォーカスリングFRのステージST下面からの高さ)の閾値をHth1、「中」及び「大」のパーツのパラメータの閾値をHth2とする。基板WF表面の高さを基準高さHsとすると、所定の正の値ΔHを用いて、Hth1=Hs+ΔH、Hth2=Hs-ΔHと表され得る。所定の正の値ΔHは、予め実験的に決められ得る。ホストコントローラ109は、消耗状態情報で示されるパーツのパラメータHについて、H>Hth1であれば、消耗状態=「小」と判断し、Hth1≧H≧Hth2であれば、消耗状態=「中」と判断し、H<Hth2であれば、消耗状態=「大」と判断する。
【0043】
図4(a)では、フォーカスリングFRの高さH1(>Hth1)が例示され、図4(b)では、フォーカスリングFRの高さH2(≦Hth1,≧Hth2)が例示され、図4(c)では、フォーカスリングFRの高さH3(<Hth2)が例示されている。
【0044】
消耗状態=「小」と判断された場合、図4(a)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側より内側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が内側から外側へ向かうように傾く。外周領域R1について、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から+X側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から+X側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-1に対する補正の向きを-X方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-1に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、図6に実線で示すように、Y方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-X側に角度θに応じた量でシフトさせる。レイアウトデータ109e3-1に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図7に実線で示すように、概ねY方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-X側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R1について、補正後のレイアウトデータ109e3-1を得る。
【0045】
なお、図5は、エッチング装置106のパーツの消耗状態に応じたエッチャントの入射方向の傾きの変化を示す図である。図6は、溝パターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が少ない場合)を示す図である。図7は、ホールパターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が少ない場合)を示す図である。図6図7に示す実線の四角の枠は、ショット領域SHを模式的に例示しているが、ショット領域SHとパターンとの大きさの比率は、図6図7に示す比率と異なっていてもよい。
【0046】
消耗状態=「中」と判断された場合、図4(b)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側と内側とでほぼ均等なZ位置に位置するため、エッチャントの入射方向がほとんど傾かずZ方向に沿っている。外周領域R1について、ホストコントローラ109は、図5(b)に示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きがZ方向であり、傾きの角度ゼロになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-1に対して補正量ゼロで補正を行い、外周領域R1について、補正後のレイアウトデータ109e3-1を得る。
【0047】
消耗状態=「大」と判断された場合、図4(c)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの内側より外側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が外側から内側へ向かうように傾く。外周領域R1について、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から-X側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から-X側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-1に対する補正の向きを+X方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-1に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、図8に実線で示すように、Y方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+X側に角度θに応じた量でシフトさせる。レイアウトデータ109e3-1に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図9に実線で示すように、概ねY方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+X側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R1について、補正後のレイアウトデータ109e3-1を得る。
【0048】
なお、図8は、溝パターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が多い場合)を示す図である。図9は、ホールパターンに対するレイアウトデータの補正(消耗量が多い場合)を示す図である。図8図9に示す実線の四角の枠は、ショット領域SHを模式的に例示しているが、ショット領域SHとパターンとの大きさの比率は、図8図9に示す比率と異なっていてもよい。
【0049】
ホストコントローラ109は、補正後のレイアウトデータ109e3-1に応じて、外周領域R1用のマスクデータ109e4-1を生成する(S15)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e4-1をマスク作成装置104へ供給する。マスク作成装置104は、マスクデータ109e4-1を受けると、マスクデータ109e4-1に応じて、外周領域R1用のマスクMK2-1を作成する(S16)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e4-1に応じたパターンを描画して、マスクMK2-1を作成する。作成されたマスクMK2-1は、外周領域R1に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0050】
露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R2におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの傾きの向き及び角度を含む。ホストコントローラ109は、外周領域R2におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、レイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、レイアウトデータ109e3-2を補正する(S14)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量でレイアウトデータ109e3-2におけるエッジ位置を補正する。
【0051】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、図4(a)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側より内側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が内側から外側へ向かうように傾く。外周領域R2について、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から-X側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から-X側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-2に対する補正の向きを+X方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-2に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、図6に実線で示すように、Y方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+X側に角度θに応じた量でシフトさせる。レイアウトデータ109e3-2に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図7に実線で示すように、概ねY方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+X側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R2について、補正後のレイアウトデータ109e3-2を得る。
【0052】
消耗状態=「中」と判断された場合、図4(b)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側と内側とでほぼ均等なZ位置に位置するため、エッチャントの入射方向がほとんど傾かずZ方向に沿っている。外周領域R2について、ホストコントローラ109は、図5(b)に示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きがZ方向であり、傾きの角度ゼロになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-2に対して補正量ゼロで補正を行い、外周領域R2について、補正後のレイアウトデータ109e3-2を得る。
【0053】
消耗状態=「大」と判断された場合、図4(c)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの内側より外側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が外側から内側へ向かうように傾く。外周領域R2について、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から+X側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から+X側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-2に対する補正の向きを-X方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-2に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、図8に実線で示すように、Y方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-X側に角度θに応じた量でシフトさせる。レイアウトデータ109e3-2に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図9に実線で示すように、概ねY方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-X側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R2について、補正後のレイアウトデータ109e3-2を得る。
