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特開2022-51692遠隔大気感知との光学的空気データシステム融合
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051692
(43)【公開日】2022-04-01
(54)【発明の名称】遠隔大気感知との光学的空気データシステム融合
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/49 20060101AFI20220325BHJP
【FI】
G01N21/49 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021148260
(22)【出願日】2021-09-13
(31)【優先権主張番号】17/028,447
(32)【優先日】2020-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500575824
【氏名又は名称】ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】Honeywell International Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100162846
【弁理士】
【氏名又は名称】大牧 綾子
(72)【発明者】
【氏名】シャオ・チュー・ファン
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー・エー.・ピーターソン
(72)【発明者】
【氏名】リー・アール.・ウィーンクス
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ウィーボルド
【テーマコード(参考)】
2G059
【Fターム(参考)】
2G059AA01
2G059BB02
2G059CC19
2G059EE02
2G059EE12
2G059GG01
2G059KK02
2G059MM04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】エアロゾル及び分子の光散乱を測定する光学的空気データシステムを提供する。
【解決手段】光学的空気データシステム110は、(a)受信したデータからエアロゾル及び/若しくは分子の濃度を決定し、残っている任意の未知のパラメータを最適化するためにデータ分析アルゴリズムを修正し、改善された空気データパラメータを出力すること、(b)受信したデータからエアロゾルの濃度を決定し、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化し、改善された空気データパラメータを出力すること、又は(c)受信したデータからエアロゾル及び/若しくは分子濃度を決定し、空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定し、空気データシステムの光学的健全性を検証し、光学的健全性をユーザに報告することを含む、1つ以上の信号分析及びデータ融合方法を行う。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
検査領域からのエアロゾル及び分子の光散乱を測定するように機能する光学的空気データシステムと、
前記光学的空気データシステムとは別個の光学機器であって、前記検査領域からのエアロゾル及び/又は分子の光散乱を測定するように機能する、光学機器と、
前記光学的空気データシステムからデータ及び前記光学機器からデータを受信するように機能するプロセッサであって、
(a)前記受信したデータから、前記検査領域内のエアロゾル及び/又は分子の濃度を決定することと、
残っている任意の未知のパラメータを最適化するためにデータ分析アルゴリズムを修正することと、
改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第1の信号分析及びデータ融合方法、
(b)前記受信したデータから、前記検査領域内のエアロゾルの濃度又は前記エアロゾルの存在を決定することと、
信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、前記光学的空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化することと、
改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第2の信号分析及びデータ融合方法、あるいは、
(c)前記受信したデータから、前記検査領域内のエアロゾル及び/若しくは分子の濃度又は前記エアロゾル及び/若しくは前記分子の存在を決定することと、
前記プロセッサ内の空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定することと、前記光学的空気データシステムの光学的健全性を検証することと、
前記光学的健全性を外部ユーザに報告することと、を含む、第3の信号分析及びデータ融合方法を含む、1つ以上の方法を行うように構成されたプロセッサと、を備える、システム。
【請求項2】
