(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053153
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】雨検出装置
(51)【国際特許分類】
H04N 5/225 20060101AFI20220329BHJP
B60S 1/60 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
H04N5/225 430
B60S1/60 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020159806
(22)【出願日】2020-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】507097899
【氏名又は名称】株式会社エーエスシー
(71)【出願人】
【識別番号】301058377
【氏名又は名称】テクノブロード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100192212
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 貴明
(74)【代理人】
【識別番号】100204032
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100200001
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 明彦
(72)【発明者】
【氏名】田子 和明
(72)【発明者】
【氏名】広田 信雄
(72)【発明者】
【氏名】畑山 満雄
【テーマコード(参考)】
3D025
5C122
【Fターム(参考)】
3D025AA04
3D025AC01
3D025AC02
3D025AD11
3D025AG42
5C122DA11
5C122EA02
5C122GE20
5C122HA80
5C122HB02
5C122HB06
(57)【要約】 (修正有)
【課題】寿命が長く、設置コストが低く、雨が止んだ時のリアルタイム性も確保でき、しかも、監視画像の画質を劣化させてしまう虞が少なく、降雨時にワイパーを制御部により確実に動作させることができる雨検出装置を提供する。
【解決手段】ワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100であって、ハウジング本体2と透明なプラスチック製のドーム型カバー部3で構成されたカメラハウジング内に設けられ、該カメラハウジングに備えられた撮像光が入射される光透過性のドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を非接触で検出する非接触式雨滴センサー5A、5Bと、非接触式雨滴センサーを駆動し、非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパー4を動作させる制御部6と、を備える。非接触式雨滴センサーは、ドーム型カバー部の外表面に付着する雨滴に反応する赤外線距離センサーすなわち非接触式距離センサーである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイパー機能付きカメラハウジングにおける雨検出装置であって、
上記カメラハウジング内に設けられ、該カメラハウジングに備えられた撮像光が入射される光透過性の撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴を非接触で検出する非接触式雨滴センサーと、
上記非接触式雨滴センサーを駆動し、該非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパーを動作させる制御部と
を備え、
上記非接触式雨滴センサーは、上記撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴に反応する非接触式距離センサーであることを特徴とする雨検出装置。
【請求項2】
上記非接触式距離センサーは、上記撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴まで距離範囲を測距範囲とされていることを特徴とする請求項2に記載の雨検出装置。
【請求項3】
上記非接触式距離センサーは、赤外線放射部と赤外線受光部を有する反射型赤外線距離センサーであることを特徴とする請求項2に記載の雨検出装置。
【請求項4】
上記反射型赤外線距離センサーは、測距可能な最小光量で上記赤外線放射部が駆動されることを特徴とする請求項3に記載の雨検出装置。
【請求項5】
上記反射型赤外線距離センサーは、測距可能な動作時間だけ上記赤外線放射部が所定間隔でパルス駆動されることを特徴とする請求項4に記載の雨検出装置。
【請求項6】
上記カメラハウジング内に監視用カメラを備え、
上記監視用カメラによる撮像範囲外に上記非接触式距離センサーが配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の雨検出装置。
【請求項7】
上記カメラハウジングは、上記監視用カメラを収納したドーム型カメラハウジングであることを特徴とする請求項6に記載の雨検出装置。
【請求項8】
