(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053118
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】オブジェクトスタンド
(51)【国際特許分類】
A47G 29/00 20060101AFI20220329BHJP
A47G 1/17 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
A47G29/00 J
A47G1/17
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159750
(22)【出願日】2020-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】516376802
【氏名又は名称】株式会社ups
(74)【代理人】
【識別番号】100091443
【弁理士】
【氏名又は名称】西浦 ▲嗣▼晴
(74)【代理人】
【識別番号】100130720
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼見 良貴
(74)【代理人】
【識別番号】100130432
【弁理士】
【氏名又は名称】出山 匡
(72)【発明者】
【氏名】上田 拳馬
【テーマコード(参考)】
3B111
3K100
【Fターム(参考)】
3B111CA00
3B111CC02
3B111CD01
3B111CD02
3B111CD04
3B111CD05
3B111CE04
3K100AA14
3K100AB08
3K100AE01
3K100AE07
3K100AE08
3K100AE14
3K100AF03
3K100AG03
3K100AH01
3K100AH02
3K100AH30
3K100AJ05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】同じ三次元オブジェクトを被取付部の被取付面に吸着力により取り付けられるベースに対して異なる方向に向けて装着することができ、しかも容易に脱落することがないオブジェクトスタンドを提供する。
【解決手段】ベース3の裏面と厚み方向に対向する表面3Aに開口する第1の開口部11Aを有して、三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合される第1の嵌合孔11が形成されている。またベース3の外周部3Bには、第2の開口部13Aを有して、三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合される第2の嵌合孔13を備えている。第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔13は、同じ三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合されて保持される形状寸法を有している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
付着力を発生する付着力発生部材と、
裏面に前記付着力発生部材が装着されて構成され、被取付部の被取付面に前記吸着力により取り付けられるベースと、
前記ベースに設けられて、被嵌合用凸部を有する三次元オブジェクトを前記ベースに嵌合状態で保持させるための保持構造を備え、
前記保持構造が、
前記ベースが前記被取付部に取り付けられている状態で、前記ベースの前記裏面と厚み方向に対向する表面に開口する第1の開口部を有して、前記三次元オブジェクトの前記被嵌合用凸部が嵌合される第1の嵌合孔と、
前記ベースの外周部に開口する第2の開口部を有して、前記三次元オブジェクトの前記被嵌合用凸部が嵌合される1以上の第2の嵌合孔を備えており、
前記第1の嵌合孔と前記第2の嵌合孔は、同じ前記三次元オブジェクトの前記被嵌合用凸部が嵌合されて保持される形状寸法を有していることを特徴とするオブジェクトスタンド。
【請求項2】
前記ベースは、弾性材料によって形成されており、
前記第1の嵌合孔と前記第2の嵌合孔は、前記弾性材料の弾性力によって前記被嵌合用凸部を保持する請求項1に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項3】
1つの前記第1の嵌合孔と1つの前記第2の嵌合孔を備え、
前記第1の嵌合孔と前記第2の嵌合孔は、前記ベースの前記裏面及び前記表面と直交する1つの仮想平面によって、それぞれ嵌合孔が二分される位置関係に配置されている請求項1または2に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項4】
前記ベースの前記表面には、視覚及び/または触覚によって認識可能な複数の識別要素が、前記仮想平面と交差する方向に並ぶように表示されている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項5】