前記光学機器が、エアロゾル散乱係数を測定するように機能する粒子センサアセンブリを備えるか、又は、
前記光学機器が、分子散乱係数を測定するように機能する光学センサを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
方法であって、
第1の後方散乱信号に対応する第1のデータ信号を生成する光学的空気データシステムを使用して、検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び空気分子から前記第1の後方散乱信号を取得することと、
前記第1のデータ信号をプロセッサに送信することと、
第2の後方散乱信号に対応する第2のデータ信号を生成する光学機器を使用して、前記検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び/又は空気分子から前記第2の後方散乱信号を取得することと、
前記第2のデータ信号を前記プロセッサに送信することと、
前記第1及び第2のデータ信号に基づいて、改善された信号分析及びデータ融合方法を前記プロセッサで行うことと、
前記プロセッサから、1つ以上の改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光学的空気データシステムは、大気中のエアロゾル及び空気分子から光後方散乱を収集する。対気速度、迎え角(angle of attack、AOA)、横滑り角(angle of sideslip、AOS)、温度、及び圧力などの空気データパラメータは、エアロゾル及び分子パラメータ(例えば、エアロゾル及び分子の濃度)に依存する、収集された後方散乱信号のスペクトル成分から導出することができる。収集された後方散乱信号から空気データパラメータを正確に抽出することは、空気データを分析するためのモデルフィットの多数の依存性及び自由度があるため、困難を伴う可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
システムは、検査領域からのエアロゾル及び分子の光散乱を測定するように機能する光学的空気データシステムと、光学的空気データシステムとは別個の光学機器と、を備え、光学機器は、検査領域からのエアロゾル及び/又は分子の光散乱を測定するように機能する。プロセッサは、光学的空気データシステムからのデータ及び光学機器からのデータを受信するように機能する。プロセッサは、(a)受信したデータから、検査領域内のエアロゾル及び/又は分子の濃度を決定することと、任意の残りの未知のパラメータを最適化するためのデータ分析アルゴリズムを修正することと、改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第1の信号分析及びデータ融合方法、(b)受信したデータから、検査領域内のエアロゾルの濃度又はエアロゾルの存在を決定することと、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、光学的空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化することと、改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第2の信号分析及びデータ融合方法、あるいは(c)受信したデータから、検査領域内のエアロゾル及び/若しくは分子の濃度又はエアロゾル及び/若しくは分子の存在を決定することと、プロセッサ内の空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定することと、光学的空気データシステムの光学的健全性を検証することと、光学的健全性を外部ユーザに報告することと、を含む、第3の信号分析及びデータ融合方法を含む、1つ以上の方法を行うように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本発明の特徴は、図面を参照する以下の説明から当業者には明らかとなるであろう。図面は典型的な実施形態を示し、したがって範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解した上で、本発明を添付の図面を使用して更なる具体性及び詳細と共に説明する。
【0004】
図1A図1Aは、一実施形態による、光学的空気データ融合システムのブロック図である。
【0005】
図1B図1Bは、図1Aの空気データ融合システムによって生成された例示的な受信光学スペクトルのグラフ表示を示す。
【0006】
図2A図2Aは、図1Aの空気データ融合システムの一部として実装することができる光学的空気データセンサの概略図である。
【0007】
図2B図2Bは、図2Aの光学的空気データセンサによって作成された例示的な後方散乱スペクトルを示すプロットである。
【0008】
図3図3は、光学的空気データ融合システムの1つの例示的なシステム動作のブロック図である。
【0009】
図4図4は、図3の例示的なシステム動作におけるプロセッサによって行うことができる、1つの改善された信号分析及びデータ融合方法のフロー図である。
【0010】
図5図5は、光学的空気データ融合システムの別の例示的なシステム動作のブロック図である。
【0011】
図6図6は、図5の例示的なシステム動作におけるプロセッサによって行うことができる、別の改善された信号分析及びデータ融合方法のフロー図である。
