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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051436
(43)【公開日】2022-03-31
(54)【発明の名称】抽出バッグ
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/06 20060101AFI20220324BHJP
   A47J 31/02 20060101ALI20220324BHJP
   B65D 77/00 20060101ALI20220324BHJP
   B65D 85/812 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
A47J31/06 160
A47J31/02
B65D77/00 J
B65D85/812
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020157916
(22)【出願日】2020-09-18
(71)【出願人】
【識別番号】397018187
【氏名又は名称】東京アライドコーヒーロースターズ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】396015057
【氏名又は名称】大紀商事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000224
【氏名又は名称】特許業務法人田治米国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 文也
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 裕之
(72)【発明者】
【氏名】角谷 亜希子
【テーマコード(参考)】
3E067
4B104
【Fターム(参考)】
3E067AB24
3E067BA12A
3E067BB01A
3E067BB06A
3E067CA08
3E067EE17
3E067FA01
3E067FB17
4B104AA06
4B104AA09
4B104BA77
4B104EA20
4B104EA25
(57)【要約】
【課題】抽出材料が充填されている袋本体を湯に浸漬させて抽出液を得る抽出バッグであって、種々のカップに簡単にセットでき、抽出に要する時間が短縮し、工業的に安価に製造できるものを提供する。
【解決手段】抽出バッグ1Aが、通水濾過性シートから形成された袋本体3、薄板状材料で形成された掛止部材10、及び袋本体3内に充填された抽出材料を有する。掛止部材10は袋本体3の一つの面の上辺3a寄りに設けられた貼着部11と、袋本体3から引き起こし可能に設けられたフック部12を有し、フック部12は下に凸の形状を有し、その一方の端部が貼着部11と連続する。貼着部11は前記連続する部分よりも下側に該貼着部と袋本体との貼着領域11mを有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通水濾過性シートから形成された袋本体、薄板状材料で形成された掛止部材、及び袋本体内に充填された抽出材料、を有する抽出バッグであって、
掛止部材は袋本体の一つの面の上辺寄りに設けられた貼着部と、袋本体から引き起こし可能に設けられたフック部を有し、
フック部は下に凸の形状を有し、その一方の端部が貼着部と連続し、
貼着部は少なくとも前記連続する部分よりも下側に該貼着部と袋本体との貼着領域を有する抽出バッグ。
【請求項2】
掛止部材が、袋本体の前記一方の面の面内に設けられている請求項1記載の抽出バッグ。
【請求項3】
フック部が下に凸の湾曲部を有し、湾曲部の上側に形成される凹みの深さDと凹みの開口部の幅Wとの比D/Wが0.3以上である請求項1又は2記載の抽出バッグ。
【請求項4】
フック部が、貼着部の側部に沿って形成された部分を有する請求項1~3のいずれかに記載の抽出バッグ。
【請求項5】
フック部が、貼着部の外周の3/4以上に沿って形成されている請求項4記載の抽出バッグ。
【請求項6】
フック部が、貼着部と連続する部分の近傍に、貼着部と隣接する水平部分を有する請求項1~5のいずれかに記載の抽出バッグ。
【請求項7】
袋本体が互いに対向する面を有し、掛止部材が設けられている面と対向する面に薄板状材料で形成された補強片が設けられ、該補強片が袋本体の上辺から下辺側に延び、袋本体の上辺で掛止部材と連続している請求項1~6のいずれかに記載の抽出バッグ。
【請求項8】
