(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052331
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】管理装置及び管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/38 20120101AFI20220328BHJP
G06Q 40/00 20120101ALI20220328BHJP
G06Q 20/06 20120101ALI20220328BHJP
【FI】
G06Q20/38 310
G06Q40/00
G06Q20/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020158653
(22)【出願日】2020-09-23
(71)【出願人】
【識別番号】519099416
【氏名又は名称】KING’S株式会社
(72)【発明者】
【氏名】玉木 秀樹
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA12
5L055AA71
5L055BB24
(57)【要約】
【課題】資産に対し、優れた資産安定性と流通性とを適切かつ産業上有利に付与することができる新規かつ有用な管理装置及び管理システムを提供する。
【解決手段】資産をブロックチェーン上に少なくともアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置と、前記資産を利用できる利用者のユーザー端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムにおいて、前記管理装置を、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段として機能させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する記憶手段を少なくとも有する管理装置であって、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記資産がデジタル通貨又は特典である請求項1記載の管理装置。
【請求項3】
前記資産がデジタル通貨である請求項1記載の管理装置。
【請求項4】
前記預金が外国預金である請求項1~3のいずれかに記載の管理装置。
【請求項5】
資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置と、前記資産を利用できる利用者のユーザー端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムであって、前記管理装置は、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特徴とする管理システム。
【請求項6】
前記資産がデジタル通貨又は特典である請求項5記載の管理システム。
【請求項7】
前記資産がデジタル通貨である請求項5記載の管理システム。
【請求項8】
前記預金が外国預金である請求項5~7のいずれかに記載の管理システム。
【請求項9】
前記管理装置は、さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段を有する請求項5~8のいずれかに記載の管理システム。
【請求項10】
前記管理装置は、前記ユーザー端末から前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を前記管理装置が受信すると、前記管理装置は、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出し、前記ユーザー端末に前記預金情報を送信する手段を有している請求項5~9のいずれかに記載の管理システム。
【請求項11】
前記ユーザー端末が、バーコード表示手段又はバーコード読み取り手段を有している請求項5~10のいずれかに記載の管理システム。
【請求項12】
資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置を、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段として機能させるプログラム。
【請求項13】
さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段として機能させる請求項12記載のプログラム。
【請求項14】
さらに、前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を受信すると、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出する手段として機能させる請求項12又は13に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理システム及びこれらに適用されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、商品の購入時等において電子マネーやポイントを付与することが行われている。電子マネーやポイントは、付与する際も通常、事務手数料等が発生せず、電子マネーやポイントを付与する側、付与される側の双方にとってもメリットの大きなものとなっている。そして、近年においては、電子マネーやポイント用の専用口座を用いて金融機関の管理サーバーにてポイントと貨幣とを交換できるように構成されたシステム等も検討されており(特許文献1)、デジタル通貨として、ますます利便性等の向上が図られている。
