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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048869
(43)【公開日】2022-03-28
(54)【発明の名称】液圧式打撃装置
(51)【国際特許分類】
   B25D 9/26 20060101AFI20220318BHJP
   B25D 17/10 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
B25D9/26
B25D17/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020154916
(22)【出願日】2020-09-15
(71)【出願人】
【識別番号】594149398
【氏名又は名称】古河ロックドリル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 秀▲てつ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也
(72)【発明者】
【氏名】長野 新介
(72)【発明者】
【氏名】小柴 英俊
【テーマコード(参考)】
2D058
【Fターム(参考)】
2D058AA12
2D058AA17
2D058CA03
2D058CB03
2D058CC06
2D058CC07
2D058CC17
2D058CC30
2D058DA03
(57)【要約】
【課題】スプールの交換作業を不要にするとともに、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替えて作動可能な液圧式打撃装置を提供する。
【解決手段】この液圧式打撃装置は、ピストン120の前後進動作を制御する第一制御弁200と、ピストン120のピストンストロークをロングストロークとショートストロークとの間で調整するストローク調整機構と、ピストン120が打撃位置を越えて所定距離前進するとピストン120の作動を停止させる空打防止機構と、ストローク調整機構および空打防止機構のいずれか一方のモードを選択する第二制御弁300と、を備える。第二制御弁300には、軸方向での収嵌位置の変更に応じて対応する機能を設定する空打防止部311およびストローク調整部315を有する共通スプール310が装着されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダと、該シリンダに前後進可能に摺嵌されて二つの大径部および該二つの大径部の間の位置に設けられた円環溝を有するピストンと、該ピストンの前後進動作を制御する第一制御弁と、を備え、前記シリンダには、前記ピストンの前記二つの大径部によってピストン前室およびピストン後室が当該シリンダの軸方向の前後に画成されている液圧式打撃装置であって、
前記ピストンのピストンストロークをロングストロークとショートストロークとの間で調整するストローク調整機構と、
前記ピストンが打撃位置を越えて所定距離前進すると前記ピストンの作動を停止させる空打防止機構と、
前記ストローク調整機構および前記空打防止機構のいずれか一方のモードを選択する第二制御弁と、を備え、
前記第二制御弁には、軸方向での自身の収嵌位置の変更に応じて、前記空打防止機構を選択する油路を連通させるように機能する空打防止部、および、前記ストローク調整機構を選択する油路を連通させるように機能するストローク調整部を有する共通スプールが装着されていることを特徴とする液圧式打撃装置。
【請求項2】
当該液圧式打撃装置は、前記ピストン前室が常時高圧接続されるとともに、前記ピストン後室が前記第一制御弁の作動に応じて高圧接続と低圧接続とに切り替えられる前室常時高圧接続-後室高低圧切換式の装置であり、
前記シリンダには、前記ピストン前室と前記ピストン後室との間に当該シリンダの軸方向の前方から後方に向けて、第二制御弁連通ポート、第一制御弁連通ポートおよび低圧ポートがこの順に設けられ、
前記円環溝は、前記ピストンが前進したときには、打撃位置の手前で前記第一制御弁連通ポートと前記低圧ポートとを連通させるとともに、前記ピストンが打撃位置を越えて更に所定距離前進したときには、前記第一制御弁連通ポートと前記第二制御弁連通ポートとを連通させるようになっている請求項1に記載の液圧式打撃装置。
【請求項3】
前記低圧ポートよりも前記シリンダの軸方向後方であって、前記ピストンが前死点で停止したときに、前記ピストンの前記大径部によって前記ピストン後室との遮断が維持される位置に設けられた追加低圧ポートと、前記低圧ポートの通過流量を調整可能に設けられた第一流量調整手段と、前記追加低圧ポートの通過流量を調整可能に設けられた第二流量調整手段と、を備え、
前記ピストンが前死点で停止したときに前記第一制御弁連通ポートと前記低圧ポートとをリーク流量で連通する第一連通経路が、前記ピストンの後側の大径部の外周面に設けられ、
