(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053800
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】不動産情報出力装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20120101AFI20220330BHJP
【FI】
G06Q50/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020160622
(22)【出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】520013098
【氏名又は名称】池田 朋弘
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(74)【代理人】
【識別番号】100220582
【弁理士】
【氏名又は名称】秋元 達也
(72)【発明者】
【氏名】池田 朋弘
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC27
(57)【要約】
【課題】不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供する。
【解決手段】不動産情報出力装置1は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける情報入力部10と、情報入力部10により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及び不動産に関するトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかを取得する情報取得部11と、情報取得部11により取得されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力する情報出力部12と、を備えている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける情報入力部と、
前記情報入力部により入力を受け付けられた前記関連情報に基づいて、前記不動産に関するステータス情報及び前記不動産に関するトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかを取得する情報取得部と、
前記情報取得部により取得された前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかを出力する情報出力部と、を備える、不動産情報出力装置。
【請求項2】
前記関連情報は、前記不動産に関係する人の情報である第1人的情報を含む、請求項1
に記載の不動産情報出力装置。
【請求項3】
前記第1人的情報は、前記不動産を既に利用している人である既存ユーザの既存ユーザ情報を含み、
前記情報取得部は、前記既存ユーザ情報に基づいて、前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかを取得する、請求項2に記載の不動産情報出力装置。
【請求項4】
前記情報出力部により出力される前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかは、前記不動産に関係する人の情報である第2人的情報を含む、請求項2又は3に記載の不動産情報出力装置。
【請求項5】
前記第2人的情報は、前記第1人的情報と関連する情報である、請求項4に記載の不動産情報出力装置。
【請求項6】
前記不動産に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する情報提供依頼部を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項7】
前記情報提供依頼部は、前記情報出力部により前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、前記情報提供リクエストを外部に送信する、請求項6に記載の不動産情報出力装置。
【請求項8】
前記情報入力部は、前記情報出力部により前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、前記不動産に関する新たな前記関連情報の入力を受け付ける、請求項1~7のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項9】
前記情報入力部により前記不動産に関する新たな前記関連情報の入力を受け付ける際に、前記利用ユーザに対する課金処理を実行する課金部を備える、請求項8に記載の不動産情報出力装置。
【請求項10】
前記課金部は、前記情報出力部により前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかが出力された後において、前記情報入力部により前記不動産に関する新たな前記関連情報の入力を受け付ける際に、前記利用ユーザに対する課金処理を実行する、請求項9に記載の不動産情報出力装置。
【請求項11】
前記情報取得部は、前記関連情報に前記利用ユーザに関する利用ユーザ入力情報が含まれる場合に、前記利用ユーザ入力情報に基づいて前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかを取得する、請求項1~10のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項12】
前記情報取得部は、前記関連情報に前記利用ユーザの過去の経験に関する情報が含まれる場合に、前記経験の内容に関連する事例に関する情報を前記予防情報として取得する、請求項11に記載の不動産情報出力装置。
【請求項13】
前記情報取得部は、前記関連情報に前記利用ユーザの希望に関する情報が含まれる場合に、前記希望の内容に応じた情報を前記予防情報として取得する、請求項11又は12に記載の不動産情報出力装置。
【請求項14】
前記情報取得部は、前記ステータス情報をスコアとして取得する、請求項1~13のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項15】
前記情報出力部は、前記ステータス情報をスコアとして出力する、請求項1~14のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項16】
前記情報取得部は、前記関連情報に基づいて、前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかに関する情報を検索する、請求項1~15のいずれか一項に記載の不動産情報出力装置。
【請求項17】
前記情報取得部は、検索した情報を編集して、前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかを生成する、請求項16に記載の不動産情報出力装置。
【請求項18】
前記情報取得部は、検索した過去の事例に関する情報を、前記ステータス情報及び前記予防情報の少なくともいずれかとして取得する、請求項16又は17に記載の不動産情報出力装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、不動産情報出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
不動産に関する情報を出力する装置が知られている。例えば特許文献1には、対象とする不動産の設備又は管理等に関する情報から当該不動産の現在価値を算出し、算出した現在価値を出力する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したような装置では、取り扱われる情報が不動産の設備又は管理等に関する情報に限定されている。一方で、実際に不動産を利用する利用ユーザにとっては、このような設備又は管理等に関する情報のみならず、例えば当該不動産を既に利用している既存ユーザに関する情報、或いは、既存ユーザとの間で発生し得るトラブルの予防のための情報も必要とされる場合がある。したがって、本技術分野においては、不動産を利用する際のトラブルに関係し得る情報を利用ユーザが事前に取得可能とすることが望まれている。
