(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048961
(43)【公開日】2022-03-28
(54)【発明の名称】案内経路特定方法及び車両の走行制御方法、装置、機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20220318BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20220318BHJP
B60W 30/10 20060101ALI20220318BHJP
B60W 40/072 20120101ALI20220318BHJP
B60W 30/095 20120101ALI20220318BHJP
B60W 60/00 20200101ALI20220318BHJP
B60W 40/02 20060101ALI20220318BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/16 A
B60W30/10
B60W40/072
B60W30/095
B60W60/00
B60W40/02
【審査請求】有
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021035939
(22)【出願日】2021-03-08
(31)【優先権主張番号】202010970793.5
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516262169
【氏名又は名称】北京百度網訊科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus,No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】夏 黎明
(72)【発明者】
【氏名】楊 凱
(72)【発明者】
【氏名】馮 靖超
(72)【発明者】
【氏名】鄭 鵬傑
(72)【発明者】
【氏名】崔 天翔
(72)【発明者】
【氏名】王 明松
(72)【発明者】
【氏名】陳 彦▲てぃん▼
(72)【発明者】
【氏名】商 榮晶
(72)【発明者】
【氏名】孫 佳欣
(72)【発明者】
【氏名】劉 海濤
(72)【発明者】
【氏名】杜 小川
【テーマコード(参考)】
2F129
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5H181
【Fターム(参考)】
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5H181LL01
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(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両がトラブルから迅速に脱出するように協力するための案内経路特定方法、車両の走行制御方法、装置、機器、記憶媒体およびコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】モニタプラットフォームによって実行される案内経路特定方法であって、車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、車両の所定範囲内の、車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示することと、複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、地図における少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得ることと、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定することと、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信することと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、前記車両の所定範囲内の、前記車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示することと、
前記複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、前記地図における前記少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得ることと、
前記複数の第2の軌跡点に基づいて、前記車両に対する案内経路を特定することと、
前記車両が前記案内経路に沿って走行するように、前記車両へ前記案内経路を指示する経路情報を送信することと、を含む
案内経路特定方法。
【請求項2】
前記地図における前記少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得ることは、
前記少なくとも1つの第1の軌跡点のうち何れかの軌跡点の位置の変更に応答して、前記複数の第1の軌跡点の現在の位置に基づいて、リアルタイム案内経路を特定することと、
前記リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすか否かを判定することと、
前記リアルタイム案内経路が所定の条件を満たす場合、前記地図に操作コントロールを展示して、前記操作コントロールの操作に応答して前記複数の第2の軌跡点を得ることと、を含む
請求項1に記載の案内経路特定方法。
【請求項3】
前記リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすか否かを判定することは、
前記リアルタイム案内経路の最大曲率値を特定することと、
前記最大曲率値が曲率閾値以下である場合、前記リアルタイム案内経路が前記所定の条件を満たすと判定することと、を含む
請求項2に記載の案内経路特定方法。
【請求項4】
前記リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすか否かを判定することは、
前記リアルタイム案内経路の経路長さを特定することと、
前記最大曲率値が曲率閾値以下であり、且つ前記経路長さが経路の長さ閾値以下である場合、前記リアルタイム案内経路が前記所定の条件を満たすと判定することと、をさらに含む
請求項3に記載の案内経路特定方法。
【請求項5】
前記車両へ前記案内経路を指示する経路情報を送信する前に、
前記車両に対する案内経路には衝突リスクが存在するか否かをチェックすることと、
チェックした結果、前記車両に対する案内経路には衝突リスクが存在しない場合、前記車両へ前記案内経路を指示する経路情報を送信することと、をさらに含む
請求項1に記載の案内経路特定方法。
【請求項6】
前記車両へ前記案内経路を指示する経路情報を送信する前に、
チェックした結果、前記車両の案内経路には衝突リスクが存在する場合、所定の調整範囲内で案内経路を調整して、調整後の案内経路を得ることと、
前記調整後の案内経路には衝突リスクが存在しない場合、前記車両へ前記調整後の案内経路を指示する経路情報を送信することと、をさらに含む
請求項5に記載の案内経路特定方法。
【請求項7】
前記案内経路は、前記複数の第2の軌跡点に対応する複数のサブ経路を含み、各サブ経路は、隣接する2つの第2の軌跡点に対応しており、
前記調整後の案内経路には衝突リスクが存在する場合、前記複数のサブ経路のうち衝突リスクが存在する目標サブ経路を特定することと、
前記地図にチェック失敗情報を展示し、前記目標サブ経路に対応する2つの第2の軌跡点を強調して展示することと、をさらに含む
請求項6に記載の案内経路特定方法。
【請求項8】
前記車両へ経路情報を送信した後に、
前記車両によって送信された、前記車両が前記案内経路に沿って走行し得ることを示すためのチェック成功情報を受信したことに応答して、リアルタイム環境情報を取得することと、
前記車両に対する案内経路に基づいて、前記リアルタイム環境情報が前記車両の走行条件を満たすか否かを判定することと、
走行条件を満たすと判定した場合、前記車両が前記案内経路に沿って走行するように、前記車両へ起動命令を送信することと、をさらに含む
請求項1に記載の案内経路特定方法。
【請求項9】
前記車両が前記案内経路を走行し切ったことが監視された場合、前記車両の現在の位置情報及びリアルタイム環境情報を特定することと、
前記現在の位置情報に基づいて、前記リアルタイム環境情報が前記車両の自動運転条件を満たすか否かを判定することと、
前記自動運転条件を満たす場合、前記車両が自動運転するように、前記車両へ自動運転命令を送信することと、をさらに含む
請求項1に記載の案内経路特定方法。
【請求項10】
前記自動運転条件を満たさない場合、前記地図に対する目標操作に応答して、前記地図に前記車両の現在の位置に対応する複数の第3の軌跡点を展示して、前記車両に対する案内経路を特定し直す
請求項9に記載の案内経路特定方法。
【請求項11】
前記車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に基づいて、前記前方道路の走行経路を計画できたか否かを判定することと、
前記前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信することと、
前記モニタプラットフォームによって前記案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、前記車両が前記経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにすることと、を含む
車両の走行制御方法。
【請求項12】
前記経路情報を受信した後に、
前記車両の車体パラメータに基づいて、前記車両が前記案内経路に沿って走行し得るか否かをチェックすることと、
チェックした結果、前記車両が前記案内経路に沿って走行し得る場合、前記モニタプラットフォームへチェック成功情報を送信することと、をさらに含む
請求項11に記載の車両の走行制御方法。
【請求項13】
