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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052670
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】マスク装置
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/11 20060101AFI20220328BHJP
   A42B 1/018 20210101ALI20220328BHJP
   A42B 1/24 20210101ALI20220328BHJP
   A62B 18/02 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
A41D13/11 Z
A42B1/18 B
A42B1/24 Z
A62B18/02 A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159185
(22)【出願日】2020-09-23
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-01
(71)【出願人】
【識別番号】520369490
【氏名又は名称】持田 伸幸
(71)【出願人】
【識別番号】520369504
【氏名又は名称】持田 絵美
(74)【代理人】
【識別番号】100166187
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】持田 伸幸
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA06
2E185CC32
(57)【要約】
【課題】 日常において容易に装着可能なマスク装置を提供する。
【解決手段】 バンド11と、バンド11に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間Sを隔てて顔面Fを覆うフェイスシールド51と、外部の空気を顔前空間Sに供給する軸流ファン122と、軸流ファン122の電源であるバッテリ141と、軸流ファン122に向かう空気を洗浄するフィルタ111と、を備える。また、バンド11の前側に配置される鍔部12と、バンド11に跳ね上げ可能に取り付けられ、フェイスシールド51に固定されたアーム71と、顔前空間Sに吹き出す空気を整流するルーバー151と、を備え、鍔部12は、バンド11に固定されると共に、ルーバー151の取り付けられる取付孔14aを有し、軸流ファン122は、鍔部12に固定されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンド又は織物製の帽子からなり頭部に装着される頭部装着体と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間を隔てて顔面を覆うフェイスシールドと、
外部の空気を前記顔前空間に供給する空気供給装置と、
前記空気供給装置の電源と、
前記空気供給装置に向かう空気を洗浄するフィルタと、
を備える
ことを特徴とするマスク装置。
【請求項2】
前記頭部装着体の少なくとも前側に配置される鍔部と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、前記フェイスシールドに固定されたアームと、
前記顔前空間に吹き出す空気を整流するルーバーと、
を備え、
前記鍔部は、前記頭部装着体に固定されると共に、前記ルーバーの取り付けられる取付孔を有し、
前記空気供給装置は、前記鍔部に固定されている
ことを特徴とする請求項1に記載のマスク装置。
【請求項3】
前記電源は、前記空気供給装置から前記顔前空間に向かう空気が通流する流路に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスク装置。
【請求項4】
マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材を備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマスク装置。
【請求項5】
前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、
マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接する
ことを特徴する請求項4に記載のマスク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ABS樹脂製のヘルメット本体に顔面を覆うバイザーを備える産業用(工場用)の防薬・防塵用安全ヘルメットが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2-106435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば、2020年のコロナ禍におけるウイルス感染の防止や、花粉、PM2.5の吸入を防止するために、特許文献1の防薬・防塵用安全ヘルメットは大きすぎ、日常生活において装着するには不向きであった。
【0005】
そこで、本発明は、日常において容易に装着可能なマスク装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、バンド又は織物製の帽子からなり頭部に装着される頭部装着体と、前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間を隔てて顔面を覆うフェイスシールドと、外部の空気を前記顔前空間に供給する空気供給装置と、前記空気供給装置の電源と、前記空気供給装置に向かう空気を洗浄するフィルタと、を備えることを特徴とするマスク装置である。
【0007】
このような構成によれば、頭部装着体は、バンド又は織物製の帽子から構成されているので、ABS樹脂製のヘルメット本体に対して、軽量かつ簡易である。したがって、頭部装着体を頭部に容易に装着でき、そして、マスク装置を日常において容易に装着できる。また、マスク時にフェイスシールドが顔前空間を隔てて顔面を覆うので、ウイルス、花粉、PM2.5等が顔前空間に侵入し難くなり、ウイルス感染等を防止できる。さらに、電源からの電力で駆動する空気供給装置が、フィルタで洗浄された外部の空気を顔前空間に供給できる。
