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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053438
(43)【公開日】2022-04-05
(54)【発明の名称】印刷回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/02 20060101AFI20220329BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20220329BHJP
【FI】
H05K1/02 B
H05K3/46 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020209439
(22)【出願日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】10-2020-0123778
(32)【優先日】2020-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジュン スー
(72)【発明者】
【氏名】ビュン、デ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ハ、チャン ミン
(72)【発明者】
【氏名】シム、サン ヒョン
【テーマコード(参考)】
5E316
5E338
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA38
5E316AA43
5E316BB02
5E316BB03
5E316BB04
5E316CC08
5E316CC10
5E316CC31
5E316CC32
5E316CC33
5E316CC34
5E316CC37
5E316CC38
5E316CC39
5E316DD02
5E316DD22
5E316DD24
5E316DD33
5E316EE02
5E316EE44
5E316FF04
5E316FF07
5E316FF08
5E316FF09
5E316FF10
5E316FF14
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG28
5E316HH11
5E316HH33
5E338AA03
5E338AA16
5E338CC01
5E338CC04
5E338CC06
5E338EE27
5E338EE33
(57)【要約】
【課題】
オーバーハング不良、ビアオープン不良、及び配線層の断線を防止することができる印刷回路基板を提供する。
【解決手段】
本発明は、フレキシブル領域及びリジッド領域に配置される第1絶縁層と、上記リジッド領域及び上記フレキシブル領域において上記第1絶縁層の一面上に配置される第1配線層と、を含み、上記リジッド領域のうち少なくとも一部の領域における上記第1配線層の厚さは、上記フレキシブル領域における上記第1配線層の厚さよりも厚い印刷回路基板に関するものである。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブル領域及びリジッド領域に配置される第1絶縁層と、
前記リジッド領域及び前記フレキシブル領域において前記第1絶縁層の一面上に配置される第1配線層と、を含み、
前記リジッド領域のうち少なくとも一部の領域における前記第1配線層の厚さは、前記フレキシブル領域における前記第1配線層の厚さよりも厚い、印刷回路基板。
【請求項2】
前記フレキシブル領域において、前記第1配線層は第1金属層を含み、
前記リジッド領域のうち少なくとも一部の領域において、前記第1配線層は、前記第1金属層、及び前記第1金属層上に配置される第2金属層を含む、請求項1に記載の印刷回路基板。
【請求項3】
前記第2金属層の厚さは前記第1金属層の厚さよりも厚い、請求項2に記載の印刷回路基板。
【請求項4】
前記第1金属層及び前記第2金属層は互いに対応する形状を有する、請求項2または3に記載の印刷回路基板。
【請求項5】
前記リジッド領域において、前記第1絶縁層の一面の反対面である他面上に配置される第2配線層をさらに含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の印刷回路基板。
【請求項6】
前記第1絶縁層を貫通し、且つ前記第1配線層と前記第2配線層を互いに連結するビアをさらに含む、請求項5に記載の印刷回路基板。
【請求項7】
前記ビアは前記第2金属層と一体化する、請求項6に記載の印刷回路基板。
【請求項8】
前記第1配線層は、前記フレキシブル領域、及び前記フレキシブル領域から延長される前記リジッド領域に配置される配線パターンを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の印刷回路基板。
【請求項9】
前記フレキシブル領域と前記リジッド領域の境界における前記配線パターンの幅は、前記フレキシブル領域における前記配線パターンの幅、及び前記リジッド領域における前記配線パターンの幅のそれぞれよりも広い、請求項8に記載の印刷回路基板。
【請求項10】
前記配線パターンは、前記フレキシブル領域と前記リジッド領域の境界において最大幅を有する、請求項8または9に記載の印刷回路基板。
【請求項11】
前記フレキシブル領域において、前記第1絶縁層上に配置され、前記第1配線層の少なくとも一部を覆うカバーレイをさらに含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の印刷回路基板。
【請求項12】
前記リジッド領域において、前記第1絶縁層の一面上に配置されて前記第1配線層を覆う第2絶縁層と、
前記第2絶縁層上に配置される第3配線層と、をさらに含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の印刷回路基板。
【請求項13】
前記リジッド領域において、前記第2絶縁層上に配置され、前記第3配線層の少なくとも一部を露出させる開口部を有する保護層をさらに含む、請求項12に記載の印刷回路基板。
【請求項14】
フレキシブル領域及びリジッド領域に配置される第1絶縁層と、
前記リジッド領域及び前記フレキシブル領域において前記第1絶縁層の一面上に配置される配線パターンと、を含み、
前記フレキシブル領域と前記リジッド領域の境界における前記配線パターンの幅は、前記フレキシブル領域における前記配線パターンの幅、及び前記リジッド領域における前記配線パターンの幅のそれぞれよりも広い、印刷回路基板。
【請求項15】
前記配線パターンは、前記フレキシブル領域と前記リジッド領域の境界において最大幅を有する、請求項14に記載の印刷回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷回路基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