しかしながら、利便性が向上する一方で、インサイダー取引、マネーロンダリング、詐欺及びその他のデジタル通貨の悪用等の不正使用の問題があり、また、管理負担も大きく、管理手数料を取得する必要がある等の問題もあった。そのため、デジタル通貨の利便性を損なったり、管理負担を増やしたりすることなく、これら不正使用の問題等を解決する方策が待ち望まれていた。
【0003】
ところで、デジタル通貨は、ブロックチェーン技術の進展もあり、不正使用等の問題を解決するのに有用なものとなってきているが、資産安定性に乏しく、発行総量の規制等をしても根本的な解決にはならず、依然としてハイリスク・ハイリターンの資産として利用されている。近年においては、資産安定性を向上させる目的で、例えば、資産安定性に優れた法定通貨(米ドル)に基づき、デジタル通貨(デジタルドル)を発行すること等が検討されている(特許文献2)。
しかしながら、発行にかかる法定通貨の処分等の手間やその管理負担が膨大であり、また、法定通貨からデジタル通貨を発行することそのものに貨幣の流通を妨げる等の重大な問題があり、実現性にも乏しく、結局のところ、仮想通貨の流通性を満たすことが困難であり、このような方策も必ずしも満足のいくものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-9315号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2020/0151682号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、資産に対し、優れた資産安定性と流通性とを適切かつ産業上有利に付与することができる新規かつ有用な管理装置及び管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、金融資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する記憶手段を少なくとも有する管理装置であって、前記金融資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記金融資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有している管理装置を用いれば、資産に対し、優れた資産安定性と流通性とを適切かつ産業上有利に付与することができることを知見し、このような管理装置及び管理システムが、上記した従来の問題を一挙に解決できることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] 資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する記憶手段を少なくとも有する管理装置であって、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特徴とする管理装置。
[2] 前記資産がデジタル通貨又は特典である前記[1]記載の管理装置。
[3] 前記資産がデジタル通貨である前記[1]記載の管理装置。
[4] 前記預金が外国預金である前記[1]~[3]のいずれかに記載の管理装置。
[5] 資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置と、前記資産を利用できる利用者のユーザー端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムであって、前記管理装置は、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特徴とする管理システム。
[6] 前記資産がデジタル通貨又は特典である前記[5]記載の管理システム。
[7] 前記資産がデジタル通貨である前記[5]記載の管理システム。
[8] 前記預金が外国預金である前記[5]~[7]のいずれかに記載の管理システム。
[9] 前記管理装置は、さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段を有する前記[5]~[8]のいずれかに記載の管理システム。
[10] 前記管理装置は、前記ユーザー端末から前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を前記管理装置が受信すると、前記管理装置は、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出し、前記ユーザー端末に前記預金情報を送信する手段を有している前記[5]~[9]のいずれかに記載の管理システム。
