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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022049551
(43)【公開日】2022-03-29
(54)【発明の名称】営業支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20220322BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220322BHJP
   G06Q 10/00 20120101ALI20220322BHJP
【FI】
G06F13/00 650B
G06Q30/02 470
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020155797
(22)【出願日】2020-09-16
(71)【出願人】
【識別番号】593197271
【氏名又は名称】株式会社ジンテック
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100181788
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 実華
(72)【発明者】
【氏名】小林 紀嗣
(72)【発明者】
【氏名】比留間 茂晴
【テーマコード(参考)】
5B084
5L049
【Fターム(参考)】
5B084AA02
5B084AA16
5B084AA30
5B084AB01
5B084AB06
5B084AB12
5B084AB30
5B084AB36
5B084AB39
5B084BA01
5B084BB15
5B084DC02
5B084DC03
5L049AA02
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】営業活動に好適な技術を提供すること。
【解決手段】顧客端末と、営業端末と、前記顧客端末と前記営業端末とのチャットサービスを提供する管理装置とを備える営業支援システムであって、前記管理装置は、前記顧客端末ごとに異なるURLをショートメッセージサービスを用いて送信する送信部と、前記送信部により送信されたURLへ前記顧客端末がアクセスした場合に、前記顧客端末のウェブブラウザを用いたチャットサービスを提供するサービス提供制御部と、を備えた営業支援システムである。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客端末と、営業端末と、前記顧客端末と前記営業端末とのチャットサービスを提供する管理装置とを備える営業支援システムであって、
前記管理装置は、
前記顧客端末ごとに異なるURLをショートメッセージサービスを用いて送信する送信部と、
前記送信部により送信されたURLへ前記顧客端末がアクセスした場合に、前記顧客端末のウェブブラウザを用いたチャットサービスを提供するサービス提供部と、
を備えた営業支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、営業支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビジネスにおける非対面のコミュニケーションツールとして、電話、メール、SNS(Social Networking Service)、およびSMS(Short Message Service)などがある。このうちの電話は、顧客と直接的な対話が可能であり、また感情も伝わりやすい。メールは、顧客の都合でコミニケションが図れ、各種ファイルも送信可能なため、伝達可能な情報量が多い。SNSは、利用者が多いこともあり、コミュニケーションツールとしての使い勝手もよい。SMSは、顧客の携帯電話番号さえ知っていれば短文を送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-114054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発信元不明の電話の場合、顧客は受話してくれないことが多い。また、メールについては、スマートフォンの普及とともに広告メールが増大したこともあり、メールを見ずに放置する顧客が急増している。さらに、SNSでは、例えば「友だち」になるなど、相手の許可がないと顧客と連絡することができない。SMSでは、送信するたびに通信費が発生することが多い。
【0005】
このように、従来のコミュニケーションツールは、顧客に連絡することや、顧客と対話すること自体が難しかったり、一方通行の営業活動となるなど、顧客や営業を行う者にとって好ましいものとは言い難かった。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、営業活動に好適な技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、顧客端末と、営業端末と、前記顧客端末と前記営業端末とのチャットサービスを提供する管理装置とを備える営業支援システムであって、前記管理装置は、前記顧客端末ごとに異なるURLをショートメッセージサービスを用いて送信する送信部と、前記送信部により送信されたURLへ前記顧客端末がアクセスした場合に、前記顧客端末のウェブブラウザを用いたチャットサービスを提供するサービス提供部と、を備えた営業支援システムである。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、営業活動に好適な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】営業支援システム1のシステム構成を表すシステム構成図である。
図2】管理サーバ100の機能構成を表す機能ブロック図である。
図3】顧客データベースの具体例を示す図である。