【0054】
ホストコントローラ109は、補正後のレイアウトデータ109e3-2に応じて、外周領域R2用のマスクデータ109e4-2を生成する(S15)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e4-2をマスク作成装置104へ供給する。マスク作成装置104は、マスクデータ109e4-2を受けると、マスクデータ109e4-2に応じて、外周領域R2用のマスクMK2-2を作成する(S16)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e4-2に応じたパターンを描画して、マスクMK2-2を作成する。作成されたマスクMK2-2は、外周領域R2に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0055】
露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R3におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの傾きの向き及び角度を含む。ホストコントローラ109は、外周領域R3におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、レイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、レイアウトデータ109e3-3を補正する(S14)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量でレイアウトデータ109e3-3におけるエッジ位置を補正する。
【0056】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、図4(a)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側より内側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が内側から外側へ向かうように傾く。外周領域R3について、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から-Y側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から-Y側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-3に対する補正の向きを+Y方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-3に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図6に実線で示すように、補正を行わない。レイアウトデータ109e3-3に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図7に実線で示すように、概ねX方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+Y側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R3について、補正後のレイアウトデータ109e3-3を得る。
【0057】
消耗状態=「中」と判断された場合、図4(b)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側と内側とでほぼ均等なZ位置に位置するため、エッチャントの入射方向がほとんど傾かずZ方向に沿っている。外周領域R3について、ホストコントローラ109は、図5(b)に示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きがZ方向であり、傾きの角度ゼロになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-3に対して補正量ゼロで補正を行い、外周領域R3について、補正後のレイアウトデータ109e3-3を得る。
【0058】
消耗状態=「大」と判断された場合、図4(c)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの内側より外側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が外側から内側へ向かうように傾く。外周領域R3について、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から+Y側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から+Y側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-3に対する補正の向きを-Y方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-3に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図8に実線で示すように、補正を行わない。レイアウトデータ109e3-3に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図9に実線で示すように、概ねX方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-Y側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R3について、補正後のレイアウトデータ109e3-3を得る。
【0059】
ホストコントローラ109は、補正後のレイアウトデータ109e3-3に応じて、外周領域R3用のマスクデータ109e4-3を生成する(S15)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e4-3をマスク作成装置104へ供給する。マスク作成装置104は、マスクデータ109e4-3を受けると、マスクデータ109e4-3に応じて、外周領域R3用のマスクMK2-3を作成する(S16)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e4-3に応じたパターンを描画して、マスクMK2-3を作成する。作成されたマスクMK2-3は、外周領域R3に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0060】
露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R4におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。エッチャントの入射方向の傾き具合いは、エッチャントの傾きの向き及び角度を含む。ホストコントローラ109は、外周領域R4におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、レイアウトデータ109e3におけるエッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、レイアウトデータ109e3-4を補正する(S14)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、補正の向き及び量を求め、求められた向き及び量でレイアウトデータ109e3-4におけるエッジ位置を補正する。
【0061】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、図4(a)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側より内側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が内側から外側へ向かうように傾く。外周領域R4について、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から+Y側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から+Y側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-4に対する補正の向きを-Y方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-4に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図6に実線で示すように、補正を行わない。レイアウトデータ109e3-4に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図7に実線で示すように、概ねX方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より-Y側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R4について、補正後のレイアウトデータ109e3-4を得る。
【0062】
消耗状態=「中」と判断された場合、図4(b)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの外側と内側とでほぼ均等なZ位置に位置するため、エッチャントの入射方向がほとんど傾かずZ方向に沿っている。外周領域R4について、ホストコントローラ109は、図5(b)に示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きがZ方向であり、傾きの角度ゼロになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-4に対して補正量ゼロで補正を行い、外周領域R4について、補正後のレイアウトデータ109e3-4を得る。
【0063】
