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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022054104
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】ストロー用キャップ
(51)【国際特許分類】
   A47G 21/18 20060101AFI20220330BHJP
【FI】
A47G21/18
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020161106
(22)【出願日】2020-09-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】520373501
【氏名又は名称】李 眞兒
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】沈 宰用
(72)【発明者】
【氏名】李 眞兒
(72)【発明者】
【氏名】沈 智友
(72)【発明者】
【氏名】沈 俊熙
【テーマコード(参考)】
3B115
【Fターム(参考)】
3B115AA08
3B115BA18
3B115BA19
3B115DA09
3B115DA17
3B115DB07
3B115EA06
(57)【要約】
【課題】簡単な操作でストローを衛生的に保つことができるストロー用キャップを提供する。
【解決手段】ストロー50の外径よりも広い内径を有する筒状の筒部10と、筒部10の両端の開口を閉塞する第1閉塞部11及び第2閉塞部12と、第1閉塞部11を厚さ方向に貫通した貫通孔であるスリット21を有する第1挿通部20aと、を備え、係止片22でストロー50を係止するように構成されたストロー用キャップ。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストローに取り付けられるストロー用キャップであって、
前記ストローの外径よりも広い内径を有する筒状の筒部と、
前記筒部の両端の開口を閉塞する第1閉塞部及び第2閉塞部と、
前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第1挿通部と、
を備えることを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項2】
請求項1に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第1閉塞部は、前記筒部の前記第1閉塞部側の開口よりも前記第2閉塞部側に配置されている
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第1挿通部は、前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔である複数のスリットが交差したものである
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第2閉塞部は、前記筒部の前記第2閉塞部側の開口よりも前記第1閉塞部側に配置されている
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第2閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第2挿通部を備える
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項6】
ストローに取り付けられるストロー用キャップであって、
筒状の一方の開口縁部を接合させて閉じた有底筒状の筒部を備え、
前記筒部の開口は、前記ストローの外径よりも広く、
前記筒部の内径は、前記一方に向かって前記ストローの外径よりも狭くなるように形成されている
ことを特徴とするストロー用キャップ。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストローの吸引口を保護するストロー用キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、飲食店では、ジュース等の飲料を注いだカップにストローをつけて購入者に提供することが行われている。購入者は、カップを手に取って飲料を飲んでいないときは、例えばテーブルにカップを置く。
【0003】
昨今では、ウィルスを含む飛沫への対策をすることが感染症予防に重要となっている。このような観点からすると、テーブルに置いたカップに取り付けられたストローは、他人がいる店内で露出することになるので飛沫対策が十分とは言えない。
【0004】
特許文献1に記載のストローは、ストローの吸引口を覆うようなキャップを設けている。しかしながら、ストローから飲料が漏れることを防止するための構造であるので、キャップがストローに密着している。このため、飲料を飲むためにキャップからストローの吸引口を露出させる、又はストローをキャップで保護するためにキャップで吸引口を覆うという操作が行いにくいという問題がある。
