(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022053866
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】防球ネット用補助具
(51)【国際特許分類】
A63B 71/02 20060101AFI20220330BHJP
【FI】
A63B71/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020160734
(22)【出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】500291016
【氏名又は名称】株式会社エムブイピー
(74)【代理人】
【識別番号】110002996
【氏名又は名称】特許業務法人宮田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川合 大輔
(57)【要約】
【課題】屋外においてもスムーズに移動が出来て、且つ、移動の労力の軽減ができる防球ネットの補助具を提供することを目的とする。
【解決手段】防球ネットの脚部が挿入される円筒体の両側の外周面に弾性体の車輪を装着してあることを特徴とする。円筒体の周面には内部に入り込む砂、土、小石等の排出用孔を開けても良い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防球ネットの脚部が差し入れられる円筒体と、その円筒体の両側の外周面に装着する弾性体の車輪と、を備えていることを特徴とする防球ネット用補助具。
【請求項2】
前記円筒体の周面には円筒体内に入り込む砂、小石等を排出するための複数の孔が開けてあることを特徴とする請求項1記載の防球ネット用補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は主に野球、サッカー、ゴルフなどの球技スポーツを行う際に、使用される防球ネット用補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、球技スポーツを行う際には、ボールが外に飛び出すのを防ぐために運動施設や公園等には防球ネットが設置されている。
ところで、前記防球ネットは、使用される場所で適切に効果を発揮できるように、移動する必要がある場合が多い。
従来の防球ネットとしては、脚部にキャスターが取り付けてあるものも存在するが、キャスター無しのものも多く存在している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、キャスター無しの防球ネットを移動する場合には、数人で持ち上げて所定場所に移動しなければならず、移動の困難さは勿論、一人での移動は実質的に無理があり、しかも複数人であってもそれぞれが大きな労力を必要とする。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑み、キャスター無しの防球ネットであっても、スムーズに移動が出来て、且つ、移動の労力の軽減ができる防球ネットの補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明に係る請求項1記載の発明は、防球ネットの脚部が差し入れられる円筒体と、その円筒体の両側の外周面に装着する弾性体と、を備えていることを特徴とする。前記円筒体の周面には、内部に入り込む砂、土、小石等を外部に排出するための複数の孔を開けても良い。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、本件補助具を防球ネットの脚部に差し込むだけで、円筒内に差し込まれた脚部を回転軸として車輪が回転することが可能なので、移動する際の労力が軽減され、楽に目的地へ防球ネットを押しながら移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】防球ネット用補助具の実施形態例を示すもので、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【
図2】防球ネット用補助具の使用例を示すもので、(A)は防球ネットの脚部に差し込む前の斜視図、(B)は差し込んだ後の状態を示す斜視図である。
【
図3】防球ネット用補助具の他の実施形態例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいて防球ネット用補助具3を説明する。
図1(A)、(B)は本件補助具3の実施形態例を示すもので、1はプラスチック製の円筒体で、長さは25cm程度、筒体の直径は4~5cmである。2は真ん中に中空部を有するドーナツ状をしたゴム製の車輪であって、該車輪2を前記円筒体1の両側外周面に離脱不能に嵌め込むことによって、本補助具3は構成されている。
【0009】
次に、脚部5、5が逆T字状の防球ネット4に本補助具3を使用する場合には、
図2に示すように、ネットの外方に突出している一対の脚部5、5にそれぞれ本補助具3の円筒体1を差し入れる。この際、差し入れられる脚部5の丸棒の径は円筒体1の内径よりも小さいので、円筒体1内から脚部5が抜け出ないようにするため、円筒体1の一方端から脚部5の一部が飛び出るまで差し込むことが望ましい。同様にして、反対側の一対の脚部5、5にも本補助具3、3をセットする。
【0010】
このように、防球ネットの各脚部5、5には本補助具3、3がセットされているので、防球ネット4を所望する場所の方向へ押して行けば、防球ネットの脚部5、5が地面に触れることなく、円筒体の内の脚部5、5を軸として車輪2が回転し、目的地へスムーズに移動できる。この際、防球ネット4の脚部5が円筒体1の内面と摺動するので、前記脚部5の摩耗を防ぐために円筒体1の素材は脚部5よりも柔らかい素材であることが望ましい。
【0011】
また、車輪2がゴム製であるので、弾力性があり、凹凸のある地面であっても凹凸を吸収して、問題なく移動できる利点がある。
さらに、走行中に円筒体1内と前記脚部5との間に砂や小石等が入り込み、車輪2の回転に支障が生じた場合には、本補助具3を脚部5から取り外して内部の砂や土あるいは小石等を排出すれば、容易に取り除くことができる。なかなか排出できない場合には、水洗いをすることもできる。
さらに加えて、
図3に示すように、円筒体1に砂や小石等を排出するための複数の孔6を開けておくこともできる。
【0012】
尚、円筒体1は塩化ビニールやポリカーボネート等のプラスチックは勿論、鉄やアルミニウムであっても良い。
また、車輪2はゴムや合成ゴムなどの耐久性に優れた弾力性素材を選択して使用する。
【符号の説明】
【0013】
1 円筒体
2 車輪
3 補助具
4 防球ネット
5 脚部
6 孔