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特開2022-51891イベント管理装置、イベント管理プログラム、イベント管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022051891
(43)【公開日】2022-04-01
(54)【発明の名称】イベント管理装置、イベント管理プログラム、イベント管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20220325BHJP
   G06Q 10/10 20120101ALI20220325BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20220325BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q10/10
G06Q50/12
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022018547
(22)【出願日】2022-02-09
(62)【分割の表示】P 2021030308の分割
【原出願日】2017-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(72)【発明者】
【氏名】菊池 備
(72)【発明者】
【氏名】中井 健太
(72)【発明者】
【氏名】落合 淳一
(57)【要約】
【課題】イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報を提供することが可能なイベント管理装置、イベント管理プログラム、及びイベント管理方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係るイベント管理装置は、複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定するイベント設定処理部と、複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付け可能な受付処理部と、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索する検索処理部と、前記施設の検索結果を提示する提示処理部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開催候補時期を受け付ける制御部と、
前記開催候補時期について複数のユーザーから施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付け可能な受付処理部と、
複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設を検索可能な検索処理部と、
前記施設の検索結果を提示する提示処理部と、
を備える装置。
【請求項2】
前記検索処理部は、
複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設であって複数の前記ユーザーから受け付けた前記拒絶条件に合致しない施設を検索した場合に、予め設定された数の施設が抽出されなかった場合は、複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設を検索する、
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記受付処理部は、前記開催候補時期ごとに前記希望条件及び前記拒絶条件を受け付け可能であり、
前記検索処理部は、前記開催候補時期各々について、複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設を検索する、
請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記受付処理部は、前記開催候補時期のうちユーザーによって参加可能が選択された開催候補時期のみについて前記希望条件及び前記拒絶条件を受け付け可能である、
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
開催候補時期を受け付けることと、
前記開催候補時期について複数のユーザーから施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、
複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設を検索することと、
前記施設の検索結果を提示することと、
を一又は複数のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【請求項6】
一又は複数のプロセッサが、
開催候補時期を受け付けることと、
前記開催候補時期について複数のユーザーから施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、
複数の前記ユーザーから受け付けた前記希望条件に合致する施設を検索することと、
前記施設の検索結果を提示することと、
を実行する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イベントを管理するイベント管理装置、イベント管理プログラム、及びイベント管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば宴会などのイベントが開催されるにあたっては、参加候補者へのイベントの告知と共に、イベントの開催候補時期各々についての参加候補者の参加可否の確認が行われる。ここで、参加候補者の参加可能日を受け付けることが可能であると共に、参加候補者が希望する料理ジャンル又は食材などの希望条件を受け付けることが可能なシステムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-36334号公報
【特許文献2】特開2010-33484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、イベントで使用する施設の選定時には、希望条件とは反対に参加候補者が避けたい料理ジャンル又は食材などの拒絶条件も考慮することが望ましい。
【0005】
本発明の目的は、イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報を提供することが可能なイベント管理装置、イベント管理プログラム、及びイベント管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るイベント管理装置は、複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定するイベント設定処理部と、複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付け可能な受付処理部と、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索する検索処理部と、前記施設の検索結果を提示する提示処理部とを備える。
