(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052761
(43)【公開日】2022-04-04
(54)【発明の名称】熱伝導性電磁干渉(EMI)吸収体
(51)【国際特許分類】
H05K 9/00 20060101AFI20220328BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20220328BHJP
H01L 23/373 20060101ALI20220328BHJP
C09K 5/14 20060101ALI20220328BHJP
【FI】
H05K9/00 M
H05K9/00 U
H05K7/20 F
H01L23/36 M
C09K5/14 102E
【審査請求】有
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021154526
(22)【出願日】2021-09-22
(31)【優先権主張番号】63/082,142
(32)【優先日】2020-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/242,650
(32)【優先日】2021-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】507358446
【氏名又は名称】レアード テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】LAIRD TECHNOLOGIES,INC.
【住所又は居所原語表記】16401 Swingley Ridge Road, Suite 700, Chesterfield, Missouri 63017 United States
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100152489
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 美樹
(72)【発明者】
【氏名】カレン ブルズダ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン デイビッド ライアン
【テーマコード(参考)】
5E321
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
5E321BB32
5E321BB44
5E321BB51
5E321BB60
5E321CC16
5E321GG05
5E321GG11
5E321GH03
5E321GH10
5E322AA01
5E322EA11
5E322FA04
5E322FA09
5F136BC01
5F136BC07
5F136FA14
5F136FA16
5F136FA17
5F136FA23
5F136FA51
5F136FA82
(57)【要約】
【課題】熱伝導性が高く、かつマイクロ波を効率的に吸収する熱伝導性電磁干渉(EMI)吸収体を提供する。
【解決手段】例示的実施形態において、熱伝導性電磁干渉(EMI)吸収体は、少なくとも6ワット毎メートル毎ケルビン(W/mK)の熱伝導性及び10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰を有し得る。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む熱伝導性電磁干渉(EMI)吸収体であって、
熱伝導性EMI吸収体は、6ワット毎メートル毎ケルビン(W/mK)超の熱伝導率を有し、
熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰を有する、
熱伝導性EMI吸収体。
【請求項2】
少なくとも11W/mKの熱伝導率を有する、請求項1に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項3】
少なくとも11.5W/mKの熱伝導率を有する、請求項1に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項4】
少なくとも12W/mKの熱伝導率を有する、請求項1に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項5】
20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰;
40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰;及び
60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項6】
10GHzで少なくとも22dB/cmの減衰;
20GHzで少なくとも39dB/cmの減衰;
28GHzで少なくとも53dB/cmの減衰;
39GHzで少なくとも76dB/cmの減衰;及び
77GHzで少なくとも135dB/cmの減衰を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項7】
少なくとも11.5W/mKの熱伝導率を有する、請求項6に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項8】
熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約58ショア00以下の硬度及び30秒で約37ショア00以下の硬度を有し;
熱伝導性EMI吸収体は、UL燃焼性規格でUL V-0を有し;
熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではなく;
熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、実質的に完全にシリコーンフリーであり、かつ/又はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である、請求項7に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項9】
熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%の前記少なくとも1つの機能性フィラーを含み;かつ、熱伝導性EMI吸収体は、10重量%未満のマトリックスを含み;かつ/又は
熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の前記少なくとも1つの機能性フィラーを含み、かつ、熱伝導性EMI吸収体は、20体積%未満のマトリックスを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項10】
前記少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化亜鉛、炭化ケイ素、カルボニル鉄、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、鉄、グラファイト、フェライト、アルミナ三水和物、及び/又はシリカのうちの1つ以上を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項11】
前記少なくとも1つの機能性フィラーは、炭化ケイ素及び酸化アルミニウムから本質的になる、請求項1~9のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項12】
