(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022054013
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】包装方法
(51)【国際特許分類】
B65B 53/00 20060101AFI20220330BHJP
B65B 53/02 20060101ALI20220330BHJP
【FI】
B65B53/00 F
B65B53/02 C
B65B53/02 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020160964
(22)【出願日】2020-09-25
(71)【出願人】
【識別番号】000136387
【氏名又は名称】株式会社フジキカイ
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 勲
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 充洋
(72)【発明者】
【氏名】永冶 実香
(72)【発明者】
【氏名】筧 浩司
(72)【発明者】
【氏名】堀田 浩嗣
(72)【発明者】
【氏名】越山 陽介
(57)【要約】
【課題】包装能力を高め得ると共に容器の天面と側面に対してフィルムの印字箇所が適正に位置し得る包装方法を提供することを目的とする。
【解決手段】容器搬送方向と交差する上下方向に延在して支持されたフィルムFが容器Wに当接する際に、第1情報と第2情報の印字処理によって生じるフィルム送り量の不足分を補償すべく、フィルム送り量調整手段25からフィルムFを送り始める工程と、容器Wが第2コンベヤ14の特定位置に移動するまでに、フィルムFの第1情報が容器Wの上部5に位置付き、第2情報が容器Wの前部7に位置付くように、フィルムFを送る工程と、容器Wの後部8側の下側フィルムF6に熱風を吹き付けて熱収縮させ、容器Wの後部8と底部6の境界部分に密着させると共に、上側フィルムF5を容器Wの後部8と上部5の境界部分に密着させ、容器Wに対して第1情報と第2情報の位置を規定する工程とを含む包装方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓋付き容器を載置して搬送する第1コンベヤの下流で、上側フィルムと熱収縮性からなる下側フィルムとの接続箇所を搬送される前記容器の前部における設定高さの範囲からなる規定領域に位置付くように且つ前記第1コンベヤの搬送方向に交差する上下方向に延在するようにフィルム支持手段によって支持されたそれらのフィルムに前記容器が当接する際に、前記フィルム支持手段よりフィルム移送経路における上流側に配設された印字手段によって前記上側フィルムに一包装長さごと、内容物に関する第1情報と第2情報をフィルム送り方向に間隔を開けて印字処理することによって生じるフィルム送り量の不足分を補償すべく、第1フィルム搬送手段を駆動して、前記印字手段と前記フィルム支持手段の間に配設されたフィルム送り量調整手段から前記フィルム支持手段に向けて前記上側フィルムを送り始めると共に、前記第1フィルム搬送手段を駆動して下側のフィルム供給源から前記フィルム支持手段に向けて前記下側フィルムを送り始める工程と、
前記第1フィルム搬送手段を駆動して、前記フィルムに当接した前記容器が前記第1コンベヤからその下流の第2コンベヤ上における特定位置に移動するまでに、前記上側フィルムの前記第1情報が前記容器の上部のみに位置付くように、且つ、前記第2情報が前記容器の前記前部のみに位置付くように、前記規定領域内に前記接続箇所を位置付けて、前記接続箇所から、前記上側フィルムを前記容器の前記上部を経て前記容器の後部に延在させると共に前記下側フィルムを前記容器の底部を経て前記後部に延在させるように前記上側フィルムと前記下側フィルムをそれぞれ送る工程と、
前記容器が前記特定位置に移動した際に、前記第2コンベヤによる前記容器の搬送を一時停止させる工程と、
前記容器の搬送を一時停止させた後で、前記容器に巻き掛けられた前記上側フィルムと前記下側フィルムとを前記容器の前記後部側において一対のシール体により挟持して溶着すると共に該挟持したフィルム箇所を切断手段で切断する工程と、
前記上側フィルムと前記下側フィルムとで環状に巻き掛けられた前記容器を、前記第2コンベヤに接続された第3コンベヤに搬送する工程と、
前記環状に巻き掛けられた前記容器が前記第3コンベヤの搬送部における設定位置に到達するタイミングで、前記容器の前記後部側に位置する前記下側フィルムに熱風を吹き付けて、前記容器の前記後部側に巻き掛けられた前記下側フィルムを熱収縮させて、前記容器の前記後部と前記上部の境界部分に前記上側フィルムを密着させると共に、前記容器の前記後部と前記底部の境界部分に前記下側フィルムを密着させて前記容器に対して前記第1情報と前記第2情報の位置を規定する工程と、
前記容器の前記後部側の前記下側フィルムが熱収縮した前記容器を、前記第3コンベヤの搬送部によって搬送しながら前記容器の前記底部の前記下側フィルムのみ加熱して熱収縮させる工程と、を含む、包装方法。
【請求項2】
前記容器の前記後部に向けて熱風を吹き付ける際に、前記第3コンベヤの搬送部によって、熱風より小さい熱量による余熱を、前記容器の前記底部に巻き掛けられた前記下側フィルムに与える、請求項1に記載の包装方法。
【請求項3】
前記容器が前記第2コンベヤ上における前記特定位置に到達するまでの間に、前記第1フィルム搬送手段を駆動して、前記容器に巻き掛けられる前記上側フィルムと前記下側フィルムによって前記容器の搬送方向後方への引き戻しを起こし得ないように前記上側フィルムと前記下側フィルムを送り出し、
前記容器の搬送を一時停止させた後、前記一対のシール体が前記上側フィルムと前記下側フィルムを挟持するまでの間に、前記第1フィルム搬送手段を駆動して、先行のフィルムの送り出しでは満たなかった一包装に必要なフィルム長さに達するように、前記上側フィルムと前記下側フィルムの少なくとも一方のフィルムを送り出す、請求項1又は請求項2に記載の包装方法。
【請求項4】
前記第1フィルム搬送手段を駆動して、前記接続箇所が前記容器の前記前部の高さの半分より低い位置に設定された前記規定領域内に位置付くように、前記上側フィルムと前記下側フィルムをそれぞれ送ると共に、前記容器の前記後部側に位置する前記上側フィルムと前記下側フィルムとの前記接続箇所が前記容器の前記後部の高さの半分より高い位置に形成されるように、前記上側フィルムと前記下側フィルムを送り出す、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の包装方法。
【請求項5】
前記一対のシール体が前記上側フィルムと前記下側フィルムを挟持した後で、前記第1フィルム搬送手段を駆動して、前記フィルム支持手段が支持する前記上側フィルムと前記下側フィルムとの前記接続箇所を、次に到来する前記容器の前記規定領域に対応した高さ位置に位置するように、前記上側フィルムと前記下側フィルムのいずれかのフィルムを送り出す、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の包装方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状のフィルムを容器など物品の外周に巻き掛けて、該フィルムを熱収縮させて包装品を得る包装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、食品などの内容物が収容された蓋付き容器を包装する装置として、帯状のフィルムを容器の外周に巻き掛ける包装装置がある。そして、近年、食品メーカーからは、スーパーやコンビニエンスストアなどで販売されるカップ麺や弁当などの容器の外周に、部分的にフィルムを巻き掛けて、資材費の削減を図ると共に内容物に関する情報を印字したフィルム箇所が容器の上部や側部の境界を跨ぐことなく、容器の天面と側面に夫々位置づいた見栄えが良い商品をロスなく量産化できる、包装能力の高い装置が求められている。
【0003】
例えば、特許文献1には、フィルムの移送経路に設けたテンションローラーによって所定の張力が付与された、上下に延在するフィルムに容器を当接させて、容器の周囲にフィルムを巻き掛ける技術が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の包装装置は、軽量物である上記食品などの容器にフィルムを当接させながら巻き掛ける際に、テンションローラーの移動に伴うテンション調整の応答遅れが生じ、コンベヤ上の容器が、フィルムによって搬送方向後方に引き戻されてしまう。また、包装装置の単位時間当たりの包装能力を高めて量産化を図るために、容器の搬送速度を速くすると、フィルムに与えられるエネルギーが増加する。そのため、テンションローラーのテンション調整の頻度が高くなり、煩雑になる傾向にある。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、テンションローラーを用いることなく駆動(繰出)ローラーを回転駆動制御して送り出すフィルムの二箇所に内容物に関する情報の印字処理を施して、そのフィルムを容器に巻き掛けた際に、フィルムの送り量を制御して印字箇所を容器の天面及び側面に位置づけると共に、フィルムに巻き掛けられた容器の底面の熱収縮性フィルムに下方向からヒーターの熱を加えて、フィルムを熱収縮させて包装品を得る包装装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】周知・慣用技術集(続編・包装産業)昭和56年2月24日 特許庁
