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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022048998
(43)【公開日】2022-03-28
(54)【発明の名称】自律車両の正常性のデジタル検査
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20220318BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20220318BHJP
   B60W 50/04 20060101ALI20220318BHJP
   B60W 50/02 20120101ALI20220318BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20220318BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20220318BHJP
【FI】
G08G1/00 D
G08G1/09 F
B60W50/04
B60W50/02
B60W60/00
G05D1/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021145122
(22)【出願日】2021-09-07
(31)【優先権主張番号】17/021,631
(32)【優先日】2020-09-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521265955
【氏名又は名称】トゥーシンプル, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ロバート パトリック ブラウン
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン ロバート ラウ
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
3D241BA63
3D241BB01
3D241BB02
3D241CA15
3D241CD07
3D241CE02
3D241DB46Z
5H181AA07
5H181BB04
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181CC27
5H181FF04
5H181FF10
5H301AA03
5H301AA10
5H301BB05
5H301CC03
5H301CC06
5H301DD07
5H301DD17
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
5H301GG17
(57)【要約】
【課題】自律車両の正常性のデジタル検査の提供。
【解決手段】自律車両が政府規制を満たし、道路上で動作し続けることができるように、自律車両が自律車両の正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を法執行機関または政府機関または第三者によって使用され得るデバイスに提供するための技術が説明されている。車載制御コンピュータは、自律車両がデバイスの場所の特定の距離内にあるとき、かつ自律車両が道路上で動作させられているとき、データパッケージを送信し得る。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自律運転動作のためのシステムであって、前記システムは、
第1のプロセッサを含む第1のコンピュータを備えている自律車両であって、前記第1のプロセッサは、
道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを伝送することと
を行うように構成されている、自律車両と、
第2のプロセッサを備えている前記第2のコンピュータであって、前記第2のプロセッサは、
前記第1のコンピュータから前記データパッケージを受信することと、
前記正常性インジケーターに基づいて、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされるという第2の決定を実施することと、
前記第2の決定に応答して、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを前記第1のコンピュータに送信することと
を行うように構成されている、前記第2のコンピュータと、
前記第1のプロセッサを備えている前記第1のコンピュータであって、前記第1のプロセッサは、
前記メッセージを受信することと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を行うように構成されている、前記第1のコンピュータと
を備えている、システム。
【請求項2】
前記正常性インジケーターは、前記自律車両の全体的正常性が良好であるか否かを示す2つの値のうちの1つまたは2つの記述のうちの1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2の決定は、前記自律車両の前記全体的正常性が良好であることを示す前記正常性インジケーターの1つの値または1つの記述に基づいて実施される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、複数のデバイスを備えているリスト内に第2のコンピュータの前記第2の場所を記憶するように構成され、前記複数のデバイスは、前記第2のコンピュータを備え、前記リスト内の各デバイスは、場所に関連付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第2のコンピュータの前記第2のプロセッサは、
前記自律車両の前記全体的正常性が良好ではないことを示す前記正常性インジケーターに基づいて、前記自律車両が停止または駐車するべきであるという第3の決定を実施することと、
前記第3の決定に応答して、前記自律車両に安全な領域に停止または駐車するように指示する第2のメッセージを前記第1のコンピュータに送信することと
を行うようにさらに構成され、
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記第2のメッセージを受信することに応答して、前記自律車両を停止または駐車させるようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記データパッケージは、前記自律車両に搭載されているセンサが最後にキャリブレーションされたときを示す日付およびタイムスタンプを備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の決定の後、かつ前記データパッケージが伝送される前、前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記正常性インジケーターが前記データパッケージ内に含まれることを可能にされたあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられていることを決定することによって、前記正常性インジケーターを備えている前記データパッケージを生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
自律車両内に位置している第1のコンピュータであって、前記第1のコンピュータは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、方法を実装するように構成され、前記方法は、
道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを前記第2のコンピュータに伝送することと、
前記自律車両の外の固定場所に位置している第2のコンピュータから、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを受信することであって、前記メッセージは、前記正常性インジケーターに基づいて送信される、ことと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を含む、前記第1のコンピュータ。
【請求項9】
前記データパッケージは、前記自律車両の前記正常性インジケーターと、前記自律車両を識別する識別情報と、前記自律車両に実施された検査に関連する検査情報とを備えている、請求項8に記載の第1のコンピュータ。
【請求項10】