【0005】
そこで、本開示に係る不動産情報出力装置は、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける情報入力部(10)と、情報入力部(10)により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及び不動産に関するトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかを取得する情報取得部(11)と、情報取得部(11)により取得されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力する情報出力部(12)と、を備えている。
【0007】
この不動産情報出力装置(1)によれば、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及びトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかが取得され、出力される。したがって、利用ユーザは、利用する不動産に関するステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得することができる。よって、不動産情報出力装置(1)は、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供することができる。
【0008】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、関連情報は、不動産に関係する人の情報である第1人的情報を含んでいてもよい。これによれば、人的な事情に起因するトラブルに関係する情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0009】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、第1人的情報は、不動産を既に利用している人である既存ユーザの既存ユーザ情報を含み、情報取得部(11)は、既存ユーザ情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得してもよい。これによれば、既存ユーザの人的な事情に起因するトラブルに関係する情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0010】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報出力部(12)により出力されるステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかは、不動産に関係する人の情報である第2人的情報を含んでいてもよい。これによれば、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報として、人的な事情が考慮された情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0011】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、第2人的情報は、第1人的情報と関連する情報であってもよい。これによれば、上述した不動産情報出力装置(1)の作用及び効果を好適に奏することができる。
【0012】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)は、不動産に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する情報提供依頼部(13)を備えていてもよい。これによれば、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報として、外部から提供される情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0013】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報提供依頼部(13)は、情報出力部(12)によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、情報提供リクエストを外部に送信してもよい。これによれば、情報提供の依頼を外部に対して好適なタイミングで実行することが可能となる。
【0014】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報入力部(10)は、情報出力部(12)によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付けてもよい。これによれば、関連情報の入力が複数回にわたり実行可能となるため、例えば利用ユーザ等との間でのインタラクティブな処理を実現することが可能となる。
【0015】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)は、情報入力部(10)により不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行する課金部(14)を備えていてもよい。これによれば、利用ユーザに対して好適なタイミングで課金処理を実行することが可能となる。
【0016】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、課金部(14)は、情報出力部(12)によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後において、情報入力部(10)により不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行してもよい。これによれば、利用ユーザに対して好適なタイミングで課金処理を実行することが可能となる。
【0017】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、関連情報に利用ユーザに関する利用ユーザ入力情報が含まれる場合に、利用ユーザ入力情報に基づいてステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得してもよい。これによれば、利用ユーザに応じた情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0018】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、関連情報に利用ユーザの過去の経験に関する情報が含まれる場合に、経験の内容に関連する事例に関する情報を予防情報として取得してもよい。これによれば、過去の経験に対する具体的な予防情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0019】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、関連情報に利用ユーザの希望に関する情報が含まれる場合に、希望の内容に応じた情報を予防情報として取得してもよい。これによれば、希望に合致した有益な予防情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0020】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、ステータス情報をスコアとして取得してもよい。これによれば、認識しやすい態様でステータス情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0021】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報出力部(12)は、ステータス情報をスコアとして出力してもよい。これによれば、認識しやすい態様でステータス情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0022】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、関連情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報を検索してもよい。これによれば、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。