上記カメラハウジングは、上記監視用カメラを収納したボックス型カメラハウジングであることを特徴とする請求項6に記載の雨検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋外に常設される天気カメラや監視カメラ等のワイパー機能付きカメラハウジングにおける雨検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、屋外に常設される監視カメラや天気カメラ等(以下、屋外監視カメラ装置と言う。)は、塵埃・風雨などからの防護または光学的障害への対処のためカメラハウジングにカメラやレンズが収納され、該カメラハウジングに備えられた撮像光が入射される光透過性の撮像用カバー部を通して撮像するようになっている。
【0003】
従来より、屋外監視カメラ装置では、撮像用カバー部の外表面に粉塵や雨水等の汚れが付着すると、カメラによる映像が見難くなるので、カメラハウジングにワイパー手段が設けられ、ワイパーの往復運動により撮像用カバー部の外表面上の水滴、雪、塵等を払拭するようになっている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【0004】
例えば、特許文献1に開示された監視カメラ装置では、プラスチック製のドーム型カバー部を清掃するワイパーブレード部材をドーム型カバー部の曲面に沿う円弧面を有するシリコンゴム製にすることにより、簡単な構造で、ドーム型カバー部に傷を付けることなく、ドーム型カバー部に付着した埃や水滴を取り除いて、ドーム型カバー部を清掃することができるようになっている。
【0005】
特許文献2、3には、センサー部分に雨滴が付着することにより生じる電気抵抗や静電容量の変化を検出する方式の雨滴センサーをボックス型カメラハウジングの外部に設けて、雨滴センサーによりや雨滴を感知して自動でワイパー動作を行うようにした監視カメラ装置が開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、自動車のフロントガラスに光学式の雨滴センサーを貼り付け、雨滴がフロントガラスに付着すると、そのフロントガラスの屈折率が変化することを利用して、付着した雨滴の有無による屈折率の変化を受光素子が受光する光量変化として検出することにより、フロントガラスに付着した雨滴を自動的に払拭する車両用ワイパー制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第6211417号公報
【特許文献2】特開2006-86846号公報
【特許文献3】特開2020-25174号公報
【特許文献4】特開2009-255710号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、特許文献2、3に開示されているように、監視カメラ装置は、センサー部分に雨滴が付着することにより生じる電気抵抗や静電容量の変化を検出する方式の雨滴センサーを用いて自動でワイパー動作を行うようにした監視カメラ装置では、雨滴が付着するセンサー部分をカメラハウジングの外部に設ける必要があり、寿命が短く、設置コストが高いという問題点があった。また、雨が止んだ時のリアルタイム性が無いという問題点もあった。
【0009】
特許文献4に開示されているような車載用の光学式の雨滴センサーを監視カメラ装置に使用すると、撮像用カバー部の内表面に雨滴センサーを貼り付けて外表面に付着する雨滴を検出することができるので、寿命が短く、設置コストが低く、雨が止んだ時のリアルタイム性も確保できるのであるが、撮像用カバー部の内表面に貼り付けた雨滴センサーがカメラハウジングに収納されたカメラの撮影範囲に入ってしまうことにより、監視画像に視角を生じてしまうという問題がある。
【0010】
また、光学式の雨滴センサーを撮像用カバー部の内表面から離して設置するようにすると、雨滴センサーと撮像用カバー部の内表面との間に空間ができることから、撮像用カバー部の内表面による反射光や外乱光の影響により、撮像用カバー部の外表面に付着する雨滴を誤検出する虞がある。
【0011】
さらに、光学式の雨滴センサーを撮像用カバー部の内表面から離して設置するようにすると、光学式の雨滴センサーの発光素子から出射された検出光が、撮像用カバー部の内表面で反射されることにより、カメラハウジングに収納されたカメラに入射されて、監視画像の画質を劣化させてしまうことになる。
【0012】
特に、外部が暗くなる夜間には、撮像用カバー部の内表面が全反射状態となり監視画像の画質を著しく劣化させてしまうことになる。
【0013】
屋外監視カメラ装置では、昼間モードでは、赤外光が画像の色を歪めないように、赤外光カットフィルタにより赤外光が除去された撮像光によるカラー画像を監視画像として出力し、夜間モードでは、人の眼に見える範囲を超えた700nmから約1000nmまでの範囲にわたる近赤外光を検出して利用することにより、高品質の白黒画像を監視画像として出力するようになっているので、光学式の雨滴センサーを採用すると、夜間モードにおいて、雨滴検出のために発光素子から出射される赤外光による監視画像の画質劣化が問題となる。
【0014】
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の実状に鑑み、寿命が長く、設置コストが低く、雨が止んだ時のリアルタイム性も確保でき、しかも、監視画像の画質を劣化させてしまう虞が少なく、降雨時にワイパーを制御部により確実に動作させることができる雨検出装置を提供することにある。