消耗状態=「大」と判断された場合、図4(c)に示すように、プラズマPLの-Z側端部がステージSTの内側より外側で-Z側に位置するため、エッチャントの入射方向が外側から内側へ向かうように傾く。外周領域R4について、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示すように、近似的に、エッチャントの入射方向の向きが-Z方向から-Y側へ傾いた向きであり、傾きの角度が+Z方向から-Y側への角度θになるとする。これに応じて、ホストコントローラ109は、レイアウトデータ109e3-4に対する補正の向きを+Y方向とし、補正量を角度θに応じた量とする。例えば、レイアウトデータ109e3-4に含まれる溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図8に実線で示すように、補正を行わない。レイアウトデータ109e3-4に含まれるホールパターンについて、ホストコントローラ109は、図9に実線で示すように、概ねX方向に延びたエッジ部分を点線で示す第1のレジストパターンのエッジ位置より+Y側に角度θに応じた量でシフトさせる。これにより、ホストコントローラ109は、外周領域R4について、補正後のレイアウトデータ109e3-4を得る。
【0064】
ホストコントローラ109は、補正後のレイアウトデータ109e3-4に応じて、外周領域R4用のマスクデータ109e4-4を生成する(S15)。ホストコントローラ109は、マスクデータ109e4-4をマスク作成装置104へ供給する。マスク作成装置104は、マスクデータ109e4-4を受けると、マスクデータ109e4-4に応じて、外周領域R4用のマスクMK2-4を作成する(S16)。マスク作成装置104は、例えば電子線描画装置であり、マスクブランクにマスクデータ109e4-4に応じたパターンを描画して、マスクMK2-4を作成する。作成されたマスクMK2-4は、外周領域R4に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103のマスクステージにセットされ得る。
【0065】
露光装置103では、搬送された基板WFが基板ステージにセットされる。
【0066】
露光対象のショット領域SHが内側領域R0に属する場合、露光装置103は、基板WFに形成された第2のレジスト膜をマスクMK2-0により露光する(S17)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。これにより、基板WFの第2のレジスト膜には、マスクデータ109e2-0に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0067】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第2のレジスト膜を現像する(S18)。現像装置105は、基板WFの第2のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第2のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第2のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0068】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第2のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S19)。エッチング装置106は、第2のレジストパターン及び第2のマスクパターンをマスクとして第1のマスク膜を加工し、第1のマスクパターンを形成する。エッチング装置106は、第1のマスクパターンをマスクとして被加工膜を加工し、所望のパターンを形成する。
【0069】
露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属する場合、露光装置103は、基板WFに形成された第2のレジスト膜をマスクMK2-1により露光する(S17)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。これにより、基板WFの第2のレジスト膜には、マスクデータ109e2-1に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0070】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第2のレジスト膜を現像する(S18)。現像装置105は、基板WFの第2のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第2のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第2のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0071】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第2のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S19)。エッチング装置106は、第2のレジストパターン及び第2のマスクパターンをマスクとして第1のマスク膜を加工し、第1のマスクパターンを形成する。これにより、第1のマスクパターンMPは、断面視における側面の傾斜角度が左右で非対称にされ得る。
【0072】
例えば、S14で消耗状態=「小」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図10に示す外周領域R1のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面SF11の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面SF12の+Z方向に対する傾斜角より大きい。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図11に示す外周領域R1のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面SF11の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面SF12の+Z方向に対する傾斜角より大きい。-X側の側面SF11の傾斜角と+X側の側面SF12の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける-X側の側面の傾斜角が+X側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における-X側の側面の傾斜角と+X側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0073】
S14で消耗状態=「中」と判断された場合、エッチャントの入射方向がほとんど傾かず、チルティングの影響が無視できるので、内側領域R0と同様にエッチング加工が行われ得る。
【0074】
S14で消耗状態=「大」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図12に示す外周領域R1のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+X側の側面SF12の+Z方向に対する傾斜角が-X側の側面SF11の+Z方向に対する傾斜角より大きい。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図13に示す外周領域R1のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+X側の側面SF12の+Z方向に対する傾斜角が-X側の側面SF11の+Z方向に対する傾斜角より大きい。+X側の側面SF12の傾斜角と-X側の側面SF11の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける+X側の側面の傾斜角が-X側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における+X側の側面の傾斜角と-X側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0075】
露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属する場合、露光装置103は、基板WFに形成された第2のレジスト膜をマスクMK2-2により露光する(S17)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。これにより、基板WFの第2のレジスト膜には、マスクデータ109e2-2に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0076】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第2のレジスト膜を現像する(S18)。現像装置105は、基板WFの第2のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第2のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第2のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0077】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第2のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S19)。エッチング装置106は、第2のレジストパターン及び第2のマスクパターンをマスクとして第1のマスク膜を加工し、第1のマスクパターンを形成する。これにより、第1のマスクパターンMPは、断面視における側面の傾斜角度が左右で非対称にされ得る。
【0078】
例えば、S14で消耗状態=「小」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図10に示す外周領域R2のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+X側の側面SF21の+Z方向に対する傾斜角が-X側の側面SF22の+Z方向に対する傾斜角より大きい。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図11に示す外周領域R2のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+X側の側面SF22の+Z方向に対する傾斜角が-X側の側面SF21の+Z方向に対する傾斜角より大きい。+X側の側面SF22の傾斜角と-X側の側面SF21の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける+X側の側面の傾斜角が-X側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における+X側の側面の傾斜角と-X側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0079】
S14で消耗状態=「中」と判断された場合、エッチャントの入射方向がほとんど傾かず、チルティングの影響が無視できるので、内側領域R0と同様にエッチング加工が行われ得る。
【0080】
