(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051587
(43)【公開日】2022-04-01
(54)【発明の名称】アクセサリー台紙
(51)【国際特許分類】
A47F 5/11 20060101AFI20220325BHJP
A47F 7/02 20060101ALI20220325BHJP
B65D 73/00 20060101ALI20220325BHJP
【FI】
A47F5/11
A47F7/02 A
B65D73/00 F
B65D73/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020157981
(22)【出願日】2020-09-19
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】509105606
【氏名又は名称】株式会社お世話や
(74)【代理人】
【識別番号】100105614
【弁理士】
【氏名又は名称】児島 敦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 雅英
【テーマコード(参考)】
3B118
3E067
【Fターム(参考)】
3B118GA02
3B118GA08
3B118GA26
3E067AA11
3E067AB99
3E067AC03
3E067BA15A
3E067BB14A
3E067BC04A
3E067EC02
3E067EC05
3E067EE02
3E067EE09
3E067EE15
3E067FC05
3E067GD09
(57)【要約】
【課題】陳列棚やショーケースに載置した状態で、ネックレス等のアクセサリーを陳列、展示することができるアクセサリー台紙を提供する。
【解決手段】アクセサリー台紙1は、上端a、下端b、左右の側端c,cを有する前面10と、葉形の左右の側面20と、左右の重なり部31,31と、下端bからほぼ上方に折曲された基端部分32A及び基端部分32Aに対し折曲線eを介して連続する第1の位置を取る先端部分32Bを有する下の後面32と、上端aからほぼ下方に折曲され下端縁に第1の舌片Z1を有する上の後面とを備え、前面10が、上端aと左右の側端c,cとの境に斜めの第1の切れ目K1,K1を有し、下の後面32が、先端部分32Bに第1のスリットS1を有し、第1のスリットS1に第1の舌片Z1を挿入することにより、載置用の脚部Lを構成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状の上端と下端、及び外側に向かって凹状の左右の側端を有する前面と、
前記左右の側端から後方に折曲された葉形の左右の側面と、
前記左右の側面の後端から内方に折曲された左右の重なり部と、
前記左右の重なり部の下側部分に倣って前記下端からほぼ上方に折曲された基端部分と、前記基端部分に対し折曲線を介して連続する第1の位置を取る先端部分とを有する下の後面と、
前記左右の重なり部の上側部分に倣って前記上端からほぼ下方に折曲され、下端縁に第1の舌片を有する上の後面と、を備え、
前記前面は、前記上端と前記左右の側端との境に斜めの第1の切れ目を有し、
前記下の後面は、前記先端部分に第1のスリットを有し、前記第1のスリットに前記第1の舌片を挿入することにより、載置用の脚部を構成する、
ことを特徴とするアクセサリー台紙。
【請求項2】
前記下の後面は、前記基端部分に第2のスリットを有するとともに、前記先端部分が前記基端部分に対し前記折曲線を延ばして連続する第2の位置を取り、
前記上の後面は、前記第1の舌片を前記第2のスリットに挿入することにより、箱用の蓋部を構成する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアクセサリー台紙。
【請求項3】
前記前面の上部及びこれに対応する前記上の後面に透孔を設けて、吊り下げ用の孔部を構成する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアクセサリー台紙。
【請求項4】
前記左右の重なり部に左右方向の第2の切れ目を有し、
前記下の後面の前記基端部分に第2の舌片を有し、
前記第2の切れ目に前記第2の舌片を挿入することにより、前記基端部分を前記左右の重なり部に固定する、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアクセサリー台紙。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、陳列棚やショーケースに載置した状態で、ネックレス等のアクセサリーを陳列、展示することができるアクセサリー台紙に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ネックレス等のアクセサリーを陳列、展示するための台紙として、特許文献1、2、3のようなものが提案されている。