【0008】
また、前記頭部装着体の少なくとも前側に配置される鍔部と、前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、前記フェイスシールドに固定されたアームと、前記顔前空間に吹き出す空気を整流するルーバーと、を備え、前記鍔部は、前記頭部装着体に固定されると共に、前記ルーバーの取り付けられる取付孔を有し、前記空気供給装置は、前記鍔部に固定されている構成としてもよい。
【0009】
このような構成によれば、フェイスシールドはアームに固定されているので、フェイスシールドがアームを介して頭部装着体に対して跳ね上げ可能となる。そして、ルーバーによって、顔前空間に吹き出す空気を整流できる。また、鍔部は頭部装着体に固定され、空気供給装置は鍔部に固定されているので、空気供給装置が跳ね上がることはない。これにより、空気供給装置は、頭部に近づき難くなり、頭髪の巻き込み等が防止され易くなる。
【0010】
また、前記電源は、前記空気供給装置から前記顔前空間に向かう空気が通流する流路に配置されている構成としてもよい。
【0011】
このような構成によれば、空気供給装置から顔前空間に向かう空気によって、電源を冷却できる。
【0012】
また、マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材を備える構成としてもよい。
【0013】
このような構成によれば、マスク時に、シール部材がフェイスシールドと顔面との間をシールするので、顔前空間をシールできる。
【0014】
また、前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接する構成としてもよい。
【0015】
このような構成によれば、マスク時に、フェイスシールドが枠体に当接し、そして、布状のシール布が枠体と顔面との間をシールするので、顔前空間をシールできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、日常において容易に装着可能なマスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態に係るマスク装置の斜視図であり、マスク時(フェイスシールドの使用時)を示している。
図2】第1実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、マスク時を示している。
図3】第1実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時(フェイスシールドの非使用時)を示している。
図4】第1実施形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの断面図(図1のX1-X1線断面図)である。
図5】第1実施形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの分解斜視図である。
図6】第2実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、マスク時を示している。
図7】第2実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時を示している。
図8】第3実施形態に係るマスク装置の左斜視図であり、マスク時を示している。
図9】第3実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時を示している。
図10】第3実施形態に係るマスク装置の平面図あり、マスク時を示している。
図11】第4実施形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
≪第1実施形態≫
本発明の第1実施形態について、図1図5を参照して説明する。ここで、図1の「前、後、左、右、上、下」を基準として説明する。
【0019】
≪マスク装置の構成≫
マスク装置1は、人間の頭部に装着され、フェイスシールド51が顔前空間Sを隔てて顔面Fを覆うことで、ウイルス等を遮断し、感染等を防止する装置である。顔前空間Sは、マスク時に、フェイスシールド51と顔面Fと間に形成される空間である。マスク装置1は、バンド11と、鍔部12と、フェイスシールド51と、シール部材61と、2本のアーム71、71と、ファンユニット101と、を備えている。
【0020】
<バンド>
バンド11は、長尺である布製の帯状体であって、人間の頭部に卷回されることで頭部に装着される頭部装着体である(図1図3参照)。バンド11には、頭部の大きさに対応して、長さを調整するための図示しないバックル(長さ調整器)が設けられている。
【0021】
<鍔部>
鍔部12は、バンド11の前側に配置された1/2円板状の部分であって、フェイスシールド51が下ろされ顔面Fを覆うマスク時において、バンド11の前側から前方に突出している。このように前方に突出した鍔部12が、例えば晴天時、日差しを遮るようになっている。
【0022】
鍔部12は、前側の前鍔部13と、後側の後鍔部14と、を備えている。すなわち、鍔部12は、前後方向において分割されており、その分割線は、前側に突出する1/2円弧状である。前鍔部13、後鍔部14は、例えば、板状の芯材と、芯材の表面を被覆しクッション性を有する織物地と、を備えて構成されている。織物は、例えば糸を縦横に組み合わせて作った布地である。
【0023】
<鍔部-後鍔部>
後鍔部14は、平面視で前側が突出した三日月状(弓状)の部分である。後鍔部14の後端部は、バンド11に固定されており、跳ね上がることはない。後鍔部14の中央部分には左右方向に延びる矩形状の取付孔14a(図5参照)が形成されている。取付孔14aは、後記するルーバー151が取り付けられる孔である。
【0024】
<鍔部-前鍔部>
前鍔部13は、マスク時において、平面視で前側が突出した三日月状(弓状)の部分である。前鍔部13の左右方向の各後端部は、フェイスシールド51を介してアーム71に固定されている。
【0025】
<フェイスシールド>