図4】URLデータベースの具体例を示す図である。
図5】ログデータベースの具体例を示す図である。
図6】他人判定データベースの具体例を示す図である。
図7】規約フォームデータベースの具体例を示す図である。
図8】FAQデータベースの具体例を示す図である。
図9】オペレータ端末200の機能構成を表す機能ブロック図である。
図10】顧客端末400の画面例を示す図である。
図11】チャット画面における種々の機能を示す図である。
図12】チャット画面における種々の機能を示す図である。
図13】チャット画面を表示するまでの処理を示すシーケンス図である。
図14】金融商品の申し込みが完了するまでの処理を示すシーケンス図である。
図15】IVRによってSMSを送信するまでの処理を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。
本発明に係る営業支援システムは、営業を行う者と顧客とがコミュニケーションを行うためのシステムである。以下の説明では、本発明に係る営業支援システムを、一例として金融機関のオペレータとその顧客とがコミュニケーションを行うためのシステムに適用した場合の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、営業支援システム1のシステム構成を表すシステム構成図である。営業支援システム1は、管理サーバ100、1つ以上のオペレータ端末200_1~200_n(nは1以上の整数)、チャットボット300、および1つ以上の顧客端末400_1~400_m(mは1以上の整数)を備える。以下、オペレータ端末200_1~200_nのそれぞれを特に区別しない場合には任意の1台をオペレータ端末200と表現する。顧客端末400_1~400_mのそれぞれを特に区別しない場合には任意の1台を顧客端末400と表現する。なお、チャットボット300は1台のみ描かれているが、複数台であってもよく、またクラウド上に設けてもよい。管理サーバ100は、管理装置の一例である。オペレータ端末200は、営業端末の一例である。
【0012】
ネットワーク500は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、および携帯電話回線で構成される。管理サーバ100と顧客端末400は、少なくとも携帯電話回線で通信可能である。管理サーバ100とオペレータ端末200は、LANやWANで通信可能である。
【0013】
オペレータ端末200は、顧客に営業を行うオペレータが操作する端末である。オペレータ端末200は、例えばパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。チャットボット300は、人工知能を組み込んだコンピュータである。チャットボット300では、人間同士の対話を真似るプログラムが実行される。このプログラムに簡単な問いや、よくある質問はこのプログラムに登録しておくことで、チャットボット300がそれらの質問に対して回答できる。また、チャットボットは問いに答えるだけではなく、顧客に対してアンケートを行えるようにしてもよい。なお、チャットボット300を運用する場合には、チャットボット300の目的や目標を明確にしておき、またニーズ情報を収集し、運用責任者を決めておく。このようにすることで、チャットボット300の好適な運用を行うことができる。
【0014】
顧客端末400は、上記営業対象となる顧客の端末である。顧客端末400は、例えばスマートフォンやフィーチャーフォンである。本実施形態では、顧客端末400としてスマートフォンを例に説明する。管理サーバ100は、オペレータ端末200またはチャットボット300と、顧客端末400とのチャットサービスを提供する。また、管理サーバ100は、サーバ等の情報処理装置である。
【0015】
図2は、管理サーバ100の機能構成を表す機能ブロック図である。管理サーバ100は、バスで接続されたCPU(Central Processing Unit)やメモリや補助記憶装置などを備え、管理プログラムを実行することによって通信部110、顧客情報記憶部141、ログ記憶部143、他人判定記憶部144、および制御部120を備える装置として機能する。なお、通信部110、顧客情報記憶部141、ログ記憶部143、他人判定記憶部144、および制御部120の各機能の全て又は一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを用いて実現されてもよい。管理プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。管理プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0016】
通信部110は、ネットワークインタフェースである。通信部110はネットワーク500を介して、オペレータ端末200および顧客端末400と通信する。
【0017】
顧客情報記憶部141は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。顧客情報記憶部141は、顧客データベースを記憶する。図3は、顧客データベースの具体例を示す図である。顧客データベースは、顧客識別子、電話番号、配信、パスワード、および担当者で構成される。
【0018】
顧客識別子は、顧客を一意に識別するための識別子である。電話番号は、顧客の電話番号である。電話番号は、SMS(Short Message Service)が利用可能な電話の電話番号であればどのような電話番号であってもよい。配信は、SMSを用いた情報の配信を顧客が許可しているか否かを示す。顧客が配信を許可している場合にはOKで示され、許可していない場合にはNGで示される。図3の場合、顧客識別子USER01,USER02に該当する顧客は配信を許可しているが、顧客識別子USER03に該当する顧客は配信を許可していない。以下の説明において、「ショートメッセージ」とは、SMSを用いて送信されるメッセージを示す。
