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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022049814
(43)【公開日】2022-03-30
(54)【発明の名称】しっとり感増強剤、及び洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20220323BHJP
   A61K 8/37 20060101ALI20220323BHJP
   A61K 8/49 20060101ALI20220323BHJP
   A61Q 19/10 20060101ALI20220323BHJP
   C11D 3/50 20060101ALI20220323BHJP
   C11B 9/00 20060101ALN20220323BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/37
A61K8/49
A61Q19/10
C11D3/50
C11B9/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020156046
(22)【出願日】2020-09-17
(71)【出願人】
【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】中村 志緒梨
【テーマコード(参考)】
4C083
4H003
4H059
【Fターム(参考)】
4C083AB032
4C083AC072
4C083AC102
4C083AC122
4C083AC182
4C083AC242
4C083AC302
4C083AC312
4C083AC351
4C083AC352
4C083AC532
4C083AC542
4C083AC562
4C083AC712
4C083AC782
4C083AC792
4C083AC841
4C083AC842
4C083AD131
4C083AD132
4C083AD212
4C083AD531
4C083AD532
4C083CC23
4H003AB03
4H003AC08
4H003AD04
4H003BA12
4H003DA02
4H003EA21
4H003EB04
4H003EB14
4H003EB41
4H003ED02
4H003FA21
4H003FA26
4H059BA12
4H059BA30
4H059BA36
4H059BB03
4H059BB04
4H059BB15
4H059BB18
4H059BB22
4H059BB44
4H059BB45
4H059BC10
4H059EA40
(57)【要約】
【課題】タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させるしっとり感増強剤の提供。
【解決手段】(A-1)ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種と、(A-2)イソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種と、(A-3)γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種と、を含有し、前記(A-3)成分の含有量と、前記(A-1)成分及び前記(A-2)成分の合計含有量との質量比[{(A-1)+(A-2)}/(A-3)]が、5~25であるしっとり感増強剤である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A-1)ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種と、
(A-2)イソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種と、
(A-3)γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種と、を含有し、
前記(A-3)成分の含有量と、前記(A-1)成分及び前記(A-2)成分の合計含有量との質量比[{(A-1)+(A-2)}/(A-3)]が、5~25であることを特徴とするしっとり感増強剤。
【請求項2】
前記(A-1)成分が、ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールであり、
前記(A-2)成分が、ローズフェノン、及びプロピオン酸ゲラニルであり、
前記(A-3)成分が、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、及びクマリンである請求項1に記載のしっとり感増強剤。
【請求項3】
請求項1から2のいずれかに記載のしっとり感増強剤と、
(B)カチオン性ポリマーと、を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
【請求項4】
前記(A-1)の含有量が、0.01質量%~0.5質量%であり、
前記(A-2)の含有量が、0.01質量%~0.5質量%であり、
前記(A-3)の含有量が、0.01質量%~0.2質量%である請求項3に記載の洗浄剤組成物。
【請求項5】
前記(B)成分が、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比率が40モル%以上である塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体の少なくともいずれかである請求項3から4のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【請求項6】
液体皮膚洗浄剤組成物である請求項3から5のいずれかに記載の洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、しっとり感増強剤、及び洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、スキンケアに用いられる洗浄剤組成物には、香りを付与する目的で香料が含有される。一方、五感は独立したものではなく、互いに作用しあっており、香りから感じられるイメージ(嗅覚情報)が触覚や視覚情報に影響を与える例が報告されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、特定の香料が肌の触感を向上させることを示した例は未だ報告されていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】ヒトの感性に訴える製品開発とその評価(No.1952)第7章 6節 柔軟剤の香りの価値評価事例/技術情報協会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させるしっとり感増強剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、スキンケア製品用の香料について、香りとしての嗜好性だけでなく、製品の機能をバックアップするような機能的価値を検討した。特に、ボディソープなどの洗浄剤組成物においては保湿機能を有することが好まれるため、組成としての保湿機能のみならず、感覚的にもしっとり潤ったように感じられる製品を実現できるしっとり感増強剤について鋭意検討した。
【0006】
前記課題を解決するため本発明者が鋭意検討を重ねた結果、特定のアルコール、特定のエステル、及び特定のラクトンを特定の比率で含有させることにより、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させるしっとり感増強剤を提供できることを知見した。