【0005】
さらに、特許文献1に記載のストローを用いて飲料を飲む際には、キャップを移動させ、ストローの吸引口を露出させる。しかしながら、キャップはストローに取り付けられたままである。このため、ストローを口にくわえた際にキャップが口に当たってしまい、飲みにくいという問題がある。また、キャップに飛沫や埃が付着する場合もあり、ストローを口にくわえた際にキャップから飛沫や埃が口に入るおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006-136517号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情に鑑み、簡単な操作でストローを衛生的に保つことができるストロー用キャップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の態様は、ストローに取り付けられるストロー用キャップであって、前記ストローの外径よりも広い内径を有する筒状の筒部と、前記筒部の両端の開口を閉塞する第1閉塞部及び第2閉塞部と、前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第1挿通部と、を備えることを特徴とするストロー用キャップにある。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡単な操作でストローを衛生的に保つことができるストロー用キャップが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1に係るストロー用キャップの斜視図である。
図2】実施形態1に係るストローに取付けたストロー用キャップの斜視図である。
図3】実施形態1の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図4】実施形態1の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図5】実施形態2に係るストロー用キャップの斜視図である。
図6】実施形態2に係るストローに取付けたストロー用キャップの側面図である。
図7】実施形態2に係るストローに取付けたストロー用キャップの側面図である。
図8】実施形態2の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図9】実施形態2の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図10】実施形態3に係るストロー用キャップの斜視図である。
図11】実施形態3に係るストローに取付けたストロー用キャップの斜視図である。
図12】実施形態3の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図13】実施形態3の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図14】実施形態3の変形例に係るストロー用キャップの斜視図である。
図15】実施形態4に係るストロー用キャップの斜視図である。
図16】実施形態4に係るストローに取り付けたストロー用キャップの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〈実施形態1〉
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本発明の一態様を示すものであって、本発明の範囲内で任意に変更可能である。各図において同じ符号を付したものは、同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
【0012】
図1及び図2を用いて本実施形態のストロー用キャップについて説明する。図1はストロー用キャップの斜視図である。図2はストローに取り付けたストロー用キャップの斜視図である。図示するように、ストロー用キャップ1は、筒部10、第1閉塞部11、第2閉塞部12、第1挿通部20aを備えている。
【0013】
筒部10は、中空に形成されており、ストロー50の外径よりも広い内径を有する。本実施形態では筒部10は円筒状となっている。筒部10の両端の開口は、第1閉塞部11及び第2閉塞部12により閉塞されている。第1閉塞部11及び第2閉塞部12は、筒部10の両側の開口を塞ぐ部材であり、筒部10と一体となっている。もちろん、第1閉塞部11及び第2閉塞部12は筒部10と別体であってもよい。
【0014】
第1閉塞部11には、第1閉塞部11を厚さ方向に貫通した貫通孔からなる第1挿通部20aが設けられている。本実施形態の第1挿通部20aは、第1閉塞部11を厚さ方向に貫通した2本のスリット21を交差させたものである。第1挿通部20aのうちスリット21同士の間の領域である係止片22が4つ形成されている。
【0015】
ストロー用キャップ1は、樹脂材料や紙など可撓性がある、又は弾力性のある材料で形成されている。また、本実施形態のストロー用キャップ1は、筒部10と第1閉塞部11と、第2閉塞部12とは一体的に形成されている。