【0012】
図7図7は、光学的空気データ融合システム内のプロセッサによって行うことができる、改善された信号分析及びデータ融合を提供するための更なる方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明において、実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために十分詳細に説明される。本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用し得ることを理解されたい。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではない。
【0014】
遠隔大気感知を利用する光学的空気データ融合システム及び方法が、本明細書に記載される。システム及び方法は、光学的空気データシステム及び独立した光学機器からの光学データの融合を提供するように実装される。1つ以上のデータ融合アルゴリズムを使用して、光学的空気データシステムの計算を向上させることができる。
【0015】
本手法は、空気データシステムの性能を向上させるために、光学的空気データシステムによって測定された大気成分の全体又は部分集合を遠隔測定する他の光学機器を活用する。一実装形態では、異なる機構によって大気状態を測定することができる、2つの空中遠隔大気検査機器からのデータの融合が使用される。
【0016】
前述のように、収集された後方散乱信号から空気データパラメータを正確に抽出することは、空気データを分析するためのモデルフィットの多数の依存性及び自由度があるため、困難を伴う場合がある。本手法は、このような依存性の部分集合が、モデルフィットの自由度を低減することができる別の機構によって既知であるか、又は測定され得ることを提供する。モデルフィットの自由度を低減することにより、広範に変化した光後方散乱状態において、より堅牢な空気データパラメータ及びより高い信頼性(忠実度)を提供することができる。
【0017】
一実施形態では、空気データ融合システムは、エアロゾル及び分子散乱の両方に依存して空気データパラメータを測定する光学的空気データシステムと、エアロゾル及び/又は空気分子を測定する別の独立した光学的遠隔感知機器と、を含む。関連する検査容積内のエアロゾル及び/又は分子の内容物を測定するために、独立した光学的遠隔感知機器を使用することによって、光学的空気データシステムの1つ以上のパラメータが既知であり得、したがって、データに対するフィットモデルを向上させる。
【0018】
一実施例では、航空機に取り付けられた独立した空中遠隔感知機器は、航空機による検査領域内の大気のエアロゾル内容物を測定することができる。大気のエアロゾル内容物を知ることにより、この情報を使用して、航空機にも取り付けられた光学的空気データシステムのアルゴリズムを支援して、エアロゾル対分子散乱から全散乱の部分を区別することができる。
【0019】
一動作方法では、エアロゾル及び/又は分子の濃度を知ることによって、エアロゾル対分子散乱の比率を計算することができ、データ分析アルゴリズムを調整して、ドップラースペクトル偏移などの残りの未知のパラメータを最適化することができる。
【0020】
別の動作方法では、エアロゾルの濃度又はエアロゾルの存在を知ることにより、空気データシステムにおけるハードウェア設定(例えば、光検出器ゲイン)は、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために動的に最適化することができる。例えば、異なる検出器設定は、より高い又はより低いエアロゾル濃度領域における空気データシステムの動作を可能にするように制御することができる。
【0021】
更なる動作方法では、エアロゾル及び/若しくは分子の濃度又はエアロゾル及び/若しくは分子の存在を知ることによって、空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定することができ、光学的空気データシステムの健全性を検証し、外部ユーザに出力することができる。
【0022】
本システムは、空気データを分析するためのモデルフィットの自由度を減少させ、それにより、モデルフィット精度及び空気データ出力精度を向上させることを含む、様々な技術的利益を提供する。本手法はまた、チェックを実行することができるシステム冗長情報を提供することができる。本システムはまた、動作(収集、処理など)効率を最適化するために、ハードウェア及びソフトウェア設定に対する制御を提供することができる。本手法はまた、システムの信頼レベル又は信頼性に関する入力を提供することができる。
【0023】
本システムの他の利点としては、光学的空気データシステムの精度、信頼性、及び信頼レベルを増加させて、より高い値をユーザに提供することを含む。また、本手法は、信頼性要件の認定を容易にすることもできる。
【0024】
以下、図面を参照して、様々な実施形態の更なる詳細を説明する。
【0025】