【特許文献2】特開2017-56990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2に記載の包装装置においては、繰出ローラーによってフィルムを送るタイミングが一包装サイクルにおける一部のタイミングに過ぎず、また、繰出ローラーが、次の容器が到来するまでの時間が短くなる程、フィルム送り動作を停止する時間が短くなる。このため、1分間当たりの包装数(包装能力)を高めるほど、繰出ローラーがフィルムを送る際のフィルム送り速度は、サーマルプリンタなどからなる印字装置が最大限、印字処理し得る印字処理(フィルム送り)速度より速くなることから、印字装置によって1分間当たりの包装数(包装能力)を高めるには適さない。また、容器の設定位置に上下フィルムの重合部を位置づけるための、上下フィルムの具体的な送り制御方法が示されておらず、重合部の位置が容器の底部に位置づき、物品の天面及び側面に対してフィルムの印字箇所が適正な位置でない包装不良品が発生するなどの問題を解決するには至っていない。更に、容器にフィルムを巻き掛けてから、フィルムの熱収縮処理が完了するまでの間に、フィルムが容器の周方向において位置ずれし易く、物品の天面及び側面に対してフィルムの印字箇所が適正に位置しない状態で、フィルムが熱収縮して包装不良品を発生させる問題も生じてしまう。
【0007】
本発明は、包装能力を高め得ると共に容器の天面と側面に対してフィルムの印字箇所が適正に位置し得る包装方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の包装方法は次の手段をとる。先ず請求項1に係る発明は、蓋付き容器(W)を載置して搬送する第1コンベヤ(13)の下流で、上側フィルム(F5)と熱収縮性からなる下側フィルム(F6)との接続箇所(F3)を搬送される前記容器(W)の前部(7)における設定高さの範囲からなる規定領域(Z1)に位置付くように且つ前記第1コンベヤ(13)の搬送方向に交差する上下方向に延在するようにフィルム支持手段(26、27、29)によって支持されたそれらのフィルム(F)に前記容器(W)が当接する際に、前記フィルム支持手段(26、27、29)よりフィルム移送経路(20)における上流側に配設された印字手段(22)によって前記上側フィルム(F5)に一包装長さごと、内容物に関する第1情報と第2情報をフィルム送り方向に間隔を開けて印字処理することによって生じるフィルム送り量の不足分を補償すべく、第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、前記印字手段(22)と前記フィルム支持手段(26、27、29)の間に配設されたフィルム送り量調整手段(25)から前記フィルム支持手段(26、27、29)に向けて前記上側フィルム(F5)を送り始めると共に、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して下側のフィルム供給源(25)から前記フィルム支持手段(26、27、29)に向けて前記下側フィルム(F6)を送り始める工程と、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、前記フィルム(F)に当接した前記容器(W)が前記第1コンベヤ(13)からその下流の第2コンベヤ(14)上における特定位置(K)に移動するまでに、前記上側フィルム(F5)の前記第1情報が前記容器(W)の上部(5)のみに位置付くように、且つ、前記第2情報が前記容器(W)の前記前部(7)のみに位置付くように、前記規定領域(Z1)内に前記接続箇所(F3)を位置付けて、前記接続箇所(F3)から、前記上側フィルム(F5)を前記容器(W)の前記上部(5)を経て前記容器(W)の後部(8)に延在させると共に前記下側フィルム(F6)を前記容器(W)の底部(6)を経て前記後部(8)に延在させるように前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)をそれぞれ送る工程と、前記容器(W)が前記特定位置(K)に移動した際に、前記第2コンベヤ(14)による前記容器(W)の搬送を一時停止させる工程と、前記容器(W)の搬送を一時停止させた後で、前記容器(W)に巻き掛けられた前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)とを前記容器(W)の前記後部(8)側において一対のシール体(41、42)により挟持して溶着すると共に該挟持したフィルム箇所を切断手段で切断する工程と、前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)とで環状に巻き掛けられた前記容器(W)を、前記第2コンベヤ(14)に接続された第3コンベヤ(16)に搬送する工程と、前記環状に巻き掛けられた前記容器(W)が前記第3コンベヤ(16)の搬送部における設定位置(P)に到達するタイミングで、前記容器(W)の前記後部(8)側に位置する前記下側フィルム(F6)に熱風を吹き付けて、前記容器(W)の前記後部(8)側に巻き掛けられた前記下側フィルム(F6)を熱収縮させて、前記容器(W)の前記後部(8)と前記上部(5)の境界部分に前記上側フィルム(F5)を密着させると共に、前記容器(W)の前記後部(8)と前記底部(6)の境界部分に前記下側フィルム(F6)を密着させて前記容器(W)に対して前記第1情報と前記第2情報の位置を規定する工程と、前記容器(W)の前記後部(8)側の前記下側フィルム(F6)が熱収縮した前記容器(W)を、前記第3コンベヤ(16)の搬送部によって搬送しながら前記容器(W)の前記底部(6)の前記下側フィルム(F6)のみ加熱して熱収縮させる工程と、を含むことを特徴とする。
【0009】
この請求項1に係る発明によれば、フィルム移送経路(20)において上下方向に延在するフィルム(F)が、上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)との接続箇所(F3)が容器(W)における設定高さの範囲からなる規定領域(Z1)に位置付くようにフィルム支持手段(26、27、29)によって支持され、上側フィルム(F5)には、一包装長さごとに容器(W)の内容物に関する第1情報と第2情報が、印字手段(22)によりフィルム長さ方向に間隔を開けて印字される。容器(W)にフィルム(F)を当接させる際には、第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、印字手段(22)とフィルム支持手段(26、27、29)の間に配設されたフィルム送り量調整手段(25)からフィルム支持手段(26、27、29)に向けて上側フィルム(F5)を送り始めると共に、下側のフィルム供給源(25)からフィルム支持手段(26、27、29)に向けて下側フィルム(F6)を送り始める。
これにより、容器Wがフィルム(F)に当接する時から、接続箇所(F3)を容器(W)の前部(7)における設定高さの範囲からなる規定領域(Z1)に位置付けることができるため、容器(W)がフィルム(F)に載った後から、フィルム(F)を引っ張るなどして容器(W)をフィルム(F)上で滑らせながら位置を合わせなくても良いことから、接続箇所(F3)の接続状態を良好に維持することができる。
なお、印字処理がなされた上側フィルム(F5)は、フィルム送り量調整手段(25)を介して、第1フィルム搬送手段(24)により下流側へ送られる。これにより、印字処理に伴い、印字処理におけるフィルム送り量と、第1フィルム搬送手段(24)によるフィルム送り量に差が生じても、フィルム送り量の不足分が補償される。そのため、印字処理能力に起因したフィルム送り量の制約が緩和され、単位時間当たりの包装数(包装能力)の向上を図ることができる。
次に、容器(W)がフィルム(F)に当接しながら第1コンベヤ(13)から第2コンベヤ(14)に搬送され、容器(W)が第2コンベヤ(14)上における特定位置(K)に移動するまでに、第1フィルム搬送手段(24)により上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)が送り出される。容器(W)に巻き掛けられるフィルム(F)は、上側フィルム(F5)の第1情報が容器(W)の上部(5)のみに位置付くように、且つ、第2情報が容器(W)の前部(7)のみに位置付くように、規定領域(Z1)内に接続箇所(F3)が位置付けられ、フィルム(F)の接続箇所(F3)から上側フィルム(F5)が容器(W)の上部(5)を経て容器(W)の後部(8)に延在すると共に、下側フィルム(F6)が容器(W)の底部(6)を経て容器(W)の後部(8)に延在する。
これにより、フィルム(F)は設定された一定の位置で容器(W)に巻き掛けられる。例えば、容器(W)がフィルム(F)に載った後に、上側フィルム(F5)又は下側フィルム(F6)を引っ張って、接続箇所(F3)の位置を調整しなくても良い。よって、接続箇所(F3)にかかる負荷を低減できる。
次に、容器(W)が第2コンベヤ(14)上における特定位置(K)に移動すると、第2コンベヤ(14)による容器(W)の搬送が一時停止し、上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)は、容器(W)の後部(8)側において、一対のシール体(41、42)により挟持される。挟持されたフィルム(F)は、挟持された箇所において溶着され、切断される。フィルム(F)が挟持される際に容器(W)の搬送を一時停止することにより、フィルム(F)が容器(W)に引っ張られる力を抑制し、接続箇所(F3)にかかる負荷を低減することができる。
これらのことから、一包装サイクル(シール体(41、42)によって挟持されたフィルム(F)を切断してから、次に到来する物品にフィルム(F)を巻き掛けてシール体(41、42)でフィルム(F)を挟持して切断する迄のサイクル)の終盤まで、即ち、シール体(41、42)によって挟持された上下のフィルム同士の熱溶着が始まり、溶着し終えるまで、フィルム(F)の接続箇所(F3)への負荷を低減することにより、生産性を高め得ることができる。
