(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051545
(43)【公開日】2022-03-31
(54)【発明の名称】複数のグループのドライバモジュールを有するマトリクスアレイ検出器及び同検出器を実装するための方法
(51)【国際特許分類】
H04N 5/343 20110101AFI20220324BHJP
H04N 5/376 20110101ALI20220324BHJP
【FI】
H04N5/343
H04N5/376
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021150308
(22)【出願日】2021-09-15
(31)【優先権主張番号】2009457
(32)【優先日】2020-09-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(71)【出願人】
【識別番号】515004577
【氏名又は名称】トリクセル
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルタン・シオー
(72)【発明者】
【氏名】シモン・マルコー
(72)【発明者】
【氏名】シャンタル・オルドゥカン
【テーマコード(参考)】
5C024
【Fターム(参考)】
5C024GY31
5C024GZ24
5C024JX12
5C024JX14
(57)【要約】 (修正有)
【課題】連続する画素行の読み出し又は複数の画素行をグループ化した読み出しを可能にするマトリクスアレイ検出器及びその使用方法を提供する。
【解決手段】画素のアレイは、行及び列に沿ってマトリクス配置され信号を生成する。行導体L(i)、L(i+1)、L(i+2)、L(i+3)は、それぞれ1行の画素を駆動する。第1のグループ(A)のドライバモジュール(SR_A)は、それぞれ選択信号(Out_A)を第1のグループの行導体の1つに送出する。第2のグループ(B)のドライバモジュール(SR_B)は、それぞれが選択信号(Out_B)を第2のグループの行導体の1つに送出する。第1及び第2のグループの行導体はインターレースされる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
-物理的影響に敏感であるとともに画素(P)の行及び列に沿ってマトリクスで配置される画素のアレイ(10)であって、各画素(P)は物理的影響に従って信号を生成し、画素の前記行は物理的に順序付けられる、画素のアレイ;
-それぞれが、1行の前記画素(P)が駆動されることを可能にする行導体(L);及び
-それぞれが1つの行導体(L)に関連付けられるとともに選択信号(Out_A,Out_B;Gateline)を前記行導体(L)の1つへ送出するドライバモジュール(SR_A,SR_B)であって、前記ドライバモジュールは画素の前記行の前記順番に従ってインターレースされる複数のグループに分散される、ドライバモジュールを含むマトリクスアレイ検出器であって、各グループ(A,B)の前記ドライバモジュール(SR_A,SR_B)は、当該ドライバモジュールのグループに関連付けられた行の前記物理的順番で互いに連鎖され、ドライバモジュールの前記各グループの前記連鎖はドライバモジュールの前記1つ又は複数の他のグループの連鎖とは独立している、マトリクスアレイ検出器。
【請求項2】
それぞれが各グループ(A,B)のドライバモジュール(SR_A(N))のうちの第1のドライバモジュールの入力(In_A(N),In_B(N))へ送出される複数のトークン(INA,INB)を生成するためのモジュール(30)
をさらに含む請求項1に記載のマトリクスアレイ検出器であって、
ドライバモジュールの各グループ内で、各モジュールの出力(Out_A(n),Out_B(n))はより高いランクの前記モジュールの入力(In_A(n+1),In_B(n+1))へ接続され、前記ドライバモジュールは、当該ドライバモジュールが前記選択信号を送出する前記導体への前記画素の行の前記順番でそれらのグループ(A,B)の各グループ内で順序付けられる、マトリクスアレイ検出器。
【請求項3】
前記画素(P)及び前記ドライバモジュール(SR_A,SR_B)はn型薄膜トランジスタだけ又はp型薄膜トランジスタだけに基づき同一基板(14)上に生成される、請求項1乃至2のいずれか一項に記載のマトリクスアレイ検出器。
【請求項4】
別個のグループ(A,B)に属するとともに連続行導体(L)へ接続されるドライバモジュール(16)は、前記連続行を同時に駆動するように同時制御信号を受信し得る、又は前記連続行を別々に駆動するように制御信号を交番し得る、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマトリクスアレイ検出器を使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はマトリクスアレイ検出器及び同検出器を実装するための方法に関する。本発明は、可視画像を生成する際に役立つがこの技術分野に限定されない。例えば圧力又は温度マップ又は化学的又は電気的電位の2次元表現を生成することが可能である。これらのマップ又は表現は物理量の画像を形成する。本発明は特に、例えば電離放射線(例えばX線)を採用するTFTプレートなどの撮像装置における検出目的のために使用されるアクティブマトリクスアレイ検出器へ適用される(ここでTFTは「薄膜トランジスタ」を表わす)。
