(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022054141
(43)【公開日】2022-04-06
(54)【発明の名称】検査支援システム、検査支援方法、および、検査支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G16H 10/20 20180101AFI20220330BHJP
【FI】
G16H10/20
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020161171
(22)【出願日】2020-09-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-06-02
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年8月4日、琉球放送株式会社が「検査支援システム、検査支援方法、および、検査支援プログラム」をRBCザ・ニュース「中部医師会がコロナ独自検査」の放送番組で放送
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年9月9日、日本放送協会が「検査支援システム、検査支援方法、および、検査支援プログラム」をおきなわHOTeye「PCR検査につなげる新たな問診システム」の放送番組で放送
(71)【出願人】
【識別番号】520373590
【氏名又は名称】中部システムサポート株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(72)【発明者】
【氏名】松嶋 顕介
(72)【発明者】
【氏名】島袋 懇
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】
本発明は、検査支援システムにかかる新規な技術を提供することを、解決すべき課題とする。
【解決手段】
ユーザ端末を介して入力された問診データの送信を受け付け、前記問診データ及び患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、前記診察データの点数化を行う手段と、前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、を備えることを特徴とする検査支援システム。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末を介して入力された問診データの送信を受け付け、前記問診データ及び患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、
前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、
前記診察データの点数化を行う手段と、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、
を備えることを特徴とする検査支援システム。
【請求項2】
前記患者の医療機関への受け入れの可否の判定が可であった場合、前記患者識別子及び前記医療機関の情報を表示処理し、表示処理結果を送信する手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の検査支援システム。
【請求項3】
受付端末を用いて前記患者識別子の認証処理を行うことで、前記患者情報のステータスの更新を行う手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の検査支援システム。
【請求項4】
前記格納を行う手段は、前記患者情報と、前記患者の前記医療機関における診察状況を表すステータスと、を対応付けてデータベースへの格納を更に行うことを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の検査支援システム。
【請求項5】
前記患者の診察データの入力を行うための診察画面を表示処理する手段を更に有し、
前記診察画面は、前記問診データ及び前記点数を表示するための問診結果表示部と、前記診察データの入力を行うための診察データ入力部と、を同一画面上に表示することを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の検査支援システム。
【請求項6】
コンピュータを、
ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、
前記問診データの点数化を行い、前記点数と予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、
前記診察データの点数化を行う手段と、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、
として機能させることを特徴とする検査支援プログラム。
【請求項7】
ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行うステップと、