印刷回路基板にめっきを介してビアを形成するとき、ビアホール領域上にのみめっきを行い、それ以外の領域にはめっきを行わないボタンめっき(Button plating)工法を適用する場合がある。
【0003】
かかるボタンめっきは、めっき面積が非常に狭いため、めっきを安定的に行うことが難しい。特に、めっきレジスト(Resist)の厚さよりもめっき層が厚く形成される場合には、めっき層がめっきレジストを覆う場合があり、オーバーハング(Over hang)不良が発生しやすいという問題がある。
【0004】
また、ビアランド領域とその他の領域の間のめっきの厚さの段差によりドライフィルム(Dry film)が十分に密着されない場合には、ビアランド領域にエッチング(Etching)液が浸透してビアオープン(Open)不良が発生するという問題もある。
【0005】
一方、リジッド(Rigid)領域及びフレキシブル(Flexible)領域を含む印刷回路基板において、リジッド領域とフレキシブル領域の境界に隣接する領域における配線パターンにクラック(Crack)が発生する場合には、配線層の断線が発生する可能性があるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明のいくつかの目的のうちの一つは、オーバーハング不良を防止することができる印刷回路基板を提供することである。
【0007】
本発明のいくつかの目的のうち他の一つは、ビアオープン不良を防止することができる印刷回路基板を提供することである。
【0008】
本発明のいくつかの目的のさらに他の一つは、配線層の断線を防止することができる印刷回路基板を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明で提供する一例による印刷回路基板は、フレキシブル領域及びリジッド領域に配置される第1絶縁層と、上記リジッド領域及び上記フレキシブル領域において上記第1絶縁層の一面上に配置される第1配線層と、を含み、上記リジッド領域のうち少なくとも一部の領域における上記第1配線層の厚さは、上記フレキシブル領域における上記第1配線層の厚さよりも厚い印刷回路基板であることができる。
【0010】
本発明で提供する他の一例による印刷回路基板は、フレキシブル領域及びリジッド領域に配置される第1絶縁層と、上記リジッド領域及び上記フレキシブル領域において上記第1絶縁層の一面上に配置される配線パターンと、を含み、上記フレキシブル領域と上記リジッド領域の境界における上記配線パターンの幅は、上記フレキシブル領域における上記配線パターンの幅、及び上記リジッド領域における上記配線パターンの幅のそれぞれよりも広い印刷回路基板であることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のいくつかの効果のうちの一効果として、オーバーハング不良を防止することができる印刷回路基板を提供することができることが挙げられる。
【0012】
本発明のいくつかの効果のうち他の効果として、ビアオープン不良を防止することができる印刷回路基板を提供することができることが挙げられる。
【0013】
本発明のいくつかの効果のうちさらに他の効果として、配線層の断線を防止することができる印刷回路基板を提供することができることが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
図2】電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図3】本発明による印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図4】(a)~(d)は本発明による印刷回路基板のA領域を概略的に示す拡大平面図である。
図5】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図6】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図7】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図8】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図9】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図10】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図11】本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図12a】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12b】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12c】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12d】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12e】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12f】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12g】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12h】本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面を参照し、本発明について詳細に説明する。図面における要素の形状及びサイズなどは、より明確な説明のために誇張又は縮小されることができる。
【0016】
電子機器
図1は電子機器システムの例を概略的に示すブロック図である。
【0017】
図1を参照すると、電子機器1000は、メインボード1010を収容する。メインボード1010には、チップ関連部品1020、ネットワーク関連部品1030、及びその他の部品1040が物理的及び/又は電気的に連結されている。これらは、後述する他の電子部品とも結合されて、様々な信号ライン1090を形成する。
【0018】
チップ関連部品1020としては、揮発性メモリ(例えば、DRAM)、不揮発性メモリ(例えば、ROM)、フラッシュメモリなどのメモリチップ;セントラルプロセッサ(例えば、CPU)、グラフィックプロセッサ(例えば、GPU)、デジタル信号プロセッサ、暗号化プロセッサ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラーなどのアプリケーションプロセッサチップ;アナログ-デジタルコンバータ、ASIC(application-specific IC)などのロジックチップなどが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の形態のチップ関連部品が含まれ得ることは言うまでもない。また、これらチップ関連部品1020が互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。チップ関連部品1020は、上述のチップ又は電子部品を含むパッケージの形態であってもよい。
