IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー エレクトロニクス インコーポレイティドの特許一覧

<>
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図1
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図2
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図3
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図4
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図5
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図6
  • 特開-冷暖房換気マルチ空気調和機 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052743
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】冷暖房換気マルチ空気調和機
(51)【国際特許分類】
   F25B 13/00 20060101AFI20220328BHJP
   F25B 1/10 20060101ALI20220328BHJP
   F25B 43/00 20060101ALI20220328BHJP
   F25B 5/02 20060101ALI20220328BHJP
   F24F 11/46 20180101ALI20220328BHJP
   F24F 11/84 20180101ALI20220328BHJP
【FI】
F25B13/00 S
F25B13/00 104
F25B1/10 B
F25B43/00 B
F25B5/02 510Q
F25B13/00 103
F24F11/46
F24F11/84
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151749
(22)【出願日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0123155
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】チョンソン パク
(72)【発明者】
【氏名】デヒョン キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒョンジョン キム
(72)【発明者】
【氏名】ヨンチョル サ
【テーマコード(参考)】
3L092
3L260
【Fターム(参考)】
3L092AA03
3L092BA13
3L092BA14
3L092BA26
3L092DA01
3L092DA02
3L092DA03
3L092EA20
3L092FA22
3L092FA23
3L260AB03
3L260AB11
3L260BA03
3L260BA04
3L260BA05
3L260BA14
3L260CB62
3L260FA02
3L260FB08
3L260FB09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】1つの室外機を利用した潜熱及び顕熱除去を実現する。
【解決手段】室内に設置され、室内熱交換器B及び室内膨張バルブ12を含む少なくとも1つの室内機Bと、室内機と冷媒配管を介して連結され、室外熱交換器A、複数の圧縮機53,54、室外膨張バルブ65,66及び四方バルブ110,120を含む室外機Aと、冷媒配管を介して室内機B及び室外機Aと連結され、外気を除湿及び換気して室内に供給する外気専用換気ユニットDとを含み、室外機Aは外気専用換気ユニットDと室内機Bの運転モードに応じて圧縮機53,54を制御して外気専用換気ユニットDと室内機Bの両方ともに冷媒を提供する冷暖房マルチ空気調和機により、1つの室外機Aを適用して冷暖房のための空気調和機及び外気専用空気調和機を同時に駆動することができ、かつ、顕熱と潜熱処理を1つの室外機Aで制御して設備を最小化でき、制御の信頼度を向上させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷暖房マルチ空気調和機であって、
室内に設置され、室内熱交換器及び室内膨張バルブを備える少なくとも1つの室内機と、
前記室内機と冷媒配管を介して連結され、室外熱交換器、複数の圧縮機、室外膨張バルブ、及び四方バルブを備える室外機と、
前記冷媒配管を介して前記室内機及び室外機と連結され、外気を除湿及び換気して前記室内に供給する外気専用換気ユニットと、を備えてなり、
前記室外機は、前記外気専用換気ユニットと前記室内機の運転モードに応じて前記圧縮機を制御して前記外気専用換気ユニットと前記室内機の両方ともに冷媒を提供することを特徴とする、冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項2】
前記室外機は、
第1圧縮機と、
前記第1圧縮機と直並列連結可能な第2圧縮機と、
前記第1圧縮機及び第2圧縮機の間に連結され、前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を連結又は遮断する圧縮機バルブと、を備えることを特徴とする、請求項1に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項3】
前記圧縮機バルブは
前記第1圧縮機の出口側と前記第2圧縮機の入口側を連結又は遮断することを特徴とする、請求項2に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項4】
前記圧縮機バルブがオンモードであるとき、前記室外機の圧縮比が大きくなることを特徴とする、請求項3に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項5】
前記冷媒配管は、
高圧の液体冷媒が流れる液管連結配管と、
高圧の気体冷媒が流れる第1気管連結配管と、
低圧の気体冷媒が流れる第2気管連結配管と、を備えることを特徴とする、請求項4に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項6】
前記第2気管連結配管は、前記第2圧縮機の入口側に連結されているものを更に備えることを特徴とする、請求項5に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項7】
前記冷媒配管は第1圧縮機の入口側に前記外気専用換気ユニットからの冷媒を流す共通管を更に備えることを特徴とする、請求項6に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項8】
前記液管連結配管は、前記外気専用換気ユニットに分枝されて前記外気専用換気ユニットに液体冷媒を流動する換気液管配管を更に備えることを特徴とする、請求項7に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項9】
前記室内機の冷房運転時に前記第2気管連結配管を介して前記室内機から気相冷媒が前記第2圧縮機に提供され、前記共通管を介して前記外気専用換気ユニットから気相冷媒が前記第1圧縮機に提供されることを特徴とする、請求項8に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項10】
前記第1圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力は、前記第2圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力より高いことを特徴とする、請求項9に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項11】