【0003】
これらのうち、特許文献1の台紙は、台紙の上部中央に設けた透孔を、フック等に引っ掛けることにより、台紙に固定したイヤリングを陳列、展示している。
【0004】
また,特許文献2の台紙は、陳列ボードの上端に、台紙の裏面に設けた支え部材を引っ掛けることにより、台紙11に取り付けたファッションリングを陳列、展示している。
【0005】
さらに、特許文献3の台紙は、腹板と背板との間にかみ台紙を入れ、これらを貫通する透孔にピアス等を取り付け、天板をワイヤー等に引っ掛けることにより、ピアス等を陳列、展示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3007656号公報
【特許文献2】実用新案登録第3079712号公報
【特許文献3】特開2007-14720号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1~3の台紙は、いずれもフック、ワイヤー、吊り棒等の吊り具等に引っ掛けることで、アクセサリーを陳列、展示しており、これらの台紙を例えば、陳列棚やショーケースに載置した状態でアクセサリーを陳列、展示することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、陳列棚やショーケースに載置した状態で、ネックレス等のアクセサリーを陳列、展示することができるアクセサリー台紙を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、アクセサリー台紙において、直線状の上端と下端、及び外側に向かって凹状の左右の側端を有する前面と、前記左右の側端から後方に折曲された葉形の左右の側面と、前記左右の側面の後端から内方に折曲された左右の重なり部と、前記左右の重なり部の下側部分に倣って前記下端からほぼ上方に折曲された基端部分と、前記基端部分に対し折曲線を介して連続する第1の位置を取る先端部分とを有する下の後面と、前記左右の重なり部の上側部分に倣って前記上端からほぼ下方に折曲され、下端縁に第1の舌片を有する上の後面と、を備え、前記前面は、前記上端と前記左右の側端との境に斜めの第1の切れ目を有し、前記下の後面は、前記先端部分に第1のスリットを有し、前記第1のスリットに前記第1の舌片を挿入することにより、載置用の脚部を構成する、ことを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るアクセサリー台紙において、前記下の後面は、前記基端部分に第2のスリットを有するとともに、前記先端部分が前記基端部分に対し前記折曲線を延ばして連続する第2の位置を取り、前記上の後面は、前記第1の舌片を前記第2のスリットに挿入することにより、箱用の蓋部を構成する、ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るアクセサリー台紙において、前記前面の上部及びこれに対応する前記上の後面に透孔を設けて、吊り下げ用の孔部を構成する、ことを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係るアクセサリー台紙において、前記左右の重なり部に左右方向の第2の切れ目を有し、前記下の後面の前記基端部分に第2の舌片を有し、前記第2の切れ目に前記第2の舌片を挿入することにより、前記基端部分を前記左右の重なり部に固定する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、アクセサリー台紙において、上端、下端、及び左右の側端を有する前面と、葉形の左右の側面と、左右の重なり部と、基端部分と折曲線を介して基端部分に連続する第1の位置を取る先端部分とを有する下の後面と、下端縁に第1の舌片を有する上の後面とを備え、前面は、上端と左右の側端との境に斜めの第1の切れ目を有し、下の後面は、先端部分に第1のスリットを有し、第1のスリットに第1の舌片を挿入することにより、載置用の脚部を構成することを特徴としている。
【0014】
これにより、アクセサリー台紙は、例えば、アクセサリーとしてのネックレスを左右の第1の切れ目に引っ掛けてネックレスの宝石を前面上に展示した状態で、上述のように、下の後面の先端部分の第1のスリットに上の後面の下端縁の第1の舌片を挿入することにより、下の後面を載置用の脚部として、陳列棚やショーケースに載置することができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、アクセサリー台紙において、下の後面は、基端部分に第2のスリットを有するとともに、先端部分が基端部分に対し折曲線を延ばして連続する第2の位置を取り、上の後面は、第1の舌片を第2のスリットに挿入することにより、箱用の蓋部を構成する、ことを特徴としている。