【0019】
パスワードは、顧客が正規の利用者であることを認証するための文字列である。なお、パスワードとして、顧客の生年月日や郵便番号等を用いることで、認証時の本人性を向上させるようにしてもよい。担当者は、顧客を担当するオペレータを一意に識別するための識別子である。担当が割り当てられていない場合には、オペレータの識別子に代わりNULLとなる。
【0020】
顧客データベースは、オペレータ端末200からアップロードされた表計算ファイルやCSV形式のファイルから生成可能である。上記表計算ファイルやCSV形式のファイルには、顧客の電話番号と、必要に応じて上記パスワードなどを記憶しておく。
【0021】
発行URL記憶部142は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。発行URL記憶部142は、URLデータベースを記憶する。図4は、URLデータベースの具体例を示す図である。URLデータベースは、顧客識別子、URL、および期限で構成される。本実施形態では、顧客ごとに異なるURLが発行される。これにより、発行されたURLにアクセスした顧客端末400は、当該顧客端末を使用する真の顧客の可能性が非常に高いことから、同じURLを発行する場合と比較して、不正アクセスなどを防止することができる。
【0022】
URLデータベースにおけるURLは、顧客識別子に該当する顧客に発行されたURLである。期限は、当該URLの有効期限(YYYYMMDD)を示す。有効期限が到来すると、発行されたURLは無効となる。なお、URLのドメインを、営業を行う者(本実施形態では金融機関)が指定することも可能である。
【0023】
ログ記憶部143は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。ログ記憶部143は、オペレータと顧客とやり取りを示すログを記憶する。図5は、ログデータベースの具体例を示す図である。ログデータベースは、顧客識別子、およびログで構成される。ログは、オペレータと顧客とのやり取りを示すテキストや、顧客がオペレータに対して提出したファイルや、オペレータが顧客に対して提供したファイルなどが1つにまとめられたファイルである。
【0024】
他人判定記憶部144は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。他人判定記憶部144は、他人判定データベースを記憶する。他人判定データベースは、現在の顧客と、過去の顧客とが他人か否かを判定するためのデータベースである。
【0025】
図6は、他人判定データベースの具体例を示す図である。他人判定データベースは、電話番号、および1か月前から24か月前までの各月における電話番号の有効性で構成される。電話番号の有効性とは、電話番号の契約があるか否か示す。図6において、「〇」は電話番号の契約があったことを示し、「×」は電話番号の契約がなかったことを示す。図6では、一例として1か月前から24か月前までの各月における電話番号の有効性が示されているが、これに限るものではない。例えば、1か月前から36か月前でもよいし、1か月前から12か月前でもよいが、後述する他人か否かを判定する判定結果の精度を高めるために、なるべく長い期間であることが好ましい。
【0026】
電話番号の契約の有無による、他人か否かの判定方法について説明する。解約された電話番号は、しばらく間、他の利用者に割り当てられることはない。そのため、契約が有効となっている期間Sの次に無効となっている期間Tがあり、その後再び契約が有効となっている期間Uがあるパターン(以下、「他人パターン」とも表現する)の場合、期間Sの契約者と、期間Uの契約者は他人である可能性が高い。図6では、電話番号090xxxxzzが他人パターンに該当する。管理サーバ100は、他人判定データベースに示される有効性が他人パターンに該当する場合に、他人であると判定する。
【0027】
管理サーバ100は、例えば月に一度他人判定データベースを更新する。更新時に、新たに他人パターンと判定された電話番号に対応する顧客データベースの配信がOKとなっている場合には、配信をNGに更新してもよい。なお、後述するように、他人判定データベースは顧客の与信判定にも用いられる。
【0028】
規約フォーム記憶部145は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。規約フォーム記憶部145は、規約フォームデータベースを記憶する。図7は、規約フォームデータベースの具体例を示す図である。規約フォームデータベースは、書類名、規約書、およびフォームで構成される。規約書は、金融商品等の利用規約が記載されたファイルである。この規約書は、金融商品の説明時に顧客端末400に表示される。フォームには、金融商品等の申し込みに必要な情報を顧客が入力するための入力フォームを示すファイルが記憶される。例えばカードローンの申し込みでは、規約書としてP03.pdfが参照され、フォームとしてF03.htmlが参照される。
【0029】
このように、フォームを予め記憶しておくことで、オペレータは、顧客による契約等の意思表示があれば、チャット画面で直ちに規約を送信したり、フォームを表示させたりすることができるので、顧客はストレス無く、簡便に申込みを行うことができる。なお、フォームは、営業を行う者が作成可能であるため、それぞれの企業に適したフォームを用意することができる。また、フォームを表示する場合には、管理サーバ100などに記憶されている顧客に関する情報のうち、フォームで必要な情報を自動入力して表示してもよい。
【0030】
FAQ記憶部146は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。FAQ記憶部146は、FAQデータベースを記憶する。図8は、FAQデータベースの具体例を示す図である。FAQは、質問、および回答で構成される。例えば質問Q1には回答A1が対応している。質問および回答には、検索で用いられるタグ(不図示)が設けられている。
