(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053632
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】連結器具、組立式の間仕切りユニット
(51)【国際特許分類】
E04B 2/74 20060101AFI20220330BHJP
F16B 7/20 20060101ALI20220330BHJP
E04B 1/58 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
E04B2/74 561H
F16B7/20 D
E04B1/58 505H
E04B1/58 506H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020160368
(22)【出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】516339667
【氏名又は名称】有限会社山本商事
(74)【代理人】
【識別番号】100182121
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 紘子
(72)【発明者】
【氏名】山本 潤一
【テーマコード(参考)】
2E125
3J039
【Fターム(参考)】
2E125AA03
2E125AA13
2E125AB17
2E125BB09
2E125BB19
2E125BB21
2E125BE08
2E125BF01
2E125CA78
3J039AA01
3J039AA07
3J039BB01
3J039JA03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】初心者であっても簡便に組み立てることができ、置き場所を省スペース化することができる連結器具及び組立式の間仕切りユニットを提供する。
【解決手段】組立式の間仕切りに用いられ、開口径が異なる第1管体2a及び第2管体2bを組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材2を連結する連結器具3であって、連結本体と、連結本体に少なくとも1以上設けられ、第1管体2a及び第2管体2bのいずれも連結可能な連結孔部とを備えたことを特徴とする連結器具3。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式の間仕切りに用いられ、開口径が異なる第1管体及び第2管体を組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材を連結する連結器具であって、
連結本体と、
前記連結本体に少なくとも1以上設けられ、前記第1管体及び前記第2管体のいずれも連結可能な連結孔部とを備えたことを特徴とする連結器具。
【請求項2】
前記連結孔部は、略円筒形状の凹部及び前記凹部の略中央部に同心円状に配置された略円筒形状の凸部を備え、
前記第1管体は、その外側周面が前記凹部の内側周面と当接しながら前記凹部に嵌入し、
前記第2管体は、その内側周面が前記凸部の外側周面と当接しながら前記凸部に嵌入することを特徴とする請求項1記載の連結器具。
【請求項3】
前記凸部は、その外側周面の周方向に等間隔に4つ配置された突出部をさらに備え、
前記突出部は、前記凸部の径方向に突出するとともに、その側面が前記周方向に沿って延伸して弧状をなし、前記同心円状に配置されることを特徴とする請求項2記載の連結器具。
【請求項4】
組立式の間仕切りユニットであって、
開口径が異なる第1管体及び第2管体を組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材と、
少なくとも1以上の前記枠部材を連結する少なくとも1以上の連結器具とを備え、
前記連結器具が、連結本体と、前記連結本体に少なくとも1以上設けられ、前記第1管体及び前記第2管体のいずれも連結可能な連結孔部とを備えることを特徴とする組立式の間仕切りユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式の間仕切りに用いられる連結器具及び組立式の間仕切りユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
避難所やイベントスペース等において、内部空間を仕切るために組立式の間仕切りユニットが用いられている。これは、例えば内部空間を仕切る枠組みとなるパイプと、パイプ同士を連結する連結器具とを備え、枠組みとなるパイプに壁となるパネルやカーテン等を取り付けることにより空間を仕切るものであって、例えば特許文献1に記載されたものがある。
【0003】
