(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052406
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】携帯端末
(51)【国際特許分類】
H01M 50/20 20210101AFI20220328BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220328BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20220328BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
H01M2/10 E
H02J7/00 301B
H04M1/02 C
H05K5/03 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020158787
(22)【出願日】2020-09-23
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉川 奎太
【テーマコード(参考)】
4E360
5G503
5H040
5K023
【Fターム(参考)】
4E360AB42
4E360BA08
4E360BB16
4E360BB22
4E360BC03
4E360BC08
4E360BD05
4E360EA12
4E360EC05
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4E360EC13
4E360ED02
4E360ED03
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4E360ED23
4E360ED30
4E360FA02
4E360FA12
4E360GA04
4E360GA07
4E360GB46
4E360GC08
4E360GC14
5G503BA01
5G503BB01
5G503BB02
5G503FA03
5H040AA12
5H040AS12
5H040AT01
5H040AY02
5H040CC06
5H040CC14
5H040CC33
5H040CC44
5H040CC54
5K023AA08
5K023BB27
5K023LL04
5K023PP02
5K023PP12
(57)【要約】
【課題】本明細書は、ユーザの利便性を向上させる携帯端末を提供する。
【解決手段】筐体と電池収容部と蓋と第1突出部と第2突出部と1個の操作部とを備えている。第1突出部は、蓋を電池収容部に固定する第1固定位置と、蓋の固定を解除する第1解除位置と、の間で移動可能に構成されている。第2突出部は、電池収容部に固定する第2固定位置と、蓋の固定を解除する第2解除位置と、の間で移動可能に構成されている。蓋を電池収容部に固定するための固定操作が1個の操作部に行われる場合に、第1突出部が、第1解除位置から第1固定位置に移動するとともに、第2突出部が第2解除位置から第2固定位置に移動する。蓋の固定を解除するための解除操作が1個の操作部に行われる場合に、第1突出部が、第1固定位置から第1解除位置に移動するとともに、第2突出部が、第2固定位置から第2解除位置に移動する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末であって、
筐体と、
前記筐体の側面に形成されている窪みであって、前記携帯端末を駆動させる電池を収容する電池収容部と、
前記電池収容部を閉塞または開放する蓋と、
前記蓋に直交する方向から見て前記蓋の周縁の一部と重なって前記蓋を前記電池収容部に固定する第1固定位置と、前記蓋に直交する方向から見て前記周縁の一部から離間して前記蓋の固定を解除する第1解除位置と、の間で移動可能に構成されている第1突出部と、
前記蓋に直交する方向から見て前記蓋の周縁の一部と重なって前記蓋を前記電池収容部に固定する第2固定位置と、前記蓋に直交する方向から見て前記周縁の一部から離間して前記蓋の固定を解除する第2解除位置と、の間で移動可能に構成されている第2突出部と、
前記第1突出部および前記第2突出部を移動させるための1個の操作部と、を備えており、
前記蓋を前記電池収容部に固定するための固定操作が前記1個の操作部に行われる場合に、前記第1突出部が前記第1解除位置から前記第1固定位置に移動するとともに、前記第2突出部が前記第2解除位置から前記第2固定位置に移動し、
前記蓋の固定を解除するための解除操作が前記1個の操作部に行われる場合に、前記第1突出部が前記第1固定位置から前記第1解除位置に移動するとともに、前記第2突出部が前記第2固定位置から前記第2解除位置に移動する、携帯端末。
【請求項2】
前記第1突出部は、第1歯車に連動して回転するように構成されており、
前記第2突出部は、第2歯車に連動して回転するように構成されており、
前記1個の操作部は、操作歯車に連動して回転するように構成されており、
前記第1歯車は、前記操作歯車と噛み合っており、
前記第2歯車は、前記操作歯車および前記第1歯車のうちのいずれかと噛み合っており、
前記固定操作は、前記1個の操作部を特定方向に回転する操作を含み、
前記解除操作は、前記1個の操作部を前記特定方向とは反対の方向に回転する操作を含む、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記操作歯車の歯数と、前記第1歯車および前記第2歯車の歯数とが異なっている、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記第1突出部は、第1歯車に連動して回転するように構成されており、
前記第2突出部は、前記第1歯車と噛み合っている第2歯車に連動して回転するように構成されており、
前記1個の操作部は、前記第2歯車に連動して回転するように構成されており、
前記固定操作は、前記1個の操作部を特定方向に回転する操作を含み、
前記解除操作は、前記1個の操作部を前記特定方向とは反対の方向に回転する操作を含む、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記第1歯車が第1解除方向に回転することに連動して、前記第1突出部は前記第1固定位置から前記第1解除位置へ移動し、
前記第1歯車が前記第1解除方向とは反対の第1固定方向に回転することに連動して、前記第1突出部は、前記第1解除位置から前記第1固定位置へ移動し、
前記第2歯車が第2解除方向に回転することに連動して、前記第2突出部は、前記第2固定位置から前記第2解除位置へ移動し、
前記第2歯車が前記第2解除方向とは反対の第2固定方向に回転することに連動して、前記第2突出部は前記第2解除位置から前記第2固定位置へ移動し、
前記携帯端末に外部からの荷重が加わった場合に、前記第1歯車が前記第1解除方向に回転するのに対して前記第2歯車が前記第2固定方向に回転する、請求項2から4のいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記筐体には、
前記第1突出部を前記第1固定位置に保持する固定保持部と、
前記第1突出部を前記第1解除位置に保持する解除保持部と、が設けられている、請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯端末。