前記モニタプラットフォームによって送信された起動命令を受信したことに応答して、前記車両が前記経路情報に指示された案内経路に沿って走行するように、前記車両を前記自動運転モードから補助運転モードへ切り替えることと、
前記モニタプラットフォームによって送信された自動運転命令を受信したことに応答して、前記車両が自動運転するように、前記車両を前記補助運転モードから前記自動運転モードへ切り替えることと、をさらに含む
請求項11に記載の車両の走行制御方法。
【請求項14】
車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、前記車両の所定範囲内の、前記車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示する情報展示モジュールと、
前記複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、前記地図における前記少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得るための位置変更モジュールと、
前記複数の第2の軌跡点に基づいて、前記車両に対する案内経路を特定するための経路特定モジュールと、
前記車両が前記案内経路に沿って走行するように、前記車両へ前記案内経路を指示する経路情報を送信するための情報送信モジュールと、を含む
案内経路特定装置。
【請求項15】
前記車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に基づいて、前記前方道路の走行経路を計画できたか否かを判定するための経路特定モジュールと、
前記経路特定モジュールが前記前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信するための請求送信モジュールと、
前記モニタプラットフォームによって前記案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、前記車両が前記経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにするための情報受信モジュールと、を含む
車両の走行制御装置。
【請求項16】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信接続するメモリとを含む電子機器であって、
前記メモリに、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行され得る命令が記憶されており、前記命令が前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることによって、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~10のいずれか一項に記載の方法又は請求項11~13のいずれか一項に記載の方法を実行することができる、
電子機器。
【請求項17】
コンピュータに請求項1~10のいずれか一項に記載の方法又は請求項11~13のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶している非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項18】
実行される際に、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法又は請求項11~13のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、情報処理の分野に関し、具体的に、自動運転の分野とスマート案内の分野とに関し、より具体的に、案内経路特定方法及び車両の走行制御方法、装置、電子機器、コンピュータ読取可能な記憶媒体、およびコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両が無人化自動運転の運営段階に入ると、自動化レベルを向上するために、自動運転車両には、一般的に協力者を備え付けない。しかし、車両が避けられない障害物に会った、又は交通規制、道路施工などの原因で経路を自動的に計画できなかったという極端の場合、車両がトラブルに落ち込み、一般的には、自動的にトラブルから脱出することができない。
【0003】
関連技術において、トラブルに落ち込んだ車両に協力者を配る方式で、トラブルから脱出するように車両を助けるが、この方式は、協力者が現場に到達するまで待つ必要があるため、処理が即時ではなく、交通渋滞を起こしやすく、かつ人力コストが高いという問題が存在している。
【発明の概要】
【0004】
本願は、車両がトラブルから迅速に脱出するように協力するための案内経路特定方法、車両の走行制御方法、装置、機器、記憶媒体およびコンピュータプログラムを提供した。
【0005】
第1の方面によれば、本願は、車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、車両の所定範囲内の、車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示することと、複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、少なくとも1つの第1の軌跡点の地図における位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得ることと、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定することと、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信することと、を含む案内経路特定方法を提供した。
【0006】
第2の方面によれば、本願は、車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に基づいて、前方道路の走行経路を計画できたか否かを判定することと、前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信することと、モニタプラットフォームによって案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、車両が経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにすることと、を含む車両の走行制御方法を提供した。
【0007】
第3の方面によれば、本願は、車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、車両の所定範囲内の、車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示する情報展示モジュールと、複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、少なくとも1つの第1の軌跡点の地図における位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得るための位置変更モジュールと、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定するための経路特定モジュールと、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信するための情報送信モジュールと、を含む案内経路特定装置を提供した。
【0008】
第4の方面によれば、本願は、車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に基づいて、前方道路の走行経路を計画できたか否かを判定するための経路特定モジュールと、経路特定モジュールが前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信するための請求送信モジュールと、モニタプラットフォームによって案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、車両が経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにするための情報受信モジュールと、を含む車両の走行制御装置を提供した。
【0009】
第5の方面によれば、本願は、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサと通信接続するメモリとを含む電子機器であって、メモリに、少なくとも1つのプロセッサによって実行され得る命令を記憶しており、命令が少なくとも1つのプロセッサによって実行されることによって、少なくとも1つのプロセッサが上述した案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行することができる、電子機器を提供した。
【0010】
第6の方面によれば、本願は、コンピュータに上述した案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶している非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供した。
【0011】
第7の方面によれば、本願は、実行される際に、上述した案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実現するコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータプログラムを提供した。
【0012】
本願の技術によれば、関連技術における協力者が現場に到達するまで待つ必要があることによって、車両がトラブルから脱出するように協力することが即時ではなく、協力コストが高く、交通渋滞を起こしやすいという技術問題を解決して、モニタプラットフォームによって遠隔に車両が案内経路を計画するように協力することで、車両がトラブルから脱出するように協力する処理効率を向上し、協力コストを低減することができる。
【0013】