フェイスシールド51は、マスク時に、顔前空間Sを隔てて、顔面Fを覆うシールドである。フェイスシールド51は、概ね1/4球形殻状であり、その上端部は前鍔部13の下面に固定されている。フェイスシールド51は、透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート)で形成されており、マスク時において外部を視認可能となっている。
【0026】
また、フェイスシールド51の外面には、紫外線を遮断する紫外線カット層(UVカット層)が形成されており、紫外線が遮断されるようになっている。さらに、例えば、フェイスシールド51の下部の外面に、デザイン(模様)を施し、意匠性を高めてもよい。このようにデザイン(不透明部分)を形成することで、顔面Fの一部を隠すこともできる。この場合において、例えば、デザインが子供等間で流行りのキャラクターを模倣したものであるとき、子供等が自ずからマスク装置1を装着し易くなる。
【0027】
<シール部材>
シール部材61は、マスク時において、フェイスシールド51の後端部52及び顔面Fの間をシールする部材である。シール部材61は、概ねU字形であり、フェイスシールド51の後端部52の内面から顔面Fに向かって突出している。シール部材61は、弾性材料(シリコーン等)から形成されており、顔面Fと良好に密着するようになっている。
【0028】
このように、シール部材61がフェイスシールド51の後端部52及び顔面Fの間をシールすることにより、ウイルス等がフェイスシールド51内に侵入せず、感染等が防止されるようになっている。また、後記する軸流ファン122からの空気が、フェイスシールド51内で滞留し易くなる。
【0029】
シール部材61の左側/右側の上端部には、シール部材61内外を連通させる切欠部62が形成されている。切欠部62は、眼鏡、サングラス等のテンプル(つる)が挿通される部分である。これにより、眼鏡、サングラス等を装着したまま、シール部材61が顔面Fに良好に密着するようになっている。
【0030】
<アーム>
アーム71、71は、フェイスシールド51をバンド11に対して跳ね上げ可能とする細長の部材である。アーム71は、バンド11の左側、右側にそれぞれ配置されている(図1参照)。アーム71の後端部は、回動軸部材72を介して、バンド11の左側部/右側部に、それぞれ回動自在に固定されている。つまり、アーム71は、バンド11に跳ね上げ可能に取り付けられている。アーム71、71の前端部は、フェイスシールド51の左側/右側の後端部52の上端に固定されている。
【0031】
これにより、フェイスシールド51及び前鍔部13は、2本のアーム71、71を介して、バンド11に対して回動可能となっている。すなわち、フェイスシールド51及び前鍔部13は、バンド11に対して跳ね上げ可能に取り付けられている。そして、フェイスシールド51及び前鍔部13は、フェイスシールド51が下ろされ顔面Fを覆うマスク時(図2参照)と、フェイスシールド51が跳ね上げれる跳ね上げ時(図3参照)とを切り替えて使用可能となっている。
【0032】
また、アーム71とバンド11との回動支持部分に、例えば、跳ね下げ位置/跳ね上げ位置でアーム71を一時的に固定するストッパ機構を備えてもよい。さらに、回動支持部分にラチェット機構を備え、跳ね上げ角度を調整可能とする構成としてもよい。
【0033】
<ファンユニット>
ファンユニット101は、外部の空気を吸気して顔前空間Sに供給するユニットであり、後鍔部14に固定されている。図4図5に示すように、ファンユニット101は、フィルタ111と、フィルタホルダ112と、軸流ファンユニット121と、ダクト131(流路形成部材)と、バッテリ141(電源)と、ルーバー151と、を備えている。
【0034】
空気の通流方向において、上流側から下流側に向かって、フィルタ111及びフィルタホルダ112、軸流ファンユニット121、ダクト131及びバッテリ141、ルーバー151の順で配置されている。
【0035】
ファンユニット101は、概ね薄板状の外形であり、後鍔部14に固定されている。すなわち、ファンユニット101は、跳ね上がることはない。これにより、軸流ファンユニット121等が頭髪に近づくことはなく、頭髪の巻き込みが防止されている。
【0036】
<ファンユニット-フィルタ、フィルタホルダ>
フィルタ111は、吸気され軸流ファンユニット121に向かう外部の空気を洗浄(濾過)するフィルタであり、例えば、防塵フィルタ、不織布、活性炭シートで構成されている。外部からの空気がフィルタ111を通過することで、空気中のウイルス、粉塵等が除去され、洗浄されるようになっている。
【0037】
フィルタホルダ112は、フィルタ111を上下から挟持することで保持するホルダである。ここでは、フィルタホルダ112は、フィルタ111の上側に配置される上ハーフ113と、フィルタ111の下側に配置される下ハーフ114と、を備えている。上ハーフ113には空気の流路となる複数のスリット113aが形成されており、下ハーフ114には複数のスリット114aが形成されている。
【0038】
上ハーフ113と下ハーフ114とは、例えば、上ハーフ113の係合爪が下ハーフ114の係合孔に係合することで挟持状態が維持されるようになっている。また、係合爪が係合孔から脱離することで、上ハーフ113と下ハーフ114とが分離し、フィルタ111を交換可能となっている。
【0039】
<ファンユニット-軸流ファンユニット>
軸流ファンユニット121は、外部の空気を吸気し、顔前空間Sに供給するユニットである。軸流ファンユニット121は、2つの軸流ファン122、122(空気供給装置)と、筐体123と、を備えている。
【0040】
軸流ファン122は、駆動することで空気の流れを生成し供給する空気供給装置である。2つの軸流ファン122は、低騒音で駆動し、空気の通流方向にファン(羽根車)の回転軸が配置されており、空気の通流方向において薄型で構成されている。2つの軸流ファン122、122は、左右に配置され、空気の通流方向に対して並列で配置されている。
【0041】
軸流ファン122は、電源ケーブル(図示しない)を介して、バッテリ141に接続されており、バッテリ141からの電力で駆動するようになっている。電源ケーブルには、軸流ファン122の回転速度を制御するインバータ回路(電子回路)が設けられている。そして、使用者がインバータ回路を操作することで、軸流ファン122の回転速度が制御され、空気の流量が0を含めて制御されるようになっている。
【0042】