前記ピストンが前死点で停止したときに前記ピストン後室と前記追加低圧ポートとをリーク流量で連通する第二連通経路が、少なくとも前記ピストンの後側の大径部の外周面と前記シリンダ内周面とのいずれかに設けられている請求項2に記載の液圧式打撃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、さく岩機やブレーカ等の液圧式打撃装置に係り、特に、ピストンが所定の打撃位置を越えて前進したときにその作動を停止する空打防止機構を備えた液圧式打撃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の液圧式打撃装置は、ピストンがロッドを打撃しその衝撃エネルギーを破砕対象物へと伝えて破砕する。そして、液圧式打撃装置のなかでも油圧ブレーカにおいては、一般的に、地山掘削作業においては打撃による破砕が連続的に行われるのに対し、小割作業においては打撃によって破砕対象物が破砕されると、瞬間的にロッドと破砕対象物との密着が不十分な状態でピストンがロッドを打撃する「空打」が発生する(例えば特許文献1参照)。
【0003】
空打が発生するとロッドや液圧式打撃装置本体に掛かる負荷が大きいので、空打時の衝撃から液圧式打撃装置を保護することを目的として、所謂「空打防止機構」(「オートストップ機構」ともいう)が種々提案されている。
空打防止機構は、空打状態ではロッドが正規の打撃位置を越えて前進しているので、ピストンが正規の打撃位置よりも所定距離前進すると液圧式打撃装置の作動を強制的に停止するというものである。
【0004】
ここで、本出願人は、空打防止機構を備えた液圧式打撃装置として、図4に一例を示す構成を有する技術を提案している。すなわち、同図に示す液圧式打撃装置は、シリンダ100と、シリンダ100に付設された第一制御弁200とを備える。第一制御弁200にはバルブ201が収嵌されるとともに、バルブ201の前後進切換えを行うバルブ制御ポート220が設けられている。シリンダ100には、第一制御弁連通ポート106が設けられ、第一制御弁連通ポート106は、バルブ制御通路114、226を介してバルブ制御ポート220に接続されている。
【0005】
第一制御弁連通ポート106は、ピストン120が後退したときに、ピストン前室101を介して高圧回路110と連通する位置に設けられている。そして、シリンダ100には、第一制御弁連通ポート106の後方に、低圧回路111と連通する低圧ポート118を設けるとともに、第一制御弁連通ポート106の前方に、第二制御弁連通ポート105を設けている。
【0006】
さらに、この液圧式打撃装置は、ピストン120外周の二つの大径部121、122の間の位置に円環溝125設けており、円環溝125は、ピストン120が前進したときには、打撃位置の手前で第一制御弁連通ポート106と低圧ポート118とを連通させるとともに、ピストン120が打撃位置を越えて更に所定距離前進したときには、第一制御弁連通ポート106と第二制御弁連通ポート105とを連通させるようになっている。
さらに、この液圧式打撃装置では、第二制御弁連通ポート105を、第二制御弁300'(a)ないし300''(b)を介して、高圧通路350とストローク調整通路351とに選択的に連通可能に接続するというスプール換装型の機構となっている。なお、図4に示す技術の基本的な構成は、前室常時高圧接続-後室高低圧切換式の液圧式打撃装置であり、その作動機序についての説明は省略する。
【0007】
ここで、図4に示すスプール換装型の液圧式打撃装置では、第二制御弁300'(ないし300'')には、ストローク調整スプール320および空打防止スプール330の一方を選択的に装着するようになっており、ストローク調整スプール320を装着した場合には空打を許容し、空打防止スプール330を装着した場合には空打を防止することができる。
すなわち、図4での(a)に示すように、第二制御弁300'にストローク調整スプール320を装着した場合、この状態でプランジャ305を操作すると、第二制御弁連通ポート105~第二制御弁連通路115~シリンダ連通ポート307~テーパ部322~ストローク調整ポート308~ストローク調整通路351からなる経路(以下、「ストローク調整経路」という)の通過流量をゼロから上限値まで無段階で調整可能である。
【0008】
これにより、ピストン120を後退工程から前進工程へと切り換えるタイミングを変更して、打撃サイクルをロングストロークからショートストロークへと変化させることができる。このように、第二制御弁300'は、周知のストローク調整機構として機能する。以下、この作動状態を「ストローク調整モード」という。
ストローク調整モードにおいて、例えば地山掘削作業を行う際に、破砕対象物が硬岩の場合は、ロングストロークに設定して一打撃あたりの打撃力を増大させ、破砕対象物が軟岩の場合や内部に破砕帯があり不安定な場合は、ショートストロークに設定して一打撃あたりの打撃力を減少させて作業を行う。
【0009】
一方、図4での(b)に示すように、第二制御弁300''に空打防止スプール330を装着した場合、第二制御弁連通ポート105は、第二制御弁連通路115~シリンダ連通ポート307~高圧ポート306~高圧通路350からなる経路(以下、「空打防止経路」という)を介して常時高圧回路110に接続される。ピストン120が打撃位置を越えてさらに所定距離前進したとき、第二制御弁連通ポート105は第一制御弁連通ポート106と連通する。