この部分で説明した内容は、本開示の実施例の肝心な又は重要な特徴を表記するためのものでもなく、本開示の範囲を限定するためのものでもないと理解すべきである。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって理解し易くなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図面は、本方案がよりよく理解されるためのものであり、本願に対する限定を構成しない。
【
図1】
図1は、本願の実施例による案内経路特定方法及び車両の走行制御方法、装置、機器の適用場面図である。
【
図2】
図2は、本願の実施例による車両の走行制御方法のフロー模式図である。
【
図3】
図3は、本願の実施例による案内経路特定方法のフロー模式図である。
【
図4】
図4は、本願の実施例による案内経路を特定する過程中の展示画面の模式図である。
【
図5】
図5は、本願の実施例による第1の軌跡点の位置を変更して第2の軌跡点を得るフロー模式図である。
【
図6】
図6は、本願の実施例による複数の第2の軌跡点を特定する過程中の展示画面の模式図である。
【
図7】
図7は、本願の別の実施例による案内経路特定方法のフロー模式図である。
【
図8】
図8は、本願の実施例による案内経路をチェックするフロー模式図である。
【
図9】
図9は、本願の実施例による案内経路特定装置の構成ブロック図である。
【
図10】
図10は、本願の実施例による車両の走行制御装置の構成ブロック図である。
【
図11】
図11は、本願の実施例の案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願の例示的な実施例について図面を参照しながら説明する。その中、理解に役立つように本願の実施例の各詳細を含み、これらはあくまで例示的なものであると理解すべきである。そのため、当業者は、本願の範囲及び趣旨から逸脱せずに、ここで説明した実施例に対して、様々な変更や、修正をなし得ることに認識すべきである。同様に、明確及び簡明のために、以下の説明において公知の機能及び構成に対する説明を省略している。
【0016】
図1は、本願の実施例による案内経路特定方法及び車両の走行制御方法、装置、機器の適用場面図である。
【0017】
図1に示すように、本願の実施例の場面100は、監視者110と、端末120と、通信基地局130と、道路交通網とを含む。その中、道路交通網には、双方向走行道路が含まれてもよく、この双方向走行道路に複数の車両が走行している。その中、道路交通網には、例えば走行方向が逆である2つの単一車線で構成される双方向走行道路が含まれてもよい。
【0018】
例示的に、
図1に示すように、この双方向走行道路に走行する複数の車両には、例えば自動運転車両141が含まれてもよく、この自動運転車両141にカメラと距離センサーとが配置されており、カメラが車両周辺の環境情報を収集するために用いられ、距離センサーが車両と周辺物体との間の距離を検知するために用いられる。この自動運転車両141は、通信基地局130を介して端末120と遠隔通信することで、端末120とのインタラクティブを実現することができる。
【0019】
例示的に、この適用場面100には、例えば道路の両側に設置されたモニターが含まれてもよく、このモニターが環境情報を監視するために用いられ、端末が環境情報に応じて地図を描画して生成するように、通信基地局130を介して環境情報を端末120に送信する。その中、環境情報は、例えば、車両が所在する道路、この所在する道路の車線ライン位置、所在する道路上の物体(例えば、障害物を含んでもよい)及び物体位置、所在する道路の境界線、この道路と隣接する他の道路の車線ライン位置などを含んでもよい。一実施例において、この環境情報は、例えば天気状況などを含んでもよく、この天気状況は、例えば監視して得られた画面の輝度や、画面における物体の鮮明さなどによって体現されてもよい。例えば、画面の輝度が高いと、天気状況が晴れる天気などである。
【0020】
例示的に、端末120は、例えば監視機能及び情報展示機能を備えるサーバ、デスクトップコンピュータ、ラップトップ型携帯コンピュータなどであってもよく、この端末120には、様々なクライアントアプリケーションがインストールされてもよく、このクライアントアプリケーションは、例えば、環境情報に応じて地図を描画して生成するように、モニタプラットフォームをインストールして実行してもよい。その中、サーバは、例えば分散型システムのサーバ、又はブロックチェーンを結合したサーバであってもよい。
【0021】
例示的に、自動運転車両141は、少なくとも自動運転モードと補助運転モードとを有してもよい。自動運転車両141が自動運転モードで、そのカメラが収集した環境情報と、距離センサーが検出した他の物体との間の距離と、メモリに記憶され又はクラウドから取得した交通規則及び道路走行規則とに基づいて、自動的に走行経路を計画して、走行経路に沿って走行する。補助運転モードで、自動運転車両141は、端末120と通信することで端末120が計画した案内経路を取得し、案内経路に沿って走行してもよい。
【0022】
図1に示すように、自動運転車両141が走行する前方道路に障害物142があり、且つ障害物142の存在によって、自動運転車両141が障害物142が所在する道路セクションを単一車線でスムーズに通過できない場合、自動運転車両141は、前方道路の走行経路を計画することができず、走行を停止して、障害物142の付近にトラップされる。このような場合、関連技術では、自動運転車両141が所在する現場に協力者を配って、人工補助運転によって自動運転車両141がこの障害物142から離れるように運転することで、走行経路を計画し直して、自動運転することができる。
【0023】
本願の実施例において、自動運転車両141が前方道路の走行経路を計画できなかった場合、通信基地局130を介して端末120へ案内請求を送信することができる。端末120は、協力者の操作に応答して案内経路を取得し、通信基地局130を介して案内経路を自動運転車両141に送信することができる。自動運転車両141は、補助運転モードで案内経路に沿って走行することができ、協力者が自動運転車両141の所在する現場に行って人工補助運転を行うことと同じ効果を奏する。この方式によって、協力者が端末120で複数の自動運転車両141に対して案内経路の計画を行うことができ、案内を請求する自動案内車両毎に協力者を配る技術案と比べて、人力コストを効果的に低減し、協力効率を向上することができる。
【0024】
なお、本願の実施例が提供した案内経路特定方法は、一般的に端末120によって実行されることができ、具体的に、端末120にインストールされたモニタプラットフォームによって実行されることができる。本願の実施例が提供した車両の走行制御方法は、一般的に自動運転車両141によって実行されることができる。
【0025】
図1における端末、道路、車両、障害物、通信基地局の数や種類は、単に模式的なものであると理解すべきである。実現の必要に応じて、任意の数及び種類の端末、道路、車両、障害物、通信基地局を有してもよい。
図1の適用場面に説明した自動運転車両が障害物の存在によって前方道路の走行経路を計画できなかった場面は、単に示例とし、他の実施例において、自動運転車両は、道路施工、道路破損、路面が狭い又は渋滞、道路交通規制などの場合、自動運転車両の制御精度や、障害物との間の最小許可距離などの制限によって前方道路の走行経路を計画できなかったこともある。
【0026】
以下、
図1に合わせて、
図2~
図8によって本願の実施例の車両の走行制御方法及び案内経路特定方法を詳細に説明する。
【0027】
図2は、本願の実施例による車両の走行制御方法のフロー模式図である。
【0028】
図2に示すように、この実施例の車両の走行制御方法200は、操作S210~操作S250を含んでよい。
【0029】
操作S210において、車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に応じて、前方道路の走行経路を計画できたか否かを判定する。
【0030】
操作S230において、前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信する。
【0031】
操作S250において、モニタプラットフォームによって案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、車両が前記経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにする。
【0032】
本願の実施例によれば、自動運転車両は、自動運転モードでの走行中において、カメラが収集した環境情報、予め設定した目的地、距離センサーが検出した距離情報、車両が所在する道路の走行規則及び交通規則に基づいて、前方道路の走行経路の計画を行う。所定の時間帯内に前方道路の走行経路を計画できなかった場合、自動運転車両が前方にトラップされるようになることを確定でき、モニタプラットフォーム(具体的に、端末であってもよい)へ案内請求を送信して、端末がこの案内請求に応答して自動運転車両を補助運転するか否かを判定するようにする。自動運転車両を補助運転すると判定した場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信して、モニタプラットフォームによって自動運転車両のために計画された案内経路を受信し、自動運転車両が案内経路に沿って走行することでトラブルから脱出するようにする。その中、所定の時間帯は、例えば30sや、1minなどの任意の値であってもよい。一実施例において、自動運転車両は、例えば所定の時間長さで停止し、且つ走行経路を継続的に計画できなかった場合、自身がトラップされたと確定し、モニタプラットフォームへ案内請求を送信するようにしてもよい。
【0033】
例示的に、自動運転車両が前方道路の走行経路を計画できず、且つ現時点の前に計画した走行経路の終点まで走行した後、例えば、自動運転モードから補助運転モードに自動的に切り替えてもよいし、或いは、自動運転モードからシングルペダルモードに切り替えて、案内経路を受信することを待ってもよい。この時、自動運転車両の車速は0であり、走行シフトポジションが変わらない。その中、シングルペダルモードとは、電気的アクセルペダルを制御するだけで、始動、運転、減速などの操作を実現できるモードを意味している。