筐体123は、2つの軸流ファン122、122を所定位置で保持する薄板状のホルダである。筐体123には、左右に並んだ2つの通流孔123a、123aが形成されている。各通流孔123aは、空気の流路であると共に、軸流ファン122をそれぞれ収容している。
【0043】
<ファンユニット-ダクト>
ダクト131は、軸流ファンユニット121とルーバー151と間における空気の流路を形成する流路形成部材であり、ここでは四角枠状である。すなわち、ダクト131内が、軸流ファンユニット121からルーバー151に向かう空気の流路となっている。
【0044】
<ファンユニット-バッテリ>
バッテリ141は、軸流ファンユニット121の電源である。バッテリ141は、例えば、リチウムイオン型、ニッケル水素型の二次電池で構成されており、充電/放電可能である。つまり、バッテリ141は繰り返して使用可能である。
【0045】
バッテリ141は、ここでは、薄型の四角柱状を呈しており、ダクト131に左右方向中央で前後方向に延びており、ダクト131に着脱可能に取り付けられている。すなわち、バッテリ141は、ダクト131内の空気流路を左右に分割している。つまり、バッテリ141は、軸流ファンユニット121からルーバー151(顔前空間S)に向かう空気が通流する流路に配置されている。これにより、バッテリ141が、ダクト131内を通流する空気によって良好に冷却されるようになっている。
【0046】
<ファンユニット-ルーバー>
ルーバー151は、顔前空間Sに吹き出す空気を整流する整流器である。ルーバー151は、左右方向において2列で、前後方向において複数列で配列した複数のフィン152を備えている。各フィン152は、左右方向に延びる回動軸を中心として回動可能に構成されており、各フィン152を回動させることで、ルーバー151から顔前空間Sに向かう空気の吹き出し方向を調整可能となっている。なお、空気の吹き出し方向を若干前向きにすることで、ドライアイを防止できる。
【0047】
≪マスク装置の動作・効果≫
次に、マスク装置1の動作・効果を説明する。
布製のバンド11(頭部装着体)を頭部に卷回することで、マスク装置1を容易に装着できる。また、バンド11は、従来のABS樹脂製のヘルメット本体に対して、軽量かつ簡易な構成である。これにより、マスク装置1は、産業用マスクと同様の防護力を発揮しつつ、不織布製、布製等の一般用衛生マスクと同様に簡便に取り扱い、日常において容易に装着できる。
【0048】
<マスク時>
次に、フェイスシールド51が下ろされ、フェイスシールド51が顔前空間Sを隔てて顔面Fを覆うマスク時について説明する(図2参照)。シール部材61は顔面Fに良好に密着している。これにより、外部の空気中のウイルス、花粉、PM2.5等が顔前空間Sに侵入せず、使用者がウイルス等に感染することはない。
【0049】
また、駆動する軸流ファン122が、外部の空気を吸い込み、顔前空間Sに供給するので、使用者が息苦しくなることもない。また、フィルタ111が吸い込まれる空気を洗浄するので、ウイルス、花粉、PM2.5等が顔前空間Sに供給されることはない。さらに、ルーバー151が空気を整流するので、空気が顔前空間Sに良好に供給される。
【0050】
<跳ね上げ時>
次に、フェイスシールド51が跳ね上げられ、顔前空間Sが外部に開放されている跳ね上げ時について説明する(図3参照)。ここで、跳ね上げられる場合は、例えば、室内等で飛沫感染する虞のない場合、食事等する場合である。
【0051】
使用者は、例えばフェイスシールド51の下部を把持しながら上方に移動させて、フェイスシールド51、前鍔部13及びアーム71をバンド11に対して回動させる。そうすると、フェイスシールド51が、跳ね下げ状態(マスク時)から跳ね上げ状態に容易に切り替わる。すなわち、衛生マスク等における紐状の耳掛け部を耳から外す等の作業をすることなく、顔面Fが開放された状態に切り替えできる。
【0052】
このように、フェイスシールド51が跳ね上げられているので、顔面Fが外部に開放された素面状態となる。これにより、使用者は圧迫感を受けず、開放感を得ることができる。また、使用者は、フェイスシールド51に邪魔されることなく飲食等できる。
【0053】
≪変形例≫
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよいし、後記する実施形態の構成と適宜に組み合わせてもよい。
【0054】
前記した実施形態では、2つの軸流ファン122を備える構成を例示したが、その他に例えば、1つの軸流ファン122を備える構成としてもよいし、3つ以上の軸流ファン122を備える構成としてもよい。
【0055】
前記した実施形態では、頭部装着体がバンド11である構成を例示したが、その他に例えば、頭部装着体が後記するキャップ本体21(図6図7参照)である構成としてもよい。また、頭部装着体が、ハンチング帽やキャスケットである構成としてもよい。
【0056】
前記した実施形態では、フェイスシールド51がアーム71に固定された構成を例示したが、その他に例えば、フェイスシールド51が前鍔部13に固定され、前鍔部13がアーム71に固定された構成としてもよい。すなわち、フェイスシールド51が、前鍔部13、アーム71を介して、バンド11に対して回動可能である構成としてもよい。
【0057】
前記した実施形態では、バッテリ141がダクト131内で軸流ファン122とルーバー151との間に配置された構成を例示したが、バッテリ141の位置はこれに限定されない。例えば、バッテリ141がバンド11の後側に着脱自在に取り付けられた構成としてもよい。
【0058】
前記した実施形態では、鍔部12を備え、軸流ファン122が後鍔部14に固定された構成を例示したが、その他に例えば、鍔部12を備えず、軸流ファン122がバンド11(頭部装着体)に固定された構成としてもよい。
【0059】
前記した実施形態では、空気供給装置が軸流ファン122である構成を例示したが、その他に例えば、後記するブロワ124(図11参照)、シロッコファン等である構成としてもよい。
【0060】
前記した実施形態では、軸流ファン122の電源が充電/放電可能なバッテリ141(二次電池)である構成を例示したが、その他に例えば、一次電池(アルカリマンガン電池、オキシライド電池、ニッケル電池等)である構成としてもよい。
【0061】
≪第2実施形態≫
本発明の第2実施形態について、図6図7を参照して説明する。
【0062】
<キャップ>