【背景技術】
【0002】
マトリクスアレイ検出器では、画素は検出器の基本的感受素子を表す。各画素は各画素が受ける物理的影響を電気信号へ変換する。様々な画素からの電気信号は、マトリクスアレイ読み出し段階において収集され、そして次に、画像を形成するために処理されそして格納されることができるようにディジタル化される。画素は、物理的影響に敏感な区域により形成され、そして例えば電荷の電流を送出する。物理的影響は光子の流れを送出する電磁放射線であり得、結局、本発明はこのタイプの放射線を用いて説明されることになり、電荷電流は感受区域により受信される光子の流れに依存する。任意のマトリクスアレイ検出器へ一般化することは単純明快なことである。
【0003】
マトリクスアレイ画像検出器は、それぞれが同一行の画素同士を接続する行導体及びそれぞれが同一列の画素同士を接続する列導体を含む。列導体は、マトリクスアレイの端(「列の脚部」と呼ばれることがある)に一般的に配置される変換器回路へ接続される。
【0004】
各画素は通常、例えばフォトダイオード、フォトレジスタ又はフォトトランジスタであり得る感光素子(又は光検出器)を含む。行及び列で配置される数百万の画素を有し得る大きなサイズの感光性マトリクスアレイが存在する。各画素はさらに、例えばスイッチ、コンデンサ及び抵抗器で構成される電子回路からなり、その下流にはアクチュエータがある。感光素子及び電子回路からなるアセンブリは電荷が生成され収集されることを可能にする。電子回路は通常、各画素内に収集された電荷が電荷転送後にリセットされることを可能にする。アクチュエータの役割は、回路により収集された電荷を列導体内へ転送又は複製することである。この転送は、アクチュエータが行導体から、そうするための命令を受信すると行われる。アクチュエータの出力は画素の出力に対応する。用語「行導体」及び「列導体」は完全に任意である。これらの用語を切り替えることは当然可能である。
【0005】
このタイプの検出器では、画素は次の2段階で動作する:画素の電子回路が感光素子により生成される電荷を蓄積する画像捕捉段階、及び収集された電荷がアクチュエータにより列導体内に転送又は複製される読み出し段階。
【0006】
読み出し段階では、読み出し指令が、行導体によりマトリクスアレイの同一行のアクチュエータのすべてへ送信される。この行内の画素のそれぞれは、その電気的情報(例えば電荷、電圧、電流、周波数など)を、関連付けられた列導体へ転送することにより読み出される。
【0007】
1画像フレームについて、画素の行は、フレーム期間の一部分に対応する行選択時間にわたってマトリクスアレイの列を走査する方向に次から次へ順次選択され得、適切な信号(例えば電圧)が当該行の画素へ印可されることを可能にする。したがって、行を選択することは、画素の対応行のスイッチング装置のオン状態を制御する高レベル信号を対応する行選択時間の間印可することに対応する。行選択時間外では、スイッチング装置は、好適な低レベル信号を印加することによりオフ状態に維持される。例えば、スイッチング装置がトランジスタであり、印加される信号が電圧である場合、高レベル(したがってスイッチングトランジスタのオン状態)に対応する電圧を表すためにVGon、そして低レベル(したがってスイッチングトランジスタのオフ状態)に対応する電圧を表すためにVGoffを使用することが慣習である。
【0008】
行は直列の1つ又は複数のシフトレジスタを含む制御回路により制御され得、シフトレジスタのそれぞれは複数のカスケード段を含み、各段は、マトリクスアレイの対応行の画素のアクチュエータへ適用される信号の高レベルと低レベルとを一連の行選択操作(例えば垂直走査)に従って切り替えるのに好適である。制御回路は集積回路内に実装され得、同一集積回路は、例えばマトリクスアレイ内の複数の行の複数の制御回路を有することができる。集積回路は、例えばマトリクスアレイの外側に在り得、そしてワイヤ接続手段により(例えばフレキシブルリボンケーブルにより)マトリクスアレイへ接続され得る。制御回路はまた、本出願人の名の元に出願された国際公開第2012/152836A1号パンフレットにおいて説明されるように、画素を有するプレート上に設置され得る。
【0009】
これは、プレートへ適用される信号の数と、したってプレートを周囲電子機器へ接続するために使用されるフレキシブルコネクタのサイズ及び数と、を低減することを可能にする。この集積制御回路アーキテクチャは、部品の数を低減するとともに製造プロセスを単純化することにより検出器アーキテクチャの著しい単純化を成す。
【0010】
しかし、このアーキテクチャはマトリクス行が駆動される順序を決定付ける。この順序は、制御回路の接続及びマトリクス行の接続により決定付けられる。いくつかのケースでは、マトリクス行が制御される順序を変更することが望ましいかもしれない。より具体的には、複数の画素を一括して読み出すために複数の画素をグループ化することが望ましいかもしれない。「ビニング」として上記文献において知られるこのグループ化は、読み出される各素子の信号対雑音比が改善されることを可能にする。画素をグループ化することの別の利点は改善された検出器感度である。しかし、このグループ化は空間分解能に悪影響を与える。
【0011】
