(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052686
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】大型接合式栽培用水槽
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20220328BHJP
【FI】
A01G31/00 611
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020199525
(22)【出願日】2020-12-01
(31)【優先権主張番号】202011009140.7
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520457627
【氏名又は名称】上海英植科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Shanghai Yingzhi Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, Building 7, No. 3601 Dongfang Road, Pudong New Area, Shanghai, China
(74)【代理人】
【識別番号】100185270
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 貴史
(72)【発明者】
【氏名】石 言強
【テーマコード(参考)】
2B314
【Fターム(参考)】
2B314MA33
2B314NA01
2B314NA09
2B314ND04
2B314ND10
2B314ND14
2B314ND15
2B314ND16
2B314ND43
2B314ND44
2B314PB04
2B314PB08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プラグトレイや栽培槽が水槽内で移動できる大型接合式栽培用水槽を提供する。
【解決手段】収納溝を備える本体、階段部と少なくとも2つのクロスバーを含み、少なくとも2つのクロスバーは本体の収納溝内に設けられ、それぞれ第1方向に沿って縦方向に延伸する本体の2つの側壁に近づけて設けられ、第1方向に沿って縦方向に延伸して、プラグトレイや栽培槽を支えることに用いられる大型接合式栽培用水槽。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納溝を備える本体、階段部と少なくとも2つのクロスバーを含んで、前記本体は第1段、第2段および第3段を含んで、前記第1段および前記第3段がそれぞれ前記第2段の両端と互いに接合して、前記本体を第1方向に沿って縦方向に延伸して、前記階段部は前記第2段に離れる前記第1段の端に設けられて、若干の入口を設けて、全ての前記入口の一端が前記階段部のトップ面まで貫通して、別の端が前記第2段に近い第1段の端に向く前記階段部の面まで貫通して、少なくとも2つの前記クロスバーは前記本体の前記収納溝内に設けられて、且つそれぞれ前記第1方向に沿って縦方向に延伸する前記本体の2つの側壁に近づけて設けられて、前記第1方向に沿って縦方向に延伸して、プラグトレイや栽培槽を支えることに用いられることを特徴とする大型接合式栽培用水槽。
【請求項2】
前記第1段内には、前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられて、且つ前記階段部の下流に位置して、前記第1方向に沿って貫通して設けられる多数の分流口を設けている分流ブロックを設けていることを特徴とする請求項1に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項3】
前記本体の底面には、前記第1方向に沿って延伸して設けられて、内部に解体可能にスべーサブロックやクロスバーを設けている取付溝を設けていることを特徴とする請求項1に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項4】
前記取付溝が3本あるが、そのうち、1本の前記取付溝が前記本体の底面の中間に位置して、その他の2本の取付溝が前記本体の底面の中間に位置する前記取付溝の両側に対称に設けられて、3本の前記取付溝が前記第1方向に垂直する第2方向に沿って間隔を置いて設けられていることを特徴とする請求項3に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項5】