【0007】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A-1)ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種と、
(A-2)イソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種と、
(A-3)γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種と、を含有し、
前記(A-3)成分の含有量と、前記(A-1)成分及び前記(A-2)成分の合計含有量との質量比[{(A-1)+(A-2)}/(A-3)]が、5~25であることを特徴とするしっとり感増強剤である。
<2> 前記(A-1)成分が、ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールであり、
前記(A-2)成分が、ローズフェノン、及びプロピオン酸ゲラニルであり、
前記(A-3)成分が、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、及びクマリンである前記<1>に記載のしっとり感増強剤である。
<3> 前記<1>から<2>のいずれかに記載のしっとり感増強剤と、
(B)カチオン性ポリマーと、を含有することを特徴とする洗浄剤組成物である。
<4> 前記(A-1)の含有量が、0.01質量%~0.5質量%であり、
前記(A-2)の含有量が、0.01質量%~0.5質量%であり、
前記(A-3)の含有量が、0.01質量%~0.2質量%である前記<3>に記載の洗浄剤組成物である。
<5> 前記(B)成分が、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、及び塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比率が40モル%以上である塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体の少なくともいずれかである前記<3>から<4>のいずれかに記載の洗浄剤組成物である。
<6> 液体皮膚洗浄剤組成物である前記<3>から<5>のいずれかに記載の洗浄剤組成物である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させるしっとり感増強剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(しっとり感増強剤)
本発明のしっとり感増強剤は、(A-1)成分のゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種と、(A-2)成分のイソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種と、(A-3)成分のγ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種とを少なくとも含有し、必要に応じて更にその他の成分を含有する。
前記しっとり感増強剤は、前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分からなってもよく、本発明の効果を損なわない範囲で香料用溶剤などのその他の成分を含有してもよい。
前記しっとり感増強剤は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を増強させる作用、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させる作用を有する。
【0010】
<(A-1)ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種>
前記(A-1)成分のゲラニオール、シトロネロール、及びネロールから選択される少なくとも1種は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせるため含有される。
【0011】
前記(A-1)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとりした感触をより一層強く感じさせる点で、ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールの併用が好ましい。
【0012】
前記ゲラニオール、シトロネロール、及びネロールとしては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、ゲラニオール:GERANIOL 980 PURE(日本アイ・エフ・エフ株式会社製)、シトロネロール:CITRONELLOL 950(日本アイ・エフ・エフ株式会社製)、ネロール:NEROL(高砂香料工業株式会社製)などが挙げられる。
【0013】
<(A-2)イソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種>
前記(A-2)成分のイソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルから選択される少なくとも1種は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせるため含有される。
【0014】
前記(A-2)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとりした感触をより一層強く感じさせる点で、ローズフェノン、及びプロピオン酸ゲラニルの併用が好ましい。
【0015】
前記イソ酪酸ゲラニル、プロピオン酸ゲラニル、ローズフェノン、酪酸シトロネリル、及び酢酸フェニルエチルとしては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、イソ酪酸ゲラニル:GERANYL ISOBUTYRATE、プロピオン酸ゲラニル:GERANYL PROPIONATE、ローズフェノン:ROSEPHENONE、酪酸シトロネリル:CITRONELLYL BUTYRATE、酢酸フェニルエチル:PHENETHYL ACETATE(以上、高砂香料工業株式会社製)などが挙げられる。
【0016】
<(A-3)γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種>
前記(A-3)成分のγ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンから選択される少なくとも1種は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせるため含有される。
【0017】
前記(A-3)成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとりした感触をより一層強く感じさせる点で、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、及びクマリンの併用が好ましい。
【0018】
前記γ-デカラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、δ-ウンデカラクトン、及びクマリンとしては、特に制限はなく、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、γ-デカラクトン:C-10 DELTA DECALACTONE(曽田香料株式会社製)、δ-デカラクトン:C-10 GAMMA DECALACTONE(長谷川香料株式会社製)、γ-ウンデカラクトン:C-11 GAMMA UNDECALACTONE(曽田香料株式会社製)、δ-ウンデカラクトン:C-11 DELTA UNDECALACTONE(曽田香料株式会社製)、クマリン:COUMARIN(高砂香料工業株式会社製)などが挙げられる。