特許文献1の間仕切り用ユニットは、角紙管からなる四角柱状の支柱と梁とを備えるものであり、この支柱と梁を連結する構成として以下の3つの構造を挙げている。第1ジョイント構造は、支柱Aに対応する第1部材と、梁に対応する第2部材と、第1部材と第2部材とを連結する連結部材である第3部材とを備え、第1部材に直交して挿入固定された第3部材の突出部に第2部材を嵌めこんで第1部材と第2部材とを連結する。第2ジョイント構造は、梁に対応する第4部材をさらに備え、第1部材に設けられた孔部に第4部材を挿入して第1部材に第4部材を連結する。第3ジョイント構造は、梁に対応する第5部材及び継手に対応する第6部材をさらに備え、第1部材に設けられた孔部に第6部材を挿入して第6部材の端部に第5部材を嵌めこんで第1部材に第5部材を連結する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、避難所やイベントスペース等における組立作業は、現場にいる人が初見で組み立てることが多く、特許文献1に記載されたように複数のジョイント構造が用いられている場合には部品点数が多く、どの部材を何処に嵌め入れていけば良いのか分からず、組立作業が煩雑になって時間がかかるという問題がある。特に避難所では、避難してきた人が組立作業に携わることが多く、肉体的にも精神的にも負担が多い中での作業となるため、避難者のストレスを増大させることにも繋がる。
【0006】
また、特許文献1に記載された角紙管からなる四角柱状の支柱と梁は長尺物であるため、避難所やイベントスペース等の現場に配送する場合に梱包に手間がかかるという問題や、現場についてからの置き場所にスペースが必要となるという問題もある。
【0007】
加えて、現在、新型コロナウイルス(COVID―19)やインフルエンザ等のウイルスの飛沫感染を防止するために例えば飲食店や美容院等の常設の店舗にも間仕切りユニットが使用されているが、比較的空間に余裕がない店舗において、置き場所にスペースが必要な間仕切りユニットは、使用者にとって非常に使い勝手の悪いものとなる。
【0008】
本発明は、上述した問題を鑑みて成されたものであって、容易に組立てられるとともに、置き場所を省スペース化することが可能な連結器具及び組立式の間仕切りユニットを提供することをその主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の連結器具は、組立式の間仕切りに用いられ、開口径が異なる第1管体及び第2管体を組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材を連結する連結器具であって、連結本体と、前記連結本体に少なくとも1以上設けられ、前記第1管体及び前記第2管体のいずれも連結可能な連結孔部とを備えたことを特徴とする。
【0010】
上述の構成により、枠部材を連結する連結器具に設けられた連結孔部が、第1管体及び第2管体のいずれも連結可能であるので、第1管体を連結するための連結器具及び第2管体を連結するための連結器具を別々に設ける必要がなく、部品点数を減らして作業者の組立作業や、組立場所まで輸送する際の梱包作業等を簡便にすることができる。また、組立作業時において、作業者は第1管体及び第2管体を区別することなく、直観的に第1管体及び第2管体を連結孔部に連結させることができるので、作業者の組立作業を容易にすることができる。そのため、避難所やイベントスペース等の現場や飲食店等の常設店舗において、組立作業に慣れない作業者が初見で組み立てる場合であっても、容易に組み立てることができる。
【0011】
本発明の連結器具の具体的な一態様としては、前記連結孔部は、略円筒形状の凹部及び前記凹部の略中央部に同心円状に配置された略円筒形状の凸部を備え、前記第1管体は、その外側周面が前記凹部の内側周面と当接しながら前記凹部に嵌入し、前記第2管体は、その内側周面が前記凸部の外側周面と当接しながら前記凸部に嵌入するものを挙げることができる。
【0012】
本発明の連結器具の具体的な一態様としては、前記凸部は、その外側周面の周方向に等間隔に4つ配置された突出部をさらに備え、前記突出部は、前記凸部の径方向に突出するとともに、その側面が前記周方向に沿って延伸して弧状をなし、前記同心円状に配置されるものを挙げることができる。
【0013】
本発明の組立式の間仕切りユニットは、開口径が異なる第1管体及び第2管体を組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材と、少なくとも1以上の前記枠部材を連結する少なくとも1以上の連結器具とを備え、前記連結器具が、連結本体と、前記連結本体に少なくとも1以上設けられ、前記第1管体及び前記第2管体のいずれも連結可能な連結孔部とを備えることを特徴とする。
【0014】
上述の構成により、間仕切りの支柱及び梁を、開口径が異なる第1管体及び第2管体を組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材で構成するので、輸送時や保管時は、第1管体の内部に第2管体を収容して枠部材の軸方向の長さを縮小させることができ、郵送時の梱包の手間や置き場所の省スペース化を図ることができる。