抽出材料がフレークコーヒー粉である請求項1~7のいずれかに記載の抽出バッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通水濾過性シート製の袋本体に充填された抽出材料を湯に浸漬して抽出液を得る抽出バッグに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、緑茶、紅茶、ウーロン茶などの飲料を手軽にいれるために、吊し糸付きの通水性の袋本体にこれらの茶葉が充填されたティーバッグが広く用いられている。コーヒーについても、コーヒー粉に注湯するドリップタイプの抽出バッグの他に、コーヒー粉が充填された袋本体を湯に浸漬させるティーバッグタイプのコーヒー抽出バッグが使用されている。
【0003】
しかしながら、ティーバッグタイプのコーヒー抽出バッグを湯に浸漬しようとしても、コーヒー粉に二酸化炭素が含まれるためにコーヒー粉が充填された袋本体は湯中で浮き上がり易く、コーヒーを効率よく抽出することが難しい。そこで、薄板状部材で形成された、上辺部とフック片本体部と支持片からなるフック片の上辺部を袋本体の片面に貼着しておき、コーヒー粉が充填された袋本体が湯中で浮き上がらないように、フック片本体部から折り曲げた支持片をカップの側壁に突き当てるように接触させることでフック片をカップの側壁に固定するものが提案されている(特許文献1)。
【0004】
また、コーヒー粉が充填された袋本体がカップ内に垂れ下がった状態を形成するために、フック部を有する掛止部材を袋本体の上部から突出させ、フック部をカップの取っ手に掛けることが提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】登録実用新案第3140084号
【特許文献2】登録実用新案第3205859号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、コーヒー粉が充填された袋本体を湯に浸漬させる従来のコーヒー抽出バッグのうち、フック片から折り曲げた支持片をカップの側壁に突き当てるもの(特許文献1)は、上辺部とフック片本体部を折り曲げ、さらにフック片本体部と支持片を折り曲げ、該支持片をカップの側壁に突き当てる操作が煩雑である。また、この抽出バッグをセットする場合には、まずフック片本体部と袋本体とでカップの開口部壁を挟むようにしてフック片本体部をカップの開口部壁に掛けることとなる。このフック片本体部のカップへの掛け方では、カップが深く、袋本体がカップの底で支持されない場合には、抽出バッグの自重をフック片本体部と袋本体との挟持では支えることができず、抽出バッグがカップ内に落ちてしまい、抽出バッグを本来の状態にセットできない場合がある。
【0007】
一方、フック部をカップの取っ手に掛止させる従来の抽出バッグ(特許文献2)は、取っ手の無いカップには掛止させにくい。即ち、フック部をカップの開口部の縁に掛けると、引っかかりが浅くなってしまう。また、フック部をカップの取っ手に掛止させた場合にも、開口部の縁に掛止させた場合にも、カップ内に注湯した場合の袋本体の浮き上がりを抑制することができず、抽出に長時間を要してしまう。さらに、この抽出バッグは、その構成上、縦型充填包装機を用いて抽出バッグを工業的に安価に製造することができない。
【0008】
これに対し、本発明は、コーヒー粉等の抽出材料が充填されている袋本体を湯に浸漬させることにより抽出液を得るティーバッグタイプの抽出バッグであって、種々のカップに極めて簡単にセットすることができ、抽出に要する時間を短縮することができ、また、工業的に安価に製造することのできる抽出バッグを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、抽出バッグの袋本体の片面に、袋本体に貼着した貼着部と、袋本体から引き起こし可能なフック部とを有する掛止部材を設け、フック部をカップの取っ手に引っ掛けられるようにフック部を下に凸の形状とすると、抽出バッグをカップにセットするときに、貼着部とフック部とでカップの開口部の縁を挟むことができるので、カップの深さの如何に関わりなく種々のカップに簡便かつ確実に抽出バッグをセットすることができ、さらにカップの取っ手にフック部を引っ掛けることにより、より確実に抽出バッグをカップにセットすることができること、そして抽出バッグをセットしたカップに注湯し、袋本体に浮き上がりが生じても、その浮き上がりを抑制できること、また、貼着部とフック部とでカップの開口部の縁を挟むことは、取っ手の無いカップで簡便に抽出バッグをセットする点でも、袋本体の浮き上がりを抑制する点でも有効であることを想到し、本発明を完成させた。
【0010】
即ち、本発明は、通水濾過性シートから形成された袋本体、薄板状材料で形成された掛止部材、及び袋本体内に充填された抽出材料、を有する抽出バッグであって、
掛止部材は袋本体の一つの面の上辺寄りに設けられた貼着部と、袋本体から引き起こし可能に設けられたフック部を有し、
フック部は下に凸の形状を有し、その一方の端部が貼着部と連続し、
