(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053426
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】マスクケース
(51)【国際特許分類】
B65D 85/18 20060101AFI20220329BHJP
A62B 25/00 20060101ALI20220329BHJP
A45C 11/00 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
B65D85/18 Z
A62B25/00
A45C11/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020160262
(22)【出願日】2020-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】520315006
【氏名又は名称】zenius株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】六車 惟
(72)【発明者】
【氏名】根本 孟
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 亮介
(72)【発明者】
【氏名】福嶋 理樹
【テーマコード(参考)】
2E185
3B045
3E068
【Fターム(参考)】
2E185CC77
3B045BA00
3B045CE06
3E068AA13
3E068AC07
3E068BB01
3E068CC01
3E068CE03
3E068CE08
3E068CE11
3E068DD04
3E068DE01
3E068EE19
3E068EE40
(57)【要約】
【課題】マスクを型崩れさせることなく、衛生的に収容し、しかもデザイン性に優れたマスクケースを提供することにある。
【解決手段】本発明は、マスクMを収納するマスクケース10において、中空の環状体に形成され、マスクMのマスク本体Maを収納するケース本体20を備え、ケース本体20は、外周壁面にマスク本体Maを挿脱可能な開口部21が設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、マスク本体Maより十分に小さく、マスクMの耳掛けMbが通過可能なスリット22が設けられている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクを収納するマスクケースにおいて、
中空の環状体に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、
前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を挿脱可能な開口部が設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられていることを特徴とするマスクケース。
【請求項2】
前記ケース本体は、前記開口部を底面にしてマスクケース自体を立てて載置することができる形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマスクケース。
【請求項3】
前記ケース本体は、円環状体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のマスクケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクを衛生的に収納するためのマスクケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
花粉やインフルエンザウイルス等の各種異物の吸引防止や、飛沫感染対策として、紙・不織布等からなるマスクが用いられている。マスクは、食事等の際に一時的に取り外し、服のポケットや鞄内部等に収納することがあるが、必ずしもポケットや鞄内部は衛生的とはいえない。また、ポケットや鞄から取り出す際にマスクが型崩れする等して見栄えがよくない。このため、マスクを一時的、かつ、衛生的に収容することを目的としたマスクケースが開発されている。
【0003】
このため、衛生的に収容することができる、三つ折りにしたシートの内部に、マスクを収納できるようにしたマスクケースがある(例えば、特許文献1参照。)。このようなマスクケースにあっては、マスクを型崩れさせることなく、衛生的に収容することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したようにマスクケースにあっては、次のような問題があった。すなわち、上述したマスクケースは、マスクを型崩れさせることなく、衛生的に収容することは可能である。しかし、マスクを収納したマスクケースは、結局、ポケットや鞄にしまうことになるため、その時点で折れ曲り、再装着する際にマスクとしての機能を減殺する虞があった。また、折れ曲りを防止するためにはテーブル上に載置しようとすると、明らかにマスクケースであることが判り、場合によってはマナー違反と思われる可能性があった。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、マスクの機能を維持しつつ、衛生的に収容することができると共に、デザイン性に優れ、テーブル上等に載置しても空間に調和する、見栄えの良いマスクケースを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のマスクケースは、マスクを収納するマスクケースにおいて、中空の環状体に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を挿脱可能な開口部が設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本発明のマスクケースによれば、マスクを型崩れさせることなく、衛生的に収容することができると共に、デザイン性に優れ、テーブル上等に載置しても空間に調和し、見栄えの良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態であるマスクケースを示す正面図である。
【
図5】同マスクケースに収容されるマスクの例を示す説明図である。
【
図6】同マスクケースへのマスクの収納方法を示す説明図である。
【
図7】同マスクケースへのマスクの収納状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の実施形態であるマスクケース10を示す正面図、
図2はマスクケース10を示す斜視図、
図3はマスクケース10を示す下面図、
図4はマスクケース10を示す上面図である。マスクケース10は、後述するマスクMを型崩れさせることなく、衛生的に収容するように機能する。なお、マスクMは
図5に示すように、使用者の口・鼻を覆い、プリーツの折り目が幅方向に形成されて上下方向へ拡大できるマスク本体Maと、このマスク本体Maの幅方向の両端に取り付けられた耳掛けMbとを備えている。
【0011】
図1に示すように、マスクケース10は、中空の環状体(トーラス)に形成され、マスクMのマスク本体Maを収納するケース本体20を備えている。ケース本体20は、樹脂材や金属材、木材等で形成されている。なお、
図1中Hは水平面を示している。
【0012】
ケース本体20の外周壁面の底部20a及び底部20aには、マスク本体Maを細長く丸めた時に挿脱可能な開口部21が1ヵ所設けられている。底部20aは平坦状に形成され、かつ、開口部21は、底部20aを底面にしてマスクケース10自体を立てて載置することができるように内側に陥入した形状に形成されている。開口部21は、ケース本体20の周方向に沿った端部21a(長さ寸法αにおける両端)と、ケース本体20の厚さ方向の端部21b(幅寸法βにおける両端)が形成されている。
【0013】