【0019】
<質量比{(A-1)+(A-2)}/(A-3)>
前記(A-3)成分の含有量と、前記(A-1)成分及び前記(A-2)成分の合計含有量との質量比{(A-1)+(A-2)}/(A-3)としては、5~25であり、11~23が好ましい。前記質量比が、5以上であると、すすぎ時の清潔感イメージが良好であり、25以下であると、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点が良好である。
【0020】
<その他の成分>
本発明のしっとり感増強剤には、前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分の各成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、その他の成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、例えば、香料用溶剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、防腐剤、殺菌剤、湿潤剤、粘度調整剤、感触付与剤、可溶化剤、分散剤、乳化剤、不透明化剤、色素、顔料、香料、油分、動植物抽出物又はその誘導体、紫外線吸収剤、無機粉体、ポリマー水不溶性粉体、薬効成分などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記その他の成分の前記しっとり感増強剤全量に対する含有量としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0021】
前記香料用溶剤としては、例えば、エタノール、アセチン(トリアセチン)、MMBアセテート(3-メトキシ-3-メチルブチルアセテート)、スクロースジアセテートヘキサイソブチレート、エチレングリコールジブチレート、ヘキシレングリコール、ジブチルセバケート、デルチールエキストラ(イソプロピルミリステート)、メチルカルビトール(ジエチレングリコールモノメチルエーテル)、カルビトール(ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、TEG(トリエチレングリコール)、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、フタル酸ジエチル、トリプロピレングリコール、アボリン(ジメチルフタレート)、デルチルプライム(イソプロピルパルミテート)、DPG(ジプロピレングリコール)、ファルネセン、ジオクチルアジペート、トリブチリン(グリセリルトリブタノエート)、ヒドロライト-5(1,2-ペンタンジオール)、プロピレングリコールジアセテート、セチルアセテート(ヘキサデシルアセテート)、エチルアビエテート、アバリン(メチルアビエテート)、シトロフレックスA-2(アセチルトリエチルシトレート)、シトロフレックスA-4(トリブチルアセチルシトレート)、シトロフレックスNo.2(トリエチルシトレート)、シトロフレックスNo.4(トリブチルシトレート)、ドゥラフィックス(メチルジヒドロアビエテート)、MITD(イソトリデシルミリステート)、ポリリモネン(リモネンポリマー)、1,3-ブチレングリコール、ジブチルヒドロキシトルエン、ハーコリンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記香料用溶剤の含有量としては、前記しっとり感増強剤全量に対して、0質量%~30質量%が好ましく、1質量%~20質量%がより好ましい。
【0022】
-製造方法-
本発明のしっとり感増強剤の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分、及び必要に応じて、香料用溶剤などのその他の成分を混合して得ることができる。
【0023】
-用途-
本発明のしっとり感増強剤は、洗浄剤組成物、柔軟剤等の繊維処理組成物、制汗剤組成物、貼付剤などに対して付与した場合に、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させることから、例えば、洗浄剤組成物のしっとり感を増強させる組成物として好適に用いることができる。
【0024】
(洗浄剤組成物)
本発明の洗浄剤組成物は、しっとり感増強剤と、(B)成分のカチオン性ポリマーとを少なくとも含有し、必要に応じて更にアニオン性界面活性剤、及びその他の成分を含有する。
【0025】
前記洗浄剤組成物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、皮膚洗浄剤組成物、台所用洗浄剤組成物、衣類用洗浄剤組成物、毛髪洗浄剤組成物などが挙げられる。これらの中でも、皮膚洗浄剤組成物が好ましく、液体皮膚洗浄剤組成物がより好ましい。
【0026】
<しっとり感増強剤>
前記しっとり感増強剤としては、本発明のしっとり感増強剤と同様のものを用いることができる。
【0027】
前記(A-3)成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触をより一層強く感じさせる点と嗜好性の点から、前記洗浄剤組成物全量に対して、0.01質量%~0.5質量%が好ましく、0.01質量%~0.2質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%以上であると、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点が良好であり、0.5質量%以下であると、すすぎ時の香りの嗜好性が良好である。
【0028】
前記(A-1)成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点と嗜好性の点から、前記洗浄剤組成物全量に対して、0.01質量%~0.5質量%が好ましく、0.03質量%~0.5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%以上であると、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点が良好であり、0.5質量%以下であると、すすぎ時の香りの嗜好性が良好である。
【0029】
前記(A-2)成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点と嗜好性の点から、前記洗浄剤組成物全量に対して、0.01質量%~0.5質量%が好ましく、0.1質量%~0.5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.01質量%以上であると、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点が良好であり、0.5質量%以下であると、すすぎ時の香りの嗜好性が良好である。
【0030】
<(B)カチオン性ポリマー>
前記(B)成分のカチオン性ポリマーは、主に、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせるために含有される。
【0031】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーは、カチオン基又はカチオン基にイオン化され得る基を有するポリマーである。前記カチオン性ポリマーには、全体としてカチオン性となる両性ポリマーも含まれる。
【0032】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、カチオン化ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体が好ましい。