【0015】
そのため、ウイルスの飛沫感染を防止するために間仕切りユニットを例えば飲食店や美容院等の常設の店舗に使用する場合であっても、置き場所に困ることなく、使用者にとって使い勝手のよいものを提供することができる。
【0016】
また、開口径が異なる第1管体及び第2管体のいずれであっても1つの連結孔部に連結させることができるため、部品点数を減らすとともに、作業者の組立作業を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、初心者であっても簡便に組み立てることができ、置き場所を省スペース化することができる連結器具及び組立式の間仕切りユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態の組立式の間仕切りユニットを組み立てて複数配置した場合の概略図。
【
図2】本実施形態の組立式の間仕切りユニットの1ユニットを組み立てた概略図。
【
図3】本実施形態の第1連結本体を備える連結器具の概略図。
【
図4】本実施形態の第2連結本体を備える連結器具の概略図。
【
図5】本実施形態の第2連結本体に第1管体を嵌入した概略図。
【
図7】本実施形態の第2連結本体に第2管体を嵌入した概略図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の連結器具及び組立式の間仕切りユニットの一実施形態について、以下図面を用いながら詳細に説明する。
【0020】
本実施形態の組立式の間仕切りユニット1は、例えば避難所やイベントスペース等において一時的に空間を仕切る、あるいは、飲食店や美容院等の常設の店舗において飛沫感染を防止するために使用されるものであって、作業者が組み立てて使用するものである。
【0021】
この組立式の間仕切りユニット1は、
図1及び
図2に示すように、伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材2と、少なくとも1以上の枠部材2を連結する少なくとも1以上の連結器具3とを備える。
【0022】
枠部材2は、空間を仕切る際の支柱や梁となるものであって、開口径が異なる第1管体2a及び第2管体2bを組み合わせて構成されている。なお、本実施形態では特に記載されていないが、この枠部材2に板状のパネルやカーテン等を取り付けると、仕切り壁となって隣り合う空間を分けることができる。
【0023】
第1管体2aは、管状形状をなし、開口径が第2管体2bよりも大きくなるように構成されたものであって両端部が開口するとともに軸方向に延伸するものである。この第1管体2aを構成する材料としては、塩化ビニルや金属等を用いることもできるが、本実施形態では紙管が好ましい。紙管を用いることで第1管体2aの重さを軽く構成することができ、組み立てる際の作業者の負担を減らして、誰でも組み立てることができる。
【0024】
第2管体2bは、管状形状をなし、開口径が第1管体2aよりも小さくなるように構成されたものであって両端部が開口するとともに軸方向に延伸するものである。この第2管体2bも塩化ビニルや金属管等を用いることもできるが、第1管体2aと同様に紙管を用いて構成されることが好ましい。
【0025】
第2管体2bは組立作業時以外は、第1管体2aの内部に収容された状態で配置されており、組立作業時に第1管体2aからスライドさせて、第1管体2aから延伸するように配置する。これにより、枠部材2は伸縮自在に構成される。なお、
図1及び
図2に示すように、第1管体2aと第2管体2bとの間に継手4を設けて、使用時には、第2管体2bが第1管体2aの内部に収容されないように固定してもよい。なお、固定方法は上述の方法に限られず、例えばテープ等を使用して固定することもできる。
【0026】
連結器具3は、少なくとも1以上の枠部材2を連結するためのものであって、複数設けられたものであり、本実施形態においては、
図3に示す組立式の間仕切りユニット1を設置する設置面に当接して配置する第1連結器具3Aと、
図4に示す該設置面から離間して配置する第2連結器具3Bとを備える。
【0027】
第1連結器具3Aは、
図3に示すように、第1連結本体5aと、第1連結本体5aに少なくとも1以上設けられ、第1管体2a及び第2管体2bのいずれも連結可能に構成された連結孔部6とを備える。
【0028】
第1連結本体5aは、短尺な略円筒形状をなす部材を十字に組み合わせて構成したものであって、略円筒形状をなす部材の端面及び十字に交わる略中央の軸方向に直交する一方に連結孔部6が設けられたものである。そのため、第1連結本体5aには5つの連結孔部6が設けられる。また、連結孔部6が設けられた一方に対向する他方側には、略円筒形状をなす部材と同方向に延伸する略直方体形状の板状体を十字に接合した留め具7が設けられている。この留め具7は、上述した略円筒形状をなす部材に一体成型されたものである。これにより、第1連結本体5を設置面に配置すると、留め具7の一面と設置面とが面接触するので、間仕切りユニット1を安定して配置することができる。