【0010】
これにより、第一制御弁連通ポート106は高圧接続され、バルブ制御通路114、226を経てバルブ制御ポート220が高圧接続されるので、バルブ201は前端位置へと切換えられる。
したがって、ピストン後室102は、後室ポート104~後室通路113~後室ポート222~中空通路228~前室通路223を経て高圧回路110に接続され、これにより、ピストン120は前方へと付勢されて前死点で停止する。このように、第二制御弁300''は空打防止機構として機能する。以下、この作動状態を「空打防止モード」という。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開平10-80878号公報
【特許文献2】特願2020-043972号(未公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、このようなスプール換装型の液圧式打撃装置を油圧ブレーカに適用する場合において、同じ現場で小割作業と地山掘削作業の両方を行うことがある。さらに、地山掘削作業を続けるうちに破砕対象物の性状が硬岩から軟岩へと変化する場合があり、また、均質な岩盤から破砕帯を含む不安定な岩盤へと変化する場合がある(それぞれ逆の場合もある)。
【0013】
油圧ブレーカは、地山掘削作業において、破砕対象物の性状の変化に対応するためにはストローク調整モードで作動することが好ましく、他方、破砕が断続的になる小割作業では空打防止モードで作動することが好ましい。
これに対し、スプール換装型の油圧ブレーカでは、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替えるためには、上述したように、第二制御弁に装着するスプールを、ストローク調整スプールおよび空打防止スプールのいずれか一方に交換する必要がある。
【0014】
油圧ブレーカにおいてスプールを交換する作業は、油圧回路を油圧供給源から切り離してからスプールを脱着し、再び油圧供給源に接続するという手順を経なければならず、この作業中には残圧によりスプール室から溢れ出す作動油の処理が必要となる場合があり、また、抜き差しするスプールを清浄な状態で管理しなければならないため、スプールの交換作業は煩雑である。さらに、交換作業中に異物が油圧回路内に混入するおそれがある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、スプールの交換作業を不要にするとともに、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替えて作動可能な液圧式打撃装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る液圧式打撃装置は、シリンダと、該シリンダに前後進可能に摺嵌されて二つの大径部および該二つの大径部の間の位置に設けられた円環溝を有するピストンと、該ピストンの前後進動作を制御する第一制御弁と、を備え、前記シリンダには、前記ピストンの前記二つの大径部によってピストン前室およびピストン後室が当該シリンダの軸方向の前後に画成されている液圧式打撃装置であって、前記ピストンのピストンストロークをロングストロークとショートストロークとの間で調整するストローク調整機構と、前記ピストンが打撃位置を越えて所定距離前進すると前記ピストンの作動を停止させる空打防止機構と、前記ストローク調整機構および前記空打防止機構のいずれか一方のモードを選択する第二制御弁と、を備え、前記第二制御弁には、軸方向での自身の収嵌位置の変更に応じて、前記空打防止機構を選択する油路を連通させるように機能する空打防止部、および、前記ストローク調整機構を選択する油路を連通させるように機能するストローク調整部を有する共通スプールが装着されていることを特徴とする。
【0016】
本発明の一態様に係る液圧式打撃装置によれば、第二制御弁には、軸方向での収嵌位置の変更に応じて対応する機構を選択する油路を連通させるように機能する空打防止部およびストローク調整部を備える共通スプールが装着されているので、第二制御弁によってストローク調整モードと空打防止モードとを切替えて作業をする際に、共通スプールの軸方向での収嵌位置を変更するだけで、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替えることができる。そのため、第二制御弁のスプールの交換作業が不要なので、モード切替作業が容易であり、また、スプール交換に伴う油圧回路内への異物の混入が発生するおそれがない。
【0017】
