(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051572
(43)【公開日】2022-03-31
(54)【発明の名称】エアロゾル供給システム
(51)【国際特許分類】
A24F 40/50 20200101AFI20220324BHJP
A24F 40/40 20200101ALI20220324BHJP
A24F 40/10 20200101ALI20220324BHJP
【FI】
A24F40/50
A24F40/40
A24F40/10
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021200680
(22)【出願日】2021-12-10
(62)【分割の表示】P 2021547871の分割
【原出願日】2020-02-18
(31)【優先権主張番号】1902220.1
(32)【優先日】2019-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ネルソン, デイヴィッド アラン
(72)【発明者】
【氏名】ヒューズ, スティーヴ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA06
4B162AA22
4B162AB14
4B162AC02
4B162AC17
4B162AC22
4B162AC34
4B162AD20
4B162AD23
(57)【要約】
【課題】新規なエアロゾル供給システムを提供すること。
【解決手段】エアロゾル供給システムは、このカートリッジと、コントロールユニットとを備える。カートリッジは、カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経て出口まで延びる空気チャネルと、リザーバからの液体等のエアロゾル化可能な材料を加熱してエアロゾル生成領域内でエアロゾルを生成する加熱要素と、エアロゾル生成領域の上流の空気チャネル内に配置された弁とを備える。カートリッジはまた、空気チャネルを通過する空気が空気入口から空気弁を通過してエアロゾル生成領域に入り、エアロゾル出口から流出するように構成される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジとコントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、
前記カートリッジは、
前記カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経てエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
マウスピース端とインターフェース端とを有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は前記カートリッジの前記エアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は、前記カートリッジを前記コントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
エアロゾル化のためのエアロゾル化可能材料を収容する、前記ハウジング部分内のリザーバと、
前記エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するために前記リザーバからの前記エアロゾル化可能材料を加熱する加熱要素と
を備え、
前記空気チャネルを流れる空気が、前記空気入口から前記エアロゾル生成領域内に入り、前記エアロゾル出口から流出するように構成されるよう、前記カートリッジは構成されており、
前記コントロールユニットは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジと協働的に係合するよう配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備え、
当該エアロゾル供給システムは、前記コントロールユニットから前記カートリッジに無線で電力を供給するように構成されている、エアロゾル供給システム。
【請求項2】
電磁誘導によって前記コントロールユニットから前記カートリッジに電力を供給するように構成されている、請求項1に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項3】
摩擦嵌めにより前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように構成されている、請求項1又は2に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項4】
前記カートリッジは、二つ以上の向きで前記コントロールユニットに結合可能である、請求項1~3のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項5】
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部は、プラグによって封止され、前記空気チャネルの一部分は前記プラグを通って延びている、請求項1~4のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項6】
前記エアロゾル化可能な材料は固体の材料を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項7】
前記エアロゾル化可能な材料はタバコを含む、請求項1~6のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項8】
前記エアロゾル生成領域と前記エアロゾル出口との間で延び、前記エアロゾル生成領域内で生成されたエアロゾルを前記エアロゾル出口まで導くためのエアロゾル出口管をさらに備える、請求項1~7のいずれか一項に記載のエアロゾル供給システム。
【請求項9】
カートリッジとコントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムからエアロゾルを生成するための方法であって、
前記カートリッジは
エアロゾル出口と
前記カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経て前記エアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
マウスピース端とインターフェース端とを有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は前記カートリッジの前記エアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は、前記カートリッジを前記コントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
エアロゾル化のためのエアロゾル化可能材料を収容する、前記ハウジング部分内のリザーバと、
前記エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するために前記リザーバからの前記エアロゾル化可能材料を加熱する加熱要素と
を備え、
前記コントロールユニットは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジと協働的に係合するよう配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備え、
前記エアロゾル供給システムは、前記コントロールユニットから前記カートリッジに無線で電力を供給するように構成されており、
当該方法は、前記空気入口から前記空気チャネルを通して前記エアロゾル生成領域内に空気を流し、次いで前記エアロゾル出口から流出させることを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、特に限定しないが、ニコチン送達システム(例えば、電子タバコ等)のようなエアロゾル供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ(eシガレット)等の電子エアロゾル供給システムは、一般に、例えば(必ずしもそうではないが)典型的にはニコチンを含む製剤を含有する原料液体(source liquid)のリザーバのようなエアロゾル前駆材料、又はタバコに基づく製品等の固体材料を含有し、この材料からエアロゾルが、例えば熱気化を通して、ユーザによる吸引のために生成される。したがって、エアロゾル供給システムは、典型的には、エアロゾル供給システムを通る空気チャネルのエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するために前駆材料の一部を気化するように配置構成された加熱要素を備える。ユーザがデバイスを吸い、電力が加熱要素に供給されると、空気が一つ以上の入口穴を通ってデバイス内に引き込まれ、空気チャネルに沿ってエアロゾル生成領域に至り、ここで空気が気化した前駆体材料と混合し、凝縮エアロゾルを形成する。エアロゾル生成領域を通って引き込まれた空気は、空気チャネルに沿ってマウスピース開口部まで進み、それと共にエアロゾルの一部を運び、ユーザによる吸引のためにマウスピース開口部を通って流出する。
【0003】
エアロゾル供給システムは、二つの主要な機能部分、すなわち多くはコントロールユニットと使い捨て/交換可能なカートリッジ部分とを有するモジュール式アセンブリを備えることが一般的である。典型的には、カートリッジ部分は、消費可能なエアロゾル前駆材料及び加熱要素(アトマイザ)を備え、コントロールユニット部分は、再充電可能なバッテリー、デバイス制御回路、起動センサ、及びユーザインターフェース特徴部のような、より長い寿命のアイテムを備える。コントロールユニットは、再使用可能な部品又はバッテリセクションとも呼ばれ、交換可能なカートリッジは、使い捨て部品又はカトマイザとも呼ばれる。
【0004】
コントロールユニットとカートリッジは、例えば、ねじ式、バヨネット式、ラッチ式又は摩擦嵌め式の固定手段を使用して、使用のためにインターフェース(境界部)にて機械的に一体的に結合される。カートリッジ内のエアロゾル前駆材料が使い尽くされたとき、又はユーザが異なるエアロゾル前駆材料を有する異なるカートリッジに交換したいと望むとき、カートリッジはコントロールユニットから取り外され、交換カートリッジをその場所でデバイスに取り付けることができる。
【0005】
液体エアロゾル前駆材料(eリキッド)を含むカートリッジの潜在的な問題点は、漏れのおそれがあるという点である。電子タバコカートリッジは、典型的には、カートリッジの空気入口からエアロゾル出口に接続する空気経路/空気チャネル内に配置された加熱要素に液体リザーバから液体を引き込むための機構、例えば毛細管作用を有するウィックを有する。液体リザーバからカートリッジを通って開いた空気チャネル内への流体移送経路があるので、カートリッジから液体が漏れるという相応の危険性がある。コントロールユニットに接続されたカートリッジの端部からの漏れは、例えば腐食のためにコントロールユニットを損なう可能性があるので、漏れは、当然ながらeリキッドを手又は他の物品につけたくないエンドユーザの観点からも、信頼性の観点からも、望ましくない。漏れのおそれを低減するためのいくつかの解決手段は、例えば、空気チャネルに入る場所でウィックをきつく締め付けることによって、加熱要素への液体の流れを制限すること等があるが、これは、いくつかの場合には加熱要素に供給される液体を不十分にする(ドライアウト)おそれがあり、それは、過熱及び望ましくない香味を生じ得る。
【0006】
本書では、上述の問題のいくつかに対処するか、又はそれを緩和するのに役立つことを求める様々な手法を説明する。
【発明の概要】
【0007】
特定の実施形態の第1の態様によれば、カートリッジ及びコントロールユニットを備えるエアロゾル供給システムのためのカートリッジが提供される。このカートリッジは、
カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経てエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
エアロゾル生成領域の上流の空気チャネル内に配置された弁と
を備え、
空気チャネルを通過する空気が、空気入口から空気弁を通過して、エアロゾル生成領域内に入り、次いでエアロゾル出口から出るように、このカートリッジは構成される。
【0008】
特定の実施形態の第2の態様によれば、第1の態様からのカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムが提供され、コントロールユニットは、カートリッジをコントロールユニットに取外し可能に結合するようにカートリッジと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、また、コントロールユニットは、電源と、電源からカートリッジ内の加熱要素にそれらの協働的に係合するインターフェースを介して電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える。
【0009】
特定の実施形態の第3の態様によれば、エアロゾル供給システムのためのカートリッジからエアロゾルを生成する方法が提供され、カートリッジは、
エアロゾル出口と
カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経てエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
エアロゾル生成領域の上流の空気チャネル内に配置された弁と
を備え、
この方法は、空気を空気入口から空気チャネルを経て流し、空気弁を通過させてエアロゾル生成領域に入れ、次いでエアロゾル出口から流出させることを含む。
【0010】
本発明の様々な態様に関連して上述した本発明の特徴及び態様は、本書に記載の特定の組み合わせだけでなく、必要に応じて本発明の別の態様による本発明の実施形態に等しく適用可能であり、それらと組み合わせることができることは理解されよう。
【0011】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を単なる例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の特定の実施形態による、カートリッジ及びコントロールユニット(別個に示される)を備えるエアロゾル供給システムを斜視図で概略的に示している。
【
図2】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの構成要素を分解斜視図で概略的に示している。
【
図3A】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジのハウジング部分を断面図で概略的に示している。
【
図3B】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジのハウジング部分を別の断面図で概略的に示している。
【
図3C】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジのハウジング部分をさらに別の断面図で概略的に示している。
【
図4A】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの隔壁要素を斜視図で概略的に示している。
【
図4B】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの隔壁要素を平面図で概略的に示している。
【
図5A】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの弾性プラグを斜視図で概略的に示している。
【
図5B】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの弾性プラグを別の斜視図で概略的に示している。