【0007】
本発明に係るイベント管理プログラムは、複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定することと、複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索することと、前記施設の検索結果を提示することとを一又は複数のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0008】
本発明に係るイベント管理方法は、一又は複数のプロセッサにより、複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定することと、複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索することと、前記施設の検索結果を提示することとを実行する方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報を提供することが可能なイベント管理装置、イベント管理プログラム、及びイベント管理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムで使用される施設情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムで使用されるメニュー情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムで使用されるイベント情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムで使用されるユーザー情報の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムのユーザー端末に表示される回答ページの一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムのイベント管理装置において実行されるイベント管理処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、本発明の実施形態に係るイベント管理システムのユーザー端末に表示される検索結果ページの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、以下の実施形態で説明する各構成及び各処理機能は必要に応じて取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0012】
[イベント管理システム1]
図1に示すように、本発明の実施形態に係るイベント管理システム1は、イベント管理装置2と、一又は複数のユーザー端末3と、一又は複数の施設端末4とを含む。イベント管理装置2、ユーザー端末3、及び施設端末4は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
イベント管理装置2は、複数の参加者が参加するイベントを管理するための装置である。前記イベントは、例えば、宴会、旅行、会議、ゴルフなどである。なお、イベント管理装置2が有する機能は複数のコンピュータによって分散して実現されてもよい。
【0014】
[ユーザー端末3]
ユーザー端末3は、イベントの参加候補者であるユーザーによって操作される情報処理装置である。1台のユーザー端末3が複数のユーザーによって利用されてもよい。図1に示されるように、ユーザー端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。ユーザー端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0015】
通信I/F34は、ユーザー端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してイベント管理装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インタフェースである。
【0016】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインタフェースである。
【0017】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部32には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従ってイベント管理装置2等の外部装置との間で通信処理を制御部31に実行させるための制御プログラムである。
【0018】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりユーザー端末3を制御する。
【0019】
具体的に、制御部31は、記憶部32に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部311として機能する。ブラウザ処理部311は、イベント管理装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部33に表示させ、操作表示部33に対する操作をイベント管理装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。なお、制御部31に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0020】
ユーザー端末3は、当該ユーザー端末3に表示される所定のログインページで入力されるユーザーID及びパスワードに基づいてイベント管理装置2にログインし、イベント作成ページ(不図示)又はユーザー設定ページ(不図示)にアクセスすることが可能である。前記イベント作成ページでは、例えばイベントの「イベント名」及び「開催候補時期」などの情報を入力することが可能であり、入力された情報に基づいて後述のイベント情報D3(図4参照)が更新される。また、前記ユーザー設定ページでは、イベントの参加候補者であるユーザーの「ユーザー名」、「メールアドレス」、「グループ」などの情報を入力することが可能であり、入力された情報に基づいて後述のユーザー情報D4(図5参照)が更新される。
【0021】
[施設端末4]
施設端末4は、イベントで利用される施設の管理者又は従業員によって操作される情報処理装置である。前記施設は、例えば、飲食店、宿泊施設、会議場、ゴルフ場などである。