【0031】
規約記憶部147は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。規約記憶部147は、金融商品ごとに当該商品の規約等が記載されたデータベースを記憶する。
【0032】
図2における制御部120は管理サーバ100の各部の動作を制御する。制御部120は、例えばCPU等のプロセッサ、およびRAMを備えた装置により実行される。制御部120は、管理プログラムを実行することによって、表示制御部121、認証部122、翻訳部123、入力判定部124、リマインド通知部125、他人判定部126、URL生成部127、OCR部128、与信判定部129、応答支援部130、ギフト発行部131、およびIVR部132として機能する。
【0033】
表示制御部121は、顧客端末400およびオペレータ端末200に表示させる画面全般を制御する。認証部122は、顧客データベースのパスワードを参照し、顧客が正規の利用者であることを認証する。翻訳部123は、顧客が選択した言語と日本語との翻訳を行う。この翻訳部123による翻訳により、在留外国人への対応を中心に日本語以外でも行うことで、商機や顧客満足度が向上させることができる。さらに、翻訳部123として既存の自動翻訳機能を活用してもよい。また、翻訳中は、顧客端末400に「自動翻訳中」と表示させてもよい。なお、翻訳可能な言語を、英語、中国語(簡体)、韓国語、ベトナム語、ミャンマー語、ポルトガル語、およびスペイン語などとしてもよい。
【0034】
入力判定部124は、オペレータ端末200において、オペレータが入力操作を行っているか否かを判定する。制御部120は、オペレータが入力操作を行っていると判定された場合には、顧客端末400にオペレータが入力操作を行っていることを示す内容を表示させる。
【0035】
リマインド通知部125は、顧客端末400において、顧客による入力が求められている状態が所定時間(例えば10分など)以上経過した場合に、顧客に入力を促すメッセージを顧客端末400に通知する。これにより、例えば顧客の勘違い等により顧客がオペレータのメッセージを見忘れた場合であっても、顧客に入力を促すメッセージを送信しない場合と比較して、より早くチャットを再開することができる。
【0036】
他人判定部126は、他人判定データベースを参照することで、現在の顧客と、過去の顧客とが他人か否かを判定する。URL生成部127は、顧客ごとに異なるURLを生成し、生成したURLを発行する。発行されたURLは、URLデータベースに記憶される。
【0037】
OCR部128は、画像データからテキストデータを取得する。上述したように、顧客はファイルを提出可能である。例えば顧客は免許証や年収証明書など住所等の文字列が含まれる画像ファイルを提出し、OCR部128は画像ファイルから住所等をテキストデータとして取得する。取得された住所等は、上述したフォームに自動入力される。
【0038】
与信判定部129は、他人判定データベースを参照し、顧客の与信能力を評価する。与信判定部129は、他人判定データベースにおいて、顧客の契約が有効となっている期間が長いほど与信能力が高いと評価する。評価結果は、オペレータ端末200に表示される。応答支援部130は、オペレータの応答を支援する。具体的には、応答支援部130は、顧客やオペレータの入力内容に含まれる単語をFAQデータベースを検索し、入力内容に関連するFAQをオペレータ端末200に表示する。ギフト発行部131は、オペレータ端末200からの指示により顧客に対して電子ギフトを発行する。この電子ギフトは、例えばチャット画面への誘因として用いるようにしてもよい。チャット画面への誘因とすることで、顧客からの気軽な連絡もさらに増え、またギフトにより顧客満足度もさらに向上させることができる。
【0039】
IVR部132は、IVR(Interactive Voice Response)機能を提供する。IVR部132は、顧客からの着信に応じて、顧客の質問内容を振り分けて、適切なオペレータに接続したり、顧客端末400にSMSを送信する。
【0040】
図9は、オペレータ端末200の機能構成を表す機能ブロック図である。オペレータ端末200は、バスで接続されたCPUやメモリや補助記憶装置などを備え、営業側プログラムを実行することによって通信部210、入力部211、表示部212、および制御部220を備える装置として機能する。
【0041】
通信部210は、ネットワークインタフェースである。通信部210はネットワーク500を介して、管理サーバ100と通信する。入力部211は、タッチパネル、マウスおよびキーボード等の入力装置を用いて構成される。入力部211は、入力装置をオペレータ端末200に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、入力部211は、入力装置において入力された入力信号から入力データ(例えば、オペレータ端末200に対する指示を示す指示情報)を生成し、オペレータ端末200に入力する。
【0042】
表示部212は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の出力装置である。表示部212は、出力装置をオペレータ端末200に接続するためのインタフェースであってもよい。この場合、表示部212は、映像データから映像信号を生成し自身に接続されている映像出力装置に映像信号を出力する。
【0043】
なお、通信部210、および制御部120の各機能の全て又は一部は、ASICやPLDやFPGA等のハードウェアを用いて実現されてもよい。営業側プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置である。営業側プログラムは、電気通信回線を介して送信されてもよい。
【0044】
