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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022049887
(43)【公開日】2022-03-30
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20220323BHJP
   G06Q 10/02 20120101ALI20220323BHJP
【FI】
G06Q50/12
G06Q10/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020156169
(22)【出願日】2020-09-17
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】516050094
【氏名又は名称】Cansell株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】山下 恭平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L049CC25
(57)【要約】
【課題】宿泊施設に連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能な技術を提供する。
【解決手段】プロセッサを備え、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、前記宿泊施設へ通知するステップと、前記リクエストに対する、前記宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスを受け付け、前記ユーザへ通知するステップと、前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、蓄積された前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報に基づき、前記宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報を、ユーザに提示するステップと、を実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップと、
前記リクエストに対する、前記宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスを前記ユーザへ通知するステップと、
前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、
蓄積された前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報に基づき、前記宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップにおいて、前記宿泊施設についての所定の条件を満たす1または複数の前記宿泊施設に対する、前記リクエストを受け付け、それぞれの前記宿泊施設へ通知する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記所定の条件として、前記宿泊施設の地域、環境、サービスのいずれか1つまたは複数に関する条件を含む、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップにおいて、前記宿泊に係る条件が、所定の要件を満たさない場合、前記リクエストを前記宿泊施設へ通知しない、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
前記宿泊に係る条件として、前記宿泊料金、前記宿泊の泊数のいずれかまたは両方を含む、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記レスポンスを前記ユーザへ通知するステップにおいて、前記宿泊施設から、前記ユーザの宿泊を許可するレスポンス、または拒否するレスポンスを受け付け、前記ユーザへ通知する、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記レスポンスを前記ユーザへ通知するステップにおいて、前記宿泊施設から、前記宿泊に係る条件では前記ユーザの宿泊を拒否するが、異なる条件で前記ユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付け、前記ユーザへ通知する、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップにおいて、1または複数の前記宿泊施設に対する前記リクエストを受け付け、それぞれの前記宿泊施設へ通知し、
前記レスポンスの情報を提示するステップにおいて、前記1または複数の宿泊施設に対する前記レスポンスの情報を提示する、請求項1から7のいずれかに記載のプログラム。
【請求項9】
前記レスポンスの情報を提示するステップにおいて、前記宿泊に係る条件が所定の範囲内の場合における、当該リクエストを許可する前記レスポンスの割合、当該リクエストを拒否する前記レスポンスの割合、当該リクエストに対して前記レスポンスが通知された割合のいずれか1つまたは複数を提示する、請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記レスポンスの情報を提示するステップにおいて、前記レスポンスが前記ユーザの宿泊を許可する場合における、前記ユーザからの前記リクエストの宿泊料金の統計情報を提示する、請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記ユーザが前記リクエストを入力する端末装置の画面上に、前記レスポンスの情報を提示する、請求項1から10のいずれかに記載のプログラム。
【請求項12】
前記レスポンスが前記ユーザの宿泊を許可する場合における、前記ユーザからの許諾の情報を受け付け、前記ユーザの前記宿泊施設への予約情報を登録する、請求項1から11に記載のプログラム。
【請求項13】
制御部を備える情報処理装置であって、
前記制御部は、
宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップと、
前記リクエストに対する、前記宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスを前記ユーザへ通知するステップと、
前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、
蓄積された前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報に基づき、前記宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる、情報処理装置。
【請求項14】
プロセッサを備えるコンピュータにより実行されるための方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、前記リクエストを前記宿泊施設へ通知するステップと、
前記リクエストに対する、前記宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスを前記ユーザへ通知するステップと、
前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、
蓄積された前記リクエストの情報、及び前記レスポンスの情報に基づき、前記宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