前記室内機の暖房運転時に前記室内機から液相冷媒が前記換気液管配管を介して前記外気専用換気ユニットに提供されることを特徴とする、請求項10に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項12】
前記室内機の暖房運転時に前記第1及び第2圧縮機は、前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供することを特徴とする、請求項10に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項13】
前記室内機の暖房運転時に前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を直列連結して前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供することを特徴とする、請求項12に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項14】
前記第1圧縮機と前記第2圧縮機の圧縮比は、室内湿度に応じて可変することを特徴とする、請求項13に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項15】
前記冷暖房マルチ空気調和機は、
複数の前記室内機に冷媒を分配する分配器を更に備え、
前記分配器は、
前記室内機と連結された気体配管に低圧気体冷媒を流す低圧バルブと、
前記室内機と連結された気体配管に高圧気体冷媒を流す高圧バルブと、を備えることを特徴とする、請求項14に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項16】
前記冷暖房マルチ空気調和機は、
前記第1圧縮機の入口側に連結され、前記気相冷媒を捕集し、前記第1圧縮機に提供する第1アキュムレータと、
前記第2圧縮機の入口側に連結され、前記気相冷媒を捕集し、前記第2圧縮機に提供する第2アキュムレータと、を更に備えることを特徴とする、請求項14に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【請求項17】
前記暖房運転モードで前記第2気管連結配管に冷媒が流れないことを特徴とする、請求項16に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、冷暖房換気マルチ空気調和機に関し、より詳細には、1つの室外機として冷暖房と換気運転を同時に実行できる冷暖房換気マルチ空気調和機に関する。
〔関連技術〕
本願は、韓国特許出願第10-2020-0123155号(出願日:2020年9月23日)に基づくパリ条約4条の優先権主張を伴ったものであり、本願発明は、当該韓国特許出願に開示された内容に基づくものである。参考のために、当該韓国特許出願の明細書、特許請求の範囲及び図面の内容は本願明細書の一部に包摂されるものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、マルチ型空気調和機は1つの室外機に複数の室内機を連結したものであって、室外機を共用で使用しながら複数の室内機のそれぞれを冷房機又は暖房機として使用する。
【0003】
最近は、室内機の運転台数に応じる冷房又は暖房負荷に効果的に対応できるように複数の室外機を並列に連結して使用している。
【0004】
従来技術によるマルチ空気調和機は、複数の室外機と複数の室内機と、前記複数の室外機と室内機を連結する冷媒配管とを含んで構成され、ここで、前記複数の室外機はメイン室外機と複数のサブ室外機で構成される。
【0005】
前記複数の室外機のそれぞれには、低温低圧の気体状態の冷媒を高温高圧に圧縮させる圧縮機と、循環する冷媒を室外空気と熱交換させる室外熱交換器と、冷房又は暖房作動に応じて冷媒の流れを切り替える四方バルブとが設置される。前記複数の室内機のそれぞれには、膨張機構と、循環する冷媒を室内空気と熱交換させる室内熱交換器がそれぞれ設置される。
【0006】
前記のように構成された従来技術によるマルチ空気調和機は、冷房運転の時、前記メイン室外機とサブ室外機の圧縮機で圧縮された冷媒が前記四方バルブにより前記室外熱交換器に送られ、前記室外熱交換器を通過する冷媒は、周辺空気との熱交換により凝縮された後、前記膨張機構に送られる。前記膨張機構により膨張した冷媒は前記室内熱交換器に流入して、室内空気の熱を吸収しながら蒸発して室内を冷房させる。
【0007】
一方、暖房運転の時は、前記四方バルブにおいて流路が切り替えられて、前記圧縮機から吐出された冷媒が前記四方バルブ、室内熱交換器、室外電子膨張バルブ(linear expansion valve:LEV)、室外熱交換器を順次通過しながら、室内を暖房させる。
【0008】
一方、専用屋外空気システム(Dedicated outdoor air system:DOAS)が広く使われている。
【0009】
専用屋外空気システムは、外気の新鮮な空気を入れ、内気内の湿度を下げることにより使用者に対して室内空気の快適度を高める運転を行う。
【0010】
このように専用屋外空気システムを適用することにより、室内に入る外気及び内気の状態を適切な程度に維持することにより冷暖房空気調和機を稼働する時に省エネ及び冷暖房負荷の減少、並びに使用者の満足度向上などの効果を期待することができる。
【0011】
このような専用屋外空気システムを適用する場合、専用屋外空気システムのための室外機が別途に要求され、冷暖房空気調和機のための室外機が別途に要求されるので、設備に対するコストが増加し、配線が複雑になる。
【0012】
従って、従来技術として、韓国公開特許2015-0082592Aでは除湿用ヒートパイプを用いた省エネ型外気専用空気調和機と外気専用空気調和機を開示しており、チルドビームを組み合わせる空気調和システムを開示している。
【0013】
すなわち、室外から流入した外気に対して付加的なエネルギー消費なしに外気の予冷と再熱を図ることにより、除湿性能が極大化するシステムを開示している。しかしながら、従来の技術によれば、設置制約による適用性が限定され、空気調和機の制御が難しいという短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】韓国公開特許2015-0082592号公報(公開日:2016年6月8日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の第1課題は、1つの室外機を適用して冷暖房のための空気調和機及び外気専用空気調和機を同時に駆動できるマルチ空気調和機を提供することである。
【0016】
本発明の第2課題は、1つのマルチ空気調和機を利用するとき、顕熱と潜熱処理を1つの室外機で制御するように2段直列圧縮方式を適用して中間圧を使用するマルチ空気調和機を提供することである。
【0017】
本発明の第3課題は、マルチ空気調和機を適用して冷房/暖房/除湿を全て実現でき、潜熱が除去された空気を使用して冷暖房を実現することにより、熱効率を向上できる空気調和機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の課題である1つの室外機を利用した潜熱及び顕熱除去を実現するために、本発明は、室内に設置され、室内熱交換器及び室内膨張バルブを含む少なくとも1つの室内機と、前記室内機と冷媒配管を介して連結され、室外熱交換器、複数の圧縮機、室外膨張バルブ及び四方バルブを含む室外機と、前記冷媒配管を介して前記室内機及び室外機と連結され、外気を除湿及び換気して前記室内に供給する外気専用換気ユニットとを含み、前記室外機は前記外気専用換気ユニットと前記室内機の運転モードに応じて前記圧縮機を制御して前記外気専用換気ユニットと前記室内機の両方ともに冷媒を提供することを特徴とする。
〔本発明の一の態様〕
本発明にあっては、以下の一の態様を提案することができる。
〔1〕
冷暖房マルチ空気調和機であって、
