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特開2022-49347求職者分析装置、求職者分析方法、及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022049347
(43)【公開日】2022-03-29
(54)【発明の名称】求職者分析装置、求職者分析方法、及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20220322BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020155504
(22)【出願日】2020-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】519105175
【氏名又は名称】株式会社WARC
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】山本 彰彦
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC17
(57)【要約】
【課題】求職者のスキルを正確に推定し、求人企業とのマッチングに活用する。
【解決手段】求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示部11と、設問に対する回答に応じて次の設問を決定する設問管理部12と、1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルT101と、スキルテーブルを参照して、回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出部13と、抽出されるスキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面G200、G210を出力する結果出力部14と、を備える、求職者分析装置1。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示部と、
前記設問に対する回答に応じて次の設問を決定する設問管理部と、
1個の前記回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルと、
前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出部と、
抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力部と、
を備える、求職者分析装置。
【請求項2】
前記スキルテーブルには、複数のスキルフレーズがスキル分野ごとに格納されていて、
前記結果出力部は、前記スキル抽出部により抽出されるスキルフレーズと同じスキル分野に属するスキルフレーズを前記結果画面に出力するとともに、前記抽出されるスキルフレーズを、抽出されないスキルフレーズよりも強調して表示する、
請求項1記載の求職者分析装置。
【請求項3】
前記スキル抽出部は、抽出される前記スキルフレーズに応じて、当該スキルフレーズを有する求職者が活躍できる会社フェーズを抽出し、前記結果出力部は、前記会社フェーズを前記結果画面に出力する、
請求項1又は2記載の求職者分析装置。
【請求項4】
前記設問提示部は、前記求職者の現在の職種を問う設問を提示し、
前記設問管理部は、入力される前記現在の職種に対応する複数の前記業務経験を選択肢に含む設問を表示することを決定する、
請求項1乃至3のいずれかに記載の求職者分析装置。
【請求項5】
前記設問提示部は、前記業務経験の有無を選択させる大設問を提示し、
前記設問管理部は、前記大設問において前記業務経験があるとの回答が入力されると、当該業務経験に関する具体的な内容を問う小設問を提示することを決定する、
請求項1乃至4のいずれかに記載の求職者分析装置。
【請求項6】
設問に対する1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルを有する求職者分析装置による求職者分析方法であって、
求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示ステップと、
前記回答に応じて次の設問を決定する設問管理ステップと、
前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出ステップと、
抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力ステップと、
を含む、求職者分析方法。
【請求項7】
設問に対する1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルを有する求職者分析装置を制御する求職者分析プログラムであって、
求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示命令と、
前記回答に応じて次の設問を決定する設問管理命令と、
前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出命令と、
抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力命令と、
を含む、求職者分析プログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求職者分析装置、求職者分析方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、採用の仲介者が求職者にヒアリングを行い、求職者の経歴と企業が要望するスキルとを勘案して求職者と企業とをマッチングしている。しかしながら、仲介者の質問の仕方や、求職者の性格などにより、ヒアリングに対する回答内容にばらつきが生じる。そこで、求職者のスキルを正確に推定し、求人企業とのマッチングに活用するための技術が必要とされている。
【0003】
特許文献1には、求人スキルフレーズと求職スキルフレーズとを突き合わせることで、フレーズ適合得点を求め、求職と求人の適合判断を自動化するシステムが記載されている。特許文献2には、ユーザが自己PR用設問に答えることで、設問への回答結果から自己PRポイントを数値化するシステムが記載されている。特許文献3には、適性診断、パーソナリティタイプ適性診断および仕事スタイル適性診断に関する設問を提示するとともに、診断結果に基づいて関連する求人情報を求職者に提示するシステムが記載されている。特許文献4には、所定のアンケートに対する回答情報および複数の面接者のそれぞれが属する求人者に対する評価が改善したか否かを示す感想情報を用いて面接者候補を特定する面接支援システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-338880号公報
【特許文献2】特開2001-142939号公報
【特許文献3】特開2002-230152号公報
【特許文献4】特許第6741319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、求職者のスキルを正確に推定し、求人企業とのマッチングに活用することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る求職者分析装置は、求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示部と、前記設問に対する回答に応じて次の設問を決定する設問管理部と、1個の前記回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルと、前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出部と、抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力部と、を備える。
【0007】
前記スキルテーブルには、複数のスキルフレーズがスキル分野ごとに格納されていて、前記結果出力部は、前記スキル抽出部により抽出されるスキルフレーズと同じスキル分野に属するスキルフレーズを前記結果画面に出力するとともに、前記抽出されるスキルフレーズを、抽出されないスキルフレーズよりも強調して表示するものとしてもよい。
【0008】
前記スキル抽出部は、抽出される前記スキルフレーズに応じて、当該スキルフレーズを有する求職者が活躍できる会社フェーズを抽出し、前記結果出力部は、前記会社フェーズを前記結果画面に出力するものとしてもよい。
【0009】
前記設問提示部は、前記求職者の現在の職種を問う設問を提示し、前記設問管理部は、入力される前記現在の職種に対応する複数の前記業務経験を選択肢に含む設問を表示することを決定するものとしてもよい。
【0010】
前記設問提示部は、前記業務経験の有無を選択させる大設問を提示し、前記設問管理部は、前記大設問において前記業務経験があるとの回答が入力されると、当該業務経験に関する具体的な内容を問う小設問を提示することを決定するものとしてもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の別の観点に係る求職者分析方法は、設問に対する1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルを有する求職者分析装置による求職者分析方法であって、求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示ステップと、前記回答に応じて次の設問を決定する設問管理ステップと、前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出ステップと、抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力ステップと、を含む。
【0012】
上記目的を達成するため、本発明の一の観点に係る求職者分析プログラムは、設問に対する1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルを有する求職者分析装置を制御する求職者分析プログラムであって、求職者に、業務経験に関する設問を提示する設問提示命令と、前記回答に応じて次の設問を決定する設問管理命令と、前記スキルテーブルを参照して、前記回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出するスキル抽出命令と、抽出される前記スキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する結果出力命令と、を含む。