旅行や出張により、ある地域に数日間~数週間滞在する場合、ホテルのような宿泊施設に連続して宿泊、いわゆる連泊で宿泊することがある。宿泊施設としても、施設の稼働率を上げるためには、数日間~数週間滞在するような顧客に宿泊してほしいと考えるため、連泊する場合には1泊当たりの料金を安くする、連泊プランや長期滞在プランのような宿泊プランが設定されている。また、宿泊施設を予約するWebサービスにおいても、このような宿泊プランで検索することも可能になっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、連泊で滞在するための旅行費用を最小にするシステムおよび方法が開示されている。特許文献1では、複数の予約サイトの宿泊料金の情報を組み合わせることで、最も低い(安い)宿泊料金の情報を生成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2016-524215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載のシステムでは、最安値の宿泊情報を組み合わせているため、宿泊ごとに異なる部屋に宿泊する場合もあり、同じ宿泊施設内で部屋を移動しなければならない場合もある。
【0006】
商用の旅行や出張の場合、連泊する場合に施設内で仕事をすることもあり、同じ部屋に連続して宿泊することが望ましいため、宿泊ごとに部屋を移動しなければならないのは煩わしいことである。また、宿泊施設としては、連泊プランのような宿泊プランを設定していない場合であっても、一定の範囲で割引をしても連泊する宿泊客を受け入れたいと考える場合もあり、特許文献1に記載のシステムでは、このようなニーズには対応できていなかった。
【0007】
そこで、宿泊施設に連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一実施形態によると、プロセッサを備え、コンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。プログラムは、プロセッサに、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、リクエストを宿泊施設へ通知するステップと、リクエストに対する、宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスをユーザへ通知するステップと、リクエストの情報、及びレスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる。
【0009】
一実施形態によると、制御部を備える情報処理装置が提供される。制御部は、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、リクエストを宿泊施設へ通知するステップと、リクエストに対する、宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスをユーザへ通知するステップと、リクエストの情報、及びレスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる。
【0010】
一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータにより実行されるための方法が提供される。方法は、プロセッサが、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、リクエストを宿泊施設へ通知するステップと、リクエストに対する、宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスをユーザへ通知するステップと、リクエストの情報、及びレスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、宿泊施設を利用しようとするユーザから、連泊する場合の宿泊料金等のリクエストを受け付け、リクエストに対する宿泊施設からの可否のレスポンスをユーザに返信し、このような情報を蓄積する。そのため、宿泊施設に連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】リクエストシステム1の全体の構成を示す図である。
図2】第1の実施形態のリクエストシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態のリクエストシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20が記憶する施設データベース281、ユーザデータベース282のデータ構造を示す図である。
図5】サーバ20が記憶するリクエストデータベース283、レスポンスデータベース284のデータ構造を示す図である。
図6】第1の実施形態のリクエストシステム1により、過去のリクエストに対するレスポンスの情報を提示しながら、リクエストをユーザから受け付けて、当該リクエストに対するレスポンスをユーザに通知する流れの一例を示すフローチャートである。
図7】端末装置10において、リクエストを入力する画面上に、過去のリクエスト及びレスポンスに基づく情報を提示する画面例を示す図である。
図8】端末装置10において、リクエストを入力する画面上に、過去のリクエスト及びレスポンスに基づく情報を提示する画面例を示す図である。
図9】端末装置10において、リクエストに対するレスポンスを表示する画面例を示す図である。
図10】端末装置10において、リクエストに対するレスポンスを表示する画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0014】
<第1の実施の形態>
以下、リクエストシステム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0015】
<1 リクエストシステム1の全体構成>
図1は、リクエストシステム1の全体の構成を示す図である。リクエストシステム1は、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数で連続して宿泊、いわゆる連泊で宿泊する場合の宿泊料金等のリクエストを受け付け、リクエストに対する宿泊施設からの可否のレスポンスをユーザに返信し、このような情報を蓄積することで、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示するためのシステムである。
【0016】
図1に示すように、リクエストシステム1は、複数の端末装置(図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20と、外部サーバ30とを含む。端末装置10とサーバ20と外部サーバ30とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。
【0017】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0018】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20及び外部サーバ30と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
【0019】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネルや、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0020】