前記本体の底面にまた、隣り合っている前記クロスバーと前記取付溝の間及び隣り合っている前記取付溝同士の間にそれぞれ設けられて且つ前記第1方向に沿って延伸して設けられる多数の凸台を設けていることを特徴とする請求項4に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項6】
前記本体の底面にはまた、それぞれ前記第1方向に沿って縦方向に延伸する前記本体の2つの側壁に近づけて設けられて且つそれぞれ対応する前記側壁と囲んで1本の前記クロスバーの取り付けに用いられるクロスバー取付溝を形成する2つの取付突起を設けていることを特徴とする請求項1に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項7】
前記第1段に位置する全ての前記クロスバー取付溝の端には、前記本体を貫通して前記クロスバー取付溝内の栄養液の排出に用いられる液体排出孔を設けていることを特徴とする請求項6に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項8】
前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、第1方向に垂直する第2方向に沿って縦方向に延伸して前記本体の前記収納溝内の栄養液のレベルを制限するのに用いられるリミット突起が設けられていることを特徴とする請求項1に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項9】
前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、前記リミット突起の下流に位置して底面が前記本体の底面より低い排出溝が設けられていることを特徴とする請求項8に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項10】
前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、前記リミット突起の上流に位置する第2排出口が設けられていることを特徴とする請求項8に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【請求項11】
第2排出口に、栄養液のごみを濾過する濾過箱が設けられていることを特徴とする請求項10に述べられた大型接合式栽培用水槽。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は栽培技術分野に関わるものであるが、特に大型接合式栽培用水槽に関わるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2019-118284号公報
【特許文献2】特開2019-135929号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
当面、市販の水槽は全て自分で設計するプラグトレイや栽培槽を設計基準にしているので、寸法がそれぞれ異なって、適用範囲が小さくて、実用性が小さくて、製品の生産、設計費用が高い。また、プラグトレイや栽培槽が水槽内で移動できないので、プラグトレイや栽培槽の取付がわりに困難で、時間と人工がかかることを招いた。
【0004】
本発明の目的は、当面技術による水槽の適用範囲が小さくて、プラグトレイや栽培槽が水槽内で移動できない問題を解決するように、大型接合式栽培用水槽を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術問題を解決するために、本発明に採用される技術方案は大型接合式栽培用水槽を提供するが、収納溝を備える本体、階段部と少なくとも2つのクロスバーを含んで、前記本体は第1段、第2段および第3段を含んで、前記第1段および前記第3段がそれぞれ前記第2段の両端と互いに接合して、前記本体を第1方向に沿って縦方向に延伸して、前記階段部は前記第2段に離れる前記第1段の端に設けられて、若干の入口を設けて、全ての前記入口の一端が前記階段部のトップ面まで貫通して、別の端が前記第2段に近い前記第1段の端に向く前記階段部の面まで貫通して、少なくとも2つの前記クロスバーは前記本体の前記収納溝内に設けられて、且つそれぞれ前記第1方向に沿って縦方向に延伸する前記本体の2つの側壁に近づけて設けられて、前記第1方向に沿って縦方向に延伸して、プラグトレイや栽培槽を支えることに用いられる。
【0006】
本発明のある実施例では、前記第1段内に、前記第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられて、且つ前記階段部の下流に位置して、前記第1方向に沿って貫通して設けられる多数の分流口を設けている分流ブロックを設けている。