【0016】
スリット21は、ストロー50が挿通する開口となるが、ストロー50が挿通される前においては、ストロー50の内径よりも狭い開口となっている。一方、スリット21を形成する係止片22は、樹脂材料や紙など可撓性又は弾力性があるので、筒部10の内外に向けて変形し、ストロー50が挿通する程度にスリット21が大きく開くようになっている。
【0017】
したがって、ストロー用キャップ1の第1挿通部20aに、ストロー50の吸引口51を押し当てストロー用キャップ1を下方(吸引口51とは反対側)へ移動させることで、吸引口51を筒部10の内部に収容することができる。このとき、係止片22は、ストロー50の側面部を摩擦力又は弾性力によって保持するので、ストロー用キャップ1から手を離しても、自重で簡単に位置ずれしないようになっている。
【0018】
このようなストロー用キャップ1によれば、ストロー50の吸引口51が筒部10、第1閉塞部11及び第2閉塞部12に囲まれた空間内に収容されるので、飛沫などから保護される。したがって、飲食店などでテーブル等にストローを付けたカップを置いたときなどであっても、ストロー50の吸引口51に飛沫が付着することを防止することができる。
【0019】
また、ストロー用キャップ1は、ストロー50の側面に係止片22で接触しているだけであり、係止片22以外はストロー50に接触していない。このため、ストロー用キャップ1をストロー50から簡単に取り外すことができる。
【0020】
上述したように、飲料を飲む際には、ストロー用キャップ1はストロー1から外れている。このため、従来のストロー用キャップにおける問題点である、ストロー用キャップが口に当たって飲みにくいこと、ストロー用キャップ1に付着した飛沫や埃が口に入る恐れがあること、を回避することができる。
【0021】
また、このようなストロー用キャップ1は、使い捨てにすることが好ましい。これにより、ストロー用キャップ1を使うときはいつも新品のものを使うことになるので、より衛生的である。もちろん、ストロー用キャップ1を洗浄、消毒などすることで、使い回してもよい。
【0022】
さらに、ストロー用キャップ1にキャラクター、絵、文字、模様などの装飾を施してもよい。このような装飾を施すことで、利用者がストロー用キャップ1を購入する意欲を高めることができる。さらにはキャラクター等を用いた装飾によって広告宣伝効果を期待できる。
【0023】
以上に説明したように、本発明によれば、簡単な操作でストロー50を衛生的に保つことができる。
【0024】
図3を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Aについて説明する。筒部10の開口のうち第1閉塞部11側の開口を第1開口31とする。図1及び図2に示した第1閉塞部11は、第1開口31の縁の部分に設けられていたが、図3の第1閉塞部11は、第1開口31の縁の部分よりも第2閉塞部12側に設けられている。つまり、第1閉塞部11は、筒部10の内部に入り込んで第1開口31を閉塞している。
【0025】
筒部10のうち第1閉塞部11よりも第1開口31側の一部分を第1裾部13と称する。第1裾部13は、第1閉塞部11を底部とし、第1開口31が開口した円筒状となっている。
【0026】
このようなストロー用キャップ1Aは、図1及び図2に示したストロー用キャップ1と同様の作用効果を奏する。さらに、第1閉塞部11は、第1開口31の縁の部分よりも第2閉塞部12側に配置されている。このような構成とすることで、横方向から第1閉塞部11に向かう飛沫を第1裾部13が遮ることになるので、第1閉塞部11に飛沫が届きにくい。
【0027】
なお、第1閉塞部11は、図3においては、第1開口31に近い位置に設けられているが、このような位置に限定されない。第1閉塞部11は、筒部10の高さ方向においてどの位置に設けられていてもよい。
【0028】
したがって、ストロー50をスリット21に挿通した状態において、飛沫がスリット21を通り、筒部10内に収容されたストロー50に到達することをより確実に防止することができる。
【0029】
図4を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Bについて説明する。筒部10の開口のうち第2閉塞部12側の開口を第2開口32とする。図1から図3に示した第2閉塞部12は、第2開口32の縁の部分に設けられていたが、図4の第2閉塞部12は、第2開口32の縁の部分よりも第1閉塞部11側に設けられている。つまり、第2閉塞部12は、筒部10の内部に入り込んで第2開口32を閉塞している。
【0030】
筒部10のうち第2閉塞部12よりも第2開口32側の一部分を第2裾部14と称する。第2裾部14は、第2閉塞部12を底部とし、第2開口32が開口した円筒状となっている。
【0031】
このようなストロー用キャップ1Bは、図3に示したストロー用キャップ1Aと同様の作用効果を奏する。
【0032】
〈実施形態2〉
