(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022052890
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】積層コイル基板とモータ用コイル基板
(51)【国際特許分類】
H02K 3/04 20060101AFI20220329BHJP
H01F 5/00 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
H02K3/04 E
H01F5/00 D
H01F5/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159402
(22)【出願日】2020-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】000000158
【氏名又は名称】イビデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(72)【発明者】
【氏名】森田 治彦
(72)【発明者】
【氏名】三輪 等
(72)【発明者】
【氏名】加藤 忍
(72)【発明者】
【氏名】横幕 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 久始
(72)【発明者】
【氏名】平澤 貴久
(72)【発明者】
【氏名】村木 哲也
(72)【発明者】
【氏名】古野 貴之
【テーマコード(参考)】
5H603
【Fターム(参考)】
5H603AA09
5H603CD02
5H603CD25
5H603CD26
5H603CE06
(57)【要約】
【課題】 高い占積率を有するコイル基板の提供
【解決手段】 実施形態に係る積層コイル基板120は、第1フレキシブル基板41と第1フレキシブル基板41上に形成されている第1コイルC1で形成されている第1コイル基板31と、第1コイル基板31上に積層されている第2フレキシブル基板42と第2フレキシブル基板42上に形成されている第2コイルC2で形成されている第2コイル基板32、とからなる。そして、第1コイルC1と第2コイルC2が部分的に重なるように、第2コイル基板32は第1コイル基板31上に積層されている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1フレキシブル基板と前記第1フレキシブル基板上に形成されている第1コイルで形成されている第1コイル基板と、
前記第1コイル基板上に積層されている第2フレキシブル基板と前記第2フレキシブル基板上に形成されている第2コイルで形成されている第2コイル基板、とからなる積層コイル基板であって、
前記第1コイルと前記第2コイルが部分的に重なるように、前記第2コイル基板は前記第1コイル基板上に積層されている。
【請求項2】
請求項1の積層コイル基板であって、さらに、第3フレキシブル基板と前記第3フレキシブル基板上に形成されている第3コイルで形成されている第3コイル基板を有し、前記第2コイルと前記第3コイルが部分的に重なるように、前記第3コイル基板は前記第2コイル基板上に積層されている。
【請求項3】
請求項2の積層コイル基板であって、前記コイルは中央スペースと前記中央スペースを囲む配線で形成され、前記配線は、前記中央スペースを介して向かい合っている複数の第1配線と複数の第2配線とを含み、前記第1配線のそれぞれは概ね平行に形成されていて、前記第2配線のそれぞれは概ね平行に形成されていて、前記第1配線と前記第2配線は概ね平行に形成されていて、前記第1コイルの前記中央スペース上に前記第2コイルの前記第1配線が位置していて、前記第2コイルの前記中央スペース上に前記第3コイルの前記第1配線が位置している。
【請求項4】
請求項2の積層コイル基板であって、前記積層コイル基板は3相モータ用コイル基板である。
【請求項5】
請求項4の3相モータ用コイル基板であって、前記第1コイルはU相コイルであって、前記第2コイルはV相コイルであって、前記第3コイルはW相コイルである。
【請求項6】
請求項5の3相モータ用コイル基板であって、前記第1コイルを流れる電流の向きと前記第3コイルを流れる電流の向きは同じであり、前記第1コイルを流れる電流の向きと前記第2コイルを流れる電流の向きは逆である。
【請求項7】
請求項1の積層コイル基板であって、前記第1コイルを流れる電流の向きと前記第2コイルを流れる電流の向きが同じになるように、前記第1コイルと前記第2コイルは接続されている。
【請求項8】
請求項2の積層コイル基板であって、前記第1コイルを流れる電流の向きと前記第2コイルを流れる電流の向きが同じになるように、前記第1コイルと前記第2コイルは接続されていて、前記第2コイルを流れる電流の向きと前記第3コイルを流れる電流の向きが同じになるように、前記第2コイルと前記第3コイルは接続されている。
【請求項9】
請求項7の積層コイル基板であって、前記コイルは内端と外端とを有する配線で形成されていて、前記第1コイルの前記内端と前記第2コイルの前記内端が接続されている。
【請求項10】