【0029】
第2連結器具3Bは、
図4に示すように、第2連結本体5bと、第2連結本体5bに少なくとも1以上設けられ、第1管体2a及び第2管体2bのいずれも連結可能に構成された連結孔部6とを備える。
【0030】
第2連結本体5bは、短尺な略円筒形状をなす部材を十字に組み合わせて構成したものであって、略円筒形状をなす部材の端面及び十字に交わる略中央の軸方向に直交する両方に連結孔部6が設けられたものである。そのため、第2連結本体5bには6つの連結孔部6が設けられる。これにより、互いに直角をなす6方向において第1管体2a又は第2管体2bを連結させることが可能となるので、組立式の間仕切りユニット1の高さや横幅を自在に調整することができる。
【0031】
しかして連結孔部6は、枠部材2を構成する第1管体2a及び第2管体2bのいずれも連結可能なものであって、略円筒形状の凹部8及び凹部8の略中央部に同心円状に配置された略円筒形状の凸部9を備える。
【0032】
凹部8は、第1管体2aを連結するものであって、略円柱形状の凹みを有し、その開口径が第1管体2aの外径とほぼ同じかわずかに大きくなるように構成されたものである。また、開口端から開口底に向かうにつれてその開口径が小さくなるように構成されており、凹部8の開口底における開口径は第1管体2aの外径よりもわずかに小さくなる。
【0033】
凸部9は、第2管体2bを連結するものであって、略円筒形状をなし、凹部8の略中央部に同心円状に配置されるとともに、凸部の外側周面と凹部8の内側周面とが一定間隔を隔てて配置されている。凸部9の軸方向の長さは凹部8の開口底から開口端までの軸方向の長さと同等となるように構成されている。
【0034】
ここで、凸部9は
図5~
図8に示すように、その外側周面の周方向に等間隔に4つ配置された突出部10と、突出部10の間にそれぞれ形成された4つの溝部11とを備える。4つの突出部10は十字形状をなすように配置される。ここで、第1連結本体5a及び第2連結本体5bにおいて短尺な略円筒形状をなす部材の端面に設けられた連結孔部6では、4つの突出部10のうち、対向する一対が鉛直方向に配置され、他方の対向する一対が水平方向に配置される。
【0035】
突出部10は、凸部9の径方向に突出するとともにその側面が周方向に沿って延伸して円弧状をなすように構成されて、突出部10の軸方向の長さは、凹部8の開口底から開口端までの軸方向の長さと同等となるように構成される。また、互いに対向する突出部10の一方側端から他方側端までの幅は、第2管体2bの内径とほぼ同じかわずかに小さくなるように構成されている。また、突出部10は先端から基端に軸方向に向かうにつれて上記突出部10の一方側端から他方側端までの幅が大きくなり、突出部10の基端における上記突出部10の一方側端から他方側端までの幅は第2管体2bの内径よりもわずかに大きくなる。
【0036】
溝部11は、その側面が周方向に沿って延伸して円弧状をなすように構成されている。溝部11の軸方向の長さは、凹部8の開口底から開口端までの軸方向の長さと同等となるように構成される。溝部11の側面に設けられた円弧と、突出部10の側面に設けられた円弧とは、凹部8及び凸部9と同じ同心円状に配置され、溝部11の円弧が突出部10の円弧の内側に配置する。
【0037】
連結孔部6に第1管体2a及び第2管体2bを連結させる構成について以下説明する。
【0038】
まず、凹部8に第1管体2aを連結する場合には、作業者は
図5に示すように、凹部8と凸部9の間隙に第1管体2aを挿入して凹部8に第1管体2aを連結させる。このとき、
図6の断面図に示すように、第1管体2aの外側周面が凹部8の内側周面に当接しながら嵌入する。ここで、凹部8は開口端から開口底に向かうにつれてその開口径が小さくなるように構成されており、凹部8の開口底における開口径は第1管体2aの外径よりもわずかに小さくなるので、凹部8の開口底近傍において、第1管体2aの外側周面は凹部8の内側周面に圧接し、凹部8に第1管体2aが嵌入して固定される。なお、凹部8に第1管体2aが嵌入した状態で、凸部9は、第1管体2aの内側周面と一定の距離を隔てて配置することとなる。
【0039】
次に、凸部9に第2管体2bを連結する場合には、作業者は
図7に示すように、第2管体2bの内部に凸部9が収容されるように第2管体2bを挿入して凸部9に第2管体2bを連結させる。このとき、