サーバ20は、宿泊施設に関する情報と、ユーザに関する情報と、ユーザから受け付けた、宿泊施設を連泊で利用する場合の宿泊料金等のリクエスト(以下、「リクエスト」という)と、宿泊施設から受け付けた、当該リクエストに対する可否のレスポンスとを管理する装置である。サーバ20は、過去のリクエストに対するレスポンスの情報、及び、ユーザのリクエストに対するレスポンスを端末装置10へ送信する。また、サーバ20は、ユーザからの許諾を受け付け、宿泊施設への予約を行う。
【0021】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0022】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD、SSDである。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0023】
外部サーバ30は、宿泊施設の施設管理者が管理し、当該施設へのリクエストに関する情報、及び、当該リクエストに対するレスポンスに関する情報等を管理する装置である。外部サーバ30は、例えば、宿泊施設の施設管理者が自己で管理するWebページ、あるいは、外部に委託するWebページにより、サーバ20からリクエストを受信して、当該リクエストに対するレスポンスをサーバ20へ送信する。
【0024】
外部サーバ30は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。外部サーバ30は、通信IF32と、入出力IF33と、メモリ35と、ストレージ36と、プロセッサ39とを備える。
【0025】
通信IF32は、外部サーバ30が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF33は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ35は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM等の揮発性のメモリである。ストレージ36は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD、SSDである。プロセッサ39は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0026】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、第1の実施形態のリクエストシステム1を構成する端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131及びディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、記憶部160と、制御部170とを含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0027】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0028】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0029】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部170へ与える。
【0030】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。なお、操作受付部130は、例えばキーボードやマウス等により構成してもよい。
【0031】
タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部170へ出力する。
【0032】
ディスプレイ132は、制御部170の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0033】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部170へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0034】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。
【0035】
記憶部160は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部160は、ユーザ情報161を記憶する。
【0036】
ユーザ情報161は、端末装置10を用いてリクエストを入力するユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、ユーザの氏名、属性情報等が含まれる。
【0037】
制御部170は、記憶部160に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部170は、例えば予め端末装置10にインストールされているアプリケーションである。制御部170は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部171と、送受信部172と、データ処理部173と、表示制御部174と、リクエスト入力部175と、予約部176としての機能を発揮する。
【0038】
入力操作受付部171は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0039】
送受信部172は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0040】
データ処理部173は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0041】
表示制御部174は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。表示制御部174は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0042】
リクエスト入力部175は、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストの入力を受け付ける処理を行う。具体的には、リクエスト入力部175は、ユーザが宿泊希望の宿泊施設(ホテル名等)、宿泊開始日、泊数、宿泊終了日、及び、当該泊数連続で宿泊する場合の希望の宿泊料金に関する情報の入力を受け付ける。ここでいう宿泊料金は、連泊の合計の宿泊料金であってもよく、一泊当たりの宿泊料金であってもよい。
【0043】
また、リクエスト入力部175は、ユーザが宿泊を希望する所定の地域(条件)の1または複数の宿泊施設に対するリクエストの入力を受け付けてもよく、特定のテーマ(条件)に該当する複数の宿泊施設に対するリクエストの入力を受け付けてもよい。所定の地域とは、地域名や住所等により示される範囲の地域に限られず、所定の施設(駅や空港、観光名所等)の近傍の地域や、鉄道路線や道路の沿線を含む概念である。特定のテーマとは、例えば環境に関する条件であり、かけ流しの温泉がある、海の近く、離島、避暑地等を含む。さらに、リクエスト入力部175は、ユーザが希望する宿泊条件(サービス)の入力を受け付けてもよい。宿泊条件としては、例えば、部屋のスタイル(洋室、和室など)、禁煙喫煙の種別、部屋の広さ、食事、設備、サービス及び眺め等を含む。リクエスト入力部175は、ユーザからリクエストを受け付けた後、サーバ20へ送信する。
【0044】
予約部176は、ユーザのリクエストを許可するレスポンスをサーバ20から受信した場合、ユーザからの許諾の情報を受け付け、ユーザの宿泊施設への予約情報を登録する処理を行う。予約部176は、例えば、サーバ20に対して、ユーザからの許諾の情報を受け付けることに応答し、ユーザのリクエストに沿って(連泊日数及び宿泊料金など)で、宿泊施設への予約情報をサーバ20へ送信して登録させ、自動的に予約処理を行う。