マトリックスは熱可逆性オイルゲルを含み;かつ/又は
マトリックスはブロックコポリマー及びプロセスオイルを含み;かつ/又は
マトリックスはジブロックコポリマー及び/又はトリブロックコポリマーをふくむ、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項13】
マトリックスは、熱伝導性EMI吸収体が熱可逆性熱可塑性材料であるように、化学的に架橋されていないプロセスオイル及びブロックコポリマーを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項14】
マトリックスは、プロセスオイル、ジブロックポリマー、カップリング剤、及びシリカを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項15】
マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項16】
マトリックスは、非シリコーンポリマーマトリックスを含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項17】
非シリコーンポリマーマトリックスは、非シリコーンオイルゲル樹脂を含み、かつ/又は非シリコーンポリマーマトリックスは:
スチレン及びエチレン/ブチレンコポリマー;及び/又は
スチレン及びエチレン/プロピレンコポリマーを含む、請求項16に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項18】
マトリックスは、プロセスオイル、ジブロックポリマー、及びカップリング剤を含み;
前記少なくとも1つの機能性フィラーは炭化ケイ素を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項19】
前記少なくとも1つの機能性フィラーは酸化アルミニウムをさらに含む、請求項18に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項20】
前記少なくとも1つの機能性フィラーは、炭化ケイ素及び酸化アルミニウムを含み;
マトリックスは、プロセスオイル、ジブロックポリマー、カップリング剤、酸化防止剤、及びシリカを含み;
熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも94.5重量%の前記少なくとも1つの機能性フィラー及び5.5重量%以下のマトリックスを含み;
熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の前記少なくとも1つの機能性フィラー及び20体積%以下のマトリックスを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項21】
約69重量%~約74重量%の炭化ケイ素、約20重量%~約25重量%の酸化アルミニウム、約2.5重量%~約5重量%のプロセスオイル、約0.3重量%~約0.7重量%のジブロックポリマー、約0.2重量%~約0.6重量%のカップリング剤、約0.5重量%~約0.9重量%のシリカ、及び約0.1重量%未満の酸化防止剤を含む、請求項20に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【請求項22】
熱伝導性EMI吸収体は、UL燃焼性規格でUL V-0を有し;
熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではなく;
熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、実質的に完全にシリコーンフリーであり、かつ/又はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である、請求項1~21のいずれか一項に記載の熱伝導性EMI吸収体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱伝導性EMI吸収体に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、必ずしも先行技術ではない本開示に関連する背景情報を提供する。
半導体、集積回路パッケージ、トランジスタ等の電気部品は、典型的には、電気部品が最適に動作する予め設計された温度を有する。理想的には、事前に設計された温度は周囲の空気の温度に近い。しかし、電気部品の動作は熱を発生させる。熱が除去されなければ、電気部品は、通常の又は望ましい動作温度よりも大幅に高い温度で動作する場合がある。このような過度の温度は、電気部品の動作特性及び関連するデバイスの動作に悪影響を与える可能性がある。
【0003】
発熱による不利な動作特性を回避するか、少なくとも軽減するには、例えば、動作中の電気部品からヒートシンクに熱を伝導することによって、熱を除去する必要がある。ヒートシンクは、続いて従来の対流及び/又は放射技術によって冷却させることができる。伝導中、熱は、電気部品とヒートシンクとの間の直接表面接触によって、及び/又は中間媒体又は熱界面材料(TIM)を介した電気部品とヒートシンク表面との接触によって、動作中の電気部品からヒートシンクに伝えることができる。熱伝導率が比較的低い空気で隙間を埋める場合と比較して、熱伝達効率を高めるために、熱界面材料を使用して熱伝達面同士の間の隙間を埋めることができる。
【0004】
加えて、電子デバイスの操作における共通の問題は、機器の電子回路内における電磁放射の発生である。このような放射は、電磁干渉(EMI)又は無線周波数干渉(RFI)を引き起こす可能性があり、これは特定の近接内の他の電子デバイスの動作を妨げる可能性がある。適切なシールドがないと、EMI/RFI干渉は重要な信号の劣化又は完全な損失を引き起こし、それによって電子機器が非効率又は動作不能になるおそれがある。
【0005】
EMI/RFIの影響を改善するための共通の解決策は、EMIエネルギーを吸収及び/又は反射及び/又は変向するシールドを使用することである。これらのシールドは通常、EMI/RFIをそのソース内に局在化させ、EMI/RFIソースの近くにある他のデバイスを絶縁するために使用される。
【0006】
本願で使用される「EMI」という用語は、大抵の場合はEMI放射及びRFI放射を含み、それらを指すものとして見なされるべきであり、「電磁」という用語は、大抵の場合は外部ソース及び内部ソースからの電磁及び無線周波数を含み、それらを指すものとして見なされるべきである。したがって、シールドという用語(本願で使用される場合)は、エネルギーを減衰、吸収、反射、遮断、及び/又は変向すること、又はそれらのいくつかを組み合わせることなどによって、EMI及び/又はRFIを軽減(又は制限)して、例えば、政府のコンプライアンスのため、及び/又は電子部品システムの内部機能のために、干渉しないようにすることを広く含み、それを指す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本明細書で説明する図面は、選択された実施形態の例示のみを目的としており、すべての可能な実施形態ではなく、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【
図1】ボードレベルシールドと集積回路又はチップとの間に配置された熱伝導性EMI吸収体の例示的な実施形態を示す。
図1は、ヒートシンクとボードレベルシールドとの間に配置された従来のサーマルパッドも示す。