前記識別情報は、前記自律車両を固有に識別する運輸局(DOT)番号と、前記自律車両の重量と、前記自律車両に関連付けられた人物の連絡先情報とを備えている、請求項9に記載の第1のコンピュータ。
【請求項11】
前記自律車両の前記重量は、前記自律車両によって輸送されている物資の重量を含む、請求項10に記載の第1のコンピュータ。
【請求項12】
前記検査情報は、検査が前記自律車両において最後に実施された日付を備えている、請求項8に記載の第1のコンピュータ。
【請求項13】
前記日付は、前記検査が前記自律車両において最後に実施された年および四半期を含む、請求項12に記載の第1のコンピュータ。
【請求項14】
コードをその上に記憶している非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに方法を実装させ、前記方法は、
自律車両内に位置している第1のコンピュータが、道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを前記第2のコンピュータに伝送することと、
前記自律車両の外の固定場所に位置している前記第2のコンピュータから、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを受信することであって、前記メッセージは、前記正常性インジケーターに基づいて送信される、ことと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を含む、非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項15】
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記自律車両によって輸送されている物資の内容を含む特権データまたは機密データを記憶するようにさらに構成され、前記特権データまたは機密データは、前記特権データまたは機密データが前記データパッケージ内に含まれることを禁じられていることを示すあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられている、請求項14に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項16】
前記特権レベルは、パスワード保護された特権レベルを含み、前記パスワード保護された特権レベルに関して、パスワードが、前記特権データまたは機密データにアクセスするために要求される、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項17】
前記特権データまたは機密データは、前記自律車両のナビゲーションデータと、前記自律車両に実施されたメンテナンスを経時的に記述しているメンテナンス履歴とをさらに含む、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項18】
前記特権情報または機密情報は、前記自律車両の速度の経時的なログと、前記自律車両に関わる1つ以上の以前の事故関連データとをさらに含む、請求項15に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項19】
前記自律車両は、Society of Automotive Engineers(SAE) Automation Level4またはSAE Automation Level5で前記道路上で動作させられ、前記自律車両は、人間の運転者なく前記道路上で動作させられる、請求項14に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【請求項20】
前記データパッケージは、前記データパッケージの伝送をトリガするために、前記第1のコンピュータのグラフィカルユーザインタフェースを介して受信される入力も、前記第1のコンピュータの入力デバイスを介して受信される入力もなく、SAE Automation Level4またはSAE Automation Level5で動作している前記自律車両内の前記第1のコンピュータによって伝送される、請求項19に記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文献は、法執行機関または他の規制当局によって自律車両の正常性の検査を実施するためのシステム、装置および方法に関している。
【背景技術】
【0002】
自律車両ナビゲーションは、車両が自律車両の周囲の車両の位置および移動を感知し、感知に基づいて、自律車両を目的地に向かって安全にナビゲートするように制御することを可能にし得るテクノロジーである。自律車両は、いくつかのモードで動作し得る。いくつかの場合、自律車両は、運転者がステアリング、スロットル、クラッチ、ギアシフタ、および/または他のデバイスを制御することによって従来の車両として自律車両を動作させることを可能にし得る。他の場合、自律車両は、自律車両制御システムおよびナビゲーションテクノロジーを使用して、それ自体で運転され得る。自律車両は、自律車両が道路上で動作することを可能にされるために、種々の政府規制を受け得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
自律車両が道路上で運転されているとき、自律車両は、自律車両が道路上で安全に動作できるか否かを決定するために設定され得る種々の政府規制の対象となり得る。本特許文献は、自律車両が政府規制を満たし、道路上で動作し続けることができるように、自律車両が自律車両の正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を法執行機関または政府機関または第三者によって使用され得るデバイス(例えば、サーバまたはコンピュータ)に提供するためのシステム、装置、および方法を説明している。
【0004】
いくつかの実施形態では、自律車両内に位置している車載制御コンピュータが、自律車両の正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を備えているデータパッケージを法執行機関または政府機関または第三者によって動作させられ得るデバイスに送信し得る。車載制御コンピュータは、自律車両がデバイスの場所の特定の距離内にあるとき、かつ自律車両が道路上で動作させられているとき、データパッケージを送信し得る。データパッケージ内に含まれる情報に基づいて、デバイスは、自律車両が道路上で動作し続けることを承認されるか否かを示し得るメッセージを車載制御コンピュータに送信し得る。
【0005】
ある例示的実施形態では、自律運転動作のためのシステムは、第1のコンピュータを備えている自律車両と、固定場所(例えば、建物)に位置している第2のコンピュータとを備えている。第1のコンピュータは、第1のプロセッサを含み、第1のプロセッサは、道路上で動作している自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、第1のコンピュータは、第2のコンピュータと通信するように構成され、第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと;第1の決定に応答して、自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを伝送することとを行うように構成されている。第2のコンピュータは、第2のプロセッサを備え、第2のプロセッサは:第1のコンピュータからデータパッケージを受信することと;正常性インジケーターに基づいて、自律車両が道路上で動作し続けることを可能にされるという第2の決定を実施することと;第2の決定に応答して、自律車両が道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを第1のコンピュータに送信することとを行うように構成されている。第1のプロセッサを備えている第1のコンピュータは:メッセージを受信することと;メッセージに応答して、自律車両が道路上で運転され続けるようにすることとを行うように構成されている。
【0006】
いくつかの実施形態では、正常性インジケーターは、自律車両の全体的正常性が良好であるか否かを示す2つの値のうちの1つまたは2つの記述のうちの1つを含む。いくつかの実施形態では、第2の決定は、自律車両の全体的正常性が良好であることを示す正常性インジケーターの1つの値または1つの記述に基づいて実施される。いくつかの実施形態では、第1のコンピュータの第1のプロセッサは、複数のデバイスを備えているリスト内に第2のコンピュータの第2の場所を記憶するように構成され、複数のデバイスは、第2のコンピュータを備え、リスト内の各デバイスは、場所に関連付けられている。