【0007】
本発明のある実施例では、前記本体の底面に、前記第1方向に沿って延伸して設けられて内部に解体可能にスべーサブロックやクロスバーを設けている取付溝を設けている。
【0008】
本発明のある実施例では、前記取付溝が3本あるが、そのうち、1本の前記取付溝が前記本体の底面の中間に位置して、その他の2本の取付溝が前記本体の底面の中間に位置する前記取付溝の両側に対称に設けられて、3本の前記取付溝が前記第1方向に垂直する第2方向に沿って間隔を置いて設けられている。
【0009】
本発明のある実施例では、前記本体の底面に、隣り合っている前記クロスバーと前記取付溝の間及び隣り合っている前記取付溝同士の間にそれぞれ設けられて且つ全ての凸台が前記第1方向に沿って延伸して設けられる多数の凸台を設けている。
【0010】
本発明のある実施例では、前記本体の底面にまた、それぞれ前記第1方向に沿って縦方向に延伸する前記本体の2つの側壁に近づけて設けられて且つそれぞれ対応する前記側壁と囲んで1本の前記クロスバーの取り付けに用いられるクロスバー取付溝を形成する2つの取付突起を設けている。
【0011】
本発明のある実施例では、前記第1段に位置する全ての前記クロスバー取付溝の端に、前記本体を貫通して前記クロスバー取付溝内の栄養液の排出に用いられる液体排出孔を設けている。
【0012】
本発明のある実施例では、前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、第1方向に垂直する第2方向に沿って縦方向に延伸して前記本体の前記収納溝内の栄養液のレベルを制限するのに用いられるリミット突起が設けられている。
【0013】
本発明のある実施例では、前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、前記リミット突起の下流に位置して底面が前記本体の底面より低い排出溝が設けられている。
【0014】
本発明のある実施例では、前記本体の前記第3段において、前記第1段に離れる端には、前記リミット突起の上流に位置する第2排出口が設けられている。
【0015】
本発明のある実施例では、第2排出口に、栄養液のごみを濾過する濾過箱が設けられている。
【発明の効果】
【0016】
本発明の有益なことは下記のとおりである。
【0017】
当面の技術との区別として、本発明の技術方案を利用すると、実際に使う時、需要によって第1段と第3段を長さが異なる第2段に接合することによって、大型接合式栽培水槽の適用範囲が更に広くなって、実用性が更に強くなって、仕様の異なるプラグトレイや栽培槽に用いられる。プラグトレイや栽培槽を少なくとも2つのクロスバーに置く場合、少なくとも2つのクロスバーを経由して本体の収納溝内で移動することができて、取付がわりに便利で、人力と時間を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
更に本発明の実施例や当面技術の技術方案を明確に説明するために、次には実施例や当面技術の説明で使われる添付図面を簡単に述べるが、下記に説明される添付図面が本発明の一部の実施例だけで、当分野の普通の技術者にとって、創造的な労働をせず、これらの添付図面によって更にその他の添付図面を受けることは明らかなことである。
【0019】
【
図1】
図1は本発明のある実施例による中大型接合式栽培用水槽のある視角での構造説明図である。
【0020】
【
図2】
図2は本発明のある実施例による中大型接合式栽培用水槽の別の視角での構造説明図である。
【実施例0021】
本発明の上記の目的、特徴と美点を更に明らかでわかりやすくするために、次には添付図を結び付けて本発明の実施例を詳しく説明する。本発明を十分に理解するように、下記の説明にはとても多くの具体的な細い点を詳しく述べる。しかし本発明はここで述べる実施例と異なる方式で実施することができるが、本分野の技術者は本発明の内包に反しない上で類似の改善を行うことができるので、本発明は下記に開示する実施例に制限を受けないものである。
【0022】
本発明の説明に、理解しなければならないのは、用語の「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「縦」、「水平」、「トップ」、「底」、「内」、「外」、「時計方向」、「反時計方向」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などの指示方位や位置の関係は添付図に示される方位や位置の関係に基づくものであるが、装置や部品に特定の方位を備えて特定の方位で構造と操作を行わなければならないことを指示したり暗示したりすることではなくて、本発明の説明や説明の簡略化に便宜を図るためだけのものなので、本発明に対する制限だと理解してはいけない。
