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特開2022-53067ラベルプリンタ及びラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053067
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】ラベルプリンタ及びラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 3/36 20060101AFI20220329BHJP
   A61B 5/154 20060101ALI20220329BHJP
   B65C 3/12 20060101ALN20220329BHJP
【FI】
B41J3/36 Z
A61B5/154 300
B65C3/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159670
(22)【出願日】2020-09-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和1年10月3日 横浜ベイホテル東急で開催された日本臨床検査自動化学会第51回大会 テクノメディカ サテライトセミナーにおいて中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」を公開 (2)令和2年5月22日 中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」の事前告知パンフレットを顧客に対して郵送により配布 (3)令和2年7月1日 株式会社テクノメディカのウェブサイト(http://www.technomedica.co.jp/t01/)にて、中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」を公開 (4)令和2年7月1日 株式会社じほう発行の「MTJ THE MEDICAL & TEST JOURNAL[1507号]第1頁及び第8頁において、中型自動採血管準備 装置「BC・ROBO-900」の販売広告及び販売記事を掲載 (5)令和2年7月11日 株式会社じほう発行の「THE MEDICAL & TEST JOURNAL[1508号]第7頁にて、中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」の販売広告を掲載 (6)令和2年7月1日 中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」のカタログを顧客に対して郵送及び手渡しにより配布 (7)令和2年8月25日 一般社団法人日本医療検査科学会発行の日本医療検査科学会第52回大会抄録集医療検査と自動化2020 Vol.45通巻第252号企業広告欄第1頁にて、中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」の販売広告を掲載 (8)令和2年9月7日 福山循環器病院(広島県福山市緑町2-39)に、中型自動採血管準備装置「BC・ROBO-900」を販売した。
(71)【出願人】
【識別番号】591086854
【氏名又は名称】株式会社テクノメデイカ
(71)【出願人】
【識別番号】591101032
【氏名又は名称】株式会社オートニクス
(74)【代理人】
【識別番号】100194113
【弁理士】
【氏名又は名称】八木田 智
(72)【発明者】
【氏名】西村 和也
(72)【発明者】
【氏名】白石 典之
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 光幸
【テーマコード(参考)】
2C055
3E095
4C038
【Fターム(参考)】
2C055CC00
2C055CC01
2C055CC05
3E095AA06
3E095BA03
3E095CA02
3E095DA03
3E095DA22
3E095DA63
3E095DA69
3E095DA72
3E095DA76
3E095EA02
3E095EA03
3E095EA09
3E095EA10
3E095EA24
3E095EA34
4C038TA10
(57)【要約】
【課題】 ラベルプリンタの故障時にユーザーが簡単に対応することができ、かつ、再設定を必要とせず、さらに、情報管理の面からも優れたラベルプリンタ及び、前記ラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置を提供すること。
【解決手段】 本発明に係るラベルプリンタは、台紙ロール軸、印字ヘッド及びプラテンローラを備え、前記印字ヘッド及びプラテンローラをユニット化して印字ユニットを構成し、台紙ロール軸が設けられたベース部材が本体ユニットを構成し、前記本体ユニットが、印字ユニット装着部を備え、前記印字ユニット装着部に、前記印字ユニットの装着時に前記印字ユニットのコネクタに接続可能なコネクタを設け、前記印字ユニット装着部を介して、前記印字ユニットを前記本体ユニットに着脱可能に構成したことを特徴とする。
【選択図】 図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
台紙ロール軸、印字ヘッド及びプラテンローラを備え、
前記印字ヘッド及びプラテンローラをユニット化して印字ユニットを構成し、
台紙ロール軸が設けられたベース部材が本体ユニットを構成し、
前記本体ユニットが、印字ユニット装着部を備え、
前記印字ユニット装着部に、前記印字ユニットの装着時に前記印字ユニットのコネクタに接続可能なコネクタを設け、
前記印字ユニット装着部を介して、前記印字ユニットを前記本体ユニットに着脱可能に構成した
ことを特徴とするラベルプリンタ。
【請求項2】
前記本体ユニットに、さらにラベル剥離板及び台紙回収ロール軸を設けたことを特徴とする請求項1に記載のラベルプリンタ。