【
図5C】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの弾性プラグを平面図で概略的に示している。
【
図6A】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの底部キャップを斜視図で概略的に示している。
【
図6B】
図1のエアロゾル供給システムのカートリッジの底部キャップを平面図で概略的に示している。
【
図7】本開示の特定の実施形態に従ってエアロゾル供給システムを形成するために、
図1に示されるコントロールユニットと共に使用するための変更型のカートリッジを断面図で概略的に示している。
【
図8】本開示の特定の実施形態に従ってエアロゾル供給システムを形成するために、
図1に示されるコントロールユニットと共に使用するためのカートリッジの一部分を断面図で概略的に示している。
【
図9A】本開示の特定の実施形態による、圧着電極の形成方法を概略的に示している。
【
図9B】本開示の特定の実施形態による、圧着電極の別の形成方法を概略的に示している。
【
図9C】本開示の特定の実施形態による、圧着電極のさらに別の形成方法を概略的に示している。
【
図10A】本開示の特定の実施形態による、エアロゾル供給システムで使用するためのコントロールユニットのための内部を斜視図で概略的に示している。
【
図10B】
図10Aに示される複数の構成要素からの一つの構成要素を斜視図で概略的に示している。
【
図10C】
図10Aに示される複数の構成要素からの一つの構成要素を斜視図で概略的に示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
特定の例及び実施形態の態様及び特徴について、本書にて論じ説明する。特定の例及び実施形態のいくつかの態様及び特徴は、従来どおり実施することができ、これらについては、話を簡潔にする目的で、詳細には論ぜず説明もしない。したがって、本書にて言及するが詳細には説明していない装置及び方法の態様及び特徴は、そのような態様及び特徴を実施するための任意の従来の手法によって実施できることは理解されよう。
【0014】
本開示は、eシガレットのようなエアロゾル供給システムとも称されることがある非燃焼式エアロゾル供給システムに関する。本開示によれば、「非燃焼式」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システム(又はその構成要素)の構成成分たるエアロゾル化可能な材料が、ユーザへの送達を促すために燃焼されず又は燃やされないものである。本書においてエアロゾル生成材料又はエアロゾル前駆材料とも呼ばれることがあるエアロゾル化可能な材料とは、例えば、加熱、照射又は任意の他の方法でエネルギーが与えられると、エアロゾルを生成することができる材料をいう。
【0015】
以下の説明全体にわたって、「eシガレット」又は「電子タバコ」という用語を使用することがあるが、この用語は、蒸気供給システム/デバイス及び電子蒸気供給システム/デバイスと互換的に使用することができることは理解されよう。また、電子タバコは、ベイピング装置又は電子ニコチン送達システム(electronic nicotine delivery system:END)としても知られるが、エアロゾル化可能な材料中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0016】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給システムは、一つ又は複数が加熱され得るエアロゾル化可能な材料の組み合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムである。くつかの実施形態では、ハイブリッドシステムは、液体又はゲル状のエアロゾル化可能な材料及び固体のエアロゾル化可能な材料を含む。固体のエアロゾル化可能な材料は、例えば、タバコ又は非タバコ製品を含み得る。
【0017】
典型的には、非燃焼式エアロゾル供給システムは、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための物品とを備える。しかしながら、それ自体がエアロゾル生成構成要素に電力供給するための手段を備える物品は、それ自体が非燃焼エアロゾル供給システムを形成し得ると考えられている。
【0018】
いくつかの実施形態では、非燃焼式エアロゾル供給デバイスと共に使用するための物品は、エアロゾル化可能な材料(又はエアロゾル前駆材料)、エアロゾル生成構成要素(又は気化器)、エアロゾル生成エリア、マウスピース、及び/又はエアロゾル化可能な材料を受容するためのエリアを含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、エアロゾル化可能な材料から一つ以上の揮発性物質を放出してエアロゾルを形成するように、エアロゾル化可能な材料と相互作用することができるヒータである。いくつかの実施形態では、エアロゾル生成構成要素は、加熱することなくエアロゾル化可能な材料からエアロゾルを生成することができる。例えば、エアロゾル生成構成要素は、熱をエアロゾル化可能材料に加えることなく、例えば振動、機械的手段、加圧又は静電的手段のうちの一つ以上によって、エアロゾル化可能材料からエアロゾルを生成することが可能である。
【0020】
いくつかの実施形態では、送達される物質は、活性成分、担体(carrier)成分、及び任意の一つ以上の他の機能性成分を含み得るエアロゾル化可能な材料であり得る。
【0021】
活性成分は、ユーザにおいて生理学的反応及び/又は嗅覚的反応を達成するためにエアロゾル化可能な材料に含まれる一つ以上の生理学的活性成分及び/又は嗅覚的活性成分を含み得る。活性成分は、例えば、栄養補助食品、向知性薬及び精神活性物質から選択され得る。活性成分は、天然に存在するものでも、合成的に得られるものでもよい。活性成分は、例えば、ニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6若しくはB12若しくはCのようなビタミン、メラトニン、カンナビノイド、又はそれらの成分、誘導体若しくはそれらの組み合わせを含み得る。活性成分は、タバコ又は別の植物の成分、誘導体又は抽出物を含み得る。いくつかの実施形態では、活性成分は、生理学的活性成分であり、ニコチン、ニコチン塩(例えば、ニコチン酒石酸塩/ニコチン酒石酸塩)、ニコチンを含まないタバコ代替物、カフェイン等の他のアルカロイド、又はそれらの混合物から選択され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、活性成分は、嗅覚的活性成であり、当地の規則で許可される場合に所望の風味、香り又は他の身体感覚を作り出すために成人消費者向けの製品に使用され得る「香料」及び/又は「香味料」から選択され得る。いくつかの例では、そのような成分は、香料、香味料、冷却剤、加温剤、及び/又は甘味剤と称されることがある。それらには、天然に生じる香料材料、植物性材料、植物の抽出物、合成的に得られる材料、又はそれらの組み合わせ(例えば、タバコ、大麻、リコリス(甘草)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、カエデ、抹茶、メンソール、和種ハッカ、アニシード、シナモン、ターメリック、インド品種、アジア品種、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、レッドベリー、クランベリー、桃、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ルバーブ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、クワ、柑橘類、ドランビュイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、セイヨウハッカ、ラベンダー、バルバドスアロエ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワー(naswar)、キンマ、シーシャ、マツ、ハチミツエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、オレンジの花、サクラの花、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピーマン、ジンジャー、コリアンダー、コーヒー、麻、ハッカ属の任意の種からのミント油、ユーカリ、ダイウイキョウ、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテチャノキ、オレンジ皮、バラ、緑茶又は紅茶等の茶、タイム、ジュニパー、ニワトコの花、バジル、月桂葉、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモン果皮、ミント、シオガマギク、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、バレリアン、ピメント、メース、ダミアン、マジョラム、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、エゾネギ、カルビ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、及びチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質又は息清涼剤等の他の添加物が含まれ得る。これらは、模造品、合成若しくは天然の成分、又はこれらの混合品としてもよい。これらは、任意の適切な形、例えば、油等の液体、粉末等の固体、又はガス状の一つ以上の抽出物(例えば、リコリス、アジサイ、ホオノキの葉、カモミール、フェヌグリーク、クローブ、メンソール、和種ハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、ウィンターグリーン、チェリー、ベリー、桃、リンゴ、ドランビュイ、バーボン、スコッチ、ウィスキー、スペアミント、セイヨウハッカ、ラベンダー、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、ハチミツエッセンス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、カッシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ジンジャー、アニス、コリアンダー、コーヒー、ハッカ属の任意の種からのミント油)、香味強化剤、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容体部位活性剤又は刺激剤、糖及び/又は代替糖(例えば、スクロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、又はマンニトール)、及びチャコール、クロロフィル、ミネラル、植物性物質又は息清涼剤等の他の添加物であり得る。これらは、模造品、合成若しくは天然の成分、又はこれらの混合品としてもよい。これらは、任意の適切な形、例えば、油、液体又は粉末であってもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、香料はメンソール、スペアミント及び/又はペパーミントを含む。いくつかの実施形態では、香料は、キュウリ、ブルーベリー、柑橘類及び/又はレッドベリーの香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料はオイゲノールを含む。いくつかの実施形態では、香料は、タバコから抽出された香料成分を含む。いくつかの実施形態では、香料は感覚惹起剤を含むことがあり、この感覚惹起剤は、香り又は味覚の神経に加えて、又はその代わりに、第5脳神経(三叉神経)を刺激することによって、通常は化学的に誘導及び知覚される身体感覚を得ることが意図されており、また、温まる、冷える、ひりひりする、麻痺するという効果をもたらす薬剤を含み得る。適切な加温効果剤は、それだけには限らないが、バニリルエチルエーテルとしてもよく、適切な冷却剤は、それだけには限らないが、ユーカリプトールWS-3としてもよい。
【0024】
担体成分は、エアロゾルを形成することができる一つ以上の成分を含んでもよい。いくつかの実施形態では、担体成分は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソ-エリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、ベンジルフェニルアセテート、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、及びプロピレンカーボネートのうちの一つ以上を含み得る。
【0025】
一つ以上の他の機能性成分は、pH調整剤、着色剤、防腐剤、結合剤、充填剤、安定剤、及び/又は酸化防止剤のうちの一つ以上を含み得る。
【0026】
上述したように、エアロゾル供給システム(eシガレット)は、再使用可能な部分(コントロールユニット)と、交換可能な(使い捨ての)カートリッジ部分の両方を含むモジュール式アセンブリを備えることが多い。この種の2パートモジュール式の構成に適合するデバイスは、概して、2パートデバイスと称され得る。電子タバコが概して細長い形状を有するのも一般的である。具体例を提供するために、本書において説明される本開示の特定の実施形態は、使い捨てカートリッジを利用するこの種の概して細長い2パートデバイスを含む。しかし、本書において説明される基本原理は、他の電子タバコ構成、例えば、二つのを超える部分を備えるモジュール式デバイス、並びに例えば、通例、より箱状の形状を有する、いわゆるボックスモッド(box-mod)高性能デバイスに基づく、他の全体形状に適合するデバイスのために等しく採用され得ることは理解されるであろう。
【0027】
図1は、本開示の特定の実施形態による例示的なエアロゾル供給システム/デバイス(eシガレット)1の概略的な斜視図である。電子タバコの様々な態様の相対位置に関する用語(例えば、上方、下方、上、下、上部、下部等の用語)は、本書では、
図1に示された電子タバコの向きを基準として用いられる(特にことわらない限り)。しかし、これは単に説明をしやすくするためであり、使用の際に何か必要とされる向きが電子タバコにあることを示すものではないことを理解されたい。
【0028】
eシガレット1は、二つの主要な構成要素、すなわちカートリッジ2及びコントロールユニット4を備える。コントロールユニット4及びカートリッジ2は、
図1では分離して示されているが、使用時に結合される。
【0029】
カートリッジ2とコントロールユニット4は、これらの間に機械的及び電気的接続を確立することによって結合される。機械的及び電気的接続部が確立される特定の方法は、本書に記載の原理には第一義的に重要なものではなく、従来の技法によって、例えば、二つの部分間の電気的接続を必要に応じて確立するための適切に配置された電気接点/電極を有する、ねじ式、バヨネット式、ラッチ式又は摩擦嵌め式の機械的固定手段に基づいて確立することができる。
図1に示された例示的な電子タバコ1では、カートリッジは、マウスピース端52及びインターフェース端54を備え、カートリッジのインターフェース端にてインターフェース端部分6をコントロールユニットの対応するレセプタクル8/受容セクションに挿入することによって、コントロールユニットに結合される。カートリッジのインターフェース端部分6は、レセプタクル8に対する締まり嵌め部であり、突起56を含み、この突起は、カートリッジとコントロールユニットの間の解除可能な機械的係合部を形成するようにレセプタクル8を画定するレセプタクル壁12の内面の、対応する戻り止め部と係合する。電気的接続が、カートリッジの下部の1対の電気接点(
図1には示されていない)と、レセプタクル8の基部における対応のばね式接点ピン(