【0007】
いくつかの実施形態では、第2のコンピュータの第2のプロセッサは、自律車両の全体的正常性が良好ではないことを示す正常性インジケーターに基づいて、自律車両が停止または駐車するべきであるという第3の決定を実施することと;第3の決定に応答して、自律車両に安全な領域に停止または駐車するように指示する第2のメッセージを第1のコンピュータに送信することとを行うようにさらに構成され;第1のコンピュータの第1のプロセッサは、第2のメッセージを受信することに応答して、自律車両を停止または駐車させるようにさらに構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、データパッケージは、自律車両に搭載されているセンサが最後にキャリブレーションされたときを示す日付およびタイムスタンプを備えている。いくつかの実施形態では、第1の決定の後、かつデータパッケージが伝送される前、第1のコンピュータの第1のプロセッサは、正常性インジケーターがデータパッケージ内に含まれることを可能にされたあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられていることを決定することによって、正常性インジケーターを備えているデータパッケージを生成するようにさらに構成されている。
【0009】
別の例示的実施形態では、第1のコンピュータは、自律車両内に位置し、第1のコンピュータは、プロセッサを備え、プロセッサは、方法を実装するように構成され、方法は:道路上で動作している自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、第1のコンピュータは、第2のコンピュータと通信するように構成され、第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと;第1の決定に応答して、自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを第2のコンピュータに伝送することと;自律車両の外の固定場所に位置している第2のコンピュータから、自律車両が道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを受信することであって、メッセージは、正常性インジケーターに基づいて送信される、ことと;メッセージに応答して、自律車両が道路上で運転され続けるようにすることとを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、データパッケージは、自律車両の正常性インジケーターと、自律車両を識別する識別情報と、自律車両に実施された検査に関連する検査情報とを含む。いくかの実施形態では、識別情報は、自律車両を固有に識別する運輸局(DOT)番号と、自律車両の重量と、自律車両に関連付けられた人物の連絡先情報とを備えている。いくつかの実施形態では、自律車両の重量は、自律車両によって輸送されている物資の重量を含む。いくつかの実施形態では、検査情報は、検査が自律車両において最後に実施された日付を備えている。いくつかの実施形態では、日付は、検査が自律車両において最後に実施された年および四半期を含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、第1のコンピュータの第1のプロセッサは、自律車両によって輸送されている物資の内容を含む特権データまたは機密データを記憶するようにさらに構成され、特権データまたは機密データは、特権データまたは機密データがデータパッケージ内に含まれることを禁じられていることを示すあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられている。いくつかの実施形態では、特権レベルは、パスワード保護された特権レベルを含み、パスワード保護された特権レベルに関して、パスワードが、特権データまたは機密データにアクセスするために要求される。
【0012】
いくつかの実施形態では、特権データまたは機密データは、自律車両のナビゲーションデータと、自律車両に実施されたメンテナンスを経時的に記述しているメンテナンス履歴とをさらに含む。いくつかの実施形態では、特権情報または機密情報は、自律車両の速度の経時的なログと、自律車両に関わる1つ以上の以前の事故関連データとをさらに含む。いくつかの実施形態では、特権情報または機密情報は、自律車両の速度の経時的なログと、自律車両に関わる1つ以上の以前の事故関連データとをさらに含む。いくつかの実施形態では、自律車両は、Society of Automotive Engineers(SAE) Automation Level4またはSAE Automation Level5で前記道路上で動作させられ、前記自律車両は、人間の運転者なく前記道路上で動作させられる。いくつかの実施形態では、データパッケージは、データパッケージの伝送をトリガするために、第1のコンピュータのグラフィカルユーザインタフェースを介して受信される入力も、第1のコンピュータの入力デバイスを介して受信される入力もなく、SAE Automation Level4またはSAE Automation Level5で動作している自律車両内の第1のコンピュータによって伝送される。
【0013】
さらに別の例示的側面では、上述される方法は、コードを備えている非一過性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体において具現化され、コードは、プロセッサによって実行されると、プロセッサに本特許文献において説明される方法を実施させる。
【0014】
さらに別の例示的実施形態では、上述の方法を実施するように構成され、またはそれを実施するように動作可能であるデバイスが開示される。
【0015】
上記の側面および他の側面、およびそれらの実装が、図面、説明、および請求項においてより詳細に説明される。
本発明は、例えば以下を提供する。
(項目1)
自律運転動作のためのシステムであって、前記システムは、
第1のプロセッサを含む第1のコンピュータを備えている自律車両であって、前記第1のプロセッサは、
道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを伝送することと
を行うように構成されている、自律車両と、
第2のプロセッサを備えている前記第2のコンピュータであって、前記第2のプロセッサは、
前記第1のコンピュータから前記データパッケージを受信することと、
前記正常性インジケーターに基づいて、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされるという第2の決定を実施することと、
前記第2の決定に応答して、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを前記第1のコンピュータに送信することと
を行うように構成されている、前記第2のコンピュータと、
前記第1のプロセッサを備えている前記第1のコンピュータであって、前記第1のプロセッサは、
前記メッセージを受信することと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を行うように構成されている、前記第1のコンピュータと
を備えている、システム。
(項目2)
前記正常性インジケーターは、前記自律車両の全体的正常性が良好であるか否かを示す2つの値のうちの1つまたは2つの記述のうちの1つを含む、上記項目に記載のシステム。
(項目3)
前記第2の決定は、前記自律車両の前記全体的正常性が良好であることを示す前記正常性インジケーターの1つの値または1つの記述に基づいて実施される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目4)
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、複数のデバイスを備えているリスト内に第2のコンピュータの前記第2の場所を記憶するように構成され、前記複数のデバイスは、前記第2のコンピュータを備え、前記リスト内の各デバイスは、場所に関連付けられている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目5)
前記第2のコンピュータの前記第2のプロセッサは、
前記自律車両の前記全体的正常性が良好ではないことを示す前記正常性インジケーターに基づいて、前記自律車両が停止または駐車するべきであるという第3の決定を実施することと、