前記問診データの点数化を行い、前記点数と予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定するステップと、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行うステップと、
前記診察データの点数化を行うステップと、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行うステップと、
を検査支援装置が実行することを特徴とする検査支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査支援システム、検査支援方法、および、検査支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、患者が医療機関を受診する際に、医療機関に準備されている問診票に患者が予め症状や体温を記入していた。また、患者が医療機関を受診する際に、事前に問診情報を通信ネットワーク経由で医療機関に提供することで、医師は更に効率よく患者を診察することが可能となった。
【0003】
特許文献1では、ユーザが問診情報を登録する際の利便性を向上させることができる問診受付システムの発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来、患者がPCR検査や抗原検査を受けようとした場合、検査希望者本人が直接検査機関への申し込みを行わなければならなかった。しかしながら、多数の検査希望者が申し込みを行った場合、検査機関の受付窓口が処理できる限界を超えてしまう可能性がある。あるいは、検査機関では、検査希望者に対する問診から、検査の受け入れや自宅待機の指示等による受け入れ拒否を決定するが、その決定基準は検査機関毎に差異がある。
【0006】
また、特許文献1では、ユーザ端末が問診情報登録サイトにアクセスして問診情報を送信した場合、患者が医療機関に来院して受診をすることは前提となっている。しかしながら、患者が自分は罹患していると思っていたとしても、それが真実であるとは限らず、また、病状が軽く、来院しない方が患者と病院の双方にとって良い場合もある。
【0007】
本発明は、上記のような実状に鑑みてなされたものであり、医療機関での医師にかかる負担を軽減することと、検査機関における受付業務を軽減して検査効率を向上させることと、を解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、検査支援システムであって、ユーザ端末を介して入力された問診データの送信を受け付け、前記問診データ及び患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、前記診察データの点数化を行う手段と、前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、を備えることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、医療機関での医師にかかる負担の軽減と、検査機関における受付業務の軽減と検査効率の向上をさせることができる。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記患者の医療機関への受け入れの可否の判定が可であった場合、前記患者識別子及び前記医療機関の情報を表示処理し、表示処理結果を送信する手段を更に備えることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、病状の軽い患者の受け入れを減らし、医療機関での医師にかかる負担を軽減することができる。
【0010】
本発明の好ましい形態では、受付端末を用いて前記患者識別子の認証処理を行うことで、前記患者情報のステータスの更新を行う手段をさらに備えることを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、医療機関での受付を行った患者のみを表示することができる。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記格納を行う手段は、前記患者情報と、前記患者の前記医療機関における診察状況を表すステータスと、を対応付けてデータベースへの格納を更に行うことを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、特定のステータスを有する患者情報の抽出を行い、連名簿形式の検査依頼書の発行を行うことができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記患者の診察データの入力を行うための診察画面を表示処理する表示処理手段を更に有し、前記診察画面は、前記問診データ及び前記点数を表示するための問診結果表示部と、前記診察データの入力を行うための診察データ入力部と、を同一画面上に表示することを特徴とする。