図1には示されていない)とを介して、コントロールユニットとカートリッジの間に確立される。上記のように、電気的接続が確立される特定の態様は、本書に記載の原理には重要ではなく、実際いくつかの実施態様では、例えば、再使用可能部分からカートリッジへの電力の送出を無線にすることができるので(例えば、電磁誘導技法に基づいて)、カートリッジとコントロールユニットとの間に電気的接続が全くないこともある。
【0030】
電子タバコ1は、長手方向軸線Lに沿って延びる実質的に細長い形状を有する。カートリッジがコントロールユニットに結合されているとき、この例における電子タバコの(長手方向軸線に沿った)全長は約12.5cmになる。コントロールユニットの全長は約9cmであり、カートリッジの全長は約5cmである(すなわち、これらが結合されているとき、カートリッジのインターフェース端部分6とコントロールユニットのレセプタクル8の間に約1.5cmの重なりがある)。電子タバコは、実質的に楕円形の、電子タバコの中間付近で最大である断面を有し、端部に向かって湾曲したように先細になっている。電子タバコの中間付近の断面は、約2.5cmの幅及び約1.7cmの厚さを有する。カートリッジの端部は、約2cmの幅及び約0.6cmの厚さを有するのに対し、電子タバコの他方の端部は、約2cmの幅及び約1.2cmの厚さを有する。電子タバコの外側ハウジングは、この例ではプラスチックから形成されている。電子タバコの特定のサイズ及び形状と、これを作るための材料とは、本書に記載の原理には第一義的に重要なものではなく、別の実施態様では異なり得ることを理解されたい。すなわち、本書に記載の原理は、異なるサイズ、形状及び/又は材料を有する電子タバコにも同様に採用することができる。
【0031】
本開示の特定の実施形態によるコントロールユニット4は、その機能及び一般的な構築技法の点で概して従来型としてもよい。
図1の例では、コントロールユニット4は、レセプタクル壁12を含むプラスチック製の外側ハウジング10を備え、このレセプタクル壁は、上記のようにカートリッジの端部を受けるためのレセプタクル8を画定する。この例のコントロールユニット4の外側ハウジング10は、カートリッジ2の形状及びサイズに一致する実質的に楕円形の断面をそのインターフェース部に、これら二つの部分間が滑らかに遷移するように有する。レセプタクル8とカートリッジ2の端部6が180°回転させたときに対称であるので、カートリッジは、二つの異なる向きでコントロールユニットに挿入することができる。レセプタクル壁12は、二つのコントロールユニット空気入口開口部14(すなわち、壁の穴)を含む。これらの開口部14は、カートリッジがコントロールユニットに結合されるときにカートリッジについての空気入口50と整列するように配置される。開口部14の別の一つは、様々な向きにおいてカートリッジの空気入口と整列する。いくつかの実施態様では、カートリッジが一つの向きでしかコントロールユニットと結合可能にならないように、いかなる度合いの回転対称性もないとすることができるが、別の実施態様では、カートリッジがより多くの向きでコントロールユニットと結合可能になるように、高い度合いの回転対称性があり得ることを理解されたい。
【0032】
コントロールユニットは、電子タバコに動作電力を供給するバッテリー16、電子タバコの動作を制御し監視するためのコントロール回路18、ユーザ入力ボタン20、インジケータ灯22、及び充電ポート24をさらに備える。
【0033】
この例におけるバッテリー16は再充電可能であり、従来型のもの、例えば、電子タバコ、及び比較的短い期間にわたって比較的高い電流の供給を必要とする他の用途において通常用いられる種類のものとすることができる。バッテリー16は、充電ポート24を介して再充電することができ、この充電ポートは、例えばUSBコネクタを備えることができる。
【0034】
この例における入力ボタン20は、例えば、下層の回路の電気的な接触を行うためにユーザによって押圧され得る、ばね取付式の構成要素を備える従来の機械式ボタンである。この点に関して、入力ボタンは、例えばエアロゾル生成を開始するためのユーザによる入力を検出する入力デバイスと考えてもよく、ボタンが実装される特定の方法は重要でない。例えば、他の形の機械式ボタン、又はタッチ感知ボタン(例えば、容量式若しくは光学式感知技法に基づく)が、別の実施態様で用いられてもよく、或いはボタンがなくてもよく、デバイスは、エアロゾル生成を開始するのにパフ検出器に依拠することもできる。
【0035】
インジケータ灯22は、電子タバコに関連する様々な特性の視覚表示、例えば、動作状態(例えば、オン/オフ/スタンバイ)、及びバッテリー寿命又は故障状態等の、他の特性の表示をユーザに与えるために設けられている。様々な特性が、例えば、一般的な従来の技法による、様々な色及び/又は様々な点滅順序によって表示され得る。
【0036】
制御回路18は、電子タバコを制御するための確立された技法に従って従来の動作機能を実現するように電子タバコの動作を制御するために、適切に構成/プログラムされる。制御回路(プロセッサ回路)18は、電子タバコの動作の色々な態様に関連する様々なサブユニット/回路要素を論理的に備えると考えることができる。例えば、異なる実施態様で提供される機能によっては、制御回路18は、ユーザによる入力に応じてバッテリーからカートリッジへの電力供給を制御するための電源制御回路と、ユーザによる入力に応じて構成設定(例えば、ユーザ定義電力設定)を確立するためのユーザプログラミング回路と、並びに本書に記載の原理による機能に関連する他の機能ユニット/回路と、インジケータ灯表示駆動回路及びユーザ入力検出回路等の電子タバコの従来の動作態様とを含む。制御回路18の機能は、例えば、適切にプログラムされた一つ以上のプログラム可能コンピュータ、及び/又は所望の機能を提供するように構成されている適切に構成された一つ以上の特定用途向け集積回路/回路/一つ以上のチップ/一つ以上のチップセットを用いて、様々な異なる方法で提供できることを理解されたい。
【0037】
図2は、カートリッジ2の分解斜視図である(長手方向軸線Lに沿って分解されている)。カートリッジ2は、ハウジング部分32と、空気チャネル封止部34と、隔壁要素36と、出口管38と、加熱要素40と、液体移送要素42と、プラグ44と、接触電極46を有するエンドキャップ48とを備える。
図3~
図6は、これらの要素のいくつかをより詳細に、概略的に示している。
【0038】
図3Aは、ハウジング部分32の、ハウジング部分32が最も薄いところでの、長手方向軸線Lに沿っての概略断面図である。
図3Bは、ハウジング部分32の、ハウジング部分32が最も幅広いところでの、長手方向軸線Lに沿っての概略断面図である。
図3Cは、長手方向軸線Lに沿って見たハウジング部分の、インターフェース端54からの(すなわち、
図3A及び
図3Bの向きで下から見た)概略図である。
【0039】
図4Aは、下から見た隔壁要素36の概略斜視図である。
図4Bは、下から見た隔壁要素36の上部の概略断面図である。
【0040】
図5Aは、プラグ44を上から見た概略斜視図であり、
図5Bは、プラグ44を下から見た概略斜視図である。
図5Cは、カートリッジのマウスピース端52から見た(すなわち、
図1及び
図2の向きで上から見た)、長手方向軸線Lに沿ってのプラグ44の概略図である。
【0041】
図6Aは、上から見たエンドキャップ48の概略斜視図である。
図6Bは、カートリッジのマウスピース端52から見た(すなわち、上から見た)長手方向軸線Lに沿ってのエンドキャップ48の概略図である。
【0042】
この例のハウジング部分32は、この例ではポリプロピレンの単一の成形品から形成されているハウジング外壁64及びハウジング内側管62を備える。ハウジング外壁64はカートリッジ2の外観を画定し、ハウジング内側管62は、空気チャネルがカートリッジを貫通する部分を画定する。ハウジング部分は、カートリッジのインターフェース端54では開いており、カートリッジのマウスピース端52では、ハウジング内側管62と流体連通しているマウスピース開口部/エアロゾル出口60を除いて閉じている。ハウジング部分32は、カートリッジのための空気入口50を提供する側壁に開口部を有する。この例における空気入口50は、約2mm2の面積を有する。ハウジング部分32の外壁64の外面は上述した複数の突起56を含み、これらの突起56は、レセプタクル8を画定するレセプタクル壁12の内面の対応する戻り止め部と係合して、カートリッジとコントロールユニットとの間の取外し可能な機械的係合を可能とする。ハウジング部分の外壁64の内面は複数のさらなる突起66を含み、これらの突起66は、カートリッジが組み立てられたときに長手方向軸線Lに沿って隔壁要素36を位置決めするための当接式ストッパを提供するように機能する。ハウジング部分32の外壁64はさらに穴を備え、この穴は、カートリッジが組み立てられるときにエンドキャップの対応するラッチ凸部70を受けてハウジング部分に対してエンドキャップを固定するように構成されたラッチ凹部68を提供する。
【0043】
ハウジング部分32の外壁64は、空気入口50と流体連通する間隙76を画定する二重壁セクション74を含む。間隙76は、カートリッジを通る空気チャネルの一部を形成する。この例では、ハウジング部分32の二重壁セクション74は、間隙が長手方向軸線に対して平行にハウジング外壁64内で延びる空気チャネル(長手方向軸線に対して垂直な平面内の断面は約3mm2)を画定するように構成されている。ハウジング部分の二重壁セクションによって画定される空気チャネル76の間隙/部分は、ハウジング部分32の開放端まで下方に延びる。
【0044】
空気チャネル封止部34は、貫通穴80を有する実質的に管の形のシリコン成形品である。空気チャネル封止部34の外壁は、環状の隆起部84及び上部カラー82を含む。空気チャネル封止部34の内壁も環状の隆起部を含むが、これらは
図2では見えない。カートリッジが組み立てられると、空気チャネル封止部34は、ハウジング内側管62の一端が空気チャネル封止部34の貫通穴80の中に一部延びている状態で、ハウジング内側管62に取り付けられる。空気チャネル封止部の貫通穴80は、その弛緩状態で約5.8mmの直径を有するのに対し、ハウジング内側管62の端部は約6.2mmの直径を有し、それにより、ハウジング内側管62を受け入れるよう空気チャネル封止部34が伸ばされると封止部が形成される。この封止は、空気チャネル封止部34の内面の隆起部によって助長される。
【0045】
出口管38は、内径が約8.6mmで壁厚が約0.2mmであるANSI 304ステンレス鋼の管状セクションを備える。出口管38の下端は、直径方向に互いに対向する1対のスロット88を含み、各スロットの端部は半円形凹部90を有する。カートリッジが組み立てられるとき、出口管38は、空気チャネル封止部34の外面に嵌まる。空気チャネル封止部の外径は、その弛緩状態で約9.0mmであり、それにより、空気チャネル封止部34が圧縮されて出口管38の内部に嵌合すると、封止部が形成される。この封止部は、空気チャネル封止部34の外面の隆起部84によって助長される。空気チャネル封止部34のカラー80は、出口管38のストッパになる。
【0046】
液体移送要素42は毛細管ウィックを含み、加熱要素40は、毛細管ウィックに巻かれた抵抗線ヒータを含む。毛細管ウィックに巻かれた抵抗線の部分に加えて、加熱要素は電気リード線41をさらに備え、この電気リード線は、プラグ44の貫通穴を通ってエンドキャップ54に取り付けられた接触電極46に至り、カートリッジがコントロールユニットに連結されたときに確立される電気的インターフェースを介して、電力が加熱要素に供給されることを可能にする。加熱要素のリード線41は、毛細管ウィックに巻かれた抵抗線と同じ材料を含んでもよく、又は毛細管ウィックに巻かれた抵抗線に接続された異なる材料(例えば、より低い抵抗の材料)を含んでもよい。この例では、ヒータコイル40はニッケル鉄合金ワイヤを含み、ウィック42はガラス繊維束を含む。加熱要素及び液体移送要素は、任意の従来技術に従って設けられてもよく、異なる形態及び/又は異なる材料を含んでもよい。例えば、いくつかの実施形態では、ウィックは、繊維状又は固体のセラミック材料を含んでもよく、ヒータは、異なる合金を含んでもよい。他の例では、ヒータ及びウィックは、例えば多孔性材料及び抵抗材料の形態で組み合わされてもよい。より一般的には、特定の性質の液体移送要素及び加熱要素は、本書に記載される原理にとって主要な意味を持たないことは理解されるであろう。
【0047】
カートリッジが組み立てられるとき、ウィック42は出口管38の半円形凹部90で受けられ、その結果、加熱コイルが巻き付けられているウィックの中心部が出口管の内側にあり、ウィックの端部が出口管38の外側にあるようになる。
【0048】
この例のプラグ44は、シリコンの単一の成形品からなり、弾性を有するとよい。プラグは、外壁102を有する基部部分100を備え、外壁102は、そこから上方に(すなわち、カートリッジのマウスピース端の方に)延びている。また、プラグは内壁104を備え、この内壁は、基部部分100から上向きに延びると共に、基部部分100を通る貫通穴106を取り囲む。
【0049】
プラグ44の外壁102はハウジング部分32の内面と合致し、それにより、カートリッジが組み立てられると、プラグ44はハウジング部分32と封止部を形成する。プラグ44の内壁104は出口管38の内面と合致し、それにより、カートリッジが組み立てられると、プラグ44は出口管38ともまた封止部を形成する。内壁104は、直径方向に対向する1対のスロット108を含み、各スロットの端部は半円形凹部110を有する。カートリッジが組み立てられたときに、液体移送要素42の一セクションを受けるように形作られたクレードルセクション112が、内壁104の各スロットの下部から外向き(すなわちカートリッジの長手方向軸線から遠ざかる方向)に延びる。プラグ44の内壁に設けられたスロット108及び半円形凹部110と、出口管38のスロット88及び半円形凹部90とが位置合わせされ、それにより、出口管38のスロット88は、クレードル112のそれぞれを出口管及びプラグのそれぞれの半円形凹部と対応させて、液体移送要素42が通過する穴を画定するように協働する。液体移送要素が通る半円形凹部によって形成される穴のサイズは、液体移送要素のサイズ及び形状と緊密に対応するが、わずかに小さいのでプラグ44の弾性によってある程度押し縮められる。これにより、液体が毛細管作用によって液体移送要素をたどって移送されることが、毛細管作用によって移送されない液体が開口部を通過できる程度を制限しながら、可能になる。上記のように、プラグ44は、カートリッジが組み立てられたときに加熱要素の接触リード線41が通るさらなる開口部を基部部分100に含む。プラグの基部部分の下部は、基部部分の下部の残りの面とエンドキャップ48との間のオフセット状態を維持するスペーサ116を含む。これらのスペーサ116は、加熱要素の電気接触リード線41が通る開口部114を含む。
【0050】
エンドキャップ48は、1対の金メッキ銅電極ポスト46が取り付けられているポリプロピレン成形品を含む。
【0051】
エンドキャップの下部側の電極ポスト44の端部は、エンドキャップ48によって形成されたカートリッジのインターフェース端54とほぼ同一平面にある。これらの端部は、カートリッジが組み立てられコントロールユニットと連結されたときに、対応して位置合わせされたコントロールユニットのばね式接点が接続する電極の部分になる。カートリッジの内側の電極ポストの端部はエンドキャップ48から、接触リード線41が通るプラグ44の穴114の中に延びる。電極ポストは、穴114に対してわずかに大きくなっており、電極ポストがプラグにより加熱要素の接触リード線との加圧接触状態に維持されるところの、プラグ44の穴114に挿入しやすくするために、その上端部に面取りを含む。
【0052】
エンドキャップは、基部セクション124と、ハウジング部分32の内面と合致する直立壁120とを有する。エンドキャップ48の直立壁120はハウジング部分32に挿入されるので、カートリッジが組み立てられたときに、ラッチ凸部70はハウジング部分32のラッチ凹部68と係合して、エンドキャップ48がハウジング部分にスナップ嵌めされる。エンドキャップ48の直立壁120の上部は、プラグ44の周辺部分に当接し、プラグのスペーサ116の下面もまたプラグの基部セクション124に当接し、それにより、エンドキャップ48は、ハウジング部分に取り付けられるとプラグ44を加圧して、これをわずかに圧縮したまま維持する。