第2実施形態に係るマスク装置2は、バンド11及び鍔部12に代えて、織物製のキャップ20を備えている。キャップ20は、キャップ本体21(頭部装着体)と、鍔部22と、を備えている。
【0063】
<キャップ-キャップ本体>
キャップ本体21は、半球殻状体であって、人間の頭部に被さることで頭部に装着される帽子(頭部装着体)である。キャップ本体21は、織物製であって、頭部の大きさに対応して、内径を調整するアジャスター(図示しない)を備えている。
【0064】
<キャップ-鍔部>
鍔部22は、キャップ本体21の前側に配置された1/2円板状の部分である。鍔部22は、第1実施形態に係る鍔部12と異なり、前後方向おいて分割されておらず、一体である。鍔部22の左右方向の各後端部はアーム71の前端部に固定されている。
【0065】
アーム71の後端部は、回動軸部材72を介して、キャップ本体21の左側部/右側部に、それぞれ回動自在に固定されている。鍔部22の上面には、ファンユニット101が固定されている。なお、鍔部22には、ルーバー151が取り付けられる取付孔(図示しない)が形成されている。鍔部22の下面には、フェイスシールド51の上端が固定されている。
【0066】
これにより、鍔部22、フェイスシールド51及びファンユニット101は、アーム71、71を介して、キャップ本体21に対して、一体で回動自在に構成されれている。すなわち、鍔部22、フェイスシールド51及びファンユニット101は、一体で、マスク時(図6参照)と跳ね上げ時(図7参照)とで切り替わるように構成されている。
【0067】
<シール部材>
マスク装置2は、シール部材61に代えて、シール部材65を備えている。シール部材65を備えている。シール部材65は、枠体66と、シール布67と、を備えている。
【0068】
<シール部材-枠体>
枠体66は、キャップ本体21から顔の輪郭に沿って延びる部材であって、正面視でU字形ある。すなわち、枠体66は、左右方向において所定間隔で配置されると共に上下方向に延びる一対の縦枠部66a、66aと、縦枠部66a、66aの下端を連結する半円弧状の横枠部66bと、を備えている。なお、枠体66は、使用者の顔の輪郭に沿って変形可能な構成であることが好ましい。例えば、枠体66は、変形可能であって芯材となる金属製の枠材と、枠材を被覆するウレタン製等の被覆材と、を備えて構成されている。
【0069】
各縦枠部66aの上端は、キャップ本体21に固定されている。これにより、フェイスシールド51が跳ね上げられたとしても、枠体66は跳ね上がることはない。
【0070】
また、フェイスシールド51が下ろされるマスク時において、フェイスシールド51は、枠体66に当接するように構成されている。すなわち、マスク時において、フェイスシールド51と枠体66の間に隙間が形成されず、外部のウイルス等がフェイスシールド51内に侵入し難くなっている。
【0071】
なお、フェイスシールド51と枠体66との当接部には、パッキン構造体(図示しない)が設けられており、マスク時(当接時)、フェイスシールド51と枠体66とが良好に密着するようになっている。パッキン構造体は、例えば、フェイスシールド51の縁に沿ってに設けられシリコーン等の弾性材料で形成された被差込部(凸部)と、枠体66に設けられ前記被差込部が差し込まれる差込溝(凹部)と、を備えて構成される。その他、フェイスシールド51に金属製のマグネット受を設け、枠体66にマグネット(永久磁石)を設け、マグネット受及びマグネットが吸着する構成としてもよい。また、フェイスシールド51及び枠体66に面ファスナーがそれぞれ設けられた構成としてもよい。
【0072】
<シール部材-シール布>
シール布67は、枠体66と顔面Fとの間の隙間をシールする帯状の布材である。すなわち、シール布67の幅方向において、シール布67の一端は枠体66に固定されており、シール布67の他端は枠体66から顔面Fに向かって延びている。このようにシール布67が枠体66と顔面Fとの間をシールするので、外部のウイルス等がフェイスシールド51内に侵入し難くなっている。
【0073】
≪第3実施形態≫
本発明の第3実施形態について、図8図10を参照して説明する。
【0074】
<ハット>
第3実施形態に係るマスク装置3は、バンド11及び鍔部12に代えて、ハット30を備えている。ハット30は、織物製であって、ハット本体31(頭部装着体)と、鍔部32と、を備えている。
【0075】
<ハット-ハット本体>
ハット本体31は、半球殻状体であって、人間の頭部に被さることで頭部に装着される帽子(頭部装着体)である。
【0076】
<ハット-鍔部>
鍔部32は、ハット本体31の前側を含む全周側に配置されたリング板状の部分である(図10参照)。鍔部32は、ハット本体31に固定されている固定側鍔部33と、ハット本体31に対して可動し跳ね上げ可能である可動側鍔部34と、を備えている(図8図9図10参照)。
【0077】
固定側鍔部33は、前側に切欠部33a(図10参照)を有する略リング板状の部分であり、ハット本体31に固定されている。そして、固定側鍔部33には、ファンユニット101が固定されている。
【0078】
可動側鍔部34は、マスク時に切欠部33aに配置される舌片状の部分ある(図10参照)。可動側鍔部34の下面にフェイスシールド51が固定されており、フェイスシールド51にアーム71の前端部が固定されている。これにより、可動側鍔部34及びフェイスシールド51は、アーム71を介してハット本体31に対して回動可能となっている(図8図9参照)。
【0079】
≪変形例≫
前記した実施形態では、フェイスシールド51がアーム71に固定された構成を例示したが、その他に例えば、フェイスシールド51が可動側鍔部34に固定され、可動側鍔部34がアーム71に固定された構成としてもよい。すなわち、フェイスシールド51が、可動側鍔部34、アーム71を介して、ハット本体31に対して回動可能である構成としてもよい。
【0080】
前記した実施形態では、フェイスシールド51及び可動側鍔部34が一体で回動する構成を例示したが、その他に例えば、可動側鍔部34を備えず、鍔部32の前側にフェイスシールド51が遊挿自在な円弧状のスリットを形成し、このスリットをフェイスシールド51が遊挿しながら、フェイスシールド51が回動する構成としてもよい。
【0081】
≪第4実施形態≫
本発明の第4実施形態について、図11を参照して説明する。