【請求項7】
前記筐体には、前記第1突出部を前記第1解除位置と前記第1固定位置との間で摺動させるとともに、前記第2突出部を前記第1解除位置と前記第1固定位置との間で摺動させる摺動部が設けられており、
前記1個の操作部は、前記第1突出部および前記第2突出部を摺動させるための操作部である、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項8】
前記筐体には、
前記第1突出部を前記第1固定位置に保持する固定保持部と、
前記第1突出部を前記第1解除位置に保持する解除保持部と、が設けられている、請求項7に記載の携帯端末。
【請求項9】
前記固定保持部は、前記第1突出部および前記第2突出部を摺動させる摺動方向に対して直交する直交方向に延びている凸部または凹部と、前記凸部または凹部と嵌合する嵌合部と、弾性部材と、で構成されており、
前記凸部または凹部は、前記第1固定位置において、前記1個の操作部が前記直交方向に押されることに連動して第1位置から第2位置に移動し、
前記第1位置では、前記凸部または凹部が前記嵌合部と嵌合するように前記弾性部材によって付勢されており、
前記第2位置では、前記凸部または凹部が前記嵌合部から離間しており、
前記解除操作は、前記1個の操作部を前記直交方向に押した後に、前記1個の操作部を前記摺動方向に摺動させる操作である、請求項8に記載の携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、電池を備える携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に携帯端末(例えば、電子機器)が開示されている。特許文献1の携帯端末は、筐体と、筐体の側面に設けられている窪みである電池収容部と、その電池収容部を閉塞または開放する蓋と、2個の突出部と、を備えている。2個の突出部は、蓋に直交する方向から見て蓋の周縁の一部と重なることで、蓋を電池収容部に固定する。また、2個の突出部は、蓋に直交する方向から見て蓋の周縁の一部から離間することで、蓋の固定を解除する。特許文献1の携帯端末は、2個の突出部によって蓋を電池収容部に固定することで、例えば携帯端末を落としてしまったとき等、携帯端末に外部から荷重が加えられた場合に、蓋が電池収容部から離脱することを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の携帯端末では、電池収容部を開放して内部から電池を取り出す場合に、ユーザは、2個の突出部のそれぞれを、別々に操作して蓋の固定を解除する。また、電池収容部内に電池を収容して電池収容部を閉塞する場合に、ユーザは、2個の突出部のそれぞれを、別々に操作して蓋を電池収容部に固定する。ユーザは、2回の操作を煩わしく感じ得る。本明細書では、ユーザの利便性を向上させる携帯端末を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書が開示する携帯端末は、筐体と、電池収容部と、蓋と、第1突出部と、第2突出部と、1個の操作部と、を備えている。電池収容部は、前記筐体の側面に形成されている窪みであって、前記携帯端末を駆動させる電池を収容する。蓋は、前記電池収容部を閉塞または開放する。第1突出部は、前記蓋に直交する方向から見て前記蓋の周縁の一部と重なって前記蓋を前記電池収容部に固定する第1固定位置と、前記蓋に直交する方向から見て前記周縁の一部から離間して前記蓋の固定を解除する第1解除位置と、の間で移動可能に構成されている。第2突出部は、前記蓋に直交する方向から見て前記蓋の周縁の一部と重なって前記蓋を前記電池収容部に固定する第2固定位置と、前記蓋に直交する方向から見て前記周縁の一部から離間して前記蓋の固定を解除する第2解除位置と、の間で移動可能に構成されている。1個の操作部は、前記第1突出部および前記第2突出部を移動させる。前記蓋を前記電池収容部に固定するための固定操作が前記1個の操作部に行われる場合に、前記第1突出部が、前記第1解除位置から前記第1固定位置に移動するとともに、前記第2突出部が前記第2解除位置から前記第2固定位置に移動する。前記蓋の固定を解除するための解除操作が前記1個の操作部に行われる場合に、前記第1突出部が、前記第1固定位置から前記第1解除位置に移動するとともに、前記第2突出部が、前記第2固定位置から前記第2解除位置に移動する。
【0006】
上述の携帯端末では、1個の操作部の固定操作により、第突出部が第1固定位置に移動するとともに、第2突出部が第2固定位置に移動する。これにより、第1突出部および第2突出部は、蓋を電池収容部に固定する。その結果、蓋は電池収容部を閉塞する。また、1個の操作部の解除操作により、第1突出部が第2解除位置に移動するとともに、第2突出部が第2解除位置に移動する。これにより、第1突出部および第2突出部は、蓋の固定を解除する。その結果、蓋は電池収容部を開放する。このように、本明細書が開示する携帯端末によれば、ユーザは、1個の操作部を操作することにより、2個の突出部を移動させることができる。その結果、2個の突出部のそれぞれを別々に操作する従来技術に比して、ユーザの利便性が向上する。
【0007】
上述の携帯端末では、前記第1突出部は、第1歯車に連動して回転するように構成されており、前記第2突出部は、第2歯車に連動して回転するように構成されていてもよい。その場合、前記1個の操作部は、操作歯車に連動して回転するように構成されており、前記第1歯車は、前記操作歯車と噛み合っており、前記第2歯車は、前記操作歯車および前記第1歯車のうちのいずれかと噛み合っていてもよい。前記固定操作は、前記1個の操作部を特定方向に回転する操作を含み、前記解除操作は、前記1個の操作部を前記特定方向とは反対の方向に回転する操作を含んでもよい。
【0008】
このような構成により、1個の操作部を回転させる操作により、第1突出部および第2突出部が回転して、蓋の固定および解除を行うことができる。
【0009】
上述した携帯端末では、前記操作歯車の歯数と、前記第1歯車および前記第2歯車の歯数とが異なっていてもよい。
【0010】
このような構成により、例えば第1歯車および第2歯車の歯数を操作歯車の歯数に比して多くすることで、操作歯車を回転させるトルクを低減することができる。また、例えば第1歯車および第2歯車の歯数を操作歯車の歯数に比して少なくすることで、第1突出部および第2突出部を移動させるための操作歯車の回転角度を小さくすることができる。すなわち、操作歯車の歯数と第1歯車および第2歯車の歯数とを変えることで、1個の操作部の操作性を調整することができる。
【0011】
上述した携帯端末では、前記第1突出部は、第1歯車に連動して回転するように構成されており、前記第2突出部は、前記第1歯車と噛み合っている第2歯車に連動して回転するように構成されていてもよい。その場合、前記1個の操作部は、前記第2歯車に連動して回転するように構成されており、前記固定操作は、前記1個の操作部を特定方向に回転する操作を含み、前記解除操作は、前記1個の操作部を前記特定方向とは反対の方向に回転する操作を含んでもよい。
【0012】
このような構成により、1個の操作部によって第2歯車を直接に回転させることができる。部品点数を低減することができる。
【0013】