図1Aは、一実施形態による、光学的空気データ融合システム100を示す。システム100は、大気中の検査空気領域130からのエアロゾル及び分子の光散乱を測定するように機能する光学的空気データシステム110を含む。システム100はまた、空気データシステム110から分離した遠隔感知を提供する独立した光学機器120を含む。したがって、光学機器120は、検査空気領域130からのエアロゾル及び/又は分子の光散乱を測定するように機能する。少なくとも1つのプロセッサ140は、空気データシステム110からデータを受信し、また、光学機器120からデータを受信するように機能する。プロセッサ140は、以下で更に詳細に説明するように、1つ以上の信号分析及びデータ融合方法142を行い、改善されたデータ出力を提供するように機能する。
【0026】
空気データシステム110は、光ビーム114を検査空気領域130の中へ伝送するように構成された、レーザ伝送機112などの少なくとも1つの光源を備える。空気データシステム110内の一組の受信光学系115は、少なくとも1つの受信チャネルを提供するように構成されている。受信光学系115は、検査空気領域130内の1つ以上のエアロゾル132及び空気分子134から、伝送された光ビーム114の散乱部分116を収集するように構成されている。一実施形態では、レーザ伝送機112及び受信光学系115は、光学送受信機に実装することができる。空気データシステム110の光学検出器118は、受信チャネルと通信し、また、収集された散乱部分116を受信するように構成されている。光学検出器118は、散乱部分116からの周波数の関数として信号強度を測定し、このデータを、分析のためにプロセッサ140に送信された電気信号に変換するように機能する。
【0027】
一実施形態では、空気データシステム110は、航空機などの車両に使用するように構成されている。本実施形態では、空気データシステム110は、レーザ送信機と、車両の体軸に対して固定された少なくとも1つの通視線を有する光学送受信機に実装された受信光学系と、を含む光学的空気データセンサを備える。光学的空気データセンサはまた、光学検出器を含む。
【0028】
光学機器120は、光ビーム124を検査空気領域130の中へ伝送するように構成された、レーザ伝送機122などの少なくとも1つの光源を備える。一組の受信光学系125は、少なくとも1つの受信チャネルを提供するように構成されている。受信光学系125は、検査空気領域130内の1つ以上のエアロゾル132及び/又は空気分子134から、伝送された光ビーム124の散乱部分126を収集するように構成されている。一実施形態では、レーザ伝送機122及び受信光学系125は、光学送受信機の一部として実装することができる。光学検出器128は、受信チャネルと通信し、また、収集された散乱部分126を受信するように構成されている。光検出器128は、収集された散乱データを、分析のためにプロセッサ140に送信された電気信号に変換するように機能する。
【0029】
一実施形態では、光学機器120は、空中車両などの車両上で使用するように構成することができる、粒子センサアセンブリの形態で実装することができる。粒子センサアセンブリは、エアロゾル散乱係数を測定するように機能する。この場合、光学検出器128は、散乱部分126から、時間の関数として信号強度を測定するように機能する。粒子又はエアロゾルのための光学的検出スキームを利用する、現在利用可能な様々な他の光学センサが存在する。別の実施形態では、光学機器120は、分子散乱係数を測定するように機能する光学センサの形態で実装することができる。
【0030】
あるいは、光学機器120は、空気データシステム110について上述した特徴を含む、第2の空気データシステムとして実装することができる。例えば、光学機器120は、光学送受信機内に実装されたレーザ伝送機及び受信光学系を備えた光学的空気データセンサを使用して実装することができる。この光学的空気データセンサはまた、上述のように、光学検出器を含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、空気データシステム110及び光学機器120は、同じ車両上に位置される。他の実施形態では、空気データシステム110及び光学機器120は、異なる車両上に位置するが、同じ大気領域を検査するように機能する。
【0032】
更なる実施形態では、空気データシステム110は、車両上に位置され、光学機器120は、地面上に位置されて、地上光学的遠隔感知を提供する。これらの実施形態では、空気データシステム110(車両上)及び光学機器120(地上)は、同じ大気領域を検査するように機能する。
【0033】
代替の実施形態では、光学機器120は、図1Aに示すように、制御信号150を空気データシステム110に送信するように任意に構成することができる。制御信号150は、動作効率を最適化するために、空気データシステム110内のハードウェア及びソフトウェア設定を制御するように機能する。
【0034】
図1Bは、空気データ融合システム100によって生成された例示的な受信光学スペクトルのグラフ表示を示す。具体的には、図1Bは、光学的空気データシステム110によって生成された受信光学スペクトル160及び独立した光学機器120によって生成された受信光学スペクトル170のグラフ表示を示す。
【0035】
受信光学スペクトル160は、検査空気領域130の大気中の空気分子134からのレイリー散乱によって、及び大気中のエアロゾル132からのミー散乱によって作成された後方散乱線形162を含む。レイリー散乱及びミー散乱は、両方とも後方散乱線形に寄与する。後方散乱線形162は、広がり基部166の形態でレイリー散乱した寄与率から突出する狭いエアロゾルピーク164の形態でミー散乱した寄与率を含む。