【0023】
また、用語の「第1」、「第2」は説明だけに用いられるが、重要性を指示したり暗示したりすることや指示した技術特徴の数量を暗示すると理解してはいけない。これによって、「第1」、「第2」に限定される特徴は少なくとも1つのこの特徴を含んでいることを明示したり暗示したりすることができる。本発明の説明には、別途に明確で具体的な限定がない限り、「多数」の意味は2つ、3つなど、少なくとも2つである。
【0024】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、用語の「取付」、「連接」、「接続」、「固定」などの用語は広義的に理解するべきであるが、例えば、固定して接続することでもよいし、解体可能に接続することや一体になることでもよい。機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。直接に連接することでもよいし、中間の媒質を経由して間接的に連接することでもよいし、2つの素子の内部連通や2つの素子の相互作用関係でもよい。本分野の普通の技術者にとって、具体的な情況によって上記の用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0025】
本発明では、別途に明確な規定と限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」や「下」の場合、第1と第2特徴が直接に接触することでもよいし、第1と第2特徴が中間の媒質を経由して間接的に接触することでもよい。また、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」の場合、第1特徴が第2特徴の上方や斜め上方にあることでもよいし、第1特徴の水平の高さが第2特徴より高いことだけを表すことでもよい。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」の場合、第1特徴が第2特徴の下方や斜め下方にあることでもよいし、第1特徴の水平の高さが第2特徴より低いことだけを表すことでもよい。
【0026】
説明しなければならないのは、素子が別の素子に「固定される」または「設けられる」場合、それは直接に別の素子の上にあることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。ある素子が別の素子に「接続する」場合、それは直接に別の素子に接続していることでもよいし、その間に素子が存在することでもよい。本文に使われる用語の「垂直」、「水平」、「上」、「下」、「左」、「右」及び類似の説明は説明のためだけであるが、決して唯一の実施例だとは表さない。
【0027】
図1-
図2に示されるように、本発明のある実施例に提供される大型接合式栽培用水槽は、本体、階段部1とクロスバー(未図示)を含む。本体は収納溝を備えて、第1段A、第2段B及び第3段Cを含んで、第1段Aと第3段Cがそれぞれ第2段Bの両端と互いに接合して、それによって本体が第1方向に沿って縦方向に延伸する。階段部1は第2段Bに離れる第1段Aの一端に設けられて、一端が階段部1のトップ面まで貫通して、別の端が第2段Bに近い第1段Aの端に向く階段部1の面まで貫通する若干の入口11が設けられている。少なくとも2つのクロスバーは本体の収納溝内に設けられて、且つそれぞれ第1方向に沿って縦方向に延伸する本体の2つの側壁に近づけて設けられるが、全てのクロスバーは第1方向に沿って縦方向に延伸して、少なくとも2つのクロスバーな条はプラグトレイや栽培槽を支えるのに用いられる。そのうち、階段1の階段面aが本体の底面bより高い。
【0028】
上記の大型接合式栽培水槽は、実際に使う時、需要によって第1段Aと第3段Cを長さが異なる第2段Bに接合することによって、大型接合式栽培水槽の適用範囲が更に広くなって、実用性が更に強くなって、仕様の異なるプラグトレイや栽培槽に用いられる。プラグトレイや栽培槽を少なくとも2つのクロスバーに置く場合、少なくとも2つのクロスバーを経由して本体の収納溝内で移動することができて、取付がわりに便利で、人力と時間を節約することができる。また、運送に便宜を図るように、多数の大型接合式栽培水槽は互いに積み重ねることができる。
【0029】