図9における制御部220はオペレータ端末200の各部の動作を制御する。制御部220は、例えばCPU等のプロセッサ、およびRAMを備えた装置により実行される。制御部220は、営業側プログラムを実行することによって、表示制御部221、ボタン入力部222、入力判定部223、割り当て部224、およびログ閲覧部225として機能する。
【0045】
表示制御部121は、表示部212に表示させる画面全般を制御する。ボタン入力部222は、顧客端末400に表示させるボタンの入力を受け付ける。入力判定部223は、オペレータが入力部211に対して操作を行っているか否かを判定する。入力判定部223による判定結果は、管理サーバ100に通知される。割り当て部224は、ユーザごとに担当者を割り当てる。例えば、オペレータを管理する者が割り当て部224によってユーザごとに担当者を割り当てる。割り当てられたオペレータの識別子は、図3で説明した顧客データベースの担当者に反映される。ログ閲覧部225は、ユーザ識別子が指定されると、図5で説明したログデータベースを参照し、指定されたユーザ識別子に対応するユーザのログを表示部212に表示する。ログ閲覧部225は、ログの内容を表計算ファイルやCSV形式のファイルとして出力してもよい。
【0046】
オペレータ端末200は、複数の顧客端末400と同時に通信可能である。よって、1人のオペレータが複数の顧客と同時にコミュニケーションを行うことができる。例えば、コミュニケーションツールが電話の場合は、1人のオペレータが1人の顧客しか対応できないため、一時的に受電数が多くなり、呼量があふれてしまうことにより機会損失やクレーム等が発生する。また、種々の事情により、コールセンタをオペレータで満席にできず、十分なオペレータを確保できない場合もある。このような場合であっても、本実施の形態は1人のオペレータが複数の顧客と同時にコミュニケーションを行うことができるので、機会損失やクレーム等の発生を抑制でき、またオペレータを十分に確保できない場合も柔軟に対応できる。
【0047】
次に、具体的な画面例について説明する。図10は、顧客端末400の画面例を示す図である。図10(A)は、SMS画面を示す図である。管理サーバ100は、顧客とオペレータとのチャットを開始させるために、まず顧客端末400にショートメッセージを送信する。これにより、顧客端末400にメッセージ501が表示される。なお、管理サーバ100のショートメッセージ送信タイミングは、オペレータの指示を受け、直ちに送信する場合と、オペレータが定めた日時が到来した場合に送信する場合の2種類のタイミングがある。また、ショートメッセージの送信先は、1つ宛先または複数の宛先を指定することができる。複数の宛先を指定された場合には、複数の宛先に一斉にショートメッセージが送信される。また、オペレータが顧客から問い合わせ電話を受けた場合であっても、オペレータ端末200からショートメッセージを顧客端末に送信することで、オペレータはチャット画面を用いて対応することができる。
【0048】
メッセージ501は、金融商品の案内であること、チャットにて情報を伝えることが表示されている。また、URL502が表示される。ここで表示されるURLは、URL生成部127により生成されたURLである。顧客がURL502をタップすることで、顧客端末400がURLにアクセスすると、図10(B)に示される本人確認画面が表示される。
【0049】
本人確認画面は、顧客端末400に標準搭載されているウェブブラウザにより表示される。これ以降に提供されるチャットサービスもウェブブラウザを用いたサービスとして管理サーバ100により制御される。
【0050】
本人確認画面には、パスワード入力領域503、ログインボタン504、言語選択メニュー505、および配信停止ボタン506が表示される。パスワード入力領域503は、顧客がパスワードを入力する領域である。ログインボタン504は、顧客がログインを要求するボタンである。顧客は正しいパスワード入力後にログインボタン504をタップすることで、図10(C)に示されるチャット画面が表示される。
【0051】
言語選択メニュー505は、顧客が言語を選択するプルダウンメニューである。顧客端末400では、言語選択メニュー505により選択された言語でオペレータのメッセージなどが表示される。配信停止ボタン506は、特定電子メール法に対応するために、顧客がショートメッセージの配信停止を要求するボタンである。配信停止ボタン506がタップされると、画面は不図示の終了画面に切り替わる。また、管理サーバ100は、配信停止ボタン506をタップしたユーザに対応するユーザデータベースの配信をNGに更新する。なお、配信停止ボタン506がタップされた場合に、停止することを再確認する画面を表示してもよい。
【0052】
図10(C)に示されるチャット画面には、企業表示領域510、メッセージ表示領域511、オペレータアイコン512、絵文字ボタン513、メッセージ入力領域514、および入力ボタン515が表示される。企業表示領域510は、このチャット画面がいずれの企業のチャット画面であるかを示す。図10(C)の場合、企業表示領域510には文字列が表示されているが、ロゴマークなども表示可能である。
【0053】
メッセージ表示領域511は、メッセージが表示される領域である。また、メッセージ表示領域511は、オペレータを示すオペレータアイコン、または顧客を示す顧客アイコンとともに表示される。顧客端末400に表示されたチャット画面において、オペレータアイコンは向かって右に表示され、顧客アイコンは向かって左に表示される。
【0054】
メッセージ511表示領域には吹き出しが設けられ、顧客またはオペレータのいずれが発したメッセージであるかが示される。オペレータアイコン512は、メッセージ表示領域511のメッセージは、オペレータが発したメッセージであることを示す。
【0055】
