(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051720
(43)【公開日】2022-04-01
(54)【発明の名称】調整可能なゴルフクラブ
(51)【国際特許分類】
A63B 53/14 20150101AFI20220325BHJP
A63B 53/00 20150101ALI20220325BHJP
A63B 60/28 20150101ALI20220325BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20220325BHJP
【FI】
A63B53/14 A
A63B53/00 Z
A63B60/28
A63B102:32
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021153109
(22)【出願日】2021-09-21
(31)【優先権主張番号】17/027,273
(32)【優先日】2020-09-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】521413970
【氏名又は名称】エドワード・ハンバーガー
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100101373
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 茂雄
(72)【発明者】
【氏名】エドワード・ハンバーガー
【テーマコード(参考)】
2C002
【Fターム(参考)】
2C002AA08
2C002LL01
(57)【要約】
【課題】調整可能なゴルフクラブを提供すること。
【解決手段】長さ調整可能なゴルフクラブは、下端でシャフトに取り付けられたクラブヘッドを含む。長さ調整キットは、上端でシャフトに取り付けられるシャフト挿入物を含む。シャフト挿入物は、延長ブロックまたはグリップコネクタの1つを受容する結合ポートを含む。クラブの全長の長さ調整を行うために、1つまたは複数の延長ブロックが、シャフト挿入物とグリップコネクタの間に取り付け可能である。補強スリーブを有するグリップ組立体が、グリップコネクタに接続され、シャフトおよび任意の延長ブロックにわたって延びる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラブヘッドと、
グリップコネクタを支持するシャフト挿入物を有するシャフトと、
補強スリーブを有するグリップ組立体であって、前記補強スリーブは、前記グリップコネクタに取り外し可能に固着されるように構成され、開放近位端、管状中間領域、およびねじ山領域を有する遠位端を含み、前記ねじ山領域は、前記管状中間領域の内径よりも小さい直径を定めており、前記遠位端は、内径にねじ山が形成されたキャップ領域を備える、グリップ組立体と
を備える調整可能なゴルフクラブ。
【請求項2】
前記補強スリーブは2ピース部材であり、前記キャップ領域は中空領域に取り付けられる、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項3】
前記シャフトは中空の管状部材であり、前記シャフト挿入物は前記シャフトの内面に固定され、前記シャフト挿入物は前記グリップコネクタの結合用鋲を受け入れる結合ポートを有する、請求項2に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項4】
前記シャフト挿入物は、前記シャフトの内面に機械的に取り付けられるまたは前記シャフトの前記内面に接着で接合されるように構成されている、請求項2に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項5】
少なくとも1つの延長ブロックは前記シャフト挿入物に結合され、前記グリップコネクタは前記延長ブロックに結合され、前記補強スリーブは前記少なくとも1つの延長ブロックの上、および前記シャフト挿入物の少なくとも一部の上で延びる、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項6】
前記延長ブロックは、前記シャフト挿入物を係合する結合用鋲を含む、請求項5に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項7】
前記延長ブロックは、前記グリップコネクタから延びる結合用鋲を係合する結合ポートを含む、請求項6に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項8】