前記第1の嵌合孔は、前記ベースの前記表面の中心よりも前記第2の嵌合孔に寄った位置に形成されている請求項4に記載のオブジェクトスタント。
【請求項6】
前記ベースの外周部には、前記外周面に向かって開口し且つ前記仮想平面によって二分されるスリットが形成されており、
前記スリットの底面には前記第2の開口部が開口している請求項1乃至5のいずれか1項に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項7】
前記ベースは板状を呈しており、
前記ベースの前記外周面の輪郭形状は、円形または楕円形である請求項6に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項8】
前記付着力発生部材は、弾性を有する永久磁石シートによって構成されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項9】
前記ベース及び前記永久磁石シートは、前記被取付部の前記被取付面に沿って共に変形可能な厚みをそれぞれ有している請求項8に記載のオブジェクトスタンド。
【請求項10】
前記1以上の第1の篏合孔は複数あり、前記1以上の第2の篏合孔は複数ある請求項1に記載のオブジェクトスタンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元オブジェクトを被取付部に取付けるオブジェクトスタンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2007-289589)には、軽量且つ小型化可能なネオジム系の磁石との組合わせセットによって、キャラクターアクセサリー(三次元オブジェクト)をスタンド状態で保持できるようにした金属板製キャラクターアクセサリー本体(ベース)のスタンドセット商品(オブジェクトスタンド)が開示されている。
【0003】
また 特許文献2(特開2002-200876)には、シリコーン樹脂などの軟質の弾力性合成樹脂により形成した吸盤と一体に軟質弾力性合成樹脂製のブロック部(ベース)を設け、該ブロック部に紙葉(三次元オブジェクト)を挿入する切り込みを形成したことを特徴とするペーパースタンド(オブジェクトスタンド)が開示されている。このペーパスタンドでは、ブロック部の頂部と側部に、切り込みを夫々形成している。各切り込みは、挟み込む紙葉に幅方向の湾曲を与えて傾斜直立状態を保持するように形状が定められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-289589
【特許文献2】特開2002-200876
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のオブジェクトスタンドでは、三次元オブジェクトを磁石を用いてベースに取り付けているので、三次元オブジェクトに磁石を装着する必要があり、またベースを磁石の磁力が作用する金属製とする必要がある。また特許文献2に記載のオブジェクトスタンドでは、紙葉を異なる方向に向けて(異なる姿勢で)保持できるものの、紙葉を湾曲させて保持する切り込みを設ける必要がある。そのため、紙葉を湾曲させない場合には、落下しない姿勢で紙葉を装着することができない。特に、特許文献2には、同じ三次元オブジェクトを異なる方向に向けてベースに確実に装着するという発想や、そのための、工夫は何も開示されていない。キャラクタグッズが三次元オブジェクトとしてオブジェクトスタンドに装着される場合には、被取付部の被取付面に吸着力により取り付けられるベースに対してキャラクタグッズを異なる方向に向けて装着して飾りたいという要望がある。
【0006】
本発明の目的は、同じ三次元オブジェクトを被取付部の被取付面に吸着力により取り付けられるベースに対して異なる方向に向けて装着することができ、しかも容易に脱落することがないオブジェクトスタンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が対象とするオブジェクトスタンドは、付着力(吸着力または粘着力を含む)を発生する付着力発生部材と、裏面に付着力発生部材が装着されて構成され、被取付部の被取付面に前記吸着力により取り付けられるベースと、ベースに設けられて、被嵌合用凸部を有する三次元オブジェクトをベースに嵌合状態で保持させるための保持構造を備えている。本願明細書において、付着力発生部材は、吸盤や永久磁石のように吸着力を発生する部材や、粘着材のように粘着力を発生する部材であって、被取付面に繰り返し着けたり外したりすることができるものである。また三次元オブジェクトとは、アクリルボード等の合成樹脂板、木製板、金属板、厚紙等のプレート材に加工・彩色・装飾等を施した飾り物や、プレート材に文字・記号などを表示した表示プレートまたは案内プレート等のように、使用者が被取付部に装着または設置することを望む自立性を有する三次元物を含むものである。また被取付部とは、机、壁、天井、床のように付着力発生部材によって吸着可能なものを意味する。さらにベースは、形状及び材質は任意であるが、嵌合孔が形成可能で、付着力発生部材が装着可能な自立性を持った構造物である。