このような構成とすることで、本発明は、医療機関での医師に係る負担を軽減することができる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明は、検査支援プログラムであって、コンピュータを、ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、前記問診データの点数化を行い、前記点数と予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、前記診察データの点数化を行う手段と、前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、として機能させることを特徴とする。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明は、検査支援方法であって、ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行うステップと、前記問診データの点数化を行い、前記点数と予め設定された数値を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定するステップと、医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行うステップと、前記診察データの点数化を行うステップと、前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行うステップと、を検査支援装置が実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、検査支援システムにかかる新規な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態にかかるハードウェア構成図を示す。
【
図2】本発明の一実施形態にかかる機能ブロック図を示す。
【
図3】本発明の一実施形態にかかる処理フローチャート図を示す。
【
図4】本発明の一実施形態にかかる処理フローチャート図を示す。
【
図5】本発明の一実施形態にかかる問診フォーム0w2を示す。
【
図6】本発明の一実施形態にかかる受付画面0w3を示す。
【
図7】本発明の一実施形態にかかる患者一覧0w4を示す。
【
図8】本発明の一実施形態にかかる診察画面0w5を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書は、本発明の実施形態にかかる構成や作用効果等について、図面を交えて、以下に説明する。
【0018】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態に関する検査支援システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではなく、様々な構成を採用することもできる。
【0019】
本発明にかかる検査支援システム、検査支援方法、検査支援プログラム、および、検査支援プログラム媒体のそれぞれは、同様の作用効果を奏する。検査支援システム等における各手段と、検査支援方法における各ステップと、は同様の作用効果を奏する。
【0020】
検査支援システム、検査支援方法、検査支援プログラム、および、検査支援プログラム媒体のそれぞれにおける各手段の作用効果は、後述のプロセッサ等の演算デバイスにより実現される。また、検査支援方法の各ステップの作用効果も当該プロセッサ等の演算デバイスにより実現される。
【0021】
検査支援プログラム媒体は、検査支援プログラムが格納された光ディスクやフラッシュメモリ等の非一過性の記録媒体である。
【0022】
検査支援システムは、サーバ1(検査支援装置)と、1又は複数のユーザ端末2A、1又は複数の受付端末2B、1又は複数の医師端末2C、1又は複数の検査機関端末2D、及び、ネットワークNWを備える。サーバ1は、複数の端末装置2(2A、2B、2C、2D)とネットワークNWを介して連携する。
【0023】
受付端末2B、及び、医師端末2Cは、受付用、及び、診察用のIDとパスワードをログイン画面に入力することで、検査支援システムへのログインを行う。
【0024】
ネットワークNWは、インターネットなどのIP(Internet Protocol)網などとから構成され、当該ネットワークNWは、パブリックネットワークであってよく、プライベートネットワークであってよく、その物理層の態様に制限はない。
【0025】
<ハードウェア構成>
図1に例示されるように、サーバ1は、既知のコンピュータであり、少なくとも、演算デバイス11、主記憶デバイス12、補助記憶デバイス13、通信デバイス16及び、バスインタフェース18を有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。また、サーバ1は、上記構成に加えて、入力デバイス14及び出力デバイス15を備える構成であってよい。
【0026】
また、
図1に例示されるように、端末装置2は、既知のコンピュータであり、少なくとも、演算デバイス21、主記憶デバイス22、補助記憶デバイス23、入力デバイス24、出力デバイス25、通信デバイス26、及び、バスインタフェース28を有し、本発明が発揮する作用効果を実現する上で適宜、用いられる。また、端末装置2は、上記構成に加えて、撮像デバイス27を備える構成であってよい。