図5から図7を用いて本実施形態のストロー用キャップについて説明する。図5はストロー用キャップの斜視図である。図6及び図7はストローに取り付けたストロー用キャップの側面図である。
【0033】
図5に示すように、ストロー用キャップ1Cは、図1及び図2に示したストロー用キャップ1と同様の構成であるが、第2閉塞部12にも第1挿通部20aが形成された点が異なる。以後、第1閉塞部11側の挿通部を第1挿通部20a、第2閉塞部12側の挿通部を第2挿通部20bとも称する。
【0034】
図6に示すように、ストロー用キャップ1Cの第1挿通部20aに、ストロー50の吸引口51を押し当てストロー用キャップ1Cを下方(吸引口51とは反対側)へ移動させることで、吸引口51を筒部10の内部に収容することができる。このとき、実施形態1と同様に、第1挿通部20aの係止片22は、ストロー50の側面部を摩擦力又は弾性力によって保持するので、ストロー用キャップ1Cから手を離しても、自重で簡単に位置ずれしないようになっている。このようなストロー用キャップ1Cは、実施形態1と同様に、簡単な操作でストロー50を衛生的に保つことができる。
【0035】
図7に示すように、ストロー用キャップ1Cをさらに下方に移動させることで、ストロー50の吸引口51は、第2挿通部20bのスリット21を押し開き、筒部10の外へ露出するので、吸引口51から飲料を飲める状態となる。
【0036】
このようなストロー用キャップ1Cによれば、図6に示したようにストロー50をストロー用キャップ1Cで保護した状態から、図7に示したようにストロー用キャップ1Cを下方に押し下げるだけで、吸引口51から飲料を飲むことができる。また、ストロー用キャップ1Cは、飲料を飲むときでも飲んでいないときでも、ストロー50に取り付けられた状態である。したがって、ストロー用キャップ1Cを取り外したときの置き場に困ることはなく、ストロー用キャップ1Cの紛失を防止することができる。
【0037】
なお、飲料を飲む際には、ストロー用キャップ1はストロー1の根元側に向けて十分押し下げることで、従来のストロー用キャップにおける問題点である、ストロー用キャップが口に当たって飲みにくいこと、ストロー用キャップ1に付着した飛沫や埃が口に入る恐れがあること、を回避することができる。
【0038】
図8を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Dについて説明する。ストロー用キャップ1Dは、図5のストロー用キャップ1Cと同様の構成であるが、第1閉塞部11が図3のストロー用キャップ1Aのように第1開口31よりも第2閉塞部12側に設けられている点で相違する。
【0039】
このようなストロー用キャップ1Dは、ストロー用キャップ1Cと同様の作用効果を奏するとともに、ストロー用キャップ1Aと同様の作用効果を奏する。
【0040】
図9を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Eについて説明する。ストロー用キャップ1Eは、図8のストロー用キャップ1Dと同様の構成であるが、第2閉塞部12が図4のストロー用キャップ1Bのように第2開口32よりも第1閉塞部11側に設けられている点で相違する。
【0041】
このようなストロー用キャップ1Eは、ストロー用キャップ1Bと同様の作用効果を奏する。また、第2挿通部20bの周囲に第2裾部14が形成されている。すなわち、第2閉塞部12は、第2開口32の縁の部分よりも第1閉塞部11側に配置されている。このような構成とすることで、横方向から第2閉塞部12に向かう飛沫を第2裾部14が遮ることになるので、第2閉塞部12に飛沫が届きにくい。
【0042】
したがって、ストロー50を第1挿通部20aのスリット21に挿通し、かつ第2挿通部20bのスリット21には挿通していない状態、つまり吸引口51が筒部10に収容された状態において、飛沫が第2挿通部20bのスリット21を通り、筒部10内に収容されたストロー50に到達することをより確実に防止することができる。
【0043】
〈実施形態3〉
図10及び図11を用いて本実施形態のストロー用キャップについて説明する。図10はストロー用キャップの斜視図である。図11はストローに取り付けたストロー用キャップの斜視図である。
【0044】
図10に示すように、ストロー用キャップ1Fは、筒部10、第1開口31を備えている。筒部10は、中空に形成されており、一方に開口した第1開口31と、他方の開口が閉じた頂部15を備える筒状の形状となっている。筒部10は、第1開口31でストロー50の外径よりも大きく開口しており、その反対側の頂部15に近づくほど開口幅が狭くなっている。頂部15の近傍では、筒部10の開口幅はストロー50の外径よりも小さい。
【0045】
図11に示すように、ストロー用キャップ1Fの第1開口31に、ストロー50の吸引口51を挿通させる。ストロー50の吸引口51は、頂部15の近傍において筒部10の内面に当接し、ストロー用キャップ1Fが吸引口51に係止した状態となる。
【0046】
なお、ストロー用キャップ1Fは、ストロー50が挿通される前の未使用の状態では、第1開口31が閉じていてもよい。そして、ストロー50にストロー用キャップ1Fを取り付ける際には、第1開口31を開いて用いる。