【0045】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、第1の実施形態のリクエストシステム1を構成するサーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0046】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0047】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、施設データベース281と、ユーザデータベース282と、リクエストデータベース283、レスポンスデータベース284等を記憶する。
【0048】
施設データベース281は、リクエストシステム1における宿泊施設に関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0049】
ユーザデータベース282は、リクエストシステム1を利用するユーザに関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0050】
リクエストデータベース283は、サーバ20がユーザから受け付けたリクエストに関する情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0051】
レスポンスデータベース284は、サーバ20が宿泊施設(外部サーバ30)から受け付けた、リクエストに対するレスポンスに関する情報である。詳細は後述する。
【0052】
制御部203は、サーバ20のプロセッサがプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、リクエスト受付モジュール2033、リクエスト通知モジュール2034、レスポンス受付モジュール2035、レスポンス通知モジュール2036、過去情報提示モジュール2037としての機能を発揮する。
【0053】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0054】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0055】
リクエスト受付モジュール2033は、端末装置10から、リクエストに関する情報を受け付けて、記憶部202に蓄積する処理を行う。具体的には、リクエスト受付モジュール2033は、リクエストに関する情報として、ユーザが宿泊希望の地域名又はホテル名、宿泊開始日、泊数、宿泊終了日、宿泊料金、及び宿泊条件などに関する情報を受け付ける。
【0056】
リクエスト通知モジュール2034は、リクエスト受付モジュール2033で受け付けたリクエストを、当該リクエストの宛先である宿泊施設へ通知する処理を行う。具体的には、ユーザが希望する宿泊施設(ホテル名等)、宿泊開始日、泊数、宿泊終了日、及び、当該泊数連続で宿泊する場合の希望の宿泊料金に関する情報を含むリクエストの情報を、当該リクエストの宛先である宿泊施設へ通知する。また、リクエスト通知モジュール2034は、リクエストの内容に対応して、当該リクエストを、所定の地域(条件)における1または複数の宿泊施設に通知してもよく、特定のテーマ(条件、環境)に該当する複数の宿泊施設に通知してもよい。さらに、リクエスト通知モジュール2034は、当該リクエストを、ユーザが希望する宿泊条件(サービス)を満たす1または複数の宿泊施設に通知してもよい。例えば、リクエスト通知モジュール2034は、ユーザが宿泊条件として禁煙部屋を指定した場合に、リクエストを、禁煙部屋を提供する1または複数の宿泊施設に送信する。
【0057】
なお、サーバ20は、宿泊施設の委託条件等により、リクエストに対するレスポンスの送信を自動的に決定することが可能である場合、サーバ20は、リクエストを宿泊施設に通知しなくてもよい。この場合、サーバ20は、リクエストに対してレスポンスを直接に生成して、端末装置10へ送信してもよい。また、リクエスト受付モジュール2033において受け付けた宿泊料金が所定の金額以下の場合、または宿泊の泊数が所定の泊数以下の場合、リクエスト通知モジュール2034は、リクエストを宿泊施設に通知しないこととしてもよい。例えば、各宿泊施設について、レスポンスを通知する一泊当たりの最低料金が設定されており、リクエストにおける一泊当たりの宿泊料金は、当該最低料金を下回る場合に、リクエストを宿泊施設に通知しない。
【0058】
レスポンス受付モジュール2035は、外部サーバ30(宿泊施設)から、リクエスト受付モジュール2033で受け付けたリクエストに対するレスポンスを受け付けて、記憶部202に蓄積する処理を行う。レスポンスは、リクエストに含まれる宿泊料金または連泊の日数の条件で、宿泊施設での宿泊が可能であるか否かを示す。リクエスト通知モジュール2034が複数の宿泊施設にリクエストを通知した場合、レスポンス受付モジュール2035は、複数の宿泊施設から、複数のレスポンスを受け付けてもよい。
【0059】
また、レスポンス受付モジュール2035は、外部サーバ30(宿泊施設)から、リクエスト受付モジュール2033で受け付けたリクエストにおける宿泊料金(宿泊に係る条件)では、ユーザの宿泊を拒否するが、異なる宿泊料金でユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けてもよい。例えば、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、一泊7000円は拒否するが、一泊8000円であれば許可する、というレスポンスである。さらに、レスポンス受付モジュール2035は、外部サーバ30(宿泊施設)から、リクエスト受付モジュール2033で受け付けたリクエストにおける宿泊料金の場合、通常提供するサービスとは異なるサービス(宿泊に係る条件)を提供することでユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けてもよい。例えば、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、通常は朝食付きであるが、一泊7000円の場合は朝食を提供しないことや、シーツ交換を省略することで宿泊を許可する、というレスポンスである。
【0060】
また、レスポンス受付モジュール2035は、外部サーバ30(宿泊施設)から、リクエスト受付モジュール2033で受け付けたリクエストにおける連泊の泊数(宿泊に係る条件)では、ユーザの宿泊を拒否するが、異なる連泊の泊数でユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けてもよい。例えば、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、一泊7000円で5泊は拒否するが、7泊であれば許可する、というレスポンスである。
【0061】
レスポンス通知モジュール2036は、レスポンス受付モジュール2035で受け付けたレスポンスを、当該レスポンスに対応するリクエストを送信したユーザに通知する処理を行う。レスポンス通知モジュール2036は、ユーザのリクエストに対するレスポンスを、端末装置10に表示させる。
【0062】
また、レスポンス受付モジュール2035において、複数の宿泊施設から複数のレスポンスを受け付けた場合、レスポンス通知モジュール2036は、複数のレスポンスを全てユーザに通知してもよく、ユーザにとって有利なレスポンスのみを通知してもよい。例えば、ユーザのリクエストに対して、許可するレスポンスと、拒否するレスポンスとの両方を受け付けた場合、レスポンス通知モジュール2036は、許可するレスポンスのみをユーザに提示する。また、許可するレスポンスが複数ある場合、レスポンス通知モジュール2036は、宿泊料金が一番低いレスポンスをユーザに提示する。