【0034】
本願の実施例によれば、自動運転車両が受信する経路情報は、モニタプラットフォームによって計画された案内経路における複数の軌跡点それぞれの物理座標系における座標値、複数の軌跡点のうち隣接する2つの軌跡点の間の走行経路の曲率値、経路長さなどの情報を含んでもよい。経路情報を受信した後、自動運転車両は、まず、経路情報に応じて、計画された案内経路を取得し、その後、案内経路に従って走行してもよい。なお、モニタプラットフォームによって計画された案内経路は、例えば自動運転車両の実際走行中に沿う案内経路との間に、所定のズーム倍数の関係を有してもよく、即ち、実際走行中に沿う案内経路は、例えばモニタプラットフォームによって計画された案内経路から倍数を持って拡大してなってもよい。この所定のズーム倍数は、例えば0.01、0.005などの、1よりもはるかに小さくなる値であってよい。
【0035】
例示的に、モニタプラットフォームがマーク情報及び/又は位置情報に応じて、監視している複数の車両から、案内請求を送信した車両に対して位置決めを行えるように、車両によってモニタプラットフォームに送信された案内請求には、車両のマーク情報及び/又は車両の位置情報が含まれてもよい。その中、マーク情報は、例えば車両のナンバープレート番号、車両の出荷番号などであってもよい。
【0036】
例示的に、案内経路は、例えば、端末で
図3に説明した案内経路特定方法によって生成されてもよい。
【0037】
図3は、本願の実施例による案内経路特定方法のフロー模式図である。
【0038】
図3に示すように、この実施例の案内経路特定方法300は、例えば操作S320~操作S380を含んでもよい。
【0039】
操作S320において、車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、車両の所定範囲内の、車両に対応する複数の第1の軌跡点を含む地図を展示する。
【0040】
本願の実施例によれば、モニタプラットフォームが案内請求を受信した後、例えば、まず案内請求に応じて監視している三次元画面における車両の位置を特定してもよい。その後、この位置を中心に、車両の所定範囲内にある部分的画像を特定し、この部分的画像に車両の前方道路における複数の点を第1の軌跡点として追加する。最後に、複数の第1の軌跡点が追加された部分的画像を拡大表示することで地図を得る。その中、モニタプラットフォームが監視している三次元画面は、例えば道路近傍の複数のモニターが監視した画面をつなぎ合わせて、描画してなってもよい。
【0041】
本願の実施例によれば、複数の第1の軌跡点が追加された部分的画像が得られた後、例えば、この部分的画像に基づいて描画して車両が所在する平面の平面図を取得し、この描画された平面図を地図として展示してもよい。描画して平面図を取得することで、各第1の軌跡点と車両との間の距離を判定し易くなり、これにより、案内経路の計画及び特定が易くなる。
【0042】
例示的に、モニタプラットフォームは、案内請求に含まれるマーク情報及び/又は位置情報に基づいて、監視している三次元画面から車両の位置を特定することができる。他の実施例において、モニタプラットフォームは、車両の位置を特定した後、監視している三次元画面における案内請求を送信した車両を赤色、黄色などの飽和レベルが高い色に描画したり、案内請求を送信した車両を拡大展示したりすることで、表示を強調し、協力者が気づきやすい作用を奏してもよい。
【0043】
例示的に、モニタプラットフォームが案内請求を受信した後、例えば、まず監視している三次元画面に選択コントロールを追加表示し、監視している三次元画面に案内請求を送信した車両を強調表示してもよい。選択コントロールに対する操作に応答してから、地図を展示する。この方式によって、協力者は、強調表示された車両に応じて案内請求を受信したことを知った後、選択コントロールを操作するか否かによって案内経路の計画を行うか否かという目的を達してもよく、これによって、車両が案内経路によってトラブルから脱出できず、モニタプラットフォームが案内経路の計画を必ず行うことによって時間を無駄にする状況を避けることができる。一実施例において、協力者は、例えば予め訓練することで、案内経路によって車両がトラブルから脱出するように協力できるか否かを正確的に判別することができる。
【0044】
操作S340において、複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、地図における少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得る。
【0045】
本願の実施例によれば、モニタプラットフォームは、入力デバイスによる地図におけるいずれか1つの第1の軌跡点に対するドラッグ操作を検出したことに応答して、所定の時間帯内に入力デバイスによる複数の第1の軌跡点に対するドラッグ操作が検出されないまで、このいずれか1つの第1の軌跡点の位置をドラッグされた位置に変更し、現在の位置における複数の第1の軌跡点を前記複数の第2の軌跡点として特定する。その中、入力デバイスによる第1の軌跡点に対する操作は、協力者による入力デバイスに対する操作に応答して検出され得る。入力デバイスは、例えばマウス、タッチペン及び/又は操作レバーなどであってもよい。この実施例の所定の時間帯は、例えば30s、1minなどの任意の時間帯であってもよく、この実施例はそれを限定しない。
【0046】
操作S360において、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定する。
【0047】
本願の実施例によれば、複数の第2の軌跡点に基づいて、曲線近似方法に準じて近似して案内経路を得る。その中、曲線近似方法は、例えば最小二乗法近似又はベジェ曲線近似などの方法を採用してもよく、本願はこの曲線近似方法を限定しない。
【0048】
操作S380において、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信する。
【0049】
本願の実施例によれば、案内経路を特定した後、案内経路における隣接する2つの第2の軌跡点の間の走行経路の曲率値と、経路長さと、経路ズーム倍数と、この隣接する2つの第2の軌跡点の物理座標系における座標値とを特定し、この隣接する2つの第2の軌跡点の座標値及びその間の走行経路情報を一組の情報とする。この方式によって、まとめて複数組の情報が得られ、この複数組の情報は、案内経路を指示する経路情報を構成する。
【0050】
図4は、本願の実施例による案内経路を特定する過程中の展示画面の模式図である。
【0051】
例示的に、
図4に示すように、1つの場面400において、自動運転車両411が前方に障害物412があることによって案内請求を送信すると、モニタプラットフォームは、案内請求を受信した後、案内請求に応じてモニタプラットフォームが監視している三次元画面における自動運転車両411を拡大表示し、現在の展示画面410に「オーダーを受け取るか」という選択コントロール413を追加で展示する。協力者が入力デバイスによって選択コントロールをクリックすると、協力者が案内経路の計画を行うことを選択したことを表す。この時、展示画面410は、展示画面420に切り替えてもよい。この展示画面420は、例えば展示画面410における自動運転車両411が所在する位置の所定範囲内の三次元画面を描画して形成された二次元画像であってもよく、この二次元画像は、前述の地図として、例えば所定範囲内の平面視角度の画像であってもよい。
【0052】
図4に示すように、地図には車両に対応する5つの第1の軌跡点422~426が展示されており、この5つの第1の軌跡点422~426は、自動運転車両421の走行方向に周期的に配列されてもよい。
図4に示すように、協力者が現在の協力進度を知るように、展示画面420には、案内フローボックス427がさらに展示されて、遠隔案内フローを展示してもよい。協力者が入力デバイスによって選択コントロールをクリックした後、「オーダーを受け取った」というフローステップが完成し、「経路計画」というフローステップに入る。各フローステップの前の符号は、各フローステップの完成進度を表す。フローステップの前の符号がチェックマークであれば、このフローステップがすでに完成したことを表し、フローステップの前の符号が「…」であれば、フローステップが進行中であることを表す。
【0053】
例示的に、
図4における5つの第1の軌跡点422~426のうちの各第1の軌跡点はいずれも、入力デバイスのドラッグ操作又はクリック操作に応答して、車両走行方向に前又は後へ移動したり、車両の幅方向に左又は右へ移動したりすることができる。
【0054】
一実施例において、5つの第1の軌跡点422~426のうち、軌跡点423と、軌跡点424と、軌跡点425と、軌跡点426とに対する操作に応答して、これらの軌跡点の位置を変更してもよく、所定の時間帯に入力デバイスによる5つの第1の軌跡点422~426に対するドラッグ操作が検出されない場合、
図4に示すような展示画面430における5つの第2の軌跡点432~436が得られることを確定する。この5つの第2の軌跡点432~436に基づいて展示画面430に示すような案内軌跡431を生成する。
【0055】
本願の実施例は、モニタプラットフォームが軌跡点に対する操作に応答して案内経路を取得し、案内経路を車両421に送信するようにすることで、車両421が案内経路に沿って走行することができ、協力者が車両421の所在する現場に行って人工運転を行うことと同じ效果を奏する。この方式によって、協力者がモニタプラットフォームで複数の自動運転車両に案内経路の計画を行うことができ、案内を請求した自動運転車両毎に協力者を配る技術方案と比べて、人力コストを効果的に低減し、協力効率を向上することができる。
【0056】
図5は、本願の実施例による第1の軌跡点の位置を変更して第2の軌跡点を得るフロー模式図である。
【0057】
本願の実施例によれば、