室内に設置され、室内熱交換器及び室内膨張バルブを備える少なくとも1つの室内機と、
前記室内機と冷媒配管を介して(通じて)連結され、室外熱交換器、複数の圧縮機、室外膨張バルブ、及び四方バルブを備える室外機と、
前記冷媒配管を介して前記室内機及び室外機と連結され、外気を除湿及び換気して前記室内に供給する外気専用換気ユニットと、を備えてなり(を含んでなり;により構成されてなり)、
前記室外機は、前記外気専用換気ユニットと前記室内機の運転モードに応じて前記圧縮機を制御して前記外気専用換気ユニットと前記室内機の両方ともに冷媒を提供(付与;供給)することを特徴とする、冷暖房マルチ空気調和機。
〔2〕
前記室外機は、
第1圧縮機と、
前記第1圧縮機と直並列連結可能な第2圧縮機と、
前記第1圧縮機及び第2圧縮機の間に連結され、前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を連結又は遮断する圧縮機バルブと、を備えることを特徴とする、〔1〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔3〕
前記圧縮機バルブは
前記第1圧縮機の出口側と前記第2圧縮機の入口側を連結又は遮断することを特徴とする、〔2〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔4〕
前記圧縮機バルブがオンモードであるとき、前記室外機の圧縮比が大きくなることを特徴とする、〔3〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔5〕
前記冷媒配管は、
高圧の液体冷媒が流れる液管連結配管と、
高圧の気体冷媒が流れる第1気管連結配管と、
低圧の気体冷媒が流れる第2気管連結配管と、を備えることを特徴とする、〔4〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔6〕
前記第2気管連結配管は、前記第2圧縮機の入口側に連結されているものを更に備えることを特徴とする、〔5〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔7〕
前記冷媒配管は第1圧縮機の入口側に前記外気専用換気ユニットからの冷媒を流す共通管を更に備えることを特徴とする、〔6〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔8〕
前記液管連結配管は、前記外気専用換気ユニットに分枝(分岐)されて前記外気専用換気ユニットに液体冷媒を流動する換気液管配管を更に備えることを特徴とする、〔7〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔9〕
前記室内機の冷房運転時に前記第2気管連結配管を介して前記室内機から気相冷媒が前記第2圧縮機に提供され、前記共通管を介して前記外気専用換気ユニットから気相冷媒が前記第1圧縮機に提供されることを特徴とする、〔8〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔10〕
前記第1圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力は、前記第2圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力より高いことを特徴とする、〔9〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔11〕
前記室内機の暖房運転時に前記室内機から液相冷媒が前記換気液管配管を介して前記外気専用換気ユニットに提供されることを特徴とする、〔10〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔12〕
前記室内機の暖房運転時に前記第1及び第2圧縮機は、前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供することを特徴とする、〔10〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔13〕
前記室内機の暖房運転時に前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を直列連結して前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供することを特徴とする、〔12〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔14〕
前記第1圧縮機と前記第2圧縮機の圧縮比は、室内湿度に応じて可変することを特徴とする、〔13〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔15〕
前記冷暖房マルチ空気調和機は、
複数の前記室内機に冷媒を分配する分配器を更に備え、
前記分配器は、
前記室内機と連結された気体配管に低圧気体冷媒を流す低圧バルブと、
前記室内機と連結された気体配管に高圧気体冷媒を流す高圧バルブと、を備えることを特徴とする、〔14〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔16〕
前記冷暖房マルチ空気調和機は、
前記第1圧縮機の入口側に連結され、前記気相冷媒を捕集(収集)し、前記第1圧縮機に提供する第1アキュムレータと、
前記第2圧縮機の入口側に連結され、前記気相冷媒を捕集し、前記第2圧縮機に提供する第2アキュムレータと、を更に備えることを特徴とする、〔14〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
〔17〕
前記暖房運転モードで前記第2気管連結配管に冷媒が流れないことを特徴とする、〔16〕に記載の冷暖房マルチ空気調和機。
【0019】
前記室外機は、第1圧縮機と、前記第1圧縮機と直並列連結可能な第2圧縮機と、前記第1圧縮機及び第2圧縮機の間に連結され、前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を連結又は遮断する圧縮機バルブとを含む。
【0020】
前記圧縮機バルブは、前記第1圧縮機の出口側と前記第2圧縮機の入口側を連結又は遮断する。
【0021】
前記圧縮機バルブがオンモードであるとき、前記室外機の圧縮機の圧縮比が大きくなる可能性がある。
【0022】
前記冷媒配管は高圧の液体冷媒が流れる液管連結配管と、高圧の気体冷媒が流れる第1気管連結配管と、低圧の気体冷媒が流れる第2気管連結配管とを含んでもよい。
【0023】
前記第2気管連結配管は、前記第2圧縮機の入口側に連結されているものをさらに含んでもよい。
【0024】
前記冷媒配管は、第1圧縮機の入口側に前記外気専用換気ユニットからの冷媒を流す共通管をさらに含んでもよい。
【0025】
前記液管連結配管は、前記外気専用換気ユニットに分枝されて前記外気専用換気ユニットに液体冷媒を流動する換気液管配管をさらに含んでもよい。
【0026】
前記室内機の冷房運転時に前記第2気管連結配管を介して前記室内機から気相冷媒が前記第2圧縮機に提供され、前記共通管を介して前記外気専用換気ユニットから気相冷媒が前記第1圧縮機に提供される。
【0027】
前記第1圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力は、前記第2圧縮機に提供される前記気相冷媒の圧力より高くなる可能性がある。
【0028】
前記室内機の暖房運転時に前記室内機から液相冷媒が前記換気液管配管を介して前記外気専用換気ユニットに提供される。
【0029】
前記室内機の暖房運転時に前記第1及び第2圧縮機は前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供する。
【0030】
前記室内機の暖房運転時に前記第1圧縮機と前記第2圧縮機を直列連結して、前記外気専用換気ユニットからの気相冷媒を圧縮して前記第1気管連結配管を介して前記室内機に提供する。