請求項7の積層コイル基板であって、前記コイルは内端と外端とを有する配線で形成されていて、前記第1コイルの前記外端と前記第2コイルの前記外端が接続されている。
【請求項11】
請求項8の積層コイル基板であって、前記コイルは内端と外端とを有する配線で形成されていて、前記第1コイルの前記内端と前記第2コイルの前記内端が接続され、前記第2コイルの前記外端と前記第3コイルの前記外端が接続されている。
【請求項12】
請求項8の積層コイル基板であって、前記コイルは内端と外端とを有する配線で形成されていて、前記第1コイルの前記外端と前記第2コイルの前記外端が接続され、前記第2コイルの前記内端と前記第3コイルの前記内端が接続されている。
【請求項13】
請求項7の積層コイル基板であって、前記第1コイルと前記第2コイルは半田又は溶接により接続されている。
【請求項14】
請求項8の積層コイル基板であって、前記第1コイルと前記第2コイルは半田又は溶接により接続されていて、前記第2コイルと前記第3コイルは半田又は溶接により接続されている。
【請求項15】
請求項2の積層コイル基板を巻くことで形成されるモータ用コイル基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層コイル基板とモータ用コイル基板に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、電気モータに関し、その電気モータはワイヤからなる複数のシングルコイルを含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
[特許文献の課題]
特許文献1の電気モータはワイヤからなる複数のシングルコイルを含んでいる。コイルがワイヤで形成されている。ワイヤが細いと、ワイヤを巻くことが難しいと考えられる。例えば、ワイヤが切れると考えられる。高い位置精度でワイヤを巻くことは難しいと考えられる。その場合、占積率が低下すると推察される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る積層コイル基板は、第1フレキシブル基板と前記第1フレキシブル基板上に形成されている第1コイルで形成されている第1コイル基板と、前記第1コイル基板上に積層されている第2フレキシブル基板と前記第2フレキシブル基板上に形成されている第2コイルで形成されている第2コイル基板、とからなる。そして、前記第1コイルと前記第2コイルが部分的に重なるように、前記第2コイル基板は前記第1コイル基板上に積層されている。
【0006】
[実施形態の効果]
本発明の実施形態によれば、コイルが配線で形成されている。例えば、プリント配線板の技術でコイルを形成することができる。そのため、コイルを形成する配線の断面形状を略矩形にすることができる。コイルの占積率を高くすることができる。1つの積層コイル基板は、少なくとも、第1コイル基板と第2コイル基板を含む。第1コイル基板は第1フレキシブル基板と第1フレキシブル基板上の第1コイルで形成されている。第2コイル基板は第2フレキシブル基板と第2フレキシブル基板上の第2コイルで形成されている。実施形態では、第1コイル基板上に第2コイル基板を積層することで積層コイル基板が形成される。実施形態によれば、隣接するコイル間でコイル基板を折り畳むことが必要でない。そのため、簡単な方法でコイルを積層することができる。高い占積率を有する積層コイル基板を提供することができる。基板を積層することで、第1コイル基板上の第1コイル上に第2コイル基板上の第2コイルが重ねられる。
積層コイル基板を巻くことでモータ用コイル基板が形成される。基板を加工することで、モータ用コイル基板が製造される。製造が容易である。歩留まりを高くすることができる。コイル間の位置精度を高くすることができる。高い占積率を有する積層コイル基板とモータ用コイル基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1(A)は実施形態のモータの模式図であり、
図1(B)は実施形態のモータ用コイル基板の模式図である。
【
図2】
図2(A)は第1実施形態に係るコイル基板を示し、
図2(B)は第1実施形態に係る積層コイル基板を示す。
【
図3】
図3(A)は、第1実施形態の第1改変例に係る3相モータ用のコイル基板を示し、
図3(B)は第1改変例に係る積層コイル基板を示す。
【
図4】
図4(A)は、第1実施形態の第2改変例に係るコイル基板を示し、
図4(B)は第2改変例に係る積層コイル基板を示す。
【
図5】
図5(A)は、第1実施形態の第3改変例に係るコイル基板を示し、
図5(B)は第3改変例に係る積層コイル基板を示す。
【
図6】
図6(A)は、第2実施形態に係るコイル基板を示し、
図6(B)は第2実施形態に係る積層コイル基板を示す。
図6(C)は、第2実施形態の第1改変例に係るコイル基板を示し、
図6(D)は第2実施形態の第1改変例に係る積層コイル基板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
