特開 2022-51638 ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、糸状物、糸状切断物、本草芳香ボムのレシピおよび製造方法

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2022051638

(43)【公開日】2022-04-01

(54)【発明の名称】ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、糸状物、糸状切断物、本草芳香ボムのレシピおよび製造方法

(51)【国際特許分類】

   A24B 15/16 20200101AFI20220325BHJP

   A24D 1/20 20200101ALI20220325BHJP

【ＦＩ】

A24B15/16

A24D1/20

【審査請求】有

【請求項の数】9

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2020201821

(22)【出願日】2020-12-04

(31)【優先権主張番号】202011007376.7

(32)【優先日】2020-09-22

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(71)【出願人】

【識別番号】520479076

【氏名又は名称】シェンゼン・カラス・サイエンス・アンド・テクノロジー・ストック・カンパニー・リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100108453

【弁理士】

【氏名又は名称】村山 靖彦

(74)【代理人】

【識別番号】100110364

【弁理士】

【氏名又は名称】実広 信哉

(74)【代理人】

【識別番号】100133400

【弁理士】

【氏名又は名称】阿部 達彦

(72)【発明者】

【氏名】ジンジェン・ファン

【テーマコード（参考）】

4B043

4B045

【Ｆターム（参考）】

4B043BB08

4B043BB16

4B043BB22

4B043BB25

4B043BC02

4B043BC31

4B045AA41

4B045AA45

4B045AB01

(57)【要約】      （修正有）

【課題】本発明において、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、糸状物、糸状切断物、本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を提供する。
【解決手段】ＨＮＢ本草芳香ボムフレークは主成分と副成分を含み、前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、前記副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、前記主成分と前記副成分の質量比例は５０～９９：１～５０である。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの原料は非タバコ類原料であり、その原料にはニコチン等の有害物が含まれておらず、非タバコ類原料の主成分には含量が高い蛋白質と還元糖が含まれている。ユリ花、キンモクセイ、ロータス等が主成分であるＨＮＢ本草芳香ボムフレークでタバコの代替物（ＨＮＢ本草芳香ボム）を製造し、そのＨＮＢ本草芳香ボムを加熱ベーキングするとき特殊な香りがでる。そのタバコの代替物の副成分を加熱ベーキングするときも良い味がする。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

主成分と副成分とを含み、
前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、
前記副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、
前記主成分と前記副成分の質量比例は５０～９９：１～５０であることを特徴とするＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピ。

【請求項2】

前記抽出物は、コーヒーの抽出物、ミントの抽出物、乾燥みかんの皮の抽出物、ジンコウ（沈香）の抽出物、ユリ花の抽出物、キンモクセイの抽出物、ハニーの抽出物、桑の葉の抽出物、ロータスの葉の抽出物、ロータスの抽出物、茶の葉の抽出物、百合の抽出物、ビンロウジュの抽出物のうち少なくとも一種であり、
前記食品添加物は、食用用グリセロール及び/又はプロピレングリコール含むことを特徴とする請求項１に記載のＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピ。

【請求項3】

前記ハニー、前記抽出物および前記食品添加物の質量比例は０～９０：０～９０：１０～１００であることを特徴とする請求項２に記載のＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピ。

【請求項4】

前記主成分は、茶の葉、桑の葉、ロータスの葉、コーヒー、ミント、乾燥みかんの皮、ジンコウ（沈香）、ビンロウジュ、百合及び/又はバガスを更に含むことを特徴とする請求項２に記載のＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピ。

【請求項5】

ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物であって、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物は請求項１～４のうちいずれか一項に記載の前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによって得たものであることを特徴とするＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物。

【請求項6】

ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物であって、紙で請求項５に記載の前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻くことにより円柱体を形成し、前記円柱体を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物が製造されることを特徴とするＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物。

【請求項7】

ＨＮＢ本草芳香ボムであって、前記ＨＮＢ本草芳香ボムは、紙円筒部、請求項６に記載の前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物、シリコン管およびフィルター部分を含み、
前記シリコン管は前記紙円筒部内に挿入され、前記シリコン管の一端は前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物に当接し、
前記フィルター部分は前記紙円筒部内に挿入され、前記フィルター部分の一端は前記シリコン管の他端に当接することを特徴とするＨＮＢ本草芳香ボム。