【0033】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体は、下記一般式(B1)で表される。
【化1】
ただし、前記一般式(B1)中、n、及びmは各構造単位の全構造単位に対するモル比を示し、n+m=100であり、前記mは40以上である。
【0034】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体における塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比率は、40モル%以上であるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触をより一層強く感じさせる点から、65モル%以上が好ましく、95モル%以上がより好ましい。
【0035】
前記(B)成分のうちの塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体における構造単位のモル比率は、核磁気共鳴(NMR)により下記測定条件で測定することで決定することができる。
[測定条件]
溶媒:重水(DO)
測定器:JNM-LA300(300MHz、日本電子株式会社製)
【0036】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点から、10,000~1,000,000が好ましく、15,000~450,000がより好ましい。
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの重量平均分子量は、例えば、SEC-MALLS-RIシステム(測定条件:カラム:東ソー株式会社製TSKgelαシリーズ α-Mカラム30cm、溶媒:硝酸ナトリウム0.3M水溶液)で測定することができる。
【0037】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記(B)成分の市販品としては、例えば、以下のものなどが挙げられる。
【0038】
マーコート100(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、日本ルーブリゾール株式会社製、固形分39質量%~44質量%の25℃での粘度:8,000mPa・s~12,000mPa・s、重量平均分子量:150,000)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.3のローターを使用し、6回転/分間の条件において測定することができる。
【0039】
マーコート106(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、日本ルーブリゾール株式会社製、固形分30質量%~36質量%の25℃での粘度:20mPa・s~65mPa・s、重量平均分子量:15,000)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.1のローターを使用し、60回転/分間の条件において測定することができる。
【0040】
マーコート280(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体、日本ルーブリゾール株式会社製、固形分39質量%~43質量%の25℃での粘度:3,000mPa・s~6,000mPa・s、重量平均分子量:450,000、前記一般式(B1)におけるn:m=35:65(モル比)、塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比率が65モル%)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、60回転/分間の条件において測定することができる。
【0041】
マーコート295(成分名:塩化ジメチルジアリルアンモニウム-アクリル酸共重合体、日本ルーブリゾール株式会社製、固形分35質量%~40質量%の25℃での粘度:3,500mPa・s~9,000mPa・s、重量平均分子量:190,000、前記一般式(B1)におけるn:m=5:95(モル比)、塩化ジメチルジアリルアンモニウムに由来する構造単位のモル比率が95モル%)。前記粘度は、ブルックフィールド粘度計LVF(ブルックフィールド社製)を用いて、25℃でスピンドルNo.4のローターを使用し、30回転/分間の条件において測定することができる。
【0042】
前記(B)成分のカチオン性ポリマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせる点から、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、0.2質量%以上3質量%以下が好ましく、0.3質量%以上2質量%以下がより好ましい。
【0043】
<アニオン界面活性剤>
本発明の洗浄剤組成物には、前記しっとり感増強剤、前記(B)成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、前記アニオン性界面活性剤、及びその他の成分を配合することができる。
前記アニオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル硫酸塩、エーテルカルボン酸系界面活性剤、アミノ酸系界面活性剤、アシルタウリン系界面活性剤、スルホサクシネート系界面活性剤、アルキルリン酸系界面活性剤、オレフィンスルホン酸塩などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0044】
-高級脂肪酸塩-
前記高級脂肪酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩などが挙げられる。前記高級脂肪酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0045】
前記高級脂肪酸塩の対イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、塩基性アミノ酸などが挙げられる。
前記アルカリ金属イオンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどが挙げられる。
前記塩基性アミノ酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、リジン、アルギニンなどが挙げられる。
【0046】
前記高級脂肪酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記高級脂肪酸塩の市販品としては、例えば、NIKKOL ラウリン酸カリLK-120(ラウリン酸カリウム)、NIKKOL ミリスチン酸カリMK-140(ミリスチン酸カリウム)、タイソープ MNK-40(ヤシ油脂肪酸カリウム)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
【0047】
なお、前記高級脂肪酸塩は、高級脂肪酸塩として配合することも可能であるが、高級脂肪酸と、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等の塩とを別々に、配合槽中に添加して中和反応させて高級脂肪酸塩としてもよい。
【0048】
-ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩-
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(I)で表される化合物などが挙げられる。前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【化2】