具体的な実施例では、本体は底壁及び底壁の周りの縁の同じな側に設けられている4つの側壁を含むが、底壁と4つの側壁は囲んで上記の収納溝を形成する。そのうち、本体の第1段Aは底壁と左、前、後という3つの側壁を含んで、本体の第2段Bは底壁と前、後という2つの側壁を含んで、本体の第3段Cは底壁と右、前、後という3つの側壁を含んでいる。本体の第1段A及び第3段Cはそれぞれ本体の第2段Bと接合して、収納溝を備える本体を形成する。この時、第1段Aの左側壁が本体の左側壁となって、第1段A、第2段B、第3段Cの前側壁が本体の前側壁を形成して、第1段A、第2段B、第3段Cの後側壁が接続して本体の後側壁を形成して、第1段A、第2段B、第3段Cの底壁が接続して本体の底壁を形成して、第3段Cの右側壁が本体の右側壁となる。本体の第2段Bに離れる第1段Aの一端に階段部1が設けられているが、階段部1のトップ面に3つの入口11が設けられて、全ての入口11が階段部1のトップ面と右側面を貫通して設けられている。このようにすると、多数の入口11の利用によって、大型接合式栽培水槽が各種類の栄養液輸送ラインの配置需要に適用して、大型接合式栽培水槽の適応性を高めるようになる。
【0030】
本発明の実施例では、第1段A内に、第1方向に垂直する第2方向に沿って延伸して設けられて、且つ階段部1の下流に位置して、第1方向に沿って貫通して設けられる多数の分流口21を設けている分流ブロック2を設けている。実際に使う時、ポンプで栄養液を輸送パイプに送り込んで、輸送パイプ内の栄養液が階段部1の入口11を経由して本体内部に流れ込む。本体の第1段A内に分流ブロック2を設けて、分流ブロック2に第1方向に沿って貫通して設けられる多数の分流口21を設けている。このようにすると、入口11から本体内部に流れ込む栄養液が多数の分流口21を通す時に、均一に本体内部の各区域に流れ込むことを保証して、溜まりの現象と広面積の無水現象を避けることができる。
【0031】
説明しなければならないのは、本体の第1段Aは上流で、即ち
図1に示される本体の左端である。本体の第3段Cは下流で、即ち
図1に示される本体の右端である。栄養液は本体の収納溝内で上流から下流に流れる。
【0032】
具体的な実施例では、分流ブロック2の両端がそれぞれ第1方向に沿って延伸して設けられている本体の2つの側壁に接続して、そのトップに第1方向に沿って分流ブロック2を貫通する5つの分流口21が設けられている。
【0033】
本発明の実施例では、多数の分流口21と若干の入口11が互いに位置をずらして設けられている。具体的にでは、5つの分流口21と3つの入口11が互いに位置をずらして設けられている。このようにすると、栄養液が多数の分流口21を通す時の分流効果を高めることができる。
【0034】
本発明の実施例では、入口11の階段部1のトップ面に近い端に蓋板を設けるのに用いられる凹み溝が設けられている。このようにすると、大型接合式栽培用水槽の内部にコケが成長することを避けるように、輸送パイプに接続していない入口11は、蓋板を凹み溝に設けることができる。
【0035】
一部の実施例では、本体の底面bに、第1方向に沿って延伸して設けられてプラグトレイや栽培槽を支えるスべーサブロック61を設けている。プラグトレイや栽培槽が少なくとも2つのクロスバーに置かれる場合、プラグトレイや栽培槽の中間位置が支えられていないので、本体に凹みやすいが、スべーサブロック61を利用すると、プラグトレイや栽培槽の変形を減らすことができる。
【0036】
更に、スべーサブロック61は本体の底面bの中間に位置する。
【0037】
本発明の実施例では、本体の底面bに、第1方向に沿って延伸して設けられて内部に解体可能にスべーサブロック61を設けている取付溝6を設けている。このようにすると、スべーサブロック61を取り外しやすくなる。
【0038】
更に、本体の底面bに3本の取付溝6が設けられているが、その中に、1本の取付溝6が本体の底面bの中間に位置して、その他の2本の取付溝6がそれぞれ本体の底面bの中間に位置する取付溝6の両側に対称に設けられている。3本の取付溝6は第2方向に沿って間隔を置いて設けられる。1本の取付溝6だけを設ける場合、取付溝6内に水がたまりやすいので、本体のバランスに影響を与えるが、本体にアンバランスの現象が出ると、浅い液体の水位は傾く状態が出て、一部の栽培面積に無水の現象が出るようになる。3本の取付溝6を設けて、本体の底面bの中間に位置する取付溝6の両側に対称に設ける2つの取付溝6を利用することによって、本体をバランスにすることができる。
【0039】
本発明の実施例では、本体の底面bにまた多数の凸台5を設けており、隣り合っているクロスバーと取付溝6の間及び隣り合っている取付溝6同士の間にそれぞれ凸台5を設けて、全ての凸台5が第1方向に沿って延伸して設けられる。このようにすると、クロスバーと取付溝6の間及び取付溝6同士の間に凸台5を設けることによって、本体の底面bが平らではない不規則な面になるが、栄養液がぐらぐらする時、これらの凸面と凹面は栄養液のぐらぐらする幅と衝撃力を減らす。このようにすると、大型接合式栽培用水槽が高周波の振動を受ける時に、栄養液がはね上がってくるリスクを低減することができる。