【0063】
さらに、リクエスト受付モジュール2033において受け付けた宿泊料金が所定の金額以下の場合、レスポンス通知モジュール2036は、レスポンスをユーザに通知しないこととしてもよい。例えば、各宿泊施設について、レスポンスを通知する一泊当たりの最低料金が設定されており、リクエストにおける一泊当たりの宿泊料金は、当該最低料金を下回る場合に、レスポンスをユーザに通知しない。
【0064】
過去情報提示モジュール2037は、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報を、ユーザに提示する。過去のリクエストに対するレスポンスの情報とは、具体的には、レスポンスがユーザの宿泊を許可する場合における、ユーザからのリクエストの宿泊料金の統計情報、具体的には平均値、中央値のいずれか一方または両方を含む。すなわち、連泊が許可された宿泊料金の相場を示す情報である。この宿泊料金の平均値や中央値は、過去のすべての情報から算出された値であってもよく、特定の時期的条件(過去3カ月以内、該当する曜日、該当する季節、繁忙期や閑散期等)における情報から算出された値であってもよい。過去情報提示モジュール2037は、当該過去のリクエストに対するレスポンスの情報を、端末装置10において、ユーザがリクエストを入力する画面上に表示させる。
【0065】
また、過去情報提示モジュール2037は、過去のリクエストに対するレスポンスの情報として、リクエストにおける宿泊料金が所定の範囲内の場合における、当該リクエストを許可するレスポンスの割合、リクエストを拒否するレスポンスの割合、のいずれか一方または両方を提示してもよく、リクエストにおける宿泊料金が所定の範囲内の場合における、リクエストに対してレスポンスが通知された割合を提示してもよい。さらに、過去情報提示モジュール2037は、宿泊施設が属する地域ごと、該当する特定のテーマ、または所定の条件ごとに、レスポンスの情報、例えばレスポンスがユーザの宿泊を許可する場合におけるレスポンスの情報を提示してもよい。
【0066】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶する施設データベース281、ユーザデータベース282のデータ構造を示す図である。また、図5は、サーバ20が記憶するリクエストデータベース283、レスポンスデータベース284のデータ構造を示す図である。
【0067】
図4に示すように、施設データベース281のレコードのそれぞれは、項目「施設ID」、項目「施設名」、項目「連絡先」、項目「プラン」等を含む。
【0068】
項目「施設ID」は、リクエストシステム1におけるリクエストの送付先である、宿泊施設それぞれを識別する情報である。施設IDは、他のデータベース間において情報を紐づけるためのキーとして利用される。
【0069】
項目「施設名」は、それぞれの宿泊施設の名称を示す情報である。
【0070】
項目「連絡先」は、それぞれの宿泊施設の連絡先を示す情報であり、例えばメールアドレス等が格納されている。
【0071】
項目「プラン」は、リクエストシステム1において宿泊施設を利用する際に、利用可能なプランの情報であり、例えば、宿泊施設における朝食付プランや素泊まりプランが挙げられる。なお、1の宿泊施設に対して複数の項目「プラン」が格納されてもよい。
【0072】
サーバ20は、リクエストシステム1を利用する宿泊施設やプランが新たに登録されることに伴って、施設データベース281に施設の登録を行い、施設データベース281を更新する。
【0073】
ユーザデータベース282のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」、項目「氏名」、項目「住所」、項目「連絡先」等を含む。
【0074】
項目「ユーザID」は、リクエストシステム1においてリクエストを入力するユーザそれぞれを識別する情報である。ユーザIDは、他のデータベース間において情報を紐づけるためのキーとして利用される。
【0075】
項目「氏名」は、それぞれのユーザの氏名を示す情報である。
【0076】
項目「住所」は、それぞれのユーザの住所を示す情報である。
【0077】
項目「連絡先」は、それぞれのユーザの連絡先を示す情報であり、例えば、連絡先の電話番号やメールアドレス、メッセンジャー等のID情報が格納されている。
【0078】
サーバ20は、リクエストシステム1を利用するユーザが新たに登録されることに伴って、ユーザデータベース282にユーザの登録を行い、ユーザデータベース282を更新する。
【0079】
図5に示すように、リクエストデータベース283のレコードのそれぞれは、項目「リクエストID」、項目「ユーザID」、項目「宿泊日数」、項目「宿泊人数」、項目「地域」、項目「宿泊料金」、項目「宿泊条件」等を含む。
【0080】
項目「リクエストID」は、リクエストシステム1においてユーザが入力したリクエストそれぞれを識別する情報である。リクエストIDは、他のデータベース間において情報を紐づけるためのキーとして利用される。
【0081】
項目「ユーザID」は、それぞれのリクエストを入力したユーザを識別する情報であり、ユーザデータベース282の同名項目に対応している。
【0082】
項目「宿泊日数」は、それぞれのリクエストにおける、連泊予定の泊数を示す情報であり、宿泊開始日に関する情報なども含む。
【0083】
項目「宿泊人数」は、それぞれのリクエストにおける、宿泊予定の人数を示す情報であり、部屋数に関する情報なども含む。
【0084】
項目「地域」は、それぞれのリクエストにおける、希望の宿泊地を示す情報であり、地域名又はホテル名を含む。
【0085】
項目「宿泊料金」は、それぞれのリクエストにおける、連泊する場合の宿泊料金を示す情報である。
【0086】
項目「宿泊条件」は、それぞれのリクエストにおける、宿泊条件について希望する条件を示す情報である。宿泊条件としては、例えば、部屋のスタイル(洋室、和室など)、禁煙喫煙の種別、部屋の広さ、食事、設備、サービス及び眺めなどを含む。
【0087】
サーバ20のリクエスト受付モジュール2033は、リクエストを新たに受け付けたことに伴って、リクエストデータベース283にリクエストの登録を行い、リクエストデータベース283を更新する。
【0088】
レスポンスデータベース284のレコードのそれぞれは、項目「リクエストID」、項目「レスポンスの有無」、項目「レスポンスID」、項目「施設ID」、項目「レスポンス内容」等を含む。
【0089】
項目「リクエストID」は、それぞれのレスポンスに対応するリクエストを識別する情報であり、リクエストデータベース283の同名項目に対応している。リクエストIDは、他のデータベース間において情報を紐づけるためのキーとして利用される。
【0090】
項目「レスポンスの有無」は、ぞれぞれのリクエストに対するレスポンスを受け付けたのか否か、またはレスポンスをユーザへ通知したか否かを示す情報である。
【0091】
項目「レスポンスID」は、それぞれのリクエストに対するレスポンスを識別する情報である。
【0092】
項目「施設ID」は、それぞれのレスポンスを作成した宿泊施設を識別する情報であり、施設データベース281の同名項目に対応している。
【0093】
項目「レスポンス内容」は、それぞれのレスポンスの内容を示す情報であり、例えば、リクエストを許可する旨、又は、リクエストにおける宿泊料金では拒否するが、異なる宿泊料金で許可する旨の情報などを含む。
【0094】