【0022】
図1に示されるように、施設端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。施設端末4は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。
【0023】
通信I/F44は、施設端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してイベント管理装置2などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インタフェースである。
【0024】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインタフェースである。
【0025】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従ってイベント管理装置2等の外部装置との間で通信処理を制御部41に実行させるための制御プログラムである。
【0026】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより施設端末4を制御する。
【0027】
具体的に、制御部41は、記憶部42に記憶されている前記ブラウザプログラムに従って各種の処理を実行することによりブラウザ処理部411として機能する。ブラウザ処理部411は、イベント管理装置2から通信網N1を介して提供されるウェブページを操作表示部43に表示させ、操作表示部43に対する操作をイベント管理装置2に入力するブラウザ処理を実行することが可能である。なお、制御部41に含まれる一部又は全部の処理部は電子回路で構成されていてもよい。
【0028】
ところで、開催予定のイベントについて、参加候補者の参加可能日を受け付けることが可能であると共に、その参加候補者が希望する料理ジャンル又は食材などの希望条件を受け付けることが可能なシステムが知られている。しかしながら、イベントで使用する施設の選定時には、希望条件とは反対に参加候補者が避けたい料理ジャンル又は食材などの拒絶条件も考慮することが望ましい。これに対し、イベント管理装置2では、イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報を提供することが可能である。
【0029】
[イベント管理装置2]
図1に示されるように、イベント管理装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバである。なお、イベント管理装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、イベント管理装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
【0030】
通信I/F24は、イベント管理装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介してユーザー端末3、施設端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インタフェースである。
【0031】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインタフェースである。
【0032】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、施設情報D1、メニュー情報D2、イベント情報D3、ユーザー情報D4などのデータが記憶される。また、記憶部22には、後述の回答ページP1(図6参照)などのデータも記憶される。
【0033】
ここに、図2は施設情報D1の一例を示す図であり、図3はメニュー情報D2の一例を示す図であり、図4はイベント情報D3の一例を示す図であり、図5はユーザー情報D4の一例を示す図である。なお、メニュー情報D2は、施設(ここでは、飲食店)ごとに個別に対応付けられて記憶部22に記憶される。また、他の実施形態として、施設情報D1、メニュー情報D2、イベント情報D3、及びユーザー情報D4の一部又は全部が、イベント管理装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されていることも考えられる。この場合、イベント管理装置2の制御部21は、前記他のサーバから前記情報を適宜に取得して、後述のイベント管理処理(図7参照)を実行してもよい。
【0034】
図2に示されるように、施設情報D1には、予め登録される施設ごとに対応する施設ID、パスワード、施設名、エリア、ジャンル、予算、テーマなどの情報が含まれる。施設ID及びパスワードは、例えば施設端末4を使用するユーザーを特定するために制御部21によって実行されるログイン処理などに用いられる。施設ID及び施設名は、施設を識別するための施設識別情報である。エリアは、施設の所在地を示し、ジャンルは、施設で提供されるサービス内容であって、例えば料理ジャンルを示す。予算は、例えば施設の利用について必要な平均的な金額として予め設定された金額である。テーマは、施設の特徴などを示す情報として予め設定された情報であって、例えば「デート」、「女子会」、「ダイエット」、「ヘルシー」などの各テーマが含まれる。なお、施設情報D1では、利用目的、許容人数、クーポン使用可否、飲み放題有無、又は食べ放題有無などの他の情報が登録されていてもよい。例えば、制御部21は、施設端末4のユーザー操作に応じて、施設情報D1における施設名、エリア、ジャンル、予算、テーマなどの情報を任意に登録可能である。
【0035】
図3に示されるように、メニュー情報D2は、施設情報D1に登録されている施設ごとに対応付けて記憶部22に記憶されている。メニュー情報D2には、当該メニュー情報D2が対応する施設で提供される料理メニューと当該料理メニューで使用される食材とが対応付けて記憶されている。例えば、図4に示す例では、「ほうれん草とさつまいものサラダ」について、「ほうれん草」と「さつまいも」とが食材として使用されていることが示されている。なお、制御部21は、例えば施設端末4のユーザー操作に応じて、メニュー情報D2における料理メニュー及び食材などの情報を任意に登録可能である。また、メニュー情報D2には、料理メニューのメインとなるメイン食材の情報が含まれていることも考えられる。
【0036】
図4に示されるように、イベント情報D3には、各種のイベントの情報が登録される。具体的に、イベント情報D3には、イベントごとに、「イベントID」、「イベント名」、「開催候補時期」、「希望条件」、「拒絶条件」などのイベントに関する情報が含まれる。「イベントID」は、制御部21がイベント各々を識別するための識別情報の一例である。「イベント名」は、イベントの名前である。「開催候補時期」は、イベントを開催する開催日、開催日時、開催期間などの時期に関する条件である。