【
図2】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、ギガヘルツ(GHz)単位の周波数に対するデシベル毎センチメートル(dB/cm)の減衰の線グラフである。
【
図3】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、キロパスカル(kPa)単位の圧力に対するたわみパーセント(%)の線グラフである。ここでの熱伝導性EMI吸収体は、1ミリメートル(mm)の開始厚さを有していた。
【
図4】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、圧力(kPa)に対する平方cm/ワット当たりのセルシウス温度単位(C
*cm
2/W)の熱抵抗の線グラフである。ここでの熱伝導性EMI吸収体は、1mmの開始厚さを有していた。
【
図5】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、周波数(GHz)に対するデシベルの減衰(dB/cm)の線グラフである。
【
図6】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、ASTM D5470に従う50℃でのポンド毎平方インチ(psi)単位の圧力に対する熱抵抗(C
*cm
2/W)の線グラフである。
【
図7】例示的な実施形態の熱伝導性EMI吸収体の、圧力(psi)に対するたわみパーセント(%)の線グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
次に、例示的な実施形態を、添付の図面を参照してより完全に説明する。
本願において認識されるように、熱と漂遊放射の両方が問題となる用途では、2つの別個の材料を使用するのではなく単一の材料の使用で済むように、熱伝導性が高く、かつマイクロ波を効率的に吸収する材料の必要性が存在する。例えば、アプリケーション内の異なる機能のために、一方の材料は熱伝導特性が最適化され、他方の材料は吸収特性が最適化された2つの異なるインターフェース材料を使用することは珍しいことではない。吸収特性を犠牲にすることなく高まる熱放散要求に対応するため、より高い熱伝導性(例えば、6W/mK超など)が求められることも、ここでは認識している。
【0009】
したがって、本明細書に開示されるのは、6W/mK超(例えば、少なくとも約11W/mK、少なくとも約11.5W/mK、少なくとも約12W/mKなど)の熱伝導性、及び、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超などの減衰を有する熱伝導性電磁干渉(EMI)吸収体の例示的な実施形態である。したがって、本明細書に開示されるのは、高い熱伝導性及び効率的な吸収力の両方を有する、単一のインターフェース材料として使用され得る熱伝導性EMI吸収体の例示的な実施形態である。熱伝導性EMI吸収体は、サーマルインターフェースマテリアルとEMI吸収体とを組み合わせた性能を有するように構成されている。
【0010】
したがって、本明細書に開示される熱伝導性EMI吸収体は、熱源(例えば、集積回路など)と熱放散/除去構造(例えば、ボードレベルシールド、ヒートシンクなど)との間に高い熱伝導性(例えば、少なくとも11W/mKなど)を有する熱伝導性ヒートパスを確立しつつ、放射電磁界(例えば、集積回路とヒートシンクとの間の結合など)も抑制するのに使用され得る。
【0011】
例えば、
図1は、ボードレベルシールド104と集積回路又はチップ108との間に配置された熱伝導性EMI吸収体100の例示的な実施形態を示す。
図1は、ヒートシンク116とボードレベルシールド104との間に配置された従来のサーマルインターフェースマテリアル112も示す。この
図1の例示された実施形態では、熱伝導性EMI吸収体100は、集積回路108からボードレベルシールド104への熱伝導性ヒートパスを確立するためのサーマルインターフェースマテリアルとして動作可能である。熱伝導性EMI吸収体100は、集積回路108とヒートシンク116との間の放射電磁界の結合を抑制するEMI吸収体としても動作可能である。したがって、熱伝導性EMI吸収体100は、サーマルインターフェースマテリアルの性能とEMI吸収体の性能とが組み合わされた、2つの目的に用いられる省スペースの単一製品を提供し得る。
【0012】
例示的な実施形態では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも6W/mK(例えば、少なくとも約11W/mK、少なくとも約11.5W/mK、少なくとも約12W/mKなど)の熱伝導性、10GHz以上の周波数で15dB/cm超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、最初は0.5mm~5mmの範囲内のシート厚さを有するシート状(例えば、457mm×457mm(18インチ×18インチ)のシート)で提供されるシリコーン非含有ギャップフィラーパッドを含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、シートまたはダイカット部品として剥離ライナーの間に配置することができる。あるいは、熱伝導性EMI吸収体は、相変化、グリース、パテ、またはその他の非パッド形態を有するように、別様に(例えば、異なるマトリックス系を有するように)構成され得る。熱伝導性EMI吸収体は、下記の表1及び/又は表2に示される1つ以上の特性を有し得る。
【0013】
例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体はマトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。熱伝導性EMI吸収体は、6W/mK超の熱伝導性及び10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰を有する。
【0014】
いくつかの例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、11.5W/mK、12W/mKなど)の熱伝導率を有する。また、熱伝導性EMI吸収体は、10GHz以上の周波数で15dB/cm超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。
【0015】
いくつかの例示的な実施形態において、マトリックスは熱可逆性オイルゲルを含み、これは、プロセスオイル(例えばパラフィンオイルなど)及びブロックコポリマーを含む。ブロックコポリマーは、ジブロックコポリマー(例えば、ジブロックスチレンコポリマーなど)及び/又はトリブロックコポリマー(例えば、トリブロックスチレンコポリマーなど)を含み得る。
【0016】
いくつかの例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体が熱可逆性熱可塑性材料であるように、プロセスオイル及びブロックコポリマーは化学的に架橋されていない。例えば、マトリックスは熱可塑性シリコーン非含有ポリマーオイルゲル樹脂を含み得る。
【0017】
いくつかの例示的な実施形態において、マトリックスは、非シリコーンオイルゲル樹脂などの非シリコーンポリマーマトリックスを含む。非シリコーンポリマーマトリックスは、スチレン及びエチレン/ブチレンコポリマー及び/又はスチレン及びエチレン/プロピレンコポリマーを含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、非シリコーンギャップフィラーパッド、パテ、グリース、又はシリコーンを含まない相変化材料として構成され得る。代替の実施形態では、熱伝導性EMI吸収体は、シリコーンベースのマトリックス系を含み得る。