【請求項3】
前記印字ユニットのラベル排出口に台紙切断用カッターを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のラベルプリンタ。
【請求項4】
本体ユニットにおける印字ユニットのラベル排出口に隣接する位置に、ラベルを挟んで排出するための上下一対の排出ローラを設け、
前記一対の排出ローラを部分的に相互にオーバーラップするように配置し、
それらの間をラベルが通過する時にラベルを幅方向に波打つ形状にして、ラベルの伸長方向に対する剛性を上げるようにした
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載のラベルプリンタ。
【請求項5】
印字ユニットの給電及び動作制御を実行する制御装置を備え、
前記制御装置が、印字ユニットの着脱を検知するように構成され、印字ユニットの取り外しを検知した時に印字ユニットに対する給電を自動的に停止し、印字ユニットの装着が検知した時に印字ユニットに対する給電を開始すると共に、印字ユニットから固有情報を読み込み、印字ユニットの動作制御を開始するように構成されている
ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載のラベルプリンタ。
【請求項6】
医師からの採血オーダーに基づいて、患者の検査に必要な採血管を選択して取り出し、取り出した採血管に患者に関する情報を印字したラベルを貼り付けると共に、ラベル貼付け後の採血管を患者単位で回収するように構成された採血管自動準備装置において、患者に関する情報を印字するためのラベルプリンタが、請求項1~5の何れか一項に記載のラベルプリンタから成る
ことを特徴とする採血管自動準備装置。
【請求項7】
前記ラベルプリンタ用の予備の前記印字ユニットを収容するように構成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の採血管自動準備装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベルプリンタの改良及び改良したラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、患者の採血に必要な採血管を、識別ラベルを貼り付けた状態で、患者単位で自動的に準備する採血管自動準備装置が知られている(特許文献1)。
上記した採血管自動準備装置では、ラベルに患者の識別情報等を印字するためにラベルプリンタが設けられている。
採血管自動準備装置に設けられている従来のラベルプリンタは、ラベル付き台紙ロールをセット可能な台紙ロール軸、印字ヘッド、プラテンローラ、剥離板、台紙回収ロール軸及び制御装置を備え、前記識別情報等をラベルに印字した後に、剥離板でラベルを台紙から剥離して、採血管の表面に貼り付けるように構成されている。
また、採血管自動準備装置には手貼り用ラベルを印字するラベルプリンタも搭載されており、この手貼り用ラベルを印字するラベルプリンタは、印字後のラベルを台紙ごと排出して台紙を切断するためのカッターを備えている。
【0003】
【特許文献1】特開2005-65990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように構成された従来のラベルプリンタは、全ての構成要素が1ユニットのラベルプリンタユニットとして構成されており、従って、ラベルプリンタが故障して、その場で修理をすることができない場合には、ラベルプリンタユニット全体を交換する必要がある。
ラベルプリンタユニット全体の交換は、専門性を有する作業であるためユーザー自身で交換をするのは困難であるため、メンテナンス業者が交換を行う。
複数のラベルプリンタを搭載し、一つのラベルプリンタが故障をしても他のラベルプリンタでラベルを印字して採血管に貼り付ける機能を有する採血管自動準備装置の場合には、一つのラベルプリンタが故障をしても採血管自動準備装置を作動することができるので採血管の準備作業を行うことができるが、ラベルプリンタが一つしか搭載されていない採血管自動準備装置や、前記した他のラベルプリンタへの振替機能を有さない採血管自動準備装置の場合には、ラベルプリンタが故障すると、メンテナンス業者によって故障したラベルプリンタユニットの交換が行われるまで採血管自動準備装置を作動させることができなくなるので採血管の準備作業を行うことができなくなる。
近年の血液分析の自動化等によって、採血管に採取された血液は、自動分注装置によって自動的に分注され、次いで、自動分析装置によって自動的に分析されるようになってきており、分注後の子検体と親検体の関連付けや、血液と分析結果との関連付けは、採血管に貼られたラベルに印字された識別情報を基礎とするため、採血管に手書きのラベルを貼り付けて採血したり、採血管にラベルを貼らずに採血をしたりすると、その後の処理に支障が出る。このように採血管自動準備装置が作動しなくなるのは、単に採血管を自動で準備できなくなるという問題にとどまらず、その後の採血や分析にも影響を及ぼすので大きな問題である。
さらに、上記したように、従来のラベルプリンタユニットは、台紙ロール軸、印字ヘッド、プラテンローラ、剥離板、台紙回収ロール軸及び制御装置が全て1ユニットで構成されているので、ラベルプリンタユニットを交換する時には制御装置も一緒に交換することになる。制御装置には、印字ヘッドへの印加エネルギー等の作動のための設定値に加え、そのラベルプリンタを使用している施設に関する情報も含まれているため、ラベルプリンタユニットを交換する場合、新しい、制御装置で再度設定をする必要はあることは勿論のこと、施設に関する情報を記憶した制御装置が外部に出るという情報管理の問題も生じる。