各画素からの情報が電荷である場合、画素のこのグループ化は、共通コンデンサ(例えば列の脚部における変換器回路内に配置された)上に、グループ化される画素からの電荷を再分配することにより実現され得る。これは、画素の各行を連続的に読み出すことにより、国際公開第2012/152836A1号パンフレットにおいて説明されるような検出器において実現され得る。しかし、このような検出器では、連続する行の画素のグループ化は、検出器読み出し速度を改善することと、したがって検出器により生成される画像の周波数を増加することとを可能にしない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】国際公開第2012/152836A1号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、検出器を提供することにより上記問題のすべて又はいくつかを克服することを目的とする。この検出器の制御回路は、連続行に属する画素の従来の連続読み出し又はグループ化のいずれかを可能にし、読み出し速度を増加する。本発明は、制御回路及び画素が同一の基板上に生成される検出器において特に有利である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的を達成するために、本発明の1つの主題は:
-物理的影響に敏感であるとともに画素の行及び列に沿ってマトリクスで配置される画素のアレイであって、各画素は物理的影響に従って信号を生成し、画素の行は物理的に順序付けられる、画素のアレイ;
-それぞれが、1行の画素が駆動されることを可能にする行導体;及び
-それぞれが1つの行導体(L)に関連付けられるとともに選択信号を行導体の1つへ送出するドライバモジュールであって、画素の行の順番に従ってインターレースされる複数のグループに分散されるドライバモジュールを含むマトリクスアレイ検出器であり、
各グループのドライバモジュールは、当該ドライバモジュールのグループに関連付けられた行の物理的順番で互いに連鎖され、ドライバモジュールのグループの各グループの連鎖はドライバモジュールの1つ又は複数の他のグループの連鎖とは独立している。
【0015】
有利には、マトリクスアレイ検出器はさらに、それぞれがドライバモジュールの各グループのドライバモジュールのうちの第1のドライバモジュールの入力へ送出される複数のトークンを生成するためのモジュールを含み、ドライバモジュールのグループの各グループ内で、各モジュールの出力はより高いランクのモジュールの入力へ接続され、ドライバモジュールは、当該ドライバモジュールが選択信号を送出する導体への画素の行の順番でそれらのグループの各グループ内で順序付けられる。
【0016】
有利には、画素及びドライバモジュールは、n型薄膜トランジスタだけ又はp型薄膜トランジスタだけに基づき同一基板上に生成される。
【0017】
本発明の別の主題は本発明によるマトリクスアレイ検出器を使用する方法である。ここでは、別個のグループに属するとともに連続行導体へ接続されるドライバモジュールが連続行を同時に駆動するように同時制御信号を受信し得る、又は連続行を別々に駆動するように制御信号を交番し得る。
【0018】
本発明は、添付図面により例示され一例として与えられる一実施形態の詳細な説明を読むことによりさらに良く理解され、別の利点が明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明による検出器内に実装され得る画素の例示的マトリクスアレイを示す。
【
図3】
図2の検出器内に実装され得る複数のドライバモジュールの1つの例示的実施形態を示す。
【
図4】
図2の検出器内に実装され得る複数のドライバモジュールの別の例示的実施形態を示す。
【
図5】
図4のドライバモジュールの詳細な例を示す。
【
図6】
図5に示されるとともにただ1つのグループ内で連鎖されるドライバモジュールを実装する検出器の動作の例をタイミング図の形式で示す。
【
図7】
図5に示されるとともに検出器の画素の個々の読み出しのために2つのグループ内で連鎖されるドライバモジュールを実装する検出器の動作の例をタイミング図の形式で示す。
【
図8】
図5に示されるとともに2つの連続行の画素の共通読み出しのために2つのグループ内で連鎖されるドライバモジュールを実装する検出器の動作の例をタイミング図の形式で示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
明確化のために、同じ素子は様々な図面において同じ参照符号を有することになる。
【0021】
以下の説明は、それぞれが物理量に対し敏感な素子を含む複数の基本電子回路を含むマトリクスアレイ検出器(画素と呼ばれる)を参照して提供される。基本電子回路は説明される例では光放射に対し敏感な画素である。本発明は例えば圧力又は温度マップが生成されることを可能にする任意の形式の物理量に対し敏感な他の検出器について実施され得るということは明白である。
【0022】
図1はマトリクスアレイ検出器の検出区域10を概略的に示す。この区域は、理解を容易にするために2行×2列のマトリクスを含む。それぞれが1行と1列との交差点に在る4つの画素Pが形成される。当然、実際のマトリクスアレイは通常、はるかに大きく、そして多数の行及び列を特徴とする。画素のマトリクスアレイはディジタル化画像が生成されることを可能にするマトリクスアレイ検出器12に属する。
【0023】
各画素Pは、本明細書ではフォトダイオードDにより表される感光性区域と単一トランジスタTにより