ここで、本発明の一態様に係る液圧式打撃装置において、当該液圧式打撃装置は、前記ピストン前室が常時高圧接続されるとともに、前記ピストン後室が前記第一制御弁の作動に応じて高圧接続と低圧接続とに切り替えられる前室常時高圧接続-後室高低圧切換式の装置であり、前記シリンダには、前記ピストン前室と前記ピストン後室との間に当該シリンダの軸方向の前方から後方に向けて、第二制御弁連通ポート、第一制御弁連通ポートおよび低圧ポートがこの順に設けられ、前記円環溝は、前記ピストンが前進したときには、打撃位置の手前で前記第一制御弁連通ポートと前記低圧ポートとを連通させるとともに、前記ピストンが打撃位置を越えて更に所定距離前進したときには、前記第一制御弁連通ポートと前記第二制御弁連通ポートとを連通させるように構成することができる。
【0018】
そして、このような構成を有する、本発明の一態様に係る液圧式打撃装置において、前記低圧ポートよりも前記シリンダの軸方向後方であって、前記ピストンが前死点で停止したときに、前記ピストンの前記大径部によって前記ピストン後室との遮断が維持される位置に設けられた追加低圧ポートと、前記低圧ポートの通過流量を調整可能に設けられた第一流量調整手段と、前記追加低圧ポートの通過流量を調整可能に設けられた第二流量調整手段と、を備え、前記ピストンが前死点で停止したときに前記第一制御弁連通ポートと前記低圧ポートとをリーク流量で連通する第一連通経路が、前記ピストンの後側の大径部の外周面に設けられ、前記ピストンが前死点で停止したときに前記ピストン後室と前記追加低圧ポートとをリーク流量で連通する第二連通経路が、少なくとも前記ピストンの後側の大径部の外周面と前記シリンダ内周面とのいずれかに設けられた構成とすることができる。
【0019】
このような構成であれば、ストローク調整モードにおける始動性および作業安定性、並びに、空打防止モードにおける空打防止機構の作動安定性および再始動容易性、というそれぞれの作業モードの機能向上のために好適である。
すなわち、各モードの機能向上要素は、両モード間では相反する関係にあるものの、これを上手くバランスさせるために、追加した第一流量調整手段と第二流量調整手段の調整作業はモード切替を繰り返しながら行うところ、このような構成によれば、モード切替作業が容易なため、調整作業を支障なく行うことが可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、スプールの交換作業を不要にするとともに、空打防止モードとストローク調整モードとを切替えて作動可能な液圧式打撃装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の一態様に係る液圧式打撃装置の一実施態様の断面図であって、同図での(a)は、空打防止モードに設定された状態を示し、(b)は、ストローク調整モードに設定された状態を示している。
図2】本発明一態様に係る液圧式打撃装置の一実施態様での共通スプールの説明図である。
図3】本発明の一態様に係る液圧式打撃装置の他の実施態様の断面図であって、同図では、溝・スリット付ピストンが摺嵌され、かつ、空打防止モードに設定された状態を示している。
図4】比較例として示す、スプール換装型の液圧式打撃装置の一例を示す断面図であって、同図(a)は、ストローク調整モードを示し、(b)は、空打防止モードを示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。なお、図4に比較例として示したスプール換装型の液圧式打撃装置との対比を明瞭とするために、同一または対応する構成には同一符号を付して説明する。
【0023】
第一実施形態の液圧式打撃装置は、図1に示すように、シリンダ100およびピストン120を備えるとともに、第一制御弁200と第二制御弁300とがシリンダ100とは別体に設けられている。第一制御弁200の内部には、バルブ201が摺嵌されており、第二制御弁300の内部には、ストローク調整スプール310が摺嵌されている。
シリンダ100の後部にはバックヘッド400が装着されている。バックヘッド400には高圧のバックヘッドガスGが封入されている。また、シリンダ100の前部にはフロントヘッド500が装着されている。フロントヘッド500の内部にはロッド501が摺嵌されている。
【0024】
ピストン120は、中実の円筒体であり、その略中央に2つの大径部として、前側大径部121および後側大径部122を有する。前側大径部121の前方には中径部123が設けられ、後側大径部122の後方には小径部124が設けられ、前側大径部121と後側大径部122との間には円環溝125が設けられている。
このピストン120が、シリンダ100の内部に摺嵌されることで、シリンダ100内の前後に、ピストン前室101とピストン後室102とがそれぞれ画成されている。ピストン前室101には、前室ポート103が設けられ、前室ポート103は、前室通路112を介して高圧回路110に常時接続されている。
【0025】
ピストン後室102には、後室ポート104が設けられている。後室ポート104と第一制御弁200は、後室通路113によって接続されている。ピストン後室102は、第一制御弁200のバルブ201による前後進切換えによって、高圧回路110と低圧回路111とにそれぞれ交互に連通可能になっている。なお、高圧回路110の適所には、アキュムレータ(不図示)が設けられる。