開口部21は
図3に示すように長さ寸法α、幅寸法βの範囲で形成されており、長さ寸法α及び幅寸法βは、マスク本体Maの大きさ・形状に合わせて形成されると共に、長さ寸法α及び幅寸法βを調整することで、
図1に示すように立てて載置した場合に安定するように決められている。
【0014】
開口部21の一端側を起点にしてケース本体20の外周壁面に沿って形成されたスリット22が開口部21の他端側まで設けられている。スリット22の幅はマスク本体Maを細長く丸めた形状よりも十分に小さく、マスクMの耳掛けMbが通過可能な寸法に形成されている。
【0015】
ケース本体20の内側であって開口部21の内側に対向する部分には凸部23が形成されている。ケース本体20の中央は空間24が設けられている。空間24は、使用者の腕等に通すことができる大きさである。
【0016】
次に、このように構成されたマスクケース10の使用方法について説明する。
図5はマスクケース10に収容されるマスクの例を示す説明図、
図6はマスクケース10へのマスクMの収納方法を示す説明図、
図7はマスクケース10へのマスクMの収納状態を示す説明図である。使用者は、マスクMを収納する際、
図5に示すようにして、マスク本体Maを横幅方向が端部になるように、すなわちプリーツ方向に沿って折るようにして丸める。
【0017】
次に、
図6に示すようにしてマスク本体Maの端部を開口部21からケース本体20内に挿入する。この時、一方の耳掛けMbについてスリット22に先に通しておく。そして、スリット22に沿って耳掛けMbを持ってマスク本体Maを引っ張る。そして、耳掛けMbを周方向に沿って開口部21の反対側まで引っ張ると、
図7に示すように、マスク本体Maの全体がケース本体20内に収まる。耳掛けMbは開口部21から露出させても良いし、開口部21内に畳んでも良い。
【0018】
なお、マスクMを使用する際は、一方の耳掛けMbを引っ張るだけで、容易にマスク本体Maをケース本体20から取り出すことができる。
【0019】
このように構成されたマスクケース10によれば、マスクMを、プリーツ方向に沿って折るため型崩れしにくいことから、マスクMとしての機能を維持しつつ、マスク本体Maを外部に露出させることがなく、衛生的に収容することができる。また、マスクMを収容する際に耳掛けMbを引っ張っても、スリット22はマスク本体Maよりも十分に小さく形成されていることから、マスク本体Maが開口部21以外から外にはみ出すことがなく、出し入れが容易である。
【0020】
また、マスク本体Maの出し入れが容易である一方、マスク本体Maはケース本体20内部にほぼ環状の状態で収まっていることから、開口部21から自然に抜け出すことがなく、開口部21に蓋等を設置しなくても確実にマスクMを保持できる。
【0021】
さらに、ケース本体20が円環状であり、マスクM自体の形状とは全く異なるため、テーブル上等に載置しても空間に調和する。また、デザインとしても優れており、見栄えが良く、清潔感がある。
【0022】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。例えば、上述した例では、中空の環状体の大きさとして腕に入る程度の大きさと説明したが、大きさ(周方向の寸法、厚さ方向の寸法等)はマスクを適切に収納できるのであれば、変更可能である。また、ケース本体と開口部との大きさの比率についても変更可能であり、場合によっては開口部を底面にして立てることができなくても構わない。さらに、環状体は円環状に限られず、矩形環状、多角形環状であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、マスクを型崩れさせることなく、衛生的に収容するマスクケースとして有効である。
【符号の説明】
【0024】
10…マスクケース、20…ケース本体、20a…底部、21…開口部、21a…端部、21b…端部、22…スリット、23…凸部、24…空間、M…マスク、Ma…マスク本体、Mb…耳掛け。
【手続補正書】
【提出日】2022-01-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクを収納するマスクケースにおいて、
中空の円環状体で、かつ、その一部が平坦部に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、
前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を細長く丸めた状態で挿脱可能で、内側に陥入した開口部が前記平坦部に設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体を細長く丸めた状態より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられ、
前記前記ケース本体は、前記平坦部を底面側にしてマスクケース自体を立てて載置することができる形状に形成されていることを特徴とするマスクケース。
【請求項2】
マスクを収納するマスクケースにおいて、
中空の環状体に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、
前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を細長く丸めた状態で挿脱可能な開口部が設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられていることを特徴とするマスクケース。
【請求項3】
前記ケース本体は、前記開口部を底面側にしてマスクケース自体を立てて載置することができる形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のマスクケース。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明のマスクケースは、マスクを収納するマスクケースにおいて、マスクを収納するマスクケースにおいて、中空の円環状体で、かつ、その一部が平坦部に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を細長く丸めた状態で挿脱可能で、内側に陥入した開口部が前記平坦部に設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体を細長く丸めた状態より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられ、前記前記ケース本体は、前記平坦部を底面側にしてマスクケース自体を立てて載置することができる形状に形成されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。例えば、上述した例では、中空の環状体の大きさとして腕に入る程度の大きさと説明したが、大きさ(周方向の寸法、厚さ方向の寸法等)はマスクを適切に収納できるのであれば、変更可能である。また、ケース本体と開口部との大きさの比率についても変更可能であり、場合によっては開口部を底面にして立てることができなくても構わない。さらに、環状体は円環状に限られず、矩形環状、多角形環状であってもよい。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]マスクを収納するマスクケースにおいて、
中空の環状体に形成され、前記マスクのマスク本体を収納するケース本体を備え、
前記ケース本体は、外周壁面に前記マスク本体を挿脱可能な開口部が設けられると共に、外周壁面に沿って形成され、前記マスク本体より小さく、前記マスクの耳掛けが通過可能なスリットが設けられているマスクケース。
[2]前記ケース本体は、前記開口部を底面にしてマスクケース自体を立てて載置することができる形状に形成されている[1]に記載のマスクケース。
[3]前記ケース本体は、円環状体に形成されている[1]に記載のマスクケース。