【0015】
また、本発明は、ボックス型カメラハウジングやドーム型カメラハウジングを備える屋外監視カメラ装置に適用することにより、降雨時にワイパーを制御部により確実に動作させて、監視画像の画質を高品位に維持することができるようにする雨検出装置を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下において図面を参照して説明される実施に形態から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明では、カメラハウジングの撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴に反応する非接触式距離センサーを非接触式雨滴センサーとして用いて、雨滴を非接触で検出する。
【0018】
すなわち、本発明は、ワイパー機能付きカメラハウジングにおける雨検出装置であって、上記カメラハウジング内に設けられ、該カメラハウジングに備えられた撮像光が入射される光透過性の撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴を非接触で検出する非接触式雨滴センサーと、上記非接触式雨滴センサーを駆動し、該非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパーを動作させる制御部とを備え、上記非接触式雨滴センサーは、上記撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴に反応する非接触式距離センサーであることを特徴とする。
【0019】
本発明に係る雨検出装置において、上記非接触式距離センサーは、上記撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴まで距離範囲を測距範囲とされているものとすることができる。
【0020】
また、本発明に係る雨検出装置において、上記非接触式距離センサーは、赤外線放射部と赤外線受光部を有する反射型赤外線距離センサーであるものとすることができる。
【0021】
また、本発明に係る雨検出装置において、上記反射型赤外線距離センサーは、測距可能な最小光量で上記赤外線放射部が駆動されるものとすることができる。
【0022】
また、本発明に係る雨検出装置において、上記反射型赤外線距離センサーは、測距可能な動作時間だけ上記赤外線放射部が所定間隔でパルス駆動されるものとすることができる。
【0023】
また、本発明に係る雨検出装置は、上記カメラハウジング内に監視用カメラを備え、上記監視用カメラによる撮像範囲外に上記非接触式距離センサーが配置されているものとすることができる。
【0024】
また、本発明に係るドーム雨検出装置において、上記カメラハウジングは、上記監視用カメラを収納した型カメラハウジングであるものとすることができる。
【0025】
さらに、本発明に係る雨検出装置において、上記カメラハウジングは、上記監視用カメラを収納したボックス型カメラハウジングであるものとすることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明では、カメラハウジングの撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴に反応する非接触式距離センサーを非接触式雨滴センサーとして用いて、雨滴を非接触で検出することにより、該非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパーを制御部により確実に動作させることができる。
【0027】
非接触式雨滴センサーとして用いる非接触式距離センサーは、カメラハウジング内の設置場所の自由度が高く、カメラハウジングに収納されたカメラの撮影範囲に入ってしまうことなく、監視画像に視角を生じてしまう虞のないに場所に設置することができる。
【0028】
また、本発明に係る雨検出装置において、上記非接触式距離センサーは、赤外線放射部と赤外線受光部を有する反射型赤外線距離センサーであるものとすることができ、測距可能な最小光量で上記赤外線放射部が駆動されることにより、赤外線放射による監視画像の画質に劣化を少なくすることができる。
【0029】
上記反射型赤外線距離センサーは、上記撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴まで距離範囲を測距範囲とされることにより、撮像用カバー部の内表面による反射光や外乱光の影響による誤検出の虞が少なく、撮像用カバー部の外表面に付着する雨滴を確実に検出することができる。
【0030】
また、本発明に係る雨検出装置において、上記反射型赤外線距離センサーは、測距可能な動作時間だけ上記赤外線放射部が所定間隔でパルス駆動されることで、赤外線放射による監視画像の画質劣化を極めて少なくすることができる。
【0031】
本発明に係る雨検出装置では、ドーム型カメラハウジングやボックス型カメラハウジングを備える屋外監視カメラ装置に適用することにより、降雨時にワイパーを制御部により確実に動作させて監視画像の画質を高品位に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明を適用したワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置の構成例を模式的に示す要部縦断正面図である。
【