図5に示すように、この実施例において地図における少なくとも1つの第1の軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得るフローは、例えば操作S542~操作S546を含んでもよく、この操作S542~操作S546は、位置が変更された複数の第2の軌跡点に基づいて特定された案内経路の合理性及び正確性を向上することができる。
【0058】
操作S542において、少なくとも1つの第1の軌跡点のうちいずれかの軌跡点の位置の変更に応答して、複数の第1の軌跡点の現在の位置に基づいてリアルタイム案内経路を特定する。
【0059】
本願の実施例によれば、いずれか1つの第1の軌跡点の位置を変更した後、複数の第1の軌跡点の現在の位置に基づいて、曲線近似方法に準じて近似してリアルタイム案内経路が得られる。その中、曲線近似方法は、例えば最小二乗法近似又はベジェ曲線近似などの方法を採用してもよく、本願はこの曲線近似方法を限定しない。
【0060】
操作S544において、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0061】
本願の実施例によれば、案内経路の曲率が大きすぎることによって車両が走行できない状況を避けるように、リアルタイム案内経路に曲率閾値を設定しておいてもよい。その中、曲率閾値は、例えば0.5以下の任意の値であってよく、この曲率閾値は、例えば実際のニーズに応じて設定することができ、本願はこれを限定しない。
【0062】
例示的に、操作S544は、例えば、まずリアルタイム案内経路における隣接する2つの第1の軌跡点の間の経路の曲率値を特定して、複数の曲率値が得られる。その後、この複数の曲率値と曲率閾値とを比較して、この複数の曲率値には曲率閾値よりも大きいものが存在するか否かを判定する。存在しなければ、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすと判定し、そうでなければ、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たさないと判定する。
【0063】
例示的に、操作S544は、例えば、まず複数の曲率値のうち最大曲率値を特定し、即ち、リアルタイム案内経路の最大曲率値を特定してもよい。最大曲率値と曲率閾値とを比較する。最大曲率値が曲率閾値以下であれば、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすと判定し、そうでなければ、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たさないと判定する。
【0064】
本願の実施例によれば、協力者による自動運転車両の走行に対する干渉を低減するように、案内経路に経路の長さ閾値を設定しておいてもよい。その中、経路の長さ閾値は、例えば50m以下の任意の値であってよく、この長さ閾値は実際のニーズに応じて設定することができ、本願はこれを限定しない。
【0065】
例示的に、操作S544は、まずリアルタイム案内経路の経路長さを特定してもよい。その後、リアルタイム案内経路の経路長さと経路の長さ閾値とを比較する。経路長さが長さ閾値以下である場合、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすと判定する。そうでなければ、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たさないと判定する。
【0066】
例示的に、操作S544は、例えば、まずリアルタイム案内経路の最大曲率値と経路長さとを特定してもよい。その後、最大曲率値と曲率閾値とを比較し、経路長さと経路の長さ閾値とを比較する。最大曲率値が曲率閾値以下であり、且つ経路長さが長さ閾値以下であれば、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすと判定し、そうでなければ、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たさないと判定する。この方式によって、最終に特定した案内経路の曲率が大きすぎることによって車両が走行できない状況を避けることができ、特定した案内経路の合理性及び正確性を保証することともに、自動運転車両の走行中の人為的な干渉を低減する。
【0067】
操作S546において、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たす場合、地図に操作コントロールを展示して、操作コントロールに対する操作に応答して複数の第2の軌跡点を得る。
【0068】
例示的に、操作コントロールは、例えば第1の軌跡点の位置変更が完成したか否かを確認するコントロールであってもよい。操作コントロールに対する操作に応答して、第1の軌跡点に対する位置変更が完成したことを確定し、現在の位置にある第1の軌跡点を第2の軌跡点とする。
【0069】
図6は、本願の実施例による複数の第2の軌跡点を特定する過程中の展示画面の模式図である。
【0070】
模式的に、
図6に示すように、1つの場面600において、第1の軌跡点に対する目標操作に応答して第1の軌跡点の位置を変更する過程中に、複数の第1の軌跡点の現在の位置に基づいて車両611に対するリアルタイム案内経路を特定し、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たすと判定した場合、展示画面610に操作コントロール6141(例えば、「完成」コントロールであってよい)を展示してもよい。入力デバイスによる操作コントロール6141に対するクリック操作に応答して、複数の第1の軌跡点の位置の変更が完成したことを確定でき、複数の第2の軌跡点が得られる。この複数の第2の軌跡点に基づいて、例えば案内経路612を形成してもよい。
【0071】
模式的に、
図6に示すように、展示画面610には例えば情報ボックス614が展示されてもよく、この情報ボックス614には、複数の第1の軌跡点の位置に基づいて特定されたリアルタイム案内経路が所定の条件を満たすか否かを示す情報が表示されている。
【0072】
例示的に、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たす場合、情報ボックス614には例えば「曲率値:正常」及び「経路長さ:正常」という文字が表示されてもよい。リアルタイム案内経路の最大曲率値が曲率閾値よりも大きく、経路長さが長さ閾値以下である場合、情報ボックスには例えば「曲率値:0.5」及び「経路長さ:正常」という文字が表示されてもよい。類似的に、最大曲率値が曲率閾値よりも大きい場合、最大曲率値の具体的な数値を表示し、そうでなければ、「曲率値:正常」という文字を表示する。経路長さが長さ閾値よりも大きい場合、経路長さの具体的な数値を表示し、そうでなければ、「経路長さ:正常」という文字を表示する。この情報ボックスにおける情報の展示によって、協力者へ入力デバイスによって第1の軌跡点の位置を変更するために補助情報を提供することができ、如何に第1の軌跡点の位置を変更するかを迅速に確定することに有利となる。
【0073】
例示的に、案内フローボックス613に表示された「オーダーを受け取った」というフローステップが完成し、「経路計画」というフローステップが進行している過程中に、展示画面610に操作コントロールを継続的に展示してもよい。しかし、この操作コントロールは、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たさない時、無効(disabled)状態にあり、リアルタイム案内経路が所定の条件を満たす時、操作可能な(normal)状態にある。この操作コントロールの設置によって、モニタプラットフォームはリアルタイム案内経路が所定の条件を満たす場合のみに軌跡点位置の変更を完了できるようになり、第2の軌跡点に基づいて特定された案内経路の正確性を保証できる。
【0074】
本願の実施例によれば、特定された案内経路をチェックし、チェック成功の場合のみ、車両が案内経路に従って走行して、トラップ領域から走行し離れるようにしてもよい。例えば、案内経路のチェックは、モニタプラットフォームによって実行されてもよい。チェック成功の場合のみ、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信する。相応的に、前述した操作コントロールは、例えば「チェックに提出する」コントロールであってもよく、この操作コントロールに対する操作に応答して、モニタプラットフォームが案内経路チェックフローに入る。
【0075】
図7は本願の別の実施例による案内経路特定方法のフロー模式図である。
【0076】
一実施例において、
図7に示すように、この実施例の案内経路特定方法700は、例えば操作S710~操作S750を含んでもよい。
【0077】
操作S710において、車両の所定範囲内の地図を展示する。この操作S710は、前述した地図を展示する操作と類似し、ここでは詳細に説明しない。
【0078】
操作S720において、地図における少なくとも1つの軌跡点の位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得る。この操作S720は、前述した第2の軌跡点を得る操作と類似し、ここでは説明を繰り返さない。
【0079】
操作S730において、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定する。この操作S720は、前述した案内経路を特定する操作と類似し、ここでは説明を繰り返さない。
【0080】
操作S740において、車両に対する案内経路には衝突リスクが存在するか否かをチェックする。
【0081】
チェックした結果、車両に対する案内経路には衝突リスクが存在しない場合、操作S750を実行し、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信する。この操作S750は、前述した車両へ経路情報を送信する操作と類似し、ここでは説明を繰り返さない。チェックした結果、車両に対する案内経路には衝突リスクが存在する場合、直接にチェック失敗情報を展示して、協力者に軌跡点の位置を調整し直せることを提示する。
【0082】