また、上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)が環状に巻き掛けられた容器(W)は、接続箇所(F4)が容器(W)の後部(8)側に形成される。そのため、第3コンベヤ(16)上において、容器(W)の後部(8)にのみ熱風を吹き付けることにより、後部(8)側の下側フィルム(F6)を熱収縮させて、容器(W)の後部(8)と底部(6)の境界部分に密着させることができる。
また、容器(W)の後部(8)側の下側フィルム(F6)が容器(W)に密着すると、上側フィルム(F5)が容器(W)の後部(8)と上部(5)の境界部分に密着し、容器(W)の底部(6)における下側フィルム(F6)の熱収縮が完了する前に、容器(W)に対する上側フィルム(F5)の位置が固定される。そのため、容器(W)に巻き掛けられたフィルム(F)が位置ずれすることなく、第3コンベヤ(16)の搬送部によって容器(W)を搬送しながら、容器(W)の底部(6)の下側フィルム(F6)のみ加熱して熱収縮させることができる。よって、上側フィルム(F5)に印字された第1情報が容器(W)の上部(5)のみに位置すると共に、第2情報が容器(W)の前部(7)のみに位置するように、適切な位置で下側フィルム(F6)を熱収縮することができる。
【0010】
次に、請求項1に従属する請求項2に係る発明は、前記容器(W)の前記後部(8)に向けて熱風を吹き付ける際に、前記第3コンベヤ(16)の搬送部によって、熱風より小さい熱量による余熱を、前記容器(W)の前記底部(6)に巻き掛けられた前記下側フィルム(F6)に与えることを特徴とする。
【0011】
この請求項2に係る発明によれば、熱風を下側フィルム(F6)の容器(W)の後部(8)側に吹き付けて熱収縮させつつ、下側フィルム(F6)の底部(6)側に対しては、第3コンベヤ(16)の搬送部から熱風より小さい熱量による余熱を与えることができる。
これにより、容器(W)の後部(8)側を覆う下側フィルム(F6)の容器(W)への密着が完了する前から、容器(W)の底部(6)に対して小さい熱量の熱を徐々に加え始めることができるため、下側フィルム(F6)を熱収縮させる時間が短縮され、第3コンベヤ(16)の搬送部の長さを短くすることができる。よって、熱収縮の効率化を図ることができる。
【0012】
次に、請求項1又は請求項2に従属する請求項3に係る発明は、前記容器(W)が前記第2コンベヤ(14)上における前記特定位置(K)に到達するまでの間に、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、前記容器(W)に巻き掛けられる前記上側フィルムと(F5)前記下側フィルム(F6)によって前記容器(W)の搬送方向後方への引き戻しを起こし得ないように前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)を送り出し、前記容器(W)の搬送を一時停止させた後、前記一対のシール体(41、42)が前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)を挟持するまでの間に、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、先行のフィルム(F)の送り出しでは満たなかった一包装に必要なフィルム長さに達するように、前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)の少なくとも一方のフィルム(F)を送り出すことを特徴とする。
【0013】
この請求項3に係る発明によれば、搬送される容器(W)が第2コンベヤ(14)上の特定位置(K)に到達するまでの間に第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、フィルム(F)の送り出しがなされ、また、第2コンベヤ(14)が容器(W)の搬送を一時停止させた後、一対のシール体(41、42)が上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)を挟持するまでの間に第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、フィルム(F)の送り出しがなされる。すなわち、第1フィルム搬送手段(24)によるフィルム(F)の二段送りが行われる。
一回目のフィルム送りにおけるフィルム送り量は、容器(W)に上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)が巻き掛けられつつ、容器(W)がフィルム(F)に引っ張られて搬送方向後方へ引き戻されることなく第2コンベヤ(14)の特定位置(K)に到達できるように設定される。また、二回目のフィルム送りにおけるフィルム送り量は、一回目のフィルム送りにおけるフィルム送り出しでは満たなかった容器(W)の一包装に必要なフィルム長さに達するように設定される。
これにより、容器に巻き掛けられるフィルム(F)の接続箇所(F3)にかかる負荷を低減することができる。また、フィルム(F)が容器(W)に引っ張られる力を抑制しつつ、フィルム(F)を容器(W)に巻き掛けて挟持することができる。
【0014】
次に、請求項1から請求項3のいずれか一項に従属する請求項4に係る発明は、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、前記接続箇所(F3)が前記容器(W)の前記前部(7)の高さの半分より低い位置に設定された前記規定領域(Z1)内に位置付くように、前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)をそれぞれ送ると共に、前記容器(W)の前記後部(8)側に位置する前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)との前記接続箇所(F4)が前記容器(W)の前記後部(8)の高さの半分より高い位置に形成されるように、前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)を送り出すことを特徴とする。
【0015】
この請求項4に係る発明によれば、容器(W)に当接して巻き掛けられるフィルム(F)の接続箇所(F3)は、容器(W)の前部(7)の高さの半分より低い位置に位置付くように設定される。これにより、容器(W)の前部(7)側を覆う上側フィルム(F5)の面積がより広くなり、第2情報の印字範囲を広く設定することができる。
また、一対のシール体(41、42)により挟持される上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)の接続箇所(F4)が容器(W)の後部(8)の高さの半分より高い位置に形成される。これにより、容器(W)の後部(8)側を覆う下側フィルム(F6)の面積がより広くなり、下側フィルム(F6)が熱収縮して容器(W)に密着する範囲を広くすることができる。
【0016】
次に、請求項1から請求項4のいずれか一項に従属する請求項5に係る発明は、前記一対のシール体(41、42)が前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)を挟持した後で、前記第1フィルム搬送手段(24)を駆動して、前記フィルム支持手段(26、27,29)が支持する前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)との前記接続箇所(F3)を、次に到来する前記容器(W)の前記規定領域(Z1)に対応した高さ位置に位置するように、前記上側フィルム(F5)と前記下側フィルム(F6)のいずれかのフィルム(F)を送り出すことを特徴とする。
【0017】
この請求項5に係る発明によれば、上側フィルム(F5)と下側フィルム(F6)が挟持された後、第1フィルム搬送手段(24)を駆動することにより、上下方向に延在するフィルム(F)の接続箇所(F3)を、次に到来する容器(W)に対応させて設定された高さ位置に合わせることができる。
これにより、容器(W)が上下方向に延在するフィルム(F)に当接してから、フィルム(F)に載るまでの短い期間に、後続の容器(W)に対する接続箇所(F3)の位置を合わせるために、素早くフィルム(F)を送る必要がない。また、容器(W)がフィルム(F)に載った後に、上側フィルム(F5)又は下側フィルム(F6)を引っ張って、接続箇所(F3)の位置を調整しなくても良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、包装能力を高め得ると共に容器の天面と側面に対してフィルムの印字箇所が適正に位置し得る包装方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態に係る包装装置の全体を示した概略図である。
【
図2】本実施形態において、容器が中間コンベヤにより搬送される状態を示した図である。
【
図3】(a)本実施形態において、特定位置まで搬送された容器にフィルムが巻き掛けられた状態を示した図である。(b)容器に巻き掛けられたフィルムが挟持される状態を示した図である。(c)フィルムが切断された後、容器が排出コンベヤによって搬送されている状態を示した図である。(d)フィルムを送り出し、フィルム移送経路におけるフィルムの接続箇所を所定の高さ位置にした状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本実施形態に係る包装方法について、
図1から
図3を用いて説明する。本実施形態においては、上方側と下方側にそれぞれ配設された原反ロール21から帯状のフィルムFを引き出し、容器W(物品)の外周に巻き掛けて溶着する包装装置を用いる。
【0021】
<包装装置の構成>