本発明は、上記した従来の問題点を解決し、ラベルプリンタの故障時にユーザーが簡単に対応することができ、かつ、再設定を必要とせず、さらに、情報管理の面からも優れたラベルプリンタを提供すること、及び、前記ラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置を提供することを目的としている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記した目的を達成するために、本発明に係るラベルプリンタは、台紙ロール軸、印字ヘッド及びプラテンローラを備え、前記印字ヘッド及びプラテンローラをユニット化して印字ユニットを構成し、台紙ロール軸が設けられたベース部材が本体ユニットを構成し、前記本体ユニットが、印字ユニット装着部を備え、前記印字ユニット装着部に、前記印字ユニットの装着時に前記印字ユニットのコネクタに接続可能なコネクタを設け、前記印字ユニット装着部を介して、前記印字ユニットを前記本体ユニットに着脱可能に構成したことを特徴とする。
好ましくは、前記本体ユニットは、さらにラベル剥離板及び台紙回収ロール軸を有し得る。
好ましくは、前記印字ユニットは、さらに、そのラベル排出口に台紙切断用カッターを有し得る。好ましくは、本体ユニットにおける印字ユニットのラベル排出口に隣接する位置に、ラベルを挟んで排出するための上下一対の排出ローラが設けられ、前記一対の排出ローラを部分的に相互にオーバーラップするように配置され、それらの間をラベルが通過する時にラベルを幅方向に波打つ形状にして、ラベルの伸長方向に対する剛性を上げるように構成され得る。
さらに、印字ユニットの給電及び動作制御を実行する制御装置を設け、前記制御装置を、印字ユニットの着脱を検知するように構成し、印字ユニットの取り外しを検知した時に印字ユニットに対する給電を自動的に停止し、印字ユニットの装着が検知した時に印字ユニットに対する給電を開始すると共に、印字ユニットから固有情報を読み込み、印字ユニットの動作制御を開始するように構成してもよい。
また、本発明に係る採血管自動準備装置は、医師からの採血オーダーに基づいて、患者の検査に必要な採血管を選択して取り出し、取り出した採血管に患者に関する情報を印字したラベルを貼り付けると共に、ラベル貼付け後の採血管を患者単位で回収するように構成された採血管自動準備装置において、患者に関する情報を印字するためのラベルプリンタを、前記ラベルプリンタで構成したことを特徴としている。
好ましくは、前記採血管自動準備装置は、予備の前記印字ユニットを収容するように構成され得る。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るラベルプリンタは、台紙ロール軸、印字ヘッド及びプラテンローラを備え、前記印字ヘッド及びプラテンローラをユニット化して印字ユニットを構成し、台紙ロール軸が設けられたベース部材が本体ユニットを構成し、前記本体ユニットが、印字ユニット装着部を備え、前記印字ユニット装着部に、前記印字ユニットの装着時に前記印字ユニットのコネクタに接続可能なコネクタを設け、前記印字ユニット装着部を介して、前記印字ユニットを前記本体ユニットに着脱可能に構成されているので、ラベルプリンタ故障時にユーザーが印字ユニットを本体ユニットから外して予備の印字ユニットと交換するだけでラベルプリンタを作動させることが可能になるという効果を有する。特に、採血管自動準備装置にラベルプリンタを使用している場合には、近年の分析の自動化に伴い手書きラベルを貼り付けた採血管では、その後の分析に支障が出るという問題があり、ラベルプリンタが使用できない場合、採血そのものができない可能性があるので、ラベルプリンタ故障時にユーザーのみで故障の対応ができ、ラベルプリンタを作動させることができることは極めて高い効果を発揮する。
また、本体ユニットに剥離板を設けることによって自動貼付け用ラベルプリンタとして使用することが可能になり、さらに、前記印字ユニットに、台紙切断用カッターを有することによって、手貼り用ラベルプリンタとして使用することが可能になる。
さらにまた、本体ユニットにおける印字ユニットのラベル排出口に隣接する位置に、ラベルを挟んで排出するための上下一対の排出ローラが設けられ、前記一対の排出ローラを部分的に相互にオーバーラップするように配置され、それらの間をラベルが通過する時にラベルを幅方向に波打つ形状にして、ラベルの伸長方向に対する剛性を上げるように構成することで、ラベルが排出される時にその自重で垂れ下がることがなく、真っすぐ排出されて落ちるようにすることが可能になる。これにより、ラベルが印字面を上にしたままトレイ等に入るようになるので、使用者がラベルに印字された内容を目視し易くなる。特に手貼り用ラベルプリンタにおいては、採血の指示内容を印字した採血指示書をラベルに印字して出力するため、この採血指示書が印字面を上にしたままトレイ等に収容されると、使用者が採血指示書の指示内容を、ラベルを裏返すことなく見ることが可能になるので非常に便利である。また、必要に応じて、上側に位置する排出ローラを、下側に位置する排出ローラよりも内側にずらして配置することにより、これら上下一対の排出ローラを通過するラベルが、斜め上方に向けて排出されることになり、より正確に、即ち、印字面を上にしたままトレイ等に落ちることが保証される。
また、印字ユニットの給電及び動作制御を実行する制御装置を設け、前記制御装置を、印字ユニットの着脱を検知するように構成し、印字ユニットの取り外しを検知した時に印字ユニットに対する給電を自動的に停止し、印字ユニットの装着が検知した時に印字ユニットに対する給電を開始すると共に、印字ユニットから固有情報を読み込み、印字ユニットの動作制御を開始するように構成することで、ユーザーは単に印字ユニットを交換するだけで電源のONOFFや印字ヘッドに対する設定等を行う必要がなくなるので、交換が容易になる。この場合、制御装置を、本体ユニット又は該ラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置に設けることにより、印字ユニット交換時に、制御装置を本体ユニット又は採血管自動準備装置に残すことができるので、制御装置に記憶された、ラベルプリンタを使用する施設に関する情報が制御装置と共に施設の外部に出ることがないので情報管理の観点からも望ましい。