図2】上記ワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置に備えられた制御部の構成例を模式的に示すブロック図である。
【
図3】上記制御部において、非接触式雨滴センサーによる検出出力について閾値を設定した非接触式雨滴センサーの測距範囲を示す特性図である。
【
図4】本発明者等が太陽光の照射強度の波長特性を真夏における8時から16時まで2時間おきに測定した結果を示す特性図である。
【
図5】上記非接触式雨滴センサーとして用いられる反射型赤外線距離センサーの構造例を模式的に示す要部縦断正面図である。
【
図6】上記ワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置に備えられた雨検出装置における反射型赤外線距離センサーによる雨滴検出出力の実測結果を示す特性図である。
【
図7】上記雨検出装置における雨滴検出の基本動作シーケンスを示すタイムチャートである。
【
図8】上記雨検出装置において制御部により通常モードと5秒間隔モードで切り替えられる雨滴検出の処理間隔を示すタイムチャートであり、(A)は通常モードを示し、(B)は5秒間隔モードを示している。
【
図9】上記ドーム型監視カメラ装置と監視用端末がインターネットを介して接続されるネットワークを模式的に示す図である。
【
図10】本発明を適用したワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置の構成例を模式的に示す要部縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明に係る雨検出装置の実施の形態を図面を参照にして詳細に説明をする。
【0034】
本発明は、ワイパー機能付きカメラハウジングにおける雨検出装置であって、例えば、
図1に示すように、監視カメラ1が内蔵されたハウジング本体2の一面に設けられた透明なプラスチック製の半球面状のドーム型カバー部3の外表面をワイパー4により清掃するワイパー機能を有するワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100に適用される。
【0035】
図1は、本発明を適用したワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100の構成例を模式的に示す要部縦断正面図である。
【0036】
このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100には、ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を非接触で検出する非接触式雨滴センサー5A、5Bと、該非接触式雨滴センサー5A、5Bによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパー駆動部7によりワイパー4を動作させる制御部6がハウジング本体2内に設けられている。
【0037】
このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100において、監視カメラ1は、パン・チルト機構8により水平方向と垂直方向に回転自在に支持され、撮像方向が調整できるようになっている
【0038】
上記制御部6は、例えば
図2に示すように、上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)を駆動するための電源駆動回路や該非接触式雨滴センサー5(5A、5B)により得られる検出出力をサンプルホールドするサンプル&ホールド回路等からなるフロントエンド部61、フロントエンド部61においてサンプルホールドされた上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)による検出出力について閾値を設定して雨滴20の有無を判定する判定回路、タイマー制御回路、ワイパー動作中の検出禁止回路等からなる制御処理部62、ワイパーON・OFF回路63などからなる。
【0039】
図2は、このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100に備えられた制御部6の構成例を模式的に示すブロック図である。
【0040】
上記制御部6は、ハードウエア又はソフトウエアにより実現され、上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)を駆動し、該非接触式雨滴センサー5(5A、5B)による検出出力に基づいて、降雨時にワイパー駆動部7によりワイパー4を動作させる。
【0041】
このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100に設けられる非接触式雨滴センサー5(5A、5B)は、透明なプラスチック製の半球面状のドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20に反応する非接触式距離センサーであって、例えば、赤外線IRTを放射する赤外線放射部51と、該赤外線放射部51から放射された赤外線IRTがドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20により反射された反射光IRRを受光する赤外線受光部52を備える反射型赤外線距離センサーが用いられる。
【0042】