例示的に、モニタプラットフォームは、例えば案内請求における自動運転車両のマーク情報に基づいて、予め記憶された車両情報から車両の車体幅や、車体長さなどのパラメータを取得してもよい。その後、これらのパラメータに基づいて、車両が案内経路に沿って走行する過程中に、地図における障害物などと衝突するリスクが存在するか否かを判定する。その中、衝突リスクが存在するか否かは、例えば車両が案内経路に沿って走行することをシミュレーションする過程中に、車両と障害物との間の最小距離が所定距離より小さいか否かを判定することで確定することができる。所定距離より小さい場合、衝突が発生するリスクが存在すると判定する。その中、所定距離は、例えば0.2m、0.1m、0.05mなどの、0.05mより大きい値であってもよい。この所定距離は、実際のニーズに応じて設定することができ、本願はこれを限定しない。
【0083】
例示的に、モニタプラットフォームは、例えばリアルタイム環境情報を取得して、リアルタイム環境情報に基づいて、車両が現在の環境の状態で対向道路の車両と衝突するリスクが存在するか否かを判定してもよい。具体的に、仮に車両が案内経路に沿って走行するスピードをv1とし、対向道路の車両のスピードをv2とし、そして、v1、v2と、車両と対向道路の車両との間の距離とに基づいて、2つの車両が擦れ違う時の、案内経路における車両の位置を確定してもよい。その後、この位置と対向道路の境界線との間の距離に応じて衝突リスクが存在するか否かを判定する。その中、リアルタイム環境情報は、例えばモニタプラットフォームがインストールされた端末によってリアルタイムに道路両側のモニターと通信することで得られる。
【0084】
例示的に、案内経路には衝突リスクが存在すると判定した場合、モニタプラットフォームは、例えば展示された案内経路における衝突リスクが存在する道路セクションを強調して展示し、協力者へ案内経路を調整するために補助情報を提供する作用を奏してもよい。具体的に、案内経路が複数の第2の軌跡点によって特定されるものであるため、この案内経路が複数の第2の軌跡点によって複数のサブ経路に分けられてもよく、各サブ経路は、隣接する2つの第2の軌跡点に対応し、即ち、各サブ経路は、隣接する2つの第2の軌跡点を繋がってなるものである。例えば、第2の軌跡点の個数は5であれば、サブ経路の個数は4である。この実施例において、案内経路にはリスクが存在するか否かを判定するとともに、例えば複数のサブ経路に衝突リスクが存在する目標サブ経路を特定してもよい。その後、地図にチェック失敗情報を展示し、この目標サブ経路に対応する2つの第2の軌跡点を強調して展示する。他の実施例において、例えば地図に目標サブ経路を強調して展示してもよい。
【0085】
一実施例において、案内経路特定方法700は、例えば、チェックした結果、案内車両に衝突リスクが存在すると判定した場合に実行する操作S760~操作S780を含んでもよい。
【0086】
操作S760において、所定の調整範囲内で案内経路を調整して、調整後の案内経路を得る。
【0087】
操作S770において、調整後の案内経路には衝突リスクが存在するか否かをチェックする。
【0088】
例示的に、例えば、モニタプラットフォームによって案内経路における複数の第2の軌跡点の位置を微調整して、案内経路に対する調整を実現してもよい。その中、所定の調整範囲は、例えば第2の軌跡点の位置を調整する範囲であってもよい。この調整範囲は、例えば1cmであってもよく、展示画面に第2の軌跡点の現在の位置を中心として1cmを半径とする円内に第2の軌跡点の位置を調整できることを表す。この調整過程は、例えば繰り返し反復最適化する過程であってもよく、調整後の第2の軌跡点に基づいて特定された案内経路に衝突リスクが存在しないことを最適化の目的とする。衝突リスクが存在しない調整後の案内経路が最適化されなかった場合、操作S770のチェック結果を調整後の案内経路に衝突リスクが存在すると判定し、チェック失敗情報を展示して、協力者に軌跡点を調整し直すことを提示する。衝突リスクが存在しない調整後の案内経路を最適化できた場合、操作S780を実行し、車両へ調整後の案内経路を指示する経路情報を送信する。操作S780は、操作S750と類似し、ここでは説明を繰り返さない。
【0089】
一実施例において、案内経路特定方法700は、例えば、チェック調整の後に、案内経路に衝突リスクが存在する場合に実行する操作S790~操作S7100を含んでもよい。
【0090】
操作S790において、複数のサブ経路のうち衝突リスクが存在する目標サブ経路を特定する。
【0091】
操作S7100において、地図にチェック失敗情報を展示し、目標サブ経路に対応する2つの第2の軌跡点を強調して展示する。別の実施例において、この目標サブ経路を強調して展示し、又は目標サブ経路と目標サブ経路に対応する2つの第2の軌跡点とを同時に強調して展示してもよい。
【0092】
本願の実施例によれば、操作S790は、操作S770において特定された案内経路に衝突リスクが存在する位置に基づいて、衝突リスクが存在する位置が所在するサブ経路を目標サブ経路として特定してもよい。
【0093】
例示的に、地図に展示されたチェック失敗情報は、例えば情報提示ボックスであってもよい。相応的に、遠隔案内フローには、例えば「経路チェック」というフローステップが含まれてもよく、この実施例の方法における操作S740、操作S760~操作S780、及び/又は操作S790~操作S7100を実行するために用いられる。
【0094】
本願の実施例は、案内経路をチェックし、案内経路がチェック成功の場合のみに車両へ経路情報を送信することで、車両が案内経路に沿って走行する安全性を保証できるとともに、案内経路の正確性を向上できる。
【0095】
本願の実施例によれば、特定された案内経路をチェックし、チェック成功の場合のみ、車両が案内経路に従って走行して、トラップ領域から走行し離れるようにしてもよい。例えば、案内経路のチェックは、例えば自動運転車両によって実行されてもよい。チェック成功の場合のみ、車両が経路情報に従って走行する。この自動運転車両による案内経路に対するチェックによって、案内経路の合理性及び実施可能性を保証して、車両が案内経路に沿って走行し得ることを保証することができる。
【0096】
一実施例において、自動運転車両によって実行される車両の走行制御方法は、前記した操作以外に、例えば、車両の車体パラメータに基づいて、車両が案内経路に沿って走行し得るか否かをチェックする操作を含んでもよい。チェックした結果、車両が案内経路に沿って走行し得る場合、モニタプラットフォームによって送信された経路情報に基づいて案内経路に沿って走行する。その中、車体パラメータは、例えば車両の最小旋回半径を含んでもよく、この旋回半径に基づいて車両の旋回能力が案内経路での旋回の要求を満たすか否かを判定できる。満たす場合のみ、車両が案内経路に沿って走行し得ると判定する。案内経路での旋回の要求を満たさないと、車両は、例えばモニタプラットフォームへ経路再計画請求を送信して、モニタプラットフォームがこの経路再計画請求を受信したことに応答して、第2の軌跡点の位置を調整し、案内経路を再計画するようにしてもよい。
【0097】
例示的に、車体パラメータには、車両の最小旋回半径以外に、例えば、車両の最小許容スピード、車両の車体幅、車体長さなどのパラメータが含まれてもよい。これらのパラメータは、例えば、車両によってクラウドから取得されてもよいし、又はローカルメモリから取得されてもよい。その中、最小旋回半径とは、ハンドルが限界位置に回転され、車両が最低安定スピードで旋回して走行する時、外側の操舵輪の中心が支持平面上に転がった軌跡円の半径を指す。上記考慮された車体パラメータは、単に本願を理解しやすくするように例示としており、本願はそれを限定しない。
【0098】
一実施例において、自動運転車両によってチェックされた結果、案内経路に沿って走行し得る場合、自動運転車両は、例えば、まずモニタプラットフォームへチェック成功情報を送信してもよい。モニタプラットフォームによって、車両が案内経路に沿って走行することを許容するか否かを判定する。相応的に、モニタプラットフォームによって実行される案内経路特定方法は、まず車両によって送信されたチェック成功情報を受信したことに応答して、リアルタイム環境情報を取得し、その後、車両に対する案内経路に基づいて、リアルタイム環境情報が車両の走行条件を満たすか否かを判定し、走行条件を満たすと判定した場合、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ起動命令を送信する、という操作を含んでもよい。モニタプラットフォームが監視している範囲は、車両のカメラが収集した視線範囲より広いため、この実施例はモニタプラットフォームによって車両の起動タイミングを特定することで、車両の収集範囲が限られることによって、取得した環境情報が不完全になり、車両が取得した走行条件を満たすか否かの判定結果が不正確になる情况を避けることができ、これによって車両が案内経路に沿って走行する安全性を効果的に保証できる。
【0099】
例示的に、リアルタイム環境情報は、例えばモニタプラットフォームがインストールされた端末によってリアルタイムに道路両側のモニターと通信することで得られる。車両の走行条件は、例えば、対向車線における車両とこの自動運転車両との間の距離が所定の距離より大きいことを含んでもよい。この所定の距離は、例えば自動運転車両が所在する道路の最大許容スピードに基づいて設定されてもよい。最大許容スピードが高いと、所定の距離が長くなる。この所定の距離の値は、例えば、この車両が案内経路に沿って走行する過程中に、対向道路の車両がこの車両と擦れ違うことがないことを前提として設置される。
【0100】
例示的に、車両がモニタプラットフォームによって送信された起動命令を受信した後、例えば、車両がカメラによって収集された環境情報に基づいて経路計画を行って自動運転を実施することができるように、車両を補助運転モードから自動運転モードへ切り替えてもよい。
【0101】
本願の実施例によれば、車両が案内経路に沿って走行する過程中に、モニタプラットフォームは、例えばこの車両の走行を継続的に監視してもよく、車両が案内経路を走行し切ったことが監視された場合、モニタプラットフォームは、例えば、車両が補助運転モードから自動運転モードへ切り戻すように、車両へ自動運転命令を送信し、車両が後続の走行過程中に走行路線を自動的に計画するようして、自動運転車両に対する人工干渉を低減する。車両が自動運転モードに切り戻した後、カメラによって収集された車両周辺の環境情報に基づいて経路計画を行い、計画した経路に沿って走行することができる。依然として経路を計画できない場合、再びモニタプラットフォームへ案内請求を送信することで、モニタプラットフォームによって補助運転されてもよい。