【請求項8】

ＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法であって、
前記ＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法は、ステップ１００と、ステップ２００と、ステップ３００と、ステップ４００と、を含み、
前記ステップ１００において、主成分と副成分の質量比例が５０～９９：１～５０である主成分と副成分を混合し、前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、前記主成分を粉末に粉砕し、前記副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、前記主成分と前記副成分を均一に混合し、セルラーゼを添加して酵素消化を実施した後、それらを均一に撹拌し、その過程において低温圧縮方法によりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造し、
前記ステップ２００において、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を製造し、
前記ステップ３００において、紙で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻いた後、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を製造し、
前記ステップ４００において、フィルター部分、シリコン管、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を所定のパターンが印刷されている紙円筒部内に順番に挿入した後、接着剤でそれらを固定させることによりＨＮＢ本草芳香ボムを製造することを特徴とするＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法。

【請求項9】

前記ステップ１００は、前記主成分を１００メッシュの粉末に粉砕し、前記低温圧縮方法の温度を５０℃以下にするステップを含むことを特徴とする請求項８に記載のＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法。

【請求項10】

前記ステップ１００において、前記セルラーゼはTrichodermareeseiであり、かつ１２時間の酵素消化を実施することを特徴とする請求項８に記載のＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、非タバコ類本草の加工技術の応用および加熱非燃焼技術に関し、特に、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物、ＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法に関するものである。

【背景技術】

【0002】

周知のように、喫煙は喫煙者の健康に影響を与える。煙草にはいろいろな有害物、例えばニコチン、タール、一酸化炭素等が含まれている。煙草は一級の発癌剤と認定された。喫煙者の肺がんの発病率は非喫煙者の肺がんの発病率より１０～３０倍高く、肺がん患者の９０％の死亡率は喫煙に誘発されるそうである。記載によると、タバコを長く吸う喫煙者の肺がんの発病率は非喫煙者の肺がんの発病率より１０～２０倍高く、喉頭がん（Laryngeal carcinoma）の発病率は非喫煙者の喉頭がんの発病率より６～１０倍高く、冠動脈病気（coronary disease）の発病率は非喫煙者の冠動脈病気の発病率より２～３倍高いそうである。また、タバコを長く吸う喫煙者の循環系（circulatory system）病気の発病率は非喫煙者の循環系病気の発病率より３倍高く、気管炎（tracheitis）の発病率は非喫煙者の気管炎の発病率より２～８倍高いそうである。

【0003】

従来の技術において、茶の葉を原料として加熱不燃焼（ヒート・ノット・バーニング、Heat Not Burning、ＨＮＢと略称）本草芳香ボムフレークを製造し、タバコの代わりにＨＮＢ本草芳香ボムフレークを採用することにより、タバコ内の有害物を除去するとともに喫煙者の吸煙要求を満たしている。しかしならが、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークとタバコの吸い心地は異なっており、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの吸い心地がよくないので、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークは多く販売されていない。現在、喫煙者のいろいろな要求をみたすためいろいろなＨＮＢ本草芳香ボムが販売されている。

【0004】

したがって、従来の技術を改良するとともに発展させる必要がある。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0005】

従来の技術の欠点を解決するため、本発明の目的は、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物、ＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を提供することにある。その旨は従来の非タバコ植物ボムとタバコの吸い心地がずいぶん異なっていることを解決しようとすることにある。

【課題を解決するための手段】

【0006】

本発明において下記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピを提供する。ＨＮＢ本草芳香ボムフレークは主成分と副成分を含み、
主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、
副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、
主成分と副成分の質量比例は５０～９９：１～５０である。

【0007】

ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピにおいて、抽出物は、コーヒーの抽出物、ミントの抽出物、乾燥みかんの皮の抽出物、ジンコウ（沈香）の抽出物、ユリ花の抽出物、キンモクセイの抽出物、ハニーの抽出物、桑の葉の抽出物、ロータスの葉の抽出物、ロータスの抽出物、茶の葉の抽出物、百合の抽出物、ビンロウジュの抽出物のうち少なくとも一種であり、食品添加物は、食用用グリセロール及び/又はプロピレングリコール含む。

【0008】

ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピにおいて、ハニー、抽出物および食品添加物の質量比例は０～９０：０～９０：１０～１００である。