また、本発明に係る採血管自動準備装置は、医師からの採血オーダーに基づいて、患者の検査に必要な採血管を選択して取り出し、取り出した採血管に患者に関する情報を印字したラベルを貼り付けると共に、ラベル貼付け後の採血管を患者単位で回収するように構成された採血管自動準備装置において、患者に関する情報を印字するためのラベルプリンタを、前記ラベルプリンタで構成しているので、ラベルプリンタ故障時にユーザーが印字ユニットを本体ユニットから外して予備の印字ユニットと交換するだけで採血管自動準備装置を作動させることが可能になる。
さらに、前記採血管自動準備装置に、予備の前記印字ユニットを収容させることによって、ユーザーは何時でも印字ユニットの交換が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明に係る採血管自動準備装置の一実施例を左斜め前方から見た斜視図である。
図2図1に示した採血管自動準備装置の内部構造を示す概略右側面図である。
図3図1に示した採血管自動準備装置の内部構造を示す概略左側面図である。
図4図3における一対のラベルプリンタ及びラベル貼付手段の部分の概略拡大図である。
図5図4における左側のラベルプリンタの拡大図である。
図6】印字ユニットを外した状態を示す図5に対応する図である。
図7】本体ユニットに印字ユニットを装着した状態を示すラベルプリンタの斜視図である。
図8図7に示したラベルプリンタから印字ユニットを外した状態を示す本体ユニットの斜視図である。
図9】本体ユニットにおける前記印字ユニット装着部及び印字ユニットを示す斜視図である。
図10】印字ユニット装着部におけるガイド部材を開いて印字ユニットを押し上げている状態を示す図9に対応する斜視図である。
図11】印字ユニット装着部から印字ユニットを外した状態を示す図9に対応する斜視図である。
図12】印字ユニットの概略斜視図である。
図13】印字ユニットを開いた状態を示す図12に対応する概略斜視図である。
図14】手貼り用ラベルプリンタにおける上側本体ユニット及び印字ユニットの拡大図である。
図15】印字ユニットを外した状態を示す図14に対応する図である。
図16】手貼り用ラベルプリンタの台紙排出ローラ136及び137を外側から見た斜視図である。
図17】印字済ラベル付き台紙が、排出口から出てくる状態を示す図16に対応する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面に示す一実施例を参照して、本発明に係るラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置の実施の形態について説明していく。
図1は、本発明に係るラベルプリンタを備えた採血管自動準備装置の一実施例を左斜め前方から見た斜視図を、図2は、図1に示した採血管自動準備装置の内部構造を示す概略右側面図を、図3は、図1に示した採血管自動準備装置の内部構造を示す概略左側面図を各々示している。
図面に示すように、この採血管自動準備装置は、左右に並べて配置された採血管供給機構1及び採血管回収機構2を備えている。図1において符号3は、タッチパネルで構成され得る表示及び操作パネルを示している。この採血管自動準備装置は、採血管供給機構1に収容された複数種類の採血管4の中から患者の採血に使用する採血管を自動的に選択して取り出し、採血管回収機構2において取り出した採血管に患者に関する情報が印字されたラベルを貼り付けて、患者単位でトレイ5に回収することができるように構成されている。採血管回収機構2には、後で詳述する本発明に係るラベルプリンタ80及び130が設けられており、これらのラベルプリンタ80及び130を使用して自動貼り及び手貼り用ラベルに患者に関する情報を印字するように構成されている。
図中符号200は、制御装置を示しており、この制御装置200によって採血管自動準備装置の各構成要素の動作が制御される。
【0009】
採血管供給機構1は、上下に重ねて配置された複数、図示実施例では8つの採血管収納ケース10を備えている。採血管収納ケース10は、各々が同一種類の採血管4を収容しており、図示実施例では、8つの採血管収納ケース10に別々の種類の採血管4を収容することにより8種類の採血管を処理することができる。図2に示すように、各採血管収納ケース10は、内部に収容された採血管4が後方に集まるように、後方に向けて下向きに傾けて配置されている。各採血管収納ケース10は、その後端に供給ローラ11を備え、採血管供給手段としてのプッシャー21によって収容されている採血管4を押し上げて前記供給ローラ11に採血管4を一本ずつ供給するように構成されている。
採血管供給機構1は、採血管収納ケース10の後方に採血管収納ケース10に沿って配置された縦搬送手段30を備えている。縦搬送手段30は、採血管収納ケース10に沿って上下方向にのびるレーン31と、レーン31に沿って上下に動かされる採血管ラック32と、レーン31の上端付近に設けられ、採血管4を採血管ラック32から方向検知手段40に移し替える搬送切替板33とを備えている。
前記方向検知手段40は、搬送中の採血管4の方向を検知する手段であり、方向検知後に採血管4を横搬送手段50に供給する。
前記横搬送手段50は、採血管供給機構1から採血管回収機構2に採血管を搬送するように、採血管供給機構1から採血管回収機構2に跨って水平に配置されている。
図3に示すように、採血管回収機構2は、横搬送手段50の両側に一対の本発明に係るラベルプリンタ80及びラベル貼付手段70を備えており、かつ、横搬送手段50の上方に、搬送されてきた採血管4を前記一対のラベル貼付手段70の何れかに振り分ける振分搬送手段60を備えている。