S14で消耗状態=「大」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図12に示す外周領域R2のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面SF21の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面SF22の+Z方向に対する傾斜角より大きい。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図13に示す外周領域R2のXZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面SF21の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面SF22の+Z方向に対する傾斜角より大きい。-X側の側面SF21の傾斜角と+X側の側面SF22の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける-X側の側面の傾斜角が+X側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における-X側の側面の傾斜角と+X側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0081】
露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属する場合、露光装置103は、基板WFに形成された第2のレジスト膜をマスクMK2-3により露光する(S17)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。これにより、基板WFの第2のレジスト膜には、マスクデータ109e2-3に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0082】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第2のレジスト膜を現像する(S18)。現像装置105は、基板WFの第2のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第2のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第2のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0083】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第2のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S19)。エッチング装置106は、第2のレジストパターン及び第2のマスクパターンをマスクとして第1のマスク膜を加工し、第1のマスクパターンを形成する。これにより、第1のマスクパターンMPは、断面視における側面の傾斜角度が左右で非対称にされ得る。
【0084】
例えば、S14で消耗状態=「小」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図10に示す外周領域R3のYZ断面視において、チルティングの影響が無視できるとして、+Y側の側面SF31の傾斜角と-Y側の側面SF32の傾斜角とが均等である。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図11に示す外周領域R3のYZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+Y側の側面SF31の+Z方向に対する傾斜角が-Y側の側面SF32の+Z方向に対する傾斜角より大きい。+Y側の側面SF31の傾斜角と-Y側の側面SF32の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、ホールパターンの場合、第1のマスクパターンMPにおける+Y側の側面の傾斜角が-Y側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における+Y側の側面の傾斜角と-Y側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0085】
S14で消耗状態=「中」と判断された場合、エッチャントの入射方向がほとんど傾かず、チルティングの影響が無視できるので、内側領域R0と同様にエッチング加工が行われ得る。
【0086】
S14で消耗状態=「大」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図12に示す外周領域R3のYZ断面視において、チルティングの影響が無視できるとして、-Y側の側面SF32の傾斜角と+Y側の側面SF31の傾斜角とが均等である。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図13に示す外周領域R3のYZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-Y側の側面SF32の+Z方向に対する傾斜角が+Y側の側面SF31の+Z方向に対する傾斜角より大きい。-Y側の側面SF32の傾斜角と+Y側の側面SF31の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける-Y側の側面の傾斜角が+Y側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における-Y側の側面の傾斜角と+Y側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0087】
露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属する場合、露光装置103は、基板WFに形成された第2のレジスト膜をマスクMK2-4により露光する(S17)。露光装置103は、マスクステージ上のマスクを照明光学系により照明し、その照明光を投影光学系により基板ステージ上の基板WFへ投影し、基板WFを露光する。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。これにより、基板WFの第2のレジスト膜には、マスクデータ109e2-4に応じた潜像パターンが形成される。搬送系101は、露光後の基板WFを現像装置105へ搬送する。
【0088】
現像装置105は、基板WFが搬送されると、基板WFの第2のレジスト膜を現像する(S18)。現像装置105は、基板WFの第2のレジストに形成された潜像パターンを現像し、基板WFに第2のレジストパターンを形成する。搬送系101は、第2のレジストパターンが形成された基板WFを現像装置105からエッチング装置106へ搬送する。
【0089】
エッチング装置106は、基板WFが搬送されると、基板WFをステージにセットして、第2のレジストパターンをマスクとして基板WFにエッチング加工を施す(S19)。エッチング装置106は、第2のレジストパターン及び第2のマスクパターンをマスクとして第1のマスク膜を加工し、第1のマスクパターンを形成する。これにより、第1のマスクパターンMPは、断面視における側面の傾斜角度が左右で非対称にされ得る。
【0090】
例えば、S14で消耗状態=「小」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図10に示す外周領域R4のYZ断面視において、チルティングの影響が無視できるとして、-Y側の側面SF41の傾斜角と+Y側の側面SF42の傾斜角とが均等である。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図11に示す外周領域R4のYZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する-Y側の側面SF41の+Z方向に対する傾斜角が+Y側の側面SF42の+Z方向に対する傾斜角より大きい。-Y側の側面SF41の傾斜角と+Y側の側面SF42の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、第1のマスクパターンMPにおける-Y側の側面SF41の傾斜角が+Y側の側面SF42の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における-Y側の側面の傾斜角と+Y側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0091】
S14で消耗状態=「中」と判断された場合、エッチャントの入射方向がほとんど傾かず、チルティングの影響が無視できるので、内側領域R0と同様にエッチング加工が行われ得る。
【0092】
S14で消耗状態=「大」と判断された場合、第1のマスクパターンMPに含まれる溝パターンは、図12に示す外周領域R4のYZ断面視において、チルティングの影響が無視できるとして、+Y側の側面SF42の傾斜角と-Y側の側面SF41の傾斜角とが均等である。第1のマスクパターンMPに含まれるホールパターンは、図13に示す外周領域R4のYZ断面視において、エッチャントの傾きの向きに対応する+Y側の側面SF42の+Z方向に対する傾斜角が-Y側の側面SF41の+Z方向に対する傾斜角より大きい。+Y側の側面SF42の傾斜角と-Y側の側面SF41の傾斜角との差は、3~5°であってもよい。エッチング装置106は、この第1のマスクパターンMPをマスクとして被加工膜FLをエッチング加工する。このとき、ホールパターンの場合、第1のマスクパターンMPにおける+Y側の側面の傾斜角が-Y側の側面の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して被加工膜FLをエッチング加工することができる。これにより、被加工膜FLに断面視における+Y側の側面の傾斜角と-Y側の側面の傾斜角とが均等なパターンを形成することができる。
【0093】
なお、図10は、溝パターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が少ない場合)を示す図である。図11は、ホールパターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が少ない場合)を示す図である。図12は、溝パターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が多い場合)を示す図である。図13は、ホールパターンに対するマスクパターンの加工断面形状(消耗量が多い場合)を示す図である。図10図13では、加工断面の側面が傾斜した部分と傾斜していない部分とを含む場合、傾斜した部分に着目し、傾斜した部分を側面として説明している。
【0094】
次に、半導体装置1の製造方法について図14図19を用いて説明する。図14は、半導体装置1の製造方法を示すフローチャートである。図15(a)~図17(c)は、半導体装置1の製造方法を示す断面図である。図18図19は、半導体装置の製造方法及び構成を示す断面図である。図14図19では、エッチング装置106のパーツの消耗状態について消耗状態=「小」と判断された場合の外周領域R1のホールパターン(図7参照)の形成について例示するが、他の場合、他の領域、他のパターンについても同様に適用され得る。
【0095】