上述した携帯端末では、前記第1歯車が第1解除方向に回転することに連動して、前記第1突出部は前記第1固定位置から前記第1解除位置へ移動してもよい。前記第1歯車が前記第1解除方向とは反対の第1固定方向に回転することに連動して、前記第1突出部は前記第1解除位置から前記第1固定位置へ移動してもよい。前記第2歯車が第2解除方向に回転することに連動して、前記第2突出部は前記第2固定位置から前記第2解除位置へ移動してもよい。前記第2歯車が前記第2解除方向とは反対の第2固定方向に回転することに連動して、前記第2突出部は前記第2解除位置から前記第2固定位置へ移動してもよい。前記携帯端末に外部からの荷重が加えられた場合に、前記第1歯車が前記第1解除方向に回転するのに対して前記第2歯車が前記第2固定方向に回転してもよい。
【0014】
このような構成により、携帯端末に外部から荷重が加えられた場合に、第1歯車の第1解除方向の回転を、第2歯車の第2固定方向の回転によって止めることができる。外部からの荷重によって2個の歯車がともに解除方向に回転することを防止することができる。外部からの荷重によって蓋が外れることを防止することができる。
【0015】
上述した携帯端末では、前記筐体には、前記第1突出部を前記第1固定位置に保持する固定保持部と、前記第1突出部を前記第1解除位置に保持する解除保持部と、が設けられていてもよい。
【0016】
このような構成により、ユーザが意図しない第1突出部の移動を防止することができる。
【0017】
上述した携帯端末では、前記筐体には、前記第1突出部を前記第1解除位置と前記第1固定位置との間で摺動させるとともに、前記第2突出部を前記第1解除位置と前記第1固定位置との間で摺動させる摺動部が設けられていてもよい。その場合、前記1個の操作部は、前記第1突出部および前記第2突出部を摺動させるための操作部であってもよい。
【0018】
このような構成により、1個の操作部を摺動させる操作により、第1突出部および第2突出部が摺動して、蓋の固定および解除を行うことができる。
【0019】
上述した携帯端末では、前記筐体には、前記第1突出部を前記第1固定位置に保持する固定保持部と、前記第1突出部を前記第1解除位置に保持する解除保持部と、が設けられていてもよい。
【0020】
このような構成により、ユーザが意図しない第1突出部の移動を防止することができる。
【0021】
上述した携帯端末では、前記固定保持部は、前記第1突出部および前記第2突出部を摺動させる摺動方向に対して直交する直交方向に延びている凸部または凹部と、前記凸部または凹部と嵌合する嵌合部と、弾性部材と、で構成されていてもよい。前記凸部または凹部は、前記第1固定位置において、前記1個の操作部が前記直交方向に押されることに連動して第1位置から第2位置に移動してもよい。前記第1位置では、前記凸部または凹部が前記嵌合部と嵌合するように前記弾性部材によって付勢されており、前記第2位置では、前記凸部または凹部が前記嵌合部から離間していてもよい。前記解除操作は、前記1個の操作部を前記直交方向に押した後に、前記1個の操作部を前記摺動方向に摺動させる操作であってもよい。
【0022】
弾性部材が凸部または凹部をそれらが嵌合部と嵌合する第1位置に付勢することで、ユーザの操作なしに凸部または凹部が嵌合部から離間して、第1突出部が移動してしまうことを防止することができる。また、1個の操作部を直交方向に押されることに連動して凸部または凹部が第2位置に移動することで、ユーザは、比較的簡単な操作で凸部または凹部と嵌合部との嵌合を解除することができる。
【0023】
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1実施例の携帯端末を裏側から見た背面図を示す。
【
図2】第1実施例の携帯端末が備えている蓋支持部周辺の拡大図およびその断面図を示す。
【
図3】第1実施例の携帯端末に外部からの荷重が加えられた場合の歯車の挙動を示す。
【
図4】第2実施例の携帯端末が備えている蓋支持部周辺の拡大図を示す。
【
図5】第3実施例の携帯端末が備えている蓋支持部周辺の拡大図を示す。
【
図6】第4実施例の携帯端末を裏側から見た背面図を示す。
【
図7】第4実施例が備えている蓋支持部周辺の拡大図であって、固定操作がされた第1ロック部および第2ロック部の状態を示す。
【
図8】第4実施例が備えている蓋支持部周辺の拡大図であって、解除操作がされた第1ロック部および第2ロック部の状態を示す。
【
図9】
図7の線IX-IXの線に沿った断面図を示す。
【
図10】
図9同様の断面図であって、解除操作がされている第1ロック部の状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0025】
(第1実施例)
(携帯端末の構成;
図1)
図1は、第1実施例の携帯端末10を裏側から見た形状を示している。携帯端末10は、ユーザによって携帯されて様々な場所で用いられる携帯型の情報読取端末である。携帯端末10は、筐体2と、読取り部4と、電池収容部8hと、蓋8と、蓋支持部20と、を備えている。筐体2は、主に樹脂で構成されており、携帯端末10の外形を構成する。なお、本明細書では、図中に示す座標のX軸方向が携帯端末10の長手方向に対応し、Y軸方向が幅方向に対応する。また、Z軸方向は、携帯端末10の表側と裏側とを結ぶ方向に対応する。本明細書では、図中に示す座標のX軸の正方向を、単に「根本側」と称することがあり、その反対側を、単に「先端側」と称することがある。また、
図1に示す座標のZ軸の正方向を、単に「裏側」と称することがあり、その反対側を、単に「表側」と称することがある。さらに、
図1に示す座標のY軸の正負のいずれかの方向を、単に、「幅方向」と称することがある。
【0026】
図1には示されていないが、筐体2は、携帯端末10の表側(すなわち、
図1の紙面奥側)の筐体と、
図1に示されている裏側の筐体と、その両筐体を固定するネジ6とで構成されている。筐体2は、先端側(すなわち、
図1の紙面上側)では、その幅が広がっている。筐体2の先端側には、読取り部4が配置されている。読取り部4は、バーコードや二次元コードなどの情報コードを光学的に読み取る。携帯端末10は、読取り部4で読み取った情報を、筐体2の表側に配置されているディスプレイ(図示省略)に表示する。また、携帯端末10は、読取り部4で読み取った情報を、所定の通信(例えばBluetooth(登録商標)に従った通信)によって外部に送信する。
【0027】
筐体2は、根本側(すなわち、
図1の紙面下側)では、その幅が先端側に比して狭い。ユーザは、筐体2の根本側を把持して携帯端末10を使用する。先端側に比して筐体2の根本側の幅を小さくすることで、ユーザが携帯端末10を把持しやすい。
【0028】
筐体2の根本側には、電池収容部8hが設けられている。電池収容部8hは、筐体2の裏側(すなわち、
図1の紙面手前側)に形成されている窪みである。電池収容部8hの裏側は、開放されている。電池収容部8hには、2本の乾電池9が収容されている。2本の乾電池9は、携帯端末10の長手方向(すなわち、X軸方向)に沿って電池収容部8h内に配置されている。2本の乾電池9は、携帯端末10の幅方向(すなわち、Y軸方向)に沿って並んでいる。2本の乾電池9は、携帯端末10を駆動させる電源である。なお、乾電池9の本数は、2本に限定されず、1本でもいいし、3本以上であってもよい。さらに、電池収容部8hに収容される電池は、乾電池9に限定されず、充電可能に構成されている扁平な二次電池(例えば、リチウムイオン電池)であってもよい。