【0037】
そして、イベント情報D3の「希望条件」は、イベントで利用する施設(飲食店)に関して参加候補者であるユーザーが個々に希望する条件である。また、イベント情報D3の「拒絶条件」は、イベントで利用する施設(飲食店)に関して参加候補者であるユーザーが個々に回避(除外)したいと希望する条件である。具体的に、希望条件及び拒絶条件としては、施設の料理ジャンル、施設で提供される料理メニュー、施設で提供される料理メニューに含まれる食材などの項目が登録される。また、図4に示すイベント情報D3では、希望条件及び拒絶条件がそれぞれ1つである場合が示されているが、希望条件及び拒絶条件についてそれぞれ複数の条件が設定可能であってもよい。
【0038】
なお、制御部21は、例えばユーザー端末3又は施設端末4におけるユーザー操作に応じて、イベント情報D3の「イベント名」、「開催候補時期」、「希望条件」、「拒絶条件」などのイベントに関する情報を任意に登録可能である。また、制御部21は、前記ユーザー操作に応じた前記イベント情報D3の登録時に、イベント毎に個別のイベントIDのようなイベント識別情報を発行して管理する。
【0039】
図5に示されるように、ユーザー情報D4には、イベントの参加候補者である複数のユーザー(例えば、会社などの組織のメンバ)の各々に関する情報が登録されている。具体的に、ユーザー情報D4には、前記ユーザーごとに、当該ユーザーに対応する「ユーザー名」、「メールアドレス」、「グループ」などの情報が含まれる。「ユーザー名」は、そのユーザーの名前である。なお、「ユーザー名」の代わりに、ユーザーを識別可能な任意の識別情報を用いてもよい。「メールアドレス」は、そのユーザーが使用している電子メールアドレスである。「グループ」は、複数のユーザーが属するグループを識別するための情報である。
【0040】
さらに、記憶部22には、制御部21に後述のイベント管理処理(図9参照)を実行させるためのイベント管理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記イベント管理プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、イベント管理装置2が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0041】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりイベント管理装置2を制御する。
【0042】
具体的に、制御部21は、図1に示されるように、イベント設定処理部211、受付処理部212、検索処理部213、提示処理部214などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記イベント管理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記処理部として機能する。また、一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記イベント管理プログラムは、複数のプロセッサを各処理部として機能させるためのプログラムであってもよく、例えば複数のプログラムモジュールの集合体であってもよい。
【0043】
イベント設定処理部211は、複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定し、前記記憶部22に記憶されるイベント情報D3(図4参照)に登録する。具体的に、イベント設定処理部211は、まずユーザー端末3又は施設端末4に対するユーザー操作により入力されるイベントのイベント名称と一又は複数の開催候補時期とをイベント情報D3に登録する。なお、イベント設定処理部211は、各イベントの情報を当該イベントを識別可能な前記イベントIDと対応付けて記憶部22に記憶する。
【0044】
受付処理部212は、イベント設定処理部211により設定されるイベント各々について、当該イベントに対応する一又は複数の開催候補時期の参加可否をユーザー端末3のユーザー操作に応じて受け付ける。具体的に、受付処理部212は、イベント設定処理部211で新規のイベントの情報が前記イベント情報D3に登録された場合に、当該イベントの情報にアクセスするためのURLなどのアクセス情報を予め設定される複数の参加候補者にメール又はSNSなどによって通知する。例えば、受付処理部212は、イベント設定処理部211によってイベントが作成される際に指定されるグループを対象に、当該グループに属するユーザーに通知を行うことが考えられる。また、受付処理部212は、イベント設定処理部211によってイベントが作成される際に指定される複数の宛先を対象に通知を行うことが考えられる。なお、前記アクセス情報が前記イベントの作成者に送信され、当該作成者から複数の参加候補者に通知されてもよい。そして、受付処理部212は、ユーザー端末3各々からの前記アクセス情報に基づくアクセス要求に応じて前記イベントの情報が表示される回答ページP1(図6)を当該ユーザー端末3に表示させる。
【0045】
図6は、ユーザー端末3に表示される回答ページP1の一例である。回答ページP1には、イベントのイベント名(ここでは、「A飲み会」)が表示される。また、回答ページP1には、氏名欄F0、参加設定欄F1、及び条件設定欄F2が設けられている。さらに、回答ページP1には、回答ページP1の入力内容で回答する旨の操作を受け付ける操作キーK1が表示されている。なお、回答ページP1による回答内容の入力手法などは単なる一例に過ぎず、受付処理部212が同様の情報を受付可能な態様であればよい。
【0046】
氏名欄F0は、参加候補者であるユーザーの氏名の入力を受け付けるための入力欄である。氏名欄F0では、例えばユーザー操作に応じたテキスト入力を受け付けることが可能である。また、ユーザー端末3の操作者であるユーザーがイベント管理装置2にログイン中である場合には、制御部21によって当該ユーザーの氏名が氏名欄F0に自動的に入力されてもよい。さらに、氏名欄F0では、プルダウンメニュー又はポップアップ選択画面などによって予め設定された複数の参加候補者が表示可能であり、前記参加候補者の選択操作を受け付けることが可能であってもよい。
【0047】
参加設定欄F1は、イベントへの参加可否の入力を受け付けるための入力欄である。参加設定欄F1には、イベント設定処理部211により当該イベントについて設定された一又は複数の開催候補時期が表示される。また、参加設定欄F1には、開催候補時期ごとに、参加可能(出席)に対応する選択領域R11と、参加不可(不参加)に対応する選択領域R12とが表示される。ユーザーは、開催候補時期ごとに、選択領域R11又は選択領域R12を操作(例えば、クリック、タッチなど)することによって、いずれか一方を択一的に選択状態にすることができる。なお、参加設定欄F1では、出欠未定が選択可能であってもよい。