【0053】
エンドキャップ48の基部部分124は、カートリッジのインターフェース端でのハウジング部分の外壁の厚さと一致する厚さがある直立壁112の基部を越える、周辺リップ126を含む。エンドキャップはまた、直立した位置決めピン122を含み、この位置決めピンは、プラグの対応する位置決め穴128と整列して、組立て中にそれらの相対位置を確立するのに役立つ。
【0054】
隔壁要素36は、ポリプロピレンの単一の成形品からなり、隔壁130と、カートリッジのインターフェース端に向かう方向への隔壁130からの凸部によって形成されたカラー132とを含む。隔壁要素36は、出口管38が通る中央開口部134を有する(すなわち、隔壁は、出口管38の周りに配置される)。カートリッジが組み立てられると、プラグ44の外壁102の上面が隔壁130の下面と係合し、隔壁130の上面がハウジング部分32の外壁64の内面の突起66と係合する。したがって、隔壁130は、プラグがハウジング部分32内に深く押し込まれ過ぎることを防止する。すなわち、隔壁130は、ハウジング部分内の突起66によってカートリッジの長手方向軸線に沿って固定的に配置され、したがって、プラグに押し付けられる固定面を提供する。隔壁からの凸部によって形成されるカラー132は、プラグ44の外壁102の内面上の対応する凹部と係合する第1の対の互いに対向する凸部/舌部134を含む。隔壁130からの突起は、液体移送要素が通る開口部をさらに画定するように、カートリッジが組み立てられたときに、部分44内のクレードル部分112の対応するものと係合するように構成された1対のクレードル部分136をさらに提供する。
【0055】
カートリッジが組み立てられると、空気入口50からカートリッジを通ってエアロゾル出口60まで延びる空気チャネルが形成される。ハウジング部分32の側壁における空気入口50から始まり、空気チャネルの第1のセクションが、ハウジング部分32の外壁64における二重壁セクション74によって形成される間隙76によって提供され、空気入口50からカートリッジのインターフェース端54の方に延び、プラグ44を超える。空気チャネルの第2の部分が、プラグ44の基部とエンドキャップ48との間の間隙によって形成される。空気チャネルの第3の部分は、プラグ44を貫通する穴106によって形成される。空気チャネルの第4の部分は、プラグ44の内壁104内の領域、及び加熱要素40まわりの出口管によって形成される。この空気チャネルの第4の部分もエアロゾル/エアロゾル生成領域と呼ばれることがあり、使用中にエアロゾルが生成される主要な領域である。空気入口50からエアロゾル生成領域までの空気チャネルは、空気チャネルの空気入口セクションと呼ばれることがある。空気チャネルの第5の部分は、出口管38の残り部分によって形成される。空気チャネルの第6の部分は、空気チャネルをエアロゾル出口60につなぐ外側ハウジング内側管62によって形成される。エアロゾル生成領域からエアロゾル出口までの空気チャネルは、空気チャネルのエアロゾル出口セクションと呼ばれることがある。
【0056】
また、カートリッジが組み立てられると、液体のリザーバが、空気チャネルの外側及びハウジング部分32の内側の空間によって形成される。このリザーバは製造中に、例えば、後で封止される充填穴から、又は別の手段によって充填することができる。液体の、例えばその組成に関する特定の性質は、本書に記載の原理には第一義的に重要なものではなく、一般には、電子タバコに通常使用されるタイプの任意の従来の液体が使用されてよい。リザーバは、カートリッジのインターフェース端でプラグ44によって閉じられる。リザーバは、隔壁130の上方の第1の領域と、隔壁130の下方の第2の領域とを、空気チャネルとプラグの外壁との間な形成された空間内に有する。液体移送要素(毛細管ウィック)42は、上で論じたように互いに係合する隔壁要素36、プラグ44及び出口管38の半円形凹部108、90とプラグ44のクレードルセクション112、136とによって形成される、空気チャネルの壁の開口部を貫通する。したがって、液体移送要素の端部はリザーバの第2の領域内に延びており、このリザーバから液体移送要素は、後に続く気化のために、液体を空気チャネルの開口部を通して加熱要素40へ引き込む。
【0057】
通常使用の際、カートリッジ2はコントロールユニット4に結合され、コントロールユニットが起動されて電力がカートリッジに、エンドキャップ48の接触電極46を介して供給される。次に、電力は接続リード線41を通って加熱要素40に達する。加熱要素は、こうして電気加熱されるので液体移送要素からの液体の一部分を加熱要素の近傍で気化する。この気化により、空気経路のエアロゾル生成領域においてエアロゾルが生成される。液体移送要素から気化される液体は、毛細管作用によってリザーバから引き込まれる追加の液体によって後を継ぐ。加熱要素が作動されている間、ユーザはカートリッジのマウスピース端52を吸う。これにより、カートリッジの空気入口50と位置合わせされたコントロールユニット空気入口14のいずれか(カートリッジがコントロールユニットレセプタクル8に挿入された向きに依存する)を通して空気が引き込まれる。次いで、空気は、空気入口50を通ってカートリッジに入り、ハウジング部分32の二重壁セクションの間隙76に沿って通過し、プラグ44の基部部分100内の穴106を通って加熱要素40を囲むエアロゾル生成領域に入る前に、プラグ44とエンドキャップ48との間を通過する。入って来る空気は、加熱要素により生成されたエアロゾルと混合して凝縮エアロゾルを形成し、このエアロゾルは次に、出口管38及びハウジング内側部分62に沿って引き込まれた後に、ユーザの吸引のためにマウスピース出口/エアロゾル出口60から流出する。
【0058】
図7を参照すると、本開示の特定の実施形態によるエアロゾル供給システムを形成するために、
図1に示されるコントロールユニット4と共に使用するための変更されたカートリッジ200が断面図で概略的に示されている。
図7に示されるカートリッジ200は、
図1~
図6Bに示されるカートリッジ2の構造に基づいており、両図に共通する参照符号によって示されるような類似の構成要素を備える。
【0059】
図7に示されるカートリッジ200を参照すると、
図1~
図6Bに示されるカートリッジ2に対する第1の変更点は、エアロゾル生成領域(すなわち、プラグ44の内壁104内及び加熱要素40の周囲の出口管38内の領域)の上流の空気チャネル内に位置する弁205の導入である。弁205の機能は、ユーザがマウスピース出口/エアロゾル出口60で吸引すると、空気がエアロゾル生成領域内に流入することを可能にするが、エアロゾル生成領域内で生成されたエアロゾルが、空気チャネルを通って空気入口50に向かって逆流すること、及び/又はプラグ44の基部とエンドキャップ48との間の間隙によって形成される空気チャネルの第2の部分内に下方に流れることを阻止することである。好ましくは、弁は、特定のカートリッジ200に適したサイズ及び動作特性を有する任意のタイプの一方向弁である。いくつかの実施形態では、弁は、リード線弁又はダックビル弁(duckbill valve)であってもよい。
【0060】
いくつかの実施形態によれば、弁205は、プラグ44と一体的に形成されてもよい。この態様では、弁205をプラグ44とは別個独立の構成要素として形成するのとは対照的に、カートリッジ200内の別個独立の構成要素の総数を減らすことができる。
図7に示されるように、いくつかの場合において、弁205は、インターフェース端から離れて延びる方向に内向きに先細になっても(テーパが付けられても)よく、その結果、エアロゾル生成領域の内側で内向きに先細になる。この態様では、弁205自体に凝縮するエアロゾルは、弁から滑り落ちることができ、弁が完全に動作し続けることをより確実にする。いくつかの実施形態では、空気がカートリッジ200を通過するときに空気の運動量が維持されることを保証するために、弁205は、弁205を通過する空気がエアロゾル出口60を通過するエアロゾルの方向に実質的に平行な方向に延びるよう、カートリッジの内側に向けられてもよい。
【0061】
図1~
図6Bに示されるカートリッジ2に対する
図7に示されるカートリッジ200の第2の変更点は、出口管38を隔壁要素36と一体的に形成して、エアロゾル生成領域とエアロゾル出口60との間に空気チャネルの一部を設けているという点である。これらの二つの構成要素を一つとして一体的に形成することによって、これは、カートリッジ200の全体的な構成要素数を減らす。この変更されたカートリッジ200のいくつかの実施形態では、出口管38と共に隔壁要素(隔壁130を含む)はポリプロピレン等のプラスチック材料で作製されてもよい。
【0062】
図1~
図6Bに示されるカートリッジ2の第3の変更点は、
図8を参照すると最もよく示されており、この図は、カートリッジのプラグ44及びエンドキャップ48内に配置された接触電極46の断面図を示している。
図8の場合、凹部225は、接触電極46の上面から下方に延び、接触電極と加熱要素40との間に電力を供給する電気リード線41の一部分を収容する。凹部225内に配置された電気リード線41のその部分を固定するために、接触電極46は、加熱要素リード線41のその部分の周りに圧着されてもよい。
図9A~
図9Cを参照して、例示的な圧着作業をさらに詳細に説明する。
図8に示される実施形態では、接触電極46の一部分は、接触電極をカートリッジに固定するためにカートリッジの一部分に埋設される刻み付き外面230を画定してもよい。
図8の場合、刻み付き外面230は、接触電極46とプラグ44との境界面に位置する。プラグ44が接触電極46の周りに射出成形される実施形態では、刻み付き外面230を導入することによって、これは、より大きい表面積、したがって二つの構成要素間のより良好な接合力をもたらす。いくつかの実施形態では、各接触電極46は、接触電極46の周囲に外向きに突出するフランジ部分235を備えてもよく、フランジ部分は、カートリッジからの表面に載置される。エンドキャップ48の有無に応じて、フランジ部分235は、エンドキャップ48の端面上、又はプラグ44の端面上に載置してもよい(各場合において、端面は、カートリッジのインターフェース端に近接している)。フランジ部分235の存在は、プラグ44に対して接触電極を支持するのに役立ち、また、カートリッジ200の形成プロセス中に工具が接触電極46をより容易に取り扱うことを可能にする。フランジ部分の厚さは、カートリッジ200の特定の形状に応じて変化するが、いくつかの実施形態では1mm未満とすることができる。
【0063】
図8に示される接触電極の場合、接触電極46の形状は、接触電極がスタンピングプロセスによって形成され得るようなものである。
【0064】
カートリッジ200内の他の場所に収容されたエアロゾル/液体が浸入した場合にも腐食しにくい、各接触電極に良好な導電性表面を提供するために、各接触電極46は金メッキされるとよい。
【0065】
図9A~
図9Cを参照すると、圧着された接触電極(接触電極46等)を形成するための様々な構成が示されている。
【0066】
図9A~
図9Cの各実施形態では、第1の圧着用部材240及び第2の圧着用部材245が示されており、これらは、奥行き方向に共に移動して、二つの圧着用部材の間に配置された加熱要素リード線41及び接触電極46を圧着するように構成されている。各圧着用部材は、圧着用部材の幅及び高さ全体にわたって延びる接触面250を備え、加熱要素リード線41及び接触電極46は、これらの二つの接触面の間に同心円状に配置される(加熱要素リード線41は、接触電極46の凹部225内に配置される)。
図9Aの実施形態では、接触面250は、第1及び第2の圧着用部材の幅及び高さに対して垂直な奥行き方向に一緒にされ、その結果、接触電極は、二つの接触面の間で変形され、加熱要素リード線41の周りに圧着される。この圧着プロセスの結果として、小さな空隙(
図9Aの右上の部分で誇張されている)が、加熱要素リード線41の外側表面領域と接触電極46との間に形成され得る。
【0067】
いくつかの実施形態では、第1の圧着用部材240の接触面250には、圧着用部材の高さ全体にわたって延び、圧着用部材の幅の一部にわたって延びる第1の凹部255が配置されている。対応する第2の凹部260が第2の圧着用部材245の高さ全体にわたって延び、第2の圧着用部材の幅の一部にわたって延びるように、第2の凹部260が第2の圧着用部材245の接触面250に配置されている。そのような実施形態では、加熱要素リード線41及び接触電極46は、二つの凹部255、260の間に配置され、接触面が合わせられると、凹部255、260が接触電極を、凹部255、260の形状に対応する形状に圧着するようになっている。
【0068】
図9B等のいくつかの実施形態では、第1の凹部は第1の半円形凹部であり、第2の凹部は第2の半円筒形凹部である。接触面が互いに係合されると、二つの半円筒形凹部が結合して、高さ方向に延びる円筒形凹部を形成する。
【0069】
図9C等の他の実施形態では、第1の凹部は第1のT字形凹部であり、第2の凹部は第2のT字形凹部である。接触面が互いに係合されると、二つのT字形凹部が結合して、プラス形断面を有する凹部を形成する。各T字形凹部は、T字形凹部が配置される圧着用部材の幅方向に延びる細長い肩部265と、圧着用部材の奥行き方向に肩部265に対して垂直に延びる細長い脚部270とによって画定される。対応する圧着用部材の高さ全体にわたって延びる第1及び/又は第2のT形状凹部からの縁部は(
図9Cに示されるように)面取りされてもよい。
【0070】
接触面250にこのような凹部を設けることにより、圧着プロセスが完了した後に加熱要素リード線41の外側表面領域と接触電極46との間に空隙が形成される程度を低減することができる。いくつかの実施形態では、圧着プロセス後、加熱要素リード線41と接触電極との間の空隙の程度は、接触電極46の凹部225内に配置される各加熱要素リード線41の外側表面積の部分の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、又は少なくとも95%が接触電極と接触するような程度である。
【0071】
接触電極46に対する加熱要素リード線41の軸線方向の滑りを防止するために、接触面250からの凹部255、260のいくつか又はすべては、凹部が配置される圧着用部材の接触面250の方向に延びる突起(「突出部」ともいう)275を備えてもよく、その場合、突起275は凹部の方さ全体にわたり延びない。いくつかの実施形態では、突起275は、その突起が位置する凹部の高さに沿った中間に配置されてもよい。T字形凹部が採用される実施形態では、突起275は、細長い脚部分270の端部に配置されてもよい。任意のそのような突出部275のサイズは、圧着された構成要素の用途に依存するが、いくつかの実施形態では、突起の最大高さは5mm以下とすることができる。
【0072】
圧着用部材240、245の他の寸法に関しては、いくつかの実施形態では、各凹部の最大高さは30mm未満であってもよく、各凹部の最大奥行きは25mm以下であってもよく、及び/又は、各凹部の最大幅は50mm以下であってもよい。
【0073】
図10A~
図10Cを参照すると、これらは、本開示の特定の実施形態によるエアロゾル供給システムで使用するためのコントロールユニット4の内部に関する。これらの図の場合、
図10Aに点線で輪郭が描かれているのは
図1に示す外側ハウジング10であり、ハウジング10は、開口した第1の端部及び第2の端部を有するレセプタクル8を画定するレセプタクル壁12を含む。本体280は、開口した第1の端部から第2の端部に向かってレセプタクル8の内側に挿入されるように構成されている。本体280は、