【0031】
前記第1圧縮機と前記第2圧縮機の圧縮比は室内湿度によって可変する。
【0032】
前記冷暖房マルチ空気調和機は複数の前記室内機に冷媒を分配する分配器をさらに含み、前記分配器は、前記室内機と連結された気体配管に低圧気体冷媒を流す低圧バルブ、及び前記室内機と連結された気体配管に高圧気体冷媒を流す高圧バルブを含む。
【0033】
前記冷暖房マルチ空気調和機は、前記第1圧縮機の入口側に連結されて前記気相冷媒を捕集して前記第1圧縮機に提供する第1アキュムレータと、前記第2圧縮機の入口側に連結されて前記気相冷媒を捕集して前記第2圧縮機に提供する第2アキュムレータとをさらに含んでもよい。
【0034】
前記暖房運転モードで前記第2気管連結配管に冷媒が流れないことがある。
【発明の効果】
【0035】
前記解決手段により、1つの室外機を適用して冷暖房のための空気調和機及び外気専用空気調和機を同時に駆動することができる。また、顕熱と潜熱処理を1つの室外機で制御することで設備を最小化でき、制御の信頼度が向上できる。
【0036】
そして、マルチ空気調和機を適用して冷房/暖房/換気を同時に実現でき、潜熱が除去された空気を使用して冷暖房を実現することにより熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の一実施形態による冷暖房換気マルチ空気調和機の概略的な構成図である。
図2図1の冷暖房換気マルチ空気調和機のモード運転のための全体構成図である。
図3】冷房一般運転時図2の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
図4】暖房換気運転時図1の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
図5】暖房一般運転時図1の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
図6】本発明の圧縮比向上によるエンタルピーの変化を示すグラフである。
図7】同時型冷暖房運転時の図1の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本発明の利点及び特徴、そしてそれを達成する方法は、添付の図面を参照して詳細に後述される実施形態を参照すれば明確になる。しかしながら、実施形態が本明細書に開示された実施形態に限定されるものではなく、他の方式で実現されることもできる。本明細書の実施形態は発明の開示を完全なものにし、該当技術分野において通常の知識を有する者にほん発明の範囲を知らせるために提供されるものである。本明細書にわたって同一参照符号は同一構成要素を示す。
【0039】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図面に示されているように1つの構成要素と他の構成要素との相関関係を容易に記述するために使用される。空間的に相対的な用語は、図面に示されている方向に加えて使用時又は動作時の構成要素の相異なる方向を含む用語として理解されるべきである。例えば、図面に示されている構成要素を反転させる場合、他の構成要素の「下(below)」又は「下(beneath)」として記述された構成要素は他の構成要素の「上(above)」に配置されるようになる。従って、例示的な用語である「下」は、下と上の方向を両方とも含む。構成要素は他の方向にも配向されることができ、これにより、空間的に相対的な用語は配向に応じて解釈されることができる。
【0040】
本明細書において用いる用語は、実施形態を説明するためのものであり、本発明を制限するものではない。本発明において、単数形は特に言及されない限り複数形も含む。明細書において用いられる「備える;含む;構成する(comprises)」及び/又は「包含する;包接する;含有する;包む(comprising)」と言及された構成要素、段階及び/又は動作は1つ以上の他の構成要素、段階及び/又は動作の存在又は追加を排除しない。
【0041】
他の定義がないと、本明細書において使用される全ての用語(技術的用語及び科学的用語を含む)は、本発明の属する技術分野において通常の技術を有する者に共通に理解できる意味として使用される。また、一般的に用いられる辞書に定義されている用語は明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0042】
図面において各構成要素の厚さやサイズは、説明の便宜及び明確性のために誇張又は省略されるか概略的に図示されている。また、各構成要素のサイズと面積は、実際のサイズや面積を全的に反映するものではない。
【0043】
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0044】
図1は、本発明の一実施形態による冷暖房換気マルチ空気調和機の概略的な構成図であり、図2は、図1の冷暖房換気マルチ空気調和機のモード運転のための全体構成図である。
【0045】
図1及び図2には、本発明の一実施形態による冷暖房換気マルチ空気調和機100が示されている。冷暖房換気マルチ空気調和機100は、複数の冷暖房換気兼用室内機B1、B2、・・・、少なくとも1つの冷暖房換気兼用室外機A、分配器C及び外気専用換気システムDを含む。
【0046】
冷暖房換気兼用室外機Aは、複数の冷暖房換気兼用室内機B1、B2、・・・と連動して室内空気に対して冷房又は暖房を行う一方、外気専用換気システムDと連動して外気の湿気を除去して室内に提供する換気及び除湿を行う。
【0047】
すなわち、1つの室外機Aを使用して外気の除湿及び換気を行って室内機B1、B2、・・・に供給する一方、室内空気の暖房及び冷房を室内に供給された除湿及び換気された空気を用いて行う。
【0048】
従って、1つの室外機Aにより潜熱が除去された外気が室内200、210に提供され、これを冷媒と熱交換することにより暖房又は冷房を行って顕熱を除去する。
【0049】
詳細に説明すると、冷暖房兼用室外機Aは、室外機ケース(図示せず)と、その内部に配置される圧縮機53、54、室外熱交換器A1、A2、アキュムレータ52、四方バルブ110、120、オイル分離機58、59、室外膨張バルブ65、66、及び過冷却ユニット(図示せず)を含む。
【0050】
室外機ケースには、第1気管連結配管138が連結される第1気管バルブと、第2気管連結配管131が連結される第2気管バルブと、液管連結配管134が連結される液管バルブとを含む。また、本実施形態による室外機ケースには、複数の室外機への連結又は複数の室内機B1、B2への同時運転などのための共通管130がさらに連結され、これと連結される共通管バルブをさらに含む。液管バルブ、共通管バルブ並びに第1及び第2気管バルブは、室内機Bと分配器Cを介して連結され、外気専用換気システムDと連結されて、室外機Aの冷媒を循環させる。
【0051】
圧縮機53、54は、運転周波数を調節して冷媒量及び冷媒の吐出圧力を制御できるインバータ圧縮機が使用されてもよい。本実施形態による圧縮機は、第1圧縮機53と第2圧縮機54に区分される。第1圧縮機53と第2圧縮機54は並列に配置されてもよい。本実施形態では、図2に示すように、2つの圧縮機53、54が備えられることを説明しているが、これは1つの実施形態に過ぎず、異なる個数の圧縮機53、54を備えるものも可能である。
【0052】
また、各圧縮機53、54は容量が異なる圧縮機であってもよい。
【0053】
いずれか1つの圧縮機53、54は回転数が可変するインバータ圧縮機であってもよく、他の1つの圧縮機は定速圧縮機であってもよい。
【0054】
各圧縮機53、54には、前記圧縮機53、54の内部に過度なオイルが貯蔵された場合、余剰オイルが前記圧縮機53、54の外部に排出されるようにするバイパスユニットが連結されてもよい。
【0055】
バイパスユニットは、圧縮機53、54に最小限に要求されるオイルレベルより高い位置又は同じ位置において前記各圧縮機53、54に連結される。圧縮機53、54内のオイルレベルに応じて、バイパスユニットには冷媒のみが排出されるか、オイルのみが排出されるか、冷媒とオイルが一緒に排出される。