少なくとも1つの延長ブロックは前記シャフト挿入物と前記グリップコネクタの間に配設され、前記延長ブロックは前記グリップコネクタの結合用鋲の上を通る貫通穴を含む、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項9】
前記ねじ山領域は、2.54cm(1インチ)あたり4個から6個のねじ山の範囲内のねじ山のピッチを定める、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項10】
キャップのねじ山領域は、冷間成形プロセスによって形成される、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項11】
前記グリップ組立体は、前記補強スリーブの外面上に施される外側グリップカバーを含む、請求項1に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項12】
前記外側グリップカバーは、前記補強スリーブの前記外面上に成形されるまたは前記補強スリーブの前記外面に接着で取り付けられる、請求項11に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項13】
キャップは、融合プロセスによって前記補強スリーブを形成するように前記中空領域に取り付けられる、請求項2に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項14】
キャップは、接着接合、摩擦圧接、溶接、またはねじ止めのうちの1つによって中空領域に融合される、請求項14に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【請求項15】
キャップは、機械加工された構成要素、またはネット成形された構成要素の一方である、請求項2に記載の調整可能なゴルフクラブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]ゴルフクラブは、異なる使用者に適切に適合するように、典型的には飛び飛びの様々な長さに製造される。多くのゴルファーにとって、様々なコースコンディションおよび地形は、より優れたスイング正確さおよびフェアウェイプレイ中に使用されるスイングの一貫性を与えるためにクラブの長さを調整する欲望をもたらす。知られている長さ調整可能なクラブは、持ち運びにくかったり重かったり、または延長接続点で過度のたわみおよび応力になりがちである。過度のたわみは、ゴルフボールに加えられる打撃力と、望ましいボールを打撃するエリア、すなわち、「スイートスポット」に対してのクラブの打撃面の向きとの両方に悪影響を及ぼす。さらに、ある種の延長デバイスの重量の配分は、体に合わないクラブの長さと同じくらい正確なスイングの一貫性の妨げとなり得る。ゴルフスイングの正確さおよび一貫性は、シャフトの長さに沿ってコントロールされかつ一貫した剛性および重量配分を備えたシャフトによって助けられるので、クラブの長さを変更することを可能にするが、できるだけシャフトの長さの多くにわたって低くて一貫したシャフト重量を維持する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[0002]これらの同じクラブの特徴は、より詳細には、若いゴルファーの成長速度が固定されたシャフトの長さを有するクラブの使用可能な寿命をかなり減少させる傾向があるので、若いゴルファーにも影響及ぼす。若いプレイヤーを奨励し、彼らのスキルを構築するのを助けるために、シャフトの長さが適切に合ったものであることが重要である。多くの例では、クラブはしばしば改造される必要があり、または新しいクラブが購入され、このため、スポーツを一部のプレイヤーにとってひどく高価になる。したがって、スイングイベント中に過度のたわみを受けず、クラブヘッド速度または打撃面の向きに悪い影響を与えない重量配分を与える調整可能なクラブの長さを有するゴルフクラブを提供することが有益である。クラブの長さを変更するのに高価でないが、スイングおよびボール接触イベント中にしっかりしたフィーリングを保つ長さ調整可能なクラブを提供することがさらに望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0003】