図1に関連して説明したように、バッテリー16及び制御回路18を保持するように構成されている。本体は、少なくとも二つの接触電極290をさらに備え、各接触電極290は、本体280の対応の開口部295を通って延びる。本体280がレセプタクル8内に配置され、カートリッジ2が少なくとも部分的にレセプタクル8内にあると、接触電極290は、カートリッジ2からの対応する接触電極46と接触する。
【0074】
本体280には、入力ボタン20の形態の突起が配置されており、この突起は、本体280がレセプタクル8の内部に完全に挿入されたときに、外側ハウジング10からレセプタクル壁12の対応する開口部を通って突出するように構成されている。コントロールユニット4は、本体280がレセプタクル8に挿入されるときに変形して、本体280がレセプタクル8に完全に挿入されることを可能にし、突起(入力ボタン20)がレセプタクル壁12bの開口部を通って突出することを可能にするように構成された少なくとも一つの変形可能部分300を備える。いくつかの実施形態では、変形は弾性変形であってもよい。
【0075】
図10A~
図10Cに示される実施形態の場合、本体280は、本体280について片持ち部分を画定するスロット305を備え、片持ち部分が変形可能部分300を形成するようになっている スロット及び/又は片持ち部分は、必要に応じてコントロールユニット4上の任意の場所に配置され、入力ボタン20及び本体280が、開口した第1の端部を介してレセプタクル8を通って下方に通過することができるように、入力ボタン30が内側に撓むことを可能にするようにしてもよい。
図10A~
図10Cに示される実施形態では、本体は、入力ボタン20及びスロット305が配置されるプレート部分310を備える。この構成では、入力ボタン20の一部分の周りにスロット305が延び、入力ボタン20が片持ち部分に配置される。
【0076】
変形可能部分300を備えるコントロールユニット4によって、これは本体280に対して、本体280がレセプタクル8の内側に完全に挿入されたときにレセプタクル8の第2の端部よりも開口した第1の端部により近い本体280の端部に配置される一体的な封止部310を備えることを可能にする。これは、一体ではない封止部、すなわち本体280がレセプタクル8の内側に完全に挿入され、入力ボタン20がレセプタクル壁12の開口部を通って延びた後にのみ、本体280に取り付けることができる別個独立の封止部とは対照的である。
【0077】
したがって、本開示の特定の実施形態によれば、エアロゾル供給システムのためのカートリッジは、概して、マウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分を備えてもよく、マウスピース端は、カートリッジのためのエアロゾル出口を含み、インターフェース端は、カートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む。(カートリッジの様々な構成要素によって形成され得る)空気チャネル壁は、カートリッジのための空気入口から、加熱要素の近傍のエアロゾル生成領域を経てエアロゾル出口まで延びる。カートリッジは、エアロゾル化のための液体を収容するリザーバをハウジング部分内に有する。リザーバは、空気チャネルの外側にあるハウジング部分内の領域によって画定され、ハウジング部分のインターフェース端におけるリザーバの端部は、ベース部分及び外壁を備える弾性プラグによって封止され、弾性プラグの外壁は、ハウジング部分の内面との封止を形成する。液体移送要素のそれぞれの端部は、液体をリザーバから加熱要素に移送するように、空気チャネル内の開口部を通って、又はリザーバ内に入る。
【0078】
本開示の特定の実施形態によるいくつかの特定のカートリッジ構成の一態様は、弾性プラグ44がハウジング部分32に封止部を提供する方法である。特に、いくつかの例示的な実施形態によれば、液体リザーバの端部を形成するためにハウジング部分32の内面に封止する弾性プラグ44の外壁102は、カートリッジの長手方向軸線に平行な方向に、液体移送要素/加熱要素よりもカートリッジのインターフェース端から遠い位置まで延びる。すなわち、液体移送要素の端部は、弾性プラグの外側封止壁によって囲まれた領域内の液体リザーバ内に延びる。これは、リザーバを漏れに対して封止をするのに役立つだけでなく、液体移送要素に液体を供給する領域内のリザーバの幾何学的形状が、弾性プラグの幾何学的形状によって規定されることを可能にする。例えば、この領域におけるリザーバの半径方向厚さは、空気チャネルに沿った他の長手方向位置における半径方向厚さよりも容易に小さくすることができ、これは、液体移送要素の近傍にて液体を捕らえるのに役立つことができ、それによって、使用中のカートリッジの色々な向きに対しても乾燥のおそれを低減するのに役立つ。
【0079】
弾性プラグの外壁は、例えば、インターフェース端からマウスピース端に延びる方向に(すなわち、長手方向軸線に平行に)少なくとも5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、及び10mmの距離にわたる複数の位置でハウジング部分の内面に接触してもよい。弾性プラグの外壁は、この距離の大部分にわたってハウジングの内面と接触していてもよく、又は弾性プラグの外壁は、封止を向上させるために、複数の(例えば、四つの)円周方向隆起部140を含んでもよい。弾性プラグは、ハウジング部分の開口部に対してわずかに大きめにして、わずかに圧縮するように付勢することができる。例えば、
図3Bに示される実施形態では、この図の平面において弾性プラグが挿入されるハウジング部分の内部の幅は約17.5mmであるが、弾性プラグの対応する幅は約18mmであり、それにより、ハウジング部分に挿入されたときに弾性プラグが圧縮される。
図5A~
図5Cで最も容易に分かるように、カートリッジハウジング部分の外側断面は180°回転で対称となっているが、弾性プラグ44は、ハウジング部分の二重壁セクション74によって提供される空気チャネル間隙76を収容するために片側に平坦部142を含むので、同じ対称性を有さない(すなわち、弾性プラグは、ハウジング部分の二重壁セクションを収容するためにカートリッジの長手方向軸線に垂直な平面において非対称である)。
【0080】
液体移送要素がリザーバ内に延びる環状領域におけるリザーバの半径方向サイズ/幅に関して、この領域における空気チャネル壁と弾性プラグの外壁との間の距離は、例えば、3mm~8mmの範囲としてもよい。略楕円形のハウジング部分と略円形の空気チャネルとを有する上述の例示的なカートリッジでは、リザーバの厚さは、空気チャネルの周りの様々な位置で異なることは理解されよう。この例では、液体移送要素は、軸線方向に最も広い領域でリザーバ内に、すなわち空気チャネルの周りの楕円形リザーバの「ローブ(lobe)」内に延びるように配置される。リザーバ内に延びる液体移送要素の部分は、例えば、空気チャネル壁の内部から測定して、2mm~8mmの範囲、例えば3mm~7mmの範囲、又は4mm~6mmの範囲の長さを有するものとしてもよい。この点に関して(及び構成の他の態様に関して)特定の幾何学的形状は、液体移送の所望の速度を考慮して、例えば、液体移送要素の毛細管強度及び液体の粘度等を考慮して選択することができ、モデリング又は経験的試験によって所与のカートリッジ設計に対して確立することができる。
【0081】
本開示の特定の実施形態によるいくつかの特定のカートリッジ構成の別の態様は、空気チャネルがカートリッジを通って、特に空気入口から加熱要素(エアロゾル生成領域)の近傍まで経路が定められるという形態である。特に、従来のカートリッジでは、空気入口は、典型的には、カートリッジのインターフェース端に設けられるが、本開示の特定の実施形態によれば、カートリッジ用の空気入口は、リザーバの端部を封止する弾性プラグの少なくとも一部よりもインターフェース端から離れた位置で、ハウジング部分の側壁に配置される。したがって、カートリッジ内の空気チャネルは、最初に空気入口からインターフェース端に向かうよう経路が定められ、方向を変えて弾性プラグを通ってエアロゾル生成チャンバに入る前に弾性プラグを迂回する。これは、加熱要素に最も近いインターフェース端におけるカートリッジの外面を閉鎖することを可能にし、それによって、(例えば、飽和/撹拌に起因して)空気チャネル内の液体移送要素によって滞留しない空気チャネル内の開口部を通って入る液体、又は使用中に気化されたが空気チャネル内の液体に凝縮して戻る液体の両方に関して、カートリッジからの漏れのおそれを低減することに役立つことができる。いくつかの実施形態では、空気入口からハウジング部分のインターフェース端までの距離は、少なくとも5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、又は10mmとすることができる。
【0082】
いくつかの例示的な実施形態では、吸収要素、例えば、スポンジ材料の一部分又は毛細管トラップを形成する一連のチャネルが、空気入口とエアロゾル生成チャンバとの間、例えば、弾性プラグの基部とエンドキャップとの間に形成された空気チャネルの領域内に設けられて、空気チャネル内に形成される液体を吸収することによって漏出のおそれを低減することにさらに役立ち、したがって、液体が空気入口を通って空気チャネルの周囲を移動すること、又はエアロゾル出口に向かって移動することを防止することに役立つことができる。
【0083】
いくつかの例示的な実施形態では、空気入口からエアロゾル出口までの空気チャネルは、弾性プラグ内の穴106を通過する部分で最小断面積を有する場合がある。すなわち、弾性プラグの穴は、電子タバコの吸引に対する全体的な抵抗を支配することに主に関与し得る。
【0084】
本開示の特定の実施形態によるいくつかの特定のカートリッジ構成の別の態様は、隔壁要素が空気リザーバを二つの領域、すなわち、隔壁の上方の(すなわち、カートリッジのマウスピース端に向かう方向の)主領域と、隔壁の下方の(すなわち、液体移送要素が加熱要素からリザーバ内に延びるのと同じ隔壁の側の)液体供給領域とに分割するという形態である。隔壁は、主領域上の液体が液体供給領域に流れるのを定める開口を含む。隔壁は、例えば電子タバコが様々な向きに傾けられたときに、リザーバの液体供給領域内に液体を保持するのに役立ち、これは乾燥を回避するのに役立ち得る。隔壁はまた、組立て中に弾性プラグを正確に位置決めするのに役立ち、カートリッジが組み立てられるときに隔壁とエンドキャップとの間で弾性プラグをわずかに圧縮した状態に維持するように、弾性プラグが当接/押圧するための機械的ストッパを好適に提供することができる。
【0085】
上述の例では、隔壁は、ハウジング部分とは別個独立の要素として形成され、ハウジング部分の内面は、カートリッジの長手方向軸線に沿って隔壁を配置するために、カートリッジのマウスピース端に面する隔壁の側部に接触するように構成された一つ以上の突起を含むが、他の例では、隔壁はハウジング部分と一体的に形成されてもよい。
【0086】
上述の例では、隔壁は、空気チャネルの周りの環状バンドの形態であり、バンドのそれぞれの象限に位置する四つの流体連通開口部150を備える。しかしながら、異なる実施形態では、隔壁を貫通するより多くの又はより少ない開口部が設けられてもよい。個々の開口部は、例えば、4mm2~15mm2の面積を有するものとすることができる。
【0087】
リザーバ領域における液体供給領域に露出した隔壁の総面積の一部としての少なくとも一つの開口部の合計面積は、例えば、20%~80%範囲、30%~70%の範囲又は40%~60%の範囲とすることができる。
【0088】
上記の説明は、いくつかの異なる特徴を備えるいくつかの特定のカートリッジ構成に焦点を当てているが、本開示の他の実施形態によるカートリッジは、これらの特徴の全てを含まなくてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態では、概して上述の種類の空気経路、すなわち、カートリッジの側壁にあり、加熱要素よりもカートリッジのマウスピース端に近い空気入口を有する空気経路は、加熱要素の周りに延びる外側封止壁を有する弾性プラグを含まないカートリッジ内、及び/又は上述の種類の隔壁要素を含まないカートリッジ内に設けられ得る。同様に、加熱要素の周りに延びる外側封止壁を有する弾性プラグを含むカートリッジは、カートリッジのインターフェース端にあるが、側壁にはないカートリッジ内への空気入口を有してもよく、また、上述の種類の隔壁要素を有しなくてもよい。さらに、隔壁要素を含むカートリッジは、加熱要素及び/又は上述のような弾性プラグのための延長された外側封止壁よりもカートリッジのインターフェース端から遠くに位置する空気入口を含まないものであってもよい。
【0089】
以上、カートリッジ及びコントロールユニットを備えるエアロゾル供給システムのためのカートリッジを説明したが、かかるカートリッジは、
マウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分であって、マウスピース端がカートリッジのためのエアロゾル出口を含み、インターフェース端がカートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
カートリッジの空気入口からエアロゾル出口まで延びる空気チャネルであって、空気チャネル壁によって画定される空気チャネルと、
エアロゾル化のための液体のためのハウジング部分内のリザーバであって、ハウジング部分のインターフェース端におけるリザーバの端部が、基部部分と、この基部部分から離れる方向にハウジング部分のマウスピース端に向かって延びる外壁とを備える弾性プラグによって封止され、弾性プラグの外壁がハウジング部分の内壁と封止部を形成する、リザーバと、
リザーバからの液体を加熱して、ユーザによる吸引のために空気チャネルのエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素と、
空気チャネル壁の開口部を通ってリザーバから加熱要素に液体を移送するための液体移送要素であって、空気チャネル壁の開口部が、弾性プラグの外壁の頂部よりも弾性プラグの基部部分の近くに配置され、それにより液体移送要素の一部分が弾性プラグの外壁によって囲まれた領域内の前記リザーバ内に延びる、液体移送要素と
を備えるものである。
【0090】
また、カートリッジ及びコントロールユニットを備えるエアロゾル供給システムのための次のようなカートリッジについても説明したが、そのカートリッジは、
側壁によって接続されたマウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分であって、マウスピース端がカートリッジのためのエアロゾル出口を含み、インターフェース端がカートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
カートリッジの空気入口からエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル化のための液体を収容するハウジング部分内のリザーバであって、ハウジング部分のインターフェース端におけるリザーバの端部が弾性プラグによって封止され、弾性プラグの外壁がハウジング部分の内面と封止部を形成する、リザーバと、
リザーバからの液体を加熱して、空気チャネルのエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素と、
リザーバから加熱要素に液体を移送するための液体移送要素であって、カートリッジの空気入口が、ハウジング部分の側壁において、弾性プラグの少なくとも一部分よりもインターフェース端から遠い位置に配置されている、液体移送要素と
を備えるものである。
【0091】
さらに、カートリッジ及びコントロールユニットを備えるエアロゾル供給システムのための次のようなカートリッジについても説明したが、そのカートリッジは、
マウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分であって、マウスピース端がカートリッジのためのエアロゾル出口を含み、インターフェース端がカートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