【0016】
これにより、アクセサリー台紙は、前面、左右の側面、下の後面、及び上の後面によって、蓋部によって閉じられた収納空間(いわゆるピロー型のギフトボックス)を形成することができ、その内側に、アクセサリーを収納することができる。すなわち、アクセサリー台紙は、請求項1に示すように、下の後面を折曲線で折って、先端部分の第1のスリットに第1の舌片を挿入することで、下の後面を脚部として陳列棚やショーケースに載置することができ、また、請求項2に示すように、下の後面を折曲線で延ばして、基端部分の第2のスリットに第1の舌片を挿入することで、上の後面を蓋部とした収納空間を構成することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、アクセサリー台紙は、前面の上部及びこれに対応する上の後面に透孔を設けて、吊り下げ用の孔部を構成する、ことを特徴としている。
【0018】
これにより、アクセサリー台紙は、吊り下げ用の孔部を使用して、例えば、フック、ワイヤー、吊り棒等の吊り具に吊り下げることができる。
【0019】
請求項4に係る発明は、アクセサリー台紙は、左右の重なり部に左右方向の第2の切れ目を有し、下の後面の基端部分に第2の舌片を有し、第2の切れ目に第2の舌片を挿入することにより、基端部分を左右の重なり部に固定する、ことを特徴としている。
【0020】
これにより、アクセサリー台紙は、下の後面の基端部分が左右の重なり部に固定されるので、下の後面が脚部を構成する場合も、また、上の後面が蓋部を構成する場合も、先端部分の位置変更のみで対応することができる。特に、脚部を構成する場合、基端部分が固定されることにより、先端部分の第1のスリットに第1の舌片を挿入することで、しっかりと位置決め、固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】
図1、
図2は実施形態1のアクセサリー台紙1を示す図であり、
図1は展開図である。
【
図2】下の後面32を載置用の脚部Lとして構成したアクセサリー台紙1の斜視図である。
【
図3】
図3、
図4は実施形態2のアクセサリー台紙2を示す図であり、
図3は展開図である。
【
図4】上の後面33を箱用の蓋部Fとして構成したアクセサリー台紙2の斜視図である。
【
図5】
図5~
図8は実施形態3のアクセサリー台紙3を示す図であり、
図5は展開図である。
【
図6】組み立て途中を示すアクセサリー台紙3の斜視図である。
【
図7】下の後面32を載置用の脚部Lとして構成したアクセサリー台紙3の斜視図である。
【
図8】上の後面33を箱用の蓋部Fとして構成したアクセサリー台紙3の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
【0023】
図1、
図2を参照して本発明を適用した実施形態1に係るアクセサリー台紙1について説明する。
【0024】
ここで、
図1は、アクセサリー台紙1の展開図である。また、
図2は、下の後面32を載置用の脚部Lとして構成したアクセサリー台紙1の斜視図である。
【0025】
なお、
図1中の「上下」の矢印は、アクセサリー台紙1を、
図2に示すように組み立てた際の、前面10、基端部分32A、先端部分32B、及び上の後面33の上下方向を示している。また、「左右」の矢印は、アクセサリー台紙1を、
図2に示すように組み立てた際の、左右方向を示している。
【0026】
図1に示すように、アクセサリー台紙1は、前面10、左右の側面20,20、左右の重なり部31,31、基端部分32Aと先端部分32Bとを有する下の後面32、及び上の後面33を備えている。
【0027】
アクセサリー台紙1の前面10は、左右方向の直線状の上端aと下端b、及び外側に向かって凹状の左右の側端c,cを有している。また、前面10は、上端aと左右の側端c,cとの境に斜めの第1の切れ目K1,K1を有し、上部の中央に、透孔で形成された孔部10aを有している。この透孔は、後述する上の後面33の透孔とともに、フック、ワイヤー、吊り棒等の吊り具(不図示)を引っ掛けるための吊り下げ用の孔部10a,33aを構成している。
【0028】
図1、
図2に示すように、左右の側面20,20は、前面10の左右の側端c,cから後方に折曲された葉形の面である。
【0029】
左右の重なり部31,31は、左右の側面20の後端d,dから内方に折曲された面である。
【0030】
下の後面32は、左右の重なり部31の下側部分に倣って下端bからほぼ上方に折曲された基端部分32Aと、この基端部分32Aに対し折曲線eを介して連続する第1の位置T1を取る先端部分32Bとを有している。基端部分32Aと先端部分32Bとは、