サーバ20のリクエスト受付モジュール2033は、リクエストを新たに受け付けたことに伴って、レスポンスデータベース284にレコード登録を行い、レスポンス受付モジュール2035は、レスポンスを新たに受け付けたことに伴って、レスポンスデータベース284にレスポンスの情報を格納し、レスポンスデータベース284を更新する。
【0095】
<3 動作>
以下、図6を参照しながら、第1の実施の形態におけるリクエストシステム1の各処理について説明する。
【0096】
図6は、第1の実施形態のリクエストシステム1により、過去のリクエストに対するレスポンスの情報を提示しながら、リクエストをユーザから受け付けて、当該リクエストに対するレスポンスをユーザに通知する流れの一例を示すフローチャートである。
【0097】
ステップS621において、サーバ20の過去情報提示モジュール2037は、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報を、ユーザに提示する。
【0098】
具体的には、サーバ20の過去情報提示モジュール2037は、レスポンスがユーザの宿泊を許可する場合における、ユーザからのリクエストの宿泊料金の統計情報、具体的には平均値、中央値のいずれか一方または両方を提示する。過去情報提示モジュール2037は、許可されたリクエストを抽出し、これらリクエストにおける宿泊料金の平均値又は中央値を算出し、ユーザに提示する。ここでいう宿泊料金は、一泊当たりの宿泊料金であってよい。
【0099】
また、過去情報提示モジュール2037は、宿泊施設が属する地域ごと、該当する特定のテーマ、または所定の条件ごとに、レスポンスの情報、例えばレスポンスがユーザの宿泊を許可する場合における、ユーザからのリクエストの宿泊料金の平均値、中央値のいずれか一方または両方を提示してもよい。例えば、過去情報提示モジュール2037は、ユーザが指定した地域における宿泊施設へ送信され、かつ許可された過去のリクエストを抽出し、これらリクエストにおける宿泊料金の平均値又は中央値を算出し、ユーザに提示する。ここでいう宿泊料金は、一泊当たりの宿泊料金であってよい。
【0100】
また、過去情報提示モジュール2037は、リクエストにおける宿泊料金が所定の範囲内の場合における、当該リクエストを許可するレスポンスの割合、リクエストを拒否するレスポンスの割合、のいずれか一方または両方を提示する。例えば、過去情報提示モジュール2037は、一泊当たりの宿泊料金について複数の料金範囲を設定し、それぞれの料金範囲に該当するリクエストを抽出し、これらリクエストが許可される割合、及び拒否される割合を算出し、ユーザに提示する。
【0101】
また、過去情報提示モジュール2037は、リクエストにおける宿泊料金が所定の範囲内の場合における、リクエストに対してレスポンスが通知された割合を提示する。例えば、過去情報提示モジュール2037は、一泊当たりの宿泊料金について複数の料金範囲を設定し、それぞれの料金範囲に該当するリクエストを抽出し、これらリクエストに対してレスポンスが通知された割合を算出し、ユーザに提示する。
【0102】
ステップS611において、端末装置10の表示制御部174は、サーバ20が提示した過去のリクエストに対するレスポンスの情報を、リクエストを入力する画面上に表示する。例えば、表示制御部174は、ユーザがリクエストを入力する際に、許可された過去のリクエストにおける宿泊料金の平均値を表示する。
【0103】
これにより、ユーザが宿泊施設に連泊のリクエストを送る際、過去のリクエスト及びレスポンスの情報は提示されているので、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を把握することが可能になる。
【0104】
ステップS612において、端末装置10のリクエスト入力部175は、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストの入力を受け付ける。
【0105】
具体的には、リクエスト入力部175は、ユーザが宿泊希望の地域名又はホテル名、宿泊開始日、泊数、宿泊終了日、及び、当該泊数連続で宿泊する場合の希望の宿泊料金に関する情報の入力を受け付ける。ここでいう宿泊料金は、連泊の合計の宿泊料金であってよいし、一泊当たりの宿泊料金であってもよい。
【0106】
なお、リクエスト入力部175は、ユーザが希望する所定の地域、特定のテーマ、または宿泊条件の入力を受け付けてもよい。リクエスト入力部175は、ユーザからリクエストを受け付けた後、サーバ20へ送信する。
【0107】
ステップS622において、サーバ20のリクエスト受付モジュール2033は、端末装置10から、ユーザのリクエストを受け付けて、リクエスト通知モジュール2034は、当該リクエストを宿泊施設へ通知する。
【0108】
リクエスト通知モジュール2034は、リクエストを、所定の地域における1または複数の宿泊施設に通知してよい。例えば、リクエスト通知モジュール2034は、リクエストを、ユーザが指定した宿泊希望の地域、又は、ユーザの付近における1または複数の宿泊施設に送信する。また、リクエスト通知モジュール2034は、リクエストを、所定の条件を満たす1または複数の宿泊施設に通知してもよい。例えば、リクエスト通知モジュール2034は、ユーザが宿泊条件として禁煙部屋を指定した場合に、リクエストを、禁煙部屋を提供する1または複数の宿泊施設に送信する。また、リクエスト受付モジュール2033において受け付けた宿泊料金が所定の金額以下の場合、または宿泊の泊数が所定の泊数以下の場合、リクエスト通知モジュール2034は、リクエストを宿泊施設に通知しないこととしてもよい。
【0109】
これにより、ユーザは、希望する連泊の泊数及び宿泊料金を含むリクエストを宿泊施設へ送信することができる。
【0110】
ステップS631において、外部サーバ30(宿泊施設)は、サーバ20から、ユーザのリクエストを受信し、当該リクエストに対して、レスポンスを生成し、サーバ20に送信する。当該レスポンスは、ユーザのリクエストに沿った宿泊の可否を示す。
【0111】
ステップS623において、サーバ20のレスポンス受付モジュール2035は、外部サーバ30から、リクエストに対するレスポンスを受け付ける。
【0112】
例えば、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊施設から、リクエストにおける宿泊料金で、ユーザの宿泊を許可するレスポンス、または拒否するレスポンスを受け付けることとしてよい。つまり、レスポンスは、リクエストにおける宿泊料金により決められる。例えば、宿泊施設での連泊が許可される一泊当たりの最低料金は設定されており、リクエストにおける一泊当たりの宿泊料金は、当該最低料金を上回る場合に、リクエストは許可される一方、リクエストにおける一泊当たりの宿泊料金は、当該最低料金を下回る場合に、リクエストは拒否される。
【0113】
また、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊施設から、リクエストにおける宿泊料金ではユーザの宿泊を拒否するが、異なる宿泊料金でユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けることとしてよい。例えば、レスポンスは、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、一泊7000は拒否するが、一泊8000になると許可する旨の情報を含む。
【0114】
また、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊施設から、リクエストにおける宿泊料金の場合、通常提供するサービスとは異なるサービスを提供することでユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けることとしてよい。例えば、レスポンスは、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、宿泊を許可し、通常は朝食付きだが、7000円では朝食を提供しない旨の情報を含む。