【0027】
演算デバイス11及び21は、命令セットを実行可能な既知のプロセッサを有する。主記憶デバイス12及び22は、命令セットを記憶可能な既知の揮発性メモリを有する。補助記憶デバイス13は、プログラム等を記録可能な既知の記録媒体を有する。補助記憶デバイス13はデータベースDB1、DB2の少なくとも一部として機能する。なお、必ずしも補助記憶デバイス13をデータベースとして機能させる必要はなく、データベースDB1、DB2の一部又は全部は、サーバ1とネットワークNWを介して相互に通信可能な外部データベースであってよい。入力デバイス14及び24は、例えば意思入力が可能な既知のインタフェースである。出力デバイス15及び25は、例えば視覚的な報知を可能とする既知のインタフェースである。通信デバイス16及び26は、ネットワークNWのへの接続・参加を実現するための有線方式または無線方式に基づく既知のインタフェースを有する。撮像デバイス27は、読取処理や撮像処理が可能な既知のイメージセンサを有する。なお、出力デバイス15は、既知のプリンタをさらに有する構成であってよい。
【0028】
本発明の実施形態におけるサーバ1は、1または複数のコンピュータからなる。サーバ1が複数のコンピュータからなる場合は、例として、複数のコンピュータのそれぞれがフロントエンドサーバ、バックエンドサーバ及びデータベースサーバとして扱われる。このとき、サーバ1が有する各手段・各ステップにかかる機能は、当該複数のコンピュータにより適宜、分担されることで実現される。
【0029】
本発明の実施形態における端末装置2は、1または複数のコンピュータからなり、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット及びラップトップ等のような任意のコンピュータ装置を用いることを想定する。
【0030】
また、
図1に例示されるように、サーバ1は、通信手段101と、格納手段102と、表示処理手段103と、検査依頼書生成手段104と、を有する。
【0031】
端末装置2は、通信手段201と、表示手段202と、入力手段203と、変更手段204と、読取手段205と、を有する。なお、本明細書中においては、ユーザ端末2Aが有する手段であれば「a」が、受付端末2Bが有する手段であれば「b」が、医師端末2Cが有する手段であれば「c」が、検査機関端末2Dが有する手段であれば「d」が、各手段の末尾に記載されることで、何れの端末装置2が有する手段であるかを区別する。
【0032】
<データベース構成>
図2に例示されるように、検査支援システムは、サーバ1、及び、端末装置2に加えて、データベースDB1、及び、DB2を有する。本実施形態においては、当該データベースDB1、及び、DB2は、ネットワークNWを介してサーバ1と相互に通信可能な外部データベースであるが、サーバ1が有するハードウェア資源を利用するデータベースであってよい。
【0033】
データベースDB1は、問診票の質問事項を示す情報である問診票情報1001と、患者情報1002と、を格納する。患者情報1002は、患者ID(患者識別子)、患者の個人情報、ステータス、患者が診察を受けた医療機関の医療機関ID、ユーザ端末2Aを介して入力された問診データとその採点情報、判定情報、及び、医師端末2Cを介して入力された診察データとその採点情報を含む情報である。また、本明細書中の説明における「ステータス」は、来院待ち、受付、結果待、検査依頼、報告済、及び、中止等の、協力医療機関における患者の診察状況を示し、後述する操作によってステータスを遷移させるために、順番が対応付けられている。
【0034】
データベースDB2は、協力医療機関情報2001と、利用者情報2002と、を格納する。協力医療機関情報2001は、医療機関IDと、協力医療機関の名称と、連絡先と、を含む情報である。利用者情報2002は、協力医療機関に送付された受付用、及び、診察用のIDとパスワードと、をユーザが所属する協力医療機関の医療機関IDと対応付けて格納する。また、協力医療機関情報2001は、協力医療機関の関係受入条件や住所等の、協力医療機関の詳細な情報が更に含まれてよい。ここで、本発明中の説明における「協力医療機関」とは、検査支援システムにログインするためのID、及び、パスワードを所持している医療機関のことである。
【0035】
データベースDB1、及び、DB2は、リレーショナルデータベースやキーバリューストアなどの既知のデータベースの構造を示す。ここで、データベース上の各種データのデータ構造・ファイルフォーマットは、既知のデータ構造・ファイルフォーマットを示す。
【0036】
<情報処理手順>
図3が示すように、本発明にかかる一連の処理は以下のステップを含む。なお、
図3に示される各ステップの順列は一例であり、指定がない限り適宜、当該順列は変更され得る。
【0037】
表示処理手段103は、端末装置2からのリクエストに応じて、所定の画面を表示処理し、表示処理結果を返送する。端末装置2は、サーバ1から受け取った情報に基づいて、種々の画面を表示手段202に表示させる。これにより、端末装置2において、後述する種々の画面が表示される。
【0038】