【0056】
オイル分離機58、59は、圧縮機53、54の吐出側に配置される。本実施形態によるオイル分離機58、59は、第1圧縮機53の吐出側に配置される第1オイル分離機58と第2圧縮機54の吐出側に配置される第2オイル分離機59に区分される。圧縮機53、54から吐出された冷媒はオイル分離機58、59を経て四方バルブ110、120に流動される。
【0057】
オイル分離機58、59は、吐出された冷媒中に含まれたオイルを回収して再び圧縮機53、54に提供する。
【0058】
オイル分離器58、59は、圧縮機53、54にオイルを案内するオイル回収管30、31及びオイル回収管30、31に配置され、冷媒を一方向に流動させるチェックバルブをさらに含む。
【0059】
オイル分離機58、59は、圧縮機吐出配管34に設置される。
【0060】
第1アキュムレータ52にも圧縮機53、54にオイルを回収できるオイル回収構造が配置される。第1アキュムレータ52の下側とアキュムレータ吐出配管33を連結するオイル回収配管と、オイル回収配管に配置されてオイルの流動を制御するオイルリターンバルブが配置される。
【0061】
一方、本発明の実施形態による室外機A内に第1圧縮機53と第2圧縮機54を直列連結/遮断するための圧縮機バルブ63がさらに形成されている。
【0062】
圧縮機バルブ63は、第1圧縮機53の吐出側と第2圧縮機54の入口側を直列連結するように配置され、制御によって2つの端を連結又は遮断して圧縮容量を制御する。
【0063】
ここで、圧縮機バルブ63と連結される第2圧縮機54の入力側に第2アキュムレータ55が配置されている。
【0064】
第2アキュムレータ55は、第1圧縮機53と第2圧縮機54間の重圧レベルの気相冷媒を捕集し、第2気管連結配管131に流す。
【0065】
従って、圧縮機バルブ63がオンになって第1圧縮機53と第2圧縮機54を直列連結するように動作すると、第2アキュムレータ55の気体冷媒の圧力が第1圧縮機53の吐出圧力に設定されることにより、第2圧縮機54の吐出圧力が第1圧縮機53の吐出圧力より低い2段圧力を使用することができる。
【0066】
一方、本実施形態において、前記室外熱交換器A1、A2は第1室外熱交換器A1及び第2室外熱交換器A2で構成される。室外熱交換器A1、A2の熱交換を向上させるために室外送風ファン61が配置される。
【0067】
室外熱交換器A1、A2には第1四方バルブ110との間で冷媒を流動させる室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27が連結される。室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27は、第1室外熱交換器A1と第1四方バルブ110を連結する第1室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管28と、第2室外熱交換器A2と第1四方バルブ110を連結する第2室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管29を含む。第1四方バルブ110において連結される室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27は、第1室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管28と第2室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管29に分岐される。
【0068】
第2室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管29にチェックバルブ47が配置され、前記チェックバルブ47は前記第1室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27から供給された冷媒が前記第2室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管29に流入することを遮断する。
【0069】
第1室外熱交換器配管76及び第2室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管29を連結する可変パス配管41がさらに配置され、前記可変パス配管41に可変パスバルブ42がさらに配置される。
【0070】
前記可変パスバルブ42は選択的に動作できる。前記可変パスバルブ42が開放される場合、前記第1室外熱交換器配管76に沿って流動される冷媒は、前記可変パス配管41及び可変パスバルブ42を通過し、前記第1四方バルブ110に案内される。
【0071】
前記可変パスバルブ42が閉じた場合、暖房運転の時、第1室外熱交換器配管76を介して供給された冷媒は、前記第1室外熱交換器A1に流動する。
【0072】
前記可変パスバルブ42が閉じた場合、冷房運転の時、第1室外熱交換器A1を通過した冷媒は第1室外熱交換器配管76を介して液管連結配管134に流動する。
【0073】
室外膨張バルブ65、66は、暖房運転の時、室外熱交換器A1、A2に流動する冷媒を膨張させる。冷房運転の時、室外膨張バルブ65、66は冷媒を膨張させずに通過させる。
【0074】
室外膨張バルブ65、66は、入力された信号に応じて開度値を調節できる電子膨張バルブ(EEV)が使用されてもよい。
【0075】
室外膨張バルブ65、66は、第1室外熱交換器A1に流動する冷媒を膨張させる第1室外膨張バルブ65と、第2室外熱交換器A2に流動する冷媒を膨張させる第2室外膨張バルブ66を含む。
【0076】
第1室外膨張バルブ65及び第2室外膨張バルブ66は液管連結配管134と連結される。暖房運転の時、室内機Bで凝縮された冷媒が第1室外膨張バルブ65及び第2室外膨張バルブ66に供給される。
【0077】
第1室外膨張バルブ65及び第2室外膨張バルブ66と連結するために、液管連結配管134は分枝され、第1室外膨張バルブ65及び第2室外膨張バルブ66にそれぞれ連結される。第1室外膨張バルブ65及び第2室外膨張バルブ66は並列配置される。
【0078】
第1室外膨張バルブ65及び第1室外熱交換器A1を連結する配管を第1室外熱交換器配管76と定義する。第2室外膨張バルブ66及び第2室外熱交換器A2を連結する配管を第2室外熱交換器配管77と定義する。
【0079】
第1アキュムレータ52は冷媒を収容及び貯蔵して前記圧縮機53、54に冷媒を提供する。第1アキュムレータ52は圧縮機53、54の入口側に配置され、四方バルブ110、120と連結される。
【0080】
第2アキュムレータ55は第2圧縮機54に連結され、第2気管連結配管131からの気相冷媒を捕集し、第2圧縮機54に提供する。
【0081】
本実施形態による室外機Aはレシーバをさらに含んでもよい。レシーバは、循環する冷媒の量を調節するために液冷媒を貯蔵する。レシーバは、第1アキュムレータ52及び第2アキュムレータ55において液冷媒を貯蔵することとは別に液冷媒を貯蔵する。
【0082】
レシーバは、循環する冷媒の量が足りない場合、前記第1アキュムレータ52及び第2アキュムレータ55に冷媒を供給し、循環する冷媒の量が多い場合、冷媒を回収して貯蔵する。
【0083】
四方バルブ110、120は圧縮機53、54の出口側に備えられ、室外機Aにおいて流動する冷媒の流路を切り替える。四方バルブ110、120は、前記空気調和機100の冷暖房運転に合わせて前記圧縮機53、54から吐出された冷媒の流路を適切に切り替える。
【0084】
本実施形態による四方バルブ110、120は、圧縮機53、54から吐出された冷媒を室外熱交換器A1、A2に送るか、室外熱交換器A1、A2において流動する冷媒を第1アキュムレータ52を経て圧縮機53、54に送る第1四方バルブ110と、圧縮機53、54から吐出されたた冷媒を第1気管連結配管138に送るか、第1第1気管連結配管138から流入した冷媒を第1アキュムレータ52を経て圧縮機53、54に送る第2四方バルブ120とに区分される。