図2(A)に示される第1コイル基板31、第2コイル基板32、第3コイル基板33が準備される。第1コイル基板31は、第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sを有し、六角形状の第1フレキシブル基板41と第1フレキシブル基板41上に形成されている第1コイルC1で形成されている。第2コイル基板32は、第2フレキシブル基板42と第2フレキシブル基板42上に形成されている第2コイルC2で形成されている。第3コイル基板33は、第3フレキシブル基板43と第3フレキシブル基板43上に形成されている第3コイルC3で形成されている。第1フレキシブル基板41、第2フレキシブル基板42、第3フレキシブル基板43は一端40Lと一端と反対側の他端40Rとを有する。
図2(A)の例では、コイルCは第1面F上に形成されている。
【0009】
特許文献1のシングルコイルはワイヤで形成されている。それに対し、第1実施形態の第1コイル基板31、第2コイル基板32、第3コイル基板33に形成されているコイルCはプリント配線板の技術で形成されている。コイルCを形成する配線wはめっきにより形成されている。あるいは、コイルCを形成する配線wは銅箔をエッチングすることで形成される。コイルCを形成する配線wは、セミアディティブ法やM-Sap法やサブトラクティブ法で形成される。
【0010】
コイルCを形成する配線wはプリント配線板の技術で形成されている。そのため、配線wの断面形状は略矩形である。ワイヤの断面は円であるので、第1実施形態によれば、コイルCの占積率を高くすることができる。
【0011】
コイルCは中央スペースSCと中央スペースSCを囲む配線wで形成される。配線wは外端OEと内端IEを有する。配線wは外端OEと内端IEとの間に形成されている。コイルCを形成する配線wは渦巻き状に形成されている。配線wの内、最も外に位置する配線wは外側の配線Owと称される。配線wの内、最も内に位置する配線wは内側の配線Iwと称される。内側の配線Iwの内側にスペースSCが形成されている。
【0012】
第1コイルC1、第2コイルC2、第3コイルC3は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが同じになるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。第2コイルC2を流れる電流の向きと第3コイルC3を流れる電流の向きが同じになるように、第2コイルC2と第3コイルC3は接続されている。
【0013】
配線wは、中央スペースSCを介して向かい合っている複数の第1配線51と複数の第2配線52とを含む。複数の第1配線は電気的に繋がっていて、異なるターンに配置されている。複数の第2配線は電気的に繋がっていて、異なるターンに配置されている。1つのコイルC内で、第1配線51は一端40Lに近く、第2配線52は他端40Rに近い。第1配線51のそれぞれは概ね平行に形成されている。第2配線52のそれぞれは概ね平行に形成されている。第1配線51と第2配線52は概ね平行に形成されている。第1配線51と第2配線52は第3配線53を介して接続されている。
【0014】
複数の第1配線51の内、最も外に位置する配線は外側の第1配線51Owと称される。
複数の第1配線51の内、最も内側の配線は内側の第1配線51Iwと称される。内側の第1配線51Iwは中央スペースSCに面している。
複数の第2配線52の内、最も外に位置する配線は外側の第2配線52Owと称される。
複数の第2配線52の内、最も内側の配線は内側の第2配線52Iwと称される。内側の第2配線52Iwは中央スペースSCに面している。
【0015】
図2(B)に示されるように第1コイル基板31、第2コイル基板32、第3コイル基板33を積層することで積層コイル基板120が形成される。積層することで、第1コイル基板31内の第1コイルC1と第2コイル基板32内の第2コイルC2と第3コイル基板33内の第3コイルC3が部分的に重なる。各コイル基板内のコイルが部分的に重なるように、コイル基板31、32、33内のコイルCは配置されている。
【0016】
第1コイル基板31上に第2コイル基板32を積層することで、第1コイル基板31内の第1コイルC1の中央スペースSC上に第2コイル基板32内の第2コイルC2の第1配線51が位置する。さらに、第2コイル基板32上に第3コイル基板33を積層することで、第1コイル基板31内の一つの第1コイルC1の中央スペースSC上に第3コイル基板33内の第3コイルC3の第1配線51が位置する。コイルの占積率を高くすることができる。
【0017】
積層コイル基板120を巻くことで、
図1(B)に示されるモータ用コイル基板20が得られる。例えば、積層コイル基板120は筒状に巻かれる。モータ用コイル基板20は空洞AHの周りに巻かれる。例えば、モータ用コイル基板20の形状は円筒である。巻く回数は、1以上、3以下である。
図1(B)は模式図である。
【0018】
図1(A)に示されるように、モータ用コイル基板20内に磁石48を配置することで、モータ10が得られる。
図1(A)は模式図である。モータ用コイル基板20は、空洞AHを介し磁石48の周りに配置されている。モータ10の例は、3相交流モータである。モータ10は、さらに、ハウジングを有することができる。
【0019】