ハウジング部分の空気入口からエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル化のための液体を収容するハウジング部分内のリザーバであって、ハウジング部分のインターフェース端におけるリザーバの端部が弾性プラグによって封止され、リザーバが隔壁を含み、隔壁が、ハウジング部分のマウスピース端に面する隔壁の側の第1のリザーバ領域と、ハウジング部分のインターフェース端に面する隔壁の側の第2のリザーバ領域との間にあり、隔壁が、第1のリザーバ領域と第2のリザーバ領域との間に流体連通をもたらすための少なくとも一つの流体連通開口部を含む、リザーバと、
リザーバの第2のリザーバ領域から、ユーザによる吸引のためにエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素に液体を移送するように構成された液体移送要素と
を備えるものである。
【0092】
また、本明細書の最後には条項として述べる実施形態も記載してある。
【0093】
上述の実施形態では、一部の特定の例示的な蒸気供給システムにいくつかの点で注目しているが、同じ原理が、他の技術を用いるエアロゾル供給システムに適用できることを理解されたい。すなわち、エアロゾル供給システムの様々な態様が機能する特定の方法は、例えば、加熱要素又は用いられる加熱要素技術の基本的な形態に関して、本書に記載の諸例の根源的な原理に直接には関連していない。
【0094】
様々な問題に対処し、技術を進歩させるために、本開示では例示によって、特許請求された(1つ又は複数の)本発明を実践できる様々な実施形態を示す。本開示の利点及び特徴は、諸実施形態の単なる代表例であり、網羅的及び/又は排他的なものではない。これらの利点及び特徴は、特許請求された(1つ又は複数の)本発明を理解することを助け教示するためにだけ提示されている。本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、構造、及び/又は他の態様は、特許請求の範囲によって定義される本開示に対する限定、又は特許請求の範囲の等価物に対する限定と解釈されるべきものではないこと、並びに、特許請求の範囲から逸脱することなく他の実施形態を利用することができ、また変更を加えることができることを理解されたい。様々な実施形態は、本書に特に記載されたもの以外の、開示された要素、構成要素、特徴、部材、ステップ、手段等の様々な組み合わせを適切に含むか、これらからなるか、これらから本質的に成ることができ、したがって、従属項の特徴は、請求項に明示されているもの以外に、独立項の特徴と組み合わせて一緒にされ得ることを理解されたい。本開示は、現在は特許請求されていないが将来は特許請求される可能性のある他の発明を含み得る。
【0095】
例えば、詳細な説明では、カートリッジ/エアロゾル供給システム内の「液体」に関して述べたが、この液体は、任意のエアロゾル化可能な材料で置き換えられてもよいことは理解されるであろう。同様に、エアロゾル化可能な材料が使用される場合、いくつかの実施形態において、このエアロゾル化可能な材料は液体を含み得ることも理解されよう。
【0096】
「第1組の条項」
[条項1]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
エアロゾル供給システムは、当該カートリッジとコントロールユニットとを備え、
当該カートリッジは、
マウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は当該カートリッジのためのエアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は当該カートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
前記ハウジング部分の空気入口から前記エアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル化のための液体を収容する前記ハウジング部分内のリザーバであって、該リザーバは、隔壁を画定する隔壁要素を含み、前記隔壁は、前記ハウジング部分の前記マウスピース端に面する該隔壁の側の第1のリザーバ領域と、前記ハウジング部分の前記インターフェース端に面する該隔壁の側の第2のリザーバ領域との間にあり、前記隔壁は、前記第1のリザーバ領域と前記第2のリザーバ領域との間に流体連通を可能とするための少なくとも一つの流体連通開口部を含む、リザーバと、
前記リザーバの前記第2のリザーバ領域から、ユーザによる吸引のためにエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素に液体を移送するように構成された液体移送要素と、
前記エアロゾル生成領域と前記エアロゾル出口との間に前記空気チャネルの一部分を提供するように前記隔壁要素と一体的に形成されたエアロゾル出口管と
を備えるカートリッジ。
[条項2]
前記エアロゾル出口管は前記マウスピース端に向かう方向に前記隔壁を越えて延びている、条項1に記載のカートリッジ。
[条項3]
前記隔壁要素はプラスチック材料から作られている、条項1又は2に記載のカートリッジ。
[条項4]
前記隔壁要素はポリプロピレンから作られている、条項1~3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項5]
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部はプラグによって封止されている、条項1~4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項6]
前記エアロゾル出口管は、前記プラグ内のスロットと協働して前記液体移送要素のための前記空気チャネル壁における開口部を形成するスロットをさらに備える、条項5に記載のカートリッジ。
[条項7]
前記隔壁要素は、前記プラグが前記隔壁要素に当接するように、前記プラグのためのストッパを提供するようにカートリッジ内に配置されている、条項5又は6に記載のカートリッジ。
[条項8]
前記プラグは、基部部分と、前記基部部分から離れる方向に前記ハウジング部分の前記マウスピース端に向かって延びる外壁とを備え、前記外壁の上面は前記隔壁要素の周辺部分に当接している、条項5又は6に記載のカートリッジ。
[条項9]
前記空気チャネルは、前記隔壁要素における空気チャネル開口部を通っている、条項1~8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項10]
前記隔壁要素は、前記隔壁の平面から離れる方向に当該カートリッジの前記インターフェース端に向かって延び、前記プラグにおける一つ以上の対応する凹部と係合する一つ以上の突起を含む、条項5~9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項11]
前記隔壁要素は、前記隔壁の平面から当該カートリッジの前記インターフェース端に向かって延びる一つ以上の突起を含み、前記突起は、前記プラグに形成された対応のクレードルと係合して前記液体移送要素が通る液体移送要素開口部を画定する、条項5~10のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項12]
前記隔壁要素は、前記エアロゾル出口管の周りで延びている、条項1~11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項13]
前記液体移送要素は毛細管作用を有するウィックを含む、条項1~12のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項14]
前記加熱要素はヒータを含む、条項1~13のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項15]
前記液体移送要素及び前記加熱要素は一体化された単一の要素を構成している、条項1~14のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項16]
条項1~15のいずれか一項に記載のカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、前記コントロールユニットはカートリッジ受容セクションを備え、前記カートリッジ受容セクションは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジの前記インターフェース端において協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含み、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に、協働的に係合する対応の前記インターフェースを介して電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える、エアロゾル供給システム。
【0097】
「第2組の条項」
[条項1]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱するための加熱要素と、
前記加熱要素に空気を送達するために当該カートリッジを通って延びる空気チャネルと、
電力が前記加熱要素に供給されることを可能にするように当該カートリッジに取り付けられた少なくとも二つの接触電極と
を備え、
前記接触電極の各々は、該接触電極を当該カートリッジに固定するために当該カートリッジの一部分に埋設される刻み付き外面を画定する部分を備える、カートリッジ。
[条項2]
マウスピース端及びインターフェース端を有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は当該カートリッジのためのエアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は当該カートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分をさらに備え、
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部は、基部部分と、前記基部部分から離れる方向に前記ハウジング部分の前記マウスピース端に向かって延びる外壁とを備えるプラグによって封止され、前記プラグの前記外壁は前記ハウジング部分の内面と封止部を形成し
当該カートリッジの部分は前記プラグである、条項1に記載のカートリッジ。
[条項3]
前記プラグは前記接触電極の各々に周りに射出成形されたものである、条項2に記載のカートリッジ。
[条項4]
少なくとも一つの接触電極は、該接触電極の周りに外向きに突出するフランジ部分をさらに備え、前記フランジ部分は、当該カートリッジからの表面に載置される、条項1~3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項5]
前記少なくとも一つの接触電極は、該接触電極の周りに外向きに突出する一つだけのフランジ部分を備え、前記フランジ部分は、当該カートリッジからの表面に載置される、条項4に記載のカートリッジ。
[条項6]
当該カートリッジからの表面は、前記インターフェース端に配置された当該カートリッジからのエンドキャップからの表面、又はプラグからの表面である、条項2又は3に従属する場合の条項4又は5に記載のカートリッジ。
[条項7]
前記フランジ部分の各々は1mm未満の厚さを有する、条項4~6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項8]
前記接触電極の各々は金メッキされている、条項1~7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項9]
前記空気チャネルの一部分は、前記接触電極同士の間で延びている、条項1~8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項10]
当該カートリッジは二つだけの接触電極を備える、条項1~9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項11]
条項1~10のいずれか一項に記載のカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、前記コントロールユニットはカートリッジ受容セクションを備え、前記カートリッジ受容セクションは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジからのインターフェースと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含み、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に、協働的に係合する対応の前記インターフェースを介して電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える、エアロゾル供給システム。
【0098】
「第3組の条項」
[条項1]
エアロゾル供給システムのためのコントロールユニットであって、
エアロゾル供給システムは、カートリッジと当該コントロールとを備え、
当該コントロールユニットは、
開口した第1の端部と、第2の端部とを有するレセプタクルを画定するレセプタクル壁を含む外側ハウジングであって、前記レセプタクル壁は少なくとも一つの開口部を有する、外側ハウジングと、
前記開口した第1の端部を通して前記第2の端部に向かって前記レセプタクルの内側に挿入されるように構成された本体であって、該本体は突起を備え、前記突起は、該本体が前記レセプタクルの内側に完全に挿入されたときに前記開口部を通って延びるように構成されている、本体と
を備え、
当該コントロールユニットは、前記本体が前記レセプタクル内に完全に挿入されることを可能にするために、前記本体が前記レセプタクル内に挿入されると変形すると共に、前記突起が前記レセプタクル壁の前記開口部を通って延びることを可能にするように構成された少なくとも一つの変形可能部分を備える、コントロールユニット。
[条項2]
前記変形可能部分は、前記本体が前記レセプタクルに挿入されるにつれて弾性的に変形するように構成されている、条項1に記載のコントロールユニット。
[条項3]
前記本体は前記変形可能部分を含む、条項1又は2に記載のコントロールユニット。
[条項4]
前記本体は、前記本体のための片持ち部分を画定するスロットを備え、前記片持ち部分は前記変形可能部分である、条項3に記載のコントロールユニット。
[条項5]
前記突起は前記片持ち部分に配置されている、条項4に記載のコントロールユニット。
[条項6]
前記突起は、前記コントロールユニットの動作を制御するためのボタンである、条項1~5のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項7]
前記本体は、バッテリーと、前記エアロゾル供給システムの動作を制御するための制御回路とを備える、条項1~6のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項8]
前記本体は、少なくとも二つの接触電極を備え、前記接触電極の各々は、前記本体の対応の開口部を通って延びる、条項1~7のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項9]
前記外側ハウジングは、プラスチックで作られている、条項1~8のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項10]
前記本体は、一体型の封止部を備え、前記封止部は、前記本体が前記レセプタクル内に完全に挿入されたときに前記レセプタクルの前記第2の端部よりも前記開口した第1の端部の近傍の前記本体の端部に配置される、条項1~9のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項11]
カートリッジと、条項1~10のいずれか一項に記載のコントロールユニットとを備える供給システムであって、