前記第3の決定に応答して、前記自律車両に安全な領域に停止または駐車するように指示する第2のメッセージを前記第1のコンピュータに送信することと
を行うようにさらに構成され、
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記第2のメッセージを受信することに応答して、前記自律車両を停止または駐車させるようにさらに構成されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目6)
前記データパッケージは、前記自律車両に搭載されているセンサが最後にキャリブレーションされたときを示す日付およびタイムスタンプを備えている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目7)
前記第1の決定の後、かつ前記データパッケージが伝送される前、前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記正常性インジケーターが前記データパッケージ内に含まれることを可能にされたあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられていることを決定することによって、前記正常性インジケーターを備えている前記データパッケージを生成するようにさらに構成されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目8)
自律車両内に位置している第1のコンピュータであって、前記第1のコンピュータは、プロセッサを備え、前記プロセッサは、方法を実装するように構成され、前記方法は、
道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを前記第2のコンピュータに伝送することと、
前記自律車両の外の固定場所に位置している第2のコンピュータから、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを受信することであって、前記メッセージは、前記正常性インジケーターに基づいて送信される、ことと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を含む、前記第1のコンピュータ。
(項目9)
前記データパッケージは、前記自律車両の前記正常性インジケーターと、前記自律車両を識別する識別情報と、前記自律車両に実施された検査に関連する検査情報とを備えている、上記項目のいずれかに記載の第1のコンピュータ。
(項目10)
前記識別情報は、前記自律車両を固有に識別する運輸局(DOT)番号と、前記自律車両の重量と、前記自律車両に関連付けられた人物の連絡先情報とを備えている、上記項目のいずれかに記載の第1のコンピュータ。
(項目11)
前記自律車両の前記重量は、前記自律車両によって輸送されている物資の重量を含む、上記項目のいずれかに記載の第1のコンピュータ。
(項目12)
前記検査情報は、検査が前記自律車両において最後に実施された日付を備えている、上記項目のいずれかに記載の第1のコンピュータ。
(項目13)
前記日付は、前記検査が前記自律車両において最後に実施された年および四半期を含む、上記項目のいずれかに記載の第1のコンピュータ。
(項目14)
コードをその上に記憶している非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体であって、前記コードは、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに方法を実装させ、前記方法は、
自律車両内に位置している第1のコンピュータが、道路上で動作している前記自律車両の第1の場所が第2のコンピュータの第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施することであって、前記第1のコンピュータは、前記第2のコンピュータと通信するように構成され、前記第2のコンピュータは、固定場所に位置している、ことと、
前記第1の決定に応答して、前記自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを前記第2のコンピュータに伝送することと、
前記自律車両の外の固定場所に位置している前記第2のコンピュータから、前記自律車両が前記道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを受信することであって、前記メッセージは、前記正常性インジケーターに基づいて送信される、ことと、
前記メッセージに応答して、前記自律車両が前記道路上で運転され続けるようにすることと
を含む、非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目15)
前記第1のコンピュータの前記第1のプロセッサは、前記自律車両によって輸送されている物資の内容を含む特権データまたは機密データを記憶するようにさらに構成され、前記特権データまたは機密データは、前記特権データまたは機密データが前記データパッケージ内に含まれることを禁じられていることを示すあるカテゴリまたはある特権レベルに関連付けられている、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目16)
前記特権レベルは、パスワード保護された特権レベルを含み、前記パスワード保護された特権レベルに関して、パスワードが、前記特権データまたは機密データにアクセスするために要求される、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目17)
前記特権データまたは機密データは、前記自律車両のナビゲーションデータと、前記自律車両に実施されたメンテナンスを経時的に記述しているメンテナンス履歴とをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目18)
前記特権情報または機密情報は、前記自律車両の速度の経時的なログと、前記自律車両に関わる1つ以上の以前の事故関連データとをさらに含む、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目19)
前記自律車両は、Society of Automotive Engineers(SAE) Automation Level4またはSAE Automation Level5で前記道路上で動作させられ、前記自律車両は、人間の運転者なく前記道路上で動作させられる、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(項目20)
前記データパッケージは、前記データパッケージの伝送をトリガするために、前記第1のコンピュータのグラフィカルユーザインタフェースを介して受信される入力も、前記第1のコンピュータの入力デバイスを介して受信される入力もなく、SAE Automation Level4またはSAE Automation Level5で動作している前記自律車両内の前記第1のコンピュータによって伝送される、上記項目のいずれかに記載の非一過性のコンピュータ読み取り可能なプログラム記憶媒体。
(摘要)
自律車両が政府規制を満たし、道路上で動作し続けることができるように、自律車両が自律車両の正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を法執行機関または政府機関または第三者によって使用され得るデバイスに提供するための技術が説明されている。車載制御コンピュータは、自律車両がデバイスの場所の特定の距離内にあるとき、かつ自律車両が道路上で動作させられているとき、データパッケージを送信し得る。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A図1Aは、自律車両が、データパッケージを正常性確認デバイスに提供し、正常性確認デバイスからメッセージを受信して、車両を動作させ続けるか、または車両を安全な区域に駐車または停止させ得るある例示的シナリオを示している。
【0017】
図1B図1Bは、車両内に位置している車載制御コンピュータがデータパッケージを生成し、それを正常性確認デバイスに送信し得るある例示的車両エコシステムのブロック図を示している。
【0018】
図2図2は、正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を備えているデータパッケージを提供することに基づいて自律車両が道路上で動作するためのフロー図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