【0023】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、検索した情報を編集して、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを生成してもよい。これによれば、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索し、検索した情報を編集して利用ユーザのニーズに合致した内容の情報を新たに生成することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。
【0024】
本開示の一態様に係る不動産情報出力装置(1)では、情報取得部(11)は、検索した過去の事例に関する情報を、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかとして取得してもよい。これによれば、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。
【0025】
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本開示の一例として示したものであって、本開示を実施形態の態様に限定するものではない。
【発明の効果】
【0026】
このように、本開示に係る不動産情報出力装置は、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る不動産情報出力装置を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、ステータス情報及び予防情報の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、不動産情報出力処理を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、不動産情報出力処理における情報再取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して例示的な実施形態について説明する。なお、各図における同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0029】
[不動産情報出力装置]
図1は、本実施形態に係る不動産情報出力装置1を示すブロック図である。
図2は、関連情報の一例を示す図である。
図3は、ステータス情報及び予防情報の一例を示す図である。
図1~
図3に示されるように、不動産情報出力装置1は、利用ユーザにより利用される不動産に関して、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供する装置である。特に、不動産情報出力装置1は、不動産の利用前に、将来発生し得る人的な事情に起因するトラブル(例えば、人と人とのコミュニケーション上のトラブル)に関する情報を利用ユーザに提供する。
【0030】
ここで、「不動産」とは、例えば土地又は土地に定着している定着物である。定着物には、建物等が含まれる。「利用ユーザ」とは、不動産を利用することを意図しているユーザ(人)である。「利用する」とは、例えば、不動産を購入すること、不動産を有償又は無償で借用すること、居住すること、又はイベント等のために一時的に使用することを含む行為であってもよい。「利用ユーザにより利用される」とは、利用することが決定している場合を含んでいてもよく、利用することが決定しておらず検討のみされている場合を含んでいてもよい。
【0031】
また、「トラブル」とは、不動産を既に利用している既存ユーザとの間で顕在的に又は潜在的に発生する好ましくない問題を意味する。「既存ユーザ」とは、当該不動産を既に利用しているユーザ(人)である。「不動産を既に利用している」とは、当該不動産そのものを既に利用していることに加えて、当該不動産と密接に関連する別の不動産を既に利用していることを含んでいてもよい。「当該不動産と密接に関連する別の不動産」とは、例えば対象としている不動産(当該不動産)と隣接又は近接している不動産であってもよい。例えば、当該不動産と密接に関連する別の不動産とは、対象としている不動産がマンションの部屋である場合には、当該部屋に隣接する部屋、当該部屋の上階の部屋、当該部屋の下階の部屋、又は当該マンションの近隣の戸建て住宅であってもよい。
【0032】
不動産情報出力装置1は、移動体通信網又はインターネット等のネットワークNを介して利用ユーザ端末2、外部端末3、外部センサ4、課金サーバ5、及び検索サーバ6等の外部機器と通信可能なサーバ(コンピュータ)として構成されている。不動産情報出力装置1は、物理的な構成として制御演算装置、記憶装置、入出力装置を備えている。制御演算装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のコントローラにより構成されており、演算処理を実行するとともに記憶装置及び入出力装置の制御を行う。記憶装置は、例えば主記憶装置及び補助記憶装置を有している。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)により構成されている。また、補助記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)により構成されている。入出力装置は、例えば外部からデータを入力されて記憶装置に送信する入力装置、及び、例えば制御演算部により演算されて記憶装置に記憶された演算結果を外部に出力する出力装置を有している。
【0033】
不動産情報出力装置1は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれたプログラムをCPUにより実行することにより、所定の処理を実行する。なお、不動産情報出力装置1は、コンピュータとして構成されていればよく、上述した構成とは異なる構成を備えていてもよい。
【0034】
利用ユーザ端末2は、利用ユーザによって使用される端末である。利用ユーザ端末2は、ネットワークNを介して外部機器との間で通信可能な機器であればよく、例えばスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等であってもよい。利用ユーザ端末2は、ネットワークNを介して、不動産情報出力装置1との間で各種情報を送受信する。
【0035】
外部端末3は、利用ユーザ以外の第三者によって使用される端末である。外部端末3は、ネットワークNを介して外部機器との間で通信可能な機器であればよく、例えばスマートフォン、タブレット、ノートパソコン、デスクトップパソコン等であってもよい。外部端末3は、ネットワークNを介して、不動産情報出力装置1との間で各種情報を送受信する。
【0036】
外部センサ4は、対象とする不動産に関する情報を取得するセンサである。外部センサ4は、例えば対象とする不動産の近傍に設置され、当該不動産の状況をリアルタイムで検出する。例えば、外部センサ4は、カメラとして構成され、対象とする不動産又は当該不動産の周辺を撮像してもよい。また、外部センサ4は、マイクとして構成され、対象とする不動産の周辺の音声を集音してもよい。また、外部センサ4は、赤外線等を用いた物体検出用のセンサとして構成され、対象とする不動産の周辺の物体を検出してもよい。なお、外部センサ4は、対象とする不動産の状況をリアルタイムで検出しなくてもよく、所定の時間間隔を空けて対象とする不動産の状況を検出してもよい。外部センサ4は、不動産情報出力装置1からの指令を受けて、対象とする不動産の状況を検出してもよい。外部センサ4は、検出した不動産の状況についての情報を、ネットワークNを介して不動産情報出力装置1に送信する。