【0115】
また、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊料金が所定の金額以下の場合、レスポンスをユーザに通知しない。例えば、各宿泊施設について、レスポンスを通知する一泊当たりの最低料金が設定されており、リクエストにおける一泊当たりの宿泊料金は、当該最低料金を下回る場合に、レスポンスをユーザに通知しない。
【0116】
また、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊施設から、リクエストにおける連泊の泊数で、ユーザの宿泊を許可するレスポンス、または拒否するレスポンスを受け付けることとしてよい。つまり、レスポンスは、リクエストにおける連泊の泊数により決められる。例えば、宿泊施設での連泊が許可される最低泊数は設定されており、リクエストにおける連泊の泊数は、当該最低泊数を上回る場合に、リクエストは許可される一方、リクエストにおける連泊の泊数は、当該最低泊数を下回る場合に、リクエストは拒否される。
【0117】
また、レスポンス受付モジュール2035は、宿泊施設から、ユーザがリクエストする連泊の泊数ではユーザの宿泊を拒否するが、異なる連泊の泊数でユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付けることとしてよい。例えば、レスポンスは、一泊7000円で5泊を希望するというリクエストに対して、一泊7000円で5泊は拒否するが、一泊7000円で7泊になると許可する旨の情報を含む。
【0118】
これにより、連泊のリクエストに含まれる宿泊料金及び連泊の泊数で、レスポンスの有無及びレスポンスの内容を決定することができる。そのため、適切な宿泊料金を含むリクエストを送るように促し、連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【0119】
ステップS613において、端末装置10のリクエスト入力部175は、サーバ20から、リクエストに対するレスポンスを受信して表示する。
【0120】
これにより、ユーザは、希望する連泊の泊数及び宿泊料金を含むリクエストに対して、宿泊施設からのレスポンスを受けることができる。
【0121】
ステップS614において、端末装置10の予約部176は、ステップS614におけるレスポンスがユーザのリクエストを許可するものである場合、ユーザからの許諾の情報を受け付け、ユーザの宿泊施設への予約情報を登録する。予約部176は、ユーザからの許諾の情報を受け付けることに応答し、ユーザのリクエストに沿って(連泊日数及び宿泊料金など)で、宿泊施設への予約情報を登録する。
【0122】
これにより、ユーザのリクエストに沿って、宿泊施設への予約処理を自動的に行うことができる。
【0123】
ステップS624において、サーバ20のリクエスト受付モジュール2033及びレスポンス受付モジュール2035は、リクエストの情報及びレスポンスの情報を記憶部202に蓄積する。蓄積されたリクエストの情報及びレスポンスの情報は、ステップS621において、宿泊施設への過去の前記リクエストに対する前記レスポンスの情報をユーザに提示するために用いられる。
【0124】
これにより、過去のリクエスト及びレスポンスに関する情報を蓄積して解析し、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を提示することができる。
【0125】
ステップS625において、サーバ20は、各データベースを更新する。
【0126】
以上のように、リクエストシステム1では、宿泊施設を利用しようとするユーザから、連泊する場合の宿泊料金等のリクエストを受け付け、リクエストに対する宿泊施設からの可否のレスポンスをユーザに返信し、このような情報を蓄積することができる。また、ユーザが宿泊施設にリクエストを送る際に、蓄積されたリクエストの情報及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示することができる。
【0127】
そのため、ユーザが宿泊施設に連泊のリクエストを送る際、過去のリクエスト及びレスポンスの情報は提示されているので、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を把握することが可能になる。これにより、適切な宿泊料金を含むリクエストを送るように促し、連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【0128】
<4 画面例>
以下、図7ないし図10を参照しながら、リクエストシステム1における端末装置10の画面例について説明する。
【0129】
図7図8は、端末装置10において、リクエストを入力する画面上に、過去のリクエスト及びレスポンスに基づく情報を提示する画面例を示す図である。図6のステップS611、612に相当する。
【0130】
図7に示すように、端末装置10のディスプレイ132において、リクエストを入力する領域132a、過去のリクエスト及びレスポンスに基づく情報を表示する領域132b1、及び、リクエストを送るための領域132cが表示されている。領域132aは、ユーザから、希望の連泊泊数及び宿泊料金などに関する情報の入力を受け付ける箇所である。領域132b1には、過去のリクエスト及びレスポンスに基づき、許可されたリクエストにおける宿泊料金の平均値が表示されている。また、領域132b1には、地域ごとに、許可されたリクエストにおける宿泊料金の平均値が表示されている。
【0131】
領域132b1には、所定の条件ごとに、許可されたリクエストにおける宿泊料金の平均値を表示してよく、例えば、許可され、かつ、朝食付きの宿泊条件を含むリクエストにおける宿泊料金の平均値は表示されている。
【0132】
これにより、ユーザが宿泊施設に連泊のリクエストを送る際、過去のリクエスト及びレスポンスの情報は提示されているので、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を把握することが可能になる。そのため、適切な宿泊料金を含むリクエストを送るように促し、連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【0133】
図8に示すように、端末装置10のディスプレイ132において、リクエストを入力する領域132a、過去のリクエスト及びレスポンスに基づく情報を表示する領域132b2、及び、リクエストを送るための領域132cが表示されている。領域132aは、ユーザから、希望の連泊泊数及び宿泊料金などに関する情報の入力を受け付ける箇所である。領域132b2には、過去のリクエスト及びレスポンスに基づき、リクエストにおける宿泊料金がそれぞれの料金範囲に該当する場合に、許可される割合が表示されている。それぞれの割合は、ユーザが視認可能なように異なる態様(例えば異なる色)で表示されており、許可される割合が一番高い料金範囲は、リクエストの入力におすすめの宿泊料金として表示されている。
【0134】
なお、領域132b2には、過去のリクエスト及びレスポンスに基づき、リクエストにおける宿泊料金がそれぞれの料金範囲に該当する場合に、拒否される割合を表示してもよい。また、リクエストにおける宿泊料金がそれぞれの料金範囲に該当する場合に、レスポンスが通知された割合を表示してもよい。
【0135】