図1の例では形成される電子処理回路とを含む。部品D及びTの参照符号には、行のランクを規定する2つの座標i及びi+1、並びに列のランクを規定する2つの座標j及びj+1がそれぞれ続く。行及び列は、画素のマトリクスアレイ内に占める物理的順番で順序付けられる。示される画素はまた、それぞれはその機能が以下にさらに説明される1つのトランジスタを保有するので1T画素とし知られる。
【0024】
一般的に、「薄膜トランジスタ」のTFTとして知られる薄膜電界効果トランジスタを含む画素のマトリクスアレイを作製することが慣習である。TFTは、例えば非結晶質又は結晶インジウム、ガリウム及び酸化亜鉛(略称IGZOにより知られる)に基づくトランジスタなどの金属酸化物に基づき得る。例えば有機TFT、非結晶質シリコンTFT又は多結晶シリコンTFTなどの他のファミリーのTFTが採用され得る。この最後のタイプのTFTでは、そのいくつかは低温において合成されてきた。これらは「低温多結晶シリコン」の頭文字語LTPSにより知られている。
【0025】
同一列の画素Pは列導体Colへ接続される。この導体は、接続されている画素からの情報が収集されることを可能にする。同一行の画素Pは、画素の対応行が制御されることを可能にする信号VGを運ぶ行導体Lへ接続される。
【0026】
リセット動作後に発生する画像捕捉段階では、フォトダイオードDにより受信される照射がそのカソードの電位を低減する。この画像捕捉段階には、フォトダイオードDの電位が読み出される読み出し段階が続く。これを行うために、トランジスタTは、オンにされ、したがって、そのゲートへ印可される制御信号VGにより制御されるスイッチとして働く。
【0027】
列導体Colは、信号VGにより選択されると対応する列内の画素から情報を収集するように使用される。
【0028】
画素がより単純である検出器において、特に信号VGによりオンにされる単純なダイオードでトランジスタTを置換することにより本発明を実施することが可能である。画素が複数のトランジスタを含む検出器において本発明を実施することも可能である。特に、上述の読み出しトランジスタに加えてフォトダイオードのリセットトランジスタ及びフォロアトランジスタを含む3T画素を実装することは知られた慣習である。このタイプの3T画素では、第2の行導体が、リセットトランジスタが制御されることを可能にするリセット信号を運ぶ。
【0029】
図2は検出器12全体を概略的に示す。検出器12は、検出区域10の部品が作製される基板を形成するプレート14を含む。行導体Lのすべてへ制御信号を送出するドライバモジュール16がこの同じプレート14上に配置される。代替的に、ドライバモジュール16はプレート14と異なる基板上に作製され得る。しかし、画素Pと同じ基板上にドライバモジュール16を作製することは、プレート14をその周囲へ接続する接続箇所を制限することを可能にする。
【0030】
検出器12は列導体Colへ接続される読み出し回路18を含む。読み出し回路18は通常、プレート14と異なる基板上に作製される。読み出し回路18はリボンケーブルによりプレート14へ接続される。
【0031】
検出器12は、ドライバモジュール16が駆動されることを可能にするとともに、読み出し回路18からの信号を、特に多重化するために同信号が検索されることを可能にする回路20を含む。
【0032】
図3は、それぞれが画素の行を駆動するように構成された4つのドライバモジュール16の第1の例示的実施形態を示す。本発明は非常に多くの行の画素について実施され得るということが明確に理解される。より具体的には、SR_A(N)により表記される第1のドライバモジュールの出力Out_A(n)は行iの読み出し信号VGを運ぶ行導体L(i)へ接続される。SR_B(N)により表記される第2のドライバモジュールの出力Out_B(n)は行i+1の読み出し信号VGを運ぶ行導体L(i+1)へ接続される。SR_A(N+1)により表記される第3のドライバモジュールの出力Out_A(n+1)は行i+2の読み出し信号VGを運ぶ行導体L(i+2)へ接続される。SR_B(N+1)により表記される第4のドライバモジュールの出力Out_B(n+1)は行i+3の読み出し信号VGを運ぶ行導体L(i+3)へ接続される。行及びドライバモジュールは
図3の順番で順序付けられる。より具体的には、画素の行の各行の個々の読み出しの場合、行iが読み出され、そして行i+1、次に行i+2、そして最後に行i+3が続く。以下にさらに分かるように、ドライバモジュールはまた、行を連続対でグループ化することにより読み出しを可能にするように構成される。
【0033】
示された例では、ドライバモジュールは、第1のグループA内のSR_A(N)及びSR_A(N+1)、並びに第2のグループB内のSR_B(N)及びSR_B(N+1)の2つのグループに分散される。本発明は多くのグループのドライバモジュールにより実施され得る。行はまた、一方では行L(i)及びL(i+2)のLA、そして他方では行L(i+1)及びL(i+3)のLBの2つのグループへグループ化される。ドライバモジュールグループAはグループLAの行に関連付けられ、ドライバモジュールグループBはグループLBの行に関連付けられる。行のグループLA及びLBと、したがってドライバモジュールのグループA及びBとはインターレースされる。より具体的には、各グループでは、ドライバモジュールは、マトリクスアレイの行の物理的順番に従って順序付けられる。ドライバモジュールA及びBの2つのグループについて、マトリクスアレイの行の物理的順番で、第1のグループAの第1のドライバモジュール:SR_A(1)がマトリクスアレイの第1の行L(1)を駆動する。第2のグループBの第1のドライバモジュール:SR_B(1)は第2の行L(2)を駆動する。第1のグループAの第2のドライバモジュール:SR_A(2)は第3の行L(4)を駆動する。第2のグループBの第2のドライバモジュール:SR_B(2)は第4の行L(1)を駆動する、そしてマトリクスアレイの最後の行まで同様である。より一般的には、ドライバモジュールのKグループにより、以下の表記法を使用して:
i:マトリクスアレイの行の物理的順番における現在行のランク、
j:そのグループ内のモジュールのランク
k:1~Kの間のグループのランク、
行iはランクkのグループのランクjのモジュールにより駆動される:
i=(j-1)K+k。
【0034】
行及びドライバモジュールを、互いに関連付けられた様々なグループに分散することは、行のグループを、異なるやり方で、そして特にドライバモジュールの様々なグループの同期の適応化により、そしてしたがって行のグループの駆動の同期の適応化により駆動することを可能にする。
【0035】
図3はドライバモジュールの特に単純な接続を可能にする一実施形態を示す。他の接続が可能であるということは明確に理解される。各ドライバモジュールは、当該モジュールの命令を受信することを可能にする入力In_A(n)、In_B(n)、In_A(n+1)、In_B(n+1)それぞれ、並びに関連付けられた行を駆動することを可能にする出力Out_A(n)、Out_B(n)、Out_A(n+1)、Out_B(n+1)それぞれを含む。各グループでは、ドライバモジュールは、当該グループに関連付けられた行の順番で互いに連鎖される。1つのグループの連鎖は、ドライバモジュールの1つ又は複数の他のグループの連鎖とは独立している。より具体的には、示された例では、出力Out_A(n)は入力In_A(n+1)へ接続され、出力Out_B(n)は入力In_B(n+1)へ接続される。
【0036】
検出器12は、グループAの第1のドライバモジュールSR_A(N)の入力へ送出される第1のトークンIN_Aを生成することを可能にする生成モジュール30を含む。生成モジュール30はまた、グループBの第1のドライバモジュールSR_B(N)の入力へ送出される第2のトークンIN_Bを生成することを可能にする。ドライバモジュールの連鎖は、トークンが同一グループ内の1つのドライバモジュールから次のものまでの伝搬することを可能にする。より一般的には、生成モジュール30は、ドライバモジュールのグループ数と同数のトークンを生成することを可能にする。
【0037】
加えて、ドライバモジュールは、グループAの1つ又は複数の制御信号N controls A及びグループBの1つ又は複数の制御信号N controls Bを受信する。これらの制御信号は例えば、トークンが1つのモジュールから同一グループ内の他のモジュールまで伝わる速度のクロックである。制御信号は、プレート14上又はプレート14から離れた基板上に配置され得る生成モジュール30(例えば回路20内の)により生成され得る。制御信号の様々なドライバモジュール間の接続及び連続モジュール間の出力から入力への接続はプレート14上でなされ得、したがって外部接続を必要としない。
【0038】
検出器12は、各行の信号VGを、マトリクスアレイの行の順番(検出器12の画素の個々の読み出しを可能にする)で順次に、又は2つのグループ内の同じランクの2つのドライバモジュール内で同時に、のいずれかで生成することにより様々なやり方で動作し得る。換言すれば、信号VGは、ドライバモジュールSR_A(N)、SR_B(N)により、そして次にドライバモジュールSR_A(N+1)、SR_B(N+1)により同時に送信され、様々な行の画素に由来する情報のグループ化を可能にする。2つのタイプの検出器読み出し(個々に又は画素グループ毎に、のいずれかによる)間の選択は、トークンIN_A、IN_Bの送信の時間及び可能性としてドライバモジュール制御信号の送信の時間を変更することにより行われる。2つのトークンの同時送信は、グループ毎の読み出しを可能にする。2つのトークンの交互送信が個々の読み出しを可能にする。
【0039】
ドライバモジュールを2つのグループに分散することにより、2行の画素の読み出しをグループ化することが可能である。より一般的には、K個のグループはK個の行の読み出しをグループ化することを可能にする。グループの数の約数での行のグループ分けも可能である。例えば、ドライバモジュールの4つのグループにより、様々なグループのトークン及び対応制御信号の送信におけるオフセットに従って2行のグループ毎に又は4行のグループ毎ではなく、マトリクスアレイを個々に読み出すことが可能である。
【0040】
図4はそれぞれが画素の行を駆動するように構成された4つのドライバモジュール16の別の例示的実施形態を示す。この例では、各ドライバモジュールは入力段E及び出力段Sを含む。入力段Eは対応出力段Sの活性化信号Outa又はOutbを送出する。入力段による活性化の場合、対応出力段は、ドライバモジュールの出力信号(本明細書ではGatelineにより表される)を送信する。2つの段を有するこの例は、上述の国際公開第2012/152836A1号パンフレットにおいて説明される方式に対応する。同一グループの2つの連続ドライバモジュール間のトークンの送信は、より高いランクのモジュールの入力段の入力へ送信される活性化信号を用いて実現される。トークンの送信を可能にする様々なモジュールの入力段及びそれらの接続がシフトレジスタを形成する。各出力段は、活性化信号が信号VGの特徴へ適応化されることを可能にする増幅器を形成する。