基板2の+Z側に配線4が形成される(S21)。基板2は、シリコン等の半導体を主成分とする材料で形成され得る。図15(a)に示すように、基板2の+Z側に、成膜装置107により、シリコン酸化膜等の絶縁膜3が堆積される。塗布装置102、露光装置103、現像装置105により、絶縁膜3の+Z側の面に溝3aとなるべき領域が選択的に開口されたレジストパターンが形成される。エッチング装置106により、そのレジストパターンをマスクとしてエッチング加工が行われ、絶縁膜3に溝3aが形成される。メッキ装置(図示せず)により、溝3aに導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料が埋め込まれ、CMP装置(図示せず)により、絶縁膜3が露出されるまで平坦化されて配線4が形成される。
【0096】
絶縁膜3及び配線4の+Z側に絶縁膜5が堆積される(S22)。図15(a)に示すように、絶縁膜3及び配線4の+Z側に、成膜装置107により、シリコン酸化膜等の絶縁膜5が堆積される。
【0097】
絶縁膜5の+Z側に第1のマスク膜6が形成される(S23)。図15(a)に示すように、塗布装置102により、絶縁膜5の上に第1のマスク膜6が塗布により形成される。第1のマスク膜は、例えばカーボンを主成分として含む膜であり、回転塗布される場合、SOC(Spin On Carbon)膜であってもよい。
【0098】
第1のマスク膜6の+Z側に第2のマスク膜7が形成される(S24)。図15(a)に示すように、塗布装置102により、第1のマスク膜6の上に第2のマスク膜7が塗布により形成される。第2のマスク膜は、例えばシリコン酸化物を主成分として含む膜であり、回転塗布される場合、SOG(Spin On Glass)膜であってもよい。
【0099】
第2のマスク膜7の+Z側に第1のレジストパターン8が形成される(S25)。塗布装置102により、第2のマスク膜7の+Z側に第1のレジスト膜8’(図示せず)が塗布により形成される。第1のレジスト膜8’は、例えば感光材を主成分として含むフォトレジストである。第1のマスク膜6、第2のマスク膜7、第1のレジスト膜8’が順に堆積された構造は、多層レジスト構造を構成する。露光装置103により、第1のレジスト膜8’が露光され、形成すべき開口パターン8aに対応した潜像が第1のレジスト膜8’に形成される。現像装置105により、第1のレジスト膜8’の潜像が現像され、第1のレジストパターン8が形成される。第1のレジストパターン8は、開口パターン8aを有する。開口パターン8aは、レイアウトデータのパターンに応じた領域PRに加えて+X側の領域ARがさらに開口されたパターンである(図7の外周領域R1の点線で示すホールパターン参照)。第1のレジストパターン8は、領域PRの-X側に概ねY方向に延びたエッジ81を有する。
【0100】
第2のマスク膜7が加工され、第2のマスクパターン7iが形成される(S26)。エッチング装置106により、第1のレジストパターン8をマスクとして第2のマスク膜7をエッチング加工する。これにより、第1のレジストパターン8が第2のマスク膜7に転写され、エッジ81に対応したエッジ7i1を含む第2のマスクパターン7iが形成される。第2のマスクパターン7iは、開口パターン8aに対応した開口パターン7aを有している。これにより、第1のマスク膜6は、領域PR及び領域AR(図15(a)参照)に対応する領域が露出されている。
【0101】
レジストが除去される(S27)。エッチング残りのレジストがあれば、硫酸等の薬液によりレジストが除去される。塗布装置102により、図15(c)に示すように、第2のマスクパターン7i及び第1のマスク膜6の+Z側に第2のマスク膜7が追加的に塗布され、第2のマスクパターン7jが形成される。第2のマスクパターン7jは、エッジ7i1に対応したエッジ7j1を有し、第2のマスクパターン7iに対応した領域がそれ以外の領域より厚さが厚くなったパターンである。エッジ7j1は、第2のマスクパターン7jにおける段差部分に配されている。
【0102】
第2のマスクパターン7jの+Z側に第2のレジストパターン9が形成される(S28)。塗布装置102により、第2のマスクパターン7jの+Z側に第2のレジスト膜9’(図示せず)が塗布により形成される。第2のレジスト膜9’は、例えば感光材を主成分として含むフォトレジストである。第1のマスク膜6、第2のマスク膜7、第2のレジスト膜9’が順に堆積された構造は、多層レジスト構造を構成する。露光装置103により、第2のレジスト膜9’が露光され、形成すべき開口パターン9aに対応した潜像が第2のレジスト膜9’に形成される。現像装置105により、第2のレジスト膜9’の潜像が現像され、図15(c)に示すように、第2のレジストパターン9が形成される。第2のレジストパターン9は、開口パターン9aを有する。開口パターン9aは、レイアウトデータのパターンに応じた領域PRに加えて-X側の領域AR’がさらに開口されたパターンである(図7の外周領域R1の実線で示すホールパターン参照)。第2のレジストパターン9は、領域AR’の-X側に概ねY方向に延びたエッジ91を有する。エッジ91は、エッジ81に対して-X方向に後退したエッジである。これにより、XZ断面視において、開口パターン9aの-X側の側面が階段状になっている。開口パターン9aの+X側の側面は、Z方向に沿って延びている。
【0103】
第1のマスク膜6が加工され、第1のマスクパターン6jが形成される(S29)。エッチング装置106により、図16(a)に示すように、第2のレジストパターン9をマスクとして第2のマスクパターン7jがエッチング加工される。これにより、第2のレジストパターン9が第2のマスクパターン7jに転写され、第2のマスクパターン7kにおけるエッジ7k1のZ位置がより-Z側になるとともに、開口パターン7kaが形成される。開口パターン7kaは、領域AR’において第2のマスクパターン7kを貫通せず、領域RPにおいて第2のマスクパターン7kを貫通する。開口パターン7kaにより、第1のマスク膜6iの+Z側の面の一部が露出される。
【0104】
エッチング装置106により、図16(b)に示すように、第2のレジストパターン9及び第2のマスクパターン7kをマスクとして第1のマスク膜6iがエッチング加工される。これにより、第2のレジストパターン9が第2のマスクパターン7kに転写され、第2のマスクパターン7nにおけるエッジ7n1のZ位置がより-Z側になる。それとともに、第2のマスクパターン7kが第1のマスク膜6iに転写され、開口パターン6jaを有する第1のマスクパターン6jが形成される。開口パターン6jaは、領域RPにおいて第1のマスクパターン6jを貫通する。開口パターン6jaにより、絶縁膜5の+Z側の面の一部が露出される。
【0105】
絶縁膜5が加工され、所望のパターンが形成される(S30)。エッチング装置106により、図16(c)に示すように、第2のマスクパターン7nをマスクとして第1のマスクパターン6jがエッチング加工されるとともに、第1のマスクパターン6jをマスクとして絶縁膜5がエッチング加工される。これにより、第2のマスクパターン7nが第1のマスクパターン6jに転写され、エッジ7n1に対応したエッジが第1のマスクパターン6jに転写される。このとき、第1のマスクパターン6kに異方性エッチングの側壁保護膜が堆積しにくく、エッジへの電界集中により第1のマスクパターン6kにおけるエッジ近傍が優先的にエッチングされ、エッジに応じた側面の階段形状が傾斜面形状へ変化し、開口パターン6kaの-X側に傾斜した側面6ka1が形成される。すなわち、第1のマスクパターン6kの開口パターン6kaは、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面16ka1の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面6ka2の+Z方向に対する傾斜角より大きい。これにより、絶縁膜5iにXZ断面視における-X側の側面5ia1の傾斜角と+X側の側面5ia2の傾斜角とが均等なホールパターン5iaが形成され始める。
【0106】
エッチング装置106により、図17(a)に示すように、引き続きエッチング加工が行われ、第1のマスクパターン6nをマスクとして絶縁膜5jがエッチング加工される。このとき、第1のマスクパターン6nの開口パターン6naにおける-X側の側面6na1の傾斜角が+X側の側面6na2の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して絶縁膜5jをエッチング加工することができる。これにより、絶縁膜5jにXZ断面視における-X側の側面5ja1の傾斜角と+X側の側面5ja2の傾斜角とが均等なホールパターン5jaを形成することができる。ホールパターン5jaは、配線4の表面を露出する。第1のマスクパターン6nは、図17(b)に示すように、所定の薬液により除去される。
【0107】
所望のパターンに導電物が埋め込まれる(S31)。図17(c)に示すように、メッキ装置により、ホールパターン5jaに導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料が埋め込まれ、CMP装置により、絶縁膜5jが露出されるまで平坦化されて貫通電極10が形成される。貫通電極10の-Z側の端部は、配線4に接触しており、配線4に電気的に接続されている。
【0108】
その後、図18及び図19に示すように、貫通電極10の+Z側に配線11及び絶縁膜12が形成され、半導体装置1が製造される。
【0109】
次に、半導体装置1の構成について図18図20を用いて説明する。図18は、貫通電極10を通る位置で半導体装置1を切った場合のXZ断面を示し、図19は、貫通電極10を通る位置で半導体装置1を切った場合のYZ断面を示す。図20は、半導体装置1の構成を示す斜視図である。図20(a)は、図18に対応したXZ断面を含む斜視図であり、図20(b)は、図19に対応したYZ断面を含む斜視図である。図20では、簡略化のため、配線11及び絶縁膜12の図示が省略されている。図18図20では、エッチング装置106のパーツの消耗状態について消耗状態=「小」と判断された場合の外周領域R1のホールパターン(図7参照)に対応した構成について例示するが、他の場合、他の領域、他のパターンについても同様に適用され得る。
【0110】
基板2は、X方向及びY方向に板状に延びている。基板2は、半導体(例えば、シリコン)を主成分とする材料で形成され得る。
【0111】
絶縁膜3は、基板2の+Z側に配され、基板2の+Z側の面を覆っている。絶縁膜3は、シリコン酸化物を主成分とする材料で形成され得る。絶縁膜3は、+Z側の面に溝3aを有する。
【0112】
配線4は、絶縁膜3における溝3a内に配されている。配線4は、Y方向に沿ってライン状に延びている。配線4は、導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料で形成され得る。配線4は、+Z側の面が貫通電極10に接しており、貫通電極10に電気的に接続されている。
【0113】
絶縁膜51jは、基板2及び絶縁膜3の+Z側に配され、絶縁膜3の+Z側の面を覆っている。絶縁膜51jは、シリコン酸化物を主成分とする材料で形成され得る。絶縁膜51jは、貫通電極10によりZ方向に貫通されている。
【0114】
貫通電極10は、基板2、絶縁膜3、配線4の+Z側に配され、配線11、絶縁膜12の-Z側に配され、絶縁膜51jをZ方向に貫通している。貫通電極10は、導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料で形成され得る。貫通電極10は、+Z側の端部10aが配線11に接しており、配線11に電気的に接続されている。貫通電極10は、-Z側の端部10bが配線4に接しており、配線4に電気的に接続されている。
【0115】