【0037】
課金サーバ5は、ネットワークNを介して不動産情報出力装置1等の外部機器と通信可能なサーバ(コンピュータ)として構成されている。課金サーバ5は、不動産情報出力装置1との間で課金処理に関する情報を授受することにより、不動産情報出力装置1と協働して利用ユーザに対する課金処理を実行する。「課金処理」とは、不動産情報出力装置1により、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報の提供を受けようとする利用ユーザに対して実行される課金の手続きである。課金処理は、例えばクレジットカード等によって実行されてもよい。課金処理は、利用ユーザが利用ユーザ端末2を操作することによって、ネットワークN及び不動産情報出力装置1を介して実行されてもよく、利用ユーザを特定して別途金銭等が支払われる(銀行振込等)ことで実行されてもよい。
【0038】
検索サーバ6は、ネットワークNを介してアクセスすることができるWebページの検索を行い、当該Webページへのアクセスを行う。この際、検索サーバ6は、検索用の文字列(検索キーワード)である検索文字列を不動産情報出力装置1から送信され、送信された検索文字列に基づいてWebページの検索が行われる。検索文字列は、複数の文字列を含んでいてもよい。
【0039】
不動産情報出力装置1のコントローラは、機能的には、情報入力部10、情報取得部11、情報出力部12、情報提供依頼部13、及び課金部14を備えている。
【0040】
情報入力部10は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける。また、情報入力部10は、後述するように情報出力部12によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、不動産(情報出力部12により出力された情報に係る不動産)に関する新たな関連情報の入力を受け付ける。つまり、情報入力部10は、同一の不動産に関する関連情報を複数回にわたり受け付け得る。情報入力部10は、例えば、利用ユーザ端末2からネットワークNを介して関連情報を受信することで、関連情報の入力を受け付ける。情報入力部10は、利用ユーザ端末2から送信されるフリーワードにより関連情報の入力を受け付けてもよい。あるいは、情報入力部10は、利用ユーザ端末2のディスプレイ等に表示されるプルダウン、チェックボックス、ラジオボタン等での選択により関連情報の入力を受け付けてもよい。
【0041】
「関連情報」とは、利用ユーザにより利用される不動産に関する情報である(
図2)。関連情報は、第1人的情報、設備情報、利用ユーザ入力情報、第三者入力情報、及びセンサ情報の少なくともいずれかを含んでいてもよい。
【0042】
「第1人的情報」は、当該不動産に関係する人(利用ユーザ又は既存ユーザ)の人的な情報である(以下、利用ユーザの情報を「利用ユーザ情報」といい、既存ユーザの情報を「既存ユーザ情報」という。)。第1人的情報には、利用ユーザの氏名、属性(性別、年齢、職業、家族構成、性格等)が含まれていてもよい。また、第1人的情報には、既存ユーザの氏名、属性(性別、年齢、職業、家族構成、性格等)が含まれていてもよい。
図2に示される関連情報においては、第1人的情報の利用ユーザ情報として、利用ユーザの氏名(「ご依頼者」の項目)、及び、家族構成(「世帯構成」の項目)が含まれている。
【0043】
「設備情報」は、不動産自体、不動産の設備、又は当該不動産の付帯設備の情報である。不動産自体の情報には、不動産の所在地、名称等が含まれていてもよい。不動産の設備には、不動産である建物の構造が含まれていてもよい。付帯設備には、不動産の周辺に設けられた設備(駐車場、ゴミ捨て場、近隣の建物等)が含まれていてもよい。
図2に示される関連情報においては、設備情報として、不動産の所在地(「住所」の項目)、及び、名称(「物件名」「号室」の項目)が含まれている。
【0044】
「利用ユーザ入力情報」は、利用ユーザにより利用ユーザ端末2を介して入力された情報である。具体的には、利用ユーザ入力情報は、対象とする不動産を利用ユーザが自ら下見して得た情報を、利用ユーザ自身が利用ユーザ端末2を介して入力した情報であってもよい。利用ユーザ入力情報には、利用ユーザの過去の経験に関する情報が含まれていてもよく、利用ユーザの希望に関する情報が含まれていてもよい。また、利用ユーザ入力情報には、不動産全般に関する一般的な情報(事実又は一般論等の情報)が含まれていてもよい。
図2に示される関連情報においては、利用ユーザ入力情報として、利用ユーザの希望(「調査依頼要件」の項目)が含まれている。
【0045】
「第三者入力情報」は、第三者により外部端末3からネットワークNを介して入力された情報である。第三者入力情報には、例えば利用ユーザにより調査を依頼された探偵等によって入力された情報が含まれていてもよく、既存ユーザによって入力された情報が含まれていてもよい。
【0046】
「センサ情報」は、外部センサ4により自動又手動で収集され、外部センサ4からネットワークNを介して入力された不動産に関する情報である。センサ情報は、外部センサ4がカメラである場合には、当該カメラによって撮像された動画又は静止画であってもよい。また、センサ情報は、外部センサ4がマイクである場合には、当該マイクによって集音された音声であってもよい。また、センサ情報は、外部センサ4が赤外線等を用いた物体検出用のセンサ等である場合には、当該センサによって検出された物体の情報であってもよい。
【0047】
なお、関連情報は、上述した第1人的情報、設備情報、利用ユーザ入力情報、第三者入力情報、及びセンサ情報以外の情報を含んでいてもよい。例えば、
図2に示される関連情報においては、対象とする不動産であるマンションの部屋に隣接する部屋のうち、特に重点的に情報を収集すべき部屋(「重点調査」の項目)が含まれている。
【0048】
情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を取得する。「不動産を利用する際のトラブルに関係する情報」とは、利用ユーザが特定の不動産を利用する際に発生し得るトラブルの内容、傾向、予防法等に関する情報である。不動産を利用する際のトラブルに関係する情報には、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが含まれてもよい(
図3)。
【0049】
「ステータス情報」とは、不動産に関して、当該不動産に関する関連情報に基づいて発生し得るものと推定されるトラブルの情報(トラブルの内容又は傾向)である。また、「予防情報」とは、不動産に関して、ステータス情報に係るトラブルの予防のための情報(トラブルの予防法)である。なお、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかは、不動産に関係する人(利用ユーザ又は既存ユーザ)の人的な情報である第2人的情報を含んでいてもよい(詳しくは後述)。
【0050】
具体例として、例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションの部屋にベランダがない」との設備情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合、情報取得部11は、ステータス情報として「部屋の明かりが見えやすく室外から住人の在不在が容易に確認されてしまう」といった情報を取得してもよい。また、例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションの一室にベランダがある」との設備情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合、情報取得部11は、ステータス情報として「部屋の明かりが見えにくく室外から住人の在不在が確認されにくい」といった情報を取得してもよい。
【0051】