図1は、包装装置の概略図である。本実施形態に係る包装装置は、容器W(物品)を搬送するための容器搬送機構と、フィルムFを二方向から送り出すためのフィルム移送機構と、フィルムFを挟持して溶着し、その接続箇所F3、F4の間において切断する一対のシール体41、42と、これらに駆動指令を行う、不図示の制御部などを備えている。
【0022】
本実施形態で使用される蓋付の容器Wは、上方に開口部を有する容器本体W1と、開口部を塞ぐ蓋体W2で構成される。容器本体W1は、その内部に内容物が収容された後、開口部が蓋体W2によって閉じられている。容器Wは、フィルムFが天面5(上部)、前部7、底面6(底部)を覆うように巻き掛けられて、後部8側でフィルムFがシールされ、包装される。
【0023】
図1から
図3に示すように、容器搬送機構は、容器Wを所定間隔ごとに載置して搬送するために、直列をなすよう接続された複数のコンベヤが備えられ、容器搬送経路10を形成している。これらのコンベヤは、搬送上流から、導入コンベヤ11、中間コンベヤ13(第1コンベヤ)、排出コンベヤ14(第2コンベヤ)の順に配設されており、それぞれ容器Wを載置する載置面を有している。排出コンベヤ14の搬送終端側には、バイパスコンベヤ15が接続され、バイパスコンベヤ15の搬送終端側には、ヒーターコンベヤ16(第3コンベヤ)が接続されている。また、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eには、中間コンベヤ13によって搬送される容器Wの到来を検知する、物品検知装置61(物品検知手段)が配設されている。
【0024】
容器搬送経路10の上方及び下方には、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの隙間Sを介して、フィルム移送経路20を形成するフィルム移送機構が配設されている。フィルム移送機構は、上方側と下方側の二方向からフィルムFがそれぞれ移送される構成となっており、上方側のフィルム移送経路20aと下方側のフィルム移送経路20bにおいて、原反ロール21、引出ローラー23、繰出ローラー24、ダンサローラー25、ガイドローラー26、27、支持ローラー29がそれぞれ配設されている。また、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの間には、保持ローラー28が配設されている。
【0025】
また、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの間には、容器Wに巻き掛けられたフィルムFの上側フィルムF5と下側フィルムF6を溶着するための一対のシール体41、42が配設されている。
【0026】
フィルム移送機構は、原反ロール21から引き出されたフィルムFが、複数のローラーを介して移送される構成とされる。このフィルムFを原反ロール21から引き出す第2フィルム搬送手段として、引出ローラー23が配設されている。なお、上方側の原反ロール21には、帯状の非収縮性フィルムF1(上側フィルムF5)が巻回され、下方側の原反ロール21には、帯状の熱収縮性フィルムF2(下側フィルムF6)が巻回されている。引出ローラー23は、制御部に駆動制御されるモータ(不図示)により回転駆動され、これらのフィルムF(非収縮性フィルムF1、熱収縮性フィルムF2)を、それぞれ原反ロール21から引き出し、ダンサローラー25へ送り出す構成となっている。
【0027】
フィルム移送機構の上方側においては、原反ロール21から引出ローラー23までの間に印字装置22(印字手段)が配設されている。原反ロール21から引き出された非収縮性フィルムF1には、制御部から送信された印字タイミングに関する情報に基づき、印字装置22により内容物に関する情報の印字処理が施される。具体的には、一包装に使用する長さ毎に、内容物の情報が、容器Wの天面5と前部7にそれぞれ位置するように、二箇所に印字される設定となっている。また、印字処理を施す際は、引出ローラー23によって引き出されるフィルム送り速度が制御され、印字装置22の処理能力に対応し得る速度に抑制される構成となっている。また、印字装置22の下流側の近隣には、印字装置22による印字の良否を判別する判別手段(不図示)が配設されている。判別手段は、制御部により作動制御される。
【0028】
繰出ローラー24は、制御部に駆動制御されるモータ(不図示)により回転駆動され、繰出ローラー24によって送り出されたフィルムFをダンサローラー25から引き出し、フィルム移送経路20の下流側に配設された支持ローラー29に向かって送り出す構成とされる。なお、繰出ローラー24は、物品検知装置61の検知による容器Wの検知情報と中間コンベヤ13に付設されたエンコーダのパルスによる物品送り量に関する情報に基づいて駆動制御される。このようにして、ダンサローラー25からフィルムFを引き出し支持ローラー29に向けて送り出す構成が、本発明の「第1フィルム搬送手段」に相当する。なお、上方側のフィルム移送経路20aにおける繰出ローラー24aが、支持ローラー29に向けてフィルムFを送り出す「上側のフィルム搬送手段」に相当し、下方側のフィルム移送経路20bにおける繰出ローラー24bが、支持ローラー29に向けてフィルムFを送り出す「下側のフィルム搬送手段」に相当し、これらの繰出ローラー24a、24bは「第1フィルム搬送手段」に含まれる。
【0029】
フィルム移送機構の上方側及び下方側における引出ローラー23と繰出ローラー24の間には、それぞれダンサローラー25が配設されている。ダンサローラー25は、二つの固定ローラー25aと、その下方に三つの可動ローラー25bを備えており、フィルムFが可動ローラー25bと固定ローラー25aを交互に介して移送される構成となっている。これにより、引出ローラー23によるフィルム引出し量と繰出ローラー24によるフィルム送り量の間に差が生じた場合に、可動ローラー25bが上下方向に進退し、移送されるフィルムFの長さが調整される。例えば、上方側のフィルム移送経路20aにおいて、印字処理に伴い引出ローラー23によるフィルム引出し量が減少しても、繰出ローラー24aによる必要なフィルム送り量が補償される。このようにして、繰出ローラー24aによるフィルム送り量に対する、引出ローラー23によるフィルム送り量の不足分を補償する構成が、本発明における「フィルム送り量調整手段」に相当する。なお、フィルム移送機構は、印字装置22が配設される上側のフィルム移送経路20aにのみダンサローラー25が配設される構成としても良い。
【0030】
ガイドローラー26、27、支持ローラー29は、フィルム支持手段として、フィルムFが中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの隙間Sを通って上下方向に延在し得るように、隙間Sを介して上下に離間した位置でフィルムFを巻き掛け案内するように配置されている。具体的には、上側シール体41の容器搬送方向上流側の側面にガイドローラー26が二つ配設されており、下側シール体42の容器搬送方向上流側の側面にガイドローラー27が二つ配設されている。また、支持ローラー29は、上方側及び下方側のフィルム移送経路20において、それぞれ繰出ローラー24とガイドローラー26、27の間に二つ配設されている。
【0031】
この構成により、フィルム移送機構は、上方側のフィルム移送経路20aにおいて、繰出ローラー24aによって送り出された非収縮性フィルムF1が、支持ローラー29を介して、ガイドローラー26に巻き掛け案内され、下方側のフィルム移送経路20bにおいて、繰出ローラー24bによって送り出された熱収縮性フィルムF2が、支持ローラー29を介してガイドローラー27に巻き掛け案内される構成となっている。なお、上方側のフィルム移送経路20aにおける、ガイドローラー26、支持ローラー29の構成が、本発明の「上側のフィルム支持手段」に相当する。また、下方側のフィルム移送経路20bにおけるガイドローラー27、支持ローラー29の構成が、「下側のフィルム支持手段」に相当する。
【0032】
保持ローラー28は、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの間に配設されており、フィルム移送経路20において上下方向に延在するフィルムFの容器搬送方向下流側に位置する構成とされる。これにより、容器WにフィルムFが巻き掛けられて一対のシール体41、42により挟持されるまでの間においても、フィルム移送経路20におけるフィルムFが排出コンベヤ14及び下側シール体42に接触するのを防ぐことができる。
【0033】
一対のシール体41、42は、モータ又はシリンダによって構成される駆動手段により、容器搬送方向に交差する上下方向に沿って、上側シール体41と下側シール体42が開閉し互いに近接離間する構成とされる。上側シール体41の下端部には、シール面46と切断刃収容溝44を有しており、下側シール体42の上端部には、シール面46と受け溝43を有している。受け溝43及び切断刃収容溝44は、容器搬送方向に対し交差する左右方向に沿って形成されており、シール面46は受け溝43、切断刃収容溝44の搬送方向の前後にそれぞれ形成されている。なお、上側シール体41は、切断刃収容溝44に切断刃45が収容されている。切断刃45は、下側シール体42の受け溝43に向けて進退移動する構成となっている。また、上下のシール体41、42の内部にはヒーターが埋設されており、加熱された上側シール体41のシール面46と下側シール体42のシール面46との間でフィルムFを挟持して溶着する構成とされる。
【0034】