貫通電極10は、図18図20(a)に示すように、XZ断面視において、+Z側の端部10aのX方向幅W10a1が-Z側の端部10bのX方向幅W10b1より小さい。貫通電極10は、図19図20(b)に示すように、YZ断面視において、+Z側の端部10aのY方向幅W10a2が-Z側の端部10bのY方向幅W10b2より大きい。
【0116】
貫通電極10は、図18図20(a)に示すように、XZ断面視において、-X側の側面10c11が+Z方向から+X側に角度θ11で傾斜しており、+X側の側面10c12が+Z方向から-X側に角度θ12で傾斜しており、θ11≒θ12である。すなわち、貫通電極10は、XZ断面視において、-X側の側面10c11の傾斜角θ11と+X側の側面10c12の傾斜角θ12とが均等である。
【0117】
貫通電極10は、図19図20(b)に示すように、YZ断面視において、-Y側の側面10c21が+Z方向から+Y側に角度θ21で傾斜しており、+Y側の側面10c22が+Z方向から-Y側に角度θ22で傾斜しており、θ21≒θ22である。すなわち、貫通電極10は、YZ断面視において、-Y側の側面10c21の傾斜角θ21と+Y側の側面10c22の傾斜角θ22とが均等である。
【0118】
配線11は、X方向に沿ってライン状に延びている。配線11は、導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料で形成され得る。配線11は、-Z側の面が貫通電極10に接しており、貫通電極10に電気的に接続されている。
【0119】
絶縁膜12は、絶縁膜51j、貫通電極10の+Z側に配され、絶縁膜51jの+Z側の面を覆っている。絶縁膜12は、シリコン酸化物を主成分とする材料で形成され得る。
【0120】
図18図20に示す構造は、チルティングを抑制しながら被加工膜をエッチング加工できる本実施形態の製造方法で得られるので、半導体装置1の製造歩留まりを向上させることに適した構造として提供できる。
【0121】
以上のように、本実施形態では、半導体製造システム100において、エッチング装置106のパーツの消耗状態に応じてエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算し、計算された傾き具合いに応じてレイアウトデータのエッジ位置を補正して基板WFを露光・現像・エッチング加工する。これにより、チルティングを抑制しながら被加工膜をエッチング加工できるので、半導体装置1の製造歩留まりを向上できる。
【0122】
なお、図2では、被加工膜の上に形成される多層レジスト構造における第1のマスク膜、第2のマスク膜が塗布型の膜である場合が例示されているが、第1のマスク膜、第2のマスク膜は、CVD等による成膜型の膜であってもよい。この場合、成膜装置107は、基板WF上に被加工膜を成膜し、さらに、被加工膜の上に、第1のマスク膜、第2のマスク膜を順に堆積する(S1’)。第1のマスク膜は、例えばカーボンを主成分として含む膜である。第2のマスク膜は、例えばシリコン酸化物を主成分として含む膜である。搬送系101は、被加工膜、第1のマスク膜、第2のマスク膜が順に堆積された基板WFを成膜装置107から塗布装置102へ搬送する。塗布装置102は、第2のマスク膜の上に第1のレジスト膜を塗布により形成する(S2)。その後、S3~S7が行われ、搬送系101は、加工後の基板WFをエッチング装置106から洗浄装置(図示せず)へ搬送する。洗浄装置は、第1のレジストパターンを基板WFから除去する洗浄を行う。搬送系101は、洗浄後の基板WFを洗浄装置から成膜装置107へ搬送する。成膜装置107は、第2のマスクパターンに追加的に第2のマスク膜の堆積を行う(S8’)。搬送系101は、その基板WFを成膜装置107から塗布装置102へ搬送する。塗布装置102は、第2のマスクパターンの上に第2のレジスト膜を塗布により形成する(S9)。その後、S10以降は、実施形態と同様である。
【0123】
実施形態の第1の変形例として、半導体製造システム100は、図21に示すような動作を行ってもよい。図21は、実施形態の第1の変形例にかかる半導体製造システム100の動作を示すシーケンス図である。図21では、S16(図2参照)が省略され、S14,S15,S17がS114,S115,S117に置き換わっている。
【0124】
露光対象のショット領域SHが内側領域R0に属する場合(S12でNo)、ホストコントローラ109は、ずらし量ゼロを示すずらし量データSD-0を生成して(S115)露光装置103へ供給する。
【0125】
露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R1におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。ホストコントローラ109は、外周領域R1におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、エッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、ショット領域の中心位置(すなわち、ショット位置)のずらし量を計算する(S114)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ずらしの向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じてショット位置のずらし量を求める。すなわち、外周領域R1について、ホストコントローラ109は、S13で計算された傾き具合いに応じて、S117で露光すべき露光パターンにおけるエッジ位置をS5の露光パターンよりシフトさせるように補正する。
【0126】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示す外周領域R1のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを-X方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R1の溝パターンについて、図22に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、-X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、溝パターンが図6と同様にシフトされ得る。外周領域R1のホールパターンについて、図23に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、-X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図7と同様にシフトされ得る。
【0127】
消耗状態=「中」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(b)に示す外周領域R1のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、S5の露光時のショット位置に対してずらし量ゼロを求める。
【0128】
なお、図22は、実施形態の第1の変形例における溝パターンに対するショット位置ずらし(消耗量が少ない場合)を示す図である。図23は、実施形態の第1の変形例におけるホールパターンに対するショット位置ずらし(消耗量が少ない場合)を示す図である。
【0129】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「大」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示す外周領域R1のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを+X方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R1の溝パターンについて、図24に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、溝パターンが図8と同様にシフトされ得る。外周領域R1のホールパターンについて、図25に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図9と同様にシフトされ得る。
【0130】
なお、図24は、実施形態の第1の変形例における溝パターンに対するショット位置ずらし(消耗量が多い場合)を示す図である。図25は、実施形態の第1の変形例におけるホールパターンに対するショット位置ずらし(消耗量が多い場合)を示す図である。
【0131】
ホストコントローラ109は、S114で求められたずらし量に応じて、外周領域R1用のずらし量データSD-1を生成する(S115)。ホストコントローラ109は、ずらし量データSD-1を露光装置103へ供給する。供給されたずらし量データSD-1は、外周領域R1に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103により参照され得る。
【0132】
露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R2におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。ホストコントローラ109は、外周領域R2におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、エッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、ショット領域の中心位置(すなわち、ショット位置)のずらし量を計算する(S114)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ずらしの向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じてショット位置のずらし量を求める。すなわち、外周領域R2について、ホストコントローラ109は、S13で計算された傾き具合いに応じて、S117で露光すべき露光パターンにおけるエッジ位置をS5の露光パターンよりシフトさせるように補正する。
【0133】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示す外周領域R2のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを+X方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R2の溝パターンについて、図22に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、溝パターンが図6と同様にシフトされ得る。外周領域R2のホールパターンについて、図23に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図7と同様にシフトされ得る。
【0134】
消耗状態=「中」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(b)に示す外周領域R2のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、S5の露光時のショット位置に対してずらし量ゼロを求める。