【0019】
ネットワーク関連部品1030としては、Wi-Fi(IEEE 802.11ファミリなど)、WiMAX(IEEE 802.16ファミリなど)、IEEE 802.20、LTE(long term evolution)、Ev-DO、HSPA+、HSDPA+、HSUPA+、EDGE、GSM(登録商標)、GPS、GPRS、CDMA、TDMA、DECT、ブルートゥース(登録商標)(Bluetooth(登録商標))、3G、4G、5G、及びそれ以降のものとして指定された任意の他の無線及び有線プロトコルが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の多数の無線又は有線標準やプロトコルのうち任意のものが含まれ得る。また、ネットワーク関連部品1030が、チップ関連部品1020とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0020】
その他の部品1040としては、高周波インダクタ、フェライトインダクタ、パワーインダクタ、フェライトビーズ、LTCC(Low Temperature Co-Firing Ceramics)、EMI(Electro Magnetic Interference)フィルター、MLCC(Multi-Layer Ceramic Condenser)などが含まれるが、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、その他の様々な用途のために用いられるチップ部品の形態の受動部品などが含まれ得る。また、その他の部品1040が、チップ関連部品1020及び/又はネットワーク関連部品1030とともに互いに組み合わされてもよいことは言うまでもない。
【0021】
電子機器1000の種類に応じて、電子機器1000は、メインボード1010に物理的及び/又は電気的に連結されているか、又は連結されていない他の電子部品を含むことができる。他の電子部品としては、例えば、カメラ1050、アンテナ1060、ディスプレイ1070、電池1080などが挙げられる。但し、これらに限定されるものではなく、オーディオコーデック、ビデオコーデック、電力増幅器、羅針盤、加速度計、ジャイロスコープ、スピーカー、大容量記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)、CD(compact disk)、及びDVD(digital versatile disk)などであってもよい。また、これら以外にも、電子機器1000の種類に応じて様々な用途のために用いられるその他の部品などが含まれ得ることは言うまでもない。
【0022】
電子機器1000は、スマートフォン(smart phone)、携帯情報端末(personal digital assistant)、デジタルビデオカメラ(digital video camera)、デジタルスチルカメラ(digital still camera)、ネットワークシステム(network system)、コンピューター(computer)、モニター(monitor)、タブレット(tablet)、ラップトップ(laptop)、ネットブック(netbook)、テレビジョン(television)、ビデオゲーム(video game)、スマートウォッチ(smart watch)、オートモーティブ(Automotive)などであることができる。但し、これらに限定されるものではなく、これら以外にも、データを処理する任意の他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0023】
図2は電子機器の一例を概略的に示す斜視図である。
図2を参照すると、電子機器は、例えば、スマートフォン1100であってもよい。スマートフォン1100の内部には、メインボード1110が収容されており、かかるメインボード1110には、様々な電子部品1120が物理的及び/又は電気的に連結されている。また、カメラモジュール1130及び/又はスピーカー1140のように、メインボード1110に物理的及び/又は電気的に連結されているか、又は連結されていない他の電子部品が内部に収容されている。電子部品1120のうち一部は、上述したチップ関連部品であることができ、例えば、アンテナモジュール1121であってもよいが、これに限定されるものではない。アンテナモジュール1121は、印刷回路基板上に電子部品が表面実装された形態であることができるが、これに限定されるものではない。一方、電子機器は、必ずしもスマートフォン1100に限定されるものではなく、上述のように、他の電子機器であってもよいことは言うまでもない。
【0024】
印刷回路基板
図3は本発明による印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
【0025】
図3を参照すると、一例による印刷回路基板100Aは、リジッド領域R1、R2及びフレキシブル領域Fを有する。
【0026】
また、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111、第1配線層112、第2配線層114、及び第1ビア113を含む。また、一例による印刷回路基板100Aは、第2絶縁層121、第3配線層122、第2ビア123、第3絶縁層131、第4配線層132、及び第3ビア133のうち少なくともいずれか一つをさらに含むことができる。また、一例による印刷回路基板100Aは、カバーレイ140及び/又は保護層150をさらに含むこともできる。
【0027】
一方、一例による印刷回路基板100Aの場合、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域における第1配線層112の厚さは、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112の厚さよりも厚い。これにより、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域における第1配線層112は、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112と段差を有する。
【0028】
ここで、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域という表現は、互いに離隔された複数のリジッド領域のうち一つの領域を表す意味に制限されず、単数のリジッド領域(R1又はR2)のうち一部の領域を表す意味を含む。
【0029】