【0049】
前記一般式(I)中、Rは、アルキル基を示し、前記アルキル基部分の炭素数としては、10~14が好ましい。
【0050】
前記一般式(I)中、nはエチレンオキサイド(E.O.)の平均付加モル数を示し、前記エチレンオキサイドの平均付加モル数としては、1~5が好ましい。
【0051】
前記一般式(I)中、Xは、アルカリ金属、又はアンモニウムを示す。
前記アルカリ金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ナトリウム、カリウムなどが挙げられる。
【0052】
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシエチレン(1)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(2)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(別名:POE(3)ラウレス硫酸ナトリウム)、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)アルキル(C12,13)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数(n)を表す。
【0053】
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩の市販品としては、例えば、Texapon(テキサポン)(登録商標) N703(BASF社製、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、エマール 270J(花王株式会社製、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、シノリン SPE-1250(新日本理化株式会社製、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)などが挙げられる。
【0054】
-エーテルカルボン酸系界面活性剤-
前記エーテルカルボン酸系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(II)又は(III)で表される化合物などが挙げられる。前記エーテルカルボン酸系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【化3】
【0055】
前記一般式(II)及び(III)中、Rは、炭素数10~14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数10~14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示す。
【0056】
前記一般式(II)中、Rは同一でも異なっていてもよく、炭素数2~4のアルキレン基を示し、炭素数2が好ましい。
【0057】
前記一般式(II)中、oは1~20のアルキレンオキサイドの平均付加モル数を示し、前記アルキレンオキサイドの平均付加モル数としては、1~5が好ましい。
【0058】
前記一般式(II)及び(III)中、Mは、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。
【0059】
前記一般式(II)又は(III)で表されるエーテルカルボン酸系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸カリウム、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ラウリルグリコール酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数(o)を表す。
【0060】
前記エーテルカルボン酸系界面活性剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記エーテルカルボン酸系界面活性剤の市販品としては、例えば、エナジコールEC-30(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-25F(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-30D(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、ビューライト LCA-H(ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル酢酸)、ビューライト LCA-25NH(ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル酢酸)、ビューライト SHAA(ラウリルグリコールカルボン酸ナトリウム)(以上、三洋化成工業株式会社製)、カオーアキポ RLM-45NV(ポリオキシエチレン(4.5)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)、カオーアキポ RLM-100NV(ポリオキシエチレン(10)ラウリルエーテル酢酸ナトリウム)(以上、花王株式会社製)などが挙げられる。
なお、前記( )内の数値は、アルキレンオキサイドの平均付加モル数(o)を表す。
【0061】
-アミノ酸系界面活性剤-
前記アミノ酸系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記一般式(IV)で表される化合物などが挙げられる。前記アミノ酸系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【化4】
【0062】
前記一般式(IV)中、R10は炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基若しくはアルケニル基、又は炭素数8~18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたフェニル基を示す。
【0063】
前記一般式(IV)中、R11は、水素原子又は炭素数1~3のアルキル基を示す。
【0064】
前記一般式(IV)中、R12及びR13は同一でも異なっていてもよく、水素原子又は-(CH-COOMを示す。
【0065】
前記一般式(IV)中、m及びnは同一でも異なっていてもよく、0~20の数を示す。
【0066】
前記一般式(IV)中、M及びMは同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、又は塩基性アミノ酸を示す。
【0067】
前記アミノ酸系界面活性剤の親水部のアミノ酸構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、グリシン、グルタミン酸、メチルアラニンが好ましい。
【0068】
前記一般式(IV)で表されるアミノ酸系界面活性剤の具体例としては、N-ココイル-グリシンカリウム(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム)等のN-アシル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-N-カルボキシエチル-グリシンナトリウム等のN-アシル-N-カルボキシエチル-グリシン及びその塩;N-ミリストイル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ミリストイル-L-グルタミン酸カリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-グルタミン酸カリウム、N-パーム脂肪酸アシル-L-グルタミン酸ナトリウム、N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム等のN-アシルグルタミン酸及びその塩;N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンカリウムなどが挙げられる。