【0029】
電池収容部8hの裏側(すなわち、
図1の紙面手前側)には、蓋8が配置されている。特に限定はされないが、蓋8も、筐体2と同材質の樹脂で構成されている。蓋8は、電池収容部8hを裏側から閉塞する蓋である。先に述べたように、
図1は、携帯端末10を裏側から見た形状を示している。別言すれば、
図1は、蓋8に直交する方向から携帯端末10を見た形状を示している。蓋8の根本側の端部には、さらに根本側に延びている2個の突起8tが設けられている。2個の突起8tは、電池収容部8hの根本側の縁の一部と重なるように延びている。図示は省略したが、2個の突起8tは、電池収容部8hの根本側の側面に設けられている溝に嵌合している。これにより、蓋8の根本側の端部が、電池収容部8hの根本側に固定される。
【0030】
さらに、蓋8の先端側の端部は、蓋支持部20によって電池収容部8hの先端側に固定されている。
図1に示されるように、蓋支持部20は、操作部22と、第1ロック部24と、第2ロック部26と、を備えている。操作部22の裏面側(すなわち、
図1の紙面手前側)には、操作レバー22Lが設けられている。ユーザは、操作レバー22Lを把持して、操作部22を回転させる。
【0031】
第1ロック部24および第2ロック部26は、蓋8を電池収容部8hに固定するための部位である。第1ロック部24には、第1突出部24sが設けられている。同様に、第2ロック部26には、第2突出部26sが設けられている。第1ロック部24および第2ロック部26によって蓋8が電池収容部8hに固定される場合に、第1突出部24sおよび第2突出部26sは、蓋8に向かって突出している。第1突出部24sおよび第2突出部26sは、蓋8の先端側の周縁の一部と重なっている。別言すれば、第1突出部24sおよび第2突出部26sは、蓋8の先端側の周縁の一部を裏側から覆っている。これにより、蓋8の先端側の端部は、第1突出部24sおよび第2突出部26sよりも裏側に移動せず、蓋8の先端側の端部が電池収容部8hに固定される。
【0032】
(蓋支持部20の詳細構造;
図2)
図2を参照して、蓋支持部20の動作について説明する。
図2(A)は、蓋支持部20周辺の拡大図である。
図2(B)は、
図2(A)に示される線IIB-IIBに沿った断面図である。操作部22は、上述した操作レバー22Lに加え、さらに、操作シャフト22aと、操作歯車22gと、を備えている。操作シャフト22aは、操作レバー22Lと操作歯車22gとを接続している。操作部22の操作レバー22Lが回転すると、連動して操作歯車22gも回転する。操作歯車22gと、後述する第1歯車24gおよび第2歯車26gとは、いわゆる平歯車であり、その周縁に歯が形成されている。なお、本明細書では、図を理解しやすくするため、各歯車が備えている歯の図示を省略している。また、
図2(A)に示されるように、第1歯車24gおよび第2歯車26gは、操作歯車22gに対してその径が大きい。第1歯車24gおよび第2歯車26gの歯数は、操作歯車22gの歯数の例えば2倍である。すなわち、操作歯車22gの歯数は、第1歯車24gおよび第2歯車26gの歯数と異なっている。操作歯車22gの歯数に比して第1歯車24gおよび第2歯車26gの歯数を多くすることで、ユーザが操作歯車22gの操作レバー22Lを回転させるトルクを低くすることができる。
【0033】
第1ロック部24は、第1シャフト24aと、第1歯車24gとを備えている。同様に、第2ロック部26は、第2シャフト26aと、第2歯車26gとを備えている。第1ロック部24と第2ロック部26とは、略同様の構造を有しているため、本明細書では、主に第1ロック部24について説明する。第1シャフト24aは、第1ロック部24と第1歯車24gとを接続している。先に述べたように、第1ロック部24には、第1突出部24sが設けられている。そのため、第1歯車24gが回転すると、連動して第1突出部24sも回転する。同様に、第2歯車26gが回転すると、連動して第2突出部26sも回転する。
【0034】
第1ロック部24は、さらに、第1ピン24pを備えている。第1ピン24pは、第1ロック部24によって蓋8が電池収容部8hに固定される場合に、Y軸の正方向(すなわち、
図2の紙面右方向)に延びている。第1ピン24pは、第1シャフト24aに固定されている。そのため、第1シャフト24aが回転すると、連動して第1ピン24pも回転する。特に限定はされないが、第1ピン24pも樹脂で構成されている。第1ピン24pの幅は、その先端ほど細くなっている。
【0035】
図2(A)に示されるように、筐体2の表側の面(すなわち、
図2(B)の紙面下面)には、第1ピン24pの先端を所定の位置に固定するための第1ピン保持部25が設けられている。第1ピン保持部25は、第1固定保持部25sと、第1解除保持部25cと、を備える。第1固定保持部25sと第1解除保持部25cは、その平面視において第1ロック部24を中心とした、X軸の正方向へと延びる円弧形状に並んでいる。第1ピン24pの先端は、2個の保持部25s、25cが並ぶ円弧形状を通過して延びている。第1固定保持部25sと第1解除保持部25cは、表側に延びる突起である。
【0036】
第2ロック部26も、樹脂製の第2ピン26pを備えている。第2ピン26pは、第1ピン24pとは反対側に延びているが、基本的な構造は第1ピン24pと同様である。筐体2の表側の面には、第2ピン26pの先端を所定の位置に固定するための第2ピン保持部27が設けられている。第2ピン保持部27は、第2固定保持部27sと第2解除保持部27cがX軸の負方向へと延びる円弧形状に並んでいるが、基本的な構造は第1ピン保持部25と同様である。
【0037】
図2(B)の第2ピン保持部27に特によく示されているように、第2ピン保持部27の第2固定保持部27sと第2解除保持部27cとは、第2ピン26p表側(すなわち、
図2(B)の紙面下側)の面よりもさらに表側に延びている。
図2(B)には示されていないが、第1固定保持部25sおよび第1解除保持部25cも、第1ピン24pよりも表側まで延びている。このため、第1ピン24pは、操作レバー22Lがユーザによって操作されていない場合には、第1固定保持部25sを超えて第1解除保持部25cに向かって(すなわち、矢印R24の方向に)回転しない。このように、第1ピン保持部25は、第1突出部24sの位置を保持する。そのため、ユーザが意図しない第1突出部34sの回転を防止することができる。なお、第2ピン保持部27も同様の構造を有しているため、説明を省略する。
【0038】
(蓋支持部20の動作;
図2)
図2(A)では、第1突出部24sおよび第2突出部26sは、蓋8の周縁の一部に重なっている。すなわち、
図2(A)では、第1突出部24sは、蓋8を電池収容部8hに固定する第1固定位置に配置されており、第2突出部26sは、蓋8を電池収容部8hに固定する第2固定位置に配置されている。
図2(A)では、第1突出部24sが第1固定位置に配置されている状態での第1ピン24pの位置を破線で示している。同様に、第2突出部26sが第2固定位置に配置されている状態での第2ピン26pの位置を破線で示している。
【0039】