【0102】
本願の実施例によれば、モニタプラットフォームによって車両が案内経路を走行し切ったことが監視された場合、例えば、まず車両の現在の位置及びリアルタイム環境情報を特定してもよい。その中、車両の現在の位置は、案内経路の終点位置である。そして、現在の位置情報に基づいて、リアルタイム環境情報が車両の自動運転条件を満たすか否かを判定する。例えば、リアルタイム環境情報には、車両前方にある、所定サイズより大きい障害物が含まれるか否かを検出し、存在しない場合、車両の自動運転条件を満たすと判定する。その中、所定サイズは、例えば車両が所在する道路の幅に基づいて予め設定されてもよい。例えば、リアルタイム環境情報には所定の看板が含まれるか否かを検出してもよく、この所定の看板は、例えば前方の道路補修及び/又は前方の交通規制を提示するためのものである。所定の看板が含まれない場合、車両の自動運転条件を満たすと判定する。最後に、自動運転条件を満たす場合、車両へ自動運転命令を送信して、車両が自動運転を行うようにする。自動運転命令を送信する前に、モニタプラットフォームによって自動運転条件を満たすか否かを判定することで、車両がカメラ収集範囲の制限で自動運転条件を満たすか否かを正確に判定できない状況を避け、車両の走行安全性を向上することができる。
【0103】
例示的に、車両がモニタプラットフォームによって送信された自動運転命令を受信した後、例えば、まず車両を自動運転モードから補助運転モードへ切り替えて、車両が経路情報に指示された案内経路に沿って走行し得るようにしてもよい。その中、補助運転モードと自動運転モードとの区別は、車両が走行路線を計画する必要がなく、受信した経路情報に基づいて走行経路を特定する。
【0104】
本願の実施例によれば、モニタプラットフォームは、リアルタイム環境情報が自動運転条件を満たさないと判定した場合、例えば案内経路を再度計画するように協力者を案内してもよい。案内経路特定方法は、例えば、リアルタイム環境情報が自動運転条件を満たさないと判定した場合、地図に対する目標操作に応答して、地図に前記車両の現在の位置に対応する複数の第3の軌跡点を展示して、車両に対する案内経路を特定し直す操作を含んでもよい。この車両に対する案内経路を特定し直す方法は、前述した車両に対する案内経路を特定する方法と類似し、ここでは説明を繰り返さない。
【0105】
例示的に、モニタプラットフォームは、リアルタイム環境情報が自動運転条件を満たさないと判定した場合、展示画面に、案内経路の計画を再度行うか否かを指示するためのオブジェクトコントロールを展示してもよい。入力デバイスによるこのオブジェクトコントロールに対するクリック操作に応答して、車両の現在の位置に基づいて地図を更新し、更新した地図に車両の現在の位置に対応する複数の第3の軌跡点を展示する。
【0106】
図8は、本願の実施例による案内経路をチェックするフロー模式図である。
【0107】
図8に示すように、この実施例において、案内経路をチェックするフロー800は、例えばモニタプラットフォームによって実行される操作S811~操作S815と、車両によって実行される操作S821~操作S824とを含んでもよい。
【0108】
操作S811において、案内経路には衝突リスクが存在するか否かをチェックする。衝突リスクが存在しないと判定した場合、操作S812を実行する。衝突リスクが存在すると判定した場合、操作S813を実行する。
【0109】
操作S812において、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信する。
【0110】
操作S813において、所定範囲内で案内経路を調整して、調整後の案内経路を得る。そして、操作S814を実行する。
【0111】
操作S814において、調整後の案内経路には衝突リスクが存在するか否かをチェックする。調整後の案内経路には衝突リスクが存在しない場合、操作S812を実行して、調整後の案内経路を指示する経路情報を送信する。調整後の案内経路には衝突リスクが存在する場合、操作S815を実行する。
【0112】
操作S815において、チェック失敗情報を展示する。この操作S815は、例えば、まず衝突リスクが存在する目標サブ経路を特定し、そしてチェック失敗情報を展示して、目標サブ経路に対応する2つの第2の軌跡点を強調して展示してもよい。
【0113】
車両が経路情報を受信した後、経路情報が指示した案内経路を二回チェックしてもよい。まず、操作S821を実行して、車両の車体パラメータを取得する。そして、操作S822を実行する。
【0114】
操作S822において、車体パラメータに応じて、車両が案内経路に沿って走行し得るか否かをチェックする。車両が案内経路に沿って走行し得ないと判定した場合、操作S823を実行する。車両が案内経路に沿って走行し得ると判定した場合、操作S824を実行する。
【0115】
操作S823において、モニタプラットフォームが操作S815を実行するように、モニタプラットフォームへチェック失敗情報を送信する。
【0116】
操作S824において、モニタプラットフォームが起動命令を送信するように、モニタプラットフォームへチェック成功情報を送信する。
【0117】
本願の実施例は、まずモニタプラットフォームによって初回チェックを実行し、次に自動運転車両によって二回チェックを実行し、二重チェックが成功した場合のみ、車両へ起動命令を送信することによって、案内経路の正確性及び安全性を効果的に保証し、車両が最終にトラブルからスムーズに脱出して、自動運転状態に回復できることを保証することができる。
【0118】
例示的に、この実施例において、モニタプラットフォームが取得した案内経路は、例えば前述した所定の条件を満たすものであってもよい。このように、最終に車両が走行する案内経路は三重のチェックを介して得られたものであり、案内経路の正確性及び安全性をさらに確保することができる。
【0119】
図9は、本願の実施例による案内経路特定装置の構成ブロック図である。
【0120】
図9に示すように、この実施例の案内経路特定装置900は、情報展示モジュール920と、位置変更モジュール940と、経路特定モジュール960と、情報送信モジュール980とを含む。
【0121】
情報展示モジュール920は、車両によって送信された案内請求を受信したことに応答して、監視している車両の所定範囲内の地図を展示するためのものであり、この地図には車両に対応する複数の第1の軌跡点が含まれる。
【0122】
位置変更モジュール940は、複数の第1の軌跡点のうち少なくとも1つの第1の軌跡点に対する目標操作に応答して、少なくとも1つの第1の軌跡点の地図における位置を変更して、複数の第2の軌跡点を得るためのものである。
【0123】
経路特定モジュール960は、複数の第2の軌跡点に基づいて、車両に対する案内経路を特定するためのものである。
【0124】
情報送信モジュール980は、車両が案内経路に沿って走行するように、車両へ案内経路を指示する経路情報を送信するためのものである。
【0125】
図10は、本願の実施例による車両の走行制御装置の構成ブロック図である。
【0126】
図10に示すように、この実施例の車両の走行制御装置1000は、経路特定モジュール1010と、請求送信モジュール1030と、情報受信モジュール1050を含む。
【0127】
経路特定モジュール1010は、車両が自動運転モードで、前方道路の環境情報に応じて、前方道路の走行経路を計画できたか否かを特定するためのものである。
【0128】
請求送信モジュール1030は、経路特定モジュールが前方道路の走行経路を計画できなかった場合、モニタプラットフォームへ案内請求を送信するためのものである。
【0129】
情報受信モジュール1050は、モニタプラットフォームによって案内請求に応答して送信された経路情報を受信して、車両が経路情報に指示された案内経路に沿って走行するようにするためのものである。
【0130】
本願の実施例によれば、本願は、さらに電子機器及び読取可能な記憶媒体を提供した。
【0131】
図11に示すように、本願の実施例の案内経路特定方法又は車両の走行制御方法による電子機器のブロック図である。電子機器は、様々な形態のデジタルコンピュータ、例えば、ラップトップ型コンピュータと、デスクトップコンピュータと、ワークベンチと、パーソナル・デジタル・アシスタントと、サーバと、ブレードサーバと、大型コンピュータと、他の適宜なコンピュータとを表す。電子機器は、様々な形態の移動装置、例えば、パーソナル・デジタル・アシスタントと、携帯電話と、スマートフォンと、ウェアラブル機器と、他の類似する計算装置とを表してもよい。本明細書に示す部品と、それらの接続関係と、それらの機能は、単に例示であり、本明細書で説明及び/又は要求した本願の実現を限定することを意図しない。
【0132】
図11に示すように、この電子機器1100は、1つ又は複数のプロセッサ1101と、メモリ1102と、各部品を接続するための高速インターフェース及び低速インターフェースを含むインターフェースとを含む。各部品は、別々のバスで互いに接続され、共通のマザーボードに実装され、又は、必要に応じて他の方式で実装されてもよい。プロセッサは、電子機器内で実行される命令を処理することができ、この命令は、メモリ中又はメモリ上に記憶されて、外部の入力・出力装置(例えば、インターフェースに結合された表示デバイス)にGUIの図形情報を表示する命令を含む。他の実施形態において、必要に応じて、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスと複数のメモリとを一緒に使用してもよい。同様に、複数の電子機器を接続して、各機器が一部の必要な操作を提供してもよい(例えば、サーバアレー、一組のブレードサーバ、又はマルチプロセッサシステムとする)。
図11には、1つのプロセッサ1101を例にしている。
【0133】