【0135】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「大」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示す外周領域R2のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを-X方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R2の溝パターンについて、図24に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、-X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、溝パターンが図8と同様にシフトされ得る。外周領域R2のホールパターンについて、図25に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+X側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図9と同様にシフトされ得る。
【0136】
ホストコントローラ109は、S114で求められたずらし量に応じて、外周領域R2用のずらし量データSD-2を生成する(S115)。ホストコントローラ109は、ずらし量データSD-2を露光装置103へ供給する。供給されたずらし量データSD-2は、外周領域R2に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103により参照され得る。
【0137】
露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R3におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。ホストコントローラ109は、外周領域R3におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、エッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、ショット領域の中心位置(すなわち、ショット位置)のずらし量を計算する(S114)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ずらしの向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じてショット位置のずらし量を求める。すなわち、外周領域R3について、ホストコントローラ109は、S13で計算された傾き具合いに応じて、S117で露光すべき露光パターンにおけるエッジ位置をS5の露光パターンよりシフトさせるように補正する。
【0138】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示す外周領域R3のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを+Y方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R3の溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図22に実線の四角の枠で示すように、ショット位置のずらし量をゼロとする。外周領域R3のホールパターンについて、図23に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+Y側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図7と同様にシフトされ得る。
【0139】
消耗状態=「中」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(b)に示す外周領域R3のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、S5の露光時のショット位置に対してずらし量ゼロを求める。
【0140】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「大」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示す外周領域R3のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを-Y方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R3の溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図24に実線の四角の枠で示すように、ショット位置のずらし量をとする。外周領域R3のホールパターンについて、図25に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、-Y側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図9と同様にシフトされ得る。
【0141】
ホストコントローラ109は、S114で求められたずらし量に応じて、外周領域R3用のずらし量データSD-3を生成する(S115)。ホストコントローラ109は、ずらし量データSD-3を露光装置103へ供給する。供給されたずらし量データSD-3は、外周領域R3に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103により参照され得る。
【0142】
露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属する場合(S12でYes)、ホストコントローラ109は、S11で取得された消耗状態情報に応じて、外周領域R4におけるエッチャントの入射方向の傾き具合いを計算する(S13)。ホストコントローラ109は、外周領域R4におけるエッチャントの傾き具合いに応じて、エッジ位置を第1のレジストパターンよりシフトさせるように、ショット領域の中心位置(すなわち、ショット位置)のずらし量を計算する(S114)。ホストコントローラ109は、エッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ずらしの向き及び量を求め、求められた向き及び量に応じてショット位置のずらし量を求める。すなわち、外周領域R4について、ホストコントローラ109は、S13で計算された傾き具合いに応じて、S117で露光すべき露光パターンにおけるエッジ位置をS5の露光パターンよりシフトさせるように補正する。
【0143】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「小」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(a)に矢印で示す外周領域R4のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを-Y方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R4の溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図22に実線の四角の枠で示すように、ショット位置のずらし量をゼロとする。外周領域R4のホールパターンについて、図23に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、-Y側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図7と同様にシフトされ得る。
【0144】
消耗状態=「中」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(b)に示す外周領域R4のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、S5の露光時のショット位置に対してずらし量ゼロを求める。
【0145】
エッチング装置106のパーツの消耗状態について、消耗状態=「大」と判断された場合、ホストコントローラ109は、図5(c)に矢印で示す外周領域R4のエッチャントの傾きの向き及び角度に応じて、ショット位置に対するずらしの向きを+Y方向とし、ずらし量を角度θに応じた量とする。例えば、外周領域R4の溝パターンについて、ホストコントローラ109は、チルティングの影響が無視できるとして、図24に実線の四角の枠で示すように、ショット位置のずらし量をとする。外周領域R4のホールパターンについて、図25に、S5の露光時のショット位置を点線の四角の枠で示し、S117で露光すべきショット位置を実線の四角の枠で示す。ホストコントローラ109は、点線の四角の枠で示すショット位置に対する実線の四角の枠で示すショット位置のずらし量として、+Y側に角度θに応じた量を求める。このずらし量に応じて、ホールパターンが図9と同様にシフトされ得る。
【0146】
ホストコントローラ109は、S114で求められたずらし量に応じて、外周領域R4用のずらし量データSD-4を生成する(S115)。ホストコントローラ109は、ずらし量データSD-4を露光装置103へ供給する。供給されたずらし量データSD-4は、外周領域R4に属するショット領域SHが露光される際に、露光装置103により参照され得る。
【0147】
露光対象のショット領域SHが内側領域R0に属する場合、露光装置103は、ずらし量データSD-0を参照し、基板WFに形成された第2のレジスト膜をS5と同様のマスクMK1によりショット位置のずらし量ゼロで露光する(S117)。その後、S6,S7が行われる。
【0148】
露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属する場合、露光装置103は、ずらし量データSD-1で示されたずらし量でショット領域SHのアライメント座標をずらし、その状態で、基板WFに形成された第2のレジスト膜をS5と同様のマスクMK1により露光する(S117)。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R1に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。その後、S6,S7が行われる。
【0149】
露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属する場合、露光装置103は、ずらし量データSD-2で示されたずらし量でショット領域SHのアライメント座標をずらし、その状態で、基板WFに形成された第2のレジスト膜をS5と同様のマスクMK1により露光する(S117)。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R2に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。その後、S6,S7が行われる。
【0150】
露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属する場合、露光装置103は、ずらし量データSD-3で示されたずらし量でショット領域SHのアライメント座標をずらし、その状態で、基板WFに形成された第2のレジスト膜をS5と同様のマスクMK1により露光する(S117)。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R3に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。その後、S6,S7が行われる。