図2(A)の破線に示されるように、操作歯車22gは、第1歯車24gおよび第2歯車26gと噛み合っている。そのため、ユーザの操作により、操作レバー22Lが矢印R22の方向に回転すると、操作シャフト22aで操作レバー22Lと接続されている操作歯車22gが矢印R22の方向に回転する。操作歯車22gの矢印R22の方向の回転に連動して、第1歯車24gが矢印R24の方向に回転するとともに、第2歯車26gが矢印R26の方向に回転する。第1歯車24gが矢印R24の方向に回転すると、連動して第1ピン24pが矢印R25の方向に回転する。その際、第1ピン24pの先端は、第1固定保持部25sに押し付けられる。先に述べたように、第1ピン24pは、樹脂で構成されており、その先端は、細くなっている。そのため、第1固定保持部25sに押し付けられると、第1ピン24pの先端が曲がるように弾性変形する。これにより、第1ピン24pは、第1固定保持部25sを超えて回転する。さらに、第1ピン24pは、第1解除保持部25cまで到達すると、同様に弾性変形して、第1解除保持部25cを超えて回転する。その結果、
図2(A)の二点鎖線で示されるように、第1ピン24pは、第1解除保持部25cの根本側(すなわち、
図2(A)の下側)まで回転する。これにより、第1ピン24pは、第1解除位置に保持される。また、第1ピン24pが第1解除保持部25cを超えたときに、第1ピン24pの先端の弾性変形が急激に復元する。この復元の際、第1ピン24pが振動する。第1ピン24pの振動は、第1シャフト24aおよび操作レバー22Lを介してユーザの指に伝達される。その結果、ユーザは、第1突出部24sが第1固定位置から第1解除位置へ移動したことを認識することができる。
【0040】
また、先に述べたように、第1歯車24gが矢印R24の方向に回転すると、連動して第1突出部24sが回転する。その際、第1突出部24sは、蓋8の周縁から離間するように回転する。すなわち、二点鎖線の第1突出部24sは、蓋8の周縁を裏側から覆っていない。二点鎖線の第1突出部24sは、蓋8の電池収容部8hへの固定を解除している。
図2(A)の二点鎖線の第1突出部24sは、第1解除位置に配置されている。このように、操作レバー22Lを矢印R22の方向に回転させることに連動して、第1歯車24gが矢印R24の方向に回転する。さらに、第1歯車24gの矢印R24の方向への回転に連動して、第1突出部24sは、第1固定位置から第1解除位置に移動する。すなわち、矢印R24の方向は、第1解除方向であり、その反対方向が、第1固定方向である。同様に、操作部22の操作レバー22Lを矢印R22の方向に回転させることに連動して、第2歯車26gが矢印R26の方向に回転する。さらに、第2歯車26gの矢印R26の方向への回転に連動して、第2突出部26sは、第2固定位置から第2解除位置に移動する。すなわち、矢印R26方向は、第2解除方向であり、その反対方向が、第2固定方向である。操作レバー22Lを矢印R22の方向に回転させることが、蓋8の電池収容部8hへの固定を解除する解除操作である。操作レバー22Lを矢印R22と反対方向に回転させることが、蓋8の電池収容部8hへ固定する固定操作である。このように、第1実施例の携帯端末10(
図1参照)では、操作歯車22gと、第1歯車24gおよび第2歯車26gとが噛み合っているため、1個の操作部22を回転させる操作により、2個の突出部24s、26sが回転して、蓋8の固定および解除を行うことができる。
【0041】
(外部から荷重が加えられた場合の各歯車の動作;
図3)
第1ロック部24の第1ピン24pは、第1ロック部24の中心24cからY軸の正方向(すなわち、
図3の紙面右方向)に延びている。そのため、第1ロック部24の重心24jは、第1ロック部24の回転の中心24cから距離D1だけ右側にずれる。また、第2ロック部26の第2ピン26pは、第2ロック部26の中心26cから、第1ピン24pの延びている方向の反対の方向に延びている。そのため、第2ロック部26の重心26jは、第2ロック部26の回転の中心26cから距離D2だけ左側にずれる。
図2(B)を参照して説明したように、第1ロック部24は、その中心24cを中心に回転する。第2ロック部26は、その中心26cを中心に回転する。
【0042】
携帯端末10(
図1参照)は、ユーザによって携帯されて使用される。そのため、ユーザが使用中に誤って携帯端末10を落としてしまうことがある。また、ユーザが使用中に作業台等と接触させてしまうことがある。その結果、携帯端末10の筐体2(
図1参照)には、様々な方向から荷重が加えられる。例えば、ユーザが携帯端末10を根本側(すなわち、
図3の紙面下側)から落としてしまった場合、
図3に示されるように、第1ロック部24の重心24jには、その慣性力により根本側に向かう方向の荷重が加えられる。その結果、第1ロック部24は、
図3の矢印R24(即ち第1解除方向)に示されるように、第1突出部24sを蓋8の周縁から離間させるように回転する。その結果、第1ロック部24の第1歯車24gは、操作歯車22gに対して、矢印R22の方向に回転するような力を加える。
【0043】
ユーザが携帯端末10を根本側(すなわち、
図3の紙面下側)から落としてしまった場合、第2ロック部26の重心26jにも、根本側に向かう方向の荷重が加えられる。その結果、第2ロック部26の第2歯車26gは、
図3の矢印R26(
図2参照)の反対方向の矢印R6(即ち第2固定方向)に示されるように、第2突出部26sを蓋8の周縁に近づけるように回転する。その結果、第2ロック部26の第2歯車26gは、操作歯車22gに対して、矢印R62の方向に回転するような力を加える。
【0044】
図3に示されるように、第1歯車24gが操作歯車22gを回転させる矢印R24の方向(すなわち、第1解除方向)と、第2歯車26gが操作歯車22gを回転させる矢印R62の方向(すなわち、第2固定方向)とは、互いに反対を向いている。そのため、2個の歯車24g、26gが操作歯車22gに加える力は、互いに打ち消し合う。その結果、ユーザが携帯端末10を根本側(すなわち、
図3の紙面下側)から落としてしまった場合であっても、操作歯車22gは回転しにくい。なお、
図3では、携帯端末10を根本側から落とした場合の各歯車の動きについて説明したが、例えば先端側(すなわち、
図4の紙面上側)から落とした場合には、第1歯車24gは矢印R24と反対方向に回転し、第2歯車26gは矢印R6と反対方向に回転する。すなわち、操作歯車22gは回転しにくい。このように、第1実施例の携帯端末10では、その外部から荷重が加えられた場合であっても、2個の歯車24g、26gがともに解除方向に回転することが防止される。すなわち、外部から荷重が加えられた場合であっても、第1実施例の携帯端末10では、蓋8の固定が解除されにくい。
【0045】
第1実施例と請求項の記載の対応関係を説明しておく。矢印R22の方向が、「特定方向とは反対の方向」の一例である。矢印R22の反対方向が、「特定方向」の一例である。
【0046】
(第2実施例;
図4)
第2実施例の携帯端末10aは、上述した第1実施例の蓋支持部20に代えて、蓋支持部30を備えている。
図4に示される第2実施例の蓋支持部30では、蓋支持部20とは異なり、操作歯車32gが第1歯車34gのみと噛み合っており、第2歯車36gとは噛み合っていない。第2歯車36gは、第1歯車34gと噛み合っている。例えば、操作歯車32gが矢印R32の方向に回転すると、第1歯車34gは、矢印R34方向に回転する。第1歯車34gが矢印R34方向に回転すると、第2歯車36gは、矢印R36の方向に回転する。