中径部123の外径は、小径部124の外径よりも大きく設定されている。これにより、ピストン前室101およびピストン後室102におけるピストン120の受圧面積、すなわち、前側大径部121と中径部123の径差、および後側大径部122と小径部124の径差はピストン後室102側の方が大きくなっている。
【0026】
これにより、ピストン後室102がバルブ201の作動により高圧接続されると受圧面積差によってピストン120が前進し、ピストン後室102がバルブ201の作動により低圧接続されるとピストン120が後退するようになっている。
シリンダ100には、前室ポート103と後室ポート104との間に前方から後方へ向けて順に、第二制御弁連通ポート105、第一制御弁連通ポート106、および低圧ポート107が、軸方向に互いに離隔した位置に設けられている。低圧ポート107は低圧通路116を介して低圧回路111に接続されている。
【0027】
第一制御弁200は、ピストン120と非同軸に形成されたバルブ室212が内部に形成され、このバルブ室212にバルブ201が摺嵌されている。バルブ室212は、前方から後方へ向けて順に、中径のバルブ前室213、大径のバルブ主室214、および小径のバルブ後室215を有する。バルブ前室213には、高圧回路110と常時連通する前室通路223が接続されている。
バルブ主室214には、前方から後方へ向けて順に、前側低圧ポート218およびバルブ制御ポート220が設けられ、バルブ後室215には後側低圧ポート221および後室ポート222が設けられている。
【0028】
前側低圧ポート218は、前側低圧通路224を介して低圧回路111に常時連通し、後側低圧ポート221は後側低圧通路227を介して低圧回路111に常時連通している。弁制御ポート220と第一制御弁連通ポート106は、バルブ制御通路114、226を介して連通している。後室ポート222と後室ポート104は、後室通路113を介して連通している。
【0029】
バルブ201は、中空の円筒体であり、前方から後方へ向けて順に、中径部202、大径部203および小径部204を有する。円筒内部の中空通路228が前室通路223を介して高圧回路110と常時連通している。バルブ201には、小径部204の略中央の外周面に、ピストン後室102を高圧と低圧に切り替えるための排油溝205が円環状に設けられている。
バルブ201は、中径部202と小径部204の受圧面積差により常時後方へと付勢されており、弁制御ポート220に高圧油が供給されると、大径部203の後側段付面209の受圧面積が加算されて前方へと移動するようになっている。
【0030】
バルブ201が後端位置、すなわち、後端面207が弁室後端面217に当接した場合には、後室ポート222は、排油溝205によって後側低圧ポート221および後側低圧通路227を介して低圧回路111に連通するので、ピストン後室102は低圧接続される。
一方、バルブ201が前端位置、すなわち、前端面206が弁室前端面216に当接した場合には、後室ポート222は、後側低圧ポート221との連通が遮断されるとともに、後端面207と弁室後端面217との間、および中空通路228を介して高圧接続された弁室212と連通するので、ピストン後室102が高圧接続されるようになっている。
【0031】
第二制御弁300は、ハウジング301内にスリーブ302が装填されており、その内径によってスプール室302aが形成されている。スリーブ302は、ハウジング301の上部開口に螺着されるプラグ303を締め込むことによって、軸方向の位置が固定されている。
スプール室302aには、共通スプール310が、軸方向にスライド移動可能に摺嵌されている。共通スプール310は、図2に軸線に沿った縦断面図を示すように、中実の円筒体であり、軸方向の上方から下方へ向けて順に、小径部311、上側大径部312、テーパ部313および下側大径部314を有する。
ここで、この共通スプール310は、軸方向での収嵌位置の変更に応じ、小径部311が、本発明に係る空打防止部を構成し、上側大径部312、テーパ部313および下側大径部314が、本発明に係るストローク調整部315を構成する。
【0032】
より詳しくは、共通スプール310の上方には、プランジャ305がプラグ303に螺着され、プランジャ305は、ロックナット304によってその締め込み位置を維持して固定される。共通スプール310の下部には、付勢手段として、円筒コイルばねを用いたスプリング316が座繰り314aの内部に装着されており、プランジャ305の締め込み位置を変化させると、共通スプール310はスプール室302a内の軸方向で、同図中の上下方向にスライド移動してその軸方向での位置が保持される。
【0033】
ハウジング301には、上方から下方に向けて順に、高圧ポート306、シリンダ連通ポート307およびストローク調整ポート308がそれぞれ離隔して設けられている。高圧ポート306は、高圧通路350を介して高圧回路110と連通している。
シリンダ連通ポート307は、第二制御弁連通路115を介して第二制御弁連通ポート105と連通している。また、ストローク調整ポート308は、ストローク調整通路351およびバルブ制御通路226を介してバルブ制御ポート220と連通している。