【0082】
<ファンユニット>
第4実施形態に係るマスク装置4は、ファンユニット101に代えて、ファンユニット102を備えている。ファンユニット102は、フィルタ115と、ブロワ124と、ダクト132(流路形成部材)と、バッテリ141と、ルーバー151と、を備えている。
【0083】
<ファンユニット-フィルタ>
フィルタ115は、ブロワ124に吸い込まれる空気を洗浄するフィルタである。すなわち、フィルタ115は、ブロワ124の吸気口に固定されている。
【0084】
<ファンユニット-ブロワ>
ブロワ124は、外部の空気を吸気し、顔前空間Sに供給する空気供給装置である。ブロワ124は、電源ケーブル(図示しない)を介して、バッテリ141に接続されている。そして、ブロワ124は駆動すると、外部の空気を吸気して圧縮し、所望の圧縮比で吐出するようになっている。
【0085】
<ファンユニット-ダクト>
ダクト132は、ブロワ124とルーバー151と間における空気の流路を形成する流路形成部材である。ダクト132は、ブロワ124からルーバー151に向かうにつれて流路断面積が徐々に大きくなるように、概ね円錐殻状である。これにより、ブロワ124からの空気が、ルーバー151全体に供給されるようになっている。
【0086】
バッテリ141は、ブロワ124及びルーバー151の間であって、ブロワ124からの空気の吐出方向線上に配置されている。なお、バッテリ141は、ダクト132に固定されたバッテリドック(図示しない)に着脱自在に取り付けられている。これにより、ブロワ124からの空気によってバッテリ141を良好に冷却しつつ(矢印A1参照)、空気がバッテリ141に衝突することで分岐し(矢印A2参照)、ルーバー151全体に供給され易くなっている。なお、ダクト132内には、ブロワ124からの空気を撹拌させ、ルーバー151全体に向かわせる複数のフィン(図示しない)が設けられている。
【符号の説明】
【0087】
1 マスク装置
11 バンド(頭部装着体)
12 鍔部
14a 取付孔
51 フェイスシールド
61 シール部材
71 アーム
111 フィルタ
122 軸流ファン(空気供給装置)
141 バッテリ(電源)
151 ルーバー
F 顔面
S 顔前空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【手続補正書】
【提出日】2021-03-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンド又は織物製の帽子からなり頭部に装着される頭部装着体と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間を隔てて顔面を覆うフェイスシールドと、
外部の空気を前記顔前空間に供給する空気供給装置と、
前記空気供給装置の電源と、
前記空気供給装置に向かう空気を洗浄するフィルタと、
を備える
ことを特徴とするマスク装置。
【請求項2】
マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールし弾性材料から形成されたシール部材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のマスク装置。
【請求項3】
マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材を備え、
前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、
マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接する
ことを特徴とする請求項1に記載のマスク装置。
【請求項4】
前記頭部装着体の少なくとも前側に配置される鍔部と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、前記フェイスシールドに固定されたアームと、
前記顔前空間に吹き出す空気を整流するルーバーと、
を備え、
前記鍔部は、前記頭部装着体に固定されると共に前記ルーバーの取り付けられる取付孔を有する後側の後鍔部と、前記後鍔部の前側の前鍔部と、を備え、
前記空気供給装置は、前記鍔部に固定されており、
前記前鍔部は、前記アームに固定されている
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマスク装置。
【請求項5】
前記電源は、前記空気供給装置から前記顔前空間に向かう空気が通流する流路に配置されている
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のマスク装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
また、マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールし弾性材料から形成されたシール部材を備える構成としてもよい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
このような構成によれば、マスク時に、シール部材がフェイスシールドと顔面との間をシールするので、顔前空間をシールできる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
また、マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材を備え、前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接する構成としてもよい。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
このような構成によれば、マスク時に、フェイスシールドが枠体に当接し、そして、布状のシール布が枠体と顔面との間をシールするので、顔前空間をシールできる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