図4の二点鎖線に示されるように、第1歯車34gが矢印R34の方向に回転すると、第1突出部34sは、蓋8の周縁から離間するように移動する。同様に、第2歯車36gが矢印R36方向に回転すると、第2突出部36sは、蓋8の周縁から離間するように移動する。すなわち、矢印R34の方向が第1解除方向であり、その反対方向が第1固定方向である。矢印R36の方向が第2解除方向であり、その反対方向が第2固定方向である。このように、第2実施例の蓋支持部30でも、1個の操作部32を回転させる操作により、2個の突出部34s、36sが回転して、蓋8の固定および解除を行うことができる。
【0047】
第2実施例の第1ロック部34の第1ピン34pは、第1ロック部34によって蓋8が電池収容部8hに固定される場合に、先端側(すなわち、
図4の紙面上側)に延びている。第1ピン34pは、第1ピン保持部35を通過して延びている。同様に、第2ロック部36の第2ピン36pも、第2ロック部36によって蓋8が電池収容部8hに固定される場合に、先端側に延びており、第2ピン保持部37を通過して延びている。第2実施例の第1ピン保持部35および第2ピン保持部37とは、その配置は異なるものの、
図2(A)、(B)を参照して説明した第1実施例のピン保持部25、27と同様の構造である。
【0048】
図4に示されるように、第2実施例の第1ロック部34では、第1突出部34sと第1ピン34pとが、一直線上に延びている。同様に、第2実施例の第2ロック部36では、第2突出部36sと第2ピン36pとが、一直線上に延びている。第1突出部34sが蓋8の周縁の一部と重なる第1固定位置にある場合、第1ロック部34は、携帯端末10aの長手方向(すなわち、
図4の上下方向)に沿って延びている。同様に、第2突出部36sが第2固定位置にある場合、第2ロック部36は、携帯端末10aの長手方向に沿って延びている。すなわち、第1ロック部34および第2ロック部36は、それぞれの突出部が固定位置にある場合に、互いに平行に延びている。また、先に述べたように、第1ロック部34および第2ロック部36は、同じ構造を有している。そのため、第1ロック部34の回転中心からその重心までの距離と、第2ロック部36の回転中心からその重心までの距離とは、携帯端末10aの長手方向において、同じ距離となる。
【0049】
例えば、それぞれの突出部が固定位置にある状態で、ユーザが携帯端末10aをY軸の正方向側(すなわち、
図4の紙面右側)から落とした場合、第1ロック部34および第2ロック部36は、それぞれに生じる慣性力により同じ方向に回転しようとする。例えば、第1ロック部34が、矢印R34(すなわち、第1解除方向)に回転しようとした場合には、第2ロック部36は、矢印R36の反対方向(すなわち、第2固定方向)に回転しようとする。その結果、第1ロック部34の第1歯車34gと第2ロック部36の第2歯車36gとの回転は、互いに打ち消し合う。すなわち、第1歯車34gの第1解除方向の回転を、第2歯車36gの第2固定方向の回転により止めることができる。また、ユーザが携帯端末10aをY軸の負方向側(すなわち、
図4の紙面左側)から落とした場合は、第2ロック部36が矢印R36(すなわち、第2解除方向)に回転するが、第1ロック部34は、矢印R34の反対方向(すなわち、第1固定方向)に回転する。その結果、第2歯車36gの第2解除方向の回転を、第1歯車34gの第1固定方向の回転により止めることができる。このように、第2実施例の蓋支持部30では、外部から荷重が加えられた場合に、第1ロック部34および第2ロック部36を同じ方向に回転させることで、2個の歯車34g、36gがともに解除方向に回転することを防止することができる。
【0050】
第2実施例と請求項の記載の対応関係を説明しておく。矢印R32の方向が、「特定方向とは反対の方向」の一例である。矢印R32の反対方向が、「特定方向」の一例である。
【0051】
(第3実施例;
図5)
第3実施例の携帯端末10bは、上述した第2実施例の蓋支持部30に代えて、蓋支持部40を備えている。
図5に示される第3実施例の蓋支持部40は、上述した第1実施例、第2実施例とは異なり、第1ロック部44の第1歯車44gと、第2ロック部46の第2歯車46gとによって構成されている。第1ロック部44、第2ロック部46は、それぞれ、上述した第2実施例の第1ロック部34、第2ロック部36と同様の構造を有している。そのため、第1歯車44gに連動して、第1突出部44sが移動する。第2歯車46gに連動して、第2突出部46sが移動する。
図5に示されるように、第1歯車44gと、第2歯車46gとは、互いに噛み合っている。第1ロック部44には、第1操作レバー44Lが設けられており、第2ロック部46には、第2操作レバー46Lが設けられている。例えば、ユーザが第1ロック部44の第1操作レバー44Lを矢印R44の方向に回転させると、連動して第1歯車44gが矢印R44の方向に回転する。その結果、
図5の二点鎖線の第1突出部44sに示されるように、第1突出部44sは、蓋8の周縁から離間するように移動する。すなわち、矢印R44の方向が第1解除方向であり、その反対が第1固定方向である。第1歯車44gと噛み合っている第2歯車46gは、第1歯車44gが矢印R44の方向に回転すると、連動して矢印R46の方向に回転する。その結果、
図5の二点鎖線の第2突出部46sに示されるように、第2突出部46sは、蓋8の周縁から離間するように移動する。すなわち、矢印R46の方向が第2解除方向であり、その反対が第2固定方向である。第3実施例の蓋支持部40では、第1操作レバー44Lを矢印R44の方向に回転させることが、解除操作であり、その反対方向に回転させることが、固定操作である。さらに、第3実施例の蓋支持部40では、第2操作レバー46Lを矢印R46の方向に回転させた場合も、第1突出部44sは、矢印R44の方向(すなわち、第1解除方向)に連動して移動する。すなわち、第3実施例の蓋支持部40では、第2操作レバー46Lを矢印R46の方向に回転させることも、解除操作であり、その反対方向に回転させることも、固定操作である。このように、第3実施例の蓋支持部40では、第1ロック部44の第1操作レバー44Lと第2操作レバー46Lとのうちのいずれか一方の操作レバーを回転させる操作により、2個の突出部44s、46sが回転して、蓋8の固定および解除を行うことができる。
【0052】
また、
図4を参照して説明した第2実施例の第1ロック部34および第2ロック部36と同様に、第3実施例の第1ロック部44および第2ロック部46も、携帯端末10bの長手方向(すなわち、
図5の紙面上下方向)に延びている。また、第1ロック部44と第2ロック部46とは、同じ形状を有している。そのため、第2実施例の第1ロック部34および第2ロック部36と同様に、第3実施例の第1ロック部44および第2ロック部46は、外部から携帯端末10bに荷重が加えられた場合に、同じ方向に回転する。その結果、
図4を参照して説明したように、外部から携帯端末10bに荷重が加えられた場合に、第1ロック部44の第1歯車44gと第2ロック部46の第2歯車46gとは、互いの回転を打ち消し合う。このように、第3実施例の蓋支持部40では、2個の歯車がともに解除方向に回転することを防止することができる。
【0053】
第3実施例と請求項の記載の対応関係を説明しておく。矢印R44、R46の方向が、「特定方向とは反対の方向」の一例である。矢印R44、R46の反対方向が、「特定方向」の一例である。
【0054】
(第4実施例;