【0018】
いくつかの例示的な実施形態において、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含む。代替の例示的な実施形態において、マトリックスは、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマーに加えて、又はそれに代えて、トリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマーを含み得る。
【0019】
いくつかの例示的な実施形態において、マトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化亜鉛、炭化ケイ素、カルボニル鉄、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、鉄、グラファイト、フェライト、アルミナ三水和物、及び/又はシリカのうちの1つ以上を含む。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%の少なくとも1つの機能性フィラー及び10重量%以下のマトリックスを含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の少なくとも1つの機能性フィラー及び20体積%以下のマトリックスを含み得る。少なくとも1つの機能性フィラーは、同じ(又は異なる)機能性フィラーの異なるグレード(例えば、異なるサイズ、異なる純度、異なる形状など)のものを含んでもよい。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、2つ以上(例えば、4つ、5つなど)の異なるグレード(例えば、サイズなど)の炭化ケイ素を含み得る。他の適切なフィラー及び/又は添加剤、例えば、顔料、可塑剤、加工助剤、難燃剤、増量剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線(UV)安定剤も、熱伝導性EMI吸収体に添加され得る。
【0020】
いくつかの例示的な実施形態において、少なくとも1つの機能性フィラーは、カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウムを含む(例えば、これらのみからなる)。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含む(例えば、これらのみからなる)。マトリックスはさらに、又は代替的に、トリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマーを含む。これらの例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び10重量%以下のマトリックスを含む。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び20体積%以下のマトリックスを含む。
【0021】
他の例示的な実施形態において、少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化亜鉛、炭化ケイ素、及び窒化アルミニウムを含む(例えば、これらのみからなる)。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含む(例えば、これらのみからなる)。マトリックスはさらに、又は代替的に、トリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマーを含む。これらの他の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、及び窒化アルミニウム)及び10重量%以下のマトリックスを含む。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、及び窒化アルミニウム)及び20体積%以下のマトリックスを含む。
【0022】
更なる例示的な実施形態において、少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化アルミニウム及び炭化ケイ素を含む(例えば、これらのみからなる)。また、マトリックスは、プロセスオイル、ジブロックポリマー、カップリング剤、酸化防止剤、及びシリカを含む(例えば、これらのみからなる)。マトリックスはさらに、又は代替的に、トリブロックポリマーを含む。これらの更なる例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化アルミニウム及び炭化ケイ素)及び10重量%以下のマトリックスを含む。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化アルミニウム及び炭化ケイ素)及び20体積%以下のマトリックスを含む。
【0023】
いくつかの例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約68ショア00以下の硬度及び30秒で約55ショア00以下の硬度を有し得る。例示として、熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約58ショア00の硬度及び30秒で約37ショア00以下の硬度を有し得る。あるいは、例えば、熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約58ショア00の硬度及び30秒で約31ショア00以下の硬度を有し得る。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まない、シリコーンフリーである(例えば、完全にシリコーンフリー、実質的にシリコーンフリー、検出可能なシリコーンを含まない、など)、かつ/又はシリコーンの移動が発生せずに使用可能であることにより、熱伝導性EMI吸収体は、シリコーンの影響を受けやすい用途に適している。代替の実施形態において、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンベースのマトリックス系を含む。
【0024】
熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成され得る。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、高温から室温(例えば、約20セルシウス度(℃)など)に温度が下がると物理的架橋(化学的架橋ではない)を受けるように構成された熱可塑性パッドを含み得る。
【0025】