上記反射型赤外線距離センサーとしては、赤外線放射部51から放射される赤外線IRT信号と、その反射光として赤外線受光部52により受光される反射赤外線IRR信号との位相差を距離換算する方式や、上記赤外線受光部52として一次元的に並列された画素により構成される受光素子を備え、画素ごとに受光量を検出して、距離換算する方式のものが使用される。
【0043】
このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100において、上記制御部6は、測距可能な最小光量で上記反射型赤外線距離センサーの赤外線放射部51を駆動して、赤外線受光部52により得られる検出出力に基づいて、ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20の有無を判定する。
【0044】
反射型赤外線距離センサーは、反射される赤外線IRRの強度を利用して、物体の有無や距離を検出するもので、距離に応じて出力電圧が変わるので、赤外線受光部52により得られる検出出力すなわち距離に応じた出力電圧に対して、閾値を設定して、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20まで距離範囲を検出範囲とすることにより、測距範囲外に存在する雨滴を誤検出することなく、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を検出する非接触式雨滴センサーとして機能する。
【0045】
上記制御部6では、上記フロントエンド部61においてサンプルホールドされた上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)による検出出力について閾値を設定し、例えば
図3に示すように、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20まで距離範囲を上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)の測距範囲すなわち雨滴20の検出範囲とすることにより、測距範囲外に存在する雨滴を誤検出することなく、上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)による検出出力に基づいて、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を確実に検出することができる。
【0046】
すなわち、このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100では、ハウジング本体2と透明なプラスチック製のドーム型カバー部3で構成されたカメラハウジング内に設けられ、該カメラハウジングに備えられた撮像光が入射される光透過性のドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を非接触で検出する非接触式雨滴センサー5(5A、5B)と、上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)を駆動し、該非接触式雨滴センサー5(5A、5B)による検出出力に基づいて、降雨時にワイパー4を動作させる制御部6とを備え、上記非接触式雨滴センサー5(5A、5B)は、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20に反応する赤外線距離センサーすなわち非接触式距離センサーであることを特徴とする雨検出装置10が構築されている。
【0047】
ここで、この雨検出装置10において、非接触式雨滴センサー5(5A、5B)として使用するセンサーやドーム型カバー部3の形状に応じて上記閾値の最適値は変わるので、上記制御部6では、それぞれの最適値に合わせて閾値を設定することのできるハードウエア又はソフトウエアを実装することで、様々なドーム形状に合致した雨検出装置10を構築することができる。
【0048】
また、非接触式雨滴センサー5(5A,5B)は、ドーム型カバー部3の形状や雨滴検出の要求精度等に応じて設置個数が調整される。このワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100では、雨滴検出精度を上げるために2個の赤外線距離センサーが非接触式雨滴センサー5(5A、5B)として設けられている。
【0049】
ここで、2個の赤外線距離センサーは、赤外線放射部51によりドーム型カバー部3に対して傾斜させた方向から赤外線IRTを放射して、ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20により乱反射される赤外線IRTの反射光IRRを赤外線受光部52で受光することにより、空間伝搬される赤外線IRを用いても、ドーム型カバー部3からの直接反射光による雨滴検出の誤動作を防止して、制御部6にお上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20を確実に検出することができる。
【0050】
この雨検出装置10において、2個の赤外線距離センサーは、ドーム型カバー部3からの直接反射光による雨滴検出の誤動作を防止するために、ドーム型カバー部3に対して斜め45度前後の入射角となるように設置されている。
【0051】
そして、上記制御部6では、測距可能な最小光量で上記赤外線放射部51を駆動して、2個の赤外線距離センサーによる検出出力の最大値を雨滴検出の判定に用いる。