[11] 前記ユーザー端末が、バーコード表示手段又はバーコード読み取り手段を有している前記[5]~[10]のいずれかに記載の管理システム。
[12] 資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置を、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段として機能させるプログラム。
[13] さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段として機能させる前記[12]記載のプログラム。
[14] さらに、前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を受信すると、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出する手段として機能させる前記[12]又は[13]に記載のプログラム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の管理装置及び管理システムによれば、資産に対し、優れた資産安定性と流通性とを適切かつ産業上有利に付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の管理システムの好適な実施態様の一例を示す図である。
【
図2】本発明において好適に用いられる利用者情報の一例を示す図である。
【
図3】本発明において好適に用いられるデジタル通貨取引情報の一例を示す図である。
【
図4】本発明において好適に用いられる割当預金変更情報の一例を示す図である。
【
図5】本発明において好適に用いられる資産情報の一例を示す図である。
【
図6】本発明においてユーザー端末のシステム構成の一例を、機能的ブロック図を用いて模式的に示す図である。
【
図7】本発明において好適に実施される資産の発行及び預金の割り当ての情報処理フローを模式的に示す図である。
【
図8】本発明において好適に実施される残高照会の情報処理フローを模式的に示す図である。
【
図9】本発明において好適に実施される送金処理の情報処理フローを模式的に示す図である。
【
図10】本発明において好適に用いられるユーザー端末に表示される送金画面の実施態様の一例を模式的に示す図である。
【
図11】本発明において好適に用いられるブロックチェーンの構成の一例を説明する図である。
【
図12】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を説明する図である。
【
図13】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を説明する図である。
【
図14】本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の管理装置は、資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する記憶手段を少なくとも有する管理装置であって、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特長とする。
【0011】
また、前記管理装置は、前記資産を利用できる利用者のユーザー端末と通信回線を介して通信可能に接続されて、管理システムとして好適に用いられ、このような管理システムも本発明に包含される。なお、本発明の管理システムは、資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置と、前記資産を利用できる利用者のユーザー端末とが通信回線を介して通信可能に接続されている管理システムであって、前記管理装置は、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段を有していることを特長とする。
【0012】
本発明においては、前記管理装置が、さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段を有するのが好ましい。また、本発明においては、前記管理装置が、前記ユーザー端末から前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を前記管理装置が受信すると、前記管理装置は、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出し、前記ユーザー端末に前記預金情報を送信する手段を有しているのが好ましい。これら好ましい範囲によれば、前記金融資産の資産安定性をより向上させることができるのみならず、前記金融資産の流通性をより良好なものとすることができ、さらには、前記実物資産の利活用をより促進することができる。
【0013】
「資産」は、ブロックチェーン上に少なくともアドレスとともに記憶できる資産であれば特に限定されず、金融資産等の公知の資産であってよい。