自律運転テクノロジーにおける開発は、物資を目的地へ送達するために自律的に運転されることができるセミトレーラトラックの開発につながった。自律セミトレーラトラックがその目的地へ運転されるとき、自律セミトレーラトラックは、自律セミトレーラトラックが道路上で安全に動作できるか否かを決定するために設定され得る政府規制を受け得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、自律セミトレーラトラック内に位置している車載制御コンピュータが、正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報を備えているデータパッケージを、法執行機関、政府機関または第三者によって使用され得るデバイス(例えば、サーバまたはコンピュータ)に送信し得る。種々の実施形態では、データパッケージは、ヘッダ+ペイロードのフォーマットを有し得る1つ以上のデータパケットを備え得る。いくつかの実施形態では、データパッケージは、XMLファイルの形式であり得る。いくつかの実施形態では、データパッケージは、本文献において説明される種々のフォーマットのうちの1つによって一緒にパッケージングされたデータビットを備え得る。本特許文献においてさらに説明されるように、正常性関連情報は、自律セミトレーラトラックの全体的正常性についての情報を提供し得、識別情報は、運転者および/またはセミトレーラトラックを識別する情報を提供し得、検査情報は、検査が自律セミトレーラトラックに実施されたときおよびその検査のタイプについての情報を提供し得る。
【0021】
参照の容易さのために、本特許文献は、自律セミトレーラトラックからデータパッケージを受信するデバイスを正常性確認デバイスと称する。車載制御コンピュータは、地理的な州または国の中の種々の場所に位置し得る正常性確認デバイスの場所を記憶し得る。従って、車載制御コンピュータは、自律セミトレーラトラックの場所が正常性確認デバイスの場所の所定距離内にあることに基づいて、正常性確認デバイスにデータパッケージを送信すべきときを決定し得る。
【0022】
正常性確認デバイスが自律セミトレーラトラックからデータパッケージを受信すると、データパッケージの内容物が、アプリケーションを介して、法執行機関、政府機関、または第三者に関連付けられた人員によってアクセスされ得る。さらに、正常性確認デバイスは、データパッケージの内容物に基づいて、自律セミトレーラトラックの正常性が良好であるか否かを決定し得る。正常性確認デバイスが自律セミトレーラトラックの正常性が良好であることを決定すると、正常性確認デバイスは、自律車両に道路上で動作し続けるように指示するメッセージを送信し得る。正常性確認デバイスが自律セミトレーラトラックの正常性が良好ではないことを決定すると、正常性確認デバイスは、自律車両を安全に駐車または停止させるように自律車両をトリガするメッセージを送信し得る。
【0023】
図1Aは、自律車両が、データパッケージを正常性確認デバイスに提供し、正常性確認デバイスから、車両を動作させ続けるためのメッセージ、または車両を安全な区域に駐車または停止させるためのメッセージを受信できるある例示的シナリオを示している。図1Aは、道路102上で運転されており、かつ、正常性確認デバイス104が位置している場所の所定距離106内にある自律車両105の鳥瞰図を示している。正常性確認デバイス104は、道路102の近くにあり得る建物108(例えば、秤量所)内に物理的に位置し得るコンピュータまたはサーバであり得る。正常性確認デバイス104は、無線トランシーバを含み得るかまたはそれと通信し得るコンピュータまたはサーバであり得る。正常性確認デバイス104に関連付けられた無線トランシーバは、自律車両105内の車載制御コンピュータ150によって無線で送信されるデータパッケージを受信し得る。データパケットの内容物に基づいて、正常性確認デバイス104の正常性確認モジュールが、自律車両105にメッセージを送信し、自律車両105に道路102上で運転し続けるべきかまたは安全な区域で停止/駐車すべきかを指示し得る。
【0024】
自律車両105は、車載制御コンピュータ150が位置し得るセミトレーラトラックであり得る。車載制御コンピュータ150は、(図1Bに165で示されている)正常性モジュールを含み、正常性モジュールは、自律車両105が正常性確認デバイス104の所定距離内で動作している(例えば、道路102上で運転されている)とき、正常性確認デバイス104と通信するための動作を実施し得る。車載制御コンピュータ150は、地理的な州または国の中の種々の場所に位置し得る正常性確認デバイスの場所のリストを記憶し得る。正常性モジュールは、自律車両105上またはその中に位置している全地球測位システム(GPS)デバイスから自律車両105の場所を取得することによって、かつ、自律車両105の場所が正常性確認デバイスの場所の記憶されたリストから取得された正常性確認デバイスの場所の所定距離内にあるか否かを決定することによって、自律車両105が正常性確認デバイスの所定距離内にあるか否かを決定し得る。正常性モジュールが、自律車両105の場所が正常性確認デバイス104の場所の所定距離106内にあることを決定すると、正常性モジュールは、正常性関連情報、識別情報、および検査情報のうちのいずれか1つ以上を備えているデータパッケージを生成し、それを正常性確認デバイス104に送信し得る。自律車両105内の種々のデバイスは、図1Bにおいてさらに説明される。
【0025】
データパケットは、自律車両105の全体的正常性についての情報を提供し得る正常性関連情報を含み得る。ある例示的実施形態では、データパッケージ内の全体的正常性についての情報は、自律車両105の自律運転システム(ADS)の全体的正常性が良好であるかまたは不良であるかを示す二値的正常性インジケーター(例えば、「良好」もしくは「不良」、または「赤」もしくは「緑」)を含み得る。ある例示的実装では、二値的全体的正常性インジケーターは、正常性モジュールによって実施されるADS正常性確認診断から決定され得る。ある例示的実装では、ADS正常性確認診断は、自律車両105内に位置している1つ以上の重要なデバイス(例えば、エンジン、ブレーキ、ステアリング、トランスミッション等)またはセンサ(例えば、カメラ、LiDAR、RADAR等)によって提供される正常性情報を集約することによって自律車両105の二値的全体的正常性インジケーターを取得するために、正常性モジュールによって実施され得る。
【0026】
正常性確認デバイス104は、正常性確認モジュールを含み得、正常性確認モジュールは、データパッケージ内に提供される情報が、自律車両105が道路102上で安全に動作することができることを示すか否かを決定し得る。正常性確認モジュールは、少なくとも以下の動作を実施し得る:(1)自律車両105が道路102上で運転されているときに、正常性関連情報を備えているデータパッケージを受信すること;(2)データパケット内の二値的全体的正常性インジケーターを使用して自律車両105が道路102上で運転されることができるか否かを決定すること;(3)メッセージを送信し、自律車両105に道路102上で運転し続けるように指示すること、または安全な区域で停止/駐車するように指示すること。ある例示的実装では、正常性確認モジュールがデータパッケージにおいて「良好な」全体的正常性インジケーターを受信した場合、正常性確認モジュールは、自律車両105に道路102上で運転し続けるように指示するメッセージを送信し、正常性確認モジュールが「不良な」全体的正常性インジケーターを受信した場合、正常性確認モジュールは、自律車両105に安全な区域で停止または駐車するように指示するメッセージを送信する。従って、データパッケージ内に自律車両105の全体的正常性の単純な二値的指示を提供することの技術的利点の1つは、正常性確認デバイス104が、迅速に、かつ大量の計算を伴わずに、自律車両105が道路102上で動作するために承認可能な条件内にあるか否かを決定できることである。
【0027】
いくつかの実施形態では、正常性関連情報は、自律車両105に搭載されているセンサがキャリブレーションされた最後の時間を示す情報(例えば、日付およびタイムスタンプ)を含み得る。従って、例えば、正常性関連情報は、自律車両105に搭載されている1つ以上のセンサのキャリブレーションに関連付けられた1つ以上のタイムスタンプを含み得る。いくつかの実施形態では、車載制御コンピュータ150の正常性モジュールは、所定間隔で(例えば、自律車両105が始動する度、自律車両105が3回始動する度、月に1度等)自律車両105に搭載されているセンサに対するキャリブレーション動作を実施し得る。キャリブレーション動作は、正常性モジュールが1つ以上のセンサが欠陥のあるセンサデータを測定または出力しているか否かを決定することを可能にし得る。