これにより、ユーザは、宿泊施設に連泊のリクエストを送る際、過去のリクエスト及びレスポンスの情報は提示されているので、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を把握することが可能になる。そのため、適切な宿泊料金を含むリクエストを送るように促し、連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【0136】
図9図10は、端末装置10において、ユーザの連泊のリクエストに対するレスポンスを表示する画面例を示す図である。図6のステップS613に相当する。
【0137】
図9に示すように、端末装置10のディスプレイ132において、ユーザの連泊のリクエストに対するレスポンスを表示する領域132d1、及び、ユーザからの許諾を受け付けて予約情報を登録するための領域132eが表示されている。領域132d1には、ユーザの連泊のリクエストが許可される旨のレスポンスが表示されている。領域132eにより、ユーザからの許諾を受け付けると、端末装置10は、ユーザのリクエストに沿って(連泊日数及び宿泊料金など)で、宿泊施設への予約情報を登録する。
【0138】
これにより、ユーザの連泊のリクエストに対するレスポンスを表示しながら、ユーザのリクエストに沿って、宿泊施設への予約処理を自動的に行うことができる。
【0139】
図10に示すように、端末装置10のディスプレイ132において、ユーザの連泊のリクエストに対するレスポンスを表示する領域132d2、及び、ユーザからリクエストを変更するための領域132fが表示されている。領域132d2には、ユーザの連泊のリクエストが拒否されるが、異なる宿泊料金に変更すれば許可される旨のレスポンスは表示されている。領域132fにより、レスポンスに応じてリクエストにおける宿泊料金を変更する操作を受け付ける。
【0140】
これにより、ユーザの連泊のリクエストに対するレスポンスを表示しながら、レスポンスに応じてリクエストを変更することができる。
【0141】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、リクエストシステム1では、宿泊施設を利用しようとするユーザから、連泊する場合の宿泊料金等のリクエストを受け付け、リクエストに対する宿泊施設からの可否のレスポンスをユーザに返信し、このような情報を蓄積することができる。また、ユーザが宿泊施設にリクエストを送る際に、蓄積されたリクエストの情報及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報をユーザに提示することができる。
【0142】
そのため、ユーザが宿泊施設に連泊のリクエストを送る際、過去のリクエスト及びレスポンスの情報は提示されているので、連泊する際に利用可能な宿泊料金の相場を把握することが可能になる。これにより、適切な宿泊料金を含むリクエストを送るように促し、連泊する場合の宿泊料金を最適化することが可能である。
【0143】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0144】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0145】
(付記1)プロセッサを備え、コンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、宿泊施設を利用しようとするユーザから、複数の泊数連続で宿泊する場合の宿泊料金のリクエストを受け付け、リクエストを宿泊施設へ通知するステップと、リクエストに対する、宿泊施設からの宿泊の可否についてのレスポンスをユーザへ通知するステップと、リクエストの情報、及びレスポンスの情報を取得して蓄積するステップと、蓄積されたリクエストの情報、及びレスポンスの情報に基づき、宿泊施設への過去のリクエストに対するレスポンスの情報を、ユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【0146】
(付記2)リクエストを宿泊施設へ通知するステップにおいて、宿泊施設についての所定の条件を満たす1または複数の宿泊施設に対する、リクエストを受け付け、それぞれの宿泊施設へ通知する、(付記1)に記載のプログラム。
【0147】
(付記3)所定の条件として、宿泊施設の地域、環境、サービスのいずれか1つまたは複数に関する条件を含む、(付記2)に記載のプログラム。
【0148】
(付記4)リクエストを宿泊施設へ通知するステップにおいて、宿泊に係る条件が、所定の要件を満たさない場合、リクエストを宿泊施設へ通知しない、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
【0149】
(付記5)宿泊に係る条件として、宿泊料金、宿泊の泊数のいずれかまたは両方を含む、(付記4)に記載のプログラム。
【0150】
(付記6)レスポンスをユーザへ通知するステップにおいて、宿泊施設から、ユーザの宿泊を許可するレスポンス、または拒否するレスポンスを受け付け、ユーザへ通知する、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
【0151】
(付記7)レスポンスをユーザへ通知するステップにおいて、宿泊施設から、宿泊に係る条件ではユーザの宿泊を拒否するが、異なる条件でユーザの宿泊を許可するレスポンスを受け付け、ユーザへ通知する、(付記1)から(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
【0152】
(付記8)リクエストを宿泊施設へ通知するステップにおいて、1または複数の宿泊施設に対するリクエストを受け付け、それぞれの宿泊施設へ通知し、レスポンスの情報を提示するステップにおいて、1または複数の宿泊施設に対するレスポンスの情報を提示する、(付記1)から(付記7)に記載のプログラム。
【0153】
(付記9)レスポンスの情報を提示するステップにおいて、宿泊に係る条件が所定の範囲内の場合における、当該リクエストを許可するレスポンスの割合、当該リクエストを拒否するレスポンスの割合、当該リクエストに対してレスポンスが通知された割合のいずれか1つまたは複数を提示する、(付記1)から(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
【0154】
(付記10)レスポンスの情報を提示するステップにおいて、レスポンスがユーザの宿泊を許可する場合における、ユーザからのリクエストの宿泊料金の統計情報を提示する、(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
【0155】
(付記11)ユーザがリクエストを入力する端末装置の画面上に、レスポンスの情報を提示する、(付記1)から(付記10)のいずれかに記載のプログラム。
【0156】
(付記12)レスポンスがユーザの宿泊を許可する場合における、ユーザからの許諾の情報を受け付け、ユーザの宿泊施設への予約情報を登録する、(付記1)から(付記11)のいずれかに記載のプログラム。
【符号の説明】
【0157】
10 端末装置、20 サーバ、30 外部サーバ、80 ネットワーク、130 操作受付部、161 ユーザ情報、22 通信IF、23 入出力IF、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、201 通信部、202 記憶部、281 施設データベース、282 ユーザデータベース、283 リクエストデータベース、284 レスポンスデータベース、203 制御部、2031 受信制御モジュール、2032 送信制御モジュール、2033 リクエスト受付モジュール、2034 リクエスト通知モジュール、2035 レスポンス受付モジュール、2036 レスポンス通知モジュール、3027 過去情報提示モジュール
図1
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図10