前記カートリッジは、リザーバからの液体を加熱してエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素を備え、
前記コントロールユニットはカートリッジ受容セクションを備え、前記カートリッジ受容セクションは、前記カートリッジが少なくとも部分的に前記レセプタクル内にある位置へと前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含む、供給システム。
【0099】
「第4組の条項」
[条項1]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱するための加熱要素と、
前記加熱要素に空気を送達するために前記カートリッジを通って延びる空気チャネルと、
電力が前記加熱要素に供給されることを可能にするように前記カートリッジに取り付けられた少なくとも二つの接触電極であって、前記接触電極の各々が、該接触電極と前記加熱要素との間で電力を送るための加熱要素リード線を備える、少なくとも二つの接触電極と
を備え、
前記加熱要素リード線の各々の一部分は、該加熱要素リード線に関連付けられた前記接触電極の一部分に配置された凹部内に配置されており、
前記接触電極の前記一部分は、前記加熱要素リード線の前記一部分の周りに圧着されて、前記接触電極の前記一部分を前記凹部内に固定する、カートリッジ。
[条項2]
前記接触電極の各々は金メッキされている、条項1に記載のカートリッジ。
[条項3]
前記接触電極の各々の圧着部分は円形断面である、条項1又は2に記載のカートリッジ。
[条項4]
前記接触電極の各々の圧着部分はプラス形状の断面である、条項1又は2に記載のカートリッジ。
[条項5]
前記凹部の各々の内部で、前記加熱要素リード線の各々の外側表面積の少なくとも50%が、前記接触電極の一部分と接触している、条項1~4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項6]
前記接触電極の各々の最大幅が10mm未満である、条項1~5のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項7]
1対の圧着用部材の間で第2の構成要素の周りに第1の構成要素を圧着する方法であって、
前記1対の圧着用部材は、
その幅及び高さ全体にわたって延びる第1の接触面を備える第1の圧着用部材であって、該第1の圧着用部材の前記高さ全体にわたって延び、前記第1の圧着用部材の前記幅の一部分にわたって延びる第1の凹部が、前記第1の接触面に配置されている、第1の圧着用部材と、
その幅及び高さ全体にわたって延びる第2の接触面を備える第2の圧着用部材であって、該第2の圧着用部材の前記高さ全体にわたって延び、前記第2の圧着用部材の前記幅の一部分にわたって延びる第2の凹部が、前記第2の接触面に配置されている、第2の圧着用部材と
を備え、
当該方法は、
前記第1の接触面と前記第2の接触面との間に前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を配置するステップであって、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素の周りに配置される、ステップと、
前記第2の構成要素が二つの前記接触面の間で変形され、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素の周りに圧着されて前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを一緒に固定するように、二つの前記接触面を前記第1の圧着用部材及び前記第2の圧着用部材の前記幅及び前記高さに垂直な奥行き方向に一緒に移動させるステップと
を含む、方法。
[条項8]
前記第1の凹部は第1の半円筒形凹部であり、前記第2の凹部は第2の半円筒形凹部である、条項7に記載の方法。
[条項9]
前記第1の凹部は第1のT字形凹部であり、前記第2の凹部は第2のT字形凹部である、条項7に記載の方法。
[条項10]
条項9に記載の材料を形成する方法であって、前記第1の圧着用部材の高さ全体にわたって延びる前記第1のT字形凹部からの縁部は面取りされている、方法。
[条項11]
条項9又は10に記載の材料を形成する方法であって、前記第2の圧着用部材の高さ全体にわたって延びる前記第2のT字形凹部からの縁部が面取りされている、方法。
[条項12]
条項9~11のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記T字形凹部の各々は、前記T字形凹部が配置される前記圧着用部材の幅方向に延びる細長い肩部と、前記圧着用部材の奥行き方向に前記肩部に対して垂直に延びる細長い脚部とによって画定される、方法。
[条項13]
前記凹部の各々は、該凹部が配置される前記圧着用部材の前記接触面に向かって延びる突起を備え、前記突起は、前記凹部の全高にわたって延びていない、条項7~12のいずれか一項に記載の方法。
[条項14]
条項13に記載の材料を形成する方法であって、前記突起は、該突起が配置される前記凹部の高さに沿った中間に配置される、方法。
[条項15]
条項13又は14に記載の材料を形成する方法であって、前記突起の最大高さが5mm以下である、方法。
[条項16]
条項12に従属する場合の条項13~15のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記突起は、前記細長い脚部の端部に配置される、方法。
[条項17]
条項7~16のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記凹部の各々の最大高さが30mm未満である、方法。
[条項18]
条項7~17のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記凹部の各々の最大奥行きが25mm未満である、方法。
[条項19]
条項7~18のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記凹部の各々の最大幅が50mm未満である、方法。
[条項20]
条項7~19のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記第1の構成要素が金メッキされる、方法。
[条項21]
条項7~20のいずれか一項に記載の材料を形成する方法であって、前記第1の構成要素は、前記接触電極と前記加熱要素との間で電力を送るための加熱要素リード線であり、前記第2の構成要素は接触電極である、方法。
[条項22]
前記接触電極の各々及び前記加熱要素リード線は、条項21に記載の方法を用いて互いに圧着されている、条項1~6に記載のカートリッジ。
【0100】
「重要な条項」
[条項1]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
前記エアロゾル供給システムは、当該カートリッジと、コントロールユニットとを備え、
当該カートリッジは、
当該カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経てエアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
前記エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
前記エアロゾル生成領域の上流の前記空気チャネル内に配置された弁と
を備え、
前記空気チャネルを流通する空気が、前記空気入口から前記空気弁を通って前記エアロゾル生成領域内に入り、前記エアロゾル出口から流出するように構成されるよう、当該カートリッジは構成されている、カートリッジ。
[条項2]
前記弁は一方向弁である、条項1に記載のカートリッジ。
[条項3]
前記弁はリード弁又はダックビル弁である、条項1又は2に記載のカートリッジ。
[条項4]
前記空気チャネルは空気チャネル壁によって画定され、
当該カートリッジは、
マウスピース端とインターフェース端とを有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は当該カートリッジの前記エアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は、当該カートリッジを前記コントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と
エアロゾル化のための液体を収容する、前記ハウジング部分内のリザーバと、
前記リザーバから前記空気チャネル壁の開口を通して前記加熱要素に液体を移送するための液体移送要素と
をさらに備える、条項1~3のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項5]
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部は、基部部分と、前記基部部分から離れる方向に前記ハウジング部分の前記マウスピース端に向かって延びる外壁とを備えるプラグによって封止され、前記プラグの前記外壁は、前記ハウジング部分の内面と封止部を形成し、
前記空気チャネルの一部分は前記プラグを通って延びている、条項4に記載のカートリッジ。
[条項6]
前記弁は前記プラグと一体的に形成されている、条項5に記載のカートリッジ。
[条項7]
前記弁は、前記インターフェース端から離れて延びる方向に内向きにテーパが付けられている、条項4~6のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項8]
前記弁は、前記エアロゾル生成領域の内側で内向きにテーパが付けられている、条項1~7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項9]
前記弁は、前記エアロゾル生成領域の内側に突出している、条項1~8のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項10]
前記弁は、前記弁を通る空気が前記エアロゾル出口を通るエアロゾルの方向に対して実質的に平行な方向に進むように、当該カートリッジの内側で配向されている、条項1~9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項11]
前記エアロゾル生成領域と前記エアロゾル出口との間で延びるエアロゾル出口管であって、前記エアロゾル生成領域で生成されたエアロゾルを前記エアロゾル出口まで導くためのエアロゾル出口管をさらに備える、条項1~10のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項12]
条項1~11のいずれか一項に記載のカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、
前記コントロールユニットは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に、それらの協働的に係合するインターフェースを介して、電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える、エアロゾル供給システム。
[条項13]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジからエアロゾルを生成する方法であって、
前記カートリッジは
エアロゾル出口と、
前記カートリッジの空気入口からエアロゾル生成領域を経て前記エアロゾル出口まで延びる空気チャネルと。
前記エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
前記エアロゾル生成領域の上流の前記空気チャネル内に配置された弁と
を備え、
当該方法は、前記空気入口から前記空気チャネルを通して空気を流通させ、前記空気弁を通り前記エアロゾル生成領域内に流入させ、前記エアロゾル出口から流通させることを含む、方法。
[条項14]
前記カートリッジは、
エアロゾル化のための液体を収容する、前記ハウジング部分内のリザーバと、
前記リザーバから前記加熱要素に液体を移送するための液体移送要素と
を備え、
当該方法は、前記リザーバから前記液体移送要素を経て液体を流通させることと、前記エアロゾル生成領域の内側でエアロゾルを形成することとをさらに含み
前記弁は、前記エアロゾル生成領域において生成されたエアロゾルが前記空気チャネルを通って前記空気入口に向かって逆流することを阻止するように構成される、条項13に記載の方法。
[条項15]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
前記エアロゾル供給システムは、当該カートリッジと、コントロールユニットとを備え、
当該カートリッジは、
マウスピース端とインターフェース端とを有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は、当該カートリッジのエアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は、当該カートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分と、
前記ハウジング部分の空気入口から前記エアロゾル出口まで延びる空気チャネルと、
エアロゾル化のための液体を収容する、前記ハウジング部分内のリザーバであって、該リザーバは、隔壁を画定する隔壁要素を含み、前記隔壁は、前記ハウジング部分の前記マウスピース端に面する該隔壁の側の第1のリザーバ領域と、前記ハウジング部分の前記インターフェース端に面する該隔壁の側の第2のリザーバ領域との間にあり、前記隔壁は、前記第1のリザーバ領域と前記第2のリザーバ領域との間に流体連通をもたらすための少なくとも一つの流体連通開口部を含む、リザーバと、
前記リザーバの前記第2のリザーバ領域から、ユーザによる吸引のためにエアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するための加熱要素に液体を移送するように配置構成された液体移送要素と、
前記エアロゾル生成領域と前記エアロゾル出口との間に前記空気チャネルの一部分を提供するように、前記隔壁要素と一体的に形成されたエアロゾル出口管と
を備える、カートリッジ。
[条項16]
前記エアロゾル出口管は、前記マウスピース端に向かう方向に前記隔壁を越えて延びている、条項15に記載のカートリッジ。
[条項17]
前記隔壁要素はプラスチック材料で作られている、条項15又は16に記載のカートリッジ。
[条項18]
前記隔壁要素はポリプロピレンで作られている、条項15~17のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項19]
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部はプラグによって封止されている、条項15~18のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項20]
前記エアロゾル出口管はスロットをさらに備え、該スロットは、前記プラグに設けられたスロットと協働して前記液体移送要素のための前記空気チャネル壁の開口を形成する、条項19に記載のカートリッジ。
[条項21]
前記隔壁要素は、前記プラグが前記隔壁要素に当接するように前記プラグのためのストッパを提供するように、当該カートリッジ内に配置されている、条項19又は20に記載のカートリッジ。
[条項22]
前記プラグは、基部部分と、前記基部部分から離れる方向に前記ハウジング部分の前記マウスピース端に向かって延びる外壁とを備え、前記外壁の上面は、前記隔壁要素の周辺部分に当接する、条項19又は20に記載のカートリッジ。
[条項23]
前記空気チャネルは、前記隔壁要素の空気チャネル開口部を通っている、条項15~22のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項24]