一方、図面上には、リジッド領域R1、R2の全領域における第1配線層112の厚さがフレキシブル領域Fにおける第1配線層112の厚さよりも厚いように示されているが、これに制限されるものではない。制限されない一例として、第2リジッド領域R2のうち一部の領域においてだけ第1配線層112の厚さがフレキシブル領域Fにおける第1配線層112の厚さよりも厚くてもよい。
【0030】
このとき、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112は第1金属層112Aを含み、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域における第1配線層112は第1金属層112A及び第2金属層112Bを含むことができる。これにより、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域における第1配線層112の厚さは、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112の厚さよりも厚い構造を有することができる。
【0031】
一方、印刷回路基板にめっきを介してビアを形成するとき、ビアホール領域上にのみめっきを行い、それ以外の領域にはめっきを行わないボタンめっき(Button plating)工法を適用する場合がある。かかるボタンめっきは、めっき面積が非常に狭いため、めっきを安定的に行うことが難しい。特に、めっきレジスト(Resist)の厚さよりもめっき層が厚く形成される場合には、めっき層がめっきレジストを覆う場合があり、オーバーハング(Over hang)不良が発生しやすいという問題がある。また、ビアランド領域とその他の領域の間のめっきの厚さの段差によりドライフィルム(Dry film)が十分に密着されない場合には、ビアランド領域にエッチング(Etching)液が浸透してビアオープン(Open)不良が発生するという問題もある。
【0032】
本発明による印刷回路基板100Aは、リジッド領域R1、R2の全領域にめっきを行うことにより、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112が第1金属層112Aを含むのに対し、リジッド領域R1、R2における第1配線層112は第1金属層112A及び第2金属層112Bを含むようにする。これにより、ビアホール領域上にのみめっきを行うボタンめっき適用時に発生可能な問題点であるオーバーハング不良及びビアオープン不良を防止することができる。但し、後述のように、リジッド領域R1、R2の全領域にめっきを行う必要はなく、オーバーハング不良及びビアオープン不良を防止することができる程度にビアホール領域よりも広い領域にリジッド領域R1、R2の一部の領域にのみめっきを行うこともできる。
【0033】
以下、一例による印刷回路基板100Aの各構成要素についてより詳細に説明する。
【0034】
一例による印刷回路基板100Aは、リジッド領域R1、R2及びフレキシブル領域Fを有する。図面上には、一例による印刷回路基板100Aが互いに離隔された複数のリジッド領域R1、R2を有するように示されているが、リジッド領域の数は特に制限されない。例えば、一例による印刷回路基板100Aは、一つのリジッド領域のみを有してもよく、図面に示されるものよりも多くのリジッド領域を有してもよい。また、フレキシブル領域Fの数も特に制限されず、一例による印刷回路基板100Aは、二つ以上のフレキシブル領域Fを有することもできる。
【0035】
フレキシブル領域Fは、リジッド領域R1、R2よりも相対的に曲げ(Bend)やすいか、又は折り畳み(Fold)やすい領域を意味する。これに対し、リジッド領域R1、R2は、フレキシブル領域Fよりも相対的に曲げ(Bend)にくいか、又は折り畳み(Fold)にくい領域を意味する。但し、フレキシブル領域F及びリジッド領域R1、R2という表現は、二つの領域間の相対的特性を説明するために導入されたものであり、リジッド領域R1、R2が曲げ(Bending)又は折り畳み(Folding)が不可能な領域を意味するものとして制限されて解釈されてはいけない。
【0036】
一方、後述のように、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111の一面上に配置される第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131をさらに含むことができる。このとき、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111上に第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131がさらに配置されることにより、リジッド領域R1、R2を有するものであることができる。具体的には、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131が配置されるリジッド領域R1、R2は、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131が配置されないフレキシブル領域Fよりも厚い厚さを有することにより、リジッドな特性を有するものであってもよい。或いは、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131が配置されるリジッド領域R1、R2は、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131が配置されないフレキシブル領域Fに配置される第1絶縁層111よりもリジッドな特性を有する第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131を含むことにより、リジッドな特性を有するものであってもよい。
【0037】
一方、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111、第1絶縁層111の一面上に配置される第1配線層112、第1絶縁層111の一面の反対面である他面上に配置される第2配線層114、及び第1絶縁層111を貫通し、且つ第1配線層112と第2配線層114を連結する第1ビア113を含む。
【0038】
第1絶縁層111の形成材料として、絶縁性を有する物質を制限なく用いることができる。但し、フレキシブルな特性を有するようにすべく、第1絶縁層111の形成材料として、弾性係数(elastic modulus)が小さい物質を用いることができる。例えば、第1絶縁層111の弾性係数は、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131の弾性係数よりも小さくてもよい。但し、これに制限されるものではなく、第1絶縁層111の弾性係数は、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131の弾性係数と類似又は同一であってもよい。
【0039】