図1(B)にモータ10の回転方向MRが示されている。回転方向MRと平行な面でモータ用コイル基板20が切断されると、モータ用コイル基板20の断面形状は、ほぼ円である。回転方向MRと第1配線51との間の角度がほぼ90度であるように、コイル基板31、32、33内のコイルCは配置されている。
【0020】
モータ10の回転方向MRと第1配線51を流れる電流の向きとの間の角度がほぼ垂直であるように、モータ用コイル基板20は磁石48の周りに配置される。そのため、モータ10の回転方向MRと第1配線51との間の角度がほぼ垂直であるように、磁石48の周りに第1配線51が配置される。モータ10の回転方向MRと第2配線52との間の角度がほぼ垂直であるように、磁石48の周りに第2配線52が配置される。
【0021】
第1実施形態によれば、コイルCが配線wで形成されている。例えば、プリント配線板の技術でコイルを形成することができる。そのため、コイルCを形成する配線wの断面形状を略矩形にすることができる。コイルの占積率を高くすることができる。1つの積層コイル基板120は、少なくとも、第1コイル基板31と第2コイル基板32を含む。第1コイル基板31は第1フレキシブル基板41と第1フレキシブル基板41上の第1コイルC1で形成されている。第2コイル基板32は第2フレキシブル基板42と第2フレキシブル基板42上の第2コイルC2で形成されている。第1実施形態では、第1コイル基板31上に第2コイル基板32を積層することで積層コイル基板120が形成される。第1実施形態によれば、隣接するコイル間でコイル基板を折り畳むことが必要でない。そのため、簡単な方法でコイルを積層することができる。高い占積率を有する積層コイル基板120を提供することができる。基板を積層することで、第1コイル基板31上の第1コイルC1上に第2コイル基板32上の第2コイルC2が重ねられる。
積層コイル基板120を巻くことでモータ用コイル基板20が形成される。基板を加工することで、モータ用コイル基板が製造される。製造が容易である。歩留まりを高くすることができる。コイル間の位置精度を高くすることができる。高い占積率を有する積層コイル基板120とモータ用コイル基板20を提供することができる
【0022】
[第1実施形態の第1改変例]
図3(A)は、第1実施形態の第1改変例に係る3相モータ用のコイル基板を示し、
図3(B)は第1改変例に係る積層コイル基板を示す。
図3(A)に示される第1コイルC1、第3コイルC3は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、第1コイルC1、第3コイルC3とは反対に内端IEから外端OEからに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが逆になるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。第2コイルC2を流れる電流の向きと第3コイルC3を流れる電流の向きが逆になるように、第2コイルC2と第3コイルC3は接続されている。
【0023】
第1コイルC1はU相コイルであって、第2コイルC2はV相コイルであって、第3コイルC3はW相コイルである。
図3(B)に示される第1コイルC1、第2コイルC2、第3コイルC3が重ねられた積層コイル基板120は3相モータ用コイル基板である。
【0024】
[第1実施形態の第2改変例]
図4(A)は、第1実施形態の第2改変例に係るコイル基板を示し、
図4(B)は第2改変例に係る積層コイル基板を示す。
図4(A)に示される第2改変例に係る第1コイルC1、第3コイルC3は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1の内端IEに接続端子ITが形成されている。第2コイルC2の内端IEに接続端子ITが形成されている。
図4(B)に示されるように、第1コイルC1と第2コイルC2とが重ねられた際に、第1コイルC1の内端IEの接続端子ITと第2コイルC2の内端IEの接続端子ITが溶接又は半田付けで接続される。第2コイルC2の外端OEに接続端子OTが形成されている。第3コイルC3の外端OEに接続端子OTが形成されている。
図4(B)に示されるように、第2コイルC2と第3コイルC3とが重ねられた際に、第2コイルC2の外端OEの接続端子OTと第3コイルC3の外端OEの接続端子OTが溶接又は半田付けで接続される。
【0025】
第1コイルC1は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第3コイルC3は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが同じになるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。第2コイルC2を流れる電流の向きと第3コイルC3を流れる電流の向きが同じになるように、第2コイルC2と第3コイルC3は接続されている。
【0026】
[第1実施形態の第3改変例]
図5(A)は、第1実施形態の第3改変例に係るコイル基板を示し、
図5(B)は第3改変例に係る積層コイル基板を示す。