一対のシール体41、42は、物品検知装置61による容器Wの検知情報に基づき、容器Wの搬送方向における前部7が、隙間Sを通って上下方向に延在するフィルムF(以下、上下方向に延在するフィルムFと称す)に当接しながら排出コンベヤ14の搬送始端部14Sに渡り切った後に、容器Wに巻き掛けられたフィルムFを挟持し、溶着するように設定されている。具体的には、容器Wの検知情報と、中間コンベヤ13及び排出コンベヤ14に付設されたエンコーダのパルスなどで得られる容器Wの位置情報に基づいて、シール体41、42が閉じるタイミングが制御される。なお、シール体41、42がフィルムFを挟持する高さ位置は、容器Wに対応して予め設定されている。また、シール体41、42は、容器Wの上方を通って延在する上側フィルムF5と容器Wの下方を通って延在する下側フィルムF6とが重なり合う箇所を、容器搬送方向における前後に離間した位置において挟持し、溶着する。言い換えれば、シール体41、42は、受け溝43の前後において上下のシール面46によりフィルムFを挟持する構成となっている。これにより、フィルムFは、接続箇所F3、F4がそれぞれ受け溝43の前後に位置するように、溶着される。このようにして、重なり合った上側フィルムF5と下側フィルムF6を挟持して溶着する構成が、本発明の「シール手段」に相当する。
【0035】
一対のシール体41、42は、上側フィルムF5と下側フィルムF6を挟持して溶着した後、上側シール体41に埋設された切断刃45が進退移動することにより、フィルムFを切断する構成とされる。具体的には、一対のシール体41、42は、フィルムFがシール面46により挟持された位置、すなわち受け溝43の前後に位置する接続箇所F3、F4の間において、フィルムFを切断する。これにより、フィルム移送経路20において上下方向に延在するフィルムFの接続箇所F3と、容器Wの後部8側の接続箇所F4とが切り離される。このようにして、接続箇所F3、F4が容器Wの搬送方向における前後に離間して位置するように、切断刃45を進退移動させてシール体41、42によって挟持されているフィルムFを切断する構成が、本発明の「切断手段」に相当する。
【0036】
フィルム移送機構は、容器Wの検知情報と位置情報に基づき、容器Wを一包装する間に非収縮性フィルムF1及び熱収縮性フィルムF2がそれぞれ二段送りされる構成とされる。具体的には、容器Wが上下方向に延在するフィルムFに接触して、排出コンベヤ14の搬送始端部14Sを渡り切った後の排出コンベヤ14の特定位置Kに到達するまでに、一回目のフィルム送りが行われ、排出コンベヤ14が容器Wの搬送を一時停止した後に、二回目のフィルム送りが行われる。フィルム送りの制御部には、非収縮性フィルムF1のカットピッチ(1包装に必要とするフィルム長さ)、非収縮性フィルムF1の一回目の送り量及び二回目の送り量、熱収縮性フィルムF2のカットピッチ(1包装に必要とするフィルム長さ)、熱収縮性フィルムF2の一回目の送り量及び二回目の送り量、並びにフィルム戻し量の情報などが入力設定されている。なお、これらの入力設定は、タッチパネルを介して設定する構成としても良い。
【0037】
一回目のフィルム送りにおいては、容器Wの検知情報と位置情報に基づき、容器Wが上下方向に延在するフィルムFに接触して、排出コンベヤ14の搬送始端部14Sを渡り切った後の排出コンベヤ14の特定位置Kに到達するまで、上下方向に延在するフィルムFの接続箇所F3が、排出コンベヤ14上の容器Wとの関係で定まる規定領域Z1(容器Wの前部7側に位置すると共に底面6から上方に離間した高さの設定範囲)に位置付くように、繰出ローラー24a、24bを駆動してフィルムFが送り出されるように設定される。また、容器Wが排出コンベヤ14の特定位置Kに到達するまでフィルムFが容器Wに接触するものの、フィルムFによって容器Wの搬送方向後方への引き戻しを起こし得ないように、フィルムFがたるむように一気に送り出される設定となっている。なお、一回目のフィルム送りのタイミングは、容器WがフィルムFに接触してから排出コンベヤ14上の特定位置Kに到達するまでの間であれば良い。
【0038】
一回目の上方及び下方からのフィルム送り量の合計は、一包装の長さに満たない長さであり、容器Wが排出コンベヤ14の特定位置Kまで搬送されて排出コンベヤ14が一時的に走行停止される際に、その排出コンベヤ14上に置かれた容器Wに対してフィルムFが過剰に余ることなく、且つ、容器Wの天面5と前部7と底面6を覆うことができる程度の長さに設定される。また、容器Wに巻き掛けられる非収縮性フィルムF1と熱収縮性フィルムF2の位置関係は、接続箇所F3が前部7側において下方に位置し、接続箇所F4が後部8側において上方に位置する設定となっている。このようにして一回目のフィルム送りを行う構成が、本発明の「第1フィルム送り手段」に相当する。
【0039】
二回目のフィルム送りにおいては、容器Wの検知情報と位置情報に基づき、排出コンベヤ14が容器Wの搬送を一時停止した後に、一対のシール体41、42の接近に伴い生じる接続箇所F3に加わるフィルムFを引っ張る力が接続箇所F3の接続を解除し得る力を下回るように、繰出ローラー24a、24bを駆動してフィルムFがたるむように一気に送り出される設定とされる。なお、フィルムFの接続箇所F3は規定領域Z1(容器Wの前部7側に位置すると共に底面6から上方に離間した高さの設定範囲)に位置付くように設定されている。また、二回目のフィルム送り量は、1回目のフィルム送りでは満たなかった一包装に必要なフィルム長さの残りのフィルム長さ分に設定される。言い換えれば、一対のシール体41、42が閉じた際に、フィルムFが容器Wの外周を包囲する長さと、受け溝43と、受け溝43より搬送上流側の一対のシール体41、42の幅と、受け溝43より搬送下流側のシール面46の幅を足し合わせた長さを確保し得る、残りの長さ分に設定されている。このようにして二回目のフィルム送りを行う構成が、本発明の「第2フィルム送り手段」に相当する。
【0040】
フィルムFが挟持され、フィルムFが接続箇所F3、F4の間において切断された際には、容器搬送上流側のフィルムFが、フィルム移送経路20において支持ローラー29及びガイドローラー26、27によって巻き掛け案内され、中間コンベヤ13と排出コンベヤ14の隙間Sを通って上下方向に延在するように支持される。フィルム移送機構は、フィルムFが挟持された後、接続箇所F3の高さ位置が、次に到来する容器Wに対応させて予め設定された設定位置Q(
図3(d)参照)に位置するように、三回目のフィルム送りを行う構成とされる。具体的には、上方側のダンサローラー25から非収縮性フィルムF1が引き出され、下方側のフィルム移送経路20bにおいては熱収縮性フィルムF2を送り出す方向と逆向きにローラーが回転する。これにより、非収縮性フィルムF1における製品内容の印字箇所が、容器Wの天面5と前部7に位置するように、接続箇所F3の高さ位置が下方の設定位置Qまで移動する構成となっている。
【0041】
なお、三回目のフィルム送りのタイミングは、重なり合ったフィルムFが上下のシール体41、42によって挟持された後であれば良い。例えば、シール体41、42が閉じている際に上方側の繰出ローラー24aを駆動して非収縮性フィルムF1を引き出し、フィルムFが接続箇所F3において切断された後に下方側の繰出ローラー24bを駆動して逆回転する設定としても良く、フィルムFの切断後に上方側の繰出ローラー24aを駆動してフィルムFを引き出す設定としても良い。また、フィルムFの挟持が解除された後であれば、下方側の繰出ローラー24bを上方側の繰出ローラー24aと同時に駆動する設定としても良い。このようにして、フィルム移送経路20において支持されるフィルムFを、接続箇所F3の高さ位置が、次に到来する容器Wに対応した設定位置Qに位置するように、ダンサローラー25から引き出す構成が、本発明の「第3フィルム送り手段」に相当する。
【0042】
容器搬送機構における導入コンベヤ11は、載置面がベルトからなり、制御部に制御されるモータ(不図示)によりベルトが走行駆動され、容器Wを所定間隔ごとに、一定の速度で搬送する構成とされる。なお、導入コンベヤ11の搬送速度は、生産目標数に対応して設定されている。また、導入コンベヤ11の搬送方向に沿って、容器Wを側方から支持するガイド71が配設されている。これにより、フィルムFに対する容器Wの位置ずれ抑制を図っている。容器Wを支持するガイド71は、中間コンベヤ13及び排出コンベヤ14においても、同様に配設されている。
【0043】
中間コンベヤ13は、載置面がベルトからなり、制御部に制御されるモータ(不図示)によりベルトが走行駆動される。中間コンベヤ13は、導入コンベヤ11から受け渡された容器Wを後続の容器Wから引き離すために、導入コンベヤ11より速い一定の速度で走行するように設定されている。また、中間コンベヤ13の上方には、容器Wの姿勢を維持するためのアッパーベルト72が配設されている。アッパーベルト72は、載置面からの高さ位置が、容器Wの高さより上方に設定されており、中間コンベヤ13の走行速度と同じ速度で、制御部に制御されるモータ(不図示)により走行駆動される。これにより、中間コンベヤ13上の容器Wの姿勢が傾いた場合には、容器Wの天面5がアッパーベルト72に接して、姿勢が保たれる構成となっている。
【0044】
排出コンベヤ14は、載置面がベルトからなるシャトル方式のコンベヤであり、排出コンベヤ14の搬送始端側に配設されたプーリ14Pが、下側シール体42が上昇移動する際に容器搬送方向における下流側に退避し、下側シール体42が下降移動する際に中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eとの隙間Sを縮小するように上流側に戻る構成となっている。また、排出コンベヤ14は、物品検知装置61による容器Wの検知情報に基づき、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eから容器Wを載置すると共に、中間コンベヤ13から受け渡った容器Wの搬送を特定位置Kで一時停止してから搬送する構成とされる。具体的には、排出コンベヤ14は、中間コンベヤ13から排出コンベヤ14へ容器Wを載置する際には、中間コンベヤ13より速い速度で走行駆動される。容器Wが排出コンベヤ14の特定位置Kまで搬送されると、走行駆動が停止される。上下のシール体41、42の閉じ動作に伴い、フィルムFを介して容器Wを搬送方向上流側に引き付ける力がフィルムFに生じる際にも、走行駆動の停止状態が継続する。