例えば、第1絶縁層111の形成材料として、ポリイミド(Polyimide;PI)、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene Terephthalate;PET)、ポリエチレンナフタレート(Polyethylene Naphthalate;PEN)、ポリカーボネート(Polycarbonate;PC)、ポリエーテルスルホン(Polyethersulfone;PES)、ポリアクリレート(Polyacrylate;PAR)、液晶高分子(Liquid Crystal Polymer;LCP)などを用いることができるが、これに制限されるものではない。また、第1絶縁層111は、ガラス繊維及び/又はフィラー(filler)などの補強物質を含まなくてもよい。第1絶縁層111の形成材料は、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131の形成材料と同一の物質を含んでもよく、互いに異なる物質を含んでもよい。
【0040】
図面上には、第1絶縁層111が単数であるように示されているが、第1絶縁層111の数は特に制限されない。第1絶縁層111が複数である場合、それぞれの材料や厚さなどは、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。
【0041】
第1配線層112は、第1絶縁層111の一面上に配置される。第1配線層112は、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を行うことができる。例えば、第1配線層112は、グランド(Ground)パターン、パワー(Power)パターン、信号(Signal)パターンなどの配線パターンを含むことができる。ここで、信号パターンは、グランドパターンやパワーパターンなどを除いた各種の信号、例えば、アンテナ(Antenna)信号やデータ(Data)信号などを含む。かかる配線パターンはそれぞれ、ライン(line)パターン、プレーン(Plane)パターン、及び/又はパッド(Pad)パターンを含むことができる。
【0042】
第1配線層112は、第1金属層112A及び第2金属層112Bを含む。具体的には、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112は第1金属層112Aを含み、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域における第1配線層112は第1金属層112A及び第2金属層112Bを含むことができる。
【0043】
第1金属層112Aは、薄い金属箔であってもよく、第2金属層112Bを形成するためのシード(seed)層の役割を果たすことができる。このとき、第1金属層112Aの厚さは、第2金属層112Bの厚さよりも薄くてもよい。
【0044】
第2金属層112Bは、第1金属層112A上にめっきを介して形成されためっき層であってもよい。第2金属層112Bは、例えば、電解めっきを介して形成された電解めっき層であってもよい。
【0045】
第1金属層112A及び第2金属層112Bのそれぞれの形成材料として、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを用いることができる。第1金属層112A及び第2金属層112Bの形成材料は、互いに同一の物質を含んでもよく、互いに異なる物質を含んでもよい。
【0046】
第2配線層114は、第1絶縁層111の一面の反対面である他面上に配置される。第2配線層114も、第1金属層114A及び第2金属層114Bを含むことができる。例えば、図面に示すように、フレキシブル領域Fにおける第2配線層114は第1金属層114Aを含み、リジッド領域R1、R2のうち少なくとも一部の領域R2における第2配線層114は第1金属層114A及び第2金属層114Bを含むことができる。但し、これに制限されるものではなく、設計に応じて、フレキシブル領域Fにおける第2配線層114が第1金属層114A及び第2金属層114Bを含むこともできる。また、設計に応じて、第2配線層114は、全体のリジッド領域R1、R2において、第1金属層114A及び第2金属層114Bを含んでもよく、第1金属層114Aだけを含んでもよい。
【0047】
第1金属層114Aは、薄い金属箔であってもよく、第2金属層114Bを形成するためのシード(seed)層の役割を果たすことができる。このとき、第1金属層114Aの厚さは、第2金属層114Bの厚さよりも薄くてもよい。
【0048】
第2金属層114Bは、第1金属層114A上にめっきを介して形成されためっき層であってもよい。第2金属層114Bは、例えば、電解めっきを介して形成された電解めっき層であってもよい。このとき、第2金属層114Bの厚さは、第1金属層114Aの厚さよりも厚くてもよい。また、第2金属層114Bは、第1金属層114Aと対応する形状を有することができる。
【0049】
第1金属層114A及び第2金属層114Bのそれぞれの形成材料として、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを用いることができる。第1金属層114A及び第2金属層114Bの形成材料は、互いに同一の物質を含んでもよく、互いに異なる物質を含んでもよい。
【0050】
第1ビア113は、第1絶縁層111を貫通し、且つ第1配線層112と第2配線層114を互いに連結することができる。第1ビア113は、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を行うことができる。例えば、信号連結のためのビア、グランド連結のためのビア、パワー連結のためのビアなどを含むことができる。
【0051】
第1ビア113の形成材料として、導電性材料を用いることができ、制限されない一例として、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを用いることができる。第1ビア113は、金属物質でビアホールの内部が完全に充填されたものであってもよく、金属物質がビアホールの壁面に沿って形成されたものであってもよい。また、第1ビア113は、テーパー状、砂時計状、円筒状などの公知の形状を有することができる。第1ビア113がテーパー状を有する場合のテーパー方向は、設計に応じて変更されることができる。
【0052】
第1ビア113は、公知のめっき工程を介して形成されることができる。このとき、第1ビア113は、第2金属層112Bと同時に形成されることができる。これにより、第1ビア113は第2金属層112Bと一体化することができる。
【0053】
また、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111の一面上に配置されて第1配線層112を覆う第2絶縁層121、第2絶縁層121上に配置される第3配線層122、及び第2絶縁層121を貫通して第3配線層122と連結される第2ビア123のうち少なくともいずれか一つをさらに含むことができる。