【0048】
条件設定欄F2は、イベントについての希望条件及び拒絶条件の入力を受け付けるための入力欄である。条件設定欄F2には、イベントの希望条件及び拒絶条件が入力可能な入力欄R21及び入力欄R22が開催候補時期ごとに個別に表示される。具体的に、前記希望条件は、参加候補者が希望する料理ジャンル、料理メニュー、食材などに関する条件であり、前記希望条件は、参加候補者が避けたい料理ジャンル、料理メニュー、食材などに関する条件である。なお、前記希望条件及び前記拒絶条件はここで例示するものに限らない。
【0049】
具体的に、入力欄R21及び入力欄R22では、例えばユーザー操作に応じたテキスト入力を受け付けることが可能である。また、入力欄R21及び入力欄R22では、プルダウンメニュー又はポップアップ選択画面などによって予め設定された複数の選択項目が表示可能であり、一又は複数の前記選択項目の選択操作を受け付けることが可能であってもよい。ここで、入力欄R21及び入力欄R22では、入力する情報の項目種別(料理ジャンル、料理メニュー、食材など)が指定可能であってもよい。なお、条件設定欄F2の入力欄R21及び入力欄R22の入力は必須ではなく、ユーザーが所望する希望条件及び拒絶条件が無い場合は入力されなくてもよい。
【0050】
ここで、制御部21は、回答ページP1において、参加設定欄F1で参加可能が選択された開催候補時期のみについて当該開催候補時期と当該開催候補時期に対応する入力欄R21及び入力欄R22とを表示させる。即ち、制御部21は、参加設定欄F1で参加不可が選択された開催候補時期については当該開催候補時期と当該開催候補時期に対応する入力欄R21及び入力欄R22とを表示させない。そして、制御部21は、参加設定欄F1で選択領域R11が選択されるごとに、当該選択領域R11に対応する当該開催候補時期と当該開催候補時期に対応する入力欄R21及び入力欄R22とを条件設定欄F2に表示させる。なお、他の実施形態として、参加設定欄F1における選択内容に関係なく全ての前記開催候補時期について入力欄R21及び入力欄R22が表示されてもよい。また、複数の開催候補時期に共通の希望条件及び拒絶条件が入力可能な構成であってもよい。
【0051】
そして、回答ページP1において各種の情報が入力された後、操作キーK1が操作されると、回答ページP1の氏名欄F0、参加設定欄F1、及び条件設定欄F2の回答内容がユーザー端末3からイベント管理装置2に送信される。受付処理部212は、ユーザー端末3から受信した氏名欄F0、参加設定欄F1、条件設定欄F2の回答内容を参加候補者の回答情報として、イベント情報D3に登録する。なお、氏名欄F0に入力される氏名の代わりに、当該氏名に対応するユーザーを識別可能なユーザーIDなどの任意の識別情報が記憶されてもよい。
【0052】
検索処理部213は、施設情報D1、メニュー情報D2、及びイベント情報D3に基づいて、条件設定欄F2の入力欄R21で設定された希望条件に合致する施設であって、条件設定欄F2の入力欄R22で設定された拒絶条件に合致しない施設を少なくとも検索する。特に、検索処理部213は、前記開催候補時期各々について、当該開催候補時期に参加可能なユーザーから受け付けた前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて前記検索処理を実行する。また、検索処理部213は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設のみを検索してもよい。具体的に、検索処理部213は、施設情報D1及びメニュー情報D2に基づいて、希望条件に含まれる料理ジャンル、料理メニュー、食材の情報が合致する施設を抽出し、その中から、拒絶条件に含まれる料理ジャンル、料理メニュー、食材の情報が合致しない施設を抽出する。なお、希望条件及び拒絶条件における食材については、例えば料理メニューのメイン食材に合致するか否かが判定されることが考えられる。
【0053】
また、検索処理部213は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索すると共に、その検索条件を緩めた条件でも施設を検索することが考えられる。例えば、検索処理部213は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索条件として検索した後、その検索結果として予め設定された数の施設が抽出されなかった場合に、前記拒絶条件を考慮せず少なくとも一又は複数の前記希望条件に合致する施設を検索条件として検索することが考えられる。また、同様に、検索処理部213は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索条件として検索した後、その検索結果として予め設定された数の施設が抽出されなかった場合に、前記希望条件を考慮せず少なくとも一又は複数の前記拒絶条件に合致しない施設を検索条件として施設を検索することも考えられる。
【0054】
[イベント管理処理]
以下、図7を参照しつつ、イベント管理装置2の制御部21によって実行されるイベント管理処理について説明する。
【0055】
なお、本発明は、当該イベント管理処理に含まれる一又は複数のステップを実行するイベント管理方法の発明として捉えることができ、ここで説明する当該イベント管理処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。なお、前記イベント管理処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部21によって当該イベント管理処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、複数のプロセッサによって当該イベント管理処理における各ステップが分散して実行されるイベント管理方法も他の実施形態として考えられる。
【0056】
<ステップS10>
まず、ステップS10において、制御部21のイベント設定処理部211は、イベントの幹事となるユーザーによるユーザー端末3へのユーザー操作に応じて、複数の参加者が参加するイベントのイベント名及び開催候補時期などを設定してイベントを作成する。ここで作成されたイベントの情報は、制御部21によって記憶部22のイベント情報D3(図4参照)に登録される。
【0057】
<ステップS11>