貼着部は少なくとも前記連続する部分よりも下側に該貼着部と袋本体との貼着領域を有する抽出バッグを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の抽出バッグによれば、取っ手付きのカップにセットする場合に、まず、貼着部とフック部とで容易にカップの開口部の縁を挟むことができ、さらにフック部をカップの取っ手に引っ掛けることができる。開口部の縁を挟むことにより、カップの深さの如何に関わらず、確実に抽出バッグをカップにセットすることができ、袋本体の浮き上がりを抑制することも可能となる。また、取っ手にフック部を引っ掛けることで、袋本体が浮き上がる場合でも抽出バッグをカップにセットした状態を確実に維持することができ、さらに袋本体が浮き上がる場合の最高位置を規制できるので袋本体が湯に浸り、袋内に湯が浸透していくことを確保できる。よって、抽出材料がコーヒー粉のように袋本体が湯内で浮き上がり易い場合でも、抽出バッグはカップに適正にセットされた状態を維持し、速やかに所期の濃さの抽出液を得ることができる。
【0012】
なお、貼着部とフック部とでカップの開口部の縁を挟んだ場合の上述の効果は、取っ手のないカップにおいても得ることができる。
【0013】
また、本発明の抽出バッグにおいて、抽出材料としてフレークコーヒー粉を使用した場合は、フレーク加工をしていない一般的なコーヒー粉を使用する場合に比して、袋本体に注湯した場合の袋本体の浮き上がりを抑制することができる。
【0014】
さらに、本発明の抽出バッグは、縦型充填包装機を用いて工業的に安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、実施例の抽出バッグ1Aの未使用状態の平面図である。
図2A図2Aは、実施例の抽出バッグ1Aの使用方法を説明する斜視図である。
図2B図2Bは、実施例の抽出バッグ1Aの使用方法を説明する斜視図である。
図2C図2Cは、実施例の抽出バッグ1Aの使用方法を説明する斜視図である。
図3図3は、抽出バッグ製造用シートの平面図である。
図4図4は、実施例の抽出バッグ1Aの製造方法の説明図である。
図5図5は、実施例の抽出バッグ1Bの未使用状態の平面図である。
図6図6は、抽出バッグ1Zの使用状態の斜視図である。
図7図7は、実施例の抽出バッグ1Cの未使用状態の平面図である。
図8図8は、実施例の抽出バッグ1Dの未使用状態の平面図である。
図9図9は、実施例の抽出バッグ1Eの未使用状態の平面図である。
図10図10は、実施例の抽出バッグ1Fの未使用状態の平面図である。
図11図11は、実施例の抽出バッグ1Gの未使用状態の平面図である。
図12A図12Aは、実施例の抽出バッグ1Gの使用状態の斜視図である。
図12B図12Bは、実施例の抽出バッグ1Gの使用状態の斜視図である。
図13図13は、実施例の抽出バッグ1Hの未使用状態の平面図である。
図14図14は、実施例の抽出バッグ1Hの使用状態の斜視図である。
図15図15は、実施例の抽出バッグ1Iの未使用状態の平面図である。
図16図16は、実施例の抽出バッグ1Jの未使用状態の平面図である。
図17図17は、実施例の抽出バッグ1Jの使用状態の斜視図である。
図18図18は、実施例の抽出バッグ1Jの使用状態の斜視図である。
図19A図19Aは、実施例の抽出バッグ1Kの未使用状態の平面図である。
図19B図19Bは、実施例の抽出バッグ1Kの未使用状態の背面図である。
図20A図20Aは、実施例の抽出バッグ1Kの使用状態の斜視図である。
図20B図20Bは、実施例の抽出バッグ1Kの使用状態の斜視図である。
図21A図21Aは、実施例の抽出バッグ1Kの使用状態の斜視図である。
図21B図21Bは、実施例の抽出バッグ1Kの使用状態の斜視図である。
図22図22は、抽出バッグ製造用シートの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ本発明を具体的に説明する。なお、各図中、同一符号は同一又は同等の構成要素を表している。
【0017】
(全体構成)
図1は、本発明の一実施例の抽出バッグ1Aの未使用状態の平面図である。
この抽出バッグ1Aは、通水濾過性シートから形成された袋本体3、薄板状材料で形成された掛止部材10、及び袋本体3内に充填された抽出材料を有する。本実施例において、袋本体3は平袋となっており、対向する2面を有する。
【0018】
掛止部材10は、袋本体3の一つの面の上辺3a寄りに設けられた貼着部11と、袋本体3から引き起こし可能に設けられたフック部12を有する。貼着部11とフック部12を有する掛止部材10は、袋本体の反対面には設けられていない。
【0019】