【0034】
図1の(a)に示すように、共通スプール310の軸方向での収嵌位置を、同図の上方位置に移動させると、第二制御弁300は、上側大径部312によって高圧ポート306とシリンダ連通ポート307との連通は遮断され、それに代わって、テーパ部313によってシリンダ連通ポート307とストローク調整ポート308とが連通を開始する。これにより、液圧式打撃装置は、「ストローク調整モード」で作動する。
【0035】
ストローク調整モードにおいて、第二制御弁300は、プランジャ305を操作することで共通スプール310の上方への移動量に対応して、第二制御弁連通ポート105~第二制御弁連通路115~シリンダ連通ポート307~テーパ部312~ストローク調整ポート308~ストローク調整通路351からなるストローク調整経路の通過流量をゼロから上限値まで無段階で調整可能である。
したがって、ピストン120を後退工程から前進工程へと切換えるタイミングを変更して打撃サイクルをロングストロークからショートストロークへと変化させることが可能となる。このように、本実施形態では、共通スプール310の軸方向での収嵌位置を上方の位置に移動させると、第二制御弁300は周知のストローク調整機構として機能する。
【0036】
一方、図1の(b)に示すように、共通スプール310の軸方向での収嵌位置を、同図の下方の位置に移動させると、第二制御弁300は、上側大径部312によってシリンダ連通ポート307とストローク調整ポート308との連通が遮断され、それに代わって、小径部311によって高圧ポート306とシリンダ連通ポート307とが連通する。これにより、液圧式打撃装置は、「空打防止モード」で作動する。
空打防止モードにおいて、第二制御弁300は、第二制御弁連通ポート105が第二制御弁連通路115~シリンダ連通ポート307~小径部311~高圧ポート306~高圧通路350からなる空打防止経路を介して常時高圧回路110に接続される。ピストン120が打撃位置を越えてさらに所定距離前進したとき、円環溝125によって第二制御弁連通ポート105と第一制御弁連通ポート106とが連通する。
【0037】
これにより、第一制御弁連通ポート106は高圧接続され、バルブ制御通路114、226を介してバルブ制御ポート220が高圧接続されるので、バルブ201は、図1に示す後端位置から前端位置へと切換えられる。
したがって、ピストン後室102は、後室ポート104~後室通路113~後室ポート222~中空通路228~前室通路223を経て高圧回路110に接続され、これにより、ピストン120は前方へと付勢されて前死点で停止する。このように、共通スプール310の軸方向での収嵌位置を下方の位置へ移動させると、第二制御弁300は、「空打防止モード」として機能する。
【0038】
そして、特筆すべきは、第一実施形態の液圧式打撃装置によれば、第二制御弁300の共通スプール310の軸方向での収嵌位置の移動によって、ストローク調整モードと空打防止モードとをシームレスに変換可能であることである。
ここで、液圧式打撃装置を油圧ブレーカに適用する場合において、地山掘削作業ではストローク調整モードを選択し、小割作業では空打防止モードを選択することが好ましいことは前述した通りである。これに対し、比較例として図4に示した、スプール換装型の液圧式打撃装置では、両モードの切替え作業は、第二制御弁のスプールをそれぞれのモードに対応した別個のスプールに交換する必要があった。
【0039】
油圧ブレーカにおいてスプールを交換する作業は、油圧回路を油圧供給源から切り離してからスプールを脱着し、再び油圧供給源に接続するという手順を経なければならず、この作業中には残圧によりスプール室から溢れ出す作動油の処理が必要となる場合があり、また、抜き差しするスプールを清浄な状態で管理しなければならないため、スプールの交換作業は煩雑であるばかりでなく、交換作業中に異物が油圧回路内に異物が混入するおそれがあった。
これに対し、第一実施形態の液圧式打撃装置によれば、第二制御弁300には、軸方向での収嵌位置の変更に応じた空打防止部およびストローク調整部を備える共通スプール310が装着されているので、ストローク調整モードと空打防止モードとをスプール交換作業なしで切替えることができる。そのため、モード切替の作業性が大幅に改善されるとともに、油圧回路内への異物の混入のおそれもない。
【0040】
ところで、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替え可能な油圧ブレーカには改善すべき課題があった。例えば、油圧ブレーカをストローク調整モードで作動する場合であって、作業開始時に、油圧ブレーカの作業姿勢によってバルブ201が正規の停止位置である後端位置から前端位置へと移動することがある。
この状態で高圧回路110にポンプPから圧油が供給され、バルブ201が後端位置への復帰を完了する前にピストン後室102が高圧接続されると、これにより、ピストン後室102が高圧接続される。そのため、ピストン120は前死点で停止したままとなり油圧ブレーカは始動しない。