図6~10)
図6に示される第4実施例の携帯端末10cには、上述した歯車により構成されている蓋支持部(例えば20)に代えて、摺動部52を備えている蓋支持部50が設けられている。蓋支持部50は、摺動部52に加え、さらに、第1ロック部54と、第2ロック部56と、を備えている。摺動部52は、筐体2aの裏側(すなわち、
図6の紙面手前側)に設けられている開口である。摺動部52は、矩形形状を有している。摺動部52の内部には、第1ロック部54と第2ロック部56とが携帯端末10cの幅方向(すなわち、
図6の紙面左右方向)に隣接して配置されている。
図7~10に示されるように、第1ロック部54は、第1突出部54sと、第1操作ボタン54pと、第1ベース部54bと、第1凸部54tと、第1コイルバネ54fと、を備えている。同様に、第2ロック部56は、第2突出部56sと、第2操作ボタン56pと、第2ベース部56bと、第2凸部56tと、第2コイルバネ56fと、を備えている。詳細は
図9を参照して説明するが、蓋8に向かって突出している第1突出部54sと第2突出部56sは、筐体2aおよび蓋8によって裏側(すなわち、
図6の紙面手前側)から覆われているため、
図6、7では破線で示されている。なお、第4実施例の携帯端末10cは、蓋支持部50以外においては、
図1を参照して説明した携帯端末10と同様であるため説明を省略する。また、第1ロック部54と第2ロック部56とは同様の構造を有しているため、本明細書では、主に第1ロック部54について説明する。
【0055】
図7では、第1ロック部54の第1突出部54sは、蓋8の周縁の一部と重なっている。
図9に示されるように、第4実施例の蓋8aは、先端側(すなわち、
図9の紙面右側)の端部に溝8sを備えている。溝8sには、第1突出部54sが挿入される。このため、蓋8aは、裏側(すなわち、
図9の紙面上側)に外れない。
図7および
図9に記載されている第1突出部54sは、第1固定位置に配置されている。同様に、
図7に記載されている第2突出部56sは、第2固定位置に配置されている。
【0056】
図8では、第1ロック部54の第1突出部54sは、蓋8aの周縁の一部から離間している。すなわち、
図8に記載されている第1突出部54sは、蓋8aの溝8s(
図9参照)から離間している。このため、蓋8aは、裏側に取り外すことができる。
図8に記載されている第1突出部54sは、第1解除位置に配置されている。同様に、
図8に記載されている第2突出部56sは、第2解除位置に配置されている。
【0057】
(第4実施例の携帯端末の操作方法;
図6~10)
第1ロック部54の第1操作ボタン54pの裏側の面(すなわち、
図6の紙面手前側)には、第1窪み54rが形成されている。
図9に示されるように、第1窪み54rは、円弧上に窪んでいる。第1窪み54rは、第1操作ボタン54pの長手方向の中央部の第2ロック部56側で最も深く窪んでいる。
図7、8に示されるように、第2ロック部56の第2操作ボタン56pにも、第2窪み56rが設けられている。第1ロック部54の第1窪み54rと第2ロック部56の第2窪み56rとは、隣接して配置されているとともに、互いに携帯端末10cの幅方向(すなわち、
図6の紙面左右方向)で対称となるように形成されている。第1ロック部54と第2ロック部56とが携帯端末10cの長手方向(すなわち、
図6の紙面上下方向)で揃うように配置されると、第1窪み54rと第2窪み56rとは、一つの円形の窪みを形成する。ユーザは、一つの円形となった第1窪み54rおよび第2窪み56rを跨ぐように指を配置して、第1ロック部54および第2ロック部56を操作する。例えば、
図7に示されるように、それぞれの固定位置に配置されている第1ロック部54および第2ロック部56を、それぞれの解除位置に操作する場合には、ユーザは、第1窪み54rおよび第2窪み56rを跨ぐ指を
図7の矢印S1の方向に移動させる。これにより、第1ロック部54および第2ロック部56は、同時に矢印S1の方向に移動する。その結果、第1突出部54sおよび第2突出部56sは、それぞれ、
図8に示す第1、第2解除位置に移動する。第4実施例の携帯端末10c(
図6参照)では、第1窪み54rおよび第2窪み56rを跨ぐ指を矢印S1の方向に移動させることが、解除操作である。
【0058】
図8に示されるように、それぞれの解除位置に配置されている第1ロック部54および第2ロック部56を、それぞれの固定位置に操作する場合には、ユーザは、第1窪み54rおよび第2窪み56rを跨ぐ指を、
図8の矢印S2の方向に移動させる。これにより、第1ロック部54および第2ロック部56は、同時に矢印S2の方向に移動する。その結果、第1突出部54sおよび第2突出部56sは、それぞれ、
図7に示す第1、第2固定位置に移動する。第4実施例の携帯端末10cでは、第1窪み54rおよび第2窪み56rを跨ぐ指を矢印S2の方向に移動させることが、固定操作である。矢印S1およびS2の方向が、摺動方向である。第4実施例の携帯端末10cでは、第1窪み54rおよび第2窪み56rが、1個の操作部を構成している。このように、第4実施例の携帯端末10cでは、第1窪み54rおよび第2窪み56rによって構成される1個の操作部を摺動させる操作により、2個の突出部54s、56sが摺動して、蓋8aの固定および解除を行うことができる。なお、第1ロック部54と第2ロック部56とは、それぞれ、別々に摺動してもよい。
【0059】
(第4実施例の蓋支持部50の詳細構造;
図9、10)
特に
図9によく示されるように、第1ベース部54bは、筐体2aの表側(すなわち、
図9の紙面下側)に配置されている。第1ロック部54では、第1操作ボタン54pの一部が摺動部52から露出しており、第1ベース部54bが筐体2aに覆われている。第1ロック部54の第1操作ボタン54pと、第1ベース部54bと、第1凸部54tとは、一体で形成されている。第1凸部54tは、第1ベース部54bの裏側(すなわち、
図9の紙面上側)の面から筐体2aに向かって延びている。第1凸部54tの側面は、上述した摺動方向に対して直交する方向に延びている。
図9に示されるように、筐体2aの表側の面には、固定嵌合溝60sと、解除嵌合溝60cとが設けられている。固定嵌合溝60sおよび解除嵌合溝60cは、凹部である。
図7、8に示されるように、固定嵌合溝60sおよび解除嵌合溝60cは、幅方向において摺動部52の両側に配置されている。
図9に示されるように、固定嵌合溝60sに第1凸部54tが嵌合することで、第1凸部54tの側面と、固定嵌合溝60sの側面とが対向する。その結果、第1ロック部54は、摺動方向に移動しない。すなわち、第1突出部54sが第1固定位置に保持される。同様に、
図8を参照して説明したように、第1ロック部54が解除位置に移動した場合には、第1凸部54tは、解除嵌合溝60cに嵌合することで、第1突出部54sが第1解除位置に保持される。
【0060】
また、第1コイルバネ54fは、第1ベース部54bと、第1突出部54sとの間に配置されている。第1コイルバネ54fは、第1ベース部54bの表側(すなわち、ち第1凸部54tの反対側)に配置されている。第1コイルバネ54fは、第1ベース部54bと第1突出部54sとを接続している。第1コイルバネ54fは、摺動方向に対して直交する方向に変形可能な弾性部材である。第1コイルバネ54fは、その弾性力F1によって、第1ベース部54bを筐体2aの表側(すなわち、