「金融資産」は、価額の多寡にかかわらず資産価値を有する資産のうち、前記実物資産を除いたものであって、ブロックチェーン上に少なくともアドレスとともに記憶することができるものであれば特に限定されず、公知のものであってよい。前記金融資産としては、例えば、デジタル化が可能な金融資産などが挙げられ、より具体的には、デジタル通貨、特典等が好適な例として挙げられる。本発明においては、前記金融資産がデジタル通貨であるのが通貨流通性をより優れたものにし、さらに、前記手段をより容易に行うことができるようになるので好ましい。
なお、「資産価値」は、例えば、価値交換媒体の単位あたりに含まれる価値(例えば、経済価値、交換価値、購買力等)の大きさを意味し、公知の価値交換媒体から常法に基づき適宜設定される価値であってよい。
【0014】
また、本発明において好適に用いられる「デジタル通貨」は、金融トランザクションを含むトランザクションに対する支払いの通貨として用いることが可能な価値の単位であれば特に限定されない。前記デジタル通貨は、通常、電子的に生成されてその中に格納される通貨であるが、法定通貨であってよく、暗号通貨であってもよい。なお、前記デジタル通貨には、ポイント、電子マネー、仮想通貨が含まれる。
【0015】
「アドレス」とは、ブロックチェーンネットワークにおいて例えば前記デジタル通貨を送受信する際に使用される英数字からなる識別子であり、公知のものであってよい。通常、前記デジタル通貨の移動元又は移動先を指定する際に用いられる。なお、前記アドレスは、秘密鍵と対応付けられているのが好ましく、秘密鍵とペアになる公開鍵から生成されるものであるのがより好ましく、秘密鍵に対応する公開鍵によって識別される暗号アドレスであるのが最も好ましい。
【0016】
「預金」とは、金融機関に開設された所定の口座に預けられている貨幣であれば特に限定されず、国内外であるか否か等は問わない。通常、前記預金が口座番号を有している。本発明においては、前記預金が、国内又は外国の金融機関に預けた国内又は外国の法定通貨であるのが好ましい。前記預金としては、例えば、当座預金、普通預金、定期預金、外貨預金、譲渡性預金などが挙げられる。本発明においては、前記預金が外国預金であるのが貨幣流通性をより優れたものとすることができるので好ましい。
【0017】
「利用者特定情報」は、前記資産の利用者を直接又は間接的に特定できる情報であれば特に限定されず、公知の利用者特定情報であってよい。前記利用者特定情報としては、例えば利用者ID等が挙げられる。本発明においては、前記利用者特定情報が、利用者IDとパスワードとを少なくとも含むのが好ましい。なお、前記利用者は、前記資産の利用資格を有する個人又は法人であってよく、前記資産の所有権の有無等については特に限定されない。
【0018】
「通信回線」は、特に限定されず、通信可能であれば無線回線であっても、有線回線であってもよいが、電話網又はインターネット網を含むことが、双方向で通信が行えるので好ましい。
【0019】
「ブロックチェーン」とは、所定の通信プロトコルに従って通信する2以上の情報処理装置によって構成されたブロックチェーンに関する情報を共有するネットワーク等をいう。ブロックチェーンの好適な一例としては、P2Pネットワーク等が挙げられる。
【0020】
前記第1の記憶手段は、前記資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶できれば特に限定されない。前記第1の記憶手段としては、例えば、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段が挙げられる。本発明においては、前記第1の記憶手段が、例えば
図5に示されるような資産情報のデータベースにて記憶する手段であるのが好ましい。なお、前記資産情報のデータベースとしては、例えば、
図5に示すように、発行日時、発行先ユーザーID、発行先アドレス、発行量、累積発行量、口座番号、割当預金額等を含むデータベースなどが挙げられる。
【0021】
前記第2の記憶手段は、前記アドレスに紐づけて、割り当てられた前記預金の割当預金額を記憶できれば特に限定されない。前記第2の記憶手段としては、例えば、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段が挙げられ、前記第1の記憶手段と同じであってよい。本発明においては、前記第2の記憶手段が、例えば
図5に示されるような資産情報のデータベースにて記憶する手段であるのが好ましい。なお、前記資産情報のデータベースとしては、例えば、
図5に示すように、発行日時、発行先ユーザーID、発行先アドレス、発行量、累積発行量、口座番号、割当預金額等を含むデータベースなどが挙げられる。
【0022】
本発明においては、前記管理装置が、例えば
図2に示すように、さらに、前記資産の利用者を特定する利用者特定情報に紐づけて、前記利用者が保有する前記資産の残高及び前記預金額を記憶する第3の記憶手段を含むのが好ましい。前記第3の記憶手段としては、例えば、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段が挙げられる。本発明においては、前記第3の記憶手段が、例えば