【0009】

ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピにおいて、主成分は、茶の葉、桑の葉、ロータスの葉、コーヒー、ミント、乾燥みかんの皮、ジンコウ（沈香）、ビンロウジュ、百合及び/又はバガスを更に含む。

【0010】

本発明においてＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を更に提供する。ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物は請求項１～４のうちいずれか一項に記載されるＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによってえたものである。

【0011】

本発明においてＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を更に提供する。紙で請求項５に記載されるＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻くことにより円柱体を形成し、その円柱体を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を製造する。

【0012】

本発明においてＨＮＢ本草芳香ボムを更に提供する。ＨＮＢ本草芳香ボムは、紙円筒部、請求項６に記載されるＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物、シリコン管およびフィルター部分を含み、
シリコン管は紙円筒部内に挿入され、シリコン管の一端はＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物に当接し、
フィルター部分は紙円筒部内に挿入され、フィルター部分の一端はシリコン管の他端に当接する。

【0013】

本発明においてＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を更に提供する。ＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法は下記ステップを含む。
ステップ１００において、主成分と副成分の質量比例が５０～９９：１～５０である主成分と副成分を混合し、主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、主成分を粉末に粉砕し、副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、主成分と副成分を均一に混合し、セルラーゼを添加して酵素消化を実施した後、それらを均一に撹拌し、その過程において低温圧縮方法によりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造する。
ステップ２００において、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を製造する。
ステップ３００において、紙でＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻いた後、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を製造する。
ステップ４００において、フィルター部分、シリコン管、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を所定のパターンが印刷されている紙円筒部内に順番に挿入した後、接着剤でそれらを固定させることによりＨＮＢ本草芳香ボムを製造する。

【0014】

ＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法のステップ１００は、主成分を１００メッシュの粉末に粉砕し、低温圧縮方法の温度を５０℃以下にするステップを含む。

【0015】

ＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法のステップ１００において、セルラーゼはTrichodermareeseiであり、かつ１２時間の酵素消化を実施する。

【発明の効果】

【0016】

本発明においてＨＮＢ本草芳香ボムフレークを提供する。ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピは主成分と副成分を含み、主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物であり、主成分と副成分の質量比例は５０～９９：１～５０である。ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの原料は非タバコ類原料であり、その非タバコ類原料にはニコチン等の有害物が含まれておらず、非タバコ類原料の主成分には含量が高い蛋白質と還元糖が含まれている。ユリ花、キンモクセイ、ロータス等が主成分であるＨＮＢ本草芳香ボムフレークでタバコの代替物（ＨＮＢ本草芳香ボム）を製造し、そのＨＮＢ本草芳香ボムを加熱ベーキングするとき特殊な香りがでるので、そのタバコの代替物にニコチンが含まれていない欠点を解決することができる。また、そのタバコの代替物の副成分を加熱ベーキングするとき良い味がする。ＨＮＢ本草芳香ボムフレークで製造されたタバコの代替物（ＨＮＢ本草芳香ボム）を吸うとき、主成分と副成分の香りにより本物のタバコに類似している吸い心地を獲得することができる。

【図面の簡単な説明】

【0017】

【図1】本発明のＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法を示す流れ図である。

【図2】本発明のＨＮＢ本草芳香ボムを示す構造図である。

【図3】本発明のＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を示す図である。

【図4】本発明のＨＮＢ本草芳香ボムフレーク糸状物の円柱体および切断物を示す図である。

【図5】本発明のＨＮＢ本草芳香ボムと本物のタバコがＣＨＯ細胞の成長を抑制する効果を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0018】

本発明において、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク糸状物の円柱体および切断物、ＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を提供する。本発明の目的、技術的事項および発明の効果をより詳細により明確に説明するため、以下、本発明を詳細に説明する。注意されたいことは、下記実施例は本発明を説明するものであり、本発明を限定するものでない。