【0069】
前記アミノ酸系界面活性剤は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記アミノ酸系界面活性剤の市販品としては、例えば、アミライト(登録商標)GCK-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液)、アミライト(登録商標)GCK-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム液)、アミライト(登録商標)GCS-12K(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム液)、アミライト(登録商標)GCS-11(N-ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム)、アミソフト(登録商標)CS-11(N-アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)LS-11(N-アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)MS-11(N-アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミソフト(登録商標)HS-11P(F)(N-ステアロイル-L-グルタミン酸ナトリウム)、アミライト(登録商標)ACS-12(N-ヤシ油脂肪酸アシル-L-アラニンナトリウム液)(以上、味の素ヘルシーサプライ株式会社製)、アミノサーファクト(登録商標)AMMS-P1(N-アシル-L-グルタミン酸ナトリウム)(旭化成ケミカルズ株式会社製)、NIKKOL サルコシネート MN(ミリストイルメチルアミノ酢酸ナトリウム)、NIKKOL アラニネート LN-30(ラウロイルメチルアラニンナトリウム水溶液)(以上、日光ケミカルズ株式会社製)、アラノンACE(ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム液)、アラノンAME(N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム)、アラノンALE(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液)(以上、川研ファインケミカル株式会社製)、エナジコール L-30AN(ラウロイルメチル-β-アラニンナトリウム液)(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)、ソフティルトAT-L(N-ラウロイルN-メチル-β-アラニントリエタノールアミン液)(日油株式会社製)などが挙げられる。
【0070】
前記アニオン界面活性剤としては、高級脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、エーテルカルボン酸系界面活性剤が好ましく、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩を含む高級脂肪酸塩がより好ましい。
【0071】
前記アニオン界面活性剤の含有量としては、前記液体皮膚洗浄剤組成物の全量に対して、10質量%~32質量%が好ましく、20質量%~32質量%がより好ましい。また、フォーマーに用いる際には、1質量%~10質量%が好ましく、3質量%~7質量%がより好ましい。
【0072】
<フォーマー容器>
本発明に用いることができるフォーマー容器としては、例えば、ノンガス型の泡吐出容器が挙げられる。前記ノンガス型の泡吐出容器としては、前記液体皮膚洗浄剤組成物と空気とを混合して発泡状態で吐出できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ボトル胴部を手で圧搾することによって泡を吐出できるスクイズフォーマー容器、ノズル部を押し下げることによって泡を吐出できるポンプフォーマー容器などが挙げられる。このようなフォーマー容器としては、例えば、大和製罐株式会社製、株式会社吉野工業所製などを使用することができる。
【0073】
前記ノンガス型の泡吐出容器は、通常、泡を形成するための多孔質膜体(材質はナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン等のプラスチック材料が好ましい)を有し、前記液体皮膚洗浄剤組成物が該多孔質膜体を通過することにより泡が形成されるものである。
前記多孔質膜体のメッシュとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、100メッシュ以上が好ましく、100メッシュ~400メッシュがより好ましく、200メッシュ~350メッシュが更に好ましい。
前記多孔質膜体の枚数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、泡性能を向上させる観点から2枚~4枚が好ましい。より具体的には、特開平7-315463号公報、特開平8-230961号公報、及び特開2005-193972号公報に記載されたフォーマー容器を好適に使用することができる。
【0074】
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、アニオン界面活性剤以外の界面活性剤、多価アルコール、pH調整剤、酸化防止剤、金属封鎖剤、防腐剤、殺菌剤、湿潤剤、粘度調整剤、感触付与剤、可溶化剤、分散剤、乳化剤、不透明化剤、色素、顔料、香料、油分、動植物抽出物又はその誘導体、紫外線吸収剤、無機粉体、ポリマー水不溶性粉体、薬効成分などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記その他の成分は、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記その他の成分の前記洗浄剤組成物全量に対する含有量としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0075】
前記多価アルコールとしては、低温安定性効果の点から、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。前記多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンが好ましい、
【0076】
前記多価アルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記多価アルコールとしては、例えば、化粧用プロピレングリコール(株式会社アデカ製、プロピレングリコール)、DPG-RF(株式会社アデカ製、ジプロピレングリコール)、化粧用グリセリン85%(阪本薬品工業株式会社製、グリセリン)、1,3-ブチレングリコール-P(KHネオケム株式会社製、1,3-ブチレングリコール)などが挙げられる。
【0077】
前記多価アルコールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1質量%~20質量%が好ましく、5質量%~15質量%がより好ましい。
【0078】