あるいは、例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションにおいて、エレベータの位置がエントランスから近い」との設備情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合、情報取得部11は、ステータス情報として「同じマンションの住人との接触頻度が低い」といった情報を取得してもよい。また、例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションにおいて、エレベータの位置がエントランスから遠い」との設備情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合、情報取得部11は、ステータス情報として「同じマンションの住人との接触頻度が高い」といった情報を取得してもよい。
【0052】
また、情報取得部11は、以下の具体例に示されるように、関連情報に利用ユーザの過去の経験に関する情報が含まれる場合に、当該経験の内容に関連する事例に関する情報をステータス情報又は予防情報として取得してもよい。
【0053】
例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションの部屋の隣の部屋には、子供2人を含む4人家族が居住している」との第1人的情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合において、利用ユーザの過去の経験として「子供が2人以上いると子供どうしの喧嘩が起こりやすい」といった情報が関連情報に含まれているとき、情報取得部11は、ステータス情報として「対象とする部屋の隣の部屋では子供どうしの喧嘩による騒音が起こりやすい」といった情報を取得してもよく、予防情報として「子供が2人以上居住している部屋の隣の部屋への入居は避ける」といった情報を取得してもよい。換言すると、情報取得部11は、既存ユーザ情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得してもよい。
【0054】
あるいは、例えば関連情報として「対象とする不動産の近隣の住居では、屋外にアウトドア用品が置かれている」との利用ユーザ入力情報又は第三者入力情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合において、利用ユーザの過去の経験として「アウトドア用品を保有している人はアウトドアのために外出していることが多い」といった情報が関連情報に含まれているとき、情報取得部11は、ステータス情報として「当該住居の住人は、アウトドアのために外出していることが多い」といった情報を取得してもよい。
【0055】
あるいは、例えば関連情報として「対象とする不動産であるマンションには、鍵付きのゴミ置き場が設置されている」との設備情報の入力が情報入力部10により受け付けられた場合において、利用ユーザの過去の経験として「鍵付きのゴミ置き場は部外者又はカラス等の動物によって荒らされることが少ない」といった情報が関連情報に含まれているとき、情報取得部11は、ステータス情報として「ゴミ置き場のゴミが荒らされる可能性が低い」といった情報を取得してもよい。
【0056】
また、情報取得部11は、以下の具体例に示されるように、関連情報に利用ユーザの希望に関する情報が含まれる場合に、希望の内容に応じた情報を予防情報として取得してもよい。
【0057】
例えば関連情報に「近隣の住人から話しかけられたくない」との情報が利用ユーザの希望に関する情報として含まれている場合には、情報取得部11は、予防情報として「話好きな住人が隣の部屋に居住しているため、303号室への入居は避ける」といった情報を取得してもよい。
【0058】
情報取得部11は、関連情報に基づいてステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得するに際し、不動産情報出力装置1の内部の記憶装置又は自社サーバ(例えば不動産情報出力装置1とは別個に構築された自社サーバ)に記憶されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得してもよく、不動産情報出力装置1とネットワークNを介して接続された外部からステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得してもよい。情報取得部11は、関連情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報をネットワークNを介して検索してもよい。具体的には、情報取得部11は、ネットワークNを介して検索サーバ6にアクセスし、検索サーバ6からアクセスしたWebページから、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報を検索(取得)してもよい。あるいは、情報取得部11は、関連情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報をネットワークNを介さずに検索してもよい(つまり、情報取得部11は、ネットワークNを介さずにアクセス可能な自社サーバ等を対象として検索してもよい。)。なお、情報取得部11は、検索したステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報を予め記憶(ストック)し、記憶している情報を必要に応じて取得してもよい。
【0059】
このとき、情報取得部11は、ネットワークNを介して検索した情報を編集して、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを生成してもよい。つまり、情報取得部11は、Webページから取得した情報をまとめたり、一部を抜粋したり、内容を要約したり、表現を変更したりすることによって、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを生成してもよい。また、情報取得部11は、ネットワークNを介して検索した過去の事例に関する情報を、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかとして取得してもよい。
【0060】
情報取得部11によって取得されるステータス情報及び予防情報の態様(表現方法の態様)は、特に限定されない。例えば、情報取得部11は、ステータス情報及び予防情報を文章として取得してもよく、スコアとして取得してもよく、図柄として取得してもよい。例えば、
図3に示されるステータス情報においては、対象とする不動産(購入検討物件)の外観のステータス情報(「1:外観」の項目)、共用部のステータス情報(「2:共用部」の項目)、既存ユーザのステータス情報(「3:隣人」の項目)、及び既存ユーザとの関係性の良し悪しの見込み(「4:良好化」の項目)、並びに、対象とする不動産の総合的な評価(「総合評価」の項目の上部)がA,B,C等のスコアで示されている(すなわち、ステータス情報がスコア化されている。)。また、対象とする不動産の総合的な評価についてのコメント(「総合評価」の項目の下部)が文章で示されている(すなわち、ステータス情報が文章化されている。)。さらに、
図3に示される予防情報においては、既存ユーザとの関係構築のアドバイス(「推奨アクション」の項目)が文章で示されている(すなわち、予防情報が文章化されている。)。
【0061】
情報出力部12は、情報取得部11により取得されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力する。例えば、情報出力部12は、情報取得部11により取得された情報を利用ユーザ端末2に出力する。情報出力部12により利用ユーザ端末2に出力された情報は、例えば利用ユーザ端末2のディスプレイに表示されてもよい。
【0062】