【0013】
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、求職者のスキルを正確に推定し、求人企業とのマッチングに活用できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る求職者分析装置の構成及び機能を示した機能ブロック図である。
図2】上記求職者分析装置に記憶されるスキルテーブルの1例を示す図である。
図3】上記求職者分析装置において実行される処理フローの1例を示す図である。
図4】上記求職者分析装置に接続される求職者端末に表示される設問画面の1例である。
図5】上記求職者端末に表示される画面の別の例であって、(a)求職者の現在の会社での職種に応じた質問が開始されることを示す画面、(b)設問画面の別の例である。
図6】上記求職者端末に表示される画面の1例であって、(a)設問画面のさらに別の例、(b)回答の終了時に表示される画面の例である。
図7】上記求職者分析装置に接続される採用者端末に表示される結果画面の1例である。
図8】上記求職者分析装置に接続される採用者端末に表示される結果画面の別の例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
●概要
以下、本発明の実施形態に係る求職者分析装置について、図を参照して説明する。
本実施形態に係る求職者分析装置は、求職者に経験に関する設問を提示し、回答結果に応じて求職者のスキルを推定し、結果を出力するものである。求職者分析装置は、例えばパーソナルコンピュータにおいて所定のコンピュータプログラムを実行することで実現される他、機能の一部又は全部がクラウドコンピュータにより実現されていてもよい。また、求職者分析装置は、複数のハードウェア構成により成っていてもよく、機能の一部又は全部が、求職者端末又は採用者端末に備えられていてもよい。
【0017】
図1に示されるように、求職者分析装置1は、例えば求職者端末2および採用者端末3とネットワークNWを通じて互いに接続されている。
求職者端末2は、求職者が使用する端末であり、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末又はスマートホンである。求職者端末2は、求職者分析装置1から提示される設問を表示する表示部と、求職者が設問に対する回答を入力する入力部とを少なくとも備える。
【0018】
採用者端末3は、求人側の企業等が使用する端末であり、求職者端末2と同様、例えばパーソナルコンピュータ、タブレット端末又はスマートホンであってよい。採用者端末3は、求職者分析装置1が求職者端末2からの回答に応じて生成する結果画面を表示させる表示部を少なくとも備える。また、採用者端末3は、求職者を検索又は選択するための入力部等を適宜備える。
【0019】
求職者分析装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等を備えたサーバ等によって実現される。求職者分析装置1はこれにより、設問提示部11、設問管理部12、スキル抽出部13、結果出力部14、通信処理部15、スキル情報記憶部1A、求職者情報記憶部1Bおよび企業情報記憶部1Cからなる機能ブロックを構成する。
【0020】
スキル情報記憶部1Aは、業務経験に関する回答およびスキルフレーズを対応付けるスキルテーブルT101を格納する機能部である。スキルフレーズは、求職者のスキルを表現するフレーズであり、後述する結果画面に表示される文言である。
【0021】
スキルテーブルT101は、職種と、その職種で経験しうる業務経験とが対応づけられて格納されている。図2においては、CFOに関する業務経験についてのスキルテーブルT101の例が表されている。なお、ここでは簡単な例示のためCFOに関する業務経験のスキルテーブルのみを示したが、複数の職種および当該職種に関する業務経験が、1個のスキルテーブルに格納されていてよい。
【0022】
また、スキルテーブルT101は、業務経験について求職者に問う設問と、設問の回答に応じて推定されるスキルフレーズが格納されている。スキルテーブルT101は、1個の回答に対して1又は複数のスキルフレーズを対応付ける。例えば、「資本政策の策定経験」との業務経験に対して、「司法政策の策定・見直し」と「財務戦略の策定」の2個のスキルフレーズが対応付けられている。すなわち、資本政策の策定経験のある求職者であれば、財務戦略の策定スキルも有すると推定される。仮に「財務戦略の策定スキルはありますか」と問われた場合、求職者は、自分にスキルがあるか否か検討する必要がある。また、求職者の性格等により回答にばらつきが生じてしまう。これに対し、業務経験についての設問を提示することで、求職者は実際に経験した業務に関して回答すればよいため、回答が容易であり、回答のばらつきも抑えられる。
【0023】