図2に示されるような利用者情報のデータベースにて記憶する手段であるのが好ましい。なお、前記利用者情報のデータベースとしては、例えば、
図2に示すように、ユーザーID、パスワード、生年月日、郵便番号、住所、デジタル通貨残高、割当預金額等を含むデータベースなどが挙げられる。
【0023】
また、本発明においては、前記管理装置が、資産取引情報のデータベースを有しているのが好ましく、このような資産取引情報のデータベースとしては、例えば
図3に示されるようなデジタル通貨取引情報のデータベースなどが挙げられる。なお、前記金融資産取引情報のデータベースとしては、より具体的に例えば、
図3に示すように、取引日時、ユーザーID、アドレス、取引種別、取引量、取引先アドレス等を含むデータベースなどが挙げられる。そして、本発明においては、前記資産取引情報のデータベースの更新に伴い、前記預金の割当先アドレスや割当預金額の変更を行うための割当預金変更情報のデータベースを有しているのが好ましい。このような割当預金変更情報のデータベースとしては、例えば、
図4に示すように、変更日時、変更先アドレス、変更元アドレス、口座番号、変更預金額等を含むデータベースなどが挙げられる。
【0024】
また、本発明においては、前記管理装置が、さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段を有するのが好ましいが、かかる割当て手段は、前記預金を、前記資産に割り当てることができれば特に限定されず、例えば、前記資産の資産価値を算出し、ついで、算出された資産価値と等価となるように、前記預金の預金額(以下「割当預金額」ともいう)を算出した後、前記割当預金額分の前記預金を割り当てる手段等が好適な例として挙げられる。なお、本発明においては、前記口座番号の預金残高から、前記預金の割当可能な預金額を算出して記憶し、前記割当可能な預金額の範囲で、前記預金を前記資産に割り当てるようにするのが好ましい。
【0025】
以下、本発明の管理システムの好適な態様をより具体的に説明するが、本発明はこれら具体例に限定されるものではない。
【0026】
図1は、前記管理システムの好適な実施態様の一例を模式的に示す。
図1の管理システムは、デジタル通貨を利用できる利用者のユーザー端末11と、前記管理装置(管理サーバー)12とがブロックチェーン19を含むネットワーク(通信回線)18を介してそれぞれ通信可能に接続されている。
【0027】
図1の管理装置(管理サーバー)12は、利用者情報、デジタル通貨取引情報、割当預金変更情報、アドレス及び割り当て預金情報を含む資産情報等を記憶手段にそれぞれ記憶している。
【0028】
前記利用者情報としては、例えば
図2に示されるデータベース等が挙げられる。
図2の利用者情報は、ユーザーID毎に、パスワード、生年月日、住所及びその郵便番号、金融資産残高又は割当預金額等が紐づけられている。なお、前記利用者としては、個人又は法人等が挙げられる。
【0029】
前記デジタル通貨取引情報としては、例えば
図3に示されるデータベース等が挙げられる。
図3のデジタル通貨取引情報は、取引日時毎に、ユーザーID、アドレス、取引種別、取引量又は取引先アドレス等が紐づけられている。
【0030】
前記割当預金変更情報としては、例えば
図4に示されるデータベース等が挙げられる。
図4の割当預金変更情報は、変更日時毎に、変更先アドレス、変更元アドレス、口座番号又は変更預金額等が紐づけられている。
【0031】
前記資産情報としては、例えば
図5に示されるデータベース等が挙げられる。
図5の資産情報は、発行日時毎に、発行先ユーザーID、発行先アドレス、発行量、累積発行量、前記預金の口座番号、前記預金の割当預金額等が紐づけられている。
【0032】
ユーザー端末11は、管理サーバー12と通信回線を介して通信可能に接続される端末であって、ユーザー端末11から前記金融資産に紐付けられている前記実物資産の照会要求を管理サーバー12が受信すると、管理サーバー12は、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記割当預金額を含む預金情報を抽出し、ユーザー端末11に前記預金情報を送信する手段を有しているのが好ましい。
【0033】
前記ユーザー端末11としては、例えば
図6に示すように、記憶部1101、処理部1102、入力部1103、出力部1104、表示部1105及び通信部1106を含んで構成されるもの等が好適な例として挙げられる。すなわち、前記ユーザー端末11は、サーバーやコンピュータの基本構成を備えていれば特に限定されず、例えば、利用者が法人である場合には、店舗又は営業店の管理サーバー、券売機又は金銭登録機等とすることもできる。本発明においては、前記ユーザー端末11が、管理サーバー12からブロックチェーン19のデータを部分的に受信して処理を行うSPVクライアントとして機能するのが好ましい。
【0034】