別の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。この例において、少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化亜鉛、炭化ケイ素、及び窒化アルミニウムを含むか又は本質的にこれらからなる。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含むか又は本質的にこれらからなる。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%(例えば、少なくとも93重量%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム)及び10重量%以下(例えば、7重量%以下など)のマトリックスを含む。また、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%(例えば、少なくとも81体積%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム)及び20体積%以下(例えば、19体積%以下など)のマトリックスを含む。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約1.5重量%~約2重量%の酸化亜鉛、約16重量%~約19重量%の窒化アルミニウム、約70重量%~約80重量%の炭化ケイ素、約4重量%~約6重量%のパラフィン系プロセスオイル、約0.4重量%~約0.8重量%のジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及び約0.5重量%~約1重量%のカップリング剤を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、12W/mK、12W/mK超など)の熱伝導率を有する。熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約68ショア00以下の硬度及び30秒で約55ショア00以下の硬度を有する。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、シリコーンフリーであるため、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である。熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成される。
【0026】
別の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。この例において、少なくとも1つの機能性フィラーは、カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウムを含むか又は本質的にこれらからなる。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含むか又は本質的にこれらからなる。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%(例えば、少なくとも95重量%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び10重量%以下(例えば、5重量%以下など)のマトリックスを含む。また、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%(例えば、少なくとも83体積%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び20体積%以下(例えば、17体積%以下など)のマトリックスを含む。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約23重量%~約29重量%のカルボニル鉄、約0.8重量%~約1.2重量%の酸化亜鉛、約5重量%~約5.7重量%の窒化アルミニウム、約58重量%~約67重量%の炭化ケイ素、約16重量%~約21重量%の酸化アルミニウム、約3重量%~約5重量%のパラフィン系プロセスオイル、約0.3重量%~約0.7重量%のジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及び約0.4重量%~約0.6重量%のカップリング剤を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、12W/mK、12W/mK超など)の熱伝導率を有する。熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約68ショア00以下の硬度及び30秒で約55ショア00以下の硬度を有する。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、シリコーンフリーであるため、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である。熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成される。
【0027】
別の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。この例において、少なくとも1つの機能性フィラーは、酸化亜鉛、炭化ケイ素、及び窒化アルミニウムを含むか又は本質的にこれらからなる。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、トリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマー、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含むか又は本質的にこれらからなる。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%(例えば、少なくとも93重量%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム)及び10重量%以下(例えば、7重量%以下など)のマトリックスを含む。また、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%(例えば、少なくとも81体積%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム)及び20体積%以下(例えば、19体積%以下など)のマトリックスを含む。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約1.5重量%~約2重量%の酸化亜鉛、約16重量%~約19重量%の窒化アルミニウム、約70重量%~約80重量%の炭化ケイ素、約4重量%~約6重量%のパラフィン系プロセスオイル、約0.2重量%~約0.4重量%のトリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマー、約0.2重量%~約0.4重量%のジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及び約0.5重量%~約1重量%のカップリング剤を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、12W/mK、12W/mK超など)の熱伝導率を有する。熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約68ショア00以下の硬度及び30秒で約55ショア00以下の硬度を有する。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、シリコーンフリーであるため、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である。熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成される。