メモリ1102は、本願が提供した非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体である。その中、前記メモリには少なくとも1つのプロセッサによって実行され得る命令を記憶しており、前記少なくとも1つのプロセッサに本願が提供した案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行させる。本願の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、コンピュータ命令を記憶しており、このコンピュータ命令は、コンピュータに本願が提供した案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行させるためのものである。
【0134】
メモリ1102は、非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体として、非一時的なソフトウェアプログラムと、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールと、本願の実施例における案内経路特定方法又は車両の走行制御方法に対応するプログラム命令・モジュール(例えば、
図9に示す情報展示モジュール920、位置変更モジュール940、経路特定モジュール960、情報送信モジュール980、又は、
図10に示す経路特定モジュール1010、請求送信モジュール1030、情報受信モジュール1050)。プロセッサ1101は、メモリ1102に記憶されている非一時的なソフトウェアプログラムと、命令と、モジュールとを実行することで、サーバの各機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、即ち、上述した方法実施例における案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実現する。
【0135】
メモリ1102は、オペレーティング・システム、少なくとも1つの機能が必要とするアプリケーションプログラムを記憶することができるプログラム記憶エリア、及び案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行する電子機器の使用によって形成されたデータなどを記憶することができるデータ記憶領域を含んでもよい。また、メモリ1102は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非一時的なメモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリ、フラッシュメモリ、又は他の非一時的なソリッドメモリを含んでもよい。一部の実施例において、メモリ1102は、選択的に、プロセッサ1101に対して遠隔に設置されたメモリを含み、これらの遠隔メモリは、ネットワークを通じて案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行する電子機器に接続されてもよい。上述したネットワークの実例は、インターネットと、イントラネットと、ローカルエリアネットワークと、移動通信ネットワークと、それらの組合せとを含むが、それらに限られない。
【0136】
案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行する電子機器は、入力装置1103と、出力装置1104とを含んでもよい。プロセッサ1101と、メモリ1102と、入力装置1103と、出力装置1104とは、バス又は他の方式によって接続されてもよく、
図11において、バスによって接続されることを例にしている。
【0137】
入力装置1103は、入力されたデジタル又はキャラクター情報を受信し、案内経路特定方法又は車両の走行制御方法を実行する電子機器のユーザ設定以及機能制御に関わるキー信号入力を発生してもよく、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、インジケーターロッド、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、レバーなどの入力装置である。出力装置1104は、表示デバイスと、補助照明装置(例えば、LED)と、触覚フィードバック装置(例えば、振動モーター)などを含んでもよい。この表示デバイスは、液晶ディスプレー(LCD)と、発光ダイオード(LED)ディスプレーと、プラズマディスプレーとを含むが、これらに限られない。一部の実施形態において、表示デバイスはタッチスクリーンであってもよい。
【0138】
ここで説明したシステム及び技術の各実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、専用ASIC(専用集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組合せで実現されてもよい。これらの各実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムで実施されることを含んでもよく、この1つまたは複数のコンピュータプログラムが、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行及び/又は解釈されてもよく、このプログラマブルプロセッサは、専用又は共通のプログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システムと、少なくとも1つの入力装置と、少なくとも1つの出力装置とからデータと命令とを受信し、データと命令とをこの記憶システムと、この少なくとも1つの入力装置と、この少なくとも1つの出力装置とに伝送してもよい。
【0139】
これらの計算プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも称する)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高級プロセス及び/又はオブジェクト指向のプログラミング言語、及び/又はアセンブリ・機械言語によってこれらの計算プログラムを実施してもよい。本明細書で使用した術語「機械読取可能な媒体」及び「コンピュータ読取可能な媒体」とは、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意のコンピュータプログラム製品、機器、及び/又は装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))を意味しており、機械読取可能な信号である機械命令を受ける機械読取可能な媒体を含む。術語「機械読取可能な信号」とは、機械命令及び/又はデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号を意味している。
【0140】
ユーザとのインタラクティブを提供するために、コンピュータ上にここで説明したシステム及び技術を実施してもよく、このコンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレー)モニタ)と、キーボード及び指向装置(例えば、マウス又はトラックボール)とを有し、ユーザは、このキーボード及びこの指向装置によって、入力をコンピュータに提供することができる。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクティブを提供するためのものであってもよく、例えば、ユーザに提供するフィードバックは、任意の形式のセンサーフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形式(声入力、語音入力、又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信してもよい。
【0141】
ここで説明したシステム及び技術は、バックグラウンド部品を含む計算システム(例えば、データサーバとする)、又はミドルウェア部品を含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンド部品を含む計算システム(例えば、グラフィカル・ユーザー・インターフェース又はネットワークブラウザを有するユーザコンピュータ、ユーザはこのグラフィカル・ユーザー・インターフェース又はこのネットワークブラウザを介してここで説明したシステム及び技術の実施形態とインタラクティブすることができる)、又はこのようなバックグラウンド部品、ミドルウェア部品、或いはフロントエンド部品の任意の組合せを含む計算システムで実施されてもよい。任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介してシステムの部品を相互に接続してもよい。通信ネットワークの例示は、ローカルエリアネットワーク(LAN)と、広域ネットワーク(WAN)と、インターネットとを含む。
【0142】
コンピュータシステムは、クライアントとサーバとを含んでもよい。クライアントとサーバとは、一般的に互いに離れて、且つ通常に通信ネットワークを介してインタラクティブする。相応するコンピュータ上で実行されるとともに、互いにクライアント-サーバの関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバとの関係を形成する。
【0143】
上記した様々な形式のフローを利用して、ステップを並び替え、増加又は削除することができると理解すべきである。例えば、本願に記載された各ステップは、並行に実行されてもよいし、順に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本願が開示した技術案が所望する結果を実現できる限り、本明細書はここで限定しない。
【0144】
上述した具体的な実施形態は、本願の保護範囲に対する限定を構成しない。当業者は、設計要求や他の要因に応じて、さまざまな修正、組合、サブ組合及び置換を行うことができると理解すべきである。本願の趣旨と原則の範囲内になされた任意の修正、等価な置換、改進などは、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。