【0019】

本発明はＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピを提供する。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピは主成分と副成分を含み、前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ（Osmanthus）、ロータス（lotus）のうち少なくとも一種である。前記主成分は、茶の葉、桑の葉（mulberry leaves）、ロータスの葉（lotus leaf）、コーヒー、ミント（mint）、乾燥みかんの皮（dried tangerine peel）、ジンコウ（沈香）、ビンロウジュ（Areca catechu）、百合（lily）及び/又はバガス（bagasse）を更に含むことができる。前記ユリ花は高い栄養成分と高い薬用価値を有している。前記ユリ花は、肺に栄養を与えるとともに咳を止め、心を清めて神経を落ち着かせ、脾臓の活性と陽気を補う機能を有している。前記ユリ花により、肺結核および咳を治療し、タンと血痰を低減し、かつ神経不安、恐怖による動悸、神経衰弱症、脚氣と浮腫等の症状を治療することができる。前記ユリ花により痰を減らし（reduce phlegm）、血行静止を解消する（dissipate stasis）こともできる。キンモクセイにより、痰を減らし、歯痛を低減し、口臭等を治療することができる。ロータスにより、血行と止血を促進し、湿気と卒中を低減し、神経を安着させるとともに血液をきれいにし、解熱と解毒の効果を獲得することができる。茶の葉に含まれるアルカロイド（alkaloid）により、精神状態を向上させ、心血管疾病（cardiovascular disease）を防止し、血圧を下げることができる。桑の葉により、卒中のリスクを低減し、肺をきれいにするとともに乾燥を抑制し、肝臓きれいにするとともに視力を向上させることができる。前記ユリ花、キンモクセイ、ロータス、茶の葉、桑の葉、ロータスの葉、百合、バガス等を天然の繊維として用いることにより、加熱不燃焼非タバコ類植物本草芳香ボムフレークに繊維素（cellulose）が充分に含まれていることを確保することができる。また、キンモクセイとユリ花にペクチン（pectin）がたくさん含まれているので、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造するとき、ペクチンと繊維素を更に添加する必要がない。それにより、原料のコストを低減し、製造の効率を向上させ、製品の均一性と利用率を有効に向上させることができる。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの原料は非タバコ類原料であり、その非タバコ類原料にはニコチン等の有害物が含まれていない。非タバコ類原料の主成分には含量が高い蛋白質と還元糖（reducing sugar）が含まれている。ユリ花、キンモクセイ、ロータス等が主成分である前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークでタバコの代替物を製造した後、そのタバコの代替物を加熱ベーキング（baking）するとき特殊な香りがでるので、そのタバコの代替物にニコチンが含まれていない欠点を解決することができる。また、そのタバコの代替物の副成分を加熱ベーキングするとき良い味がする。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークで製造されるタバコの代替物を吸うとき、主成分と副成分の香りにより本物のタバコに類似している吸い心地を獲得することができる。

【0020】

前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピは副成分を更に含み、前記主成分と前記副成分の質量比例は５０～９９：１～５０である。前記副成分はハニー（honey）であることができる。ハニーには、ビタミン、アミノ酸、ミネラル等の栄養成分がたくさん含まれている。ハニーにより、疲労を防止し、体のエネルギーを補充することができる。ハニーにより、体の炎症を除去し、肺に栄養を与え、痰を減らし、咳を抑制することができる。また、ハニーにより、消化を促進し、消化不良症を緩和し、胃腸の移動を増強させ、胃酸の分泌を促進することができる。前記副成分は抽出物（extractive）であることができる。前記抽出物は、コーヒーの抽出物、ミントの抽出物、乾燥みかんの皮の抽出物、ジンコウ（沈香）の抽出物、ユリ花の抽出物、キンモクセイの抽出物、ハニーの抽出物、桑の葉の抽出物、ロータスの葉の抽出物、ロータスの抽出物、茶の葉の抽出物、百合の抽出物、ビンロウジュの抽出物のうち少なくとも一種であることができる。前記抽出物により前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの香りを調節することができる。例えばＨＮＢ本草芳香ボムフレークを加熱するとき、その抽出物が加熱ベーキングされることにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークはよい香りを発散することができる。前記副成分は食品添加物であることができる。前記食品添加物は、食用用グリセロール（glycerol）及び/又はプロピレングリコール（propylene glycol）含み、かつ調味剤、接着剤または他の香料を更に含むことができる。食用用グリセロール及び/又はプロピレングリコールにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの接着度を向上させ、製品の均一性を確保することができる。前記副成分は、ハニー、抽出物および食品添加物の混合物であることができる。前記ハニー、前記抽出物および前記食品添加物の質量比例は０～９０：０～９０：１０～１００である。前記主成分と副成分によって製造された前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを加熱ベーキングするときの効果は本物のタバコを加熱ベーキングするときの効果に類似し、吸い心地も類似しているので、喫煙者の要求を満たすことができる。