【0028】
別の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。この例において、少なくとも1つの機能性フィラーは、カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウムを含むか又は本質的にこれらからなる。また、マトリックスは、パラフィン系プロセスオイル、トリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマー、ジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及びカップリング剤を含むか又は本質的にこれらからなる。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%(例えば、少なくとも95重量%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び10重量%以下(例えば、5重量%以下など)のマトリックスを含む。また、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%(例えば、少なくとも83体積%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(カルボニル鉄、炭化ケイ素、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、及び酸化アルミニウム)及び20体積%以下(例えば、17体積%以下など)のマトリックスを含む。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約23重量%~約29重量%のカルボニル鉄、約0.8重量%~約1.2重量%の酸化亜鉛、約5重量%~約5.7重量%の窒化アルミニウム、約58重量%~約67重量%の炭化ケイ素、約16重量%~約21重量%の酸化アルミニウム、約3重量%~約5重量%のパラフィン系プロセスオイル、約0.2重量%~約0.4重量%のトリブロック構造を有するスチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)線形ポリマー、約0.1重量%~約0.3重量%のジブロック構造を有するスチレン-エチレン-プロピレン(SEP)線形ポリマー、及び約0.4重量%~約0.6重量%のカップリング剤を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、12W/mK、12W/mK超など)の熱伝導率を有する。熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約68ショア00以下の硬度及び30秒で約55ショア00以下の硬度を有する。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、シリコーンフリーであるため、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である。熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成される。
【0029】
別の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、マトリックス及びマトリックス中の少なくとも1つの機能性フィラーを含む。この例において、少なくとも1つの機能性フィラーは、炭化ケイ素及び酸化アルミニウムを含むか又は本質的にこれらからなる。また、マトリックスは、プロセスオイル、ジブロックポリマー、カップリング剤、酸化防止剤、及びシリカを含むか又は本質的にこれらからなる。引き続きこの例では、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも90重量%(例えば、少なくとも94.5重量%など)の少なくとも1つの機能性フィラー(炭化ケイ素及び酸化アルミニウム)及び6重量%以下(例えば、5.5重量%以下など)のマトリックスを含む。また、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも80体積%の少なくとも1つの機能性フィラー(炭化ケイ素及び酸化アルミニウム)及び20体積%未満のマトリックスを含む。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約69重量%~約74重量%の炭化ケイ素、約20重量%~約25重量%の酸化アルミニウム、約2.5重量%~約5重量%のプロセスオイル、約0.3重量%~約0.7重量%のジブロックポリマー、約0.2重量%~約0.6重量%のカップリング剤、約0.5重量%~約0.9重量%のシリカ、及び約0.1重量%未満の酸化防止剤を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11W/mK、12W/mK、12W/mK超など)の熱伝導率を有する。熱伝導性EMI吸収体は、10ギガヘルツ(GHz)以上の周波数で15デシベル毎センチメートル(dB/cm)超の減衰、20GHz以上の周波数で34dB/cm超の減衰、40GHz以上の周波数で66dB/cm超の減衰、及び/又は60GHz以上の周波数で90dB/cm超の減衰を有する。熱伝導性EMI吸収体は、3秒で約58ショア00以下の硬度及び30秒で約37ショア00以下の硬度を有する。熱伝導性EMI吸収体は誘電性であり、導電性ではない。熱伝導性EMI吸収体はシリコーンを含まず、シリコーンフリーであるため、熱伝導性EMI吸収体はシリコーンの移動を発生させずに使用可能である。熱伝導性EMI吸収体は、ギャップフィラーパッド、相変化材料、パテ、グリース、又はシート材料として構成される。
【0030】
例示として、下記の表1及び2は、例示的な実施形態において熱伝導性EMI吸収体が有し得る例示的な特性を含む。下記の表1に示されるように、熱伝導性EMI吸収体の例示的な実施形態は、少なくとも約12ワット毎メートル・ケルビン(W/mK)の熱伝導性、約3グラム毎立方センチメートル(g/cc)の密度、3秒で約58ショア00以下の硬度、30秒で約37ショア00以下の硬度、1mm厚サンプル上38kPaで約9.6%のたわみ、1mm厚サンプル上345kPaで約34.4%のたわみ、約-40℃~約125℃の動作温度範囲などを有し得る。
【0031】
下記の表2に示されるように、熱伝導性EMI吸収体の別の例示的な実施形態は、少なくとも約11.5W/mKの熱伝導性、約2.96g/ccの密度、3秒で約58ショア00以下の硬度、30秒で約31ショア00以下の硬度、1mm厚サンプル上10ポンド毎平方インチ(psi)(68.9kPa)で約76%のたわみ、1mm厚サンプル上50ポンド毎平方インチ(psi)(345kPa)で約39%のたわみ、約-40℃~約125℃の動作温度範囲などを有し得る。加えて、熱伝導性EMI吸収体はREACH規則及びROHS指令に準拠して鉛非含有であってもよく、UL燃焼性規格でUL V-0を有してもよい。また、表2に示されるように、熱伝導性EMI吸収体は以下の電磁特性を有し得る:10GHzで22dB/cmの減衰、20GHzで39dB/cmの減衰、28GHzで53dB/cmの減衰、39GHzで76dB/cmの減衰、及び77GHzで135dB/cmの減衰。
【0032】