図5(A)に示される第3改変例に係る第1コイルC1、第3コイルC3は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1の外端OEに接続端子OTが形成されている。第2コイルC2の外端OEに接続端子OTが形成されている。
図5(B)に示されるように、第1コイルC1と第2コイルC2とが重ねられた際に、第1コイルC1の外端OEの接続端子OTと第2コイルC2の外端OEの接続端子OTが溶接又は半田付けで接続される。第2コイルC2の内端IEに接続端子ITが形成されている。第3コイルC3の内端IEに接続端子ITが形成されている。
図5(B)に示されるように、第2コイルC2と第3コイルC3とが重ねられた際に、第2コイルC2の内端IEの接続端子ITと第3コイルC3の内端IEの接続端子ITが溶接又は半田付けで接続される。
【0027】
第1コイルC1は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第3コイルC3は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが同じになるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。第2コイルC2を流れる電流の向きと第3コイルC3を流れる電流の向きが同じになるように、第2コイルC2と第3コイルC3は接続されている。
【0028】
[第2実施形態]
図6(A)は、第2実施形態に係るコイル基板を示し、
図6(B)は第2実施形態に係る積層コイル基板を示す。
図6(A)に示される第1コイル基板31、第2コイル基板32が準備される。第1コイル基板31は、第1面Fと第1面Fと反対側の第2面Sを有し、六角形状の第1フレキシブル基板41と第1フレキシブル基板41上に形成されている第1コイルC1で形成されている。第2コイル基板32は、第2フレキシブル基板42と第2フレキシブル基板42上に形成されている第2コイルC2で形成されている。
【0029】
第2実施形態に係る第1コイルC1は、内端IEから外端OEに向かって時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、外端OEから内端IEに向かって時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1の外端OEに接続端子OTが形成されている。第2コイルC2の外端OEに接続端子OTが形成されている。
図6(B)に示されるように、第1コイルC1と第2コイルC2とが重ねられた際に、第1コイルC1の外端OEの接続端子OTと第2コイルC2の外端OEの接続端子OTが溶接又は半田付けで接続される。
【0030】
第1コイルC1は、内端IEから外端OEに向かって時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、外端OEから内端IEに向かって時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが同じになるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。
【0031】
図6(B)に示されるように第2実施形態の積層コイル基板120では、第1コイルC1と第2コイルC2が部分的に重なるように、第2コイル基板32は第1コイル基板31上に積層されている。第1コイル基板31上に第2コイル基板32を積層することで、第1コイル基板31内の第1コイルC1の中央スペースSC上に第2コイル基板32内の第2コイルC2の第1配線51が位置する。コイルの占積率を高くすることができる。
【0032】
[第2実施形態の改変例]
図6(C)は、第2実施形態の改変例に係るコイル基板を示し、
図6(D)は第2実施形態の改変例に係る積層コイル基板を示す。
第2実施形態の改変例に係る第1コイルC1は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1の内端IEに接続端子ITが形成されている。第2コイルC2の内端IEに接続端子ITが形成されている。
図6(D)に示されるように、第1コイルC1と第2コイルC2とが重ねられた際に、第1コイルC1の内端IEの接続端子ITと第2コイルC2の内端IEの接続端子ITが溶接又は半田付けで接続される。
【0033】
第2実施形態の改変例に係る第1コイルC1は、外端OEから内端IEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第2コイルC2は、内端IEから外端OEに向かって反時計回りに配線wが形成されている。第1コイルC1を流れる電流の向きと第2コイルC2を流れる電流の向きが同じになるように、第1コイルC1と第2コイルC2は接続されている。
【符号の説明】
【0034】
10 :モータ
20 :モータ用コイル基板
31 :第1コイル基板
32 :第2コイル基板
33 :第3コイル基板
40L :一端
40R :他端
41 :第1フレキシブル基板
48 :磁石
51 :第1配線
52 :第2配線
120 :積層コイル基板
C1 :第1コイル
SC :中央スペース