【0045】
排出コンベヤ14の上方には、物品支持手段として、二つの補助ローラー73(回転走行体)とその下流側にスポンジなどからなる製品押さえ74が配設されている。補助ローラー73は、容器Wが中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eから排出コンベヤ14に渡る際に、所定角度以上傾く容器Wの天面5のみに接触して、容器Wの天面5を搬送下流側に引き込むように、且つ、排出コンベヤ14の走行速度と同じ速度となるように、制御部に制御されるモータ(不図示)により回転駆動される。
【0046】
排出コンベヤ14の載置面から補助ローラー73の下部までの高さ寸法は、容器Wの高さ寸法より高く設定されている。すなわち、補助ローラー73は、容器Wが中間コンベヤ13から排出コンベヤ14に渡る際に常時、容器Wに接触するものではなく、所定角度以上傾く容器Wの天面5のみに接触し得るように構成されている。具体的には、容器Wが排出コンベヤ14に渡る際には、フィルムFから後方に戻す力を受けたり、排出コンベヤ14の搬送始端部14Sに容器Wが接触したりすることにより、容器Wが後方に所定角度以上傾く姿勢になる場合がある。補助ローラー73は、これらを回避して、容器Wが後方に所定角度以上傾くことを制限すると共に、回転駆動力によって後方に傾いた容器Wを元の姿勢に戻す機能を有している。
【0047】
容器Wが排出コンベヤ14の特定位置Kに搬送されると排出コンベヤ14の走行駆動と同様に共に補助ローラー73の回転駆動が一時的に停止し、一対のシール体41、42によって上側のフィルムF5と下側のフィルムF6が挟持されている際は、排出コンベヤ14の走行駆動と補助ローラー73の回転駆動が継続して停止するよう設定されている。このように、シール体41、42が閉じている際に、排出コンベヤ14と補助ローラー73の駆動を一時的に停止することにより、容器Wが前進してフィルムFを引っ張る状態を回避している。このことは、シール体41、42によるフィルムF5、F6の挟持によって容器Wが所定角度以上傾いても、容器Wを搬送方向下流側に送り出す力を抑制することになり、結果、容器Wの前部7に位置づけられる上側フィルムF5と下側フィルムF6との接続箇所F3に過大な力が加わることを抑制し、接続箇所F3の接続状態を良好に維持することになる。
【0048】
製品押さえ74は、制御部に制御されるシリンダにより昇降する構成とされ、一対のシール体41、42がフィルムFを挟持する際に、容器Wの天面5の高さ位置に対応して天面5に接触する寸前まで下降するように設定されている。これにより、容器Wの姿勢が傾くとその天面5が製品押さえ74に接するため、容器Wの姿勢が維持される。このように、製品押さえ74は、補助ローラー73と共に、フィルムFが挟持される際に容器Wが後方に大きく傾かないように支持する機能を有している。
【0049】
中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの間には、上下方向に延在する帯状のフィルムFを容器搬送方向における下流側から支持する保持ローラー28が配設されている。保持ローラー28は、排出コンベヤ14に渡った容器Wに巻き掛けられたフィルムFが、下側シール体42の側面に接触して熱を帯びることを防ぐために配設されている。
【0050】
バイパスコンベヤ15は、
図1に示すように、排出コンベヤ14の搬送終端側に隣接して配設され、載置面を担うベルトが、制御部に制御されるモータ(不図示)により走行駆動される。また、バイパスコンベヤ15の搬送始端側には、バイパス用製品検知装置62が備えられており、印字良否の判別装置により印字不良と判別された一包装長さのフィルムFが巻き掛けられた容器Wが到来すると、検知されるように設定されている。
【0051】
バイパスコンベヤ15は、バイパス用製品検知装置62により印字不良の容器Wが検知された場合は、
図1において二点鎖線で示すように、所定のタイミングで傾動して、印字不良の容器Wを系外に排除する構成とされる。具体的には、判別手段による判別情報、フィルム送り量に関する情報、バイパス用製品検知装置62の製品検知情報などに基づき、制御部に制御されるモータ(不図示)によりバイパスコンベヤ15の搬送終端部15Eが降下する。また、バイパスコンベヤ15は、変速して走行駆動されるが、排出コンベヤ14からバイパスコンベヤ15に容器Wが乗り移る際には、排出コンベヤ14と同じ速度になるように走行駆動制御される設定となっている。これにより、容器Wに対するフィルムFの位置ずれ防止を図っている。
【0052】
ヒーターコンベヤ16は、バイパスコンベヤ15の搬送終端側に接続して配設されており、載置面(搬送部)を担う金属メッシュからなる無端状のベルトが、制御部に制御されるモータ(不図示)により一定の速度で走行駆動される。ヒーターコンベヤ16の無端状のベルトの内側には、搬送始端側に熱風装置76が備えられ、熱風装置76の搬送下流側にヒーター77が備えられている。また、ヒーターコンベヤ16は、熱風用製品検知装置63によってバイパスコンベヤ15の搬送終端付近で検知された容器Wが予め設定された位置(設定位置P)まで搬送されると、熱風装置76から容器Wの後部8側における下側フィルムF6(熱収縮性フィルムF2)のみに熱風を吹き付ける構成とされる。なお、熱風装置76は、熱風用製品検知装置63の製品検知情報と、バイパスコンベヤ15及びヒーターコンベヤ16を走行駆動するモータ(不図示)に付設されたエンコーダパルスによる容器搬送量に関する情報に基づき、熱風吹き付け動作のON/OFFを切替え制御される。
【0053】
また、ヒーターコンベヤ16は、容器Wを搬送しながら、ヒーター77の熱により、容器Wの底面6に接する下側フィルムF6を熱収縮させる構成とされる。なお、ヒーター77から単位面積当たりのフィルムF6が単位時間当たりに受ける熱量は、熱風装置76から単位面積当たりのフィルムF6が単位時間当たりに受ける熱量より小さく設定されており、採用するフィルムFに対応して温度設定し得るように構成されている。これにより、下側フィルムF6の底面6側は瞬時に収縮することなく、ヒーターコンベヤ16で搬送される間に時間を掛けてゆっくり収縮する。
【0054】
<包装工程>
本実施形態においては、主に以下の1)から10)の工程の順番で包装がなされる。
【0055】
1)中間コンベヤ13によって容器Wを所定間隔ごとに一定の速度で搬送する。
2)中間コンベヤ13の搬送終端付近に設けられた物品検知装置61によって、容器Wが検知されると、その検知情報と中間コンベヤ13を走行駆動するモータに付設されたエンコーダのパルス情報(容器Wの搬送量に関する情報)に基づき、繰出ローラー24a、24bの駆動制御により非収縮性フィルムF1と熱収縮性フィルムF2が所定のタイミングで送られ始める(
図1、
図2参照)。
【0056】
具体的には、容器Wを載置して搬送する中間コンベヤ13の下流で、非収縮性フィルムF1(上側フィルムF5)と熱収縮性フィルムF2(下側フィルムF6)との接続箇所F3の高さ位置が、容器Wの前部7において前部7の高さの半分より低い位置に設定された範囲からなる規定領域Z1に位置付くように、且つ中間コンベヤ13の搬送方向に交差する上下方向に延在するように、支持ローラー29及びガイドローラー26、27に巻き掛けられて支持されたフィルムFに、中間コンベヤ13に載置された容器Wが当接する際に、繰出ローラー24a、24bが駆動されることにより、上側のダンサローラー25(フィルム供給源)から支持ローラー29に向けて必要な長さの上側フィルムF5が送られ始めると共に、下側のダンサローラー25(フィルム供給源)から支持ローラー29に向けて下側フィルムF6が送られ始める。
【0057】
そして、容器Wに巻き掛けられる上側フィルムF5と下側フィルムF6は、容器Wが上下方向に延在するフィルムFに当接して、排出コンベヤ14の特定位置Kに到達するまでの間に、上側フィルムF5に印字された第1情報が容器Wの天面5のみに位置付くように、且つ、第2情報が容器Wの前部7のみに位置付くように、前述の規定領域Z1内に接続箇所F3を位置付けて、接続箇所F3から、上側フィルムF5を容器Wの天面5を経て容器Wの後部8に延在させると共に、下側フィルムF6を容器Wの底面6を経て後部8に延在させるように、且つ、容器Wの後部8側に位置する接続箇所F4が、容器Wの後部8の高さの半分より高い位置に形成されるように、それぞれ送り出される(第1フィルム送り手段による一回目のフィルム送り)。
【0058】
これにより、容器WがフィルムFに当接する時から、接続箇所F3を容器Wの前部7における設定高さの範囲からなる規定領域Z1に位置付けることができるため、容器WがフィルムFに載った後から、フィルムFを引っ張るなどして容器WをフィルムF上で滑らせながら位置を合わせなくても良いことから、接続箇所F3の接続状態を良好に維持することができる。
【0059】
また、上方側のフィルム移送経路20aにおいて、印字装置22が、上側フィルムF5に一包装長さごと、容器Wの内容物に関する第1情報と第2情報をフィルム長さ方向に間隔を開けて印字処理しているときに、繰出ローラー24aが上側フィルムF5を送り出す際には、ダンサローラー25を介することにより印字処理によって生じる引出ローラー23と繰出ローラー24aの間におけるフィルム送り量の不足分が補償される。
【0060】
なお、一回目のフィルム送りにおいては、上方及び下方から送り出されるフィルムFの合計の長さが、一包装の長さに満たない長さであり、フィルムFが過剰に余ることなく、且つ容器WがフィルムFに接触するものの容器Wに巻き掛けられる上側フィルムF5と下側フィルムF6によって容器搬送方向後方へ引き戻しを起こし得ないように、上側フィルムF5と下側フィルムF6がそれぞれ送り出される。これにより、容器WがフィルムFを引っ張る力を抑え、フィルムFの接続箇所F3にかかる負荷の低減を図ることができる。