[0003]調整可能なゴルフクラブは、クラブヘッドと、シャフトと、グリップ組立体とを備え、グリップ組立体は、グリップコネクタに取り外し可能に固着される補強スリーブを含む。シャフトは、シャフトの内面に固定されるシャフト挿入物を有する中空の管状部材である。シャフト挿入物は、グリップコネクタの結合用鋲を受け入れる結合ポートを含む。一実施形態では、シャフト挿入物は、シャフトの内面に接着で接合される。別の実施形態では、シャフト挿入物は、シャフトの内面に機械的に取り付けられる。グリップ組立体とクラブヘッドの間の距離の長さ調整が所望される本発明のいくつかの態様では、少なくとも1つの延長ブロックは、シャフト挿入物とグリップコネクタの間に結合される。長さ調整の一実施形態では、延長ブロックの一端は、シャフト挿入物にねじ留めされ、他端は、グリップコネクタにねじ留めされる。本実施形態の一態様では、延長ブロックは、シャフト挿入物の結合ポートの中にねじ留めする結合用鋲と、グリップコネクタの結合用鋲の上にねじ留めする結合ポートとを含む。長さ調整の別の実施形態では、少なくとも1つの延長ブロックは、シャフト挿入物とグリップコネクタの間に配設される。延長ブロックは、グリップコネクタの結合用鋲の上に通る貫通穴を含む。
【0004】
[0004]補強スリーブは、少なくとも1つの延長ブロックの上、およびシャフト挿入物の少なくとも一部の上で延びる。補強スリーブは、開放近位端、管状中間領域、およびねじ山領域を有する遠位端を含む。ねじ山領域は、管状中間領域の内径よりも小さい直径を定める。一実施形態では、補強スリーブは、ねじ山領域を有する単一ピースの管状部材であり、これは、グリップコネクタの対応するねじ山付きインタフェースと嵌め合い、管状部材の壁領域に形成され、2.54cm(1インチ)あたり4個から6個のねじ山の範囲内のねじ山のピッチを定める。本実施形態の一態様では、補強スリーブは、ねじ山領域が冷間成形プロセスによって形成されているブロー成形されたプラスチック部材またはアルミニウム管状部材の1つである。別の実施形態では、補強スリーブは、2ピース部材であり、遠位端は、内径ねじ山が形成されたカップを備え、カップは、中空領域に取り付けられている。補強スリーブは、グリップカバーを持っているように構成される。外側グリップカバーは、補強スリーブの外面上に施される。一実施形態では、外側グリップカバーは、補強スリーブの外面上に成形される。代替実施形態では、外側グリップカバーは、補強スリーブの外面に接着で取り付けられる。
【0005】
[0005]調整可能なゴルフクラブシャフト延長部の様々な目的および利点は、添付図面に照らして読んだときに、好ましい実施形態の下記詳細な説明から当業者に明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】[0006]本発明による調整可能なゴルフクラブの斜視図である。
【
図2】[0007]
図1の調整可能なゴルフクラブのグリップ組立体の断面正面図である。
【
図3】[0008]
図2のグリップ組立体、ならびに
図1の調整可能なゴルフクラブのシャフト、シャフト挿入物、シャフト延長部、およびねじ山付きコネクタの断面分解組立図である。
【
図4】[0009]
図1の調整可能なゴルフクラブの補強部の別の実施形態の断面正面図である。
【
図5】[0010]
図5Aは、調整可能なゴルフクラブのためのシャフト挿入物の代替実施形態の断面正面図である。
図5Bは、調整可能なゴルフクラブのためのシャフト挿入物の代替実施形態の断面正面図である。
【
図6】[0011]本発明の別の実施形態による補強スリーブの正面図である。
【
図7A】[0012]本発明の別の実施形態による補強スリーブの分解組立断面正面図である。
【
図7B】[0013]
図7Aの補強スリーブの断面正面図である。
【
図8A】[0014]本発明によるグリップ組立体の分解組立断面正面図である。
【
図8B】[0015]
図8Aの組み立てられたグリップ組立体の断面正面図である。
【
図9】[0016]本発明によるグリップ組立体の一実施形態の中に成形される
図6の補強スリーブの断面正面図である。
【
図10】[0017]
図8Bの補強スリーブおよびグリップ組立体の中へのシャフト挿入物およびねじ山付きコネクタを有するシャフトの設置の断面概略図である。
【
図11】[0018]本発明の別の実施形態によるグリップ組立体、シャフト、および長さ調整キットの断面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0019]次に、