また、前記頭部装着体の少なくとも前側に配置される鍔部と、前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、前記フェイスシールドに固定されたアームと、前記顔前空間に吹き出す空気を整流するルーバーと、を備え、前記鍔部は、前記頭部装着体に固定されると共に前記ルーバーの取り付けられる取付孔を有する後側の後鍔部と、前記後鍔部の前側の前鍔部と、を備え、前記空気供給装置は、前記後鍔部に固定されており、前記前鍔部は、前記アームに固定されている構成としてもよい。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
このような構成によれば、フェイスシールドはアームに固定されているので、フェイスシールドがアームを介して頭部装着体に対して跳ね上げ可能となる。そして、ルーバーによって、顔前空間に吹き出す空気を整流できる。また、鍔部は頭部装着体に固定され、空気供給装置は鍔部に固定されているので、空気供給装置が跳ね上がることはない。これにより、空気供給装置は、頭部に近づき難くなり、頭髪の巻き込み等が防止され易くなる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
また、前記電源は、前記空気供給装置から前記顔前空間に向かう空気が通流する流路に配置されている構成としてもよい。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
このような構成によれば、空気供給装置から顔前空間に向かう空気によって、電源を冷却できる。
【手続補正書】
【提出日】2021-09-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンド又は織物製の帽子からなり頭部に装着される頭部装着体と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間を隔てて顔面を覆うフェイスシールドと、
外部の空気を前記顔前空間に供給する空気供給装置と、
前記空気供給装置の電源と、
前記空気供給装置に向かう空気を洗浄するフィルタと、
マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材と、
を備え
前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、
マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接する
ことを特徴とするマスク装置。
【請求項2】
前記頭部装着体の少なくとも前側に配置される鍔部と、
前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、前記フェイスシールドに固定されたアームと、
前記顔前空間に吹き出す空気を整流するルーバーと、
を備え、
前記鍔部は、前記頭部装着体に固定されると共に前記ルーバーの取り付けられる取付孔を有する後側の後鍔部と、前記後鍔部の前側の前鍔部と、を備え、
前記空気供給装置は、前記後鍔部に固定されており、
前記前鍔部は、前記アームに固定されている
ことを特徴とする請求項に記載のマスク装置。
【請求項3】
前記電源は、前記空気供給装置から前記顔前空間に向かう空気が通流する流路に配置されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項に記載のマスク装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
前記課題を解決するための手段として、本発明は、バンド又は織物製の帽子からなり頭部に装着される頭部装着体と、前記頭部装着体に跳ね上げ可能に取り付けられ、マスク時に顔前空間を隔てて顔面を覆うフェイスシールドと、外部の空気を前記顔前空間に供給する空気供給装置と、前記空気供給装置の電源と、前記空気供給装置に向かう空気を洗浄するフィルタと、マスク時に前記フェイスシールドと顔面との間をシールするシール部材と、を備え、前記シール部材は、前記頭部装着体から顔の輪郭に沿って延びるU字形の枠体と、前記枠体と顔面との間をシールする布状のシール布と、を備え、マスク時に前記フェイスシールドが前記枠体に当接することを特徴とするマスク装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
このような構成によれば、マスク時に、フェイスシールドが枠体に当接し、そして、布状のシール布が枠体と顔面との間をシールするので、顔前空間をシールできる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
図1】第1参考形態に係るマスク装置の斜視図であり、マスク時(フェイスシールドの使用時)を示している。
図2】第1参考形態に係るマスク装置の左側面図であり、マスク時を示している。
図3】第1参考形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時(フェイスシールドの非使用時)を示している。
図4】第1実施形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの断面図(図1のX1-X1線断面図)である。
図5】第1参考形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの分解斜視図である。
図6】第実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、マスク時を示している。
図7】第実施形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時を示している。
図8】第2参考形態に係るマスク装置の左斜視図であり、マスク時を示している。
図9】第2参考形態に係るマスク装置の左側面図であり、跳ね上げ時を示している。
図10】第2参考形態に係るマスク装置の平面図あり、マスク時を示している。
図11】第実施形態に係るマスク装置を構成するファンユニットの断面図である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
≪第1参考形態≫
本発明の第1参考形態について、図1図5を参照して説明する。ここで、図1の「前、後、左、右、上、下」を基準として説明する。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0053】
≪変形例≫