【0041】
図5は
図4のドライバモジュールのうちの1つのドライバモジュールの線図をより詳細に示す。本発明による行アドレス指定装置を形成する集積化構造は本質的に、単一型(すなわちp型又はn型:そのより良い性能のためにn型が好ましい)のトランジスタTFTを含み得る。したがって、以下に説明されるトランジスタはすべて単一型(n又はp型)の薄膜トランジスタ(TFT)であり得る。
【0042】
図5により示される構造は、行アドレス指定装置の各段nが入力段50及び出力段51を含む1つの有利な実施形態に対応する。行アドレス指定装置の段nに関し、入力段50、出力段51のそれぞれは、例えば、
図3を参照して上に説明された行アドレス指定段n内に含まれる素子のほとんどを含む。説明される例示的実施形態ではマトリクスアレイの行nは各アドレス指定装置の段nに関連付けられるということに注意すべきである。しかし、図面により説明されない代替例では、所与の段が複数の行を制御する、又はそうでなければいくつかの行が段により制御されない行アドレス指定装置構造を構想することが可能である。
【0043】
したがって、行アドレス指定装置の段nの入力段50は、活性化信号Out(n)を出力としてレンダリングする出力行を含むシフトレジスタにより形成され得る。入力段50は、クロック信号のパルスを活性化出力Out(n)において送信する入力段の出力トランジスタT30を含み得る。入力段の出力トランジスタT30のゲートは行アドレス指定装置の入力段の内部ノードへ接続され得、そのソースは活性化出力Out(n)へ接続され得、そのドレインは第1のクロックCLK1から信号を受信し得る。入力段のブーストコンデンサC20が入力段の出力トランジスタT30のゲート及びソース間に接続され得る。入力段の第1の制御トランジスタT10は、入力段の出力トランジスタT30のゲートをプリチャージすることができる。したがって、入力段の第1の制御トランジスタT10のソースは入力段の出力トランジスタT30のゲートへ接続される。入力段の第1の制御トランジスタT10のゲート及びドレインは、前行n-1のアドレス指定装置の段n-1の活性化出力Out(n-1)により制御される。
【0044】
入力段の第2の制御トランジスタT20は入力段の出力トランジスタT30のゲートを放電することができる。したがって、入力段の第2の制御トランジスタT20のドレインは入力段の出力トランジスタT30のゲートへ接続される。入力段の補償コンデンサC10は有利には、第1のクロックCLK1からの信号と逆相の第2のクロックCLK2からの信号間に配置され得る。
【0045】
有利には、入力段の放電トランジスタT40は行アドレス指定装置の段nの入力段50の活性化出力Out(n)へ接続され得る。入力段の放電トランジスタT40のゲートは、入力段の第2の制御トランジスタT20のゲートへ接続され;そして次の段n+1の活性化出力信号Out(n+1)へも接続される。
【0046】
同様に、行アドレス指定装置の段nの出力段51は、信号Snを出力としてレンダリングする出力行を含むシフトレジスタにより形成され得る。出力段51は、出力Snにおいてクロック信号のパルスを送信する出力段の出力トランジスタT31を含み得る。出力トランジスタT31のゲートは行アドレス指定装置の段の内部ノードへ接続され得、そのソースは出力Snへ接続され得、そのドレインは第3のクロックCLK3から信号を受信し得る。出力段のブーストコンデンサC21は出力段の出力トランジスタT31のゲート及びソース間に接続され得る。出力段の第1の制御トランジスタT11は、出力段の出力トランジスタT31のゲートをプリチャージすることができる。したがって、出力段の第1の制御トランジスタT11のソースは出力段の出力トランジスタT31のゲートへ接続される。出力段の第1の制御トランジスタT11のゲート及びドレインは、アドレス指定装置の段nの入力段50の活性化出力Out(n)により制御される。
【0047】
出力段の第2の制御トランジスタT21は出力段の出力トランジスタT31のゲートを放電することができる。したがって、出力段の第2の制御トランジスタT21のドレインは出力段の出力トランジスタT31のゲートへ接続される。出力段の補償コンデンサC11は有利には、第3のクロックCLK3からの信号と逆相の第4のクロックCLK4からの信号間に配置され得る。第3及び第4のクロックCLK3、CLK4の特殊性は、それらのデューティサイクルが異なり得るということと、それらの高レベルにおけるそれぞれの期間の和が第1及び第2のクロックCLK1、CLK2の期間に対応するということである。
【0048】
有利には、出力段の放電トランジスタT41は、行nの活性化信号を送出する行アドレス指定装置の段nの出力段51の出力Snへ接続され得る。出力段の放電トランジスタT41のゲートは、出力段の第2の制御トランジスタT21のゲートへ接続され;次段n+1の活性化出力Out(n+1)へも接続される。
【0049】
本発明の別の特定特徴によると、入力段50はまた、そのゲートがリセット信号のパルスにより制御される入力段のリセットトランジスタTRを含む。入力段のリセットトランジスタTRのソースは入力段の第2の制御トランジスタT20のソースへ接続され得る。入力段のリセットトランジスタTRのドレインは入力段の第2の制御トランジスタT20のドレインへ接続され得る。