また、採血管回収機構2は、前記一対のラベル貼付手段70の下方に、ラベル貼付後の採血管4を回収するトレイ5を搬送するためのトレイ搬送手段110を備えている。このトレイ搬送手段110は、横搬送手段50と直交する方向に、即ち、図示実施例では、前後方向に水平に配置され、トレイ5を、トレイ供給手段120から、一対のラベル貼付手段70の間に位置する採血管回収位置へ、また、採血管回収位置からトレイ集積手段150へ移送する。さらに、採血管回収機構2は、前方に、採血指示書や手貼ラベルを印字して排出する本発明に係るラベルプリンタ(手貼り用)130を備え、このラベルプリンタ130は、印刷した採血指示書や手貼ラベルを、トレイ集積手段150へ採血管回収後のトレイ5を集積する位置で、採血指示書や手貼ラベルをトレイ5に排出するようにレイアウトされている。
【0010】
図4は、図3における一対のラベルプリンタ80及びラベル貼付手段70の部分の概略拡大図である。
図3及び図4に示されているように、一対のラベルプリンタ80及びラベル貼付手段70は、横搬送手段50及び振分搬送手段60の両側に対称に配置されており、振分搬送手段60によって排出された採血管が、後述する一対の加圧台71の何れかで受けられるように配置されている。
図4に示すように、ラベルプリンタ80は、ラベル付き台紙供給ロール81を装着する台紙ロール軸82、台紙を回収するための台紙回収ロール軸84、印字ヘッド85、プラテンローラ86及びラベル剥離板87を備え、振分搬送手段60から供給される採血管4に対応する患者に関する情報をラベルに印字して、ラベル剥離板87の位置、即ち、ラベル貼付け位置において、ラベル貼付手段70に印字済ラベルを供給するように構成されている。尚、印字ヘッド85は、方向検知手段40による検知結果に基づいて、ラベルを貼り付けるべき採血管4の向きに応じて印字方向を変更する。
上記したように構成されたラベルプリンタ80における台紙ロール軸82、台紙回収ロール軸84及びラベル剥離板87は、図4及び図5に示すように、ベース部材88に設けられ、全体で本体ユニット80Aを構成する一方、印字ヘッド85及びプラテンローラ86は、本体ユニット80Aに着脱可能に構成された印字ユニット80Bを構成している。また、本体ユニット80Aには、ラベル付き台紙供給ロール81から繰り出されて印字ユニット80Bに供給されるラベル付き台紙をガイドするガイドプレート89と、印字ユニット80Bから排出される印字済ラベル付き台紙をラベル剥離板87に案内する案内ローラ90とが設けられている。上記したように構成された本体ユニット80Aは、そのベース部材88の内部にラベルプリンタ制御装置201を備えている。
また、図5に示すように、印字ユニット80Bは、その内部に印字ヘッド85及びプラテンローラ86に加えて、本体ユニット80Aから供給されるラベル付き台紙を印字ヘッド85及びプラテンローラ86に案内するガイド部材91、印字済ラベル付き台紙排出口92及び前記印字済ラベル付き台紙排出口92の外側に配置され、排出された印字済ラベル付き台紙に向けて進退可能に構成されたカッター93が設けられている。図5中、符号94は印字ユニット80Bに設けられた雌コネクタであり、この雌コネクタ94に、本体ユニット80Aに設けられた雄コネクタ97を接続することによって、印字ヘッド85は、制御装置201によって動作が制御され、かつ、給電されるように構成されている。上記したように構成された印字ユニット80Bは、図6に示すように、本体ユニット80Aに対して着脱することができるように構成されている。
図7は、本体ユニット80Aに印字ユニット80Bを装着した状態を示すラベルプリンタ80の斜視図であり、図8図7に示したラベルプリンタ80から印字ユニット80Bを外した状態を示す本体ユニット80Aの斜視図である。
図7及び図8中、符号95は、本体ユニット80Aの印字ユニット装着部を示しており、この印字ユニット装着部95には、印字ユニット80Bの取り外しをガイドするガイド部材96及び雄コネクタ97が設けられている。
図9は、本体ユニット80Aにおける前記印字ユニット装着部95及び印字ユニット80Bを示す斜視図であり、図10は印字ユニット装着部95におけるガイド部材96を開いた状態を示す図9に対応する斜視図であり、図11は印字ユニット装着部95から印字ユニット80Bを外した状態を示す図9に対応する斜視図である。
図面に示すように、ガイド部材96は、印字ユニット装着部95に対して、枢軸98を介して回動可能に取り付けられており、印字ユニット80Bを本体ユニット80Aから外す時には、ガイド部材96を、枢軸98を中心に回動させると、印字ユニット装着部95の底面に形成されたスリット(符号なし)からガイド部材96の一対の爪96aが突出し、印字ユニット80Bを押し上げて、雌コネクタ94から雄コネクタ97を外し、その後、印字ユニット装着部95からから印字ユニット80Bを外すことができるように構成されている(図5図6及び図11参照)。
これにより、印字ユニット80Bを外す時に、印字ユニット80Bを予定していない方向に無理やり引き上げてコネクタ(雌コネクタ94及び雄コネクタ97)を傷つける等の問題がなくなる。
上記したように構成された印字ユニット80Bは、上記したように制御装置201によってその動作が制御され、給電がされる。制御装置201は、コネクタ94及び97の接続状態を監視し、コネクタ94及び97が外されると自動的に給電を停止し、コネクタ94及び97が接続されると、自動的に給電を開始すると共に、接続された印字ユニット80Bから固有情報(例えば、ヘッドの抵抗値等)を読み込み、読み込んだ固有情報を基づいて印字ユニット80Bの動作制御を行う。尚、印字ユニット80Bには、ラベル付き台紙におけるラベルの位置を検知するセンサが設けられており、このセンサからの出力も制御装置201に送信されるように構成されている。これにより、印字ユニット80Bへの給電停止等の操作をする必要なく、ユーザーは単にガイド部材96の操作だけで簡単に印字ユニット80Bを交換することが可能になる。尚、この実施例では、本体ユニット80Aのベース部材88に制御装置201を設け、この制御装置201によって印字ユニット80Bの動作制御及び給電を行うように構成されているが、この構成は本実施例に限定されることなく、例えば、採血管自動準備装置に設けられた制御装置200を用いて、印字ユニット80Bを直接制御することができることは勿論である。 また、印字ユニット80Bは、図12及び図13に示すように、印字ヘッド85を備えた部分と、プラテンローラ86等を備えた部分とが開閉できるように構成されている。これにより、印字ヘッド85及びプラテンローラ86の洗浄を容易に行うことができるようになり、また、紙詰まり等も容易に解消することが可能になる。