前記隔壁要素は、前記隔壁の平面から離れる方向に当該カートリッジの前記インターフェース端に向かって延びる一つ以上の突起を含み、前記一つ以上の突起は前記プラグにおける一つ以上の対応する凹部と係合する、条項19~23のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項25]
前記隔壁要素は、前記隔壁の平面から当該カートリッジの前記インターフェース端部に向かって延びる一つ以上の突起を含み、前記一つ以上の突起は、前記プラグに形成された対応のクレードルと係合して、前記液体移送要素が通る液体移送要素開口部を画定する、条項19~24のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項26]
前記隔壁要素は、前記エアロゾル出口管の周りで延びている、条項15~25のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項27]
前記液体移送要素が毛細管作用を有するウィックを含む、条項15~26のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項28]
前記加熱要素はヒータを含む、条項15~27のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項29]
前記液体移送要素及び前記加熱要素は、一体化された単一の要素を構成する、条項15~28のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項30]
条項15~29のいずれか一項に記載のカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、
前記コントロールユニットは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように、前記カートリッジの前記インターフェース端において前記インターフェースと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源からの電力を、前記カートリッジにおける前記加熱要素に、それらの協働的に係合するインターフェースを介して選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える、エアロゾル供給システム。
[条項31]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
前記加熱要素に空気を送達するために当該カートリッジを通って延びる空気チャネルと、
電力が前記加熱要素に供給されることを可能にするように当該カートリッジに取り付けられた少なくとも二つの接触電極と
を備え、
前記接触電極の各々は、該接触電極を当該カートリッジに固定するために当該カートリッジの一部分に埋設される刻み付き外面を画定する部分を備える、カートリッジ。
[条項32]
当該カートリッジは、
マウスピース端とインターフェース端とを有するハウジング部分であって、前記マウスピース端は、当該カートリッジのエアロゾル出口を含み、前記インターフェース端は、当該カートリッジをコントロールユニットに結合するためのインターフェースを含む、ハウジング部分を
さらに備え、
前記ハウジング部分の前記インターフェース端における前記リザーバの端部は、基部部分と、前記基部部分から離れる方向に前記ハウジング部分の前記マウスピース端に向かって延びる外壁とを備えるプラグによって封止され、前記プラグの前記外壁は、前記ハウジング部分の内面と封止部を形成し、
当該カートリッジの前記一部分は前記プラグである、条項31に記載のカートリッジ。
[条項33]
前記プラグは、前記接触電極の各々の周りに射出成形されたものである、条項32に記載のカートリッジ。
[条項34]
少なくとも一つの前記接触電極は、該接触電極の周りで外向きに突出するフランジ部分をさらに備え、前記フランジ部分は当該カートリッジからの表面に載置される、条項31~33のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項35]
少なくとも一つの前記接触電極は、該接触電極の周りで外側に突出する一つだけのフランジ部分を備え、前記フランジ部分は当該カートリッジからの表面に載置される、条項34に記載のカートリッジ。
[条項36]
当該カートリッジからの前記表面は、前記インターフェース端に配置された当該カートリッジからのエンドキャップからの表面、又は前記プラグからの表面である、条項32又は条項33にさらに従属する場合の条項34又は35に記載のカートリッジ。
[条項37]
前記フランジ部分の各々は1mm未満の厚さを有する、条項34~36のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項38]
前記接触電極の各々は金メッキされている、条項31~37のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項39]
前記空気チャネルの一部分は前記接触電極同士の間で延びている、条項31~38のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項40]
二つだけの前記接触電極を含む、条項31~39のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項41]
条項31~40のいずれか一項に記載のカートリッジと、コントロールユニットとを備えるエアロゾル供給システムであって、
前記コントロールユニットは、前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように、前記カートリッジからのインターフェースと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含むカートリッジ受容セクションを備え、前記コントロールユニットは、電源と、前記電源から前記カートリッジ内の前記加熱要素に、それらの協働的に係合する前記インターフェースを介して電力を選択的に供給するように構成された制御回路とをさらに備える、エアロゾル供給システム。
[条項42]
エアロゾル供給システムのためのコントロールユニットであって、
前記エアロゾル供給システムは、カートリッジと、当該コントロールユニットとを備え、
当該コントロールユニットは、
開口した第1の端部と、第2の端部とを有するレセプタクルを画定するレセプタクル壁を含む外側ハウジングであって、前記レセプタクル壁が少なくとも一つの開口部を含む、外側ハウジングと、
前記開口した第1の端部を通して前記第2の端部に向かって前記レセプタクルの内側に挿入されるように構成された本体であって、該本体は突起を備え、前記突起は、該本体が前記レセプタクルの内側に完全に挿入されたときに前記開口部を通って延びるように構成されている、本体と
を備え、
当該コントロールユニットは、前記本体が前記レセプタクル内に完全に挿入されることを可能にするために、前記本体が前記レセプタクル内に挿入されると変形すると共に、前記突起が前記レセプタクル壁の前記開口部を通って延びることを可能にするように構成された少なくとも一つの変形可能部分を備える、コントロールユニット。
[条項43]
前記変形可能部分は、前記本体が前記レセプタクルに挿入されるにつれて弾性的に変形するように構成されている、条項42に記載のコントロールユニット。
[条項44]
前記本体は前記変形可能部分を備える、条項42又は43に記載のコントロールユニット。
[条項45]
前記本体は、前記本体のための片持ち部分を画定するスロットを備え、前記片持ち部分は前記変形可能部分である、条項44に記載のコントロールユニット。
[条項46]
前記突起は前記片持ち部分に配置されている、条項45に記載のコントロールユニット。
[条項47]
前記突起は、当該コントロールユニットの動作を制御するためのボタンである、条項42~46のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項48]
前記本体は、バッテリーと、前記エアロゾル供給システムの動作を制御するための制御回路とを備える、条項42~47のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項49]
前記本体は少なくとも二つの接触電極を備え、前記接触電極の各々は、前記本体の対応の開口部を通って延びている、条項42~48のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項50]
前記外側ハウジングはプラスチックから作られている、条項42~49のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項51]
前記本体は一体型の封止部を備え、前記封止部は、前記本体が前記レセプタクル内に完全に挿入されたときに前記レセプタクルの前記第2の端部よりも前記開口した第1の端部に近接する前記本体の端部に配置されている、条項42~50のいずれか一項に記載のコントロールユニット。
[条項52]
カートリッジと、条項42~51のいずれか一項に記載のコントロールユニットとを備える供給システムであって、
前記カートリッジは、エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素を備え、
前記コントロールユニットはカートリッジ受容セクションを備え、前記カートリッジ受容セクションは、前記カートリッジが少なくとも部分的に前記レセプタクル内にある位置へと前記カートリッジを前記コントロールユニットに取外し可能に結合するように前記カートリッジと協働的に係合するように配置構成されたインターフェースを含む、供給システム。
[条項53]
エアロゾル供給システムのためのカートリッジであって、
前記エアロゾル生成領域においてエアロゾルを生成するためにリザーバからの液体を加熱する加熱要素と、
前記加熱要素に空気を送達するために前記カートリッジを通って延びる空気チャネルと、
電力が前記加熱要素に供給されることを可能にするように当該カートリッジに取り付けられた少なくとも二つの接触電極であって、前記接触電極の各々が、該接触電極と前記加熱要素との間で電力を送るための加熱要素リード線を備える、少なくとも二つの接触電極と
を備え、
前記加熱要素リード線の各々の一部分は、該加熱要素リード線に関連付けられた前記接触電極の一部分に配置された凹部内に配置されており、
前記接触電極の前記一部分は、前記加熱要素リード線の前記一部分の周りに圧着されて、前記接触電極の前記一部分を前記凹部内に固定する、カートリッジ。
[条項54]
前記接触電極の各々は金メッキされている、条項53に記載のカートリッジ。
[条項55]
前記接触電極の各々の前記圧着された部分は円形断面である、条項53又は54に記載のカートリッジ。
[条項56]
前記接触電極の各々の前記圧着された部分はプラス形状の断面である、条項53又は54に記載のカートリッジ。
[条項57]
前記凹部の各々の内部で、前記加熱要素リード線の各々の外側表面積の少なくとも50%が、前記接触電極の一部分と接触している、条項53~56のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項58]
前記接触電極の各々の最大幅が10mm未満である、条項53~57のいずれか一項に記載のカートリッジ。
[条項59]
1対の圧着用部材の間で第2の構成要素の周りに第1の構成要素を圧着する方法であって、
前記1対の圧着用部材は、
その幅及び高さ全体にわたって延びる第1の接触面を備える第1の圧着用部材であって、該第1の圧着用部材の前記高さ全体にわたって延び、前記第1の圧着用部材の前記幅の一部分にわたって延びる第1の凹部が、前記第1の接触面に配置されている、第1の圧着用部材と、
その幅及び高さ全体にわたって延びる第2の接触面を備える第2の圧着用部材であって、該第2の圧着用部材の前記高さ全体にわたって延び、前記第2の圧着用部材の前記幅の一部分にわたって延びる第2の凹部が、前記第2の接触面に配置されている、第2の圧着用部材と
を備え、
当該方法は、
前記第1の接触面と前記第2の接触面との間に前記第1の構成要素及び前記第2の構成要素を配置するステップであって、前記第1の構成要素が前記第2の構成要素の周りに配置される、ステップと、
前記第2の構成要素が二つの前記接触面の間で変形され、前記第2の構成要素が前記第1の構成要素の周りに圧着されて前記第1の構成要素と前記第2の構成要素とを一緒に固定するように、二つの前記接触面を前記第1の圧着用部材及び前記第2の圧着用部材の前記幅及び前記高さに垂直な奥行き方向に一緒に移動させるステップと
を含む、方法。
[条項60]
前記第1の凹部は第1の半円筒形凹部であり、前記第2の凹部は第2の半円筒形凹部である、条項59に記載の方法。
[条項61]
前記第1の凹部は第1のT字形凹部であり、前記第2の凹部は第2のT字形凹部である、条項59に記載の方法。
[条項62]
前記第1の圧着用部材の高さ全体にわたって延びる前記第1のT字形凹部からの前記縁部は面取りされている、条項61に記載の材料を形成する方法。
[条項63]
前記第2の圧着用部材の高さ全体にわたって延びる前記第2のT字形凹部からの前記縁部は面取りされている、条項61又は62に記載の材料を形成する方法。
[条項64]
前記T字形凹部の各々は、該T字形凹部が配置される前記圧着用部材の前記幅方向に延在する細長い肩部と、前記圧着用部材の前記奥行き方向に前記肩部に対して垂直に延びる細長い脚部とによって画定されている、条項61~63のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項65]
前記凹部の各々は、該凹部が配置される前記圧着用部材の前記接触面に向かって延びる突起を備え、前記突起は、前記凹部の全高にわたって延びていない、条項59~64のいずれか一項に記載の方法。
[条項66]
前記突起は、該突起が配置される前記凹部の高さに沿った中間に配置される、条項65に記載の材料を形成する方法。
[条項67]
前記突起の最大高さは5mm以下である、条項65又は66に記載の材料を形成する方法。
[条項68]
前記突起は、前記細長い脚部の端部に配置される、条項64に従属する場合の条項65~67のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項69]
前記凹部の各々の最大高さは30mm未満である、条項59~68のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項70]
前記凹部の各々の最大深さは25mm未満である、条項59~69のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項71]
前記凹部の各々の最大幅は50mm未満である、条項59~70のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項72]
前記第1の構成要素は金メッキされる、条項59~71のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項73]
前記第1の構成要素は、接触電極と前記加熱要素との間で電力を送るための加熱要素リード線であり、前記第2の構成要素は前記接触電極である、条項59~72のいずれか一項に記載の材料を形成する方法。
[条項74]
前記接触電極の各々及び前記加熱要素リード線は、条項73に記載の方法を用いて互いに圧着される、条項53~58のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【符号の説明】
【0101】
1…エアロゾル供給システム/デバイス、eシガレット、電子タバコ、2…カートリッジ、4…コントロールユニット、10…ハウジング、16…バッテリー(電源)、32…ハウジング部分、40…加熱要素、44…プラグ、50…空気入口、52…マウスピース端、54…インターフェース端、60…エアロゾル出口、76…空気チャネル。
【外国語明細書】