上述したように、情報出力部12により出力されるステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかは、不動産に関係する人(利用ユーザ又は既存ユーザ)の人的な情報である第2人的情報を含んでいてもよい。「第2人的情報」は、利用ユーザ情報又は既存ユーザ情報を含む情報である。第2人的情報には、利用ユーザの氏名、属性(性別、年齢、職業、家族構成、性格等)が含まれていてもよい。また、第2人的情報には、既存ユーザの氏名、属性(性別、年齢、職業、家族構成、性格等)が含まれていてもよい。第2人的情報は、第1人的情報と関連する情報であってもよく、実質的に同様の内容を示す情報であってもよい。
【0063】
情報提供依頼部13は、不動産に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する。また、情報提供依頼部13は、情報出力部12によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、不動産(情報出力部12により出力された情報に係る不動産)に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する。具体的には、情報提供依頼部13は、情報提供リクエストをネットワークNを介して外部端末3に送信する。ここで、外部端末3は、例えば探偵によって使用される端末であってもよく、既存ユーザによって使用される端末であってもよく、不特定の第三者によって使用される端末であってもよい。
【0064】
課金部14は、情報出力部12によりステータス及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後において、情報入力部10により不動産(情報出力部12により出力された情報に係る不動産)に関する新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行する。課金部14は、課金処理を実行するに際し、ネットワークNを介して課金サーバ5との間で課金処理に関する情報を授受することにより、課金サーバ5と協働して利用ユーザに対する課金処理を実行する。
【0065】
このように、課金部14は、最初に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には利用ユーザに対する課金処理を実行せず(つまり、不動産情報出力装置1は、当該不動産情報出力装置1の機能を無償で利用ユーザに提供し)、二回目以降に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には利用ユーザに対する課金処理を実行する(つまり、不動産情報出力装置1は、当該不動産情報出力装置1の機能を有償で利用ユーザに提供する。)。
【0066】
[不動産情報出力処理]
不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理について説明する。
図4は、不動産情報出力処理を示すフローチャートである。
図4に示される不動産情報出力処理は、例えば利用ユーザ端末2が不動産情報出力装置1にアクセスして処理を実行することによって開始される。
【0067】
図4のステップS10において、不動産情報出力装置1の情報入力部10は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける。情報入力部10は、例えば、利用ユーザ端末2からネットワークNを介して関連情報を受信することで、関連情報の入力を受け付ける。このとき、情報入力部10は、利用ユーザが利用ユーザ端末2からネットワークNを介して送信した関連情報の入力を受け付けてもよく、第三者が外部端末3からネットワークNを介して送信した関連情報の入力を受け付けてもよく、外部センサ4により自動又手動で収集され、外部センサ4がネットワークNを介して送信した関連情報の入力を受け付けてもよい。その後、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理は、ステップS12に移行する。
【0068】
ステップS12において、不動産情報出力装置1の情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を取得する。より詳細には、情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及び当該不動産に関するトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかを取得する。その後、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理は、ステップS14に移行する。
【0069】
ステップS14において、不動産情報出力装置1の情報出力部12は、情報取得部11により取得されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力する。例えば、情報出力部12は、情報取得部11により取得された情報を利用ユーザ端末2に出力する。情報出力部12により利用ユーザ端末2に出力された情報は、例えば利用ユーザ端末2のディスプレイに表示されてもよい。その後、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理は、ステップS16に移行する。
【0070】
ステップS16において、不動産情報出力装置1の情報入力部10は、不動産(ステップS14において情報出力部12により出力された情報に係る不動産)に関する新たな関連情報の入力を受け付ける。そして、不動産情報出力装置1の情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた新たな関連情報に基づいて、不動産を利用する際のトラブルに関係する新たな情報を取得する。より詳細には、情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた新たな関連情報に基づいて、不動産に関する新たなステータス情報及び当該不動産に関するトラブルの予防のための新たな予防情報の少なくともいずれかを取得する。このとき、情報取得部11は、後述するように、例えば利用ユーザに対する課金処理が実行された場合に、探偵等の第三者に情報提供を依頼し、当該第三者から不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を取得してもよい。その後、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理は、ステップS18に移行する。
【0071】
ステップS18において、不動産情報出力装置1の情報出力部12は、情報取得部11により取得された新たなステータス情報及び新たな予防情報の少なくともいずれかを出力する。例えば、情報出力部12は、情報取得部11により取得された新たな情報を利用ユーザ端末2に出力する。情報出力部12により利用ユーザ端末2に出力された新たな情報は、例えば利用ユーザ端末2のディスプレイに表示されてもよい。以上により、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理が終了する。
【0072】
[情報再取得処理]
不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理における情報再取得処理のサブルーチンについて説明する。情報再取得処理のサブルーチンは、上述した不動産情報出力処理のステップS16に対応している。
図5は、不動産情報出力処理における情報再取得処理のサブルーチンを示すフローチャートである。
図5に示されるフローチャートは、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理のステップS16に移行したことを契機として開始されてもよい。
【0073】
図5のステップS20において、不動産情報出力装置1の課金部14は、利用ユーザに対する課金処理を実行する。課金部14は、課金処理を実行するに際し、ネットワークNを介して課金サーバ5との間で課金処理に関する情報を授受することにより、課金サーバ5と協働して利用ユーザに対する課金処理を実行する。課金部14により利用ユーザに対する課金処理が実行されたことを契機として、不動産情報出力装置1は、利用ユーザに対して不動産に関する新たな関連情報を出力するための準備を開始することとなる。その後、不動産情報出力装置1により実行される情報再取得処理は、ステップS22に移行する。