上記したように構成されたラベルプリンタ80の動作は、制御装置201によって制御されるが、ラベルプリンタ80では、通常の動作時にカッター93は停止されたままである。
上記したように構成されたラベルプリンタ80によれば、本体ユニット80Aは採血管回収機構2の躯体に固定されているが、印字ユニット80Bは前記本体ユニット80Aに着脱可能に構成されているため、例えば、印字ヘッド85等の故障の際には、印字ユニット80Bを本体ユニット80Aから外して予備の印字ユニットに交換するだけで採血管自動準備装置を再稼働することが可能になる。
印字ユニット80Bを外す際には、印字ユニット80Bの印字済ラベル付き台紙排出口92で台紙を切断し(この切断は、制御装置201を介してカッター93によって実行してもよいが、カッター93を使用せずにハサミ等で切断してもよい)、印字ヘッド85からラベル付き台紙を抜き取り、次いで、前記ガイド部材96を回動させることによって、その爪96aで印字ユニット80Bを押し上げて、印字ユニット80Bの雌コネクタ94から印字ユニット装着部95の雄コネクタ97を外し、最後に、印字ユニット80Bを印字ユニット装着部95から取り外す。この時、台紙回収ロール軸84に回収された台紙は回収される。印字ユニット80Bを装着する際は、逆の手順で、印字ユニット80Bを雌コネクタ94に雄コネクタ97が接続されるよう印字ユニット装着部95に装着すると、印字ユニット80Bがガイド部材96の爪96aを押し下げてガイド部材96が閉じる。次いで、ラベル付き台紙供給ロール81からのラベル付き台紙を、印字ユニット80Bにおけるガイド部材91にラベル進行方向上流から挿入して、前記ラベル付き台紙を印字ユニット80Bの印字済ラベル付き台紙排出口92から出し、そのままラベル剥離板87で鋭角に折り曲げた後に、ラベル付き台紙の先端を台紙回収ロール軸84に取り付ける。尚、図11における符号97aは、コネクタ97に設けられた誤装着防止部材を示している。この誤装着防止部材97aは、印字ユニット80Bを正しい向きで装着するためのガイドとして機能する。印字ユニット80Bにおける雌コネクタ94には、図示していないが、誤装着防止部材97aに対応する形状の凸部が形成されており、印字ユニット80Bを正しい向きで装着すると、雌コネクタ94に形成された前記凸部(図示せず)が、前記誤装着防止部材97aに篏合して印字ユニット80Bを装着することが可能になるが、印字ユニット80Bを逆向きに装着しようとすると、雌コネクタ94に形成された前記凸部(図示せず)が、前記誤装着防止部材97aに当たって装着できないように構成されている。尚、この構成は本実施例に限定されることなく、例えば、装着向きを一方向に固定することなく、印字ユニット80Bを左右(又は前後)のどちらに向けても装着することができるように構成してもよく、このように構成する場合には誤装着防止部材97aは必要なくなる。
【0011】
次に、ラベル貼付手段70の構成について図4を参照しながら簡単に説明していく。
ラベル貼付手段70は、
ラベル貼付け前の採血管受取位置、加圧準備位置、ラベル貼付位置及びラベル貼付済の採血管排出位置の四つの位置を採ることができるように移動可能に構成された、加圧ローラ71aを有する加圧台71と、
ラベル貼付位置にある採血管を回転させる駆動ローラ72と、
補助ローラ73と、
採血管排出位置における加圧台71と排出ゲート76との間で採血管の移動をガイドする側面ガイド74と、
方向検知手段40によって検知された採血管4の方向に基づいて、加圧準備位置において、印字済ラベルに対する採血管4の位置を調整する位置決めアーム75と、
ラベル貼付済採血管排出位置において採血管の排出を制御する排出ゲート76と
を備えている。
図4では、加圧台71は、何れも、採血管受取位置にある。
上記した構成により、振分搬送手段60によって、例えば、ラベル貼付手段70に採血管が排出されると、図4に示す採血管受取位置において加圧台71が採血管4を受け取る。その後、加圧台71は、採血管4を、加圧準備位置まで押し上げ、この位置で、位置決めアーム75によって、ラベル貼付位置を調整するように採血管4を移動させる。次いで、加圧台71は、採血管をラベル貼付位置まで押し上げ、ラベル貼付位置において、採血管4を、加圧台71の加圧ローラ71a、駆動ローラ72及び補助ローラ73で三点支持する。
次いで、台紙回収ロール軸84を駆動して、印字済ラベルをラベル剥離板87で剥離すると共に、駆動ローラ72で採血管4を回転させながら、採血管4に印字済ラベルの貼り付けを行う。
ラベル貼付け後、加圧台71は採血管排出位置まで後退し、それにより、ラベル貼付済採血管が排出ゲート76上に落下する。この状態で排出ゲート76を、軸76aを中心に回動させることにより、ラベル貼付後の採血管4は、下方に位置するトレイ5に排出される。
【0012】
ここで、再度、図3を参照しながら、トレイ搬送手段110、トレイ供給手段120、トレイ集積手段150及び手貼り用ラベルプリンタ130の構造を説明する。
図3に示されているように、トレイ搬送手段110は、横搬送手段50の搬送コンベア51と直交する方向に水平に延びる三つのトレイコンベア111,112及び113から成り、トレイコンベア112は、振分搬送手段60の下方の採血管回収位置から、トレイ供給手段120に対応する位置まで延び、トレイコンベア113は、トレイコンベア112と連続するように、トレイ集積手段150に対応する位置に配置され、トレイコンベア111は、トレイコンベア113の反対側でトレイコンベア112と連続するように配置されている。