ユーザ端末2Aは、入力手段203a又は読取手段205a(URLがコード化されている場合)を用いて問診フォームの表示リクエストを行う(ステップS101)。ユーザ端末2Aは表示手段202aを介した利用規約画面の表示を行う。
【0039】
ユーザ端末2Aは、表示された利用規約への同意を、入力手段203aを介して行い(ステップS102)、問診フォーム0w2の表示リクエストを行う。サーバ1は、当該表示リクエストに応じて、データベースDB1に格納されている問診票情報1001を表示処理し、表示処理結果を、通信手段101を介してユーザ端末2Aに送信する(ステップS103)。
【0040】
表示処理結果を受信したユーザ端末2Aは、問診フォーム0w2を表示する(ステップS104)。
【0041】
ユーザ端末2Aは、入力手段203aを介して個人情報及び問診データを入力する(ステップS105)。
【0042】
変更手段204は、患者の個人情報の編集、表示、及び、患者情報1002の削除を行う。
【0043】
<問診フォームの表示例>
図5に例示されるように、表示手段202aは、患者の個人情報を入力するための項目入力部0w2Aと、患者の現在の健康状態を選択するための項目選択部0w2Bと、問診結果をサーバ1に送信するための送信部0w2Cと、を含む問診フォーム0w2の表示を行う。ここで、項目に正しい情報が入力されていない場合、患者が協力医療機関に来院した際に保険証の提示を受けることで、受付端末2Bは、変更手段204bを用いて、入力された個人情報を正しい情報に編集できる。また、図中において、項目選択部0w2Bは2つの選択肢の中から現在の患者の状態に近い回答を1つ選ぶ形式であるが、項目選択部0w2Bにおける選択肢は2種類でなくともよく、また、複数の選択肢の中から複数の回答を選んでもよい。
【0044】
採点手段206は、問診データ、及び、診察データの点数化を行う。また、採点手段206は、点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値との比較を行い、協力医療機関への受け入れの可否を判定する。また、採点手段は、サーバ1が有する手段であってもよい。
【0045】
ユーザ端末2Aは、必要事項が入力されていることを条件に、採点手段206aを用いて問診データの点数化、及び、協力医療機関への受け入れ可否の判定を行う。(ステップS106)。ユーザ端末2Aは、通信手段201aを介して、サーバ1へ問診データ、採点情報、及び、協力医療機関への受け入れの可否を示す情報である判定情報の送信を行う(ステップS107)。
【0046】
採点手段206aによって採点が行われた問診データの点数が、予め定められた点数を下回った場合、サーバ1は判定情報に基づき、ユーザ端末2Aに自宅での待機を推奨する旨の画面を表示させる(ステップS108)。
【0047】
採点手段206aによって採点が行われた問診データの点数が、予め定められた点数を上回った場合、サーバ1は判定情報に基づき、格納手段102を用いて、ユーザ端末2Aから受信した問診データと、問診データの採点結果と、判定情報と、サーバ1で生成した患者IDである患者識別子と、を対応付けて患者情報1002として前記データベースDB1への格納を行う(ステップS109)。
【0048】
サーバ1はユーザ端末2Aに、少なくとも、サーバ1で生成された患者ID、患者IDをバーコードや2次元コード等の低次元コードに変換して取得されたコード画像0w1、及び、協力医療機関の名称と連絡先が表示された画面を表示させる(ステップS110)。ここで、表示される協力医療機関の情報は、名称や連絡先だけでなく、外来診療時間や検体回収時間等の関係受入条件や、住所等の情報であってよい。また、予め定められた点数は任意の値であってよく、また、自宅での待機を推奨する旨の画面が表示される条件は、採点が行われた問診データの点数が予め定められた点数を上回った場合であってよい。表示される協力医療機関は、協力医療機関情報2001としてDB2に格納された全ての協力医療機関であってよく、患者の個人情報や位置情報等に基づいて検索された周辺の協力医療機関であってよい。
【0049】
図4が示すように、本発明にかかる一連の処理は以下のステップを含む。なお、
図4に示される各ステップの順列は一例であり、指定がない限り適宜、当該順列は変更され得る。
図4(a)は、協力医療機関における受付手順を示すフローチャートである。
【0050】
<協力医療機関における受付手順>
受付端末2Bは、利用者にかかる認証処理を行う。受付端末2Bは、受付用ID、及び、パスワードの認証処理が成功することを条件として、受付画面0w3を表示する(ステップS201)。
【0051】
検査依頼書生成手段105は、検査機関に対して検査を依頼するための検査依頼書の書類データの生成を行う。
【0052】
<受付画面の表示例>