以下の表1及び2に開示される熱伝導率、ならびに本明細書に開示される他の熱伝導率は、ホットディスク熱定数分析機によって測定した。他の例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は異なるように、例えば、表1及び表2に示されるものとは異なる1つ以上の特性(例えば、少なくとも6W/mKの熱伝導性、少なくとも約11W/mKの熱伝導性など)を有するように構成され得る。
【0033】
【0034】
【0035】
例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、少なくとも11W/mK(例えば、11.5W/mK、12W/mKなど)の極めて高い熱伝導率を有するシリコーン非含有ハイブリッド吸収体/サーマルマネジメント材料を含み得る。熱伝導性EMI吸収体は、熱源(例えば、ハイパワー集積回路(IC)、光トランシーバー、5Gインフラストラクチャデバイスなど)と熱放散/伝達デバイス(例えば、ヒートシンク、金属シャーシ、その他の熱除去構造など)との間の従来のサーマルインターフェースマテリアルと同様に使用され得る。熱伝導性EMI吸収体は、ボードレベルのEMI問題を引き起こし得る不要なエネルギー結合、共振、又は、表面電流を抑制することにも機能する。
【0036】
本明細書に開示される熱伝導性EMI吸収体の例示的な実施形態は、下記に例示する利点又は特徴のうちの1つ以上を有し得る(ただし、必ずしも一部又はすべてを有する必要はない):
・IC電力が増加している業界の傾向に合致した非常に高い熱伝導性;
・例えば、25GHz以上、60GHz以上などの、広い周波数範囲にわたる良好なEMI抑制;
・シリコーンの影響を受けやすい用途に適した、シリコーン非含有配合物;
・固有の表面タック;
・組み立て中のコンポーネントストレスが最小限又は少なくとも低減されること;
・熱伝導性及びEMI低減の2つの機能的特性に由来する省スペース及び性能上の利点;
・電子機器の信頼性性能の向上、例えば、EMIの低減によるシグナルインテグリティの向上、製品の温度安定性及び低ガス放出特性による電子機器の一貫した性能;
・コンプライアンス要件を満たすための電磁両立性(EMC)性能の改善;
・UL94 V-0要求の合格;及び
・RoHS指令及びREACH規則を含む規制要件を満たす環境にやさしいソリューション。
【0037】
例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、広範な産業及び用途、例えば、ADAS(先進運転支援システム)レーダ、高速データ伝送、マイクロ波伝送、衛星、宇宙、がんの検出と治療、ワイヤレス高速接続、5Gミリ波テクノロジー、SSR(スプリットリング共振器)テクノロジー、光トランシーバーなどを含む応用例で使用することのできる、2つの目的に用いられる単一製品を提供する。
【0038】
例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、457mm×457mm(18インチ×18インチ)の、厚さ約0.02インチ~0.16インチすなわち約0.5mm~約4mmの範囲内のシートとして提供され得る。例えば、熱伝導性EMI吸収体は、約0.5mm(約0.02インチ)、0.8mm(0.03インチ)、1mm(0.04インチ)、1.5mm(0.06インチ)、2mm(0.08インチ)などの厚さで提供され得る。
【0039】
例示的な実施形態において、熱伝導性EMI吸収体は、熱源から熱除去/放散構造又はコンポーネントへの熱伝導性ヒートパスの一部を画定し又は提供するために使用され得る。熱伝導性EMI吸収体は、例えば、電子機器の熱源から熱エネルギ(例えば、熱など)を伝導して取り去るのを助けるために使用され得る。熱伝導性EMI吸収体は、大抵は熱源と熱除去/放散構造又はコンポーネントとの間(例えば、それらと物理的に直接、又は熱的に接触するように)に配置されて熱接合部、インターフェース、経路、又は熱伝導性ヒートパスを確立することができ、これに沿って熱が熱源から熱除去/放散構造又はコンポーネントに伝達(例えば、伝導)される。動作中、熱伝導性EMI吸収体は、熱源から熱伝導性パスに沿って熱除去/放散構造又はコンポーネントへ熱を伝達させる(例えば、熱を伝導する)ように機能し得る。熱伝導性EMI吸収体はまた、熱伝導性EMI吸収体に入射するEMIを軽減する(例えば、EMIを吸収する)ために動作可能である。
【0040】
例示的な実施形態において、電子デバイスは、熱源及び本明細書に開示のような熱伝導性EMI吸収体を含む。熱伝導性EMI吸収体は、熱源からの熱伝導性ヒートパスを確立するために、熱源に対して配置される。
【0041】
例示的な実施形態において、電子デバイスは、熱源、熱除去/放散構造、及び、本明細書に開示のような熱伝導性EMI吸収体を含む。熱伝導性EMI吸収体は、熱源と熱除去/放散構造との間にある。
【0042】
例示的な実施形態において、電子デバイスは、熱源、EMIシールド、及び本明細書に開示のような熱伝導性EMI吸収体を含む。熱伝導性EMI吸収体は、熱源とEMIシールドとの間にある。電子デバイスは、熱除去/放散デバイス及びEMIシールドと熱除去/放散デバイスとの間のサーマルインターフェースマテリアルをさらに含んでもよい。熱源は集積回路であり得る。EMIシールドはボードレベルシールドであり得る。熱除去/放散構造はヒートシンクであり得る。サーマルインターフェースマテリアルは、ボードレベルシールドからヒートシンクへの熱伝導性ヒートパスを確立するために、ボードレベルシールドとヒートシンクとの間にあってもよい。熱伝導性EMI吸収体は、集積回路からボードレベルシールドへの熱伝導性ヒートパスを確立するために、及び集積回路とヒートシンクとの間の放射電磁界の結合を抑制するために、集積回路とヒートシンクとの間にあってもよい。
【0043】
本明細書に開示の例示的な実施形態は、広範囲の熱源、電子デバイス、及び/又は熱除去/放散構造又はコンポーネント(例えば、ヒートスプレッダ、ヒートシンク、ヒートパイプ、ベイパーチャンバー、デバイスの外部ケース、ハウジング、又はシャーシなど)に使用され得る。例えば、熱源は1つ以上の熱発生コンポーネント又はデバイス、例えば、ハイパワー集積回路(IC)、光トランシーバー、5Gインフラストラクチャデバイス(例えば、基地局、スモールセル、スマートポールなど)、ビデオカードのメモリ、セットトップボックス、テレビ、ゲームシステム、自律走行(ADAS)に使用される自動車用電子機器(例えば、レーダー、マルチドメインコントローラ、カメラなど)、CPU、アンダーフィル内ダイ、半導体デバイス、フリップチップデバイス、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、マルチプロセッサシステム、集積回路(IC)、マルチコアプロセッサなどを含み得る。通常、熱源は、熱伝導性EMI吸収体よりも高い温度を有するか、あるいは、熱源によって熱が生成されるか、それとも単に熱源を通して又は介して伝達するだけかによらず、熱伝導性EMI吸収体に熱を伝達する任意のコンポーネント又はデバイスを含み得る。したがって、本開示の態様は、単一種の熱源、電子デバイス、熱除去/放散構造などとの使用に限定されるべきではない。
【0044】
例示的な実施形態は、本開示が十分であり、当業者に範囲を完全に伝えるように提供される。本開示の実施形態の完全な理解を提供するために、特定の構成要素、デバイス、及び方法の例など、多数の特定の詳細が示されている。特定の詳細を使用する必要がないこと、例示的な実施形態は多くの異なる形態で具体化することができること、及びどちらも本開示の範囲を制限すると解釈されるべきではないことは当業者には明らかであろう。いくつかの例示的な実施形態では、周知のプロセス、周知のデバイス構造、及び周知の技術は詳細に説明されていない。さらに、本開示の1つ又は複数の例示的な実施形態で達成され得る利点及び改善は、例示のみを目的として提供され、本開示の例示的な実施形態は、上記の利点及び改善のすべてを提供するか、又はまったく提供せず、かつ依然として本開示の範囲内にあるため、本開示の範囲を限定しない。