【0085】
また、暖房運転の作動時、暖房運転する室外機A側の第1四方バルブ110は、室外熱交換器A1、A2に流入した冷媒を圧縮機53、54と第1気管連結配管138に送る。
【0086】
本実施形態による第1四方バルブ110と第2四方バルブ120は、オフモードで圧縮機53、54から吐出された冷媒が四方バルブ110、120を通過するように設定し、オン(ON)モードで圧縮機53、54から吐出された冷媒が四方バルブ110、120を通過しないように設定する。
【0087】
本実施形態による空気調和機100は、冷房運転の時、第1四方バルブ110はオンモードを維持し、第2四方バルブ120はオフモードを維持する。本実施形態による空気調和機100は、暖房運転の時、第1四方バルブ110をオフモードに維持し、第2四方バルブ120をオンモードに維持する。
【0088】
本実施形態による空気調和機1は、圧縮機53、54において圧縮された冷媒の一部が流動するホットガスユニット(図示せず)を含んでもよい。圧縮機53、54において圧縮された高温高圧の冷媒の一部は、ホットガスバイパス配管を通過して室外熱交換器A1、A2に流入する。
【0089】
ホットガスユニットは、冷媒をバイパスさせるためのホットガスバイパス配管及びホットガスバルブを含む。
【0090】
液管連結配管134には過冷却ユニット(図示せず)が配置される。
【0091】
過冷却ユニットは過冷却熱交換器を含み、前記第1アキュムレータ52の冷媒を過冷却熱交換器を通過した過冷却冷媒と混合して前記液管連結配管134に流す。
【0092】
本実施形態による空気調和機100は、冷媒の圧力を測定する圧力センサ、冷媒の温度を測定する温度センサ及び冷媒管を流動する冷媒などに存在する異物を除去するストレーナをさらに含む。
【0093】
本実施形態による空気調和機100は、室外機A、室内機B及び外気専用換気システムDを連結し、冷媒が流動する冷媒配管131、134、138と複数の室外機A、複数の室内機B及び外気専用換気システムDを連結する共通管130を含む。
【0094】
冷媒配管131、134、138は液相冷媒が流動する液管連結配管134と、気相冷媒が流動する気管連結配管131、138に区分される。
【0095】
室外機Aの内部には液管連結配管134と第1及び第2気管連結配管138、131が延長され、共通管130も延長されている。
【0096】
共通管130は低圧連結配管であって、外気専用換気システムDに連結されている。
【0097】
一方、室内200に少なくとも1つの室内機Bが設置されており、図2では、説明の便宜のために2つの室内機B1、B2が設置されているものと図示しているが、それに限定されるものではない。
【0098】
1つの室内機を第1室内機B1、他の1つを第2室内機B2と表記し、各室内機B1、B2内の構成は同一であるので、第1室内機B1を基準に説明する。
【0099】
それぞれの室内機B1、B2は、分離しているそれぞれの室内210、220に設置され、室内機ケース(図示せず)内の室内膨張バルブ12及び室内熱交換器(室内機と同一の図面符号使用)B1、B2をそれぞれ含む。
【0100】
それぞれの室内機B1、B2は室内膨張バルブ12と室内熱交換器B1、B2が冷媒配管13、14に連結され、それぞれの室内機B1、B2は冷媒配管13、14に並列連結される。それぞれの室内機B1、B2は、空調を希望する室内210、220の空気を吸入して室内熱交換器B1、B2と熱交換させた後、空調を希望する室内に吐出するように設置される。室内機Bには室内空気を室内熱交換器Bに送風させる室内ファン(図示せず)が設置されてもよい。
【0101】
少なくとも1つの室内機Bが設置されている室内200には室内機Bと連結される室内冷媒配管として、液管連結配管134と連結されている室内液管13及び気管連結配管138と連結されている室内気管14が設置されており、前記室内液管13に室内膨張バルブ12が形成されて前記室内熱交換器B1、B2に冷媒を流す。
【0102】
ここで、各室内機B1、B2は外部から制御命令を受信、感知信号を受信して有無線通信により室外機Aに伝達するコントローラ(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0103】
一方、同時型空気調和機の場合、室内機Bと室外機Aの間に分配器Cをさらに含む。
【0104】
分配器400は冷暖房兼用室外機Aと少なくとも1つの冷暖房兼用室内機B1、B2の間に配置されて、冷媒を冷房運転、暖房運転条件に応じて冷暖房兼用室内機B1、B2に分配する。
【0105】
分配器Cは高圧気体ヘッダ、低圧気体ヘッダ、液体ヘッダ及び制御バルブ84、85を含む。
【0106】
室内機Bの室内電子膨張バルブ12は冷暖房兼用室内熱交換器B1、B2と液体ヘッダを連結する室内連結配管13A、13b上に設置されている。
【0107】
高圧気体ヘッダは第1気管連結配管138及び冷暖房兼用室内機B1、B2の一側にそれぞれ連結される。また、低圧気体ヘッダは第2気管連結配管131に連結され、冷暖房兼用室内機B1、B2の他側に連結される。液体ヘッダは液管連結配管134及び冷暖房兼用室内機B1、B2の一側にそれぞれ連結されている。高圧気体ヘッダ、低圧気体ヘッダ及び液体ヘッダには、他の室外機(図示せず)の各配管にそれぞれさらに連結されてもよい。室内気管14a、14b上には低圧気体ヘッダと連結されるように低圧バルブ85a、85bが形成され、室内気管14a、14b上には高圧気体ヘッダ81と連結されるように高圧バルブ84a、84bが形成されている。
【0108】
このような低圧バルブ85a、85b及び高圧バルブ84a、84bの間にはバイパス配管(図示せず)がさらに設置されてもよい。
【0109】
一方、本発明の実施形態による空気調和機100は、液管連結配管134及び前記共通管130から冷媒を受けて外気から潜熱を除去して室内に供給するための外気専用換気システムDをさらに含む。
【0110】
室内200に外気専用換気システムDが設置されていてもよい。
【0111】
外気専用換気システムDは、ケース(図示せず)に外気ダクト連結口と給気ファンを備え、内部に除湿ユニットが取り付けられている。
【0112】
前記除湿ユニットは、本発明の実施形態によれば、膨張バルブ21と熱交換器20が液管連結配管134と連結され、除湿ユニットは換気を希望する室内に室外の外気を吸入して熱交換器20と熱交換させた後、換気を希望する室内に吐出するように設置される。
【0113】
このために、液管連結配管134から分枝されて外気専用換気システムDと連結される換気液管配管73及び共通管130と連結されている換気気管配管74が設置され、前記換気液管配管73に室内膨張バルブ21が形成されて前記熱交換器に冷媒を流し、冷媒が外気の熱を吸収して気体に相変化して換気気管配管74を介して共通管に注入される。この時、供給される外気は潜熱が除去されて除湿された状態で室内200、210に供給される。
【0114】
また、外気専用換気システムDは熱交換器20を経た外気の不純物をフィルタリングするための少なくとも1つのフィルタユニット(図示せず)をさらに含んでもよい。
【0115】
前記外気専用換気システムDから除湿された気流が室内に供給されるように給気孔を有する圧力チャンバ22が形成され、前記圧力チャンバ22の一側及び他側にはノズルを有するチャンバが形成されて室内に向かって除湿された気流が加圧取出されるように形成される。
【0116】
このように、1つの室外機Aにより連結される少なくとも1つの室内機B1、B2及び外気専用換気システムDが同時に冷媒を循環して外気の潜熱を除去して室内に提供しながら提供された室内の空気を冷房又は暖房する運転を行うことができる。
【0117】
以下では、図3ないし図5を参照して、本発明の実施形態による各運転モードにおける冷媒の流れ及び制御を説明する。
【0118】
図3は、冷房運転時の図2の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