【0028】
図1Aに示されるように、いくつかのシナリオでは、自律車両105は、正常性モジュールがデータパッケージを正常性確認デバイス104に送信するときに道路102上で運転していることもある。そのようなシナリオでは、正常性確認デバイス104の正常性確認モジュールは、自律車両105が道路102上で運転し続けることを可能にされるか、または自律車両105が安全な区域で停止または駐車するように命令されるかのいずれかを示すメッセージを自律車両105に迅速に提供することが期待される。従って、二値的正常性インジケーターの別の技術的利点は、それが、自律車両105に道路102上で運転し続けるべきか否かを命令し得るメッセージを正常性確認デバイスが迅速かつ多量の計算を伴わずに自律車両105に送信することを可能にし得ることである。
【0029】
データパケットは、運転者および/またはセミトレーラトラックを識別するための情報を提供し得る識別情報を含み得る。識別情報は、自律車両105が向かっている目的地住所、自律車両105が出発した開始住所、自律車両105を固有に識別する運輸局(DOT)番号、自律車両105の重量、自律車両105の車両識別番号(VIN)、自律車両105を動作させる運送業者または所有者の名前、自律車両105のライセンスプレート番号、運送業者または所有者の識別(ID)(例えば、ID番号)、許可、および/または連絡先情報(例えば、自律車両105に対して責任を有する人物の電話番号)を含み得る。
【0030】
自律車両105の重量は、物資を運搬する自律車両105のトレーラユニット(または後方部分)に位置している重量センサを使用して決定され得るトレーラ重量を含み得る。トレーラ重量は、慣性センサ(例えば、慣性測定ユニットIMU)を使用して計算され得る。いくつかの実施形態では、重量は、自律車両105によって運搬された積載量の履歴を示し得る過去の重量情報を含み得る。
【0031】
いくつかのシナリオでは、少なくとも、自律車両105が人間の運転者を含まないこともあるので、識別情報において連絡先情報を提供することは、有益な特徴である。そのようなシナリオでは、法執行機関の人員または第三者は、自律車両105に対して責任を有する人物に連絡し得、その人物は、自律車両105の外部に位置している制御センターから自律車両105を制御し得る。
【0032】
データパケットは、検査情報を含み得る。検査情報は、自律セミトレーラトラックに対して実施された検査(単数/複数)のタイプと、各検査が実施されたときとを含み得る。いくつかの実施形態では、検査情報は、自律車両105に対してメンテンナンスが最後に実施された日付を含み得る。いくつかの実施形態では、検査情報は、1つ以上の検査の1つ以上の日付を含み得る。いくつかの実施形態では、検査情報は、(例えば、バーコードを介して)検査が実施された年および四半期を示すCommercial Vehicle Safety Alliance(CVSA)印刷情報を含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、自律車両105がデータパッケージを伝送すべき所定距離は、正常性確認デバイス104に関連付けられた無線トランシーバの受信範囲に基づいて決定され得る。例えば、正常性確認デバイス104が1000メートルの範囲内のデータ伝送を受信できる無線トランシーバに関連付けられている場合、所定距離は、900メートルまたは1000メートルに設定され得る。いくつかの実施形態では、所定距離は、異なる場所に(例えば、異なる地理的な州に)位置している正常性確認デバイス間で変動し得る。そのような実施形態では、正常性確認デバイスの場所のリストは、正常性確認デバイスの各場所とともに、正常性確認デバイスに関する所定距離を含み得る。ある例示的実装では、正常性確認デバイスの場所のリストは、1500メートルの範囲内のデータを受信する無線トランシーバを有し得る1つの州(例えば、カリフォルニア)に位置している第1の正常性確認デバイスの群と、1000メートルの範囲内のデータを受信する無線トランシーバを有し得る別の州(例えば、ユタ)内に位置している第2の正常性確認デバイスの群とを含み得る。この例示的実装では、正常性確認デバイスの場所のリストは、種々の場所にある種々の正常性確認デバイスに関する所定距離を含み得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、正常性モジュールは、自律車両105が正常性確認デバイス104の所定距離内にあることを人間の関与なく自動的に決定することによって、データパッケージを送信し得る。少なくとも、自律車両105は、人間の運転者が自律車両105内に物理的に存在することなく自律車両105が動作させられるSociety of Automotive Engineers(SAE) Automation Level4または5で動作させられ得るので、そのような技術的特徴は、有利である。いくつかの実施形態では、正常性モジュールは、データパケットが正常性確認デバイス104に送信されるべきか否かを要求するために、車載制御コンピュータ150に関連付けられたディスプレイのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)を介して人間の運転者を促さない。従って、そのような実施形態では、データパッケージは、車載制御コンピュータ150のディスプレイのGUIを介した入力、または車載制御コンピュータ150の入力デバイス(例えば、キーボードまたはボタン)を介した入力を受信することなく、正常性モジュールによって伝送される。
【0035】
車載制御コンピュータは、追加情報を記憶し得、追加情報は、そのような追加情報がデータパッケージにおける意図しない伝送から保護され得るような独占的および/または機密的であり得る。独占情報および/または機密情報は、ナビゲーションルーティングデータ(例えば、開始住所から目的地へとられているナビゲーションルート)、メンテナンス履歴(例えば、タイヤ交替、オイル交換等の予定)、輸送されている物資の内容(例えば、輸送されている物資の種類の識別)、自律車両105の経時的な速度データのログまたは履歴、および/または自律車両105に関わる1つ以上の以前の事故データのログまたは履歴を含み得る。そのような追加情報は、独占的(例えば、メンテナンス予定)または機密的(例えば、物資の内容)、またはその両方とみなされ得る。従って、いくつかの実施形態では、正常性モジュールが特定の追加情報(例えば、独占情報および/または機密情報)を使用してデータパッケージを生成することおよび/またはそれを介して伝送することを禁止しながら、正常性モジュールが特定の情報(例えば、正常性関連情報、識別情報、および/または検査情報)を使用してデータパッケージを生成することおよび/または伝送することを可能にすることによって、分割技術が、採用され得る。
【0036】
ある例示的実装では、車載制御コンピュータ150は、異なるカテゴリにおける情報を記憶し得るデータベースを含み得る。カテゴリは、例えば、正常性カテゴリ、識別カテゴリ、検査カテゴリ、および機密カテゴリを含み得る。データベースは、本特許文献において説明されるような「正常性関連情報」(例えば、全体的正常性インジケーター)、「識別情報」(例えば、VIN番号)、「検査情報」(例えば、最終検査日)、および「独占情報および/または機密情報」(例えば、ルーティング情報)を記憶し得る。「正常性関連情報」に関連付けられたデータは、データベースにおいて「正常性カテゴリ」として記録され得、「識別情報」に関連付けられたデータは、データベースにおいて「識別カテゴリ」として記録され得、「検査情報」に関連付けられたデータは、データベースにおいて「検査カテゴリ」として記録され得、「独占情報および/または機密情報」に関連付けられたデータは、データベースにおいて「機密カテゴリ」として記録され得る。従って、この例示的実装では、正常性モジュールは、正常性カテゴリ、識別カテゴリ、および検査カテゴリのうちのいずれか1つ以上にアクセスすること、および/またはそれらをデータパッケージ内に含むことのみを可能にされる。正常性モジュールは、データベースにおいて「機密カテゴリ」として記録されたデータにアクセスすること、および/またはそれらをデータパッケージ内に含むことを禁止され得る。
【0037】
