(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051505
(43)【公開日】2022-03-31
(54)【発明の名称】ストローレスのコンビニエンスドリンクカップ
(51)【国際特許分類】
B65D 81/32 20060101AFI20220324BHJP
A47G 19/22 20060101ALI20220324BHJP
【FI】
B65D81/32 Q
A47G19/22 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021113449
(22)【出願日】2021-07-08
(31)【優先権主張番号】109132489
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521302559
【氏名又は名称】呉雅雲
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】呉雅雲
【テーマコード(参考)】
3B001
3E013
【Fターム(参考)】
3B001AA02
3B001BB10
3B001CC15
3B001DA02
3B001DB02
3E013AA05
3E013AB02
3E013AC13
3E013AD23
3E013AE06
3E013AF02
3E013AF17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カップ本体内のドリンクの液体及びドリンクの固形内容物を容易且つムラなく飲むことができ、ストローの使用を不要とする。
【解決手段】ストローレスのコンビニエンスドリンクは、カップ本体と仕切りを含む。仕切りは、カップ本体の中央部分に垂直に設置されており、カップ本体を複数の空間に分割する。仕切りの横断面は、直線状、円弧状又は不規則形状をなしている。また、仕切りの両側の上方又は下方がカップ本体のカップサイドと係合する。或いは、仕切りとカップ本体のカップサイドとの張力が利用される。これにより、カップ本体内のドリンクの液体とドリンクの各種固形内容物とを分割する。仕切りの下方とカップ本体のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切りの下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストローレスのコンビニエンスドリンクカップであって、
カップ本体と仕切りを含み、
前記仕切りは、前記カップ本体の中央部分に垂直に設置されて前記カップ本体を複数の空間に分割し、前記仕切りは、直線状、円弧状又は不規則形状をなしており、前記仕切りの上方又は下方が前記カップ本体のカップサイドと係合するよう、前記カップ本体には係合溝が設けられるか、或いは、前記仕切りと前記カップ本体のカップサイドとの張力が利用され、これにより、前記カップ本体内のドリンクの液体とドリンクの各種固形内容物とを分割し、前記仕切りの下方と前記カップ本体のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切りの下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断され得るドリンクカップ。
【請求項2】
前記仕切りの横断面は、直線状、円弧状又は不規則形状をなしており、前記仕切りの両側の上方又は下方がカップ本体のカップサイドと係合し、前記仕切りの下方と前記カップ本体のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切りの下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断されることを特徴とする請求項1に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項3】
前記仕切りと前記カップ底との間に隙間を保持することなく、前記仕切りの下方に1ないし複数の貫通した孔又は凹溝を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項4】
前記カップ本体は、カップサイド又はカップの天井に1ないし複数の開口を有しており、前記開口は、円弧状、三角形状、四角形状又は多角形状をなしており、前記開口にはカバー部が備わっており、前記カバー部は前記カップ本体に接続されており、前記カバー部を適当な箇所まで剥がすか、押下するか、引き破ることで飲用可能となることを特徴とする請求項3に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項5】
使用者が自身にとって飲みやすい開口を選択できるよう、前記カップ本体の開口面積を小ないしは大とすることができることを特徴とする請求項4に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項6】
前記カバー部は、開放後に開口を閉止するよう係合可能であることを特徴とする請求項4に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項7】
前記カップ本体のカップサイドに1ないし複数の開口を有しており、前記開口は折り畳み部を有し、前記折り畳み部は折り畳み方式で前記カップ本体の一方の側に固定可能であることを特徴とする請求項3に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項8】
前記折り畳み部は、開口を閉止するよう係合可能であることを特徴とする請求項7に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【請求項9】