【0061】
3)物品検知装置61の検知情報と、中間コンベヤ13及び排出コンベヤ14を走行駆動する各モータに付設された各エンコーダのパルス情報(容器Wの搬送量に関する情報)に基づき、容器WがフィルムFを巻き込むようにして、排出コンベヤ14上における特定位置Kに移動した(と判断された)際に、排出コンベヤ14による容器Wの搬送が一時停止する。このとき、容器Wに巻き掛けられたフィルムFは、接続箇所F3が容器Wの前部7側における規定領域Z1、すなわち前部7の高さの半分より低い位置に位置しており、接続箇所F3から、上側フィルムF5が天面5を経て容器Wの後部8側に延在し、下側フィルムF6が底面6を経て容器Wの後部8側に延在した状態である(
図3(a)参照)。
【0062】
4)排出コンベヤ14が容器Wの搬送を一時停止した後、一対のシール体41、42の閉じ動作を開始すると共に、一対のシール体41、42が上側フィルムF5と下側フィルムF6を挟持するまでの間においては、繰出ローラー24a、24bを駆動して、先行の一回目のフィルム送りでは満たなかった一包装に必要なフィルム長さに達するように、上側フィルムF5と下側フィルムF6を送り出す(第2フィルム送り手段による二回目のフィルム送り)。
【0063】
なお、排出コンベヤ14が容器Wの搬送を一時停止するタイミングと同時に、2つの補助ローラー73の回転駆動も一時停止する。これらを一時停止状態にすることによって、シール体41、42の接近に伴い生じる接続箇所F3に加わるフィルムFを引っ張る力、即ち、フィルムFが容器Wを搬送方向後方へ引き付ける力が、接続箇所F3の接続を解除し得る力を下回り、接続箇所F3にかかる負荷の低減が図られる。なお、二回目のフィルム送りにおいては、フィルムFを挟持する位置に応じて、上側フィルムF5と下側フィルムF6のうち一方を送り出しても良い。
【0064】
5)次に、容器Wの後部8側において、容器Wに環状に巻き掛けられた上側フィルムF5と下側フィルムF6とを、一対のシール体41、42が挟持してシール面46の熱により溶着すると共に切断手段により切断する(
図3(b)参照)。
【0065】
なお、上記の4)と5)の工程によって、容器Wの後部8側に形成される接続箇所F4が、容器Wの後部8の高さの半分より高い位置(
図3(c)参照)に位置するように、一対のシール体41、42がフィルムFを挟持する高さ位置と二回目のフィルム送り量などが予め設定されている。
【0066】
6)一対のシール体41、42が上側フィルムF5と下側フィルムF6を挟持した後に、繰出ローラー24を駆動して、ガイドローラー26、27及び支持ローラー29により支持される上側フィルムF5(F1)と下側フィルムF6(F2)の接続箇所F3が次に到来する容器Wの規定領域Z1に対応した高さ位置に位置するように、上側フィルムF5(F1)を送り出す(三回目のフィルム送り)と共に排出コンベヤ14の走行駆動と補助ローラー73の回転駆動を再開して容器Wの搬送を再開する。三回目のフィルム送りによって、接続箇所F3は予め設定された下方の設定位置Qまで移動する(
図3(d)参照)。なお、三回目のフィルム送りにおいては、容器Wの形状、接続箇所F3の高さ位置に応じて、下側フィルムF6を送り出しても良い。
【0067】
7)フィルムFが環状に巻き掛けられた容器Wをバイパスコンベヤ15に搬送する。バイパスコンベヤ15においては、前述したように、印字不良の容器Wについてはバイパスコンベヤ15の搬送終端部15Eを降下させて系外に排除し、良品をヒーターコンベヤ16に向けて搬送する(
図1参照)。
【0068】
8)バイパスコンベヤ15の搬送終端部15E付近に搬送された容器Wを熱風用製品検知装置63が検知する。
【0069】
9)容器Wがヒーターコンベヤ16の載置面における設定位置Pに到達するタイミングで、容器Wの後部8側において接続箇所F4より下方に位置する下側フィルムF6のみに熱風装置76により熱風を吹き付けて、容器Wの後部8側の下側フィルムF6で容器Wを締め付けるように熱収縮させる。即ち、容器の後部8側の下側フィルムF6に熱風を吹き付けることによって、容器Wの後部8と底面6の境界部分に下側フィルムF6を密着させると共に、容器Wの後部8と天面5の境界部分に上側フィルムF5を密着させて、容器Wに対して第1情報と第2情報の位置を規定する。
【0070】
このとき、ヒーター77によって熱風装置76の熱風より小さい熱量による余熱が容器Wの底面6側の下側フィルムF6の一部に与えられるが、余熱によって容器Wの底面6側の下側フィルムF6が熱収縮する時期が、容器の後部8側の下側フィルムF6が熱風を受けて熱収縮して容器Wを締め付けた後になるように熱風装置76の熱風より小さい熱量となる余熱が徐々に加えられている。このことは、ヒーター77によって容器Wの底面6側の下側フィルムF6が熱収縮するより早く、熱風によって容器Wの後部8側の下側フィルムF6を熱収縮させ得る一例であり、それ以外にも、例えば、容器Wの底面6側の下側フィルムF6に余熱を与える時期や余熱量の設定を変更するなどして同様に容器Wの後部8側の下側フィルムF6を早く収縮させるように設定してもよい。
【0071】
10)熱風によって容器Wの後部8側の下側フィルムF6が熱収縮した容器Wを、ヒーターコンベヤ16の載置面に載置して搬送し容器Wの底面6側の下側フィルムF6のみをヒーター77によって徐々に加熱する。このことにより、容器Wの底面6側の下側フィルムF6は、容器Wがヒーターコンベヤ16で搬送される間に時間を掛けてゆっくり熱収縮して、シュリンク包装が完了する。この結果、上側フィルムF5は容器Wの天面5及び前部7に位置する印字箇所が収縮することなく、良好な印字状態が維持され、また、上側フィルムF5に印字された第1情報を容器Wの天面5のみに位置させ得ると共に第2情報を容器Wの前部7のみに位置させ得る。
【0072】
本実施形態に係る包装方法は、次のような効果がある。
(1)フィルム移送経路20において上下方向に延在するフィルムFは、上側フィルムF5と下側フィルムF6との接続箇所F3が容器Wにおける設定高さの範囲からなる規定領域Z1に位置付くように、ガイドローラー26、27、及び支持ローラー29によって支持され、上側フィルムF5には、一包装長さごとに容器Wの内容物に関する第1情報と第2情報が、印字装置22によりフィルム長さ方向に間隔を開けて印字される。容器WにフィルムFを当接させる際には、繰出ローラー24a、24bを駆動して、上側のダンサローラー25から支持ローラー29に向けて上側フィルムF5を送り始めると共に、下側のダンサローラー25から支持ローラー29に向けて下側フィルムF6を送り始める。これにより、容器WがフィルムFに当接する時から、接続箇所F3を容器Wの前部7における設定高さの範囲からなる規定領域Z1に位置付けることができるため、容器WがフィルムFに載った後から、フィルムFを引っ張るなどして容器WをフィルムF上で滑らせながら位置を合わせなくても良いことから、接続箇所F3の接続状態を良好に維持することができる。なお、印字処理がなされた上側フィルムF5は、ダンサローラー25を介して、繰出ローラー24により下流側へ送られる。これにより、印字処理に伴い、印字処理におけるフィルム送り量と、繰出ローラー24によるフィルム送り量に差が生じても、フィルム送り量の不足分が補償される。そのため、印字処理能力に起因したフィルム送り量の制約が緩和され、単位時間当たりの包装数(包装能力)の向上を図ることができる。
(2)容器WがフィルムFに当接しながら中間コンベヤ13から排出コンベヤ14に搬送され、容器Wが排出コンベヤ14上における特定位置Kに移動するまでに、繰出ローラー24a、24bにより上側フィルムF5と下側フィルムF6が送り出される。容器Wに巻き掛けられるフィルムFは、上側フィルムF5の第1情報が容器Wの天面5のみに位置付くように、且つ、第2情報が容器Wの前部7のみに位置付くように、規定領域Z1内に接続箇所F3が位置付けられ、フィルムFの接続箇所F3から上側フィルムF5が容器Wの天面5を経て容器Wの後部8に延在すると共に、下側フィルムF6が容器Wの底面6を経て容器Wの後部8に延在する。これにより、フィルムFは設定された一定の位置で容器Wに巻き掛けられる。例えば、容器WがフィルムFに載った後に、上側フィルムF5又は下側フィルムF6を引っ張って、接続箇所F3の位置を調整しなくても良い。よって、接続箇所F3にかかる負荷を低減できる。
(3)容器Wが排出コンベヤ14上における特定位置Kに移動すると、排出コンベヤ14による容器Wの搬送が一時停止し、上側フィルムF5と下側フィルムF6は、容器Wの後部8側において、一対のシール体41、42により挟持される。挟持されたフィルムFは、挟持された箇所において溶着され、切断される。フィルムFが挟持される際に容器Wの搬送を一時停止することにより、フィルムFが容器Wに引っ張られる力を抑制し、接続箇所F3にかかる負荷を低減することができる。
(4)上記(1)乃至(3)のようにフィルムFを送ることによって、一包装サイクル(シール体41、42によって挟持されたフィルムFを切断してから、次に到来する容器W(物品)にフィルムFを巻き掛けてシール体41、42でフィルムFを挟持して切断する迄のサイクル)の終盤まで、即ち、シール体41、42によって挟持された上下のフィルム同士の熱溶着が始まり、溶着し終えるまで、フィルムFの接続箇所F3への負荷を低減することにより、生産性を高め得ることができる。