別の例示的実装では、車載制御コンピュータ150は、異なるレベルの特権をデータに割り当てることができるデータベースを含み得る。異なるレベルの特権は、正常性確認デバイスのためのデータパッケージを生成および/または伝送するときの正常性モジュールへの異なるレベルのアクセスを示し得る。例えば、特権の1つのレベルは、「オープンアクセス」であり得、特権の別のレベルは、「パスワード保護されたアクセス」であり得る。ある例示的実装では、「正常性関連情報」、「識別情報」および「検査情報」に関連付けられたデータが、「オープンアクセス」に関連付けられ得、「独占情報および/または機密情報」が、「パスワード保護されたアクセス」に関連付けられ得る。データが「パスワード保護されたアクセス」ラベルで記録され、またはそれを割り当てられているとき、車載制御コンピュータ150は、ある人物がそのようなパスワード保護されたデータにアクセスすることを可能にするためにその人物にパスワードを入力するように要求し得る。従って、正常性モジュールがデータパッケージを生成する前、正常性モジュールは、データが「オープンアクセス」特権に関連付けられているか否かを最初に決定し得る。正常性モジュールが、データが「オープンアクセス」特権に関連付けられていることを決定すると、正常性モジュールは、データパッケージ内にそのような特権に関連付けられたデータを含み得る。いくつかの実施形態では、正常性モジュールは、「パスワード保護されたアクセス」として記録されたデータにアクセスすること、および/またはそれをデータパッケージ内に含むことを禁止され得る。
【0038】
図1Bは、自律車両105内に位置している車載制御コンピュータ150が、データパッケージを生成し、それを正常性確認デバイスに送信することができるある例示的車両エコシステム100のブロック図を示している。図1Bに示されるように、自律車両105は、セミトレーラトラックであり得る。車両エコシステム100は、情報/データおよび関連するサービスの1つ以上の源を生成し、および/または、それらを自律車両105内に位置し得る車載制御コンピュータ150に送達し得るいくつかのシステムおよびコンポーネントを含む。車載制御コンピュータ150は、複数の車両サブシステム140とデータ通信し得、複数の車両サブシステム140の全てが、自律車両105内に常駐し得る。車載コンピュータ150および複数の車両サブシステム140は、自律運転システム(ADS)と称され得る。車両サブシステムインタフェース160は、車載制御コンピュータ150と複数の車両サブシステム140との間のデータ通信を促進するために提供される。いくつかの実施形態では、車両サブシステムインタフェース160は、車両サブシステム140内のデバイスと通信するためのコントローラエリアネットワーク(CAN)コントローラを含み得る。
【0039】
自律車両105は、自律車両105の動作をサポートする種々の車両サブシステムを含み得る。車両サブシステムは、車両駆動サブシステム142、車両センササブシステム144、および/または車両制御サブシステム146を含み得る。車両駆動サブシステム142、車両センササブシステム144、および車両制御サブシステム146のコンポーネントまたはデバイスは、例として示されている。いくつかの実施形態では、追加のコンポーネントまたはデバイスが、種々のサブシステムに追加され得る。あるいは、いくつかの実施形態では、1つ以上のコンポーネントまたはデバイスが、種々のサブシステムから除去され得る。車両駆動サブシステム142は、自律車両105のための動力運動を提供するように動作可能なコンポーネントを含み得る。ある例示的実施形態では、車両駆動サブシステム142は、エンジンもしくはモータ、車輪/タイヤ、トランスミッション、電気サブシステム、および動力源を含み得る。
【0040】
車両センササブシステム144は、自律車両105が動作している環境または自律車両105の条件についての情報を感知するように構成されている数多くのセンサを含み得る。車両センササブシステム144は、1つ以上のカメラもしくは画像捕捉デバイス、1つ以上の温度センサ、慣性測定ユニット(IMU)、全地球測位システム(GPS)デバイス、レーザレンジファインダ/LiDARユニット、RADARユニット、および/または無線通信ユニット(例えば、セルラー通信トランシーバ)を含み得る。車両センササブシステム144は、自律車両105の内部システムを監視するように構成されているセンサ(例えば、Oモニタ、燃料ゲージ、エンジンオイル温度等)も含み得る。いくつかの実施形態では、車両センササブシステム144は、図1Bに示されるセンサに加えてセンサを含み得る。
【0041】
IMUは、慣性加速度に基づいて自律車両105の位置および向きの変化を感知するように構成されているセンサの任意の組合せ(例えば、加速度計およびジャイロスコープ)を含み得る。GPSデバイスは、自律車両105の地理的場所を推定するように構成されている任意のセンサであり得る。この目的のために、GPSデバイスは、地球に対する自律車両105の位置に関する情報を提供するように動作可能なレシーバ/トランスミッタを含み得る。RADARユニットは、無線信号を活用して自律車両105が動作している環境内の物体を感知するシステムを表し得る。いくつかの実施形態では、物体を感知することに加え、RADARユニットは、自律車両105に近接する物体の速度および進行方向を感知するようにさらに構成され得る。レーザ距離計またはLiDARユニットは、レーザを使用して自律車両105が位置している環境内の物体を感知するように構成されている任意のセンサであり得る。カメラは、自律車両105の環境の複数の画像を捕捉するように構成されている1つ以上のデバイスを含み得る。カメラは、静止画像カメラまたはモーションビデオカメラであり得る。
【0042】
車両制御サブシステム146は、自律車両105およびそのコンポーネントの動作を制御するように構成され得る。よって、車両制御サブシステム146は、スロットルおよびギア、ブレーキユニット、ナビゲーションユニット、ステアリングシステム、ならびに/または自律制御ユニット等の種々の要素を含み得る。スロットルは、例えばエンジンの動作速度を制御し、自律車両105の速度を制御するように構成され得る。ギアは、トランスミッションのギア選択を制御するように構成され得る。ブレーキユニットは、自律車両105を減速させるように構成されている機構の任意の組合せを含み得る。ブレーキユニットは、摩擦を使用し、標準的態様で車輪を低速にし得る。ブレーキユニットは、ブレーキがかけられたときにブレーキがロックアップすることを防止することができるアンチロックブレーキシステム(ABS)を含み得る。ナビゲーションユニットは、自律車両105のための運転経路またはルートを決定するように構成されている任意のシステムであり得る。ナビゲーションユニットは、自律車両105が動作している間、動的に運転経路を更新するようにさらに構成され得る。いくつかの実施形態では、ナビゲーションユニットは、自律車両105のための運転経路を決定するように、GPSデバイスからのデータと1つ以上の所定のマップとを組み込むように構成され得る。ステアリングシステムは、自律モードまたは運転者制御モードで自律車両105の進行方向を調節するように動作可能であり得る機構の任意の組合せを表し得る。
【0043】
自律制御ユニットは、自律車両105の環境内の潜在的な障害物を識別し、評価し、および、回避もしくは切り抜けるように構成されている制御システムを表し得る。概して、自律制御ユニットは、運転者なしでの動作のために自律車両105を制御するように、または自律車両105を制御することにおける運転者支援を提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、自律制御ユニットは、自律車両105のための運転経路または軌道を決定するために、GPSデバイス、RADAR、LiDAR、カメラ、および/または他の車両サブシステムからのデータを組み込むように構成され得る。
【0044】
トラクション制御システム(TCS)は、自律車両105が道路上にある間に急に向きを変えることまたは制御を失うことを防止するように構成されている制御システムを表し得る。例えば、TCSは、IMUからの信号およびエンジントルク値を取得し、TCSが介入し、自律車両105上の1つ以上のブレーキに自律車両105が急な向き変化を和らげるための命令を送信すべきか否かを決定し得る。TCSは、例えば低摩擦道路表面上で加速するときに車両が道路上で効果的なトラクションの使用を利用可能にすることに役立つように設計されているアクティブ車両安全特徴である。TCSを有しない車両が、氷、雪、または緩い砂利のような滑りやすい表面上で加速しようとするとき、車輪は、滑り得、危険な運転状況を引き起こし得る。TCSは、横滑り防止(ESC)システムとも称され得る。
【0045】