また、スキルテーブルT101には、おおまかな業務経験を質問する大設問と、おおまかな業務経験に付随する具体的な業務経験を質問する小設問と、が格納されている。スキルテーブルT101では、大設問および小設問のそれぞれにスキルフレーズが対応付けられていてよい。大設問は、複数の業務経験を選択肢に含む設問であり、回答においては、例えば、「エクイティファイナンス経験」「デッドファイナンス経験」と言った業務経験が複数選択可能である。小設問は、「エクイティファイナンスにおける総額金額、最大調達額、クロージングまでの期間」を問う設問である。スキルテーブルT101において、大設問と、当該大設問に関連する小設問は対応付けられて記憶されている。スキルテーブルT101に格納されている設問は、後述する設問管理部12において参照され、大設問の回答に応じて小設問が提示される。各設問には、回答形式が合わせて記憶されていてよい。回答形式が選択形式の場合には、選択肢が合わせて記憶されている。また、回答の入力規則が記憶されていてもよい。
【0024】
設問提示部11は、求職者端末2の表示部を介して求職者に設問を提示し、設問への回答入力を受け付ける機能部である。設問提示部11は、求職者に、転職条件等の設問、現在の職種を問う設問、および業務経験に関する設問を提示する。
【0025】
設問管理部12は、スキルテーブルT101を参照し、設問に対する回答に応じて次の設問を決定する機能部である。設問提示部11が求職者の現在の職種を問う設問を提示し、求職者端末2から回答が入力されると、設問管理部12は、入力される現在の職種に対応する複数の業務経験を選択肢に含む設問を表示することを決定する。この構成によれば、求職者の業務経験を現在の職種に応じて効率よく収集することができる。
【0026】
設問提示部11が業務経験の有無を選択させる大設問を提示し、当該設問において業務経験があるとの回答が入力されると、設問管理部12は、当該業務経験に関する具体的な小設問を提示することを決定する。すなわち、「エクイティファイナンス経験」があると回答した求職者端末2に、エクイティファイナンスの総額金額、最大調達額、クロージングまでの期間などを問う小設問を提示する。この構成によれば、業務経験がある内容について、より具体的な経験内容を収集することができ、求職者のスキルを精度よく推定できる。
【0027】
スキル抽出部13は、スキルテーブルT101を参照して、回答に対応付けられる1又は複数のスキルフレーズを抽出する機能部である。すなわち、スキル抽出部13により、求職者の業務経験を、スキルを示す記載に変換する。採用者は所定のスキルを有する求職者を求めているところ、この構成によれば求職者のスキルが明確になり、採用可否の検討が容易になる。
【0028】
なお、スキル抽出部13は、記述形式の回答においては、スキルテーブルT101にあらかじめ登録された文言を回答の中から検索し、発見された文言に対応付けられるスキルフレーズを抽出してもよい。この構成によれば、記述形式の回答であっても自動でスキルが抽出され、簡便である。
【0029】
また、スキル抽出部13は、抽出されたスキルフレーズに応じて、当該スキルを有する求職者が活躍できる会社フェーズを抽出してもよい。例えば、スキルフレーズごとに、活躍想定の企業フェーズを対応付けて記憶するテーブルを別途有し、各スキルフレーズに応じて配点し、配点の高い企業フェーズを活躍想定の企業フェーズとして抽出する。この構成によれば、求職者にマッチする企業がより明確になる。
【0030】
求職者情報記憶部1Bは、求職者のプロフィール情報等とともに、スキル抽出部13により抽出されるスキルフレーズを求職者の識別情報に紐づけて格納する。
【0031】
結果出力部14は、抽出されるスキルフレーズを当該求職者の情報とともに表示する結果画面を出力する機能部である。結果画面は、例えば採用者端末3に出力される他、キャリアアドバイザ等の採用の仲介者が使用する端末に出力されてもよい。仲介者は、結果画面に基づいて面談を行い、紹介する求人情報を選定する一助とすることができる。また、この構成によれば、仲介者のインタビュースキルによるマッチング精度のばらつきを抑制できる。
【0032】
なお、結果画面は、求職者端末2に表示されてもよい。結果画面に表示される情報は求職者情報記憶部1Bに記憶されており、結果出力部14は回答の入力後に適宜のタイミングで求職者情報記憶部1Bの情報を参照し、結果画面を生成することができる。結果画面の例については、後述する。
【0033】
企業情報記憶部1Cは、企業の情報と、企業のフェーズ、および当該企業で活かせるスキル等が格納されている記憶部である。企業で活かせるスキルは、スキル抽出部13により抽出されうるスキルフレーズと対応している。結果出力部14は、企業情報記憶部1Cを参照し、求職者のスキルフレーズおよび活躍想定の企業フェーズに基づいて、求職者へのレコメンド企業のリスト(図7参照)を出力する。
【0034】
通信処理部15は、求職者端末2および採用者端末3と、インターネット等のネットワークNWを介して各種のデータの送受信を実行する。
具体的に、求職者端末2との間では、求職者のプロフィールおよび設問に対する回答を受信する。また、採用者端末3との間では、求職者の情報を呼び出す指令を受け付けるとともに、当該求職者のスキル抽出に関する結果画面を送信する。