抽出バッグ1Aを、充填包装機を用いて工業的に安価に製造できるようにするため、図1に示した、フック部12が袋本体3から引き起こされていない状態の平面図において、掛止部材10は、袋本体3の対向する2辺(上辺3a、下辺3b)と重ならず、該2辺に挟まれた1辺(側辺3c)とも重ならないように設けられ、好ましくは、袋本体3の一つの面内に設けられる。これにより、後述するように長尺の通水濾過性シート21に所定間隔で掛止部材10を配置した抽出バッグ製造用シート20(図3)を充填包装機にかけ、所謂縦シール及び横シールを行うことが可能となり、抽出バッグ1Aを工業的に安価に製造することが可能となる。
【0020】
また、掛止部材10が袋本体3の上辺3a寄りに設けられているとは、掛止部材10と袋本体の上辺3aとの距離が、掛止部材10と袋本体の下辺3bとの距離よりも短いことをいう。掛止部材10は袋本体3の上辺3aから上方に突出していてもよい。
【0021】
貼着部11は袋本体3と熱溶着、接着剤等により貼着している。本発明において貼着部11の袋本体3との貼着領域11mは、少なくとも、フック部12が貼着部11と連続する部分よりも下側にある。図1に示した実施例の抽出バッグ1Aでは、フック部12が貼着部11と連続する部分よりも下側であって、略矩形の貼着部11の下から約2/3の領域が貼着領域11mとなり、その上側が非貼着領域11nとなっている。なお、本発明において貼着領域11mは、少なくとも、フック部12が貼着部11と連続する部分よりも下側に形成されていればよく、図示した態様に限られない。図5に示す抽出バッグ1Bのように、貼着部11の略全体を袋本体3と貼着してもよい。ただし、フック部12を引き起こして抽出バッグ1Aをカップ100に掛止する際に(図2A)に、フック部12が貼着部11と連続する部分又はその近傍へ曲げ応力が集中して折れ線が形成され、フック部12と貼着部11とでカップ100の開口部の縁102を挟み込む力が低減することを防止する点から、掛止部材の剛軟度に応じて、フック部12が貼着部11と連続する部分又はその近傍は非貼着領域11nとすることが好ましい。
【0022】
一方、図1に示した抽出バッグ1Aにおいて、貼着部11の上部半分が袋本体3に貼着され、貼着部11の下部半分が袋本体3に貼着されていない状態では、図6に示す抽出バッグ1Zのように、フック部12をカップ100の開口部の縁102に掛けようとするときに、貼着部11の下部が袋本体3から離れて貼着部11の下部もカップ100の開口部の縁102に掛かり、フック部12と貼着部11とでカップの開口部の縁102を挟むという本来の掛止状態を形成できないことが懸念される。
【0023】
さらに抽出材料がコーヒー粉のようにガスを発生する場合は、フック部12がカップの取っ手に引っ掛けられ、フック部12と貼着部11の上部半分の貼着領域11mとでカップ100の開口部の縁102を挟むように抽出バッグ1Zをカップ100に掛止した時でも、注湯すると貼着部11の非貼着部分11nが袋本体3から離れるので袋本体3が湯面上に浮かび上がる部分が増え、抽出速度が低下する恐れがある。そのため、本発明においては袋本体3の浮き上がりをできるだけ低減できるように貼着部11の下端部まで貼着領域11mが形成されていることが好ましい。
【0024】
本発明においてフック部12は下に凸の形状(即ち、湾曲又は屈曲したフック形状が袋本体3の下辺3b側に突出した状態)を有しており、本実施例では下に凸に湾曲した湾曲部13を有する。この湾曲部13の上側(即ち、袋本体3の上辺3a側)に形成される凹み14の深さDと、凹み14の開口部15の幅(袋本体の幅方向の長さ)Wとの比D/Wは、カップの取っ手またはカップの開口部の縁102にフック部12の湾曲部13を掛止させたときの掛止状態を安定させ、掛止状態のまま持ち運ぶときの揺れ等に対してカップの取っ手や開口部の縁102から湾曲部13を外れにくくする点から0.3以上が好ましく、0.5以上がより好ましい(図1)。
【0025】
下に凸の形状を有するフック部12のより具体的形状は、例えば、J字型、C字型、3/4円型、角型L字型等とすることができ、後述するようにフック部が切込線や折れ線を備えていても良く(図13図15)、さらに任意のデザインを付したものでもよい(図19A)。本実施例の抽出バッグ1AではJ字型となっており、フック部12の凹み14の開口部15が袋本体3の上辺3a側を向いている。
【0026】
フック部12の一方の端部は貼着部11と連続して固定端となり、他端は自由端となっている。したがって、J字型のフック部12は、その下部から引き起こされる。
【0027】