前記湿潤剤としては、分岐鎖状の高級アルコールが挙げられる。前記分岐鎖状の高級アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数が18~24の分岐鎖状の高級アルコールが好ましく、炭素数が18~22の分岐鎖状の高級アルコールがより好ましく、下記一般式(V)で表される分岐鎖状の高級アルコールであることが特に好ましい。前記分岐鎖状の高級アルコールは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
【化5】
ただし、前記一般式(V)中、Rは炭素数が8~12のアルキル基若しくはアルケニル基を示し、Rは炭素鎖長が8~10のアルキル基若しくはアルケニル基を示す。
【0079】
前記一般式(V)中、Rは炭素数が8~12のアルキル基若しくはアルケニル基を示すが、炭素数が9~11のアルキル基若しくはアルケニル基がより好ましい。
【0080】
前記一般式(V)中、Rは炭素数が8~10のアルキル基若しくはアルケニル基を示すが、炭素数が7~9のアルキル基若しくはアルケニル基がより好ましい。
【0081】
これらの中でも、前記分岐鎖状の高級アルコールは、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールが好ましく、オクチルドデカノールがより好ましい。
【0082】
前記分岐鎖状の高級アルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記分岐鎖状の高級アルコールの市販品としては、例えば、リソノール 18SP(イソステアリルアルコール)、リソノール 20SP(オクチルドデカノール)、リソノール 24SP(デシルテトラデカノール)(以上、高級アルコール工業株式会社製)、Eutanol G(BASF社製、オクチルドデカノール)などが挙げられる。
【0083】
前記分岐鎖状の高級アルコールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、洗浄剤組成物全量に対して、0.05質量%~3質量%が好ましく、0.3質量%~1質量%がより好ましい。
前記湿潤剤には、直鎖状の高級アルコールを用いることもできる。前記直鎖状の高級アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、炭素数が12~18の直鎖状の高級アルコールが好ましく、炭素数が14~16の直鎖状の高級アルコールがより好ましい。前記直鎖状の高級アルコールは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、前記直鎖状の高級アルコールは、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコールが好ましく、ミリスチルアルコール、セチルアルコールがより好ましい。
【0084】
前記直鎖状の高級アルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記直鎖状の高級アルコールとしては、例えば、NAA-43(日油株式会社製、ミリスチルアルコール)、セチルアルコール NX(セチルアルコール)、ステアリルアルコール NX(ステアリルアルコール)(以上、高級アルコール工業株式会社製)などが挙げられる。
【0085】
前記直鎖状の高級アルコールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、洗浄剤組成物全量に対して、0.05質量%~0.5質量%が好ましく、0.1質量%~0.3質量%がより好ましい。
【0086】
前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤が挙げられる。
前記ノニオン界面活性剤は、エチレンオキサイドの平均付加モル数が40~120であるポリオキシエチレンアルキルエーテルから選択される少なくとも1種である。
【0087】
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル(以下、「POEアルキルエーテル」とも称する)のエチレンオキシド(EO)の平均付加モル数(平均EO付加モル数)としては、泡の弾力性、及び泡もちの良さの点から、40~120であり、50~100が好ましく、70~100がより好ましい。
前記(C)成分のポリオキシエチレンアルキルエーテルは、アルキル基の炭素数が10~22が好ましく、12~18がより好ましい。
【0088】
前記ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、エマレックス550(POE(50)オレイルエーテル)、エマレックス750(POE(50)ラウリルエーテル)(以上、日本エマルジョン株式会社製)、ノニオンK-2100W(POE(100)ラウリルエーテル、日油株式会社製)、ブラウノンSR-750(POE(50)ステアリルエーテル、青木油脂工業株式会社製)などが挙げられる。なお、POEの後の( )内の数値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
【0089】
前記ノニオン界面活性剤の含有量としては、洗浄剤組成物の全量に対して、0.1質量%~5質量%が好ましく、0.2質量%~4質量%がより好ましい。
【0090】
前記アニオン界面活性剤以外の界面活性剤としては、アミドプロピルベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。前記アミドプロピルベタインとしては、例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルベタインなどが挙げられ、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、及びヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタインが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0091】
前記アミドプロピルベタインとしては適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、エナジコールL-30B(ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ライオンスペシャリティケミカルズ株式会社製)、ニッコールAM-3130N(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。
【0092】
前記両性界面活性剤の含有量としては、洗浄剤組成物の全量に対して、1質量%~15質量%が好ましく、5質量%~10質量%がより好ましい。
【0093】
-pH-
前記洗浄剤組成物の25℃におけるpHとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、9.5~11.0が好ましく、9.8~10.6がより好ましい。
前記pHは、例えば、pHメーター(HM-30R型、TOA DKK社製)を使用して測定することができる。
【0094】
-粘度-
前記液体皮膚洗浄剤組成物の25℃における粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、フォーマー容器に用いる場合には、4mPa・s~50mPa・sが好ましく、8mPa・s~20mPa・sがより好ましい。
前記粘度は、例えば、BM型粘度計(株式会社東京計器製)を用いて、試料温度25℃、回転数60rpm、No.1のローターにて1分間後の粘度を測定することにより測定することができる。
【0095】
-製造方法-