図9の紙面下側)の面に押し付ける。すなわち、第1コイルバネ54fは、第1凸部54tが固定嵌合溝60sと対向するように付勢する。これにより、ユーザの操作なく、第1凸部54tが固定嵌合溝60sから離間することを防止する。
【0061】
第1ロック部54の固定位置への保持を解除する際、ユーザは、第1コイルバネ54fの弾性力F1に抗って、第1操作ボタン54pを
図9の矢印P1の方向に押し付ける。これにより、第1コイルバネ54fが弾性変形し、第1ベース部54bが第1突出部54sに向かって移動する。その結果、第1凸部54tは、固定嵌合溝60sから離間する。これにより、第1凸部54tの側面は、固定嵌合溝60sと対向しなくなる。
図10に示されるように、ユーザは、第1操作ボタン54pを矢印P1の方向に押し付けた状態で、第1ロック部54を矢印S1の方向に摺動させる。これにより、第1突出部54sは、蓋8aの溝8sから離間する方向に移動する。ユーザは、第1操作ボタン54pを矢印P1の方向に押し付けるという比較的簡単な動作により、第1凸部54tと固定嵌合溝60sとの嵌合を解除することができる。
【0062】
その後、ユーザは、摺動部52の先端側(すなわち、
図10の紙面右側)の縁と、第1ロック部54の先端側の側面が当接するまで第1ロック部54を矢印S1の方向に摺動させる。摺動部52の先端側の縁と第1ロック部54の先端側の側面とが当接すると、ユーザは、その指を第1操作ボタン54pから離す。これにより、第1コイルバネ54fは、その弾性力F1(
図9参照)によって、第1ベース部54bの第1凸部54tが筐体2aの解除嵌合溝60cと嵌合するように付勢する。その結果、第1凸部54tの側面が、解除嵌合溝60cの側面と対向する。これにより、第1凸部54tが解除嵌合溝60cから離間することを防止する。このように、第4実施例の携帯端末10c(
図6参照)では、第1コイルバネ54fによって第1凸部54tが固定嵌合溝60s、解除嵌合溝60cと嵌合するように第1凸部54tを付勢することで、ユーザの操作なく、第1ロック部54、第2ロック部56が摺動することを防止する。
【0063】
第4実施例と請求項の記載の対応関係を説明しておく。第1コイルバネ54f、第2コイルバネ56fが、それぞれ「弾性部材」の一例である。固定嵌合溝60sが、「嵌合部」の一例である。第1凸部54tが固定嵌合溝60sに嵌合されている
図9の状態が、「第1位置」の一例である。第1凸部54tが固定嵌合溝60sから離間している
図10の状態が、「第2位置」の一例である。
【0064】
以上、本明細書で開示する技術の具体例を説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0065】
(変形例1)上述した第1実施例の携帯端末10では、操作歯車22gの歯数と、第1歯車24gおよび第2歯車26gとの歯数が異なっていたが、変形例1では、同じ歯数であってもよい。また、さらなる変形例では、操作歯車22gの歯数の方が第1歯車24gおよび第2歯車26gの歯数よりも多くてもよい。
【0066】
(変形例2)上述した第2実施例の蓋支持部30の操作部32は、携帯端末10の幅方向で、第1ロック部34と第2ロック部36の間に配置されているが、変形例2では、例えば、操作部32は、幅方向で第1ロック部34よりも外側(すなわち、
図4の紙面右側)に配置されてもよい。操作歯車32gと第1歯車34gとが噛み合っていれば、操作部32の位置は限定されない。
【0067】
(変形例3)上述した第1実施例では、第1ピン保持部25は、第1突出部24sを第1固定位置に保持する第1固定保持部25sと、第1突出部24sを第1解除位置に保持する第1解除保持部25cとを備えている。しかしながら、変形例3では、第1ピン保持部25を備えなくてもよい。さらなる変形例では、第1ピン保持部25は、例えば、第1固定保持部25sのみを備えてもよい。
【0068】
(変形例4)上述した第4実施例の携帯端末10cでは、2個の操作ボタン54p、56pのそれぞれに形成されている窪みが1個の操作部を構成している。変形例4では、2個の操作ボタン54p、56pのそれぞれにレバーが形成されており、一直線に並ぶ2本のレバーが1個の操作部を構成してもよい。また、さらなる変形例では、別部品の1個の操作部を、2個の突出部54s、56sに接続してもよい。その場合、別部品の1個の操作部の操作に連動して、2個の突出部54s、56sが摺動する構造であってもよい。
【0069】
(変形例5)上述した第4実施例では、第1凸部54tは、筐体2aに向かって突出していたが、変形例5では、第1凸部54tは、第1ベース部54bに設けられている溝(すなわち、凹部)であってもよい。その場合、筐体2a側に、溝である第1凸部54tに向かって突出する凸部が設けられていてもよい。また、さらなる変形例では、第1凸部54t、固定嵌合溝60sおよび解除嵌合溝60cを備えなくてもよい。
【0070】
(変形例6)上述した第4実施例では、第1凸部54tは、摺動方向(すなわち、
図9の紙面左右方向)の両側に、摺動方向に対して直交する直交方向に延びている壁面を備えている。しかしながら、変形例6では、第1凸部54tは、摺動方向の第1解除位置側にのみ壁面を備える段差であってもよい。その場合、固定嵌合溝60sは、段差に対向する壁面を備えていればよい。これにより、第1突出部54sは、第1固定位置に保持されるため、ユーザの操作なく、第1突出部54sが第1固定位置から第1解除位置に移動することを防止することができる。
【0071】
(変形例7)上述した第4実施例では、第1コイルバネ54fは、第1ベース部54bと第1突出部54sとの間に配置されている。変形例7では、第1突出部54sとその表側(すなわち、
図9の紙面下側)に配置されている構造物との間に配置されてもよい。また、第1コイルバネ54fを採用しない構造としてもよく、コイルバネ以外の弾性部材(例えば、板バネ等)を採用してもよい。
【0072】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0073】
2 :筐体
4 :読取り部
6 :ネジ
8 :蓋
8h :電池収容部
8s :溝
8t :突起
9 :乾電池
10、10a、10b、10c :携帯端末
20、30、40、50 :蓋支持部
22、32 :操作部
22L :操作レバー
22g、32g :操作歯車
22a :操作シャフト
24、34、44、54 :第1ロック部
24a :第1シャフト
24c :中心
24g、34g、44g :第1歯車
24j :重心
24p、34p、 :第1ピン
24s、34s、44s、54s :第1突出部
25、35、 :第1ピン保持部
25c :第1解除保持部
25s :第1固定保持部
26、36、46、56 :第2ロック部
26a :第2シャフト
26c :中心
26g、36g、46g :第2歯車
26j :重心
26p、36p :第2ピン
26s、36s、46s、56s :第2突出部
27、37、 :第2ピン保持部
27c :第2解除保持部
27s :第2固定保持部
44L :第1操作レバー
46L :第2操作レバー
52 :摺動部
54b :第1ベース部
54f :第1コイルバネ
54p :第1操作ボタン
54t :第1凸部
56b :第2ベース部
56f :第2コイルバネ
56p :第2操作ボタン
56t :第2凸部
60s :固定嵌合溝
60c :解除嵌合溝