図8の断面図に示すように、第2管体2bの内側周面が突出部10の外側周面と当接する。ここで、突出部10は先端から基端に軸方向に向かうにつれて突出部10の一方側端から他方側端までの幅が大きくなり、突出部10の基端における一方側端から他方側端までの幅は第2管体2bの内径よりもわずかに大きくなるように構成されているので、突出部10の基端近傍において、第2管体2bの内側周面が突出部10の外側周面に圧接して、凸部9に第2管体2bが嵌入して固定される。なお、凸部9に第2管体2bが嵌入した状態で、第2管体2bの外側周面は、凹部8の内側周面と一定距離を隔てて配置されることとなる。
【0040】
上述のように構成した組立式の間仕切りユニット1は、間仕切りの支柱及び梁を、開口径が異なる第1管体2a及び第2管体2bを組み合わせてなる伸縮可能な少なくとも1以上の枠部材2で構成するので、輸送時や保管時は、第1管体2aの内部に第2管体2bを収容して枠部材2の軸方向の長さを縮小させて、郵送時の梱包の手間や置き場所の省スペース化を図ることができる。そのため、ウイルスの飛沫感染を防止するために間仕切りユニット1を例えば飲食店や美容院等の常設の店舗に使用する場合であっても、置き場所に困ることなく、使用者にとって使い勝手のよいものを提供することができる。併せて、枠部材2の長さを調整することができるので、店舗の大きさに合わせた間仕切りユニット1を設置することができ、汎用性を高めることができる。
【0041】
また、枠部材2を連結する連結器具3に設けられた連結孔部6を、第1管体及び第2管体のいずれも連結可能に構成する。具体的には、第1管体2aを連結する場合は、第1管体2aを凹部8に嵌入させて、凹部8に第1管体2aを固定するとともに、第2管体2bを連結する場合は、第2管体2bを凸部9が内部に収容されるように嵌入させて、凸部9に第2管体2bを固定する。そのため、開口径が異なる第1管体2a及び第2管体2bのいずれであっても1つの連結孔部6に連結させることができるので部品点数を減らすことができる。併せて、作業者が第1管体2a及び第2管体2bの管径等を区別することなく、直観的に第1管体2a及び第2管体2bのいずれも連結孔部6に連結させることができるので、作業者の組立作業を容易にすることができる。
【0042】
さらに、連結孔部6が凸部9の外側周面の周方向に等間隔に4つ配置された突出部10を備え、突出部10の外側周面に第2管体2bの内側周面を当接させながら嵌入して凸部9に第2管体2bが固定されるので、突出部10に第2管体2bが引っ掛り、第2管体2bが凸部9から脱落することを防止できる。加えて、連結器具3の側方に配置する連結孔部6では、4つの突出部10のうち対向する一対が鉛直方向に配置され、他方の対向する一対が水平方向に配置されているので、梁にかかる鉛直方向及び水平方向の荷重を突出部10で支えることができ、間仕切りユニットをより強固なものとすることができる。
【0043】
本発明は上述の実施形態に限られたものではない。
【0044】
連結本体の構成は上述の実施形態に限られたものではなく、例えば短尺な円筒形状をなすように構成されその両端面に連結孔部が設けられたものや、四角柱形状に構成され、その各面に連結孔部が設けられたもの等、間仕切りユニットを設置する設置場所や設置方法に合わせて、適宜変更することができる。なお、本実施形態では、第1連結本体及び第2連結本体を用いていたが、連結本体は一つであってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0045】
また、連結孔部の構成も本実施形態に限られたものではなく、上述したように連結本体の構成に合わせて適宜必要となる箇所に設ければよい。
【0046】
枠部材は、第1管体、第2管体に加えて、第1管体及び第2管体とは開口径が異なる第3管体や第4状体等の複数の管体を備えてもよい。この場合、
図9に示すように、連結孔部は開口径の異なる凹部、あるいは開口幅が異なる凸部を複数設けて、軸方向に段階的に配置する。このとき、複数の凹部及び複数の凸部は全て同じ同心円状に配置する。そして、複数の凹部及び複数の凸部にそれぞれ管体が嵌入できるように対応させる。
【0047】
これにより、複数の管体で枠部材を構成するので、枠部材の伸長長さをより長くすることができるとともに、開口径が異なる複数の管状体であっても1つの連結孔部で連結させることができるので作業者の組立作業をより容易にすることができる。また、3以上の複数の管体で枠部材を構成した場合であっても、開口径を異ならせることで1つの管体の内部に他の管体を収容することができ、軸方向の長さを縮小させて、郵送時の梱包の手間や置き場所の省スペース化を図ることができる。
【0048】
突出部は上述の構成に限られたものではなく、設けられていなくても良いし、本実施形態のように4つに限られず複数個設けたものであってもよい。
【0049】
本発明は、その趣旨に反しない範囲で様々な変形が可能である。
【符号の説明】
【0050】
1・・・間仕切りユニット
2・・・枠部材
2a・・第1管体
2b・・第2管体
3・・・連結器具
5・・・連結本体
6・・・連結孔部