【0050】
同じやり方で、出力段51はまた、そのゲートだけでなく入力段のリセットトランジスタのゲートもリセット信号のパルスにより制御される出力段のリセットトランジスタTRを含む。出力段のリセットトランジスタTRのソースは、出力段の第2の制御トランジスタT21及び出力段の放電トランジスタT41のソースへそれぞれ、並びに入力段の第2の制御トランジスタT20及び入力段の放電トランジスタT40のソースへそれぞれ接続され得る。出力段のリセットトランジスタTRのドレインは入力段の第2の制御トランジスタT21のドレインへ接続され得る。
【0051】
したがって、リセットパルスは入力段50及び出力段51の様々なトランジスタにオフ状態を課すことを可能にする。
【0052】
追加的に、出力段51は行リセットトランジスタTLを含み得る。行リセットトランジスタTLは特定信号によりそのゲートを介し制御される。行リセットトランジスタTLのドレインは出力段の出力トランジスタT31のソースへ接続される。行リセットトランジスタTLのソースはトランジスタT20、T40、T21及びT41のソースへ接続され得る。段nの行リセットトランジスタTLは行n上の電圧を低状態へ強いることを可能にする。行リセットトランジスタTLは、行上の電圧(すなわち段の出力段の出力に関する)を制御することと、特に「不感時間」中に低インピーダンス電圧を行上へ印加することとを可能にする。具体的には、典型的やり方で、X線検出器の駆動は、例えばリセット段階を含み、X線を印加する段階(又は「Xウィンドウ」)、そして次に読み出し段階が続く。Xウィンドウ期間中、X線はフォトダイオード内の電子へ変換される;Xウィンドウの期間は、比較的長く(通常は最大3.2秒)、したがって行リセットトランジスタTLはマトリクスアレイ内のいかなるドリフトも回避することを可能にする。
【0053】
再び、有利には、各出力段51は、マトリクスアレイの完全なリセットを行うことを可能にする、例えばマトリクスアレイリセットトランジスタTLONにより形成されるマトリクスアレイリセットスイッチを含み得る。マトリクスアレイリセットトランジスタTLONは、そのゲート及びドレインへ印可されるマトリクスアレイリセット信号により制御され得る。マトリクスアレイリセットトランジスタTLONのソースは出力段の出力トランジスタT31のソースへ接続され得る。マトリクスアレイリセットトランジスタTLONを制御するマトリクスアレイリセット信号は電圧VGoff又は活性化電圧VGonであり得る。マトリクスアレイリセットトランジスタTLONが活性状態である場合、すなわち活性化電圧VGonが印加される場合、活性化電圧はマトリクスアレイの全体へ印可される。
【0054】
実際、マトリクスアレイの完全なリセットは、十分な期間の間のマトリクスアレイリセットトランジスタTLONの活性化により定義されるシーケンスに従って行われ得、行を電圧VGoffに戻すことを可能にする行リセットトランジスタTLの活性化が続く。
【0055】
図6は、国際公開第2012/152836A1号パンフレットに説明されるように単一グループで配置された
図5のドライバモジュールの動作をタイミング図の形式で示す。単一トークンINが第1のドライバモジュールの入力段Eの制御トランジスタT10のゲート及びドレインへ送信される。クロックCLK1及びCLK2は、逆相であり、等しい割合の高レベル及び低レベルを有する。クロックCLK3及びCLK4もまた逆相であり、クロックCLK1及びCLK2のサイクル時間の半分であるサイクル時間を有する。クロックCLK4の高レベルの期間はクロックCLK3より長い。
【0056】
図6はまた、4つの連続行の信号Out(n)を示す。各信号Out(n)は前のクロックに対しクロックCLK1の半サイクルだけオフセットされる。信号Gateline(n)も同じ4つの行について示される。不感時間TMが2つの連続信号Gatelineの2つの高レベル間に観測される。この不感時間はクロックCLK3の高レベルの期間に対応する。クロックCLK3の高レベルの最小期間が、トランジスタT31のゲートの充電を保証するために必要である。ドライバモジュールを単一グループ内で直接連鎖することにより、この不感時間を削除することは不可能である。
【0057】
逆に、ドライバモジュールを複数のグループに分散することにより、画素の個々の読み出しについて、同一グループの2つの連続モジュール間の不感時間を別のグループの信号Gatelineの高レベルによりマスクすることが可能である。
【0058】
図7は、
図5に示されそして検出器の画素の個々の読み出しのために2つのグループ内で連鎖されたドライバモジュールを実装する検出器12の動作の一例をタイミング図の形式で示す。第1のグループAについて、トークンINA及び4つのクロックCLK1A、CLK2A、CLK3A及びCLK4Aがある。クロックCLK1A、CLK2Aは逆相である。クロックCLK3A、CLK4Aもまた、クロックCLK1、CLK2のサイクル時間の半分であるサイクル時間を有し逆相である。
図6を使用して説明されたクロックとは異なり、4つのクロックCLK1A、CLK2A、CLK3A、CLK4Aはそれらのそれぞれの等しい割合の高レベル及び低レベル有する。
【0059】
図7では、グループBのトークンINB及び4つのクロックCLK1B、CLK2B、CLK3B、CLK4Bもまた示される。グループAに対して、グループBの信号はクロックCLK1Aのサイクルの4分の1だけオフセットされる。