図6において、処理部1102は、CPU等の演算処理を行う手段を含む。処理部1102は、記憶部1101に記憶されている情報処理プログラム等を実行することによって、本実施の形態における前記資産等に関する情報処理を実現する。記憶部1101は、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶手段を含む。記憶部1101は、処理部1102とアクセス可能に接続され、各種処理に供されるデータ等を記憶する。入力部1103は、ユーザー端末11に情報を入力する手段を含む。入力部1103は、例えば、利用者から入力を受けるタッチパネルやキーボードを備える。また、入力部1103は、外部から情報を受け取るネットワークインターフェース等を含み、処理に供されるデータを受信する。出力部1104は、決済端末11で処理された情報を出力する手段を含む。出力部1104は、例えば、管理者に対して画像を呈示するディスプレイを備える。また、出力部1104は、通信回線18を介して、ユーザー端末11の外部へ情報等を送信するネットワークインターフェース等を含む。表示部1105は例えば、液晶ディスプレイ、ディスプレイパネルなどのディスプレイデバイスである。入力部1103と表示部1105とは、別体であってもよいし、一体化されたタッチパネルとして構成されてもよい。通信部1106は、例えば、通信インタフェースである。
【0035】
図7は、
図1の管理システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。かかる情報処理は、例えば
図6に示されるユーザー端末11の各機能が、CPUにて所定のプログラムを実行されることにより実行される。なお、管理装置12は、ユーザー端末11と各機能が同様であってよい。
利用者は、デジタル通貨を購入するため、ユーザー端末11から管理装置12にログイン認証を行う。具体的には、利用者はユーザー端末11を用いて、ユーザーID及びパスワード等からなるユーザー認証情報を管理装置12に送信する(S101)。管理装置12は、デジタル通貨の発行者によって直接又は他の業者等を介して管理運用されており、デジタル通貨情報を管理している。管理装置12は、ユーザー端末11からユーザー認証情報を受信すると、記憶している前記利用者情報を用いて認証確認を行う(S102)。認証確認の完了後、管理装置12は、認証確認結果をユーザー端末11に送信する(S103)。なお、ユーザー認証情報が、記憶している前記利用者情報と整合しない場合には、管理装置12は、認証確認においてエラーが生じたことを示すエラー情報をユーザー端末11に送信する。
【0036】
ユーザー端末11は、管理装置12から認証確認結果を受信すると、デジタル通貨購入画面を表示する(S104)。利用者は、デジタル通貨購入画面からデジタル通貨の購入分の数量等を指定して購入要求を利用者端末11を用いて、管理装置12に送信する(S105)。管理装置12は、ユーザー端末11から購入要求を受信すると、利用者の購入要求に基づいてデジタル通貨発行処理を行う(S106)。また、管理装置12は、発行するデジタル通貨の資産価値と数量から、発行分の価値を算出し、かかる価値と等価となるように割当預金額を算出し、算出された前記預金の割当預金額を、発行したデジタル通貨に割り当てる(S107)。なお、資産価値の評価には、交換レートではなく、例えば為替レート等を用いて、法定通貨ベースで行ってもよい。また、前記預金は、デジタル通貨の発行者の預金であってもよいし、なくてもよいが、前記預金がデジタル通貨の発行者の預金でない場合には、予め、前記の割り当てに関する包括契約を締結し、業務委託等でもって前記の割り当てを行えるようにしておくのが好ましい。管理装置12は、ユーザー端末11に、デジタル通貨発行完了及び預金の割り当て完了を送信する(S108)。なお、前記預金の割当ては、例えば前記資産情報に記憶されることにより行われる。また、管理装置12は、利用者の決済サーバー(図示せず)にデジタル通貨発行にかかる費用の決済要求を送信する(S109)。決済事業者の前記決済サーバーは、例えば金融機関の決済サーバーであり、管理装置12やユーザー端末11と通信回線18を介して通信可能に接続されている。前記決済サーバーは、管理装置12から決済要求を受信すると、利用者との契約等に基づいて決済処理に付す(S110)。かかる決済処理は常法に基づき実施され得る。決済処理が完了した後、前記決済サーバーは、管理装置12に対し、決済処理結果を送信し(S111)、また、ユーザー端末11に対しても決済処理結果を送信する(S112)。
上記のようにして前記資産を発行することにより、前記資産の流通性をより良好なものとするのみならず、前記資産の資産安定性をより優れたものにすることができ、また、前記実物資産の利活用もより促進され得る。
【0037】
図8は、
図1の管理システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。
利用者は、デジタル通貨等の残高照会するため、ユーザー端末11を用いて、ユーザーID及びパスワード等からなるユーザー認証情報を管理装置12に送信する(S201)。管理装置12は、ユーザー端末11からユーザー認証情報を受信すると、記憶している前記利用者情報を用いて認証確認を行う(S202)。認証確認の完了後、管理装置12は、認証確認結果をユーザー端末11に送信する(S203)。なお、ユーザー認証情報が、記憶している前記利用者情報と整合しない場合には、管理装置12は、認証確認においてエラーが生じたことを示すエラー情報をユーザー端末11に送信する。