【0041】
通常であれば、高圧回路110に圧油が供給されればバルブ201は程なく後端位置へと復帰してピストン後室102の高圧接続が解消され油圧ブレーカは始動する。
しかし、バルブ制御ポート220~バルブ制御通路226、114~第一制御弁連通ポート106からなる閉回路内に残圧があり、加えて、作動油の温度が低く流動性が低い場合には、バルブ201の動きが悪くなり、油圧ブレーカの始動が不安定となる場合がある(以下、「残圧による始動不安定」という)。
【0042】
このような、バルブ201の後端位置への復帰局面において、反対に作動油の温度が高く流動性が高い場合には、ピストン後室102の圧油がピストン大径部122とシリンダ100とのクリアランスからリークし、低圧ポート107を越えて第一制御連通ポート106に至り、さらに、バルブ制御通路114、226を経てバルブ制御ポート220へと流入する((以下、この圧油の流れを「還流」という)。
【0043】
バルブ制御ポート220に圧油が還流すると、バルブ201は前端位置のまま停止するので、ピストン後室102は高圧接続を維持して油圧ブレーカは始動しない。この状態は、空打防止モードにおいて空打防止機構が作動している状態と同じであり、本来、ストローク調整モードでは出現しないものである。
すなわち、オペレータが意図せずに、ストローク調整モードから空打防止モードへと作動モードが切替わったことになるので、作業性が悪化する(以下、「還流による作業性悪化」という)。
【0044】
一方で、油圧ブレーカを空打防止モードで作動する場合であって、空打防止機構が作動した状態(すなわち、ピストン120が打撃位置を越えて所定距離前進して停止した状態)から再始動する際は、ロッド501を押し込んで(図1中の右方向へと移動させ)ピストン120の前側大径部121が、第二制御弁連通ポート105と第一制御弁連通ポート106との連通を遮断し、代わって、円環溝125によって第一制御弁連通ポート106と低圧ポート107とが連通するまでピストン120を後退させる。
【0045】
これにより、バルブ制御ポート220は低圧接続されて、バルブ201は、前端位置へと切換えられピストン後室104が低圧接続されて、ピストン120は通常の打撃サイクルに復帰する。
しかし、このときのピストン120には、ピストン前室101とピストン後室102との受圧面積差によって発生する圧油の付勢力と、バックヘッド400のガス圧Gによる付勢力とが合算された推力Fが作用している。そのため、再始動時の大きな反力となっていた(以下、「空打防止からの再始動困難性」という)。
【0046】
このように、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替え可能な油圧ブレーカには、残圧による始動不安定、還流による作業性悪化、および、空打防止からの再始動性不良が生じる可能性があるという課題があった。
これに対し、本出願人は、これらの課題を解決する方策として、図3に示す、第二実施形態の液圧式打撃装置を提案している(特許文献2)。
【0047】
図3に示す第二実施形態の液圧式打撃装置と、図1に示す第一実施形態の液圧式打撃装置との差異点は以下の通りである。
(差異点1)
第二実施形態の液圧式打撃装置では、低圧ポート107の後方であって、ピストン120'が前死点で停止したときに、ピストン大径部122によってピストン後室102との遮断が維持される位置に追加低圧ポート108を設け、低圧ポートの通過流量を調整する第一流量調整手段として低圧通路116に絞り130を設け、追加低圧ポートの通過流量を調整する第二流量調整手段として、追加低圧通路117に絞り131を設けている。
【0048】
(差異点2)
第二実施形態の液圧式打撃装置では、ピストン120'が前死点で停止したときに、第一制御弁連通ポート106と低圧ポート107とをリーク流量で連通する第一連通経路として、ドレン溝140をピストン大径部122の外周面に設けている(ピストン大径部122の前縁には前縁部122aを形成している)。
【0049】
(差異点3)
第二実施形態の液圧式打撃装置では、ピストン120'が前死点で停止したときに、ピストン後室102と追加低圧ポート108とをリーク流量で連通する第二連通経路として、ドレンスリット141をシリンダ100'の内周面に設けている。
【0050】
ここで、第二実施形態の液圧式打撃装置における(差異点1)のドレン溝140は、残圧による始動不安定を改善するための構成である。また、第二実施形態の液圧式打撃装置における(差異点2)の追加低圧ポート108は、還流による作業性悪化を改善するための構成である。また、第二実施形態の液圧式打撃装置における(差異点3)のドレンスリット141は、空打防止からの再始動困難性を改善するための構成である。
なお、ドレン溝140を設けることにより、ストローク調整モードにおける残圧による始動不安定は改善される一方で、空打防止モードにおいては、空打防止機構が作動する局面で空打防止経路の圧油がドレン溝140を介して低圧ポート107へと流出し、バルブ201が作動するための充分な油量がバルブ制御ポート220へと送られず、その結果として、空打防止機構の作動が不安定になるという新たな課題も浮上する(以下、「空打防止機構の作動不安定」という)。