【0074】
ステップS22において、不動産情報出力装置1の情報提供依頼部13は、不動産に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する。具体的には、情報提供依頼部13は、情報提供リクエストをネットワークNを介して外部端末3に送信する。外部端末3は、例えば探偵によって使用される端末であってもよく、既存ユーザによって使用される端末であってもよく、不特定の第三者によって使用される端末であってもよい。ここでは、外部端末3は、予め契約をしている探偵によって使用される端末であるものとする。情報提供依頼部13は、対象とする不動産に関する情報の収集及び提供を依頼する旨の情報提供リクエストを外部端末3に送信する。なお、情報提供リクエストにおいては、情報の収集及び提供に対する手数料(調査費用)が予め設定されていてもよい。その後、不動産情報出力装置1により実行される情報再取得処理は、ステップS24に移行する。
【0075】
ステップS24において、不動産情報出力装置1は、情報入力部10により、不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける。ここでは、関連情報は、探偵による調査結果を含む情報であってもよい。そして、不動産情報出力装置1は、情報取得部11により、情報入力部10により入力を受け付けられた新たな関連情報に基づいて、不動産を利用する際のトラブルに関係する新たな情報を取得する。より詳細には、情報取得部11は、情報入力部10により入力を受け付けられた新たな関連情報に基づいて、不動産に関する新たなステータス情報及び当該不動産に関するトラブルの予防のための新たな予防情報の少なくともいずれかを取得する。以上により不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理における情報再取得処理のサブルーチンが終了する。その後、不動産情報出力装置1により実行される不動産情報出力処理は、
図4に示されるフローチャートのステップS18に移行する。
【0076】
[作用及び効果]
以上説明したように、不動産情報出力装置1は、不動産の利用前に、将来発生し得る人的なトラブルに関する情報を利用ユーザに提供する。具体的に、不動産情報出力装置1は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報として、不動産自体の情報又は当該不動産に関係する人の情報等の入力を利用ユーザ端末2等から受け付ける。不動産情報出力装置1は、入力された関連情報に応じて、不動産情報出力装置1が記憶している情報、又は、ネットワークNを介して取得し得る情報を取得し、利用ユーザに提供する。不動産情報出力装置1が利用ユーザに提供する情報は、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報であり、より詳細には、対象とする不動産を利用した場合に発生し得るトラブルの内容、傾向、予防法等に関する情報である。特に、不動産情報出力装置1は、対象とする不動産に関係する人(利用ユーザ又は既存ユーザ)に関する人的なトラブルを予測し、予測されたトラブルの内容、傾向、予防法等に関する情報を利用ユーザ端末2に出力する。
【0077】
不動産情報出力装置1は、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報の入力を受け付ける情報入力部10と、情報入力部10により入力を受け付けられた関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及び不動産に関するトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかを取得する情報取得部11と、情報取得部11により取得されたステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力する情報出力部12と、を備えている。
【0078】
不動産情報出力装置1によれば、利用ユーザにより利用される不動産に関する関連情報に基づいて、不動産に関するステータス情報及びトラブルの予防のための予防情報の少なくともいずれかが取得され、出力される。したがって、利用ユーザは、利用する不動産に関するステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得することができる。よって、不動産情報出力装置1は、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を利用ユーザに提供することができる。
【0079】
不動産情報出力装置1では、関連情報は、不動産に関係する人の情報である第1人的情報を含んでいる。これにより、人的な事情に起因するトラブルに関係する情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0080】
不動産情報出力装置1では、第1人的情報は、不動産を既に利用している人である既存ユーザの既存ユーザ情報を含み、情報取得部11は、既存ユーザ情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得する。これにより、既存ユーザの人的な事情に起因するトラブルに関係する情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0081】
不動産情報出力装置1では、情報出力部12により出力されるステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかは、不動産に関係する人の情報である第2人的情報を含んでいる。これにより、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報として、人的な事情が考慮された情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0082】
不動産情報出力装置1では、第2人的情報は、第1人的情報と関連する情報である。これにより、上述した不動産情報出力装置1の作用及び効果を好適に奏することができる。
【0083】
不動産情報出力装置1は、不動産に関する情報提供を依頼する情報提供リクエストを外部に送信する情報提供依頼部13を備えている。これにより、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報として、外部から提供される情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0084】
不動産情報出力装置1では、情報提供依頼部13は、情報出力部12によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、情報提供リクエストを外部に送信する。これにより、情報提供の依頼を外部に対して好適なタイミングで実行することが可能となる。
【0085】
不動産情報出力装置1では、情報入力部10は、情報出力部12によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後に、不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける。これにより、関連情報の入力が複数回にわたり実行可能となるため、例えば利用ユーザ等との間でのインタラクティブな処理を実現することが可能となる。
【0086】
不動産情報出力装置1は、情報入力部10により不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行する課金部14を備えている。これにより、利用ユーザに対して好適なタイミングで課金処理を実行することが可能となる。
【0087】