【0008】
本発明では、保持構造が、ベースが被取付部に取り付けられている状態で、ベースの裏面と厚み方向に対向する表面に開口する第1の開口部を有して、三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合される1以上の第1の嵌合孔と、ベースの外周部に開口する第2の開口部を有して、前記三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合される1以上の第2の嵌合孔を備えている。そして第1の嵌合孔と第2の嵌合孔は、同じ三次元オブジェクトの被嵌合用凸部が嵌合されて保持される形状寸法を有している。
【0009】
このような構成のオブジェクトスタンドによれば、同じ三次元オブジェクトを被取付部の被取付面に付着力により取り付けられるベースに対して異なる方向に向けて装着することができ、しかも三次元オブジェクトが脱落することがない。そのため三次元オブジェクトの姿勢をある程度自由に選択して被取付部に装着することができるので、オブジェクトスタンドとしての活用度が高くなる。
【0010】
ベースは、弾性材料によって形成されていてもよく、この場合には、第1の嵌合孔と第2の嵌合孔は、弾性材料の弾性力によって被嵌合用凸部を保持するように形成するのが好ましい。このようにすると簡単な構造で、オブジェクトを保持することができる。
【0011】
また1つの第1の嵌合孔と1つの第2の嵌合孔を備えている場合、第1の嵌合孔と第2の嵌合孔は、ベースの裏面及び表面と直交する1つの仮想平面によって、それぞれ嵌合孔が二分される位置関係に配置されていてもよい。このような位置関係で第1の嵌合孔と第2の嵌合孔を配置すれば、1つの嵌合孔の位置を触覚で確認すれば、他方の嵌合孔を見ることなく、その位置を認識できる。したがって、例えば、室内装飾等で多数のオブジェクトスタンドを装着する場合の設置作業を簡単に行える。
【0012】
さらにベースの表面には、視覚及び/または触覚によって認識可能な複数の識別要素(文字、記号、凹凸等)が、仮想平面と交差する方向に並ぶように表示されていてもよい。このような表示を設けると、ベース自体を有効な情報表示手段として利用できる。
【0013】
上記2つの嵌合孔を設ける場合に、第1の嵌合孔は、ベースの前記表面の中心よりも前記第2の嵌合孔に寄った位置に形成されていてもよい。このようにすると、複数の識別要素を表示するスペースを十分に確保することができる。
【0014】
ベースの外周部には、外周面に向かって開口し且つ仮想平面によって二分されるスリットが形成されており、スリットの底面に第2の開口部が開口していてもよい。このようにすると、スリットの底面及びスリットの対向する一対の内壁面が、ストッパとなって三次元オブジェクトの変位を抑制することができるので、第2の嵌合孔に嵌合した三次元オブジェクトの姿勢を保持できる利点がある。
【0015】
なおベースは板状を呈しており、ベースの外周面の輪郭形状は、円形または楕円形であってもよい。このようにすると、外周部のスリットを容易に形成することができる。
【0016】
付着力発生部材は、弾性を有する永久磁石シートによって構成されているのが好ましい。このような永久磁石シートを用いれば、被取付部の被取付面に多少の凹凸があっても、これらを吸収することができる。
【0017】
またベース及び永久磁石シートは、被取付部の被取付面に沿って共に変形可能な厚みをそれぞれ有しているのが好ましい。このような構造にすると、被取付面が多少湾曲していても、ベースを被取付面に対してしっかりと吸着させることができる。
【0018】
なお1以上の第1の篏合孔が複数あり、1以上の第2の篏合孔が複数あれば、三次元オブジェクトをある程度任意の位置に装着することができ、使用者の選択肢を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】(A)乃至(F)は、本発明の第1の実施の形態のオブジェクトスタンドの平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。
【
図3】(A)乃至(D)は、水平状態に配置したオブジェクトスタンドに三次元オブジェクトを装着する状態を説明するために用いる図である。
【
図4】(A)乃至(E)は、オ垂直状態に配置したブジェクトスタンドに三次元オブジェクトを装着する状態を説明するために用いる図である。
【
図5】(A)乃至(F)は、本発明の第2の実施の形態のオブジェクトスタンドの平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。
【
図7】(A)乃至(F)は、本発明の第3の実施の形態のオブジェクトスタンドの平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。