【0021】

実施例一
２０グラムの茶葉、２０グラムのキンモクセイ、２０グラムの百合に、２０グラムのハニー、１０グラムのグリセロール、１０グラムのジンコウ（沈香）の抽出物を添加することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造する。

【0022】

実施例二
１０グラムのユリ花、１０グラムのキンモクセイ、４０グラムの百合に、２０グラムのハニー、１０グラムのグリセロール、１０グラムの乾燥みかんの皮の抽出物を添加することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造する。

【0023】

実施例三
１０グラムのロータス、４０グラムのキンモクセイ、１０グラムの百合に、２０グラムのハニー、１０グラムのグリセロール、１０グラムのコーヒーの抽出物を添加することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造する。

【0024】

実施例四
２０グラムのユリ花、１５グラムのキンモクセイ、１５グラムの百合に、２４グラムのハニー、１３グラムのグリセロール、１３グラムのコーヒーの抽出物を添加することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造する。本実施例において前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造した後、そのＨＮＢ本草芳香ボムフレークを加熱ベーキングすることにより、吸い心地を向上させ、煙量を有効に増加させ、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを吸う心地を本物の煙草を吸う心地に接近させることができる。

【0025】

本発明は前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を更に提供する。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物は前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによってえたものである。図３に示すとおり、切削機（Cutting machine）６で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることができる。

【0026】

本発明はＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物を更に提供する。図４に示すとおり、紙で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻くことにより円柱体９を形成し、紙に巻かれた前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物円柱体９を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を製造する。

【0027】

本発明はＨＮＢ本草芳香ボムを更に提供する。前記ＨＮＢ本草芳香ボムは、紙円筒部、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物、シリコン管およびフィルター部分を含む。図２に示すとおり、前記ＨＮＢ本草芳香ボムは、フィルター部分３０、シリコン管２０、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０をパターンが印刷されている紙円筒部内に順番に挿入した後接着剤でそれらを固定させることにより製造するものである。具体的に、図２に示すとおり、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０は紙円筒部内に挿入される。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０と前記シリコン管を前記紙円筒部内に挿入すると、前記シリコン管２０の一端は前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０に当接し、前記フィルター部分３０を前記紙円筒部内に挿入すると、前記フィルター部分の一端は前記シリコン管の他端に当接する。シリコン管が取り付けられることにより口に入る煙の温度を低減し、煙の温度を適合にし、煙の温度が高すぎることを防止し、使用者の吸い心地を向上させることができる。フィルター部分が取り付けられることにより不純物を濾過し、口に入る煙をきれいにすることができる。

【0028】

例えば、実施例４において製造されるサンプルの糸状物を紙で巻いた後、図４に示すとおり、それを切断することにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を製造する。次に、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を紙円筒部内に送入した後、シリコン管２０とフィルター部分３０を緊密に当接させることにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムを製造する。前記ＨＮＢ本草芳香ボムで中性赤血球の毒性テスティング（Toxicologic testing）をした結果は図５に示されるとおりである。図５を参照する場合、本物のタバコと比較してみると、前記ＨＮＢ本草芳香ボムがＣＨＯ細胞の成長を抑制する抑制率は本物のタバコがＣＨＯ細胞の成長を抑制する抑制率よりずいぶん低く、ＨＮＢ本草芳香ボムに対する依頼性が高くないことをわかることができる。すなわちＨＮＢ本草芳香ボムが使用者に与える障害は本物のタバコよりすくなく、使用者の健康に与える影響を低減することができる。

【0029】

前記ＨＮＢ本草芳香ボムの煙を検出すると、その煙にニコチン、ニトロサミン（nitrosamine）、アクリロニトリル（acrylonitrile）、スチレン（styrene）、芳香族アミン（Aromatic amine）等が含まれていないことをわかることができる。すなわちＨＮＢ本草芳香ボム中の有害物の含量は本物のタバコの有害物の含量よりずいぶん少なく、使用者の健康に与える影響を低減することができる。