管理装置12から認証確認結果を受信した後、ユーザー端末11から管理装置12に残高照会を送信する(S204)。管理装置12は、認証確認したユーザー端末11から残高照会を受信すると、利用者のデジタル通貨の残高を前記データベースから算出し(S205)、また、利用者に割り当てられている前記割当預金額の累計を算出し(S206)、算出されたデジタル通貨の残高と前記割当預金額の累計とを照会結果としてユーザー端末11に送信する(S207)。
【0038】
図9は、
図1の管理システムにおいて好適に実施される情報処理フローの一例を模式的に示す図である。
利用者は、デジタル通貨にて支払うため、ユーザー端末11を用いて、ユーザーID及びパスワード等からなるユーザー認証情報を管理装置12に送信する(S301)。管理装置12は、ユーザー端末11からユーザー認証情報を受信すると、記憶している前記利用者情報を用いて認証確認を行う(S302)。認証確認の完了後、管理装置12は、認証確認結果をユーザー端末11に送信する(S303)。なお、ユーザー認証情報が、記憶している前記利用者情報と整合しない場合には、管理装置12は、認証確認においてエラーが生じたことを示すエラー情報をユーザー端末11に送信する。
【0039】
管理装置12から認証確認結果を受信した後、ユーザー端末11は、デジタル通貨送金画面を利用者に表示する(S304)。デジタル通貨送金画面としては、例えば
図10に示すような画面等が好適な例として挙げられる。利用者は、ユーザー端末11を用いて、送金先アドレス及びデジタル通貨の金額等を指定し、送金処理を行うことにより、管理装置12に送金処理情報が送信される(S305)。管理装置12は、ユーザー端末11から送金処理情報を受信すると、前記送金処理情報をチェックし(S306)、前記送金処理情報の送金先アドレス及びデジタル通貨の金額等に基づき、前記預金の割り当て先を更新し(S307)、利用者の旧アドレスのデジタル通貨の残高及び割り当てられていた割当預金額の減算処理を行い(S308)、送金先の新アドレスのデジタル通貨の残高及び前記割当預金額の加算処理を行う(S309)。管理装置12は、送金処理が完了すると、送金処理結果をユーザー端末11に送信する(S310)。
【0040】
なお、
図10のデジタル通貨送金画面についてより具体的に説明する。
図10のデジタル通貨送金画面では、デジタル通貨残高51が前記割当預金額52とともに表示されている。そして、利用者が送金先アドレス及びデジタル通貨の金額等を指定する処理を、支払先のユーザー端末でもって省略できるようにバーコード53が表示されている。バーコード53は、支払先のユーザー端末が読み取ることにより、支払元のアドレス等が暗号化されており、デジタル通貨での支払い処理が実行されるように構成されている。このように構成することで、本発明の流通性をより優れたものとすることができる。なお、前記バーコードは、二次元バーコード等であってもよい。また、
図10のデジタル通貨送金画面では、二次元バーコード読取部54が表示されている。二次元バーコード読取部54のボタンを押下げることにより、二次元バーコードを読み取るスキャナーを作動することができるように構成されており、二次元バーコードをスキャナーで読み取ることにより、送金先のアドレス及び送金金額等を自動的に指定できるように構成されている。このように構成することにより、本発明の流通性をより優れたものとすることができる。また、本発明においては、送金処理に関わらず、前記した残高照会等についても同様にバーコードや二次元バーコード読取部等を利用することができる。そのため、本発明においては、前記ユーザー端末が、バーコード表示手段又はバーコード読み取り手段を有しているのが好ましい。
【0041】
ここで、本発明において好適に用いられるブロックチェーンについて説明する。本発明においては、ブロックは、前記資産(好ましくはデジタル通貨)に関する情報を含む取引データベースとして機能する。具体的には、各ブロックは、ダイジェストデータ及び取引に関する情報であるトランザクションのリストを含む。ダイジェストデータは、1つ前のブロックから算出された新たなハッシュ値を含む。すなわち、
図11に示すように、ブロックが1つ前のブロックに含まれる情報から算出されたハッシュ値を含むことによって、各ブロックがチェーンのように繋がった状態で取引データベース(ブロックチェーン)として記憶される。取引履歴データベースは、管理サーバーのみにて管理されるのではなく、ユーザー端末11等においても検証及び追加される。
【0042】
トランザクションは、前記資産(好ましくはデジタル通貨)の交換を記録するデータである。トランザクションは、インプット情報とアウトプット情報とを含む。インプット情報は、交換元となる利用者が取引対象となるデジタル通貨の交換を受けたときのトランザクションのアウトプット情報(トランザクションを特定する識別情報(トランザクションのハッシュ値や配列番号等))と、利用者がその前記資産(好ましくはデジタル通貨)を所有することを証明するための情報(当該アウトプットを使用する条件を満たすスクリプト等)を含む。アウトプット情報は、交換された前記資産(好ましくはデジタル通貨)の種類及び数、交換先を特定するアドレスにおいて交換された前記資産(好ましくはデジタル通貨)を使用するためのスクリプト等の情報を含む。