また、本実施例では、フック部12と貼着部11との連続部分よりも下側に貼着部11の貼着領域が形成されるようにする場合の一つの態様として、フック部12において、貼着部11との連続部分から下方に伸びた部分が、貼着部11の貼着領域11mと切込線L1を挟んで隣接している(図1)。これにより、貼着部11の貼着領域11mとフック部12とでカップの開口部の縁102を挟み込み、カップの開口部の縁102に抽出バッグを安定して掛止させることが可能となる。また、フック部12が貼着部11と連続する部分に袋本体幅方向の折れ線が形成されていないので、抽出バッグ1をセットしたカップ内への注湯により袋本体3が浮かび上がろうとした場合でも、フック部12と貼着部11とでカップの開口部の縁102を挟むことができ、袋本体が浮かび上がることを抑制できる。即ち、貼着領域11mで貼着部11と貼着している袋本体3の面がカップの内壁から離れにくくなり、袋本体3が浮かび上がることが抑制される。これに対し、フック部12を袋本体3から引き起こしていない状態で、フック部12の貼着部11との連続部分から下方に伸びた部分が貼着部11の貼着領域11mと隣接していないか、またはフック部12が貼着部11と連続する部分に袋本体幅方向の折れ線が形成されていると、フック部12と貼着部11とでカップの開口部の縁102を挟み込む力が弱くなるので好ましくない。また、フック部12が貼着部11と連続する部分に袋本体幅方向の折れ線が形成されていると、その折れ線が折れ曲がることで袋本体3が浮かび上がりやすくなるので好ましくない。
【0028】
(抽出材料)
袋本体3内に充填される抽出材料としては、コーヒー粉、紅茶、緑茶等の茶葉、漢方薬などを挙げることができる。特に、コーヒー粉としては、フレークコーヒー粉を充填することが好ましい。
【0029】
フレークコーヒー粉は、コーヒー豆の細胞壁が破砕され、フレークの形態を有するもので、焙炒磨砕コーヒーを一対のロールの間隙に通してフレーク加工することにより得ることができる。一般に、コーヒー粉を袋本体3内に充填し、湯中に浸漬しようとすると、コーヒー粉に含まれる二酸化炭素により袋本体が浮き上がりやすいが、コーヒー粉としてフレークコーヒー粉を使用すると、焙炒磨砕コーヒーに含まれていた二酸化炭素がフレーク加工により放散されるためか、コーヒー粉が充填された袋本体に湯をかけても気泡の発生が少なく、袋本体3が湯中で浮かび上がりにくくなり、抽出材料の抽出を効率よく行うことができる。またフレークコーヒー粉は液切れが良く、袋本体を抽出液から取り出したあとの処理が簡単になる。
【0030】
(袋本体)
袋本体3の形状として、図1には平袋を示したが、本発明において袋本体3の形状は平袋に限られない。例えば、底部又は側部にマチを有するガゼット袋としてもよい。袋本体の平面視の形状も矩形に限られず、円形などでもよい。
【0031】
袋本体3の正味の平面寸法は、抽出バッグを用いて抽出液を得る場合に使用するカップ又は容器の大きさに応じて適宜設定することができる。例えば、袋本体3を市販のコーヒーカップに適合した大きさにすればよい。
【0032】
(通水濾過性シート)
袋本体3を形成する通水濾過性シートとしては、抽出材料の抽出に使用できるように通水性及び濾過性を有するものを種々使用することができ、抽出材料の種類に応じて通水濾過性シートの構成材料も適宜選択することができる。例えば、一般に、飲料を抽出するための通水濾過性シートとしては、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニロン等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維、コウゾ、ミツマタ等の天然繊維の単独又は複合繊維からなる織布あるいは不織布、マニラ麻、木材パルプ、ポリプロピレン繊維等からなる混抄紙、ティーバッグ原紙等の紙類が知られており、本発明においてもこれらを使用することができる。抽出バッグの使用後の廃棄性の点からは、通水濾過性シートに生分解性繊維を含有させることが好ましい。生分解性繊維としては、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等を挙げることができる。また、袋本体内の抽出材料の状態がわかるように、通水濾過性シートに透明性をもたせる点からは、無機系顔料の含有量を低減させること又は無機系顔料が含まれないようにすることが好ましい。
【0033】
また、ドリップタイプの抽出バッグでは抽出材料へ直接的に湯が注がれるのに対し、本発明の抽出バッグでは、必ず通水濾過性シートを通して抽出材料へ湯が供給されるため、抽出材料の粉漏れが生じない限りで、ドリップタイプの抽出バッグで使用される通水濾過性シートよりも目の粗いものを使用することが好ましい。例えば、コーヒー粉を抽出材料とする場合、通水濾過性シートの通気性は130~575cm3/cm2/sec(JIS L1096通気性A法(フラジール形通気性試験機を用いる方法))とすることができる。
【0034】
(薄板状材料)