(5)上側フィルムF5と下側フィルムF6が環状に巻き掛けられた容器Wは、接続箇所F4が容器Wの後部8側に形成される。そのため、第3コンベヤ16上において、容器Wの後部8にのみ熱風を吹き付けることにより、後部8側の下側フィルムF6を熱収縮させて、容器Wの後部8と底面6の境界部分に密着させることができる。また、容器Wの後部8側の下側フィルムF6が容器Wに密着すると、上側フィルムF5が容器Wの後部8と天面5の境界部分に密着し、容器Wの底面6における下側フィルムF6の熱収縮が完了する前に、容器Wに対する上側フィルムF5の位置が固定される。そのため、容器Wに巻き掛けられたフィルムFが位置ずれすることなく、ヒーターコンベヤ16の載置面によって容器Wを搬送しながら、容器Wの底面6の下側フィルムF6のみ加熱して熱収縮させることができる。よって、上側フィルムF5に印字された第1情報が容器Wの天面5のみに位置すると共に、第2情報が容器Wの前部7のみに位置するように、適切な位置で下側フィルムF6を熱収縮することができる。
(6)熱風を下側フィルムF6の容器Wの後部8側に吹き付けて熱収縮させつつ、下側フィルムF6の底面6側に対しては、ヒーターコンベヤ16の載置面から熱風より小さい熱量による余熱を与えることができる。これにより、容器Wの後部8側を覆う下側フィルムF6の容器Wへの密着が完了する前から、容器Wの底面6に対して小さい熱量の熱を徐々に加え始めることができるため、下側フィルムF6を熱収縮させる時間が短縮され、ヒーターコンベヤ16の載置面の長さを短くすることができる。よって、熱収縮の効率化を図ることができる。
(7)搬送される容器Wが排出コンベヤ14上の特定位置Kに到達するまでの間に繰出ローラー24を駆動して、フィルムFの送り出しがなされ、また、排出コンベヤ14が容器Wの搬送を一時停止させた後、一対のシール体41、42が上側フィルムF5と下側フィルムF6を挟持するまでの間に繰出ローラー24を駆動して、フィルムFの送り出しがなされる。すなわち、繰出ローラー24によるフィルムFの二段送りが行われる。一回目のフィルム送りにおけるフィルム送り量は、容器Wに上側フィルムF5と下側フィルムF6が巻き掛けられつつ、容器WがフィルムFに引っ張られて搬送方向後方へ引き戻されることなく第2コンベヤ14の特定位置Kに到達できるように設定される。また、二回目のフィルム送りにおけるフィルム送り量は、一回目のフィルム送りにおけるフィルム送り出しでは満たなかった容器Wの一包装に必要なフィルム長さに達するように設定される。これにより、容器に巻き掛けられるフィルムFの接続箇所F3にかかる負荷を低減することができる。また、フィルムFが容器Wに引っ張られる力を抑制しつつ、フィルムFを容器Wに巻き掛けて挟持することができる。
(8)容器Wに当接して巻き掛けられるフィルムFの接続箇所F3は、容器Wの前部7の高さの半分より低い位置に位置付くように設定される。これにより、容器Wの前部7側を覆う上側フィルムF5の面積がより広くなり、第2情報の印字範囲を広く設定することができる。また、一対のシール体41、42により挟持される上側フィルムF5と下側フィルムF6の接続箇所F4が容器Wの後部8の高さの半分より高い位置に形成される。これにより、容器Wの後部8側を覆う下側フィルムF6の面積がより広くなり、下側フィルムF6が熱収縮して容器Wに密着する範囲を広くすることができる。
(9)上側フィルムF5と下側フィルムF6が挟持された後、繰出ローラー24を駆動することにより、上下方向に延在するフィルムFの接続箇所F3を、次に到来する容器Wに対応させて設定された高さ位置に合わせることができる。これにより、容器Wが上下方向に延在するフィルムFに当接してから、フィルムFに載るまでの短い期間に、後続の容器Wに対する接続箇所F3の位置を合わせるために、素早くフィルムFを送る必要がない。また、容器WがフィルムFに載った後に、上側フィルムF5又は下側フィルムF6を引っ張って、接続箇所F3の位置を調整しなくても良い。
(10)一対のシール体41、42の側面には、ガイドローラー26、27がそれぞれ配設されており、フィルム移送経路20におけるフィルムFを巻き掛け案内する構成とされる。これにより、フィルムFは、上側シール体41の側面及び下側シール体42の側面に接することなく、中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの隙間Sを介して上下方向に延在する。よって、フィルム移送経路20におけるフィルムFに、シール体41、42の熱が伝わるのを抑制できる。
(11)中間コンベヤ13の載置面における終端部13Eと排出コンベヤ14の搬送始端部14Sの隙間Sには、保持ローラー28が配設されており、フィルム移送経路20におけるフィルムFを容器搬送方向下流側から保持する構成とされる。これにより、容器WにフィルムFが巻き掛けられて溶着、切断されるまでの間において、フィルム移送経路20における熱収縮性フィルムF2が、容器搬送方向下流側へ引っ張られた状態であっても排出コンベヤ14及び下側シール体42に接触するのを防ぐことができる。
(12)補助ローラー73、製品押さえ74は、排出コンベヤ14の上方に配設されており、容器WにフィルムFが巻き掛けられて挟持される際に、容器Wを天面5側から支持する構成とされる。なお、補助ローラー73は、一対のシール体41、42が閉じている際、排出コンベヤ14と共に駆動されず、停止状態とされる。これにより、フィルムFを前方に引っ張ることを回避すると共に、容器Wの傾きが大きくなることを回避することができる。よって、容器Wに巻き掛けられたフィルムFに加わる力を、シール体41、42が閉じることによりフィルムFが巻き締められる力のみに抑えることができる。また、製品押さえ74は、傾いた容器Wの天面5に当接するように下降するため、容器Wの姿勢を維持することができる。
(13)熱風装置76によって容器Wに巻き掛けられた下側フィルムF6のうち、容器Wの後部8側の下側フィルムF6のみが熱収縮することにより、容器Wに巻き掛けられたフィルムFが容器Wを軽く締め付けるため、容器Wに対するフィルムFの位置ずれが抑制される。その後、ヒーター77よって容器Wの底面6側の下側フィルムF6が収縮することにより、容器Wに巻き掛けられたフィルムFによって容器Wを強く締め付ける。このため、容器Wに対して上側フィルムF5の印字箇所の位置がずれることなく、また、接続箇所F3の接続が解除されることなく安定して包装することができる。
【0073】
<変更例>
(1)一回目のフィルム送りについては、排出コンベヤ14への容器Wの進入量に追従するように、フィルムFを送り出す制御を行なっても良い。
(2)二回目のフィルム送りについては、上下シール体41、42の閉じ動作に伴うシール体41、42の位置の変化に追従するように、フィルムFを送り出す制御を行なっても良い。また、一方のフィルム搬送手段のみを駆動する設定としても良い。例えば、上方側の繰出ローラー24aのみを駆動して、容器Wに対する適切な量のフィルムを送り出す設定としても良い。
(3)容器Wに巻き掛けられるフィルムFの接続箇所F3の規定領域Z1、及び容器Wの後部8側において形成される接続箇所F4の高さ位置は、容器Wの形状に応じて任意に設定できる。
(4)ヒーターコンベヤ16の載置面上における下側フィルムF6の熱収縮については、容器Wの後部8側に向けた熱風の吹き付けが完了した後に、ヒーター77により容器Wの底面6側に位置するフィルムF6へ熱を加え始めても良い。
(5)包装装置におけるフィルム移送機構は、その上方側と下方側にフィルム送り量調整手段としてのダンサローラー25を配設する構成としたが、印字装置22を配設しない下方側においては、ダンサローラー25を配設しない構成としても良い。すなわち、包装の工程において、印字処理がなされない側のフィルム移送経路20においては、原反ロール21をフィルム供給源として繰出ローラー24からフィルムFを引き出し、下流側へ送り出しても良い。
(6)本発明の第1コンベヤ、第2コンベヤとしては、載置面がベルトからなるコンベヤに限らず、搬送台に載置された容器Wを容器支持移動体などからなる押送体によって押送する構成であっても良い。
(7)包装装置における中間コンベヤ13は、その上方にアッパーベルト72が配設された構成としたが、容器の大きさや形状により、アッパーベルト72を配設しない構成としても良い。
(8)包装装置における回転走行体は、補助ローラー73に代えて無端状のベルトを回転走行させる構成として、該ベルトに接触した容器Wを搬送方向下流側に引き込むように回転駆動させたり、回転を停止させたりする制御の切替えを行うようにしてもよい。
(9)本実施形態ではヒーターコンベヤ16に熱風装置76を配設したが、熱風を容器Wの後部8側の下側フィルムF6に吹き付けることができれば、ヒーターコンベヤ16とは分離して配設してもよく、また、後部8側の下側フィルムF6に対して熱風を斜め側方又は斜め上方などから吹き付けてもよい。
【符号の説明】
【0074】
F:フィルム F1:非収縮性フィルム F2:熱収縮性フィルム
F3、F4:接続箇所 F5:上側フィルム F6:下側フィルム
W:容器 5:天面(上部) 6:底面(底部) 7:前部 8:後部
10:容器搬送経路 11:導入コンベヤ 13:中間コンベヤ(第1コンベヤ)
13E:載置面における終端部 14:排出コンベヤ(第2コンベヤ)
14S:搬送始端部 15:バイパスコンベヤ
16:ヒーターコンベヤ(第3コンベヤ) 20:フィルム移送経路
20a:上方側のフィルム移送経路 20b:下方側のフィルム移送経路
21:原反ロール 22:印字装置(印字手段)
23:引出ローラー(第2フィルム搬送手段)
24a、24b(24):繰出ローラー(第1フィルム搬送手段)
25:ダンサローラー(フィルム送り量調整手段、フィルム供給源)
26、27:ガイドローラー(フィルム支持手段) 28:保持ローラー
29:支持ローラー(フィルム支持手段) 41:上側シール体 42:下側シール体 43:受け溝 44:切断刃収容溝 45:切断刃 46:シール面
61:物品検知装置(物品検知手段) 73:補助ローラー(回転駆動体)
74:製品押さえ 76:熱風装置 77:ヒーター S:隙間 K:特定位置
Z1:規定領域 Q:設定位置 P:設定位置