【0047】
このように、ストロー用キャップ1Fの第1開口31に、ストロー50の吸引口51を挿通させるだけで、吸引口51を筒部10の内部に収容することができる。このとき、筒部10の頂部15近傍が吸引口51を摩擦力又は弾性力によって保持するので、ストロー用キャップ1Fから手を離しても、自重で簡単に位置ずれしないようになっている。このようなストロー用キャップ1Fは、簡単な操作でストロー50を衛生的に保つことができる。
【0048】
図12を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Gについて説明する。ストロー用キャップ1Gは、図10及び図11のストロー用キャップ1Fと同様の構成であるが、筒部10のうち第1開口31近傍の部分を、その他の部分よりも相対的に剛性を高くした裾部13Gとなっている点で相違する。
【0049】
このようなストロー用キャップ1Gは、ストロー用キャップ1Fと同様の作用効果を奏する。また、第1開口31の周囲に剛性が高い第1裾部13が形成されている。このような構成とすることで、ストロー用キャップ1Gを壊れにくくすることができる。さらに、より確実に第1開口31が開いた状態を維持できるので、ストロー用キャップ1Gをストロー50に装着しやすい。
【0050】
図13を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Hについて説明する。ストロー用キャップ1Hは、図10及び図11のストロー用キャップ1Fと同様の構成であるが、第1開口31に図1及び図2に示したストロー用キャップ1の第1閉塞部11及び第1挿通部20aを設けた点で異なっている。
【0051】
このようなストロー用キャップ1Hは、ストロー用キャップ1と同様の作用効果を奏する。なお、ストロー50は、第1挿通部20aの係止片22により係止されるので、ストロー50の吸引口51は、筒部10の内面によって係止していなくてもよい。
【0052】
図14を用いて、本実施形態の変形例に係るストロー用キャップ1Iについて説明する。ストロー用キャップ1Iは、図12のストロー用キャップ1Gと同様の構成であるが、第1開口31の縁の部分よりも頂部15側に図3に示したストロー用キャップ1Aの第1閉塞部11及び第1挿通部20aを設けた点で異なっている。
【0053】
このようなストロー用キャップ1Iは、ストロー用キャップ1Aと同様の作用効果を奏する。なお、ストロー50は、第1挿通部20aの係止片22により係止されるので、ストロー50の吸引口51は、筒部10の内面によって係止していなくてもよい。
【0054】
〈実施形態4〉
図15及び図16を用いて本実施形態のストロー用キャップについて説明する。図15はストロー用キャップの斜視図である。図16はストローに取り付けたストロー用キャップの分解斜視図である。
【0055】
図示するように、本実施形態のストロー用キャップ1Jは、図1及び図2に示したストロー用キャップ1と同様の構成であるが、第1閉塞部11Jが筒部10とは着脱可能となっている点で相違する。具体的には、ストロー用キャップ1Jは、第1開口31に着脱可能な蓋状に形成された第1閉塞部11Jを備えている。
【0056】
カップ55に用いられているストロー50に、ストロー用キャップ1Jを取り付ける方法は複数あるが次のように行うことができる。
【0057】
まず、筒部10に第1閉塞部11Jが取り付けられた状態のストロー用キャップ1Jを図2と同様にストロー50に取り付ける方法である。他に、図16に示すように、第1閉塞部11Jのみを先にストロー50に取り付ける。すなわちスリット21にストロー50を挿通し、係止片22でストロー50の側面に係止させる。その後に、第1開口31にストロー50を挿通させるようにして筒部10を移動し、第1開口31を第1閉塞部11Jで蓋をするように筒部10に取り付ける。
【0058】
飲料を飲む際には、第1閉塞部11Jから筒部10を取り外し、第1閉塞部11Jはストロー50に取り付けたままとする。これにより、吸引口51が露出するので飲料を飲むことができる。このようなストロー用キャップ1Jは、ストロー用キャップ1と同様の作用効果を奏する。
【0059】
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されない。
【0060】
例えば、実施形態1及び実施形態2では、筒部10は円筒状であるが、このような形状に限定されない。例えば、断面が三角形、四角形などの多角形の筒状の部材であってもよい。また、筒部10の内径は一定である必要はない。つまり、第1閉塞部11側と第2閉塞部12側とで筒部10の内径が異なっていてもよい。
【0061】
実施形態1及び実施形態2では、第1閉塞部11及び第2閉塞部12は円形状であるが、このような形状に限定されない。例えば、三角形、四角形など多角形であってもよい。また、実施形態1のようにストロー50が挿通しない第2閉塞部12については、実施形態3のように筒部10の開口縁部を接合して開口を潰した形状であってもよい。