掛止部材10は薄板状材料の打ち抜きにより形成することができる。薄板状材料は耐水性を有するものが好ましく、表面に樹脂をラミネートした板紙、プラスチックシート等を使用することができる。抽出バッグ1Aの使用後の廃棄性の点からは、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート等の生分解性材料を用いたものが好ましい。
【0035】
また、薄板状材料としては、曲げ剛性が大きく、フック部12が貼着部11に連続する部分が撓みにくいものが好ましい。したがって、掛止部材10を形成する薄板状材料の剛度(JIS P 8125)を、例えば掛止部材10の縦方向を5~10mN・m、横方向を2~4mN・mとすることが好ましい。
【0036】
(使用方法)
抽出バッグ1Aの包装、流通形態としては、図1に示したように、掛止部材10が袋本体3上で扁平化している状態が好ましい。そこで、この状態の抽出バッグ1Aを出発状態として、抽出バッグ1Aから抽出材料の抽出を行う好ましい方法としては、図2Aに示すようにフック部12と貼着部11とでカップ100の縁102が挟まれるようにしつつフック部12をカップ100の取っ手101に引っ掛けることで抽出バッグ1Aをカップ100に掛止させる。この掛止状態は、カップ100の深さの程度にかかわらず極めて安定している。次いで、カップ100内に注湯する。
【0037】
あるいは、袋本体3からフック部12を引き起こし、注湯したカップ内に袋本体3を入れ、湯内で袋本体3を上下させて袋本体3内へ湯を浸透させた後、フック部12と貼着部11とでカップ100の縁102が挟まれるようにして抽出バッグ1Aをカップ100に掛止させてもよい。このとき、必要に応じてフック部12をカップ100の取っ手101に引っ掛ける。
【0038】
抽出材料がコーヒー粉である場合には、図2Bに示すように、カップ内に湯HWが溜まると、当初、袋本体3は湯HWから浮き上がろうとするが、浮き上がりの程度はフック部12と貼着部11とでカップ100の縁102が挟まれていることにより抑制され、さらにフック部12がカップ100の取っ手101に掛止されていることにより袋本体3の浮き上がりの最高位が規制される。したがって、単に袋本体3が浮き上がった場合に比して速やかに湯HWが袋本体3内に浸透し、図2Cに示すように、袋本体3が沈んでカップ100の取っ手101に緩く引っ掛かり、この状態で抽出バッグ1Aの掛止状態が安定する。カップ100内の抽出液が所定の濃度に達した後、抽出バッグ3を湯HWから引き上げ、抽出を完了する。こうして抽出材料がコーヒー粉であっても簡便に短時間に抽出液を得ることができる。
【0039】
カップに取っ手が無い場合には、フック部をカップの取っ手に引っ掛けることが省略される以外は上述と同様にして抽出液を得ることができる。なお、カップの開口部の縁102をフック部12と貼着部11とでしっかり挟む点から、カップとしては開口部壁が薄いものが好ましい。
【0040】
また、本発明の抽出バッグの使用方法は上述の方法に限定されない。本発明の抽出バッグを用いて、カップに限らず種々の容器で抽出液を得ることができ、また、抽出材料に応じて、湯に代えて水で抽出を行っても良い。
【0041】
(製造方法)
抽出バッグ1Aの製造方法としては、例えば、図3に示すように、抽出バッグ1Aの使用時の掛止部材10の上下方向を長尺の通水濾過性シート21の短尺方向に合わせた向きで、掛止部材10が通水濾過性シート21に所定間隔で並べて貼着されている抽出バッグ製造用シート20を用意する。図中、二点鎖線で挟まれた領域が抽出バッグ1個分の製造に使用されることとなる。
【0042】
この抽出バッグ製造用シート20を充填包装機で用いることにより抽出バッグ1Aを連続的に製造することができる。この場合、まず図4に示すように、抽出バッグ製造用シート20の長手方向の両側辺同士を重ね合わせるように2つ折りにし、その長手方向の側辺同士を溶着して縦シール22を形成することにより筒状体24を形成する。次に、縦型充填包装機を用いて、筒状体24を短手方向に溶着する横シール23の形成と袋本体3内への抽出材料の充填とを交互に繰り返すことにより抽出バッグ1Aの袋本体3の側辺で抽出バッグ1Aが上下に繋がった抽出バッグ連続体を製造し、これを個々の抽出バッグに切り離して抽出バッグ1Aを得る。あるいは、筒状体の短手方向の横シール23の形成時に溶断も同時に行い、個々に切り離された抽出バッグ1Aを連続的に製造する。
【0043】
(変形態様)
本発明の抽出バッグは種々の変更点をもつことができる。例えば、掛止部材10は袋本体3の一つの面の上辺寄りに設けられるが、袋本体3の幅方向の設置位置については特に制限はない。したがって、例えば、図7に示した抽出バッグ1Cのように、貼着部11に対してフック部12を袋本体3の幅方向の中央部に設けても良い。図8に示す抽出バッグ1Dのように、フック部12の湾曲部13の二つの端部のうち、貼着部11と連続する部分の左右両側に貼着部11a、11bが設けられていても良い。