絵文字ボタン513は、顧客が絵文字を入力するためのボタンである。絵文字ボタン513がタップされると、絵文字を入力するための画面(不図示)が表示される。メッセージ入力領域514は、顧客がメッセージを入力する領域である。入力ボタン515は、顧客が文字列を入力するためのボタンである。入力ボタン515がタップされると、文字列を入力するためのソフトウェアキーボード(不図示)が表示される。また、チャット画面はスクロール可能となっており、顧客がスクロールすることで、過去のやり取りを閲覧することができる。
【0056】
図11図12は、チャット画面における種々の機能を示す図である。図11(A)は既読機能を示す図である。図11(A)には、既読ボタン520が表示されている。既読ボタン520は、オペレータのメッセージごとに表示される。既読ボタン520を顧客がタップすると、対応するメッセージが顧客により読まれたことがオペレータ端末200において表示される。なお、オペレータの設定により、既読機能を使用するか否かを選択できる。
【0057】
図11(B)は画像ファイル送信機能を示す図である。図11(B)には、免許証を示す画像521が表示されている。この画像521は、顧客端末400により撮影され、顧客端末400により送信された画像である。オペレータも画像を送信することができる。また、免許証のように文字列を含む画像から、管理サーバ100のOCR部128はテキストデータを取得する。
【0058】
図11(C)はPDF(Portable Document Format)ファイル送信機能を示す図である。図11(C)には、PDFファイルを示す画像522が表示されている。このPDFファイルは、オペレータにより送信されたPDFファイルである。顧客も画像を送信することができる。オペレータは、このファイル送信機能により、例えば規約記憶部147に記憶された規約が記載されたPDFファイルを顧客に送信することができる。顧客は、送信されたPDFファイルを開いて閲覧することができる。
【0059】
図12(A)は、ボタン表示機能を示す図である。図12(A)には、同意ボタン530が表示されている。この同意ボタン530は、オペレータにより表示されたボタンである。オペレータは、図9で説明したボタン入力部222によってボタンの入力を行うことができる。ボタン表示機能で表示可能なボタンは、同意ボタン530に限るものではない。ボタン表示機能は、契約や申し込みに対してチャット上で顧客に同意してもらう場合などに利用される。顧客によりボタンが押下されたことは、ログとしてログ記憶部143に記憶される。
【0060】
図12(B)は、入力中表示機能を示す図である。図12(B)には、オペレータのアイコンとともに「入力中です…」が表示されている。このように、オペレータが入力中であることを表示することで、顧客は待っている時間により生じるストレスを抑制することができる。顧客が入力中の場合は、顧客のアイコンとともに「入力中です…」が表示される。
【0061】
次に、管理サーバ100、オペレータ端末200、および顧客端末400の処理の流れについて説明する。図13は、認証などを行い、チャット画面を表示するまでの処理を示すシーケンス図である。図13は、一例として、オペレータ端末200が1つの顧客端末400とチャットを行う場合の処理を示している。
【0062】
オペレータ端末200は、オペレータの操作により、SMS送信画面(不図示)を起動する(ステップS101)。SMS送信画面は、オペレータがショートメッセージの送信に関する操作を行うための画面である。オペレータ端末200は、オペレータの操作により顧客一覧情報要求を管理サーバ100に送信する(ステップS102)。顧客一覧情報要求とは、ショートメッセージを送信する顧客を指定するための顧客の一覧情報を要求するメッセージである。
【0063】
管理サーバ100は、顧客一覧情報要求を受信すると、顧客データベースを参照して、顧客一覧情報を取得する(ステップS102)。ここでは、管理サーバ100は、顧客データベースの担当者がオペレータ端末200を操作しているオペレータの識別子に該当し、かつ配信がOKの顧客の顧客識別子、および電話番号を顧客一覧情報として取得する。
【0064】
管理サーバ100は、取得した顧客一覧情報を顧客一覧情報応答としてオペレータ端末200に送信する(ステップS104)。オペレータ端末200は、顧客一覧情報をもとに、顧客一覧を表示する(ステップS105)。オペレータ端末200は、オペレータにより送信先が選択されると(ステップS106)、SMS送信要求を管理サーバ100に送信する(ステップS107)。SMS送信要求は、オペレータにより選択された送信先にショートメッセージの送信を要求するメッセージである。
【0065】
管理サーバ100は、URL生成部127によりURLを発行する(ステップS108)。発行されたURLは、URLデータベースに記憶される。管理サーバ100は、ショートメッセージを送信する(ステップS109)。顧客端末400は、SMS画面を表示する(ステップS110)。これにより、図10(A)で説明したメッセージ501やURL502が顧客端末400に表示される。
【0066】
顧客によりURLがタップされると(ステップS111)、顧客端末400は、httpリクエストを管理サーバ100に送信する(ステップS112)。以下、管理サーバ100と顧客端末400は、HTTPに従って通信を行う。また、管理サーバ100と顧客端末400は、SSL(Secure Socket Layer)/TLS(Transport Layer Security)接続される。
【0067】
httpリクエストを受信した管理サーバ100は、本人確認画面の表示を指示する表示通知を顧客端末400に送信する(ステップS113)。顧客端末400は、図10(B)で説明した本人確認画面を表示する(ステップS114)。顧客端末400は、顧客によりパスワードが入力され、ログインボタン504がタップされると、認証通知を管理サーバ100に送信する(ステップS116)。この認証通知とは、入力されたパスワードを用いて認証を行うことを管理サーバ100に要求するメッセージである。