【
図9】(A)乃至(C)は、本発明の第4の実施の形態のオブジェクトスタンドを水平状態に置いて、第1の嵌合孔に、三次元オブジェクトの被嵌合用凸部を嵌合した状態を異なる方向から見た図である。
【
図10】(A)乃至(C)は、第4の実施の形態のオブジェクトスタンドに装着する三次元オブジェクトの正面図、側面図及び背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(A)乃至(F)は、本発明の実施の形態のオブジェクトスタンド1の平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。また
図2は、
図1(B)のII-II線断面図である。これらの図において、オブジェクトスタンド1は、机や壁等の被取付部の被取付面に付着力で取り付けられるベース3と、付着力発生部材として吸着力を発生する弾力性を有する永久磁石シート5を備えている。なお永久磁石シート5は、ベース3の裏面にゴム系またはシリコン系の接着剤を用いて接合されている。
【0021】
ベース3は、弾力性を有する非フタル酸系塩ビ(ATBCPVC)により一体成形された、輪郭形状が円形の円板形状を有している。そしてベース3は、
図3に示すような被嵌合用凸部7を有する三次元オブジェクト9を嵌合状態で保持させるための保持構造を備えている。本実施の形態で用いる三次元オブジェクト9は、アクリルボード等の合成樹脂板に人の形の加工を施した飾り物であり、それ自体で自立性を有するものである。
【0022】
ベース3には、ベース3が被取付部に取り付けられている状態で、ベース3の裏面と厚み方向に対向する表面3Aに開口する第1の開口部11Aを有して、三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7が嵌合される第1の嵌合孔11が形成されている。またベース3の外周部3Bには、第2の開口部13Aを有して、三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7が嵌合される第2の嵌合孔13を備えている。本実施の形態では、第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔13は、同じ三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7が嵌合されて保持される形状寸法を有している。具体的には、第1の嵌合孔11及び第2の嵌合孔13は、それぞれ第1の開口部1A及び第2の開口部13Aが、実質的に同寸法の長方形の形状を有しており、被嵌合用凸部7がほぼ全体的に挿入される深さを有している。第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔13は、弾性材料の弾性力によって被嵌合用凸部7を保持する形状寸法を有している。このようにすると簡単な構造で、オブジェクト9を保持することができる。本実施の形態では、第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔によって、保持構造が構成されている。
【0023】
また本実施の形態では、第1の嵌合孔11は、ベース3の表面3Aの中心よりも第2の嵌合孔13側に寄った位置に形成されている。また第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔13は、ベース3の裏面及び表面3Aと直交する1つの仮想平面VSによって、第1の嵌合孔11及び第2の嵌合孔13が二分される位置関係に配置されている。このような位置関係で第1の嵌合孔11と第2の嵌合孔13を配置すれば、1つの嵌合孔の位置を触覚で確認すれば、他方の嵌合孔を見ることなく、その位置を認識できる。したがって、例えば、室内装飾等で多数のオブジェクトスタンド1を装着する場合の設置作業を簡単に行える。
【0024】
特に、本実施の形態では、ベース3の外周部3Bには、外周面に向かって開口し且つ仮想平面VSによって二分されるスリット15が形成されている。スリット15の幅寸法は、第2の開口部13Aの幅寸法と実質的同じであり、スリット15の底面15A及びスリット15の対向する一対の内壁面15B、15Bが、ストッパとなって三次元オブジェクト9の変位を抑制する。スリット15があることによって、本実施の形態では、第2の嵌合孔3に嵌合した三次元オブジェクト9の姿勢をしっかりと保持できる。
【0025】
さらに本実施の形態では、ベース3の表面3Aには、視覚及び触覚によって認識可能な複数の立体的な文字(識別要素)Cが、仮想平面VSと交差する方向に並ぶように表示されている。このような表示を設けると、ベース3自体を有効な情報表示手段として利用できる。
【0026】
本実施の形態のオブジェクトスタンド1によれば、
図3(A)に示すようなスチール机の表面のような水平面S1や、