トレイ供給手段120は、トレイコンベア112の一対のコンベアベルト間に上下に移動可能に構成された供給台121と、前記供給台121を上下に駆動させる供給リンク122と、供給台121の上方に配置されたトレイ供給庫123と、トレイ供給庫123の下端に配置された供給ラッチ124とから成る。
トレイ集積手段150は、トレイコンベア113の一対のコンベアベルト間に上下に移動可能に構成された集積台151と、前記集積台151を上下に駆動させる集積リンク152と、集積台151の上方に配置されたトレイ集積庫153と、トレイ集積庫153の下端に配置された集積ラッチ154とから成る。
【0013】
手貼り用ラベルプリンタ130は、図3に示すように、本体ユニット130A及び印字ユニット130Bから成り、本体ユニット130Aは、ラベル付き台紙供給ロール131を装着するための台紙ロール軸132が設けられたベース部材147を有する下側本体ユニット130ALと、ラベル付き台紙ガイド部材133、一対の台紙送りローラ134及び135、並びに一対の台紙排出ローラ136及び137が設けられたベース部材148を有する上側本体ユニット130AUとから成る。
図14は、手貼り用ラベルプリンタ130における上側本体ユニット130AU及び印字ユニット130Bの拡大図であり、図15は、印字ユニット130Bを外した状態を示す図14に対応する図である。
印字ユニット130Bは、その内部に印字ヘッド138及びプラテンローラ139に加えて、本体ユニット130Aから供給されるラベル付き台紙を印字ヘッド138及びプラテンローラ139に案内するガイド部材140、印字済ラベル付き台紙排出口141、前記排出口141の外側に配置され、排出された印字済ラベル付き台紙に向けて進退可能に構成されたカッター142、及び雌コネクタ143が設けられている。
また、上側本体ユニット130AUには、印字ユニット装着部144が設けられ、該印字ユニット装着部144は不図示の枢軸によって回動可能に支持されたガイド部材145及び雄コネクタ146が設けられている。
印字ユニット130B及び印字ユニット装着部144の構成は、ラベルプリンタ80における印字ユニット80B及び印字ユニット装着部95の構成と同一であるので、ここでは詳細な説明は省略する。
上記したように構成された印字ユニット130Bは、図15に示すように印字ユニット装着部144に対して着脱可能に構成されている。
上記したように構成されたラベルプリンタ130は、本体ユニット130Aに設けられた制御装置(図示せず)によって動作及び給電が制御され、トレイコンベア113上で待機する採血管回収済のトレイ5に、対応する患者の採血指示書及び必要に応じて対応する患者の患者情報を印字した手貼りラベルを、台紙に貼り付けたままの状態で排出するように構成されている。
上記したように構成されたラベルプリンタ130によれば、ラベル付き台紙供給ロール131からのラベル付き台紙が、ラベル付き台紙ガイド部材133を介して台紙送りローラ134及び135へ導かれ、そこから印字ユニット130Bにおけるガイド部材140を介して印字ヘッド138及びプラテンローラ139の間に導かれる。そして、印字ヘッド138においてラベルに必要な情報を印字した後、印字済ラベル付き台紙排出口141を通って台紙排出ローラ136及び137の間に導かれ、台紙排出ローラ136及び137の間で把持される。ここで、カッター142が上方へ動かされ台紙を切断した後、台紙排出ローラ136及び137が回転して、台紙付きラベルをトレイコンベア113上で待機している採血管回収済のトレイ5に排出する。ここで、図14図15及び図16から分かるように、上側の台紙排出ローラ136は、下側の台紙排出ローラ137の軸方向内側に配置され、かつ、台紙排出ローラ136及び137は、相互に若干オーバーラップするように配置されている。さらに、図12及び図13に示すように上側の台紙排出ローラ136は、下側の台紙排出ローラ137より僅かに内側(印字ユニット130B側)に配置されている。これにより、図17に示すように、排出される台紙付きラベルが、台紙排出ローラ136及び137の間を通る時に波打つ形状にされて、その伸張方向に対する剛性が増し、自重によって下方に垂れ下がってトレイ5の手前に落下してしまうことがなく、トレイ5の中に正確に落ちるようになる。また、上記したように上側の台紙排出ローラ136が、下側の台紙排出ローラ137より僅かに内側に配置されているため、これらのローラ136及び137の間を通って排出される台紙付きラベルは、斜め上方に向けて排出されるようになる。これにより、ラベルが印字面を上にしたままトレイ5に入るようになるので、使用者がラベルに印字された内容を目視し易くなる。尚、台紙排出ローラ136及び137の構成は本実施例に限定されることなく、排出時に台紙付きラベルが自重によって下方に垂れ下がらないように構成されていれば任意の構成でよい。
【0014】
トレイコンベア111は、採血管自動準備装置にエラーが生じた時に、不要な採血管を収容したトレイ5を退避させるために使用されるコンベアであり、従って、通常運転時のトレイ5の移送経路からは外れている。