【0051】
ここで、ドレン溝140、追加低圧ポート107およびドレンスリット141からなる追加ドレン手段による作動機序は、それぞれの油圧機器構成の通過油量によって制御される。そのため、これらを適切に調整する手段として(差異点2)の絞り130、131を設けている。
そして、これら差異点による作動機序は、それぞれトレードオフの関係にあり、特に、異なる作業モード間では全く相反する場合がある。そのため、絞り130、131の調整は非常に繊細なものとなる。なお、第二実施形態の液圧式打撃装置における追加ドレン手段および絞り130、131については、特許文献2にて詳細に述べているのでここでは記載を省略する。
【0052】
このように、図3に示す第二実施形態の液圧式打撃装置は、ストローク調整モードと空打防止モードとを切替え可能な油圧ブレーカに最適な構成であり、特に、絞り130、131は、この種の油圧ブレーカの機能向上を図る上で、必須の調整手段であることは上述した通りである。
すなわち、絞り130、131の通過流量を調整するにあたっては、液圧式打撃装置をストローク調整モードと空打防止モードとに切替えながら、どちらのモードにおいても最適に作動するようにバランスさせる必要がある。このモード切替作業は、何度も繰り返す場合もあるため、モード切替作業において、スプールの交換が不要である、本発明の共通スプール310は、絞り130、131の調整にも有効であるといえる。
【0053】
したがって、第一実施形態に示した共通スプールによれば、ストローク調整モードにおける始動性および作業安定性、並びに、空打防止モードにおける空打防止機構の作動安定性および再始動容易性、というそれぞれの作業モードの機能向上のために好適である。
なお、本発明に係る液圧式打撃装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、プランジャ305と共通スプール310とを一体に形成してもよく、この場合、スプール自体は長大になるものの、スプリング316とその装着のための座繰り314aを省略することができるので、構成の簡素化が可能となる。
【0054】
また、例えば、ピストン120'のドレン溝140は前方が開放された溝形状であってもよく、また、ドレンスリット141と同様に軸方向に延びるスロット形状であってもよい。また、ドレンスリット141はピストン120'側に設けてもよい。
また、絞り130、131は、必ずしも両方を備える必要は無く、ドレン溝140およびドレンスリット141のリーク量の設定状態によってはどちらか一方を備えていればよい。
さらに、本発明の各実施形態は、ソリッドなシリンダ100を例に説明をしたが、これに限らず、ピストン120およびシリンダ100にライナを介装する、ライナ式の液圧式打撃位置であってもよい。
【符号の説明】
【0055】
100、100' シリンダ
101 ピストン前室
102 ピストン後室
103 前室ポート
104 後室ポート
105 第二制御弁連通ポート
106 第一制御弁連通ポート
107 低圧ポート
108 追加低圧ポート
110 高圧回路
111 低圧回路
112 前室通路
113 後室通路
114 バルブ制御通路
115 第二制御弁連通路
116 低圧通路
117 追加低圧通路
118 低圧ポート
120、120' ピストン
121 前側大径部
122 後側大径部
122a 前縁部
123 中径部
124 小径部
125 円環溝
130 絞り(第一流量調整手段)
131 絞り(第二流量調整手段)
140 ドレン溝(第一連通手段)
141 ドレンスリット(第二連通手段)
200 第一制御弁
201 バルブ
202 中径部
203 大径部
204 小径部
205 排油溝
206 前端面
207 後端面
209 段付面
212 バルブ室
213 バルブ前室
214 バルブ主室
215 バルブ後室
216 バルブ室前端面
217 バルブ室後端面
218 前側低圧ポート
220 バルブ制御ポート
221 後側低圧ポート
222 後室ポート
223 前室通路
224 前側低圧通路
226 バルブ制御通路
227 後側低圧通路
228 中空通路
300、300'、300'' 第二制御弁
301 ハウジング
302 スリーブ
302a スプール室
303 プラグ
304 ロックナット
305 プランジャ
306 高圧ポート
307 シリンダ連通ポート
308 ストローク調整ポート
310 共通スプール
311 小径部(空打防止部)
312 上側大径部
313 テーパ部
314 下側大径部
314a 座繰り
315 ストローク調整部
316 スプリング
320 ストローク調整スプール
321 上側大径部
322 テーパ部
323 下側大径部
330 空打防止スプール
331 小径部
332 大径部
350 高圧通路
351 ストローク調整通路
400 バックヘッド
500 フロントヘッド
501 ロッド
F 推力
G ガス
P ポンプ
T タンク
図1
図2
図3
図4