【0044】
図1に示した抽出バッグ1Aでは、フック部12が、貼着部11の左右一方の側部11xに沿って形成された部分を有するが、図9に示す抽出バッグ1Eのように、貼着部11の左右両方の側部11x、11yがフック部12で挟まれ、フック部12の自由端の外側の側辺12xと貼着部11の側辺11zが揃うように形成してもよい。
【0045】
図10に示す抽出バッグ1Fは、図9に示した貼着バッグ1Eにおいて、貼着部11の下部とフック部12とを隣接させることにより、貼着部11の貼着領域11mの面積を拡大したものである。抽出バッグ1Fをカップに掛止し、注湯により袋本体3が浮き上がり易い場合に、貼着領域11mの面積の拡大により貼着部11が袋本体3をカップの開口部壁から離れ難くし、袋本体3の浮き上がりを抑制することができる。また、貼着部11の下部とフック部12とを隣接させることにより、掛止部材10を薄板状材料の打ち抜きで形成する場合の抜きカスを低減させることができる。
【0046】
また、抽出バッグ1Fは、フック部12の固定端側においてフック部12と貼着部11とを画する切込線L1の上端に抜き穴18を有している。これによりカップの開口部壁が厚い場合でも貼着部11とフック部12とでカップの開口部の縁102を挟むことが容易になる。
【0047】
図11に示す抽出バッグ1Gは、貼着部11の左右両側に別個のフック部12A、12Bを設け、それらの湾曲部13A、13Bを袋本体3の上下方向で隣接させたものである。これにより、抽出バッグ1Gを掛止するカップが取っ手を有する場合に、カップにおける取っ手の上下方向の取り付け位置に応じて、掛止状態が安定するように2つのフック部12A、12Bのいずれか一方を適宜カップの取っ手に引っ掛けることができ、例えば図12Aに示すように、湾曲部が上側にあるフック部12Aのみを取っ手101に引っ掛けることができる。あるいはカップにおける取っ手の設置位置が低い場合は、図12Bに示すように湾曲部が下側にあるフック部12Bのみを取っ手101に引っ掛けることができる。この他、双方のフック部12A、12Bをカップ100の取っ手101に引っ掛けても良い。
【0048】
図13に示す抽出バッグ1Hは、図10に示した抽出バッグ1Fに対し、フック部12の湾曲部13に一対の切込線L2と、該一対の切込線L2で挟まれた折れ線L3を設けることにより、湾曲部13内の上部に折り込み可能域13xを形成したものである。これにより、カップにおける取っ手の上下方向の位置に応じて、例えば図14に示すように折り込み可能域13xを折り込み、フック部12が取っ手101にちょうど引っ掛かるようにすることができる。
【0049】
カップにおける取っ手の上下方向の位置に応じてフック部12の湾曲部13内の上部を折り込み可能とするために、図15に示す抽出バッグ1Iのように、L字型のフック部12の屈曲部13の上辺の幅方向の中央に上下方向の切込線L4を形成すると共に、該切込線L4の下端から前記上辺へ伸びた一対の斜め折れ線L5をV字型に形成し、切込線L4の両側に一対の折り込み可能域13xを形成してもよい。
【0050】
図16に示す抽出バッグ1Jは、貼着部11の外周を囲むようにフック部12を形成したものである。この場合、貼着部11の外周の3/4以上に沿ってフック部12を設けても良い。また、この抽出バッグ1Jのフック部12の固定端近傍には、貼着部11と隣接する水平部分12hが形成されている。したがって、この抽出バッグ1Jを用いて抽出液を得るにあたり、カップが取っ手を有する場合には、図17に示すようにフック部12の水平部分12hがカップの開口部の縁102に載るようにしつつ取っ手101にフック部12を掛止させることで、この開口部の縁102が肉厚であってもフック部12と貼着部11とでカップ100の開口部の縁102を挟持することができる。よって、抽出バッグ1Jをカップ100に掛止させた状態が安定する。また、取っ手の無いカップ100においても、図18に示すように、フック部12の水平部分12hがカップの開口部の縁102に載るようにしつつフック部12と貼着部11とでカップ100の開口部の縁102を挟持することができ、この挟持により注湯時の袋本体3の浮き上がりを抑制することができる。なお、抽出材料に応じて袋本体3の湯中での浮き上がりの程度が低い場合、あるいは袋本体3が湯中で浮き上がらない場合には、フック部12の湾曲部13を開口部の縁102に掛止させることもできる。
【0051】
抽出バッグをカップの開口部の縁102に掛止させた場合の掛止状態の安定性を向上させるため、図19Aに示す抽出バッグ1Kのように、フック部12の固定端近傍に水平部分12hを設け、また、フック部12の固定端と湾曲部13との間でフック部12を貼着部11側に突出させた幅広部分12wを形成し、フック部12の湾曲部13の凹み14を袋本体の幅方向に食い込ませた凹み端部14aを形成してもよい。