図4(A)に示すような鉄製の垂直面S2に対して、三次元オブジェクト9を備えたベース3を永久磁石シート5の磁力に基づく吸着力により取り付けることができる。なお
図4(A)に示す状態で、三次元オブジェクト9が下に向くような姿勢にしても、本実施の形態では、第2の嵌合孔13に三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7がしっかりと保持されているので、三次元オブジェクト9が簡単に脱落することはない。そのため本実施の形態によれば、三次元オブジェクト9の姿勢をある程度自由に選択して被取付部に装着することができるので、オブジェクトスタンド1としての活用度が高くなる。また本実施の形態では、永久磁石シート5を用いているので、被取付部の被取付面S1またはS2に多少の凹凸があっても、これらを吸収することができる。さらに本実施の形態では、ベース3及び永久磁石シート5は、被取付部の被取付面S1またはS2に沿って共に変形可能な厚みをそれぞれ有しているので、被取付面S1またはS2が多少湾曲していても、ベース3を被取付面S1またはS2に対してしっかりと吸着させることができる。
【0027】
図5(A)乃至(F)は、本発明の第2の実施の形態のオブジェクトスタンド101の平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。また
図6は、
図5(B)のII-II線断面図である。第2の実施形態のオブジェクトスタンド101は、2つの第1の嵌合孔11,11を備えている点で、第1の実施の形態のオブジェクトスタンド1と相違する。
【0028】
また
図7(A)乃至(F)は、本発明の第3の実施の形態のオブジェクトスタンド201の平面図、正面図、底面図、左側面図、右側面図及び背面図である。また
図8は、
図7(B)のII-II線断面図である。第3の実施形態のオブジェクトスタンド201は、2つの第1の嵌合孔11,11と2つの第2の嵌合孔13、13を備えている点で、第1の実施の形態のオブジェクトスタンド1と相違する。
【0029】
第2及び第3の実施の形態に示すように、第1の嵌合孔11及び第2の嵌合孔13の数及び配置位置は任意である。第2及び第3の実施の形態によれば、三次元オブジェクトをある程度任意の位置に装着することができ、使用者の選択肢を広げることができる。
【0030】
さらに
図9(A)乃至(F)は第4の実施の形態のオブジェクトスタンド301を説明するために用いる図であり、
図10(A)乃至(C)は、第4の実施の形態のオブジェクトスタンド301に装着する三次元オブジェクト9の正面図、側面図及び背面図である。
図9(A)乃至(C)は、本発明の第4の実施の形態のオブジェクトスタンド301を水平状態に置いて、第1の嵌合孔11[
図9(D)参照]に、
図10に示した三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7を嵌合した状態を異なる方向から見た図である。
図9(D)乃至(F)は、本発明の第4の実施の形態のオブジェクトスタンド301を垂直状態において、第2の嵌合孔13[
図9(C)参照]に、
図10に示した三次元オブジェクト9の被嵌合用凸部7を嵌合した状態を異なる方向から見た図である。第4の実施の形態のように、ベース3の輪郭形状は矩形状であってもよい。なお第4の実施の形態において、第1の嵌合孔11及び第2の嵌合孔13の数及び配置位置は任意である。
【0031】
また、
図11乃至
図16は、本発明の第5の実施の形態のオブジェクトスタンドの正面図、背面図、右側面図、左側面図、平面図及び底面図である。また
図17は、
図11のA-A線断面図である。第5の実施形態のオブジェクトスタンドは、複数の立体的な文字(識別要素)を表示していない点で、第1の実施の形態のオブジェクトスタンド1と相違する。
【0032】
上記の各実施の形態では、付着力発生部材として永久磁石シート5を用いたが、永久磁石シート5に代えて、吸盤や粘着材を用いても良いのは勿論である。またベース3の材質は、弾力性があればよく、上記実施の形態の材料に限定されるものではない。さらに各実施の形態において、第1の嵌合孔11及び第2の嵌合孔13の形状は、三次元オブジェクト9の非嵌合用凸部7の形状に応じて、任意の形状にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のオブジェクトスタンドによれば、同じ三次元オブジェクトを被取付部の被取付面に付着力により取り付けられるベースに対して異なる方向に向けて装着することができ、しかも三次元オブジェクトが脱落することがない。そのため三次元オブジェクトの姿勢をある程度自由に選択して被取付部に装着することができるので、オブジェクトスタンドとしての活用度が高くなる。
【符号の説明】
【0034】
1,101,201,301 オブジェクトスタンド
3 ベース
5 永久磁石シート(付着力発生部材)
7 被嵌合用凸部
9 三次元オブジェクト
11 第1の嵌合孔
13 第2の嵌合孔
15 スリット