自律車両105の機能の多くまたは全てが、車載制御コンピュータ150によって制御され得る。車載制御コンピュータ150は、メモリ175等の非一過性のコンピュータ読み取り可能な媒体内に記憶されている処理命令を実行する少なくとも1つのプロセッサ170(少なくとも1つのマイクロプロセッサを含み得る)を含み得る。車載制御コンピュータ150は、分散型で自律車両105の個々のコンポーネントまたはサブシステムを制御するように機能し得る複数のコンピューティングデバイスも表し得る。いくつかの実施形態では、メモリ175は、本特許文献において解説されるような正常性モジュール165および運転動作モジュール168に関して説明されるそれらを含む自律車両105の種々の方法および/または機能を実施するためのプロセッサ170によって実行可能な処理命令(例えば、プログラムロジック)を含み得る。例えば、プロセッサ170は、自律車両105が正常性確認デバイスの場所の所定距離内にあるように決定される決定動作を実施するために、および決定動作に応答してデータパッケージを生成し、それを正常性確認デバイスに送信するために、正常性モジュール165に関連付けられた動作を実行する。正常性モジュール165の動作は、本特許文献においてさらに説明される。プロセッサ170は、正常性確認デバイスから受信されたメッセージに基づいて、自律車両105の運転関連動作を決定するために、運転動作モジュール168に関連付けられた動作を実行する。
【0046】
メモリ175は、車両駆動サブシステム142、車両センササブシステム144、および車両制御サブシステム146のうちの1つ以上にデータを伝送し、それらからデータを受信し、それらと相互作用し、またはそれらを制御するための命令を含む追加の命令も含み得る。車載制御コンピュータ150は、種々の車両サブシステム(例えば、車両駆動サブシステム142、車両センササブシステム144、および車両制御サブシステム146)から受信された入力に基づいて、自律車両105の機能を制御し得る。
【0047】
図2は、自律車両内に位置し得る第1のコンピュータ250と、固定場所(例えば、道路に隣接する建物内)に位置し得る第2のコンピュータ254との間での自律車両の正常性のデジタル検査のためのフロー図を示している。自律車両は、動作202、204、および212を実施するように構成されている第1のプロセッサを含む第1のコンピュータ250を備えている。動作202において、正常性モジュールは、道路上で動作している自律車両の第1の場所が第2のコンピュータ254の第2の場所の所定距離内にあるという第1の決定を実施し、第1のコンピュータは、第2のコンピュータと通信するように構成され、第2のコンピュータは、固定場所に位置している。動作204において、正常性モジュールは、第1の決定に応答して、自律車両の全体的正常性を示す正常性インジケーターを備えているデータパッケージを伝送する。
【0048】
第2のコンピュータ254は、動作206~210を実施するように構成されている第2のプロセッサを備えている。動作206において、第2のコンピュータ254上の正常性確認モジュール(第2のプロセッサに関連付けられている)は、第1のコンピュータからデータパッケージを受信する。動作208において、第2のコンピュータ254の正常性確認モジュールは、正常性インジケーターに基づいて、自律車両が道路上で動作し続けることを可能にされるという第2の決定を実施する。動作210において、正常性確認モジュールは、第2の決定に応答して、自律車両が道路上で動作し続けることを可能にされることを示すメッセージを第1のコンピュータに送信する。動作212において、第1のコンピュータの正常性モジュールは、メッセージを受信し、メッセージに応答して自律車両が道路上で運転され続けるようにする。
【0049】
本文献において、「例示的」という用語は、別段言及されない限り、「のある例」を意味し、理想的な実施形態または好ましい実施形態を意味しない。本特許文献において、「自律セミトレーラトラック」または「セミトレーラトラック」という用語は、自律セミトレーラトラックおよび健全性確認デバイスによって実施される動作の特徴を説明するために使用される。しかしながら、本特許文献において説明される技術は、他の種類の車両に適用され得る。
【0050】
本明細書中で説明される実施形態のうちのいくつかは、方法またはプロセスの概略的コンテキストで説明されるが、それらは、1つの実施形態において、コンピュータ読み取り可能な媒体で具現化されるコンピュータプログラム製品(プログラムコード等のコンピュータ実行可能な命令を含み、ネットワーク環境においてコンピュータによって実行される)によって実装され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、除去可能なストレージデバイスおよび除去不可能なストレージデバイスを含み得、それらは、限定ではないが、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)等を含む。したがって、コンピュータ読み取り可能な媒体は、非一過性のストレージ媒体を含み得る。概して、プログラムモジュールは、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含み得、それらは、特定のタスクを実施するか、または特定の抽象的データタイプを実装する。コンピュータまたはプロセッサ実行可能な命令、関連付けられたデータ構造、およびプログラムモジュールは、本明細書中で開示される方法のステップを実行するためのプログラムコードの例を表している。そのような実行可能な命令または関連付けられたデータ構造の特定のシーケンスは、そのようなステップまたはプロセスで説明される機能を実装するための対応する動作の例を表している。
【0051】
開示される実施形態のうちのいくつかは、ハードウェア回路、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを用いたデバイスまたはモジュールとして実装され得る。例えば、ハードウェア回路実装は、個別のアナログおよび/またはデジタルコンポーネント(例えば、プリント回路基板の一部として組み込まれる)を含み得る。あるいは、または。加えて、開示されるコンポーネントまたはモジュールは、特定用途向け集積回路(ASIC)および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)デバイスとして実装され得る。加えて、または、あるいは、いくつかの実装は、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)を含み、デジタルシグナルプロセッサは、本願の開示される機能性に関連付けられたデジタル信号処理の動作ニーズのために最適化されたアーキテクチャを有する専用マイクロプロセッサである。同様に、各モジュール内の種々のコンポーネントまたはサブコンポーネントは、ソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアとして実装され得る。モジュール間および/またはモジュール内のコンポーネント間の接続は、限定ではないが、適切なプロトコルを用いたインターネント上の通信、有線ネットワーク、または無線ネットワークを含む当技術分野において公知である接続方法および接続媒体のうちの任意の1つを用いて提供され得る。
【0052】
本文献は、多くの詳細を含むが、これらは、請求される発明の範囲または請求され得る発明の範囲についての限定と解されるべきではなく、むしろ、特定の発明に特有の特徴の説明として解されるべきである。別個の実施形態のコンテキストにおいて本文献で説明される特定の特徴は、単一の実施形態の組み合わせとしても実装され得る。逆に、単一の実施形態のコンテキストにおいて説明される種々の特徴は、複数の実施形態として別個にも、または適したサブコンビネーションとしても実装され得る。そのうえ、特徴は、特定の組み合わせとして実行するように上で説明され、初めにそのように請求され得るが、いくつかの実施形態では、請求される組み合わせから1つ以上の特徴が、組み合わせから削除され得、請求される組み合わせは、サブコンビネーションまたはサブコンビネーションの変化物に向けられ得る。同様に、動作が、特定の順序で図面において描写されているが、これは、所望の結果を達成するために、そのような動作が示される特定の順序または連続した順序で実施され、全ての例証される動作が実装されることを必要とするものとして理解されるべきではない。
【0053】
少数の実装および例のみが説明され、他の実装、強化、および変更が、本文献において説明され例証されるものに基づいてなされ得る。
図1A
図1B
図2