不動産情報出力装置1では、課金部14は、情報出力部12によりステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかが出力された後において、情報入力部10により不動産に関する新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行する。これにより、利用ユーザに対して好適なタイミングで課金処理を実行することが可能となる。
【0088】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、関連情報に利用ユーザに関する利用ユーザ入力情報が含まれる場合に、利用ユーザ入力情報に基づいてステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを取得する。これにより、利用ユーザに応じた情報を当該利用ユーザに提供することが可能となる。
【0089】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、関連情報に利用ユーザの過去の経験に関する情報が含まれる場合に、経験の内容に関連する事例に関する情報を予防情報として取得する。これにより、過去の経験に対する具体的な予防情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0090】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、関連情報に利用ユーザの希望に関する情報が含まれる場合に、希望の内容に応じた情報を予防情報として取得する。これにより、希望に合致した有益な予防情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0091】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、ステータス情報をスコアとして取得する。これにより、認識しやすい態様でステータス情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0092】
不動産情報出力装置1では、情報出力部12は、ステータス情報をスコアとして出力する。これにより、認識しやすい態様でステータス情報を利用ユーザに提供することが可能となる。
【0093】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、関連情報に基づいて、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報を検索する。これにより、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。特に、例えば情報取得部11がステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかに関する情報をネットワークNを介して検索する場合、不動産を利用する際のトラブルに関する情報をネットワークNを介して膨大な量の情報から検索することが可能となる。
【0094】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、検索した情報を編集して、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを生成する。これにより、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索し、検索した情報を編集して利用ユーザのニーズに合致した内容の情報を新たに生成することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。特に、例えば情報取得部11がネットワークNを介して検索した情報を編集してステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを生成する場合、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報をネットワークNを介して膨大な量の情報から検索し、検索した情報を編集して利用ユーザのニーズに合致した内容の情報を新たに生成することが可能となる。
【0095】
不動産情報出力装置1では、情報取得部11は、検索した過去の事例に関する情報を、ステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかとして取得する。これにより、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報を検索することができるため、より有益な情報を利用ユーザに提供することができる。特に、例えば情報取得部11がネットワークNを介して検索した過去の事例に関する情報をステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかとして取得する場合、不動産を利用する際のトラブルに関係する情報をネットワークNを介して膨大な量の過去の具体的な情報から検索することが可能となる。
【0096】
[変形形態]
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて変更又は改良が施された様々な形態により実施可能である。
【0097】
例えば、上述した実施形態においては、不動産情報出力装置1は、最初に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には当該不動産情報出力装置1の機能を無償で利用ユーザに提供し、二回目以降に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には当該不動産情報出力装置1の機能を有償で利用ユーザに提供している。しかし、不動産情報出力装置1は、最初に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際、及び、二回目以降に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際のいずれにおいても、当該不動産情報出力装置1の機能を無償で利用ユーザに提供してもよい。また、不動産情報出力装置1において、課金部14は、情報入力部10により不動産に関する最初の又は新たな関連情報の入力を受け付ける際に、利用ユーザに対する課金処理を実行してもよい。つまり、不動産情報出力装置1は、最初に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際、及び、二回目以降に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際のいずれにおいても、当該不動産情報出力装置1の機能を有償で利用ユーザに提供してもよい。あるいは、不動産情報出力装置1は、最初に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には当該不動産情報出力装置1の機能を有償で利用ユーザに提供し、二回目以降に情報入力部10により関連情報の入力を受け付ける際には当該不動産情報出力装置1の機能を無償で利用ユーザに供してもよい。これによれば、利用ユーザに対して好適なタイミングで課金処理を実行することが可能となる。
【0098】
また、上述した実施形態においては、不動産情報出力装置1は、不動産情報出力処理において情報再取得処理のサブルーチンを実行している。しかし、不動産情報出力装置1は、不動産情報出力処理において情報再取得処理のサブルーチンを実行しなくてもよい。この場合、不動産情報出力装置1による不動産情報出力処理は、
図4のステップS16及びステップS18を実行しなくてもよい。つまり、この場合、不動産情報出力装置1による不動産情報出力処理は、
図4のステップS14において不動産情報出力装置1の情報出力部12がステータス情報及び予防情報の少なくともいずれかを出力した段階で終了してもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 不動産情報出力装置
10 情報入力部
11 情報取得部
12 情報出力部
13 情報提供依頼部
14 課金部
N ネットワーク