【0030】

本発明はＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を更に提供する。図１に示すとおり、ＨＮＢ本草芳香ボムの製造方法は下記ステップを含む。
ステップ１００において、主成分と副成分の質量比例が５０～９９：１～５０である主成分と副成分を混合する。前記主成分はユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、前記主成分を１００メッシュ（mesh）の粉末に粉砕する。メッシュは１００にのみ限定されるものでなく、７０メッシュに粉砕することもできる。前記副成分は、ハニー、抽出物及び/又は食品添加物である。主成分と副成分であるハニー、抽出物または食品添加物とを均一に混合し、セルラーゼ（cellulase）を添加して１２時間の酵素消化（enzyme digestion）を実施した後、それらを均一に撹拌する。前記セルラーゼはTrichodermareeseiであり、低温圧縮方法によりＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造することができる。前記製造方法において、ステップ１００は、粉砕された前記主成分と前記副成分に対して１２時間の酵素消化をするステップと、酵素消化が実施される前記主成分と前記副成分を均一に撹拌するステップと、撹拌された前記主成分と前記副成分を低温において圧縮することにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを製造するステップとを更に含む。低温圧縮方法の温度は５０℃°以下である。

【0031】

ステップ２００において、図３に示される切削機６で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を製造する。具体的に、切削刃物３で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を製造することができる。

【0032】

ステップ３００において、紙で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻いた後、図４に示される切削装置で紙に巻かれた前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を製造する。

【0033】

ステップ４００において、フィルター部分３０、シリコン管２０、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を所定のパターンが印刷されている紙円筒部内に順番に挿入した後接着剤でそれらを固定させることによりＨＮＢ本草芳香ボムを製造する。

【0034】

例えば、１０グラムのロータス、４０グラムのキンモクセイ、１０グラムの百合を混合して乾燥させた後、それらを粉砕することにより粉末を獲得する。その粉末に２０グラムのハニー、１０グラムのグリセロール、１０グラムのコーヒーの抽出物を添加し、それらを均一に撹拌した後セルラーゼを添加することにより酵素消化を実施する。前記セルラーゼは例えばTrichodermareeseiであり、常温において１２時間の酵素消化を実施することができる。次に、それらを均一に撹拌し、再び圧縮し、乾燥させることにより前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを成型する。前記乾燥用温度は４０℃であり、低温圧縮方法を採用することによりエネルギー消耗と汚染を低減し、かつ原料の元の香りを最大限に保留することができる。次に、図３に示される切削機６で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を製造する。切削機６で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物をより細く切ることができる。次に、紙で前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物を巻くことにより円柱体９を形成し、紙に巻かれた前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物円柱体９を切断することによりＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０を製造する。図２に示されるとおり、前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物１０、シリコン管２０、フィルター部分３０を紙円筒部４０内に順番に挿入することによりＨＮＢ本草芳香ボムを製造する。前記方法は、簡単であり、利便性がよく、エネルギーの消耗が少なく、コストが多くかからず、原料の元の香りと吸い心地を最大限に保留することができる。前記方法によって製造されるタバコの代替物は本物のタバコに類似する吸い心地を有しており、それを加熱ベーキングするとき、原料の香りと吸う心地がよい効果を獲得することができる。

【0035】

以上のとおり、本発明において、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク、ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状物、ＨＮＢ本草芳香ボムフレーク糸状切断物、ＨＮＢ本草芳香ボムのレシピおよび製造方法を提供する。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークのレシピは主成分と副成分を含み、前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種である。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの原料は非タバコ類原料であり、その非タバコ類原料にはニコチン等の有害物が含まれていないので、喫煙による影響を有効に低減することができる。非タバコ類原料の主成分には含量が高い蛋白質と還元糖が含まれている。ユリ花、キンモクセイ、ロータス等が主成分である前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークでタバコの代替物（ＨＮＢ本草芳香ボム）を製造し、そのＨＮＢ本草芳香ボムを加熱ベーキングするとき特殊な香りがでるので、そのタバコの代替物にニコチンが含まれていない欠点を解決することができる。また、そのタバコの代替物の副成分を加熱ベーキングするとき良い味がする。使用者の需要により副成分を調節することにより植物芳香ボムの種類を豊富にすることができる。前記ＨＮＢ本草芳香ボムフレークで製造されたタバコの代替物（ＨＮＢ本草芳香ボム）を吸うとき、主成分と副成分の香りにより本物のタバコに類似している吸い心地を獲得することができる。