【0052】
また、上記制御部6では、2個の赤外線距離センサーによる検出出力について、それぞれサンプル&ホールド回路によりサンプルホールドして、雨滴検出の判定に用いる。
【0053】
ここで、非接触式雨滴センサー5(5A,5B)として赤外線距離センサーを採用するに当たり、太陽光の影響を受けにくい波長を決定するために、日本気象協会の日射スペクトルデータベースにて真夏における8時から16時まで2時間おきに測定した太陽光の照射強度の波長特性を確認したところ、
図4に示すように、950nm近傍では太陽光の照射強度が各時刻において低下しているので、波長が950nmの赤外線IRを放射して測距を行う反射型赤外線距離センサーを非接触式雨滴センサー5として採用した。
図4の横軸は波長(nm)、縦軸は日射強度(W/m
2μm)である。
【0054】
さらに、非接触式雨滴センサー5(5A,5B)として採用した反射型赤外線距離センサーは、
図5の模式的な要部縦断正面図に示すように、赤外線放射部51と赤外線受光部52が遮光ボックス53内に収容された構造とすることにより、太陽光の影響を防止するようにした。このような構造の反射型赤外線距離センサーとしては、例えば、シャープ株式会社製の光学式距離センサユニットGP2Y0A51SK0Fを用いることができる。このGP2Y0A51SK0Fは、三角測量法を採用した光学式距離センサユニットで、PSD(位置感応性検出器)、IR-LED(赤外線発光ダイオード)、信号処理回路を組み合わせて内蔵している。
【0055】
この雨検出装置10では、このように赤外線放射部51と赤外線受光部52が遮光ボックス53内に収容された構造で波長が950nmの赤外線IRを放射して測距を行う反射型赤外線距離センサーを非接触式雨滴センサー5として採用したとことにより、
図6に示すように、反射型赤外線距離センサーの出力電圧は、日中には太陽光の影響で夜間よりも少し高くなるが、雨降り状態において出力電圧が確実に上昇し、上記ドーム型カバー部3の外表面3Aに付着される雨滴20の有無を確実に検出することができた。
【0056】
また、このドーム型監視カメラ装置100では、使用する監視カメラ1の種類によって赤外線を敏感に感知する形式があり、その場合、非接触式雨滴センサー5(5A、5B)として用いる赤外線距離センサーから放射される赤外線が監視画像の画質に著しく影響を及ぼす虞があるので、上記雨検出装置10では、赤外線が監視画像の画質に及ぼす影響を軽減するために、上記制御部6のタイマー制御回路により赤外線距離センサーをタイマー制御して、測距可能な動作時間だけ上記赤外線放射部51が所定間隔でパルス駆動されるようにしている。
【0057】
すなわち、上記雨検出装置10における雨滴検出の基本動作シーケンスを例えば
図7に示すように、制御部6は、駆動電源VCC5Vを供給して赤外線放射部51をパルス駆動する期間Aを35msecとし、この駆動期間A(35msec)中に赤外線受光部52により得られる検出出力を10msecのパルス幅のサンプル&ホールド(S/H)パルスによるサンプル&ホールド(S/H)出力について、所定の閾値にて判定する雨滴検出処理を所定間隔毎に行うようになっている。
【0058】
制御部6が上記雨滴検出処理を行う所定間隔は、雨滴が1分間検出されていない場合、例えば
図8の(A)に示すように20sec間隔で雨滴検出処理を行う通常モードと、雨滴が検出された場合、例えば
図8の(B)に示すように5sec間隔とする5秒間隔モードとで切り替えられる。
【0059】
通常モードで雨滴検出処理を繰り返し行い、雨滴が検出されたら5秒間隔モードに移行する。
【0060】
5秒間隔モードでは5sec間隔で雨滴検出処理を3回繰り返し行い、雨滴が検出されない場合には通常モードに戻り、雨滴検出が検出継続される場合には5秒間隔モードを継続する。上記時間数値や処理回数は代表値であり、適切な雨滴検出処理が可能な範囲で任意に設定することができる。
【0061】
上記雨検出装置10では、このように上記制御部6のタイマー制御回路により赤外線距離センサーをタイマー制御して、測距可能な動作時間だけ赤外線放射部51を所定間隔でパルス駆動することにより、赤外線放射部51から放射する赤外線IRTが監視画像の画質に及ぼす影響を微少にして、監視カメラ1を夜間モードで動作させても、実用上の画質劣化を十分に少なくした監視画像を得ることができる。
【0062】
なお、監視カメラ1の撮像動作と反射型赤外線距離センサー5(5A,5B)による雨滴検出動作を同期させ、監視カメラ1において1フレーム分の撮像電荷を蓄積する有効撮像期間外すなわち露光した画像を使用しない無効撮像期間が、赤外線放射部51から赤外線IRTを放射する赤外線放射期間となるように設定することにより、赤外線放射部51から放射する赤外線IRTが監視画像の画質に及ぼす影響をなくすことができる。
【0063】
例えば、監視カメラ1が出力する監視画像信号の垂直ブランキング期間に相当する20H期間を無効撮像期間とした場合、1H=63.492μsとして、20H=1.269847msであるから、連続する14フレームに亘って無効撮像期間毎に赤外線放射部51から赤外線IRTを放射することにより、上記赤外線放射部51の駆動期間A(35ms)に相当する赤外線の放射を行い、赤外線放射部51から放射する赤外線IRTが監視画像の画質に及ぼす影響をなく、雨滴検出を行うことができる。
【0064】