図1の展開状態における上下方向の寸法がほぼ同じに形成されている。したがって、基端部分32Aと先端部分32Bとの間の折曲線eは、横向きで、下の後面32をほぼ上下に2等分している。先端部分32Bには、上下左右方向のほぼ中心に、横方向の第1のスリットS1が形成されている。
【0031】
上の後面33は、左右の重なり部31の上側部分に倣って上端aからほぼ下方に折曲され、下端縁に第1の舌片Z1を有する面である。上の後面33は、上部の中央に、上述の孔部10aに対応するように、孔部32aを有している。また、上の後面33は、下端縁に第1の舌片Z1を有している。
【0032】
本実施形態のアクセサリー台紙1は、上述の上の後面33の第1の舌片Z1を、下の後面32の先端部分32Bの第1のスリットS1に挿入することにより、下の後面32を載置用の脚部Lとしている。
【0033】
ここで、アクセサリー台紙1の作用、効果についてまとめる。
【0034】
・アクセサリー台紙1は、上端a、下端b、及び左右の側端c,cを有する前面10と、葉形の左右の側面20と、左右の重なり部31と、基端部分32Aと折曲線eを介してこの基端部分32Aに連続する第1の位置T1を取る先端部分32Bとを有する下の後面32と、下端縁に第1の舌片Z1を有する上の後面33とを備え、前面10は、上端aと左右の側端c,cとの境に斜めの第1の切れ目K1,K1を有し、下の後面32は、先端部分32Bに第1のスリットS1を有し、第1のスリットS1に第1の舌片Z1を挿入することにより、載置用の脚部Lを構成している。
【0035】
これにより、アクセサリー台紙1は、例えば、アクセサリーとしてのネックレスNを左右の第1の切れ目K1,K1に引っ掛けてネックレスNの宝石Jを前面10上に展示した状態で、上述のように、下の後面32の先端部分32Bの第1のスリットS1に上の後面33の下端縁の第1の舌片Z1を挿入することにより、下の後面32を載置用の脚部Lとして、陳列棚やショーケースに載置することができる。
<実施形態2>
【0036】
図3、
図4を参照して本発明を適用した実施形態2に係るアクセサリー台紙2について説明する。
【0037】
ここで、
図3は、アクセサリー台紙2の展開図である。また、
図4は、上の後面33を箱用の蓋部Fとして構成したアクセサリー台紙2の斜視図である。
【0038】
なお、
図3中の「上下」の矢印は、アクセサリー台紙2を、
図4に示すように組み立てた際の、前面10、基端部分32A、先端部分32B、及び上の後面33の上下方向を示している。また、「左右」の矢印は、アクセサリー台紙2を、
図4に示すように組み立てた際の、左右方向を示している。
【0039】
アクセサリー台紙2は、実施形態1のアクセサリー台紙1に対し、下の後面33の折曲線eを延ばし、さらに、基端部分32Aに横方向の第2のスリットS2を設けたものである。
【0040】
すなわち、アクセサリー台紙2を
図3に示す展開図から、
図4に斜視図に示す状態に組み立てる際、以下に示すようにする。
【0041】
まず、実施の形態1と同様、前面10に対し、左右の側端c,cから後方に折曲して葉形の左右の側面20,20を形成し、つづいて、左右の側面20,20の後端d,dからそれぞれ内側に折曲して、左右の重なり部31,31を形成する。
ここからは、アクセサリー台紙1とは異なる。
【0042】
すなわち、アクセサリー台紙1では、下の後面32の基端部分32Aと先端部分32Bとを、折曲線eを介して接続していたが、アクセサリー台紙2では、下の後面32のこの折曲線eを延ばし基端部分32Aに対して先端部分32Bを第2の位置T2で連結し、さらに、下の後面32を、基端部分32Aも先端部分32Bもともに左右の重なり部31,31の下側部分に倣って下端bからほぼ上方に折曲させている。
【0043】
そして、基端部分32Aの第2のスリットS2に対し、左右の重なり部31の上側部分に倣って上端aからほぼ下方に折曲された上の後面33の下端縁の第1の舌片Z1を挿入する。
ここで、アクセサリー台紙2の作用、効果を整理する。
【0044】
・アクセサリー台紙2において、下の後面32は、基端部分32Aに第2のスリットS2を有するとともに、先端部分32Bが基端部分32Aに対し折曲線eを延ばして連続する第2の位置T2を取り、上の後面33は、第1の舌片Z1を第2のスリットS2に挿入することにより、箱用の蓋部Fを構成することができる。
【0045】
これにより、アクセサリー台紙2は、前面10、左右の側面20,20、下の後面32、及び上の後面33によって、蓋部Fにより閉じられた収納空間を形成することができ、その内側に、アクセサリーを収納することができる。すなわち、アクセサリー台紙2は、請求項1に示すように、下の後面32を折曲線eで折って、先端部分32Bの第1のスリットS1に第1の舌片Z1を挿入する第1の位置T1を取ることで、下の後面32を脚部Lとして陳列棚やショーケースに載置することができ、また、請求項2に示すように、下の後面33を折曲線eで延ばして、基端部分32Aの第2のスリットS2に第1の舌片Z1を挿入することで第2の位置T2を取り、上の後面33を蓋部Fとした収納空間、いわゆるピロー型のギフトボックスを構成することができる。