ステップS11において、制御部21の受付処理部212は、前記ステップS10で設定されたイベント(以下、対象イベントと称する)についてのイベント名及び開催候補時期などを含むイベント通知情報を参加候補者である複数のユーザーに送信する。例えば、制御部21は、ユーザー情報D4に登録されている「メールアドレス」に基づいて、図6に示されるような回答ページP1にアクセスするためのアクセス情報を電子メールで各ユーザーに通知する。具体的に、制御部21は、ユーザー情報D4に基づいて、現在ユーザー端末3にログイン中のユーザーと同一のグループ内の各ユーザーを選択するための操作画面を当該ユーザー端末3に表示させ、その選択操作に応じて前記アクセス情報の宛先を設定する。
【0058】
<ステップS12>
ステップS12において、制御部21の受付処理部212は、各ユーザーのユーザー端末3からの前記アクセス情報に基づく回答ページP1へのアクセス要求が行われたか否かを判断する。ここで、回答ページP1へのアクセス要求が行われたと判断されると(S12:Yes)、処理がステップS13に移行し、回答ページP1へのアクセス要求が行われていなければ(S12:No)、処理がステップS12で待機する。
【0059】
<ステップS13>
ステップS13において、制御部21の受付処理部212は、前記ステップS11で開催候補時期を提示したユーザーの操作に基づいて回答ページP1を表示させ、氏名欄F0、参加設定欄F1、条件設定欄F2に入力された回答情報を取得する。具体的に、受付処理部212は、ユーザー端末3のユーザー操作により、回答ページP1において氏名欄F0、参加設定欄F1、条件設定欄F2に情報が入力された後、操作キーK1が操作された場合に、氏名欄F0、参加設定欄F1、条件設定欄F2に入力された情報をユーザー端末3から受信してイベント情報D3に登録する。なお、受付処理部212は、操作キーK1が操作されてユーザー端末3から回答情報が取得されるまでの間は処理をステップS13で待機させる。
【0060】
<ステップS14>
ステップS14において、制御部21は、前記ステップS13で取得した情報に前記希望条件又は前記拒絶条件の少なくとも一方が含まれているか否かを判断する。そして、前記希望条件又は前記拒絶条件の少なくとも一方の情報が含まれていると判断されると(S14:Yes)、処理がステップS15に移行する。一方、前記希望条件又は前記拒絶条件の少なくとも一方の情報が含まれていないと判断されると(S14:No)、処理がステップS17に移行する。即ち、検索処理部213は、受付処理部212によって前記希望条件又は前記拒絶条件が受け付けられるごとに後述のステップS15における施設の検索処理を実行することになる。一方、検索処理部213は、受付処理部212によって、前記開催候補時期各々の参加可否についての回答を受け付けた場合であっても、前記希望条件又は前記拒絶条件が受け付けられなかった場合にはステップS15~S16を実行しないことになる。
【0061】
<ステップS15>
ステップS15において、制御部21の検索処理部213は、前記イベント情報D3と前記ステップS13で取得した前記希望条件及び前記拒絶条件とに基づいて、対象イベントの開催候補時期各々における施設候補を検索するための検索処理を実行する。即ち、前記施設候補は、前記開催候補時期ごとに対応する前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて個別に検索されることになる。
【0062】
具体的に、検索処理部213は、施設情報D1、メニュー情報D2、及びイベント情報D3に基づいて、条件設定欄F2の入力欄R21で設定された希望条件に合致する施設であって、条件設定欄F2の入力欄R22で設定された拒絶条件に合致しない施設のみを検索する。特に、検索処理部213は、前記開催候補時期各々について、当該開催候補時期に参加可能なユーザーから受け付けた前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて前記検索処理を実行する。即ち、前記検索処理による検索結果は、前記開催候補時期によって異なることがある。ここで、検索処理部213は、前記希望条件に合致し前記拒絶条件に合致しない施設であって、前記対象イベントの開催候補時期に予約可能な施設のみを検索してもよい。また、前述したように、検索処理部213は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を優先的に検索しつつ、検索条件を緩めた条件でも施設を検索することが考えられる。
【0063】
なお、当該ステップS15における検索結果は、検索処理部213によって前記対象イベントに対応付けて記憶部22に記憶される。ここで、検索処理部213は、前記対象イベントに対応付けて記憶されている検索結果が存在する場合には、当該検索結果を上書きする。また、検索処理部213は、前記ステップS13で取得した前記希望条件又は前記拒絶条件の対象となっている開催候補時期のみについて前記検索処理を実行してもよい。なお、前記検索結果の表示を要求するための操作キーが回答ページP1に表示され、当該操作キーの操作に応じて制御部21がユーザー端末3に前記検索結果を表示させることも考えられる。
【0064】
<ステップS16>
ステップS16において、制御部21の提示処理部214は、予め設定されたユーザーに前記ステップS15における検索が行われた旨、又はその検索結果などを通知する通知処理を実行する。例えば、提示処理部214は、前記対象イベントを作成したユーザーのメールアドレス等を宛先として通知処理を実行する。具体的に、提示処理部214は、前記ステップS15による検索結果を表示させるための検索結果アクセス情報をユーザー端末3に通知し、当該検索結果アクセス情報に基づくアクセス要求に応じて前記検索結果をユーザー端末3に表示させる。この場合、提示処理部214は、前記アクセス要求に応じて後述のステップS19以降の処理を実行する。これにより、例えば幹事であるユーザーは、前記希望条件又は前記拒絶条件などが設定される度にその旨を把握して前記検索結果を参照することが可能となる。なお、制御部21は、前記ステップS15において、前記ステップS14で前記希望条件又は前記拒絶条件が受け付けられたと判断された開催候補時期のみについて施設を検索し、その検索結果のみを当該ステップS16で通知することも他の実施形態として考えられる。また、前記ステップS14~S16が省略されること、又は、当該ステップS16が省略されることも他の実施形態として考えられる。
【0065】
<ステップS17>
ステップS17において、制御部21の検索処理部213は、予め設定された幹事などのユーザーにより、当該対象イベントについて施設を検索するための検索開始操作が行われたか否かを判断する。例えば、検索処理部213は、イベントを作成した幹事などのユーザーによるユーザー端末3の操作に応じて、前記対象イベントのイベント名又は開催候補時期などが編集可能であって、前記検索開始操作を受け付けるための検索開始キーが表示されるイベント管理ページ(不図示)を当該ユーザー端末3に表示させる。そして、検索処理部213は、前記検索開始キーが操作された場合に前記検索開始操作が行われたと判断する。より具体的に、前記イベント管理ページでは、前記検索開始キーが前記開催候補時期ごとに対応して表示されており、当該開催候補時期のいずれかに対応する前記検索開始キーが選択可能である。ここで、前記検索開始操作が行われたと判断されると(S17:Yes)、処理がステップS18に移行し、前記検索開始操作が行われていないと判断されると(S17:No)、処理が前記ステップS12に戻る。