ここで、上記雨検出装置10を備えるドーム型監視カメラ装置100は、本件発明者が先に提案している特許第6211417号に係る監視カメラ装置のように、プラスチック製のドーム型カバー部を清掃するワイパー4のワイパーブレード部材をドーム型カバー部3の曲面に沿う円弧面を有するシリコンゴム製にすることにより、簡単な構造で、ドーム型カバー部3に傷を付けることなく、ドーム型カバー部3に付着した埃や水滴を取り除いて、ドーム型カバー部3を清掃することができる。
【0065】
ドーム型監視カメラ装置100は、ウォッシャ-液をドーム型カバー部3の表面に吐出するウォッシャ-液吐出機構を、例えばハウジング本体1の一面の何れかに設けて、ワイパー4が回動する際に、より確実にドーム型カバー部20の表面に傷を付けることを防止するようにしても良い。
【0066】
このドーム型監視カメラ装置100は、例えば
図9の模式図に示すように、監視カメラ装置1や制御部6が接続されたPoE(Power over Ethernet)スプリッタ110を備え、このPoEスプリッタ110がLANケーブルを介して外部のPoEインジェクタ120に接続されることにより、監視カメラ装置1により得られる監視画像がインターネット回線130を介して監視用端末150に送られるようになっている。
【0067】
また、このドーム型監視カメラ装置100の使用者は、監視用端末150を操作することにより、監視カメラ装置1のパン・チルト・ズームなどの遠隔操作を行うことができる。
【0068】
さらに、監視用端末150を操作することにより、上記雨検出装置10における雨滴検出処理の通常モードや5秒間隔モードの動作時間を自由に設定することができるとともに、ワイパー機構40やウォッシャ-液吐出機構60の動作を制御する制御部5の動作設定などを行うことができ、ワイパー機構40やウォッシャ-液吐出機構60の動作を使用者が自由にスケジュールできる。
【0069】
なお、ウォッシャ-液吐出機構60の動作中は、非接触式雨滴センサー5(5A,5B,15A,15B)がウォッシャ-液を雨滴として誤検出する虞があるので、上記雨検出装置10、110による雨滴検出を禁止する制御を行う。
【0070】
以上説明した第1の実施の形態では、本発明を適用したことにより、ワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100において、監視カメラ装置1による撮像範囲に影響を与えることなく雨滴検出を行い、信頼性が高く長寿命で、低コストで、雨が止んだ時のリアルタイム性も確保でき、降雨時にウォッシャー・ワイパー機能を確実に動作させて、監視画像の画質を高品位に維持することができる。
【0071】
また、以上説明した第1の実施の形態では、ワイパー機能付きドーム型監視カメラ装置100に本発明を適用したが、本発明は、この第1の実施の形態のみに限定されるものでなく、例えば、
図10に示す第2の実施の形態のように、ボックス型カバー部12内に収納した監視カメラ1により監視画像を取得するワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200に適用することもできる。
【0072】
図10は、本発明を適用したワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200の構造を模式的に示す要部縦断側面図である。
【0073】
このワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200において、ボックス型カメラハウジング12に収納された監視カメラ1は、ボックス型カメラハウジング12の前方に撮像用カバー部として設けられた透明ガラス窓13を介して監視画像を取得するようになっている。
【0074】
このワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200のボックス型カメラハウジング12は、パン・チルト機構により水平方向と垂直方向に回転自在に支持されており、監視カメラ1の撮像方向が調整できるようになっている
【0075】
そして、このワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200は、ボックス型カメラハウジング12に設けられた透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20を非接触で検出する反射型赤外線雨滴センサーと、該反射型赤外線雨滴センサーよる検出出力に基づいて、降雨時にワイパー駆動部によりワイパー14を動作させる制御部を内蔵する2個の非接触式雨滴センサーモジュール15A、15Bがボックス型カメラハウジング12内に設けられている。
【0076】
非接触式雨滴センサーモジュール15Aは、空間伝搬される赤外線IRTを赤外線放射部によりボックス型カメラハウジング12に撮像用カバー部として設けられたガラス窓13に対して傾斜した方向から空間に放射して、上記ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20により乱反射される赤外線IRTの反射光IRRを赤外線受光部で受光して距離情報を得ることにより、透明ガラス窓13からの直接反射光による雨滴検出の誤動作を防止して、距離情報に基づいて、上記透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20の有無を制御部において判定するようになっている。
【0077】