なお、求職者端末2および採用者端末3を介した求職者および採用者のデータや通知のやり取りは、所定のウェブサイト上に設けた求職者および採用者それぞれのマイページ等を介して行ったり、求職者および採用者の電子メールを介して行ったりするなど、各種の態様によることができる。
【0035】
●処理の流れ
図3は、求職者分析装置1が実行する処理の流れの1例を示すフローチャートである。
まず、設問提示部11により求職者端末2に、現在の職種を問う設問を表示する(S101)。次いで、当該職種で経験し得る業務経験の有無を問う大設問を表示する(S102)。ついで、大設問において業務経験がある旨選択された場合には(S103)、選択された業務経験に対応する小設問を表示する(S104)。また、大設問および小設問での回答結果を、適宜求職者情報記憶部1Bに格納する。大設問において経験のある業務経験が複数選択された場合には、各業務経験に対応する小設問をすべて提示するまでステップS103およびS104を繰り返す。なお、対応する小設問のない業務経験があってもよい。
【0036】
各業務経験に対応する小設問をすべて提示すると、スキル抽出部13により、スキルテーブルT101を参照して、回答に対応するスキルフレーズを抽出する(S105)。次いで、結果出力部14により、抽出されたスキルフレーズを求職者の情報とともに表示する結果画面を生成し、例えば採用者端末3に表示する(S106)。
【0037】
●画面例
図4は、求職者端末2に表示される設問画面G100の1例である。この画面G100では、現在の会社での職種の選択を受け付ける。
図5(a)は、画面G100で「CFO」を選択した場合に遷移する画面G110である。
【0038】
図5(b)は、画面G110の次に遷移する別の設問画面G120の例である。この設問画面G120には、大設問が提示されている。すなわち、画面G100で選択した職種に応じて経験しうる業務経験が選択可能に表示されている。設問画面G120では、複数の業務経験が選択可能である。
【0039】
図6(a)は、設問画面G120において「エクイティファイナンス経験」を選択した場合に表示される設問画面G130の例である。この画面G130では、小設問への回答として、記述形式の回答を受け付ける。
【0040】
図6(b)に示すように、大設問で選択された業務経験に関する小設問への回答がすべて終わると、回答完了画面G140が表示される。この実施形態においては、求職者端末2には、回答に応じた結果は表示されず、回答内容に基づいて後日採用仲介者との面談が行われることが案内されている。
【0041】
図7、8は、結果画面G200、G210の例である。結果画面G200には、求職者の氏名、採用仲介者との面談に期待する事項、配属での希望、レコメンド企業のリスト等が表示されている。結果画面G210は、結果画面G200と合わせて表示される、いわゆる別のページであり、現職の情報および現職での経験が上段に、活躍想定の企業フェーズおよび経験から抽出した想定スキル等が下段に表示されている。
【0042】
結果出力部14は、スキル抽出部13により抽出されるスキルフレーズと同じスキル分野に属するスキルフレーズを結果画面G210に出力するとともに、抽出されるスキルフレーズを、抽出されないスキルフレーズよりも強調して表示する。図8の例においては、「エクイティファイナンス(1億円以上~5億円未満)」および「ファイナンススキーム考案」とのスキルフレーズが抽出されており、このスキルフレーズは「資金調達(株式)」のスキル分野に属している。そのため、結果画面G210には、「資金調達(株式)」のスキル分野に属するスキルフレーズがすべて表示されている。その上で、「エクイティファイナンス(1億円以上~5億円未満)」および「ファイナンススキーム考案」は、他のスキルフレーズよりも濃い色で表示されている。また、「IR」のスキル分野では、全ての項目が抽出されている。この構成によれば、「IR」のスキル分野ではオールラウンドに実行できるスキルを有することが一見して明らかである。
【0043】
結果画面G200に表示されるレコメンド企業のリストは、企業情報記憶部1Cを参照し、抽出されるスキルフレーズおよび、又は活躍想定の企業フェーズに基づいて、求職者にマッチする企業が抽出されて表示されている。この構成によれば、求職者にマッチする企業のイメージが具体的になり、仲介者においては求人情報の紹介を円滑に進めることができる。また、結果画面G200を求職者が閲覧する場合にも、自身の能力が活かせる転職先を具体的に知ることができ、転職への意欲が向上する。
【0044】
以上の本発明の実施形態に係る求職者分析装置によれば、求職者のスキルを正確に推定し、求人企業とのマッチングに活用することができる。
【0045】
なお、以上の本実施形態に係る求職者分析装置において、各端末又は装置の機能構成は一例であり、本例で示した機能部が、本例とは異なる端末又は装置に備えさせることもできる。
【符号の説明】
【0046】
1 求職者分析装置
11 設問提示部
12 設問管理部
13 スキル抽出部
14 結果出力部
1A スキル情報記憶部
T101 スキルテーブル
1B 求職者情報記憶部
1C 企業情報記憶部
2 求職者端末
3 採用者端末

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8