【0036】

以上、本発明の実施例を詳述してきたが、前記実施例は本発明の例示に過ぎないものであり、本発明は前記実施例の構成にのみ限定されるものでない。この技術分野の技術者は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において設計の改良または変更をすることができ、そのような設計の改良または変更があっても本発明の特許請求の範囲が定めた範囲に含まれる。

【符号の説明】

【0037】

１０ ＨＮＢ本草芳香ボムフレークの糸状切断物
２０ シリコン管
３０ フィルター部分

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【手続補正書】

【提出日】2022-03-22

【手続補正1】

【補正対象書類名】特許請求の範囲

【補正対象項目名】全文

【補正方法】変更

【補正の内容】

【特許請求の範囲】

【請求項1】

主成分と副成分とを含み、
前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、
前記副成分は、ハニー、抽出物及び食品添加物の混合物であり、
前記主成分と前記副成分の質量比例は５０～９９：１～５０であることを特徴とするＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの製造方法。

【請求項2】

前記抽出物は、コーヒーの抽出物、ミントの抽出物、乾燥みかんの皮の抽出物、ジンコウ（沈香）の抽出物、ユリ花の抽出物、キンモクセイの抽出物、ハニーの抽出物、桑の葉の抽出物、ロータスの葉の抽出物、ロータスの抽出物、茶の葉の抽出物、百合の抽出物、ビンロウジュの抽出物のうち少なくとも一種であり、
前記食品添加物は、食用用グリセロール及び/又はプロピレングリコール含むことを特徴とする請求項１に記載のＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの製造方法。

【請求項3】

前記主成分は、茶の葉、桑の葉、ロータスの葉、コーヒー、ミント、乾燥みかんの皮、ジンコウ（沈香）、ビンロウジュ、百合及び/又はバガスを更に含むことを特徴とする請求項２に記載のＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの製造方法。

【請求項4】

ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物であって、前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物は請求項１～３のうちいずれか一項に記載の前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークを細く切ることによって得たものであることを特徴とするＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物。

【請求項5】

ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物であって、紙で請求項４に記載の前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物を巻くことにより円柱体を形成し、前記円柱体を切断することによりＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物が製造されることを特徴とするＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物。

【請求項6】

ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物であって、前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物は、紙円筒部、請求項５に記載の前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物、シリコン管およびフィルター部分を含み、
前記シリコン管は前記紙円筒部内に挿入され、前記シリコン管の一端は前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物に当接し、
前記フィルター部分は前記紙円筒部内に挿入され、前記フィルター部分の一端は前記シリコン管の他端に当接することを特徴とするＨＮＢ本草芳香タバコ代替物。

【請求項7】

ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物の製造方法であって、
前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物の製造方法は、ステップ１００と、ステップ２００と、ステップ３００と、ステップ４００と、を含み、
前記ステップ１００において、主成分と副成分の質量比例が５０～９９：１～５０である主成分と副成分を混合し、前記主成分は、ユリ花、キンモクセイ、ロータスのうち少なくとも一種であり、前記主成分を粉末に粉砕し、前記副成分は、ハニー、抽出物及び食品添加物の混合物であり、前記主成分と前記副成分を均一に混合し、セルラーゼを添加して酵素消化を実施した後、それらを均一に撹拌し、その過程において低温圧縮方法によりＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークを製造し、
前記ステップ２００において、前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークを細く切ることによりＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物を製造し、
前記ステップ３００において、紙で前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物を巻いた後、前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状物を切断することによりＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物を製造し、
前記ステップ４００において、フィルター部分、シリコン管、前記ＨＮＢ本草芳香タバコ代替物フレークの糸状切断物を所定のパターンが印刷されている紙円筒部内に順番に挿入した後、接着剤でそれらを固定させることによりＨＮＢ本草芳香タバコ代替物を製造することを特徴とするＨＮＢ本草芳香タバコ代替物の製造方法。

【請求項8】

前記ステップ１００は、前記主成分を１００メッシュの粉末に粉砕し、前記低温圧縮方法の温度を５０℃以下にするステップを含むことを特徴とする請求項７に記載のＨＮＢ本草芳香タバコ代替物の製造方法。

【請求項9】

前記ステップ１００において、前記セルラーゼはTrichodermareeseiであり、かつ１２時間の酵素消化を実施することを特徴とする請求項７に記載のＨＮＢ本草芳香タバコ代替物の製造方法。