【0036】
受信光学スペクトル170は、大気中のエアロゾルからのミー散乱によって作成された後方散乱線形172を含む。後方散乱線形172は、エアロゾルピーク174の形態でミー散乱した寄与率を含む。光学機器120によって生成された受信光学スペクトル170は、空気データシステム110内の受信光学スペクトル160を計算するのを補助するためにプロセッサ140によって使用される。
【0037】
例えば、光学機器120からのエアロゾルピーク164は、そうでなければ、データを収集した空気データシステムにおける制約されていないフィッティングパラメータを取ることによって、エアロゾル及び分子後方散乱信号強度などの改善された信号分析及びデータ融合を提供することを補助し、光学機器120から、これらのパラメータをエアロゾル後方散乱信号強度の独立した測定値から制約することができる。これにより、データのフィッティングは、検出されたスペクトルにおけるドップラー偏移に主に焦点を合わせることを可能にする。次いで、対気速度、迎え角(AOA)、横滑り角(AOS)、温度、圧力などの様々な空気データパラメータを、標準的な処理技術を使用して光学スペクトル160から導出することができる。
【0038】
例えば、移動車両の速度に関連する対気速度は、後方散乱信号の中心周波数とレーザ周波数(以下で更に論じる)との間のドップラー偏移から導出される。空気温度及び空気圧は両方とも、後方散乱スペクトルの分子線幅(すなわち、後方散乱線形162)に畳み込まれる。後方散乱線形162の幅(w)は、空気温度によって規定される。強度(すなわち、後方散乱線形162の曲線下面積)は、空気圧に直接関連する密度によって規定される。典型的には、モデルを使用して、後方散乱線形162から空気データパラメータをフィットさせ、その後、推測する。
【0039】
計算された空気データパラメータは、更なる車両データ処理で使用するために、プロセッサ140から、車両コンピュータなどの他のシステムに出力される。例えば、車両が航空機であるときに、プロセッサ140は、更なるデータ処理のために、推定対気速度を、航空機に搭載されたアビオニクス装置に送信することができる。
【0040】
図2Aは、空気データシステム110(図1A)などの光学的空気データシステムの一部として実装することができる、インコヒーレントハイパースペクトル(直接検出)センサなどの光学的空気データセンサ210の概略図である。空気データセンサ210システム210は、検査容積230内のエアロゾル及び分子後方散乱からドップラー速度計測を行うように設計されている。光学的空気データセンサ210は、光周波数fを有する光ビームを検査容積230に伝送するように構成されたレーザ送信機212を備える。受信機215は、周波数偏移f(すなわち、f+δf)を有する受信した後方散乱光を用いて、検査容積230から後方散乱光を受信するように構成されている。加えて、図2Aは、風が速度νwindを有する、検査容積230への風の方向240を示す。
【0041】
図2Bは、光学的空気データセンサ210によって作成された例示的な後方散乱スペクトル250を示すプロットであり、このプロットは、受信した分子、エアロゾル、及び伝送レーザ光に対して偏移させた全後方散乱スペクトルを示す。具体的には、後方散乱スペクトル250は、伝送スペクトル244に対して偏移され、それぞれ分子及びエアロゾル構成要素である曲線254及び曲線256によって示される寄与率によって区別される。システムによって測定される合成信号は、曲線258によって示される。
【0042】
エアロゾル(A)及び分子(M)散乱に敏感な光学的空気データシステムが受信する、ドップラー偏移Δfを中心とした受信光f及び送信機の光周波数fの周波数偏移がδf≡f-fである後方散乱光S[δf]のスペクトルは、以下の式によって与えられてもよい。
S[f]=A[Δf,n,f]+M[Δf,n,f]
式中n、nは、それぞれ、大気中に存在する分子及びエアロゾル散乱断面であり、角括弧内の変数は、関数引数を表す。
【0043】
一般に、インコヒーレントハイパースペクトルシステムは、S[f]をフリーフィッティングパラメータn、n、及びΔfにフィッティングさせることによって、空気データパラメータを測定することができる。いくつかの空気データ作成物は、空気温度及び密度を含むがこれらに限定されない、分子後方散乱寄与率M単独から計算される。しかしながら、エアロゾル後方散乱寄与率Aは、いくつかの大気状態において、Mよりも大きいか又は同等であってもよい。Aが大きいこのような状態では、分子散乱信号のみに由来する空気データパラメータは、主体信号A及びその関連ノイズのために、確実に測定することがより困難になる場合がある。
【0044】
例えば、温度及び圧力などの空気データパラメータは、様々な種類のエアロゾルに対してより敏感であり、その結果、測定温度及び圧力は、より高いエアロゾル濃度を有する領域において困難を伴う可能性がある。加えて、より高いエアロゾル濃度は、このような温度及び圧力測定の信頼性を低減することができる。
【0045】