【0054】
第2絶縁層121の形成材料として、絶縁性を有する物質を制限なく用いることができる。例えば、第2絶縁層121の形成材料として、エポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂、ポリイミドのような熱可塑性樹脂、又はこれらとともにガラス繊維(Glass Fiber、Glass Cloth、Glass Fabric)及び/又は無機フィラーのような補強材を含む材料、例えば、プリプレグ(prepreg)、ABF(Ajinomoto Build-up Film)、PID(Photo Imageable Dielectric)などを用いることができる。但し、これらに制限されるものではなく、第2絶縁層121の形成材料として、第1絶縁層111の形成材料と同一の材料を用いることもできる。
【0055】
図面上には、第2絶縁層121が複数であるように示されているが、第2絶縁層121の数は特に制限されない。例えば、第2絶縁層121は単数であってもよい。第2絶縁層121が複数である場合、それぞれの材料や厚さなどは、互いに同一であってもよく、互いに異なってもよい。
【0056】
第3配線層122は、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を行うことができる。例えば、第3配線層122は、グランド(Ground)パターン、パワー(Power)パターン、信号(Signal)パターンなどの配線パターンを含むことができる。ここで、信号パターンは、グランドパターンやパワーパターンなどを除いた各種の信号、例えば、アンテナ(Antenna)信号やデータ(Data)信号などを含む。かかる配線パターンはそれぞれ、ライン(line)パターン、プレーン(Plane)パターン、及び/又はパッド(Pad)パターンを含むことができる。
【0057】
第3配線層122は、公知のめっき工程を介して形成されることができる。第3配線層122の形成材料として、導電性材料を用いることができ、制限されない一例として、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、スズ(Sn)、金(Au)、ニッケル(Ni)、鉛(Pb)、チタン(Ti)、又はこれらの合金などを用いることができる。
【0058】
図面上には、第3配線層122が単数であるように示されているが、これに制限されるものではなく、第3配線層122は、形成方法に応じて、複数の金属層を含むことができる。例えば、シード層の役割を果たす第1金属層、及び第1金属層上に電解めっきなどのめっき工程を介して形成される第2金属層を含むことができる。
【0059】
第2ビア123は、該当層の設計デザインに応じて、様々な機能を行うことができる。例えば、信号連結のためのビア、グランド連結のためのビア、パワー連結のためのビアなどを含むことができる。
【0060】
図面上には、第2ビア123が単数であるように示されているが、これに制限されるものではなく、第2ビア123は、形成方法に応じて、複数の金属層を含むことができる。例えば、第2ビア123は、ビアホールの壁面に配置されてシード層の役割を果たす第1金属層、及び第1金属層上に電解めっきなどのめっき工程を介して形成される第2金属層を含むことができる。
【0061】
第3配線層122及び第2ビア123は、同一のめっき工程を介して同時に形成されることができる。これにより、第3配線層122及び第2ビア123は一体化することができる。
【0062】
また、一例による印刷回路基板100Aは、第1絶縁層111の他面上に配置されて第2配線層114を覆う第3絶縁層131、第3絶縁層131上に配置される第4配線層132、及び第3絶縁層131を貫通して第4配線層132と連結される第3ビア133のうち少なくともいずれか一つをさらに含むことができる。
【0063】
第3絶縁層131、第4配線層132、及び第3ビア133についての説明はそれぞれ、第2絶縁層121、第3配線層122、及び第2ビア123についての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0064】
第3絶縁層131は貫通部Hを有することができる。貫通部Hは、第2配線層114を露出させるように形成されることができ、貫通部に電子部品が配置される場合、電子部品は第2配線層114と連結されることができる。
【0065】
一例による印刷回路基板100Aは、フレキシブル領域Fにおいて、第1絶縁層111上に配置され、第1配線層112及び/又は第2配線層114の少なくとも一部を覆うカバーレイ140をさらに含むことができる。必要な場合、カバーレイ140は、フレキシブル領域Fから延長されるリジッド領域R1、R2にも形成されることができる。
【0066】
カバーレイ140は、第1配線層112及び/又は第2配線層114が外部に露出することを防止することにより、第1配線層112及び/又は第2配線層114を保護する役割を果たすことができる。
【0067】
一例による印刷回路基板100Aは、第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131上に配置され、第3配線層122及び/又は第4配線層132のそれぞれの少なくとも一部を露出させる開口部を有する保護層150をさらに含むことができる。
【0068】
保護層150は、ABF(Ajinomoto Build-up Film)層であってもよく、ソルダーレジスト(Solder Resist;SR)層であってもよい。但し、これらに限定されるものではなく、保護層150の形成材料としては公知の絶縁材料を用いることもできる。
【0069】
図4(a)~(d)は本発明による印刷回路基板のA領域を概略的に示す拡大平面図である。
図4(a)~(d)を参照すると、第1配線層112は、フレキシブル領域F、及びフレキシブル領域から延長されるリジッド領域R2に配置される配線パターンを含む。このとき、配線パターンは、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界に隣接する領域においてその幅が広く形成される。これにより、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界における配線パターンの幅は、上記フレキシブル領域Fにおける配線パターンの幅W1、及びリジッド領域R2における配線パターンの幅のそれぞれよりも広い。また、配線パターンは、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界において最大幅を有することができる。
【0070】