【0045】
本明細書に開示の特定の寸法、具体的な材料、及び/又は特定の形状は、本質的に例示であり、本開示の範囲を限定するものではない。所与のパラメータの特定の値及び特定の範囲の値に関する本明細書の開示は、本明細書に開示される1つ又は複数の例において有用であり得る他の値及び値の範囲を排除するものではない。さらに、本明細書に記載の特定のパラメータの任意の2つの特定の値は、所与のパラメータに適し得る値の範囲のエンドポイントを定義し得ることが想定される(すなわち、所与のパラメータの第1の値及び第2の値の開示は、第1の値と第2の値の間の任意の値を特定のパラメーターに使用できることを開示していると解釈できる)。例えば、パラメータXが値Aを有するように本明細書で例示され、また値Zを有するように例示される場合、パラメータXは、約Aから約Zまでの値の範囲を有し得ることが想定される。同様に、パラメータの値の2つ以上の範囲の開示(そのような範囲が入れ子になっているか、重複しているか、又は別個であるかを問わない)は、開示された範囲のエンドポイントを用いて請求される可能性のある値の範囲のすべての可能な組み合わせを包含することが想定される。例えば、パラメータXが1~10、又は2~9、又は3~8の範囲の値を有するように本明細書で例示されている場合、パラメータXは、1~9、1~8、1~3、1~2,2~10、2~8、2~3、3~10、及び3~9を含む他の範囲の値を有することも想定される。
【0046】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を説明する目的のみのためであり、限定することを意図するものではない。例えば、「含んでもよい」、「含み得る」などの許容句が本明細書で使用される場合、少なくとも1つの実施形態が、その特徴を含む。本明細書で使用される、単数形「1つ」及び「その」は、文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、複数形も同様に含むことが意図され得る。「備える」、「含む」、及び「有する」という用語は包括的であり、したがって、記載された特徴、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を特定するが、1つ又は複数の他の機能、整数、ステップ、操作、要素、構成要素、及び/又はそれらのグループの存在又は追加を排除するものではない。本明細書に記載の方法ステップ、プロセス、及び操作は、性能の順序として具体的に特定されない限り、説明又は図示された特定の順序でそれらの性能を必ずしも必要とするものとして解釈されるべきではない。追加又は代替のステップが採用され得ることも理解されるべきである。
【0047】
要素又は層が、別の要素又は層「の上にある」、「と係合している」、「に接続している」、又は「に結合している」と記載される場合、それは、直接的にその別の要素又は層、あるいは存在し得る介在する要素又は層の上にある、と係合している、に接続している、又は、に結合され得る。対照的に、要素が別の要素又は層「の直接上にある」、「と直接係合している」、「に直接接続している」、又は「に直接結合している」と記載される場合、介在する要素又は層が存在しない場合がある。要素間の関係を説明するために使用される他の単語は、同様の方法で解釈されるべきである(例えば、「~の間」と「~の間に直接」、「隣接する」と「直接隣接する」など)。本明細書で使用される場合、「及び/又は」という用語は、関連する列記された項目の1つ又は複数の任意の及びすべての組み合わせを含む。
【0048】
値に適用される場合の「約」という用語は、計算又は測定が値のわずかな不正確さを許容することを示す(値の正確さへのアプローチにより、値にほぼ又は合理的に近い;ほぼ)。何らかの理由で、「約」によって提供される不正確さが当技術分野においてこの通常の意味で理解されない場合、本明細書で使用される「約」は、少なくともそのようなパラメータを測定又は使用する通常の方法から生じ得る変動を示す。例えば、「概して」、「約」、及び「実質的に」という用語は、本明細書では、製造公差内を意味するために使用され得る。あるいは、例えば、本明細書で使用される「約」という用語は、本発明の成分又は反応物の量を変更するときに使用される場合、例えば、現実の世界で濃縮物又は溶液を製造するときに使用される典型的な測定及び取り扱い手順において、これらの手順の不注意による誤りを通じて;組成物を作るために、又は方法を実行するために使用される成分の製造、供給源、又は純度の違いを通じて;起こり得る数値の変動を指す。「約」という用語はまた、特定の初期混合物から生じる組成物の異なる平衡条件のために異なる量を包含する。「約」という用語で変更されているかどうかに関係なく、数量と同等量が含まれる。
【0049】
第1、第2、第3などの用語は、本明細書では様々な要素、コンポーネント、領域、層及び/又はセクションを説明するために使用され得るが、これらの要素、コンポーネント、領域、層及び/又はセクションは、これらの用語によって限定されるべきではない。これらの用語は、1つの要素、コンポーネント、領域、層、又はセクションを、別の領域、層、又はセクションから区別するためにのみ使用できる。本明細書で使用される場合の「第1」、「第2」などの用語、及び他の数値用語は、文脈によって明確に示されない限り、順序又は順番を意味するものではない。したがって、以下で論じられる第1の要素、コンポーネント、領域、層又はセクションは、例示的な実施形態の教示から逸脱することなく、第2の要素、コンポーネント、領域、層又はセクションと呼ばれ得る。
【0050】
「内側」、「外側」、「下方」、「下」、「下側」、「上」、「上方」などのような空間的に相対的な用語は、図に示されるような、ある要素又は機能と別の要素又は機能との関係の説明を容易にするために本明細書で使用され得る。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中又は動作中のデバイスの異なる方向を包含することを意図し得る。例えば、図のデバイスが裏返されている場合、他の要素又は機能の「下」又は「下方」として記載されている要素は、他の要素又は機能の「上」になる。したがって、「下」という用語の例は、上と下の両方の方向を包含することができる。デバイスは、別様に方向付けられ(90度又は他の方向に回転され)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈され得る。
【0051】
実施形態の前述の説明は、例示及び説明の目的で提供されている。これは網羅的であったり、開示を制限したりすることを意図したものではない。特定の実施形態の個々の要素、意図された又は記載された使用、又は特徴は、大抵の場合、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合、交換可能であり、具体的に示されていない、又は説明されていない場合でも、選択された実施形態で使用することができる。同じものも多くの方法で変更することができる。そのような変更は、開示からの逸脱と見なされるべきではなく、そのようなすべての改変は、開示の範囲内に含まれることが意図されている。