【0043】
図12は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションの構成の一例を示す。前記資産(好ましくはデジタル通貨)は、取引履歴、すなわち、前記資産(好ましくはデジタル通貨)が今まで経てきた取引のまとまりとして表現される。それぞれのトランザクション(通貨等の取引)では、前のトランザクションのハッシュ値や、新たな所有者の公開鍵を含み、元の所有者の暗号鍵によってデジタル署名されている。全てのトランザクションに関する情報は、P2Pネットワーク全体で共有される。このようにトランザクションを表現することで、元の所有者の許可なく、通貨等を本人以外が勝手に譲渡することはできず、また、第三者は、通貨の譲渡を客観的に確認できるといった利点を有する。
【0044】
図13は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのデータ構造の一例を示す。トランザクションのデータ構造は、「出力(出金する通貨)」と、「入力(入金に用いる通貨)」とを有している。送金には、相手に渡す前記資産(好ましくはデジタル通貨)及び宛先(アドレス)が必要であるが、それらを表現したものが出力である。自分に宛てられた通貨を使うか、又は誰かに送金するためには、過去のトランザクションの出力を参照しなければならず、それが今回のトランザクションにおける入力に相当する。一つのトランザクションにおいて、出力および入力はそれぞれ複数指定できる。任意の額の送金を行うためには、過去の自分宛のトランザクションの出力を集め、これから行う取引の入力として指定する必要がある。
【0045】
図14は、本発明において好適に用いられるブロックチェーンのトランザクションのスクリプトの一例を示す。
図14の前記資産(好ましくはデジタル通貨)では、スクリプトによって、入力元のアドレス及び出力元のアドレスを含むトランザクションが記述される。同図に示したトランザクションは、過去に利用者から自分宛に送金されたデジタル通貨を用いて、他の利用者宛てに所定の額面の通貨を送金することを意味している。トランザクションには、そのトランザクション固有のトランザクション識別子が付されており、通常、トランザクションのハッシュ値が用いられる。「OutputScript」には複数の出力が指定できるところ、「出力2」は、入力のデジタル署名を検証する通常の記述であるのに対し、「出力1」は、バイト配列を付加するための記述である。スクリプトでは、「OP_RETURN」というコードが用意されており、これは、一般的なプログラミングのreturnと同様、そこに来るとスクリプトをストップし、その出力の参照を許さない、とするものである。そして、「OP_RETURN」に続き、「OP_PUSHDATA」を用いてバイト配列を付加すれば、デジタル署名に悪影響を及ぼすことなく、「出力1」をバイト配列の記述欄として利用することができる。なお、「OP_PUSHDATA」を用いて付加できるバイト配列のバイト数には上限がある関係上、ファイルについてはハッシュ値を用い、テキストメッセージについては上限値を超えないことが条件となる。
【0046】
上記のように構成することで、資産をブロックチェーン上に少なくとも第1のアドレスとともに記憶する第1の記憶手段を少なくとも有する管理装置を、前記資産とは異なる預金の口座番号を、前記第1のアドレスに紐付けて記憶し、前記資産の前記第1のアドレスが第2のアドレスに変更された場合には、前記の変更に基づき、前記口座番号に紐付けられている前記第1のアドレスを前記第2のアドレスに変更する手段として機能させることができる。なお、本発明においては、さらに、前記第1のアドレスに紐付けられている口座番号の預金額に基づいて、前記資産に前記預金を割り当てる手段として機能させるのが好ましく、また、さらに、前記資産に紐付けられている前記預金の預金額の照会要求を受信すると、前記第2の記憶手段から前記資産に紐づけられている前記預金の預金額を含む預金情報を抽出する手段として機能させるのも好ましい。このような好ましい範囲によれば、前記資産の利活用をより促進させるのみならず、前記預金の利活用をもより促進させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の管理装置、管理システム又はこれらに適用されるプログラムは、資産及び預金の情報処理の利活用にとりわけ有用である。
【符号の説明】
【0048】
11 ユーザー端末
12 管理装置(管理サーバー)
18 通信回線
19 ブロックチェーン
51 デジタル通貨残高
52 割当量
53 バーコード
54 二次元バーコード読取部
1101 記憶部
1102 処理部
1103 入力部
1104 出力部
1105 表示部
1106 通信部