【0062】
第1挿通部20a及び第2挿通部20bは、第1閉塞部11、第2閉塞部12に2本のスリット21を形成することで構成したが、このような構成に限定されない。スリット21は1本でもよいし3本以上の複数本であってもよい。
【0063】
また、第1挿通部20a及び第2挿通部20bは、スリット21から形成したものに限定されない。第1挿通部20a及び第2挿通部20bは、第1閉塞部11、第2閉塞部12に設けられた、ストロー50の側面に接触する開口を有する貫通孔であればよい。例えば、円形、楕円形、多角形、星形、ハート型などの貫通孔を第1閉塞部11、第2閉塞部12に設けることで、第1挿通部20a及び第2挿通部20bを形成することができる。
【0064】
また、第1挿通部20aは係止片22がストロー50の側面に接触して係止するような構成としたが、このような構成に限定されない。第1挿通部20aは、ストロー50の外径よりも大きく、筒部10の内径よりも小さい挿通孔であってもよい。つまり、当該挿通孔は、ストロー50に接触していなくてもよい。この場合は、ストロー50の吸引口51が第2閉塞部12を筒部10の内側から支持することになるが、吸引口51としては筒部10に収容されるので飛沫から保護することができる。
【0065】
実施形態4ではストロー50が挿通する第1挿通部20aを有する蓋として第1閉塞部11Jを、筒部10と着脱可能な別体としたが、このような態様に限定されない。すなわち、実施形態1~3のストロー用キャップについても筒部10と第1閉塞部11とを着脱可能な別体としてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J…ストロー用キャップ、10…筒部、11、11J…第1閉塞部、12…第2閉塞部、20a…第1挿通部、20b…第2挿通部、21…スリット、31…第1開口、32…第2開口、50…ストロー、51…吸引口

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2020-12-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ストローに取り付けられるストロー用キャップであって、
前記ストローの外径よりも広い内径を有し、両端の第1開口及び第2開口を有する筒状の筒部と、
前記第1開口を閉塞する第1閉塞部及び前記第2開口を閉塞する第2閉塞部と、
前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第1挿通部と、
を備え
前記筒部は、前記第1挿通部で前記ストローの側面に接触し、前記第1挿通部以外では前記側面に接触していない
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項2】
請求項1に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第1閉塞部が前記筒部の前記第1開口よりも前記第2閉塞部側に配置されることで、前記筒部の前記第1閉塞部よりも前記第1開口側の一部分である第1裾部が形成されている
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第1挿通部は、前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔である複数のスリットが交差したものである
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか一項に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第2閉塞部は、前記筒部の前記第2開口よりも前記第1閉塞部側に配置されることで、前記筒部の前記第2閉塞部よりも前記第2開口側の一部分である第2裾部が形成されている
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第2閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第2挿通部を備える
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか一項に記載するストロー用キャップにおいて、
前記第1閉塞部は、前記筒部とは別体であり着脱可能である
ことを特徴とするストロー用キャップ。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の態様は、ストローに取り付けられるストロー用キャップであって、前記ストローの外径よりも広い内径を有し、両端の第1開口及び第2開口を有する筒状の筒部と、前記第1開口を閉塞する第1閉塞部及び前記第2開口を閉塞する第2閉塞部と、前記第1閉塞部を厚さ方向に貫通した貫通孔を有する第1挿通部と、を備え、前記筒部は、前記第1挿通部で前記ストローの側面に接触し、前記第1挿通部以外では前記側面に接触していないことを特徴とするストロー用キャップにある。