【0068】
管理サーバ100は、認証部122により認証処理を行う(ステップS117)。認証が成功すると、管理サーバ100は、顧客端末400に、チャット画面の表示を指示する表示通知を送信する(ステップS118)。顧客端末400は、図10(C)で説明したチャット画面を表示する(ステップS120)。
【0069】
管理サーバ100は、オペレータ端末200に、チャット画面の表示を指示する表示通知を送信する(ステップS119)。オペレータ端末200は、チャット画面を表示する(ステップS121)。これ以降、オペレータと顧客はチャットによって双方向のコミュニケーションが可能となる。
【0070】
上記ステップS117において、管理サーバ100は、パスワードの誤りによるパスワード再入力回数に制限を設けてもよいし、再入力するまでの時間に制限を設けてもよい。
【0071】
図14は、金融商品の申し込みが完了するまでの処理を示すシーケンス図である。オペレータ端末200は、オペレータの操作により、金融商品に対応する申込画面が選択される(ステップS201)。オペレータ端末200は、管理サーバ100に申込画面表示通知を送信する(ステップS202)。申込画面表示通知は、書類名が指定されており、当該書類名に対応する入力フォームを顧客端末400に表示させることを要求するメッセージである。
【0072】
管理サーバ100は、指定された書類名に対応する入力フォームを規約フォームデータベースから取得する(ステップS203)。管理サーバ100は、取得した入力フォームの表示を指示する表示通知を顧客端末400に送信する(ステップS204)。顧客端末400は、入力フォームを表示する(ステップS205)。顧客端末400は、顧客により顧客の免許証を撮影し(ステップS206)、免許証画像を取得する(ステップS207)。
【0073】
顧客端末400は、取得した免許証画像を管理サーバ100にアップロードする(ステップS208)。管理サーバ100は、免許証画像に対してOCR部128によりOCR処理を行い、テキストデータを取得する(ステップS209)。管理サーバ100は、顧客端末400に、取得したテキストデータを用いて、住所等を示すテキストが入力された入力済みフォームの表示を指示する表示通知を送信する(ステップS210)。顧客端末400は、入力済みフォームを表示する(ステップS212)。管理サーバ100は、オペレータ端末200に、入力済みフォームの表示を指示する表示通知を送信する(ステップS211)。オペレータ端末200は、入力済みフォームを表示する(ステップS213)。
【0074】
オペレータ端末200のボタン入力部222は、顧客端末400に表示させるボタンとして同意ボタンの入力を受け付ける(ステップS214)。オペレータ端末200は、ボタン表示通知を管理サーバ100に送信する(ステップS215)。ボタン表示通知は、入力を受け付けたボタンの表示を要求するメッセージである。管理サーバ100は、同意ボタンの表示を指示する表示通知を顧客端末400に送信する(ステップS216)。
【0075】
顧客端末400は、同意ボタンを表示する(ステップS217)。顧客端末400は、顧客により同意ボタンがタップされると(ステップS218)、ボタンタップ通知を管理サーバ100に送信する(ステップS219)。管理サーバ100は、同意ボタンがタップされたことをログに記録する(ステップS220)。これにより申し込みが完了する。
【0076】
管理サーバ100は、顧客端末400に、申込完了画面の表示を指示する表示通知を送信する(ステップS221)。顧客端末400は、申込完了画面を表示する(ステップS223)。管理サーバ100は、オペレータ端末200に、申込完了画面の表示を指示する表示通知を送信する(ステップS222)。オペレータ端末200は、申込完了画面を表示する(ステップS224)。
【0077】
図15は、IVRによってSMSを送信するまでの処理を示すシーケンス図である。顧客端末400は、IVR電話番号へ発呼する操作を受け付ける(ステップS301)。なお、顧客端末400は電話番号通知設定が行われているものとする。顧客端末400は、入力されたIVR電話番号へ発呼する(ステップS302)。管理サーバ302は、IVR部132を電話の接続先とする。IVR部132は、音声による案内を行うとともに、プッシュトーンに応じた振り分けを行う。
【0078】
顧客端末400において、チャット画面が選択され、チャット画面を表示するプッシュトーンが送出される(ステップS303)。IVR部132は、チャット画面の表示を受け付けたことや、電話を切断することなどを示す音声を顧客端末400に送出したのち、電話回線を切断する(ステップS304)。
【0079】
管理サーバ100は、URL生成部127によりURLを発行する(ステップS305)。発行されたURLは、URLデータベースに記憶される。管理サーバ100は、ショートメッセージを送信する(ステップS306)。以下、図13のステップS110以降と同じ処理が行われる。なお、図15に示すシーケンス図は、図3に示した顧客データベースに登録されている顧客からの電話であることを前提としている。顧客データベースに登録されていない顧客の場合は、ステップS306のSMSで送信するURLが示すページは、顧客の新規登録を行うためのページとなる。
【0080】
本実施形態によれば、SMSを用いたプッシュ型の営業に加え、SMSでは不可能な画像ファイル、および文書ファイルのやり取りを行うことができ、また契約するための入力フォームの提供や、同意ボタンを用いた顧客の意思表示を確認可能である。よって、SMSによるプッシュ通知で興味のある顧客をチャット画面に誘導することができる。その上でさらに契約まで可能となっている。
【0081】
また、入力フォームの入力内容をオペレータがチェックできるため、書類不備による差し戻しなどに要する時間を抑制でき、またコミュニケーションロスも軽減でき、その結果契約までに要する時間を短縮できる。