本発明の洗浄剤組成物の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、あらかじめ前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分、及び、必要に応じて、前記その他の成分を混合してしっとり感増強剤を得た後、前記しっとり感増強剤、前記(B)成分、必要に応じて、前記アニオン性界面活性剤、前記その他の成分、及び前記精製水(前記液体皮膚洗浄剤組成物全体が100質量%となるように残量分を配合)を混合して得る方法;前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分、前記(B)成分、必要に応じて、前記アニオン性界面活性剤、前記その他の成分、及び前記精製水(前記液体皮膚洗浄剤組成物全体が100質量%となるように残量分を配合)を混合して得る方法;などが挙げられる。
具体的には、以下のようにして製造することができる。70℃~80℃に加温した精製水に、前記(A-1)成分、前記(A-2)成分、及び前記(A-3)成分、必要に応じて、前記アニオン性界面活性剤を溶解し、40℃以下に冷却してから、前記(B)成分のカチオン性ポリマーを添加して製造することができる。
【0096】
前記洗浄剤組成物は、装置を用いて調製してもよい。前記装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剪断力があり、全体を混合することができる攪拌羽根を備えた攪拌装置などが挙げられる。
前記攪拌羽根としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択するこができ、例えば、プロペラ、タービン、ディスパーなどが挙げられる。
【0097】
-用途-
本発明の洗浄剤組成物は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させることから、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどの皮膚洗浄剤組成物に用いることができ、特にボディソープなどの液体皮膚洗浄剤組成物に好適に用いることができる。
【実施例0098】
以下に、本発明を実施例、比較例、及び処方例に基づいて更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例、及び処方例に制限されるものではない。
【0099】
実施例、比較例、及び処方例に記載の各成分の含有量は質量%で示し、全て純分換算した値である。
【0100】
(実施例1~8、及び比較例1~5)
下記表1~表3に示す組成となるように、各成分を所定量混合し、しっとり感増強剤、及び前記しっとり感増強剤を含む洗浄剤組成物(液体皮膚洗浄剤組成物)を製造した。
なお、pHは、pHメーター(HM-30R、TOA DKK社製)を用いて、25℃で測定し、各組成物において、pH(25℃)が10.2となるように水酸化カリウムの添加量を調整した。
【0101】
<評価>
[タオルドライ後の肌のしっとり感が強くなった感じ]
専門評価者が、作製した実施例1~8、及び比較例1~5の洗浄剤組成物を、1プッシュ分(約3g)手に取り、前腕内側部を4回擦った後、前記洗浄剤組成物を40℃の温水ですすぎ、タオルドライ後のしっとりした感が強くなった感じについて下記評価基準に従って評価した。「比較組成」は、しっとり感増強剤を含まないこと以外は、実施例1~5、及び比較例1~5と同様に作製した洗浄剤組成物である。評価が「◎」又は「○」の場合に、性能が良好であるとした。結果を表1~表3に示した。
-評価基準-
◎:比較組成よりも、タオルドライ後のしっとり感を強く感じる
〇:比較組成よりも、タオルドライ後のしっとり感をやや強く感じる
△:比較組成よりも、タオルドライ後のしっとり感をあまり強く感じない
×:比較組成よりも、タオルドライ後のしっとり感を強く感じない
【0102】
[すすぎ時の香りの嗜好性の良さ]
専門評価者が、作製した実施例1~8、及び比較例1~5の洗浄剤組成物を1プッシュ分(約3g)手に取り、前腕内側部を4回擦った後、前記洗浄剤組成物を40℃の温水ですすぎ、タオルドライ後の香りの嗜好性のよさについて下記評価基準に従って評価した。評価が「◎」又は「○」の場合に、性能が良好であるとした。結果を表1~表3に示した。
-評価基準-
◎:生活者に非常に好まれる香りである
〇:生活者に好まれる香りである
△:生活者にあまり好まれる香りではない
×:生活者に好まれる香りではない
【0103】
[すすぎ時の香りの清潔感イメージ]
専門評価者が、作製した実施例1~8、及び比較例1~5の洗浄剤組成物を1プッシュ分(約3g)手に取り、前腕内側部を4回擦った後、前記洗浄剤組成物を40℃の温水ですすぎ、タオルドライ後の香りの清潔感イメージについて下記評価基準に従って評価した。評価が「◎」又は「○」の場合に、性能が良好であるとした。結果を表1~表3に示した。
-評価基準-
◎:生活者に強く清潔感イメージを感じさせる香りである
〇:生活者に清潔感イメージを感じさせる香りである
△:生活者にあまり清潔感イメージを感じさせる香りではない
×:生活者に清潔感イメージを感じさせる香りではない
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【0106】
【表3】
【0107】
(処方例1~4)
下記表4の組成に従って、上記実施例及び比較例と同様にして処方例1~4の台所用洗浄剤組成物を調製し、各評価を行った。
【0108】
【表4】
【0109】
前記実施例、比較例、及び処方例で使用した各成分の詳細について、下記表5~表6に示す。
【0110】
【表5】
【0111】
【表6】
【0112】
※1:ラウリン酸カリウムは、ラウリン酸(NAA-122、日油株式会社製)を水酸化カリウム(AGC株式会社製、液体苛性カリ)で中和させて調製したものを使用した。
※2:ミリスチン酸カリウムは、ミリスチン酸(NAA-142、日油株式会社製)を水酸化カリウム(AGC株式会社製、液体苛性カリ)で中和させて調製したものを使用した。
【0113】
※3:ポリオキシエチレンアルキル(C12-14)エーテル硫酸ナトリウム(平均EO:1モル)の調製
4Lオートクレーブ中に原料アルコールとしてP&G社製の商品名CO1270アルコール(C12/C14=75%/25%,質量比)を400g及び反応用触媒として水酸化カリウム触媒0.8gを仕込み、オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。続いて、温度を180℃、圧力を0.3MPa以下に維持しつつ、エチレンオキサイド91gを導入し、反応させた。得られたポリオキシアルキレンエーテルの平均エチレンオキサイド付加モル数は1であった。
次に、このようにして得たアルコールエトキシレート237gを攪拌装置付の500mLフラスコに採り、窒素置換後、液体無水硫酸(サルファン)96gを、反応温度40℃に保ちながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。次いで、これを水酸化ナトリウム水溶液で中和することによりポリオキシエチレンアルキル(C12-14)エーテル硫酸ナトリウム(平均EO:1モル)を得た。
【産業上の利用可能性】
【0114】
本発明のしっとり感増強剤は、洗浄剤組成物などに対して付与した場合に、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させることから、例えば、洗浄剤組成物用のしっとり感を増強させるしっとり感増強剤として用いることができる。
本発明の洗浄剤組成物は、タオルドライ後の肌のしっとりした感触を強く感じさせることができ、すすぎ時の香りの嗜好性及び清潔感イメージを向上させることから、例えば、洗顔料、ハンドソープ、ボディソープ、クレンジングフォーム、メイク落としなどに用いることができ、特にボディソープに好適に用いることができる。