また、非接触式雨滴センサーモジュール15Bは、非接触式雨滴センサーモジュール15Aと同じものであるが、赤外線放射部により放射された赤外線IRRTを透明ガラス窓13の内表面13Bまで導く赤外線導光路17を介して、透明ガラス窓13の内表面13Bに対して斜め45度前後の入射角で赤外線IRTを照射して、透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20により乱反射される反射光IRRを上記赤外線導光路17を介して赤外線受光部が受光することにより得られる距離情報に基づいて、上記透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20の有無を制御部において判定するようになっている。
【0078】
この非接触式雨滴センサーモジュール15Bでは、赤外線導光路17を設けることにより、空間伝搬される赤外線IRRを赤外線受光部で受光する非接触式雨滴センサーモジュール15Aよりも、外乱光が赤外線受光部に入射されることによる誤検出を少なくすることができる。
【0079】
すなわち、このワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200では、ボックス型カメラハウジング12内に設けられ、該ボックス型カメラハウジング12に備えられた撮像光が入射される光透過性の撮像用カバー部すなわち透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20に反応する反射型赤外線距離センサーすなわち非接触式距離センサーと上記非接触式雨滴センサーを駆動し、該非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパー14を動作させる制御部を内蔵する2個の非接触式雨滴センサーモジュール15A、15Bにより雨検出装置110が構築されている。
【0080】
この雨検出装置110において、上記非接触式雨滴センサーモジュール15A、15Bに備えられた制御部は、ハードウエア又はソフトウエアにより実現され、非接触式雨滴センサーを駆動し、該非接触式雨滴センサーによる検出出力に基づいて、降雨時にワイパー駆動部によりワイパー14を動作させるもので、先に説明した第1の実施の形態における雨検出装置10の制御部6と同様な制御機能を有している。
【0081】
この雨検出装置110においても、赤外線放射部と赤外線受光部が遮光ボックス内に収容された構造で波長が950nmの赤外線IRTを放射して測距を行う反射型赤外線距離センサーを非接触式雨滴センサーとして採用するとことにより、ボックス型カメラハウジング12の前方に撮像用カバー部として設けられた透明ガラス窓13の外表面13Aに付着される雨滴20の有無を確実に検出することができる。
【0082】
また、上記制御部のタイマー制御回路により赤外線距離センサーをタイマー制御して、測距可能な動作時間だけ赤外線放射部を所定間隔でパルス駆動することにより、赤外線放射部から放射する赤外線IRTが監視画像の画質に及ぼす影響を微少にして、監視カメラ1を夜間モードで動作させても、実用上の画質劣化を十分に少なくした監視画像を得ることができる。
【0083】
監視カメラ装置1は、ウォッシャ-液をドーム型カバー部3の表面に吐出するウォッシャ-液吐出機構を、例えばハウジング本体1の一面の何れかに設けて、ワイパー14が回動する際に、より確実にドーム型カバー部20の表面に傷を付けることを防止するようにしても良い。
【0084】
以上説明した第2の実施の形態では、本発明を適用したことにより、ワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置200において、監視カメラ装置1による撮像範囲に影響を与えることなく雨滴検出を行い、信頼性が高く長寿命で、低コストで、雨が止んだ時のリアルタイム性も確保でき、降雨時にウォッシャー・ワイパー機能を確実に動作させて、監視画像の画質を高品位に維持することができる。
【0085】
なお、上記雨検出装置10、110では、非接触式雨滴センサー5(5A,5B,15A,15B)として反射型赤外線距離センサーを用いたが、撮像用カバー部の外表面に付着される雨滴に反応する非接触式距離センサーであれば、例えばカメラハウジングの撮像用カバー部の内表面側から超音波を入射して撮像用カバー部を振動させることにより、雨滴が撮像用カバー部の外表面に付着した場合と雨滴が無い場合の超音波が反射されて返ってくるまでの時間を計測することにより雨滴位置の測距を行う超音波距離計センサー、あるいは、サブミリ波やレーザ光により測距を行うものなど各種方式の非接触式距離センサーを非接触式雨滴センサー5(5A,5B,15A,15B)として用いることもできる。
【符号の説明】
【0086】
1、11 監視カメラ、2 ハウジング本体、3 ドーム型カバー部、4、14 ワイパー、5、5A、5B、15A、15B 非接触式雨滴センサー、6 制御部、7 ワイパー駆動部、8 パン・チルト機構、10 雨検出装置、12 ボックス型カメラハウジング、13 透明ガラス窓、17 赤外線導光路、40 ワイパー機構、51 赤外線放射部、52 赤外線受光部、53 遮光ボックス、60 ウォッシャ-液吐出機構、61 フロントエンド部、62 制御処理部、63 ワイパーON・OFF回路、110 PoEスプリッタ、120 PoEインジェクタ、130 インターネット回線、150 監視用端末、200 ワイパー機能付きボックス型監視カメラ装置