【0066】
<ステップS18>
ステップS18において、制御部21の検索処理部213は、前記ステップS15と同様に前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて、前記イベント管理ページで選択された前記開催候補時期について選択候補となる施設を検索する検索処理を実行する。具体的に、検索処理部213は、前記希望条件に合致し前記拒絶条件に合致しない施設であって、前記対象イベントの開催候補時期に予約可能な施設を検索する。
【0067】
なお、検索対象の開催候補時期が選択されていない場合、当該ステップS18では、全ての前記開催候補時期について前記検索処理が実行される。ところで、予め設定された期間内に前記ステップS15で既に検索処理が実行されている前記開催候補時期については前記ステップS18における検索処理が省略されてもよい。また、検索処理部213が、前記ステップS14を省略して前記希望条件又は前記拒絶条件の有無に関係なく前記ステップS15を実行する場合には、前記イベント情報D3が更新されるごとに前記ステップS15で検索処理が実行されるため、当該ステップS18は省略可能である。
【0068】
<ステップS19>
ステップS19において、制御部21の提示処理部214は、前記ステップS15又は前記ステップS18で実行された前記検索処理の検索結果を提示する提示処理を実行する。具体的に、提示処理部214は、前記イベント管理ページで選択された前記開催候補時期についての前記検索処理の検索結果を前記検索開始操作が行われたユーザー端末3に送信し、当該ユーザー端末3に前記検索結果を表示させる。これにより、イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報がユーザーに提供されることになる。
【0069】
ここに、図8は、前記ステップS19で検索結果として提示される検索結果ページP2の一例を示す図である。図8に示されるように、検索結果ページP2では、前記検索結果として抽出された施設各々の情報が表示される一又は複数の施設表示部F3が表示される。施設表示部F3各々には、施設名などの施設の識別情報、施設で提供される代表的な料理メニューの画像、施設の外観画像、施設へのアクセス情報、施設の概要を説明するための説明文などの各種の情報が表示される。
【0070】
特に、提示処理部214は、施設表示部F3において、提示する前記施設各々について当該施設に合致する前記希望条件を入力したユーザーと当該施設に合致する前記拒絶条件を入力したユーザーとを識別可能に提示することが考えられる。具体的に、提示処理部214は、図8に示されるように、当該施設表示部F3に情報が表示されている施設に合致する希望条件を入力した参加候補者の氏名などの識別情報と、当該施設表示部F3に情報が表示されている施設に合致しない拒絶条件を入力した参加候補者の氏名などの識別情報とが表示される表示欄F31を表示させる。これにより、幹事などのユーザーが施設を選択する際に当該施設に合致する希望条件を入力した参加候補者と当該施設に合致しない拒絶条件を入力した参加候補者とを容易に把握しながら予約する施設を選定することが可能となる。
【0071】
なお、制御部21は、検索結果ページP2に、参加候補者各々によって入力された希望条件及び拒絶条件各々の有効及び無効を任意に切り替えるための操作キーを表示させることが考えられる。そして、制御部21は、当該操作キーの操作により有効が選択された一又は複数の希望条件及び拒絶条件に基づいて検索処理を実行して当該検索結果ページP2の表示を更新することが考えられる。また、制御部21が、希望条件及び拒絶条件各々の有効及び無効を任意に切り替えるための操作キーに代えて、希望条件又は拒絶条件を入力した参加候補者を選択するための操作キーを表示させることも考えられる。この場合、制御部21は、当該操作キーの操作により選択された一又は複数の参加候補者の希望条件及び拒絶条件に基づいて検索処理を実行して当該検索結果ページP2の表示を更新することが考えられる。
【0072】
<ステップS20>
ステップS20において、制御部21は、前記ステップS19で検索結果として表示される施設のうちユーザー操作で選択される施設を対象イベントで利用すべき施設として予約するための予約処理を実行する。例えば、制御部21は、イベントの作成者であるユーザーの氏名を予約者名とし、前記ステップS17で選択された開催候補時期を予約時期として、他の参加人数、希望条件、又は拒絶条件などを含む予約情報をイベント管理装置2又は店舗端末4に送信する。なお、前記予約情報には、例えばユーザー端末3のユーザー操作によって入力される予算又はコース料理などが含まれていてもよい。また、制御部21は、対象イベントに参加する複数のユーザーに複数の前記施設候補を提示して、前記ユーザー各々から所望の施設候補を取得して、予約すべき施設を多数決によって決定してもよい。
【0073】
<ステップS21>
ステップS21において、制御部21は、前記ステップS20で予約された施設の情報及び対象イベントに関する情報(イベント名、予約者名、予約時期、施設名、参加人数など)を、対象イベントに参加するユーザーに電子メールなどで通知する。なお、制御部21は、当該ステップS21において、対象イベントの予約時期に参加可能なユーザーのみに対して通知してもよく、予約時期に参加できないユーザーを含む全ユーザーに対して通知してもよい。
【0074】
以上説明したように、本実施形態に係るイベント管理装置2では、前記希望条件及び前記拒絶条件が参加候補者であるユーザー各々から受け付けられ、前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて検索された施設が提示される。即ち、イベントの参加候補者の希望条件及び拒絶条件の両方を考慮した施設の情報が提供される。従って、幹事などのユーザーは、参加候補者であるユーザー各々の希望条件だけでなく拒絶条件も考慮して施設を容易に選定することが可能となる。
【0075】
なお、例えば希望条件だけに基づいて施設が検索される場合には、施設を選定する幹事などのユーザーが、希望条件に基づいて検索される施設各々の情報を順次参照し、参加候補者から聞いた拒絶条件に合致しない施設を除外しながら繰り返し施設を探すことになる。これに対し、イベント管理装置2では、参加候補者各々の希望条件に合致すると共に参加候補者各々の拒絶条件に合致しない施設が検索されるため、ユーザー端末3に対する操作、ユーザー端末3とイベント管理装置2との間の通信などが抑制される。従って、イベント管理装置2によれば、コンピュータリソースの有効利用、及び通信トラフィックの低減が可能となる。