上記したように構成されたトレイ搬送手段110、トレイ供給手段120、トレイ集積手段150及び手貼り用ラベルプリンタ130によれば、供給リンク122を介して供給台121を、トレイ供給庫123の最下位置にあるトレイ5の位置まで上昇させた後、供給ラッチ124を駆動して最下位置にあるトレイ5を外し、次のトレイ5を保持し、次いで、供給台121をトレイコンベア112の下方まで下降させると、トレイ5がトレイコンベア112に載せられる。次いで、トレイコンベア112を採血管自動準備装置の後方に向けて駆動し、空のトレイ5を、振分搬送手段60の下方、具体的には、一対のラベル貼付手段70の中間位置にある採血管回収位置まで移送する。この状態で、トレイ5に、患者一人分のラベル貼付済採血管を収容した後、トレイコンベア112を採血管自動準備装置の前方に向けて駆動すると共に、トレイコンベア113を同方向に駆動し、採血管収容済のトレイ5をトレイコンベア113上に完全に載せる。一方で、手貼り用ラベルプリンタ130においてトレイ5に収容された採血管に対応する患者の採血指示書及び必要に応じて手貼りラベルを印字し、カッター142で台紙を切断して、台紙付きの採血指示書及び必要に応じて手貼りラベルをトレイ5に排出する。次いで、集積リンク152を介して集積台151を上昇させて、採血管及び採血指示書(及び必要に応じて手貼りラベル)を収容したトレイ5を、トレイ集積庫153の集積ラッチ154で保持されるまで持ち上げる。トレイ5がトレイ集積庫153の集積ラッチ154で保持されると、集積台151がトレイコンベア113の下方まで下げられる。尚、採血管収容済のトレイ5をトレイコンベア113に完全に載せた後、前記供給リンク122、供給台121、供給ラッチ124及びトレイコンベア112を駆動して次の空トレイ5を採血管回収位置まで搬送する。
【0015】
上記したように構成された採血管自動準備装置には、図3に示すように予備の印字ユニット160が設けられ得る。この予備の印字ユニット160は、印字ユニット80B及び130Bと同一の構成であり、従って、本体ユニット80A及び130Aの何れにも装着が可能である。
上記したように、上記した採血管自動準備装置には、三つのラベルプリンタ80,80,130(自動貼りラベルプリンタ及び単票印刷用ラベルプリンタ)が設けられているところ、全てのラベルプリンタ80,80,130を印字ユニット80B及び130Bと本体ユニット80A及び130Aとで構成して、印字ユニット80B及び130Bを本体ユニット80A及び130Aから着脱可能に構成すると共に、全ての印字ユニット80B及び130Bを共通の構成にしているので、採血管自動準備装置に予備の印字ユニット160を設けておくことにより、ラベルプリンタの故障時にユーザーが印字ユニットを交換するだけで、採血管自動準備装置を再稼働することが可能になるという効果を奏する。
勿論、予備の印字ユニットを、採血管自動準備装置に設けておくことは必須ではなく、別の場所に保管しておいてもよいことは勿論である。
【0016】
上記したように構成された採血管自動準備装置の各手段は、制御装置200によって動作制御される。具体的には、医師からの採血オーダー等に基づいて、患者の検査に必要な採血管を採血管収納ケース10から取り出し、取り出した採血管を縦搬送手段30及び横搬送手段50で振分搬送手段60へ搬送し、振分搬送手段60において、一対のラベル貼付手段70の何れかに振り分け、対応するラベルプリンタ80において、対応する患者に関する情報をラベルに印刷し(この実施例では、ラベルプリンタ80は、制御装置201によって動作制御されている)、ラベル貼付手段70で印字後のラベルを採血管に貼り付け、ラベル貼付後の採血管及び採血指示書(及び必要に応じて手貼ラベル)を患者単位でトレイ5に収容して、トレイ集積手段150に集積するように各手段が制御される。振分搬送手段60における振り分けは、通常時は、一対のラベル貼付手段70に交互に振り分けることにより処理時間が短縮され、また、何れか一方のラベルプリンタ80等に台紙交換や他のトラブル等が発生した場合には他方のラベル印刷手段のみに振り分けることにより採血管自動準備装置を停止する必要がなくなる。
【0017】
以上説明した実施例では、本発明に係るラベルプリンタが採血管自動準備装置に搭載されている実施例を例に挙げて説明をしたが、本発明に係るラベルプリンタは本実施例に限定されることなく、ラベルプリンタ単体でも機能し得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0018】
1 採血管供給機構
2 採血管回収機構
3 表示及び操作パネル
4 採血管
5 トレイ

10 採血管収納ケース
11 供給ローラ
21 プッシャー

30 縦搬送手段
31 レーン
32 採血管ラック
33 搬送切替板

40 方向検知手段
50 横搬送手段

60 振分搬送手段
70 ラベル貼付手段
71 加圧台
71a 加圧ローラ
72 駆動ローラ
73 補助ローラ
74 側面ガイド
75 位置決めアーム
76 排出ゲート
76a 軸

80 ラベルプリンタ
80A 本体ユニット
80B 印字ユニット
81 ラベル付き台紙供給ロール
82 台紙ロール軸
83 台紙回収ロール
84 台紙回収ロール軸
85 印字ヘッド
86 プラテンローラ
87 ラベル剥離板
88 ベース部材
89 ガイドプレート
90 案内ローラ
91 ガイド部材
92 印字済ラベル付き台紙排出口
93 カッター
94 雌コネクタ
95 印字ユニット装着部
96 ガイド部材
96a 爪
97 雄コネクタ
97a 誤装着防止部材
98 枢軸

110 トレイ搬送手段
111 トレイコンベア
112 トレイコンベア
113 トレイコンベア

120 トレイ供給手段
121 供給台
122 供給リンク
123 トレイ供給庫
124 供給ラッチ

130 ラベルプリンタ(手貼り用)
130A 本体ユニット
130AL 下側本体ユニット
130AU 上側本体ユニット
130B 印字ユニット
131 ラベル付き台紙供給ロール
132 台紙ロール軸
133 ラベル付き台紙ガイド部材
134 台紙送りローラ
135 台紙送りローラ
136 台紙排出ローラ
137 台紙排出ローラ

138 印字ヘッド
139 プラテンローラ
140 ガイド部材
141 印字済ラベル付き台紙排出口
142 カッター
143 雌コネクタ
144 印字ユニット装着部
145 ガイド部材
145a 爪
146 雄コネクタ
147 ベース部材
148 ベース部材

150 トレイ集積手段
151 集積台
152 集積リンク
153 トレイ集積庫
154 集積ラッチ

160 予備印字ユニット

200 制御装置
201 制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17