【0046】
なお、下の後面32の先端部分32Bは、
図2に示す第1の位置T1を取るときは、
図3中の折曲線eが「上」側となり、端縁fが「下」側となる。一方、
図4に示す第2の位置T2を取るときは、この逆に、
図3中の折曲線eが「下」側となり、端縁fが「上」側となる。
<実施形態3>
【0047】
図5~
図8を参照して本発明を適用した実施形態3に係るアクセサリー台紙3について説明する。
【0048】
ここで、
図5は、アクセサリー台紙3の展開図である。また、
図6は、組み立て途中を示すアクセサリー台紙3の斜視図である。また、
図7は、下の後面32を載置用の脚部Lとして構成したアクセサリー台紙3の斜視図である。また、
図8は、上の後面33を箱用の蓋部Fとして構成したアクセサリー台紙3斜視図である。
【0049】
なお、
図5中の「上下」の矢印は、アクセサリー台紙3を、
図7に示すように組み立てた際の、前面10、基端部分32A、先端部分32B、及び上の後面33の上下方向を示している。また、「左右」の矢印は、アクセサリー台紙3を、
図7に示すように組み立てた際の、左右方向を示している。
【0050】
本実施形態3では、上述の実施形態2のアクセサリー台紙2に、第2の舌片Z2、及び第2の切れ目K2,K2を追加して設けている。
【0051】
第2の舌片Z2は、下の後面32の基端部分32Aに設けたものである。この第2の舌片Z2は、その先端zが折曲線eと一致する。すなわち、折曲線eは、第2の舌片Z2の先端zと一致する部分がスリット状となっている。
【0052】
第2の切れ目K2,K2は、左右の重なり部31,31における下部近傍に横向きに配設されて、左右の重なり部31,31を上側部分31Aと下側部分31Bとに分割している。
【0053】
本実施形態においては、アクセサリー台紙3の第2の切れ目K2,K2に、第2の舌片Z2を入れ込むようにしている。すなわち、左右の重なり部31,31を後端d,dから内側に折曲した後、下の後面32を下端bから上方に折り曲げ、この際に、第2の舌片Z2の先端zを後方から第2の切れ目K2,K2に入れ込んで、下の後面32のうちの基端部分32Aを左右の重なり部31,31に固定している。
【0054】
これにより、アクセサリー台紙3は、第2の舌片Z2が左右の重なり部31,31の上側部分31A,31Aの下端縁近傍により押さえ込まれるので、下の後面32のうち、基端部分32Aは、左右の重なり部31,31に沿って位置決め、固定され、また、下の後面32のうち、先端部分32Bは、第1の舌片Z1が第1のスリットS1に挿入されることにより、位置決め、固定される。
【0055】
すなわち、アクセサリー台紙3は、基端部分32Aと先端部分32Bとからなる下の後面32の2つの部分がいずれも位置決めされるので、しっかりとした形状を保つことができる。
ここで、アクセサリー台紙3の作用、効果を整理する。
【0056】
・アクセサリー台紙3は、左右の重なり部31,31に左右方向の第2の切れ目K2,K2を有し、下の後面32の基端部分32Aに第2の舌片Z2を有し、第2の切れ目K2,K2に第2の舌片Z2を挿入することにより、基端部分32Aを左右の重なり部31,31に位置決め、固定することができる。
【0057】
これにより、アクセサリー台紙3は、下の後面32の基端部分32Aが左右の重なり部31,31に固定されるので、下の後面32の先端部分32Bが第1の位置T1に配置されて下の後面32が脚部Lを構成する場合も、また、下の後面32の先端部分32Bが第2の位置T2に配置されて上の後面33が蓋部Fを構成する場合も、先端部分32Bの位置変更のみで対応することができる。特に、脚部Lを構成する場合、基端部分32Aが位置決め、固定されることにより、先端部分32Bの第1のスリットS1に第1の舌片Z1を挿入することで、しっかりと位置決め、固定することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 実施形態1のアクセサリー台紙
2 実施形態2のアクセサリー台紙
3 実施形態3のアクセサリー台紙
10 前面
10a、33a
孔部
20 左右の側面
31 左右の重なり部
31A 上側部分
31B 下側部分
32 下の後面
32A 基端部分
32B 先端部分
33 上の後面
F 蓋部
K1 第1の切れ目
K2 第2の切れ目
L 脚部
S1 第1のスリット
S2 第2のスリット
T1 第1の位置
T2 第2の位置
Z1 第1の舌片
Z2 第2の舌片
a 上端
b 下端
c 側端
d 後端
e 折曲線