図1を参照すると、調整可能なゴルフクラブ(以下、「ゴルフクラブ」)が、全体的に10で示されている。ドライバーとして構成されたゴルフクラブの文脈で図示および説明されるが、本発明は、パター、アイアン、ウェッジ、サンドウェッジ、チッピングウェッジ、ハイブリッドクラブ、またはゴルフのゲームに使用されるクラブの任意の他の形態などの任意のゴルフクラブに適用可能である。ゴルフクラブ10は、ヘッド12と、シャフト14と、グリップ組立体16とを含む。ヘッド12は、上に示されたように、任意のタイプのゴルフクラブに使用するために構成されたヘッドであり得る。図示の実施形態では、ヘッド12は、従来のやり方でシャフト14に固定されるが、ヘッドまたはその部分のいずれかは、取り外し可能として構成され得る。シャフト14は、鋼鉄、アルミニウム、チタン、カーボンファイバ、複合材料、または他の材料などの任意の適切な材料から形成される概して中空の管状部材である。代替として、シャフト14は、中実であってもよく、または別個の材料の中実コアを有する。
【0008】
[0020]長さ調整キット18は、シャフト14に取り付けられるシャフト挿入物20を含む。
図1および
図3の図示の実施形態では、シャフト挿入物20は、シャフト内径に取り付けられる。一実施形態では、シャフト挿入物20は、シャフト内径に接着で接合される外面を有する。代替として、シャフト挿入物は、シャフト外径に位置し取り付けられるカップとして構成されてもよい。シャフト挿入物20の外面は、滑らか、ギザギザ状、のこぎり歯状、またはシャフト14への固定取付けを助ける任意の表面であり得る。
図5Aおよび
図5Bに示されるように、シャフト挿入物120は、以下に説明されるように、シャフトに機械的に結合することができる。シャフト挿入物20は、ねじ穴として示される結合ポート22を含む。結合ポート22は、嵌め合い長さ延長ブロック24を受容および保持することができる任意のタイプの接続特徴、ねじ山状、テーパ状、クイックリリースなどを有し得る。長さ延長ブロック24は、構成要素を共に固定するために結合ポート22と嵌め合う結合用鋲26を含む。図示の実施形態では、結合ポート22および結合用鋲26は、一緒にねじ留めされるように構成されている。延長ブロック24は、ゴルフクラブ10の増加の長さ変更を提供するために、結合ポート22と同じであり得るとともに、別の延長ブロック24に係合するように構成され得る結合ポート28を含む。滑らかな外面を有する延長ブロック24が示されているが、そのようなものは、必須ではない。
【0009】
[0021]シャフト挿入物20または最後に取り付けられた延長ブロック24は、グリップコネクタ30を受容する。グリップコネクタ30は、結合ポート22または28と嵌め合うように構成された結合用鋲26と同様の結合用鋲32を含む。グリップコネクタ30は、グリップ組立体16をシャフト14に固着する外面34を有する。図示の実施形態では、外面34は、ねじ山付きの面であり、任意のタイプのねじ山外形であり得る。
図3に示されるように、延長ブロック24’およびグリップコネクタ30’は、シャフト挿入物20の締付またはシャフト挿入物20の除去を可能にするために要素の端部に形成されるツールリリーフ36を含むことができる。図示の実施形態では、ツールリリーフ36は、アレンレンチを受容することができる六角形の孔として構成されるが、嵌め合いツールを受容する、例えばプラスヘッド、マイナスヘッド、Torx(登録商標)、正方形等などの任意のトルクを伝達する外形が使用されてもよい。代替として、外面の一部は、要素を一緒に締め付けるために、レンチ、ソケット、または他のツールを受容するように構成されてもよい。
【0010】
[0022]
図4に示されるように、シャフト挿入物20、延長ブロック24、およびグリップコネクタ30は、ゴルフクラブ10の所望の長さを形成するように一緒に組み立てられる。結合ポートおよび結合用鋲のねじ付きの実施形態は、一緒に螺合され、これらの要素の意図しない分解を防ぐためにプリベリングトルクレベルを与える構造または方法を含み得る。本発明の一態様では、ポートおよび鋲スレッドは、意図しない緩みを防ぐために、例えば、アプセットねじ38a、ロックパッチ38b、ポートまたは鋲の1つに適用されるナイロンパッチまたはリング、あるいは結合用鋲26または32のねじ山への結合部を通って延びるロック止めねじ38cなどの少なくとも1つのねじ山にロック要素を含んでもよい。グリップ組立体16は、外側グリップカバー42を持っている補強スリーブ40を含む。補強スリーブ40は、シャフトおよび結合組立体を受容する開放近位端44と、グリップコネクタ30と嵌め合うねじ山領域として示された遠位端46とを有する。
図7Bの実施形態を参照して示されるように、ねじ山領域46は、補強スリーブ38の中空の管状中間領域の内径Bよりも小さい大径Aを規定する。延長ブロック24およびグリップコネクタ30のように、補強スリーブ40は、取付けを助けるためにトルクを伝達する外形を含み得る。補強スリーブ40は、組み立てられた延長ブロック24およびグリップコネクタ30上で摺動し、シャフト14の外径の一部にわたって延びることもできる。