【0119】
図3に示すように、複数の室内機Bに全て冷房モードを行う場合、圧縮機53、54の圧縮された高温高圧の冷媒は室外熱交換器A1、A2を流動してさらに凝縮される。
【0120】
第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第1四方バルブ110を通過しないオンモードに設定される。第2四方バルブ120は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第2四方バルブを通過するオフモードに設定される。すなわち、第2四方バルブ120は圧縮機吐出配管34と室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27を連結させる。
【0121】
一方、アキュムレータ流入配管32は共通管130に分枝され、冷媒の一部は共通管130を介してアキュムレータ流入配管32に流動する。
【0122】
冷房モードで、液管バルブと気管バルブ及び共通管バルブも開放される。
【0123】
また、圧縮機バルブ63がオフモードで動作して第1圧縮機53の出力側と第2圧縮機54の入力側を直列連結せず、並列連結する。
【0124】
冷媒の流れを説明すると、圧縮機53、54から吐出された冷媒は第2四方バルブ120を介して室外熱交換器A1、A2に流動する。室外熱交換器A1、A2で凝縮された冷媒は、液管連結配管134を介して流れて室内210、220の室内液管13a、13bに流入して室内機Bに流動して蒸発し、室内機官14a、14bに流動して分配器の低圧バルブ85a、85bの開放により低圧冷媒ヘッダに捕集して第2気管連結配管131に流動する。第2気管連結配管131に流動する冷媒は第2アキュムレータ55を経て第2圧縮機54に流入する。
【0125】
その時、室外熱交換器A1、A2で凝縮された冷媒は、液管連結配管134から分枝された換気液管配管73を介して外気専用換気システムDに流入して熱交換器から蒸発され、換気気管74に流動して共通管130に流動する。共通管130に流動する冷媒は第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流入する。
【0126】
このように、第1圧縮機53が外気専用換気システムDの潜熱除去のための冷媒圧縮を行い、第2圧縮機54が室内機Bの顕熱除去のための冷媒圧縮をそれぞれ行うことにより1つの室外機Aにより複数の相異なるシステムの制御が可能である。
【0127】
この時、共通管130を流れる冷媒の圧力は、第2気管連結配管を流れる冷媒の圧力より高く、第2圧縮機54の注入される冷媒の圧力が第1圧縮機53の注入される冷媒の圧力より低く設定されて、第2圧縮機54で中間圧を用いて室内機B1、B2で顕熱を除去し、第1圧縮機53において低圧の冷媒で外気専用換気システムDにおいて外気の潜熱を除去することができる。
【0128】
このようなデュアル蒸発圧制御は、それぞれの圧縮機の周波数を現在の湿度に応じて制御することにより、冷房時に室内の湿度が高い場合には潜熱負荷が大きいので顕熱比を下げるように運転し、湿度が低い場合には顕熱比を高めるように運転を行うことができる。このような第1圧縮機53と第2圧縮機54の圧縮容量を現在の湿度に応じてそれぞれ制御することにより消費者の快適性を向上させ、消費電力を低減できるため、高効率運転が可能である。
【0129】
図4は、暖房換気運転時の図2の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
【0130】
暖房換気モードの場合、圧縮機53、54の圧縮された高温高圧の冷媒は室内機B1、B2に流入して凝縮される。
【0131】
具体的に、第2四方バルブ120は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第2四方バルブ120を通過できないオンモードに設定される。第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第1四方バルブ110を通過するオフモードに設定される。第1四方バルブ110は圧縮機53、54と第1気管連結配管138を連結させる。
【0132】
圧縮機バルブ63はオフモードを維持して第1圧縮機53と第2圧縮機54を並列連結する。
【0133】
具体的に、第2四方バルブ120は室外熱交換器A1、A2から吐出された冷媒を第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流動するように、室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27とアキュムレータ流入配管32を連結する。第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒を室内機Bと連結された第1気管連結配管138に送る。すなわち、第1四方バルブ110は圧縮機吐出配管34と第1気管連結配管138を連結させる。一方、アキュムレータ流入配管32は共通管130に分枝され、外気専用換気システムDからの冷媒の一部は共通管130を介してアキュムレータ流入配管32に流動する。
【0134】
暖房モードで、液管バルブと気管バルブ及び共通管バルブも開放される。
【0135】
暖房モードでの冷媒の流れを説明すると、圧縮機53、54から吐出された冷媒は第1四方バルブ110を介して気管連結配管138に流動する。気管連結配管138を流動する冷媒は分配器400の高圧制御バルブ84a、84bが開放されて室内機Bに流動して、凝縮される。室内機Bで凝縮された冷媒は、室内液管13、液体ヘッダに流入し、液管連結配管134を経て室外機A内部に流入する。室外機Aの内部に流入した冷媒は、室外膨張バルブ65、66を経て室外熱交換器A1、A2に流動する。室外熱交換器A1、A2から蒸発した冷媒は第2四方バルブ120に流動し、第1アキュムレータ52を経て圧縮機53、54に流動する。
【0136】
その時、室内機Bで凝縮された冷媒は、液管連結配管134から分枝した換気液管配管73を介して外気専用換気システムDに流入されて熱交換器20から蒸発され、外気の潜熱を除去し、蒸発された冷媒が換気気管74に流動して共通管130に流動する。共通管130に流動する冷媒は第1アキュムレータ52を経て第1、第2圧縮機53、54に流入する。
【0137】
このように、暖房時に室内機B1、B2から発生する液相冷媒を再び外気専用換気システムDに流動して外気の潜熱除去のための冷媒圧縮を行い、第1アキュムレータ52により第1及び第2圧縮機53、54に注入されることにより、1つの室外機Aユニットにより複数の相異なるシステムの制御が可能である。
【0138】
この時、第2気管連結配管131には冷媒が流れず、第2アキュムレータ55が動作せず、一般的な室外機Aと同様に動作を行うことができる。
【0139】
一方、暖房運転時に2つの圧縮機53、54を直列連結して顕熱比を制御できる動作を説明する。
【0140】
図5は、暖房一般運転時の図2の冷暖房換気マルチ空気調和機の他の動作状態を示す動作図である。
【0141】
暖房換気モードの場合、圧縮機53、54の圧縮された高温高圧の冷媒は室内機B1、B2に流入して凝縮される。
【0142】
具体的に、第2四方バルブ120は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第2四方バルブ120を通過できないオンモードに設定される。第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第1四方バルブ100を通過するオフモードに設定される。
【0143】
この時、圧縮機バルブ63はオンモードを維持し、第1圧縮機53の出口側と第2圧縮機54の入口側を直列連結する。
【0144】