前記折り畳み部は伸縮部を有しており、伸縮可能であることを特徴とする請求項7に記載のストローレスのコンビニエンスドリンクカップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はドリンクカップに関し、特に、ストローレスのコンビニエンスドリンクカップに関する。当該ドリンクカップは、カップ本体を傾けたときに、ドリンクの固形内容物が収容されている仕切りの向こう側へドリンクの液体を徐々に流入させられる。よって、飲用者は、カップ本体内のドリンクの液体及びドリンクの固形内容物を容易且つムラなく飲むことができ、飲用にあたり都合がよい。また、ストローを使用しないため、環境汚染を低減可能であり、省エネ及びCO2削減、環境保全並びに地球愛護との目的が達せられる。
【背景技術】
【0002】
現在の市場では、ストローを使用しないドリンクカップの大部分に蓋が装着されている。よって、製造コストが嵩むだけでなく、環境への配慮も不十分である。また、使用者の習慣を考慮していないため、実際に使用するにあたり十分便利であるとは言えない。
【0003】
例えば、タピオカ、オーギョーチ又は緑豆といった固形内容物がドリンクに含まれている場合には、ストローを使わざるを得ない。また、ストローがない状況で口をカップに直接付ける場合には、ドリンクにより火傷したり、冷たすぎたり、むせたりする恐れがある。
【0004】
そこで、飲用者が使用しやすく、且つ環境にも優しいストローレスのドリンクカップを如何にして提供するかが、発明者にとって一貫して解決を要する課題となっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現在の市場には、低コストで使用しやすく、且つ環境にも優しいドリンクカップが存在しないとの課題に鑑みて、発明者は、長期間にわたる継続的な研究開発の結果、構造がシンプルで使用しやすく、政府の政策に賛同するものであるとともに、ストローを使用しないため環境汚染を低減可能であり、省エネ及びCO2削減、環境保全並びに地球愛護との目的を達せられるストローレスのコンビニエンスドリンクカップを開発した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、カップ本体と仕切りを含む。前記仕切りはカップ本体の中央部分に垂直に設置されており、カップ本体を複数の空間に分割する。前記仕切りは、直線状、円弧状又は不規則形状をなしている。また、仕切りの上方又は下方がカップ本体のカップサイドと係合する。そのため、カップ本体には係合溝が設けられるか、或いは、仕切りとカップ本体のカップサイドとの張力が利用される。これにより、カップ本体内のドリンクの液体とドリンクの各種固形内容物とを分割する。仕切りの下方とカップ本体のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切りの下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断され得る。
【0007】
本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、カップ本体と仕切りを含む。前記仕切りは、カップ本体の中央部分に垂直に設置されており、カップ本体を複数の空間に分割する。前記仕切りの横断面は、直線状、円弧状又は不規則形状をなしている。また、仕切りの両側の上方又は下方がカップ本体のカップサイドと係合する。そのため、カップ本体には係合溝が設けられるか、或いは、仕切りとカップ本体のカップサイドとの張力が利用される。これにより、カップ本体内のドリンクの液体とドリンクの各種固形内容物とを分割する。仕切りの下方とカップ本体のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切りの下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断される。
【発明の効果】
【0008】
本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの主な目的は次の通りである。即ち、当該ドリンクカップは、カップ本体を傾けたときに、ドリンクの固形内容物が収容されている仕切りの向こう側へドリンクの液体を徐々に流入させられる。よって、飲用者は、カップ本体内のドリンクの液体及びドリンクの固形内容物を容易且つムラなく飲むことができ、飲用にあたり都合がよい。また、ストローの使用を完全に不要とできるため、環境保全との目的が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第1実施例の斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第2実施例の構造の斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第3実施例の斜視図である。
【
図4】
図4は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第4実施例の斜視図である。
【
図5】
図5は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの1の実施例の平面図である。
【
図6】
図6は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの他の実施例の平面図である。
【
図7】
図7は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの更なる実施例の平面図である。
【
図8】