図4に示された一実施形態では、補強スリーブ40は、接続に緩みを防ぐために、クラブをスイングすることおよびゴルフボールに衝撃を与えることにより加わる荷重を分散させるように延長ブロック24およびシャフト14の外面に接触する。
【0011】
[0023]シャフト挿入物120の代替実施形態が、
図5Aおよび
図5Bに示されている。上述したように、シャフト挿入物20は、シャフトに接合される。シャフト挿入物120は、
図5Aおよび
図5Bに示されるように、シャフト14の内面に外側カップ122の外面を押し付ける拡張テーパ部によってシャフト14に機械的に取り付けられる。内側くさび124は、カップ122の内側テーパ状面128と嵌め合うテーパ状外面126を有する。カップ122は、くさび124がカップに引き込まれるときにカップ122が外側により容易に拡張することを可能にするように、1つまたは複数の切溝またはスリット130をさらに含むことができる。くさび124は、取付けねじ134がくさびをカップに引き込むための嵌め合いねじ付きの開口部136に係合することを可能にする穴132を含むことができる。穴132は、延長ブロック24またはグリップコネクタ30の結合用鋲を係合する結合ポート138の底部に示されている。シャフト挿入物120は、長さ調整およびグリップ組立体の特徴があるシャフトおよびヘッドサブ組立体から別のものへ移動できるように取り外し可能であり得る。
【0012】
[0024]次に、
図6を参照すると、全体的に50で示される補強スリーブの図示の別の実施形態がある。補強スリーブ50は、開放または近位端52と、ねじ付きの端部または遠位端54とを含む。図示の実施形態では、補強スリーブ50は、両端で開放され得るストックから始まる筒体から形成される。ねじ付きの端部54は、チュービングが金属から作製される場合、冷間成形または冷間加工、据え込み成形、スタンピング、磁気パルス成形、または任意の適切な冷間または温間成形プロセスによってチュービングの中に形成されたねじ山56を有する。代替として、チュービングは、プラスチックまたはポリマーであってもよく、射出成形、ブロー成形、または3Dプリントであってもよく、任意のタイプの強化繊維またはマットを含み得る。ねじ山56は、任意の所望の外形を有することができ、2.54cm(1インチ)あたり約46個のねじ山のほうきの柄またはペイントローラの拡張ハンドル接続部に類似する並目ねじの形態として示されるが、必要であれば、より微細なピッチのより多くのねじ山が使用されてもよい。補強スリーブ50が、グリップカバー42などの標準的なグリップカバーと併用されてもよい。代替として、補強スリーブ50は、
図9に示されるように、単一のオーバーモールドグリップ58を形成するためのグリップ成形用金型内の挿入物であってもよい。
【0013】
[0025]次に、
図7Aおよび
図7Bを参照すると、全体的に60で示される補強スリーブの別の実施形態は、2ピースサブ組立体として構成され、グリップ取付けキャップ62と、管状スリーブ本体64とを有する。キャップ62は、機械加工された構成要素であってもよく、または例えば、焼結金属加工、プラスチック射出成形、冷間成形、または鋳造などのネット成形プロセスによって形成されてもよい。スリーブ本体64は、接合、接着剤で取り付け、摩擦圧接、化学的溶接、ねじ止め、またはキャップをスリーブに融合する任意のプロセスによる溶接であり得る。
【0014】
[0026]次に、
図8Aおよび
図8Bを参照すると、補強スリーブ70は、開放近位端72およびねじ付きの遠位端74を有する単一ピース構造として構成される。従来のグリップ42は、組み立ておよび接合をもたらす接着テープおよび溶剤の使用を含み得る従来のやり方で補強スリーブ70の上に組み立てられる。代替として、グリップは、補強スリーブ70に巻き付けできるまたは施すことができるテープ(ポリマー、革、布、または任意の材料)として構成されてもよい。これにより、使用者は、任意の所望グリップカバーを長さ調整キット18などの長さ調整キットへ適用することが可能になる。
図10に示されるように、結果として得られるシャフト、シャフト挿入物、(もしあれば)延長ブロック、およびグリップコネクタは、グリップ組立体16に挿入され、シャフトに対して締め付けられ、それによって調整可能なゴルフクラブを形成する。上述したトルクプリベリング特徴のいずれかが、グリップコネクタからのグリップ組立体の緩みを防ぐために使用され得る。
【0015】
[0027]次に、