本明細書に記載される融合技術の有用性は、独立した光学機器などの二次データ源からnを固定し、その結果、フリーフィッティングパラメータの数が低減され、nがフリーフィッティングパラメータであった場合よりも高い忠実度でn、Δfをフィットさせることができることである。あるいは、n又はnとnとの線形組み合わせが二次データ源によって測定される場合、同じ手順を使用して、残りの未知のフィッティングパラメータに対するフィット忠実度を向上させることができる。
【0046】
図3は、空気データ融合システム100(図1A)などの、光学的空気データ融合システムのための1つの例示的なシステム動作300のブロック図である。図3は、光学機器120などの独立した光学機器が、一実装形態に従って空気データシステム110などの光学的空気データシステムの信号分析性能をどのように改善することができるかを示す。この実施例では、空気データシステム110は、検査空気領域からエアロゾル及び分子後方散乱信号を取得し、対応するデータ信号312がプロセッサ140などのプロセッサに送信される。光学機器120は、検査空気領域からエアロゾル及び/又は分子後方散乱信号を取得し、対応するデータ信号314がプロセッサ140に送信される。プロセッサ140は、受信したデータに基づいて、改善された信号分析及びデータ融合方法320を行うが、これは以下で更に説明する。次いで、プロセッサ140は、改善された空気データパラメータなどの改善された空気データ330を、更なるデータ処理に使用するための1つ以上の他のシステムに出力する。
【0047】
図4は、プロセッサによって行うことができる、改善された信号分析及びデータ融合方法320のフロー図である。方法320は、受信したデータ信号から検査空気領域内のエアロゾル及び/又は分子の濃度を決定することを含む(ブロック410)。方法320は、必要に応じて、エアロゾル対分子散乱の比率を任意に計算することができる(ブロック420)。データ分析アルゴリズムは、残っている任意の未知のパラメータを最適化するように修正される(ブロック430)。次いで、方法320は、改善された空気データパラメータを出力する(ブロック440)。
【0048】
図5は、空気データ融合システム100(図1A)などの、光学的空気データ融合システムのための別の例示的なシステム動作500のブロック図である。図5は、別の実装形態に従って、光学機器120などの独立した光学機器が、どのように、ハードウェア設定を支援し、かつ/又は光学的空気データシステムの信号分析性能を改善して、改善された空気データシステム110を提供することができるのかを示す。この実施例では、空気データシステム110は、検査空気領域からエアロゾル及び分子後方散乱信号を取得し、光学機器120は、検査空気領域からエアロゾル及び/又は分子後方散乱信号を取得する。加えて、光学機器120は、エアロゾル及び/又は分子後方散乱信号に基づいてハードウェア制御信号510を生成する。ハードウェア制御信号510は、空気データシステム110に送信され、改善されたエアロゾル及び分子後方散乱信号を生成するのを支援し、対応する改善されたデータ信号512が、空気データシステム110からプロセッサ140に送信される。
【0049】
取得されたエアロゾル及び/又は分子後方散乱信号に対応するデータ信号514もまた、光学機器120からプロセッサ140に送信することができる。次いで、プロセッサ140は、受信したデータに基づいて、改善された信号分析及びデータ融合方法520を行うが、これは以下で更に説明する。次いで、プロセッサ140は、改善された空気データパラメータなどの改善された空気データ530を、更なるデータ処理に使用するための1つ以上の他のシステムに出力する。
【0050】
図6はプロセッサによって行うことができる、改善された信号分析及びデータ融合方法520のフロー図である。方法520は、受信したデータから、検査領域内のエアロゾルの濃度又はエアロゾルの存在を決定することを含む(ブロック610)。方法520は、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、光学的空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化する(ブロック620)。次いで、方法520は、改善された空気データパラメータを出力する。
【0051】
図7は、プロセッサによって行うことができる、改善された信号分析及びデータ融合を提供するための別の方法700のフロー図である。方法700は、受信したデータから、検査領域内のエアロゾル及び/若しくは分子の濃度又はエアロゾル及び/若しくは分子の存在を決定することを含む(ブロック710)。次いで、方法700は、プロセッサ内の空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定する(ブロック720)。方法700は、光学的空気データシステムの光学的健全性を検証し(ブロック730)、光学的健全性を外部ユーザに報告する(ブロック740)。
【0052】
本システムで使用されるコンピュータ又はプロセッサは、当業者にとって既知であるように、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又は任意の適切なこれらの組み合わせを使用して実装することができる。これらは、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)によって補足すること、それらに取り込むことができる。コンピュータ又はプロセッサはまた、本システム及び方法に使用される様々なプロセスタスク、計算、及び制御機能を実行するためのソフトウェアプログラム、ファームウェア、又は他のコンピュータ可読命令を有する機能も含むことができる。