【0040】
具体的な実施例では、凸台5は4つとなるが、4つの凸台5は第2方向に沿って間隔を置いて設けられて、3つの取付溝6と第2方向に沿って交替で設けられる。
【0041】
別の実施例では、取付溝6はクロスバーの取り付けにも用いることができる。例えば、3つの取付溝6の中間のものはクロスバーの取り付けに用いられて、その他の2つがスべーサブロック61の取り付けに用いられる。このようにすると、寸法のより小さいプラグトレイや栽培槽は中間のクロスバーと第1方向に沿って縦方向に延伸する側壁に設けられているクロスバーに支えられるが、それによって大型接合式栽培水槽の適用範囲を広くする。
【0042】
本発明の実施例では、本体の底面bにまた2つの取付突起3を設けて、2つの取付突起3がそれぞれ第1方向に沿って縦方向に延伸する本体の2つの側壁に近づけて設けられて、且つそれぞれ対応する側壁と囲んでクロスバー取付溝31を形成して、全てのクロスバー取付溝31が1本の前記クロスバーの取り付けに用いられる。そのうち、取付突起3のトップ面dが本体の底面bより高い。このようにすると、クロスバー取付溝31の設置は、クロスバーの取付と固定に便宜を図るが、且つクロスバーと栄養液を仕切って、クロスバーの酸化を避けることができる。
【0043】
更に、第1段Aに位置する全てのクロスバー取付溝31の一端に、本体を貫通して、クロスバーの酸化を避けるように、クロスバー取付溝31内の栄養液を排出する排出孔311を設けている。
【0044】
更に、第3段Cに位置する全てのクロスバー取付溝31の一端に、下記の排出溝7と連通することができる開口を備える。このようにすると、クロスバー取付溝31内の栄養液が開口を経由して排出溝7に排出して、クロスバーの酸化を避けるのに便宜を図る。
【0045】
本発明の実施例では、本体の第3段Cにおいて、第1段Aに離れる端に、第2方向に沿って縦方向に延伸するリミット突起8を設けているが、リミット突起8の両端は2つの取付突起3に接続して、そのリミット面eが本体の底面bより高くて、本体の収納溝内の栄養液のレベルを制限するのに用いられる。
【0046】
本発明の実施例では、本体の第3段Cにおいて、第1段Aに離れる端に、リミット突起8の下流に位置する排出溝7を設けているが、排出溝7の底面cが本体の底面bより低い。言い換えると、本体の底面bが本体に離れる開口方向に凹んで排水溝7を形成する。このようにすると、本体の収納溝内の栄養液がリミット突起8のリミット面eを超えた場合、排出溝7に流れ込むことができるが、それによって栄養液が本体の収納溝内にたまることを避ける。
【0047】
更に、排出溝7内には排出溝7内の栄養液を排出する第1排出口71を設けている。具体的に、第1排出口71は2つとなるが、2つの第1排出口71は第2方向に沿って間隔を置いて設けられる。
【0048】
本発明の実施例では、本体の第3段Cにおいて、第1段Aに離れる端に、リミット突起8の上流に位置する排出口4を設けている。本体の収納溝内の栄養液を排出しようとする場合、第2排出口4を経由して栄養液を排出することができる。
【0049】
具体的な実施例では、第2排出口4は2つとなるが、2つの第2排出口4は第2方向に沿って間隔を置いて設けられる。全ての第2排出口4はバルブを内蔵する管路と接続している。本体の底面bにはまた取付溝6の一端と接続して、且つ2つの第2排出口4と接続している連通溝9を設けている。このようにすると、バルブを制御して管路を開けることによって、栄養液を第2排出口4から本体の外に排出することができる。
【0050】
更に、第2排出口4に、栄養液のごみを濾過する濾過箱41が設けられている。
【0051】
本発明の実施例では、本体がABS材料で製造されたものである。
【0052】
説明しなければならないのは、上記の取付溝6、スべーサブロック61、凸台5、クロスバー、取付突起3の両端はそれぞれ本体の第1段Aと第3段Cまで延伸するのである。
【0053】
上記の実施例の各技術特徴は任意に組合せを行うことができるが、説明に便宜を図るように、上記の実施例の各技術特徴の全ての可能な組合せを説明しない。しかし、これらの技術特徴の組合せに対立が出ないのでさえあれば、本明細書に記載される範囲だと認めるべきである。
【0054】
上記の実施例は本発明のいくつかの実施例だけを表して、その説明がわりに具体的で詳しいが、それによって本発明の範囲に対する制限だと理解してはいけない。本分野の普通の技術者にとって、本発明の構想を逸脱しない前提で、更に若干の変形と改善を行うことができるが、これらの変形と改善が本発明の請求の範囲にあることは言うまでもない。そのため、本発明の請求範囲は権利項に準じる。