図11を参照すると、全体的に150で示された長さ調整可能なゴルフクラブの図示の別の実施形態である。調整可能なゴルフクラブ150は、上述したものなどの任意の適切なやり方でクラブシャフト14に取り付けられるシャフト挿入物152を含む。シャフト挿入物152は、シャフト挿入物152を通って延びるねじ付きの孔154を含み、全体的に158で示されたグリップコネクタの代替実施形態の設置を容易にするためにリードインカウンターボアまたは面取り156を含んでもよい。適宜、シャフト挿入物152が、止めねじ38cと同様のロック止めねじを受容するためにシャフト挿入物152の肩部162を通って形成される止めねじ穴160を含んでもよい。グリップコネクタ158は、全長に沿ってまたは鋲長さの一部に沿ってねじ留めできる結合用鋲164を含む。ねじ付きの結合用鋲164は、グリップコネクタ158をシャフト挿入物152に固着するようにねじ付きの孔154を係合する。貫通穴168をそれぞれ有する1つまたは複数の延長ブロック166は、それが必要とされる場合、中実の長さ延長接続を作り出すためにグリップコネクタ158のグリップインタフェース158aとシャフト挿入物152との間に挿入されてもよい。結合用鋲164は、貫通穴168を貫通するように構成される。グリップコネクタ158は、長さ調整接続を締め付けるために上述したツールリリーフ36と同様のツールリリーフ158bを含むこともできる。
【0016】
[0028]補強スリーブ40、および様々な実施形態および変形形態は、接続の望まない緩みを防ぐのを助ける、結合された長さ調整キット要素によって受ける衝撃荷重に応じた強化および荷重分散機能を提供する。さらに、長さ調整キット18およびその要素を収容するグリップ組立体16の能力は、構成要素の関連した重量がゴルファーの両手に集められることを可能にする。この重量の位置は、シャフトチュービングの短縮、ねじ付きの接続部、および調整構成要素の重量集中に関して必要以上の影響なしに、シャフト14の剛性およびダンピング特性が意図したように残ることを可能にする。ゴルフスイングは、一方は背中から臀部および肩部を中心に枢動し、他方は手首を中心に枢動する2つの重ね合わされた振り子運動であると一般に考えられるので、グリップエリアに任意のさらなる重量を集めることで、スイングの弧を通してヘッドの作用により発生する運動エネルギーがヘッド重量によって支配されることを可能にする。これは、長さ調整がクラブの動力学的な設計の点からより独立したものであることを可能にし、したがって、より長い管状シャフト部分を有するクラブをより緊密にシミュレートすることを可能にする。
【0017】
[0029]本発明の原理および動作モードは、その好ましい実施形態で説明および図示されてきた。しかしながら、本発明は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、特に説明および図示されたやり方以外の方法で実施されてもよいと理解されるに違いない。
【符号の説明】
【0018】
10 調整可能なゴルフクラブ、ゴルフクラブ
12 ヘッド
14 シャフト
16 グリップ組立体
18 長さ調整キット
20 シャフト挿入物
22 結合ポート
24 嵌め合い長さ延長ブロック、長さ延長ブロック、延長ブロック
26 結合用鋲
28 結合ポート
30 グリップコネクタ
32 結合用鋲
34 外面
36 ツールリリーフ
38 補強スリーブ
38a アプセットねじ
38b ロックパッチ
38c ロック止めねじ、止めねじ
40 補強スリーブ
42 外側グリップカバー、グリップカバー、従来のグリップ
44 開放近位端
46 遠位端、ねじ山領域
50 補強スリーブ
52 開放または近位端
54 遠位端、ねじ付きの端部
56 ねじ山
58 オーバーモールドグリップ
60 補強スリーブ
62 グリップ取付けキャップ、キャップ
64 管状スリーブ本体、スリーブ本体
70 補強スリーブ
72 開放近位端
74 ねじ付きの遠位端
120 シャフト挿入物
122 外側カップ、カップ
124 内側くさび、くさび
126 テーパ状外面
128 内側テーパ状面
130 切溝またはスリット
132 穴
134 取付けねじ
136 開口部
138 結合ポート
150 長さ調整可能なゴルフクラブ、調整可能なゴルフクラブ
152 シャフト挿入物
154 ねじ付きの孔
156 リードインカウンターボアまたは面取り
158 グリップコネクタ
158a グリップインタフェース
158b ツールリリーフ
160 止めねじ穴
162 肩部
164 結合用鋲、ねじ付きの結合用鋲
166 延長ブロック
168 貫通穴
【外国語明細書】