以上、本発明の一参考形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、次のように変更してもよいし、後記する実施形態、参考形態の構成と適宜に組み合わせてもよい。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0054】
前記した参考形態では、2つの軸流ファン122を備える構成を例示したが、その他に例えば、1つの軸流ファン122を備える構成としてもよいし、3つ以上の軸流ファン122を備える構成としてもよい。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
前記した参考形態では、頭部装着体がバンド11である構成を例示したが、その他に例えば、頭部装着体が後記するキャップ本体21(図6図7参照)である構成としてもよい。また、頭部装着体が、ハンチング帽やキャスケットである構成としてもよい。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0056
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0056】
前記した参考形態では、フェイスシールド51がアーム71に固定された構成を例示したが、その他に例えば、フェイスシールド51が前鍔部13に固定され、前鍔部13がアーム71に固定された構成としてもよい。すなわち、フェイスシールド51が、前鍔部13、アーム71を介して、バンド11に対して回動可能である構成としてもよい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0057】
前記した参考形態では、バッテリ141がダクト131内で軸流ファン122とルーバー151との間に配置された構成を例示したが、バッテリ141の位置はこれに限定されない。例えば、バッテリ141がバンド11の後側に着脱自在に取り付けられた構成としてもよい。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0058】
前記した参考形態では、鍔部12を備え、軸流ファン122が後鍔部14に固定された構成を例示したが、その他に例えば、鍔部12を備えず、軸流ファン122がバンド11(頭部装着体)に固定された構成としてもよい。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0059】
前記した参考形態では、空気供給装置が軸流ファン122である構成を例示したが、その他に例えば、後記するブロワ124(図11参照)、シロッコファン等である構成としてもよい。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0060】
前記した参考形態では、軸流ファン122の電源が充電/放電可能なバッテリ141(二次電池)である構成を例示したが、その他に例えば、一次電池(アルカリマンガン電池、オキシライド電池、ニッケル電池等)である構成としてもよい。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0061】
≪第実施形態≫
本発明の第実施形態について、図6図7を参照して説明する。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0062】
<キャップ>
実施形態に係るマスク装置2は、バンド11及び鍔部12に代えて、織物製のキャップ20を備えている。キャップ20は、キャップ本体21(頭部装着体)と、鍔部22と、を備えている。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0064】
<キャップ-鍔部>
鍔部22は、キャップ本体21の前側に配置された1/2円板状の部分である。鍔部22は、第1参考形態に係る鍔部12と異なり、前後方向おいて分割されておらず、一体である。鍔部22の左右方向の各後端部はアーム71の前端部に固定されている。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
≪第2参考形態≫
本発明の第2参考形態について、図8図10を参照して説明する。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
<ハット>
2参考形態に係るマスク装置3は、バンド11及び鍔部12に代えて、ハット30を備えている。ハット30は、織物製であって、ハット本体31(頭部装着体)と、鍔部32と、を備えている。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
≪変形例≫
前記した参考形態では、フェイスシールド51がアーム71に固定された構成を例示したが、その他に例えば、フェイスシールド51が可動側鍔部34に固定され、可動側鍔部34がアーム71に固定された構成としてもよい。すなわち、フェイスシールド51が、可動側鍔部34、アーム71を介して、ハット本体31に対して回動可能である構成としてもよい。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
前記した参考形態では、フェイスシールド51及び可動側鍔部34が一体で回動する構成を例示したが、その他に例えば、可動側鍔部34を備えず、鍔部32の前側にフェイスシールド51が遊挿自在な円弧状のスリットを形成し、このスリットをフェイスシールド51が遊挿しながら、フェイスシールド51が回動する構成としてもよい。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0081
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0081】
≪第実施形態≫
本発明の第実施形態について、図11を参照して説明する。
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0082
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0082】
<ファンユニット>
実施形態に係るマスク装置4は、ファンユニット101に代えて、ファンユニット102を備えている。ファンユニット102は、フィルタ115と、ブロワ124と、ダクト132(流路形成部材)と、バッテリ141と、ルーバー151と、を備えている。