【0053】
本方法は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるプログラムモジュール又はコンポーネントなどのコンピュータ実行可能命令によって実施することができる。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを行う、又は特定の抽象データタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、データコンポーネント、データ構造、アルゴリズム、及び同類のものを含む。
【0054】
様々なプロセスタスク、計算、及び本明細書で説明される方法の動作で使用される他のデータの生成を実行するための命令は、ソフトウェア、ファームウェア、又は他のコンピュータ可読命令又はプロセッサ可読命令に実装することができる。これらの命令は、典型的には、コンピュータ可読命令又はデータ構造の記憶に使用されるコンピュータ可読媒体を含む、任意の適切なコンピュータプログラム製品に記憶される。このようなコンピュータ可読媒体は、汎用の又は特殊なコンピュータ又はプロセッサ、又は任意のプログラマブル論理デバイスによってアクセスすることができる、任意の利用可能な媒体とすることができる。
【0055】
好適なプロセッサ可読媒体としては、磁気又は光学媒体等の記憶媒体又はメモリ媒体を挙げることができる。例えば、記憶媒体又はメモリ媒体としては、従来のハードディスク、コンパクトディスク、DVD、ブルーレイディスク、若しくは他の光学記憶媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、及び同類のもの等の揮発性若しくは不揮発性媒体、又はコンピュータ実行可能命令若しくはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを担持又は記憶するために使用することができる任意の他の媒体、を挙げることができる。
例示的な実施形態
【0056】
実施例1は、検査領域からのエアロゾル及び分子の光散乱を測定するように機能する光学的空気データシステムと、光学的空気データシステムとは別個の光学機器であって、検査領域からのエアロゾル及び/又は分子の光散乱を測定するように機能する、光学機器と、光学的空気データシステムからのデータ及び光学機器からのデータを受信するように機能するプロセッサであって、(a)受信したデータから、検査領域内のエアロゾル及び/又は分子の濃度を決定することと、残っている任意の未知のパラメータを最適化するためにデータ分析アルゴリズムを修正することと、改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第1の信号分析及びデータ融合方法、(b)受信したデータから、検査領域内のエアロゾルの濃度又はエアロゾルの存在を決定すること、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、光学的空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化することと、改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、第2の信号分析及びデータ融合方法、あるいは(c)受信したデータから、検査領域内のエアロゾル及び/若しくは分子の濃度又はエアロゾル及び/若しくは分子の存在を決定することと、プロセッサ内の空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定することと、光学的空気データシステムの光学的健全性を検証することと、光学的健全性を外部ユーザに報告することと、を含む、第3の信号分析及びデータ融合方法を含む、1つ以上の方法を行うように構成されたプロセッサと、を備える、システムを含む。
【0057】
実施例2は、光学的空気データシステムが、第1の光ビームを検査空気領域に伝送するように構成された第1の光源と、第1の受信チャネルを提供する第1の組の受信光学系であって、検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び空気分子から、伝送された第1の光ビームの第1の散乱部分を収集するように構成された第1の組の受信光学系と、第1の受信チャネルと通信し、収集された第1の散乱部分を受信するように構成された第1の光学検出器であって、第1の散乱部分を、分析のためにプロセッサに送信された第1のデータ信号に変換するように機能する、第1の光学検出器と、を備える、実施例1に記載のシステムを含む。
【0058】
実施例3は、第1の光源が、第1のレーザ伝送機を備える、実施例2に記載のシステムを含む。
【0059】
実施例4は、第1のレーザ伝送機及び第1の組の受信光学系が、第1の光学送受信機に実装される、実施例3に記載のシステムを含む。
【0060】
実施例5は、光学的空気データシステムが、インコヒーレントハイパースペクトルシステムを備える、実施例1~4のいずれかに記載のシステムを含む。