結果として、第1配線層112の配線パターンは、フレキシブル領域F及びリジッド領域R2のうち少なくともいずれかの領域においてその境界に向かって配線パターンの幅が増加する領域を含むことができる。例えば、第1配線層112の配線パターンは、フレキシブル領域Fにおいて、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界に向かって配線パターンの幅が増加する第1領域、及びリジッド領域R2において、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界に向かって配線パターンの幅が増加する第2領域を含むことができる。
【0071】
このとき、上記配線パターンの幅は、急激に増加してもよく、徐々に増加してもよい。また、第1配線層112の配線パターンは、フレキシブル領域F及びリジッド領域R2のうち少なくともいずれかの領域においてその境界に向かって上記配線パターンの幅が減少する領域をさらに含むことができる。
【0072】
図4(a)~(d)は第1配線層112の配線パターンが有することができる具体的な形状を例示して示す図である。図4(a)~(c)に示すように、第1配線層112の配線パターンは、長方形や六角形などの多角形が連結される形状を有することができる。これに加えて、円形や楕円形などが連結される形状を有することもできる。但し、かかる形状は、例示に過ぎず、第1配線層112の配線パターンが有することができる形状が図面に示す形状に制限されるものでないことは言うまでもない。
【0073】
また、図4(d)に示すように、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112の配線パターンの幅W1は、リジッド領域R2における第1配線層112の配線パターンの幅W3とは異なってもよい。但し、これに制限されるものではなく、図4(a)~(c)に示すように、フレキシブル領域Fにおける第1配線層112の配線パターンの幅W1は、リジッド領域R2における第1配線層112の配線パターンの幅W3と同一であってもよい。
【0074】
一方、リジッド(Rigid)領域及びフレキシブル(Flexible)領域を含む印刷回路基板において、リジッド領域とフレキシブル領域の境界に隣接する領域における配線パターンにクラック(Crack)が発生する場合には、配線層に断線が発生する可能性があるという問題がある。
【0075】
本発明による印刷回路基板100Aの場合、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界に隣接する領域における配線パターンの幅を広く形成することにより、配線パターンのクラックによる配線層の断線を防止することができる。
【0076】
図5は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図5を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Bは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、単数のリジッド領域Rだけを含む。そのため、他の一例による印刷回路基板100Bは、リジッド領域Rにのみ第2絶縁層121及び/又は第3絶縁層131が配置される。
【0077】
但し、これは、本発明による印刷回路基板が様々な形態に変形可能であることを示すための一例であり、本発明による印刷回路基板が図面に示す印刷回路基板の形態に制限されるものではない。
【0078】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0079】
図6は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図6を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Cは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、第3絶縁層131、第4配線層132、及び第3ビア133を含まない。
【0080】
但し、これは、本発明による印刷回路基板が様々な形態に変形可能であることを示すための一例であり、本発明による印刷回路基板が図面に示す印刷回路基板の形態に制限されるものではない。
【0081】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0082】
図7は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図7を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Dは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、単数のリジッド領域Rだけを含み、且つ第3絶縁層131、第4配線層132、及び第3ビア133を含まない。
【0083】
但し、これは、本発明による印刷回路基板が様々な形態に変形可能であることを示すための一例であり、本発明による印刷回路基板が図面に示す印刷回路基板の形態に制限されるものではない。
【0084】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0085】
図8は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図8を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Eは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、単数のリジッド領域Rだけを含み、且つ第2絶縁層121、第3配線層122、及び第2ビア123を含まない。
【0086】
但し、これは、本発明による印刷回路基板が様々な形態に変形可能であることを示すための一例であり、本発明による印刷回路基板が図面に示す印刷回路基板の形態に制限されるものではない。
【0087】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0088】
図9は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図9を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Fは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、第2配線層114が第1絶縁層111の他面内に埋め込まれる構造を有する。第2配線層114は、第1金属層114A及び第2金属層114Bを含むことができるが、これに制限されるものではなく、単数の金属層だけを含むこともできる。
【0089】
但し、これは、本発明による印刷回路基板が様々な形態に変形可能であることを示すための一例であり、本発明による印刷回路基板が図面に示す印刷回路基板の形態に制限されるものではない。
【0090】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0091】