【0052】
また、本発明においては、袋本体3の対向する2面の一方の面に掛止部材10が設けられている場合に、袋本体3の他方の面に、薄板状材料で形成された補強片を設けても良い。補強片は、袋本体の上辺3aから下辺3b側に伸びていることが好ましく、掛止部材10と連続していることが抽出バッグの製造上好ましい。補強片の形状は特に制限は無いが、例えば、上述の抽出バッグ1Kには、図19Bに示すように補強片16を逆Y字形とし、袋本体の上辺3aで掛止部材10と補強片16を連続させることができる。袋本体の一方の面の掛止部材10と、袋本体の他方の面の補強片16とを、袋本体の上辺3aで連続させることにより、注湯時の袋本体の浮き上がりをより効果的に抑えることができるので好ましい。また、抽出液を得るための注湯時に、補強片16をガイドとして袋本体3の他方の面に湯をかけることにより、単にカップ内へ湯を注ぐ場合に比して、袋本体3内への湯の浸透を容易に速めることができるので、抽出に要する時間を短縮できる点でも好ましい。
【0053】
なお、注湯時に湯をかけるべき位置は補強片16にエンボス加工17で示すことができる。また、フック部12のうちカップの取っ手にかける湾曲部13に対しては、該湾曲部13をカップの取っ手にかけることを表す表示をエンボス加工17で形成することができる。この他、貼着部11やフック部12を形成する薄板状材料には、抽出バッグ本来の機能を損なわない限り、デザイン的な装飾を施すことができる。例えば、図19Aに示した抽出バッグ1Kでは、貼着部11の周りのフック部12が猫型に見えるように、貼着部11に猫の頭部の外形を破線25で形成している。
【0054】
図20Aは、上述の抽出バッグ1Kのフック部12をカップの取っ手101に掛止した状態を貼着部11側から見た斜視図であり、図20Bは同状態を補強片16側から見た斜視図である。この抽出バッグ1Kによれば、フック部12の固定端側に水平部分12hが形成されているので、この水平部分12hがカップの開口部の縁102に載るようにしつつ湾曲部13が取っ手101に引っ掛かるように抽出バッグ1Kをカップ100に掛止させると、掛止状態が安定する。また、フック部12の湾曲部13の凹み14に凹み端部14aが形成されているので、カップの取っ手101にフック部12を掛止した状態で注湯により袋本体が浮かび上がった場合には、図20Aに二点鎖線で示すようにカップの取っ手101が、凹み端部14aに嵌まり、取っ手101がフック部12の湾曲部13(猫型の尻尾)とフック部の幅広部分12w(猫型の臀部)で押さえられ、抽出バッグの掛止状態の安定性が向上する。また、取っ手のないカップに抽出バッグ1Kを掛止する場合には、図21Aに示すように、フック部12の水平部分12h(猫型の首部)がカップ100の開口部の縁102に載るようにして貼着部11とフック部の幅広部分12w(猫型の臀部)でカップ100の開口部の縁102を挟むことができる。また、図21Bに示すように、湾曲部13の凹み端部14aがカップ100の開口部の縁102に載るように抽出バッグ1Kをカップの開口部の縁102に掛止することもできる。これらの抽出バッグ1Kの掛止状態も安定している。
【0055】
図22は、抽出バッグ1Kの製造に使用する抽出バッグ製造用シート20の平面図である。同図から、掛止部材10と補強片16が、袋本体の上辺3aとなるライン上で連続していることがわかる。
【0056】
以上、本発明の種々の態様について説明したが、本発明の種々の態様における変更点は適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0057】
1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K 抽出バッグ
3 袋本体
3a 袋本体の上辺
3b 袋本体の下辺
3c 袋本体の側辺
10 掛止部材
11、11a、11b 貼着部
11m 貼着領域
11n 非貼着領域
11x、11y 貼着部の側部
11z 貼着部の側辺
12、12A、12B フック部
12w フック部の幅広部分
12x フック部の自由端の外側の側辺
12h 水平部分
13、13A、13B 湾曲部、屈曲部
13x 折り込み可能域
14 凹み
14a 凹み端部
15 開口部
16 補強片
17 エンボス加工
18 抜き穴
20 抽出バッグ製造用シート
21 通水濾過性シート
22 縦シール
23 横シール
24 筒状体
100 カップ
101 取っ手
102 開口部の縁
L1 切込線
L2 切込線
L3 折れ線
L4 切込線
L5 斜め折れ線
A 貼着領域
D 凹みの深さ
HW 湯
W 凹みの開口部の幅
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19A
図19B
図20A
図20B
図21A
図21B
図22