【0061】
実施例6は、光学機器が、第2の光ビームを検査空気領域に伝送するように構成された第2の光源と、第2の受信チャネルを提供する第2の組の受信光学系であって、検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び/又は空気分子から、伝送された第2の光ビームの第2の散乱部分を収集するように構成された第2の組の受信光学系と、第2の受信チャネルと通信し、収集された第2の散乱部分を受信するように構成された第2の光学検出器であって、第2の散乱部分を、分析のためにプロセッサに送信された第2のデータ信号に変換するように機能する、第2の光学検出器と、を備える、実施例2~5のいずれかに記載のシステムを含む。
【0062】
実施例7は、第2の光源が、第2のレーザ伝送機を備える、実施例6に記載のシステムを含む。
【0063】
実施例8は、第2のレーザ伝送機及び第2の組の受信光学系が、第2の光学送受信機に実装される、実施例7に記載のシステムを含む。
【0064】
実施例9は、光学機器が、粒子センサアセンブリを含む、実施例1~5のいずれかに記載のシステムを含む。
【0065】
実施例10は、粒子センサアセンブリが、エアロゾル散乱係数を測定するように機能する、実施例9に記載のシステムを含む。
【0066】
実施例11は、光学機器が、分子散乱係数を測定するように機能する光学センサを備える、実施例1~8のいずれかに記載のシステムを含む。
【0067】
実施例12は、光学的空気データシステム及び光学機器が、1つ以上の車両上に取り付けられているか、又は、光学的空気データシステムが、車両上に取り付けられ、光学機器が、地上にある、実施例1~11のいずれかに記載のシステムを含む。
【0068】
実施例13は、1つ以上の車両が、航空機を含む、実施例12に記載のシステムを含む。
【0069】
実施例14は、光学機器が、制御信号を空気データシステムに送信するように構成され、制御信号が、動作効率を最適化するために、光学的空気データシステムにおけるハードウェア及びソフトウェア設定を制御してように機能する、実施例1~13のいずれかに記載のシステムを含む。
【0070】
実施例15は、第1の後方散乱信号に対応する第1のデータ信号を生成する光学的空気データシステムを使用して、検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び空気分子から第1の後方散乱信号を取得することと、第1のデータ信号をプロセッサに送信することと、第2の後方散乱信号に対応する第2のデータ信号を生成する光学機器を使用して、検査空気領域内の1つ以上のエアロゾル及び/又は空気分子から第2の後方散乱信号を取得することと、第2のデータ信号をプロセッサに送信することと、第1及び第2のデータ信号に基づいて、改善された信号分析及びデータ融合方法をプロセッサで行うことと、プロセッサから、1つ以上の改善された空気データパラメータを出力することと、を含む、方法を含む。
【0071】
実施例16は、改善された信号分析及びデータ融合方法が、第1及び第2データ信号から、検査領域内のエアロゾル及び/又は分子濃度を決定することと、残っている任意の未知のパラメータを最適化するためにデータ分析アルゴリズムを修正することと、を含む、実施例15に記載の方法を含む。
【0072】
実施例17は、改善された信号分析及びデータ融合方法が、第1及び第2データ信号から、検査領域内のエアロゾルの濃度又はエアロゾルの存在を決定することと、光学機器からの制御信号に基づいて、信号レベルを改善し、システム飽和を回避するために、光学的空気データシステムにおけるハードウェア設定を動的に最適化することと、を含む、実施例15~16のいずれかに記載の方法を含む。
【0073】
実施例18は、改善された信号分析及びデータ融合方法が、第1及び第2のデータ信号から、検査領域内のエアロゾル及び/若しくは分子の濃度又はエアロゾル及び/若しくは分子の存在を決定することと、プロセッサ内の空気データアルゴリズムの信頼レベルを推定することと、光学的空気データシステムの光学的健全性を検証することと、光学的健全性を外部ユーザに報告することと、を含む、実施例15~17のいずれかに記載の方法を含む。
【0074】
実施例19は、光学的空気データシステム及び光学機器が、1つ以上の車両上に取り付けられている、実施例15~18のいずれかに記載の方法を含む。
【0075】
実施例20は、光学的空気データシステムが、車両上に取り付けられ、光学機器が、地上にある、実施例15~18のいずれかに記載の方法を含む。
【0076】
本発明は、その本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具現化されてもよい。記載された実施形態は、例示的なものに過ぎず、限定的ではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、前述の説明ではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の意味及び等価範囲内にある全ての変更は、それらの範囲内に包含されるものとする。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7