図10は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図10を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Gは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、リジッド領域R2の一部の領域において第1配線層112が第1金属層112Aだけを含み、他の一部の領域において第1配線層112が第1金属層112A及び第2金属層112Bを含む。
【0092】
例えば、図10に示すように、リジッド領域R2において、第1ビア113と連結される第1配線層112は第1金属層112A及び第2金属層112Bを含み、第1ビア113と連結されない第1配線層112は第1金属層112Aだけを含むことができる。但し、第1ビア113と連結されない第1配線層112のうち少なくとも一部も第1金属層112A及び第2金属層112Bを含むことができる。
【0093】
このような構造は、後述する印刷回路基板の製造工程を変更実施することにより導出されることができる。例えば、ドライフィルムの配置位置に応じて、リジッド領域R2の第1配線層112も第2金属層112Bを含まない領域を有することができる。
【0094】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0095】
図11は本発明による他の印刷回路基板の一例を概略的に示す断面図である。
図11を参照すると、他の一例による印刷回路基板100Hは、一例による印刷回路基板100Aとは異なって、フレキシブル領域F、及びフレキシブル領域Fから延長されるリジッド領域R2に配置される第1配線層112の配線パターンの構造が一部異なる。
【0096】
具体的には、フレキシブル領域F、及びフレキシブル領域Fから延長されるリジッド領域R2に配置される第1配線層112の配線パターンが、フレキシブル領域Fとリジッド領域R2の境界に隣接するリジッド領域R2において第1金属層112Aだけを含む。これにより、配線パターンは、リジッド領域R2の一部の領域において第1金属層112Aだけを含み、リジッド領域R2の他の一部の領域において第1金属層112A及び第2金属層112Bを含む。
【0097】
このような構造は、後述する印刷回路基板の製造工程を変更実施することにより導出されることができる。例えば、ドライフィルムの配置位置に応じて、リジッド領域R2の第1配線層112も第2金属層112Bを含まない領域を有することができる。
【0098】
その他についての説明は、一例による印刷回路基板100Aについての説明が同様に適用されることができるため、詳細な説明を省略する。
【0099】
図12a~図12hは本発明による他の印刷回路基板の製造工程のうち一部を概略的に示す断面図である。
図12aを参照すると、両面に第1金属層112A、114Aが付着した第1絶縁層111を設ける。このとき、絶縁板の両面に銅箔が付着した銅箔積層板(Copper clad laminate)を用いることができる。
【0100】
図12bを参照すると、第1絶縁層111、及び第1絶縁層113Hの一面上に配置される第1金属層112Aを貫通する第1ビアホール113Hを形成する。このとき、第1絶縁層111の他面上に配置される第1金属層114Aは加工されずに残存することができる。第1ビアホール113Hは、レーザードリルで形成することができるが、これに制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
【0101】
図12cを参照すると、めっきを行うためにドライフィルムDF1を配置する。このとき、ドライフィルムDF1は、めっきレジストとして作用することができ、フレキシブル領域Fに対応する領域に配置される第1金属層112A上にドライフィルムDF1を配置することができる。
【0102】
図12dを参照すると、リジッド領域Rに配置される第1金属層112A上に第2金属層112Bを形成する。第2金属層112Bは、公知のめっき工程を介して形成することができ、例えば、電解めっきを介して形成することができる。
【0103】
図12eを参照すると、ドライフィルムDF1を除去する。ドライフィルムDF1は剥離する方法などで除去することができる。
【0104】
図12fを参照すると、配線パターンを形成するために、ドライフィルムDF2を配置する。ドライフィルムDF2は、エッチングレジストとして作用することができ、配線パターンが形成される領域以外の領域に配置されることができる。
【0105】
図12gを参照すると、配線パターンが形成される領域以外の領域に配置される第1金属層112A及び第2金属層112BをエッチングしてドライフィルムDF2を除去する。ドライフィルムDF2も剥離する方法などで除去することができる。
【0106】
図12hを参照すると、第1絶縁層111の他面上にも公知のめっき工程などを介して配線パターンを形成する。このとき、第1絶縁層111の一面に行った方法と同一の方法を用いて配線パターンを形成することができるが、これに制限されるものではない。
【0107】
一方、本発明による印刷回路基板の製造工程が上述した方法に制限されるものではない。本発明による印刷回路基板を提供するために、上述した方法とは異なる製造工程を適用することもできる。
【0108】
本発明において、「連結される」というのは、直接的に連結された場合だけでなく、間接的に連結された場合を含む概念である。また、「電気的に連結される」というのは、物理的に連結された場合と、連結されていない場合をともに含む概念である。
【0109】
また、本発明において、「第1」、「第2」などの表現は、一つの構成要素と他の構成要素を区分するために用いられるもので、該当する構成要素の順序及び/又は重要度などを限定しない。場合によっては、本発明の範囲を外れずに、第1構成要素は第2構成要素と命名されることもでき、類似して第2構成要素は第1構成要素と命名されることもできる。
【0110】
本発明で用いられた「一例」又は「他の一例」という表現は、互いに同一の実施例を意味せず、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されるものである。しかし、上記提示された一例は、他の一例の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一例で説明された事項が他の一例で説明されていなくても、他の一例でその事項と反対であるか矛盾する説明がない限り、他の一例に関連する説明であると理解されることができる。
【0111】
尚、本発明で用いられた用語は、一例を説明するために説明されたものであるだけで、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は文脈上明確に異なる意味でない限り、複数を含む。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図12e
図12f
図12g
図12h