【0076】
また、本実施形態では、同一の回答画面P1に対する入力操作によって、開催候補時期各々の参加可否の情報と希望条件又は拒絶条件とが同じタイミングで行われる。一方、本発明はこれに限定されず、開催候補時期各々の参加可否の情報と希望条件又は拒絶条件とが異なるタイミングで行われることも他の実施形態として考えられる。
【0077】
なお、本実施形態では、前記希望条件及び前記拒絶条件として入力される条件の項目種別が料理メニュー又は食材である場合について説明した。一方、前記希望条件及び前記拒絶条件として入力される項目種別はこれに限らない。例えば、前記項目種別としては、エリア、施設名、チェーン店名、テーマ、又はアレルギー項目などが考えられる。
【0078】
また、前記希望条件及び前記拒絶条件として入力可能な項目種別が複数存在する場合には、条件入力時に当該項目種別が選択可能であることが考えられる。具体的には、入力欄R21ごとに希望条件の項目種別を選択可能な選択キーが表示され、制御部21は、入力欄R21に対応する前記選択キーで選択された前記項目種別を当該入力欄R21に入力された希望条件の項目種別として受け付けることが考えられる。同様に、入力欄R22ごとに拒絶条件の項目種別を選択可能な選択キーが表示され、制御部21は、入力欄R22に対応する前記選択キーで選択された前記項目種別を当該入力欄R22に入力された拒絶条件の項目種別として受け付けることも考えられる。これにより、制御部21は、入力欄R21又は入力欄R22に入力された条件の項目種別を正確に特定した上で施設を検索することが可能となる。
【0079】
また、検索処理部213が、前記拒絶条件として入力された料理ジャンルに合致しない施設を検索するものであり、提示処理部214が、前記拒絶条件として入力された料理メニュー又は食材に合致する施設が予約対象として選択された場合に、前記拒絶条件として入力された料理メニュー又は食材の存在を提示することも考えられる。また、検索処理部213が、前記拒絶条件として入力された料理ジャンルに合致しない施設を検索するものであり、提示処理部214が、前記拒絶条件として入力された料理メニュー又は食材を含むコース料理が予約対象として選択された場合に、前記拒絶条件として入力された料理メニュー又は食材の存在を提示することも考えられる。これにより、例えば前記拒絶条件に合致する一部の料理メニュー又は食材だけを避ければ使用可能な施設も抽出されることになり、抽出される施設数の無駄な制限が抑制される。
【0080】
さらに、制御部21が、イベントに対応する前記イベント管理ページなどにおいて、参加候補者各々の優先度の設定を受付可能であり、検索処理部213による検索時に、前記優先度の高い参加候補者の希望条件及び拒絶条件を優先して検索処理を実行することも考えられる。また、提示処理部214が、検索結果ページP2において、前記優先度の高い参加候補者の希望条件及び拒絶条件に基づいて抽出された施設を優先的に上位に表示させることも考えられる。
【0081】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0082】
<付記1>
複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定するイベント設定処理部と、
複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付け可能な受付処理部と、
前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索する検索処理部と、
前記施設の検索結果を提示する提示処理部と、
を備えるイベント管理装置。
【0083】
<付記2>
前記施設が飲食店であり、
前記希望条件及び前記拒絶条件に、料理ジャンル、料理メニュー、及び食材のいずれかに関する条件が含まれる、
付記1に記載のイベント管理装置。
【0084】
<付記3>
前記検索処理部は、前記受付処理部によって前記希望条件又は前記拒絶条件が受け付けられるごとに前記施設の検索を実行する、
付記1又は2に記載のイベント管理装置。
【0085】
<付記4>
前記検索処理部は、前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設のみを検索する、
付記1~3のいずれかに記載のイベント管理装置。
【0086】
<付記5>
前記受付処理部は、参加可否、前記希望条件、前記拒絶条件の入力を複数の開催候補時期に個別に受け付け可能である、
付記1~4のいずれかに記載のイベント管理装置。
【0087】
<付記6>
前記検索処理部は、前記開催候補時期ごとに当該開催候補時期に参加可能なユーザーから受け付けた前記希望条件及び前記拒絶条件に基づいて施設を検索する、
付記5に記載のイベント管理装置。
【0088】
<付記7>
前記受付処理部は、前記開催候補時期のうち参加可能が選択された開催候補時期のみについて、前記希望条件及び前記拒絶条件の入力欄を表示させる、
付記5又は6に記載のイベント管理装置。
【0089】
<付記8>
前記提示処理部は、提示する前記施設各々について当該施設に合致する前記希望条件を入力したユーザーと当該施設に合致する前記拒絶条件を入力したユーザーとを識別可能に提示する、
付記1~7のいずれかに記載のイベント管理装置。
【0090】
<付記9>
複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定することと、
複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、
前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索することと、
前記施設の検索結果を提示することと、
を一又は複数のプロセッサに実行させるためのイベント管理プログラム。
【0091】
<付記10>
一又は複数のプロセッサにより、
複数の参加者が参加するイベントに関する情報を設定することと、
複数のユーザーから前記イベントで使用する施設の選定に関する希望条件及び拒絶条件を受け付けることと、
前記希望条件に合致する施設であって前記拒絶条件に合致しない施設を検索することと、
前記施設の検索結果を提示することと、
を実行するイベント管理方法。
【符号の説明】
【0092】
1 イベント管理システム
2 イベント管理装置
21 制御部
211 イベント設定処理部
212 受付処理部
213 検索処理部
214 提示処理部
3 ユーザー端末
4 施設端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8