具体的に、第2四方バルブ120は室外熱交換器A1、A2から吐出された冷媒を第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流動するように、室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27とアキュムレータ流入配管32を連結する。第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒を室内機Bと連結された第1気管連結配管138に送る。すなわち、第1四方バルブ110は圧縮機吐出配管34と第1気管連結配管138を連結させる。一方、アキュムレータ流入配管32は共通管130に分枝され、外気専用換気システムDからの冷媒の一部は共通管130を介してアキュムレータ流入配管32に流動する。
【0145】
暖房モードで、液管バルブと気管バルブ及び共通管バルブも開放される。
【0146】
暖房モードで冷媒の流れを説明すると、圧縮機53、54から吐出された冷媒は第1四方バルブ110を介して第1気管連結配管138に流動する。第1気管連結配管138を流動する冷媒は分配器400の高圧制御バルブ84a、84bが開放されて室内機Bに流動して、凝縮される。室内機Bで凝縮された冷媒は室内液管13、液体ヘッダに流入し、液管連結配管134を経て室外機Aの内部に流入する。室外機Aの内部に流入した冷媒は、室外膨張バルブ65、66を経て、室外熱交換器A1、A2に流動する。室外熱交換器A1、A2で蒸発した冷媒は第2四方バルブ120に流動し、第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流動する。第1圧縮機53で1次圧縮された冷媒は、第1圧縮機53の出口側で圧縮機バルブ63を通過して第2圧縮機54の入口側に流動して第2圧縮機54で2次圧縮される。
【0147】
従って、第2圧縮機54を介して吐出される冷媒の低圧はさらに低い圧力を有することができ、それにより室内機B1、B2の暖房効率が向上し、また室内機B1、B2から発生する液相冷媒を再び外気専用換気システムDに流動して外気の潜熱除去のための冷媒圧縮を行うようになる。
【0148】
その時、室内機Bで凝縮された冷媒は、液管連結配管134から分枝した換気液管配管73を介して外気専用換気システムDに流入して熱交換器20から蒸発され、外気の潜熱を除去し、蒸発された冷媒が換気気管配管74に流動して共通管130に流動する。共通管130に流動する冷媒は第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流入する。
【0149】
このように、暖房時に室内機Bから発生する液相冷媒を再び外気専用換気システムDに流動して外気の潜熱除去のための冷媒膨張を行い、第1圧縮機53と第2圧縮機54に直列で2段圧縮を行って圧縮比がさらに大きくなる。
【0150】
図6は、本発明の圧縮比向上によるエンタルピーの変化を示すグラフである。
【0151】
図6に示すように、圧縮比がR1からR2に大きくなる場合、凝縮温度がさらに高くなり、蒸発温度はさらに低くなる。
【0152】
従って、潜熱処理のためのより低い蒸発温度の冷媒が形成できるため、外気専用換気システムDに液相冷媒を提供する場合、除湿効率が向上する。
【0153】
その時、第2気管連結配管131には冷媒が流れず、第2アキュムレータ55が動作しない。
【0154】
一方、本発明の他の実施形態による同時型冷暖房換気システムでは、各室内機に相異なるモードの運転が可能である。
【0155】
図7は、本発明の他の実施形態による同時型冷暖房換気運転時の図2の冷暖房換気マルチ空気調和機の動作状態を示す動作図である。
【0156】
図7に示すように、第1室内機に暖房を行い、第2室内機に冷房を行う場合、圧縮機53、54の圧縮された高温高圧の冷媒は室外熱交換器A1、A2を流動し、さらに凝縮される。
【0157】
第1四方バルブ110は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第1四方バルブ110を通過するオフモードに設定される。第2四方バルブ120は圧縮機53、54から吐出された冷媒が第2四方バルブを通過するオンモードに設定される。すなわち、第2四方バルブ120は圧縮機吐出配管34と室外熱交換器-第1四方バルブ連結配管27を連結し、第1四方バルブ110は圧縮機吐出配管と気管連結配管138を連結する。
【0158】
一方、アキュムレータ流入配管32は共通管130に分枝され、冷媒の一部は共通管130を介してアキュムレータ流入配管32に流動する。
【0159】
同時型冷暖房モードで、液管バルブと気管バルブ及び共通管バルブも開放される。
【0160】
また、圧縮機バルブ63がオフモードで動作して第1圧縮機53の出力側と第2圧縮機54の入力側を直列連結せず、並列連結する。
【0161】
冷媒の流れを説明すると、圧縮機53、54から吐出された冷媒は第2四方バルブ120を介して室外熱交換器A2に流動する。室外熱交換器A1、A2で凝縮された冷媒は液管連結配管134を介して流れ、第2室内220の室内液管13bに流入して第2室内機B2に流動して蒸発し、室内気管14bに流動して分配器Cの低圧バルブ85bの開放により低圧冷媒ヘッダに捕集して第2気管連結配管131に流動する。第2気管連結配管131に流動する冷媒は第2アキュムレータ55を経て第2圧縮機54に流入する。
【0162】
一方、圧縮機53、54から吐出された冷媒の一部は第1四方バルブ110を介して第1気管連結配管138に流動する。第1気管連結配管138を流動する冷媒は分配器400の高圧制御バルブ84aが開放されて第1室内機B1に流動して、凝縮される。第1室内機B1で凝縮された冷媒は室内液管13a、液体ヘッダに流入し、液管連結配管134を経て室外機Aの内部に流入する。
【0163】
その時、室外熱交換器A1、A2で凝縮された冷媒は、液管連結配管134から分枝した換気液管配管73を介して外気専用換気システムDに流入して熱交換器20から蒸発され、換気気管74に流動して共通管130に流動する。共通管130に流動する冷媒は第1アキュムレータ52を経て第1圧縮機53に流入する。
【0164】
このように、第1圧縮機53が外気専用換気システムDの潜熱除去のための冷媒圧縮を行い、第2圧縮機54が第2室内機B2の顕熱除去のための冷媒膨張をそれぞれ行うことにより、1つの室外機Aユニットにより複数の相異なるシステムの制御が可能である。
【0165】
そのとき、共通管130を流れる冷媒の圧力は、第2気管連結配管131を流れる冷媒の圧力より高い。
【0166】
このように、各室内機B1、B2の運転モードに応じて冷房と暖房を同時に行いながらも換気のための外気除湿を行うとき、1つの室外機Aにより各アプリケーションのモードを充足することにより設備コストを削減することができる。
【0167】
このようなデュアル蒸発圧制御は、それぞれの圧縮機53、54の周波数を現在の湿度に応じて制御することにより、冷房時に室内湿度が高い場合には潜熱負荷が大きいので顕熱比を下げるように運転し、湿度が低い場合には顕熱比を高めるように運転を行う。このような第1圧縮機53と第2圧縮機54の圧縮比を現在の湿度に応じてそれぞれ制御することにより消費者の快適性を向上させ、消費電力を低減できるため、高効率運転が可能である。
【0168】
以上では、本発明の好ましい実施形態について図示して説明したが、本発明は前述の特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野において通常の知識を有する者により様々な変形実施が可能であることは言うまでもなく、このような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0169】
100:冷暖房換気マルチ空気調和機
A:室外機熱交換器
A1:室外第1熱交換器
A2:室外第2熱交換器
C:分配器
D:外気専用換気システム
B:室内機 (B1、B2)
53、54:圧縮機
52、55:アキュムレータ
65、66:第1、第2電子膨張バルブ
110、120:四方バルブ
63:圧縮機バルブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7