図8は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの仕切りの構造を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの仕切りについての他の構造を示す図である。
【
図10】
図10は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの仕切りについての更なる構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
審査官に本発明の特性をいっそう容易に理解していただけるよう、本発明の具体的実施形態を参照して説明する。
【0011】
図1~
図4を参照する。
図1は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第1実施例の斜視図である。
図2は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第2実施例の斜視図である。
図3は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第3実施例の斜視図である。
図4は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの第4実施例の斜視図である。また、
図5~
図7を参照する。
図5~
図7は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの平面図である。更に、
図8~
図10を参照する。
図8~
図10は、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップの仕切りの構造を示す図である。
【0012】
本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、カップ本体10と仕切り20を含む。仕切り20は、カップ本体10の中央部分に垂直に設置されており、カップ本体を複数の空間に分割するために用いられる。仕切り20は、直線状、円弧状又は不規則形状とすることができる。また、仕切り20の上方又は下方がカップ本体10のカップサイドと係合する。そのため、カップ本体10には係合溝が設けられるか、或いは、仕切り20とカップ本体10のカップサイドとの張力が利用される。これにより、カップ本体10内のドリンクの液体とドリンクの各種固形内容物とを分割する。仕切り20の下方とカップ本体10のカップ底との間には適切な隙間が備わっており、ドリンクの液体は仕切り20の下方を通過可能であるが、ドリンクの固形内容物は遮断され得る。このように設計することで、カップ本体を傾けたときに、ドリンクの液体はドリンクの固形内容物が収容されている仕切りの向こう側へ徐々に流入する。よって、飲用者は、カップ本体内のドリンクの液体及びドリンクの固形内容物を容易且つムラなく飲むことができ、飲用にあたり都合がよい。また、ストローの使用を完全に不要とできるため、環境保全との目的が達成される。
【0013】
本実施例では、仕切り20の横断面を直線状、円弧状又は不規則形状とすることができ、仕切り20の両側の上方又は下方がカップ本体10のカップサイドと係合する。
【0014】
特筆すべき点として、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、仕切り20とカップ底の間に隙間を保持することなく、当該仕切り20の下方に1ないし複数の貫通した孔又は凹溝を備えてもよい。これにより、カップ本体10内のドリンクの液体は、孔又は凹溝からもう一方の側に流入可能となる。
【0015】
このほか、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、カップ本体10のカップサイド又はカップの天井に1ないし複数の開口を有する。当該開口は、円弧状、三角形状、四角形状又は多角形状とすることができる。開口にはカバー部が備わっている。カバー部はカップ本体に接続されており、適当な箇所まで剥がすか、押下するか、引き破ることで飲用可能となる。また、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、使用者が自身にとって飲みやすい開口を選択できるよう、カップ本体10の開口面積を小ないしは大とすればよい。
【0016】
説明すべき点として、本発明に係るストローレスのコンビニエンスドリンクカップにおいて、前記カバー部は開放後に開口を閉止するよう係合可能である。よって、ドリンクの衛生面及び鮮度が維持される。
【0017】
このほか、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、カップ本体10のカップサイドに1ないし複数の開口を有している。当該開口は折り畳み部を有しており、折り畳み方式でカップ本体10の一方の側に固定可能である。
【0018】
また、本発明に係るストローレスのコンビニエンスドリンクカップにおいて、前記折り畳み部は開口を閉止するよう係合可能である。よって、ドリンクの衛生面及び鮮度が維持される。
【0019】
特筆すべき点として、本発明におけるストローレスのコンビニエンスドリンクカップは、前記折り畳み部が伸縮部を有している。折り畳み部はカップ本体に対し伸縮可能なため、一段とドリンクを飲みやすくなる。
【0020】
以上の記載は、好ましい実施例によって本発明を詳細に説明したものにすぎず、例えば、仕切り形状の変形や開口形状の変形というように、これらの実施例に対して行われるどのような修正及び変形も、本発明の精神及び範囲を逸脱するものではない。上記の詳細な説明より、当業者は本発明が上記の目的を確実に達成し得ることを理解可能である。よって、特許法の規定を満たしており、法に基づき発明特許を出願する。
【符号の説明】
【0021】
10 カップ本体
20 仕切り