【0060】
グループAについて、2つの信号OutA(1)、OutA(2)及び2つの信号Gateline(1)、Gateline(3)はグループAの2つの連続ドライバモジュールに対応する。信号Gateline(1)、Gateline(3)はマトリクスアレイのランク1、3の行を駆動することを可能にする。同様に、グループBに関して、2つの信号OutB(1)、OutB(2)及び2つの信号Gateline(2)、Gateline(4)はグループBの2つの連続ドライバモジュールに対応する。信号Gateline(2)、Gateline(4)はマトリクスアレイのランク2、4の行を駆動することを可能にする。換言すれば、グループAのドライバモジュールはマトリクスアレイの奇数行の信号Gatelineを生成し、グループBのドライバモジュールは偶数行の信号Gatelineを生成する。
【0061】
2つのグループのインターレースはクロックCLK3Aの高レベルの期間を延長することを可能にする。したがって、2つの連続行間の不感時間なしにトランジスタT31のゲートの充電を保証することが可能である。具体的には、グループAのドライバモジュールのトランジスタT31のゲートはグループBの信号Gatelineの高レベル中に充電される。
【0062】
図8は、2つのグループ内で依然として連鎖されそして今回は連続行の画素の共通読み出しのための、
図5に示すドライバモジュールを実装する検出器12の動作の別の例をタイミング図の形式で示す。換言すれば、連続する偶数行及び奇数行が同時に読み出される。
図8の助けを借りて説明された動作では、トークンINAはトークンINBと同時に送信される。同様に、クロックCLK1A、CLK2A、CLK3A及びCLK4Aは対応クロックCLK1B、CLK2B、CLK3B及びCLK4Bと同時に送信される。したがって、信号OutA(1)及びOutA(2)、OutA(3)及びOutA(4)、Gateline(1)及びGateline(2)、Gateline(3)及びGateline(4)が同時であるということになる。
【0063】
図8の動作は信号Gateline(2)及びGateline(3)間に不感時間TMを有する
図6の動作と同様である。この不感時間の期間を制限するために、クロックCLK3A及びCLK3Bの高レベルの期間はこれらの同じクロックの低レベルの期間より短い。
【0064】
互いに連鎖された複数のグループのドライバモジュールを備えた検出器12は、必要に応じ様々な動作モード(マトリクスアレイの2つの連続行の2つの読み出し間のいかなる不感時間も削除する可能性を提供する一方で、特にマトリクスアレイの画素の個々の読み出し)を選択することを可能にする。検出器12はまた、一括して読み出すために複数の画素に由来する信号をグループ化することを可能にする。
【0065】
画素Pのマトリクスアレイの読み出しのための動作の2つの例が与えられる。
図1の線図では、行導体LはトランジスタT(i,j)を開放駆動するために使用される。このトランジスタは、各画素P(i,j)の読み出しとリセットとの両方のために使用される。読み出し及びリセット(例えば個々の読み出し及び一括リセット)のために、画素を同じやり方で又は異なるやり方で駆動することが可能である。
【符号の説明】
【0066】
10 検出区域
12 マトリクスアレイ検出器
14 プレート
16 ドライバモジュール
18 読み出し回路
20 回路
30 生成モジュール
50、E 入力段
51、S 出力段
A、B ドライバモジュールグループ
CLK1 第1のクロック
CLK2 第2のクロック
CLK3 第3のクロック
CLK4 第4のクロック
CLK1A グループAのクロック
CLK1B グループBのクロック
C10 入力段の補償コンデンサ
C11 出力段の補償コンデンサ
C20 入力段のブーストコンデンサ
C21 出力段のブーストコンデンサ
Col 列導体
D フォトダイオード
INA、INB トークン
IN_A 第1のトークン
IN_B 第2のトークン
In_A、In_B、In_A(n+1)、In_B(n+1) 入力
L 行導体
LA、LB グループ
Out_A(n) 第1のドライバモジュールの出力
Out_A(n+1) 第3のドライバモジュールの出力
Out_B(n) 第2のドライバモジュールの出力
Out_B(n+1) 第4のドライバモジュールの出力
Out(n) 活性化出力
Outa、Outb 活性化信号
OutA(1)、OutA(2)、Gateline(1)、Gateline(3) グループAの信号
OutB(1)、OutB(2)、Gateline(2)、Gateline(4) グループBの信号
P 画素
SR_A(N) グループAの第1のドライバモジュール
SR_B(N) グループBの第1のドライバモジュール
Sn 出力
T トランジスタ
TL 行リセットトランジスタ
TLON マトリクスアレイリセットトランジスタ
TM 不感時間
TR リセットトランジスタ
T10 入力段の第1の制御トランジスタ
T11 出力段の第1の制御トランジスタ
T20 入力段の第2の制御トランジスタ
T21 出力段の第2の制御トランジスタ
T30 入力段の出力トランジスタ
T31 出力段の出力トランジスタ
T40 入力段の放電トランジスタ
T41 出力段の放電トランジスタ
VG 制御信号
VGoff 電圧
VGon 活性化電圧
【外国語明細書】