【0151】
露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属する場合、露光装置103は、ずらし量データSD-4で示されたずらし量でショット領域SHのアライメント座標をずらし、その状態で、基板WFに形成された第2のレジスト膜をS5と同様のマスクMK1により露光する(S117)。すなわち、露光装置103は、露光対象のショット領域SHが外周領域R4に属することに応じて、エッジ位置がS5の露光パターンよりシフトされた露光パターンにより基板WFを露光する。その後、S6,S7が行われる。
【0152】
このような半導体製造システム100によっても、計算された傾き具合いに応じてレイアウトデータのエッジ位置を補正して基板WFを露光・現像・エッチング加工するので、チルティングを抑制しながら被加工膜をエッチング加工できる。これにより、半導体装置1の製造歩留まりを向上できる。
【0153】
実施形態の第2の変形例として、被加工膜と多層レジスト構造との間にハードマスク膜が配され、多層レジスト構造及びハードマスク膜により被加工膜のパターニングが行われてもよい。例えば、半導体装置1の製造方法では、図26図30に示すように、次の点で実施形態と異なる処理が行われ得る。
【0154】
図26(a)に示す工程では、絶縁膜3及び配線4の+Z側に絶縁膜5が堆積された後に、成膜装置107により、シリコン窒化膜等のハードマスク膜21が堆積される。その後、塗布装置102により、絶縁膜5の上に第1のマスク膜6が塗布により形成される。それ以外に点は、図15(a)に示す工程と同様である。
【0155】
その後、図15(b)~図16(a)に示す工程と同様の処理が行われた後、図26(b)に示す工程が行われる。図26(b)に示す工程では、第2のレジストパターン9及び第2のマスクパターン7k(図16(a)参照)をマスクとして第1のマスク膜6iがエッチング加工される。これにより、第2のレジストパターン9が第2のマスクパターン7kに転写され、第2のマスクパターン7nにおけるエッジ7n1のZ位置がより-Z側になる。それとともに、第2のマスクパターン7kが第1のマスク膜6iに転写され、開口パターン6jaを有する第1のマスクパターン6jが形成される。開口パターン6jaは、領域RPにおいて第1のマスクパターン6jを貫通する。開口パターン6jaにより、ハードマスク膜21の+Z側の面の一部が露出される。
【0156】
図26(c)に示す工程では、エッチング装置106により、第2のマスクパターン7nをマスクとして第1のマスクパターン6jがエッチング加工される。これにより、第2のマスクパターン7nが第1のマスクパターン6jに転写され、エッジ7n1に対応したエッジが第1のマスクパターン6jに転写される。このとき、第1のマスクパターン6tに異方性エッチングの側壁保護膜が堆積しにくく、エッジへの電界集中により第1のマスクパターン6tにおけるエッジ近傍が優先的にエッチングされ、エッジに応じた側面の階段形状が傾斜面形状へ変化し、開口パターン6taの-X側に傾斜した側面6t1が形成される。それとともに、第1のマスクパターン6tをマスクとしてハードマスク膜21がエッチング加工される。これにより、第1のマスクパターン6tがハードマスク膜21に転写され、ホールパターン21iaを有する第3のマスクパターン21iが形成される。ホールパターン21iaは、傾斜した側面6t1に対応して傾斜した側面21ia1を有する。すなわち、第1のマスクパターン6tの開口パターン6taは、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面16ta1の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面6ta2の+Z方向に対する傾斜角より大きい。第3のマスクパターン21iのホールパターン21iaは、エッチャントの傾きの向きに対応する-X側の側面21ia1の+Z方向に対する傾斜角が+X側の側面21ia2の+Z方向に対する傾斜角より大きい。これにより、絶縁膜5iにXZ断面視における-X側の側面の傾斜角と+X側の側面の傾斜角とが均等なホールパターンが形成され始める。
【0157】
図27(a)に示す工程では、エッチング装置106により、引き続きエッチング加工が行われ、第3のマスクパターン21jをマスクとして絶縁膜5jがエッチング加工される。このとき、第3のマスクパターン21jのホールパターン21jaにおける-X側の側面21ja1の傾斜角が+X側の側面21ja2の傾斜角より大きくなっているので、エッチャントの傾きによる影響を抑制して絶縁膜5jをエッチング加工することができる。これにより、絶縁膜5jにXZ断面視における-X側の側面5ja1の傾斜角と+X側の側面5ja2の傾斜角とが均等なホールパターン5jaを形成することができる。ホールパターン5jaは、配線4の表面を露出する。
【0158】
図27(b)に示すように、メッキ装置により、ホールパターン5ja,21jaに導電物(例えば、銅、チタン、タングステンなど)を主成分とする材料が埋め込まれ、CMP装置により、第3のマスクパターン21jが露出されるまで平坦化されて貫通電極10,22が形成される。貫通電極10の-Z側の端部は、配線4に接触しており、配線4に電気的に接続されている。貫通電極10の+Z側の端部は、貫通電極22に接触しており、貫通電極22に電気的に接続されている。
【0159】
その後、図28及び図29に示すように、貫通電極22の+Z側に配線11及び絶縁膜12が形成され、半導体装置1’が製造される。
【0160】
また、図28図30に示すように、半導体装置1’は、次の点で半導体装置1と異なる構成を有する。図28は、貫通電極10,22を通る位置で半導体装置1’(図18図20参照)を切った場合のXZ断面を示し、図29は、貫通電極10,22を通る位置で半導体装置1’を切った場合のYZ断面を示す。図30は、半導体装置1’の構成を示す斜視図である。図30(a)は、図28に対応したXZ断面を含む斜視図であり、図30(b)は、図29に対応したYZ断面を含む斜視図である。図30では、簡略化のため、配線11及び絶縁膜12の図示が省略されている。
【0161】
貫通電極10は、貫通電極22、第3のマスクパターン(ハードマスク膜)21j、配線11、絶縁膜12の-Z側に配されている。貫通電極10は、+Z側の端部10a(図18参照)が貫通電極22に接しており、貫通電極22に電気的に接続されている。
【0162】
第3のマスクパターン21jは、基板2、絶縁膜3、絶縁膜51j、貫通電極10の+Z側に配され、絶縁膜51jの+Z側の面を覆っている。第3のマスクパターン21jは、シリコン窒化物を主成分とする材料で形成され得る。第3のマスクパターン21jは、貫通電極22によりZ方向に貫通されている。
【0163】
貫通電極22は、基板2、絶縁膜3、配線4、絶縁膜51j、貫通電極10の+Z側に配され、配線11、絶縁膜12の-Z側に配され、第3のマスクパターン21jをZ方向に貫通している。貫通電極22は、+Z側の端部22aが配線11に接しており、配線11に電気的に接続されている。貫通電極22は、-Z側の端部22bが貫通電極10に接しており、貫通電極10に電気的に接続されている。
【0164】
貫通電極22は、図28図30(a)に示すように、XZ断面視において、-X側の側面22c11が+Z方向から-X側に角度α11で傾斜しており、+X側の側面22c12が+Z方向から+X側に角度α12で傾斜しており、α11>α12である。例えば、α11とα12と差は、3°~5°であってもよい。すなわち、貫通電極22は、XZ断面視において、-X側の側面22c11の傾斜角α11が+X側の側面22c12の傾斜角α12より大きい。
【0165】
貫通電極10は、図29図30(b)に示すように、YZ断面視において、-Y側の側面22c21が+Z方向から-Y側に角度α21で傾斜しており、+Y側の側面22c22が+Z方向から+Y側に角度α22で傾斜しており、α21≒α22である。すなわち、貫通電極22は、YZ断面視において、-Y側の側面22c21の傾斜角α21と+Y側の側面22c22の傾斜角α22とが均等である。
【0166】
このような構造は、チルティングを抑制しながら被加工膜をエッチング加工できる本実施形態の第2の変形例の製造方法で得られるので、半導体装置1の製造歩留まりを向上させることに適した構造として提供できる。
【0167】
なお、実施形態及びその変形例において、ホストコントローラ109は、図31に示すようなハードウェアで構成され得る。図31は、実施形態及びその変形例におけるホストコントローラのハードウェア構成を示す図である。
【0168】
ホストコントローラ109は、CPU(Central Processing Unit)311と、ROM(Read Only Memory)312と、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)313と、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはCD(Compact Disc)ドライブ装置などの外部記憶装置314と、液晶表示装置などの表示装置315と、キーボードおよびマウスなどの入力装置316と、を備えており、これらがバスライン317を介して接続された、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0169】
取得部109a、生成部109b、計算部109c、補正部109d(図1参照)のそれぞれは、CPU311内に回路等でハードウェア的に実装されてもよい。取得部109a、生成部109b、計算部109c、補正部109dのそれぞれは、プログラムのコンパイル時に一括して又はプログラムによる処理の進行に応じて逐次的にRAM313のバッファ領域に展開される機能モジュールとしてソフトウェア的に実装されてもよい。あるいは、取得部109a、生成部109b、計算部109c、補正部109dは、一部がハードウェア的に実装され、残りがソフトウェア的に実装されてもよい。記憶部109e(図1参照)は、ROM312又はRAM313等のハードウェアで実装され得る。
【0170】
本実施形態のホストコントローラ109で実行されるプログラムは、図2又は図21に示される方法を実行するものであり、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0171】
また、本実施形態のホストコントローラ109で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態のホストコントローラ109で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0172】
また、本実施形態のプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0173】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0174】
1,1’ 半導体装置、100 半導体製造システム、101 搬送系、102 塗布装置、103 露光装置、104 マスク作成装置、105 現像装置、106 エッチング装置、107 成膜装置、109 ホストコントローラ、109a 取得部、109b 生成部、109c 計算部、109d 補正部、109e 記憶部。
図1
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