【0082】
本実施形態では、画像ファイルなどはログにまとめて記録されるものとしたが、例えばファイル(JPEG、HEIC、PDFなど)を保存する専用の保存ボックスを管理サーバ100や他のファイルサーバやクラウドなどに設けてもよい。この場合、保存ボックスに保存可能なファイル数または保存サイズに制限を設けてもよい。
【0083】
上述した実施形態における顧客の利点について説明する。まずチャット画面によるコミュニケーションは、電話と比較して顧客にとってストレスが少ない。また顧客の移動中や、顧客が多くの人が集まる場所にいたとしても、顧客は簡単に問い合わせを行うことができる。さらに電話のように呼量があふれてしまうことによる待ち時間等が発生しにくい。また、スマートフォンで免許証等の画像を撮影し、送信できるため、オペレータとの行き違いや、顧客の不明点等を直ちに確認できるので、コミュニケーションロスが軽減される。
【0084】
次に営業を行う者の利点について説明する。上述したように、チャット画面によるコミュニケーションは、顧客にとってストレスが少ないため、顧客からの問い合わせが増加することで、売上機会を創出することができる。また、チャット画面によるコミュニケーションは、電話と比較してオペレータにとってストレスが少ないため、オペレータの負荷を軽減できる。またオペレータは、例えば自宅などテレワーク環境が整っていればコールセンタに出勤せずとも顧客対応が可能となる。さらに、図11(C)に示したように、契約に必要な規約が記載されたPDFファイルを顧客に送信することができるので、オペレータの負荷を軽減できる。また、顧客がスクロールすることで過去のやり取りを閲覧できるので、顧客が同じ質問を繰り返すことがなくなるため、オペレータが何度も同じ質問を受けることを抑制することができる。上述したように、1人のオペレータが複数の顧客と同時にコミュニケーションを行うことができるので、電話ほどオペレータの人数を確保しなくてもよいことから、人件費を抑制することができる。
【0085】
このように、本実施形態は、顧客や営業を行う者にとって好適な技術を提供することができる。
【0086】
上記実施形態では、営業を行う者として金融機関を例に説明した。以下、他の業種への適用例について説明する。まず営業を行う者を通販会社とし、休眠顧客を掘り起こす営業への適用例について説明する。休眠顧客への販促は、メールやSMSやアウトバウンドで行っているが、顧客側に慣れや飽和感があり、購入率や単価も下落している。そこで、上述したショートメッセージを休眠顧客に送信し、興味がある顧客だけチャット画面による営業を行うことで、コールセンタの運用コストを大幅に削減できる。また、SMSによって多数の顧客にアプローチをしながらも、興味がある顧客だけピンポイントで案内ができるようになり、効率化を図ることができる。
【0087】
次に、営業を行う者を流通会社とし、当該流通会社によるNPS(Net Promoter Score)アンケートへの適用例について説明する。企業への信頼を数値化するNPSアンケートをハガキやメールで行っているが、返答率が低かったり、集計が煩雑である。この場合、ショートメッセージを顧客に送信し、NPSアンケートについてはチャットボット300が行い、チャットボット300が対応できないようなフリーワードの質問などは、その場でオペレータ端末200を用いてオペレータが回答することで、企業へのさらなる信頼感を向上させることができる。
【0088】
次に、営業を行う者を不動産会社とし、賃貸申込への適用例について説明する。賃貸物件の入居申込みでは、個人情報に関連する書面の提出や、対面での重要事項説明と捺印が必須であるが、店舗での対面を望まない顧客もいる。このような場合、不動産会社からショートメッセージを送信し、顧客はチャット画面において個人情報に関連する書面等を撮影し、送信する。こうした顧客の作業は顧客の移動時などにおいても可能である。また、重要事項説明や契約書は、チャット画面においてPDFファイルを不動産会社から顧客に送信する。そして、顧客は後日捺印した契約書を不動産会社に送る。このようにすることで、非対面で契約を行うことができる。
【0089】
チャットボット300の運用方法として、例えば顧客がチャットボット300によるチャットを希望する場合に、オペレータ端末200ではなくチャットボット300に顧客を担当させるようにしてもよい。また、深夜などはチャットボット300のみで顧客に対応させるようにしてもよい。
【0090】
以上説明したように、本実施形態によれば、営業活動に好適な技術を提供することができる。
【0091】
上述した実施形態における管理サーバ100やオペレータ端末200の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0092】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0093】
100…管理サーバ、110…通信部、120…制御部、121…表示制御部、122…認証部、123…翻訳部、123…この翻訳部、124…入力判定部、125…リマインド通知部、126…他人判定部、127…生成部、128…OCR部、129…与信判定部、130…応答支援部、131…ギフト発行部、141…顧客情報記憶部、142…発行URL記憶部、143…ログ記憶部、144…他人判定記憶部、145…規約フォーム記憶部、146…FAQ記憶部、147…規約記憶部、200…オペレータ端末、210…通信部、211…入力部、212…表示部、220…制御部、221…表示制御部、222…ボタン入力部、223…入力判定部、224…割り当て部、225…ログ閲覧部、300…チャットボット、400…顧客端末、500…ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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