図6に例示されるように、表示手段202bは、患者の受付状況を表示するための受付状況表示部0w3Aと、患者から提示された患者IDを入力するための患者ID入力部0w3Bと、受付を行った患者の患者情報1002の少なくとも一部を表示するための患者情報表示部0w3Cと、患者の個人情報の編集、表示、及び、患者情報1002の削除を行うための操作部0w3Dと、検査依頼書を連名簿形式で発行するための検査依頼書発行部0w3Eと、患者情報1002に対応付けられたステータスの変更を行うための診察状況変更部0w3Fと、検査依頼書を単票形式で発行するための検査依頼書発行部0w3Gと、を含む患者一覧0w4の表示を行う。ここで、診察状況変更部0w3Fは、プルダウンメニューを押下することで、入力候補の項目が一覧表示され、その中から患者の現在の診察状況を選択する。また、図中のレ点を押下することで、現在のステータスの次の順番に並べられているステータスに変更される。
【0053】
患者は例えば、来院して診察受付の手続を行う。その際、表示手段202aに表示される患者ID又はコード画像0w1を提示する(ステップS202)。
【0054】
受付端末2Bは、入力手段203b又は読取手段205bを介して、患者から提示された患者IDの入力又はコード画像0w1の読取を行う(ステップS203)。
【0055】
また、受付端末2Bは、患者IDの入力又はコード画像の読取に成功した場合、サーバ1に対して当該患者ID又はコード画像0w1と対応付けられた患者情報1002の参照要求を行う(ステップS204)。
【0056】
格納手段102は、患者情報1002に医療機関IDを対応付けて格納する(ステップS205)。
【0057】
サーバ1は、通信手段101を介して受付端末2Bに患者情報1002を送信する(ステップS206)。受付端末2Bは、通信手段201bを介して患者情報1002を受信する(ステップS207)。この際、受付端末2Bは、変更手段204bを介した患者の個人情報の編集、表示、及び、患者情報1002の削除と、患者の個人情報に対応付けられたステータスの変更と、を行ってよい。
【0058】
<協力医療機関における診察手順>
図4(b)は、協力医療機関における診察手順を示すフローチャートである。
【0059】
医師端末2Cは、利用者にかかる認証処理を行う。表示手段202cは、診察用ID、及び、パスワードの認証処理が成功することを条件として、患者一覧0w4を表示する(ステップS301)。
【0060】
<患者一覧の表示例>
図7に例示されるように、医師端末2Cにおける表示手段202cは、患者情報1002の少なくとも一部を表示するための患者情報表示部0w4Aと、検査依頼書の発行を行うための検査依頼書発行部0w4Bと、を含む患者一覧0w4の表示を行う。
【0061】
医師端末2Cは、通信手段201cを介して、サーバ1から医療機関IDと対応付けられた患者情報1002を受信する(ステップS302)。
【0062】
表示手段202cは、受診者一覧に示される患者情報1002の中から、診察を行う患者の診察画面0w5を表示する(ステップS303)。
【0063】
<診察画面の表示例>
図7に例示されるように、医師端末2Cにおける表示手段202cは、問診データと採点情報を表示するための問診結果表示部0w5Aと、入力手段203cを介して診察データを入力するための診察データ入力部0w5Bと、診察データをサーバ1に送信するための項目送信部0w5Cと、を含む診察画面0w5の表示を行う。また、図中において、診察データ入力部0w5Bは、診察データを入力するための択一選択入力部と、複数選択入力部と、テキスト入力部と、を備えている。また、項目送信部0w5Cは、診察データをサーバ1に送信する際に、患者情報と対応付けられたステータスを検査依頼に変更する検査あり送信ボタンと、ステータスを中止に変更する検査なし送信ボタンと、を備える。
【0064】
医師端末2Cは、入力手段203cを介して診察データの入力を行う。また、医師端末2Cは、採点手段206cを用いて診察データの点数化を行う(ステップS304)。
【0065】
医師端末2Cは、通信手段201cを介して、診察データ、及び、診察データの採点情報をサーバ1への送信を行う(ステップS305)。
【0066】
格納手段102は、診察データ、及び、診察データの採点情報を、診察を行った患者の患者情報1002と対応付けてデータベースDB1へ格納する(ステップS306)。
【0067】
医師端末2Cは、通信手段201cを介して、サーバ1に検査依頼書の発行を要求する。前記発行の要求を受けたサーバ1は、検査依頼書生成手段105を用いて検査依頼書の書類データを生成する。生成された書類データは、通信手段101を介して医師端末2Cに送信される(ステップS307)。
【0068】
この際、生成される検査依頼書の書類データは、1人の患者の検査依頼を行うための単票形式であってよく、また、複数の患者の検査依頼を纏めて行うための連名簿形式であってよい。なお、単票形式の検査依頼書の書類データは、検査依頼書発行部0w3G又は検査依頼書発行部0w4Bの押下を行うことで生成される。この際、検査依頼書の発行先である検査機関の識別子が患者情報1002に対応付けられてもよい。また、患者情報1002に対応付けられたステータスの如何に関わらず、検査依頼書の発行は可能であってよい。また、連名簿形式の検査依頼書の書類データは、検査依頼書発行部0w3Eの押下を行うことで生成される。また、特定のステータス(本実施形態では「検査依頼」)を有する患者情報1002の抽出を行い、連名として検査依頼書への記載を行う。
【0069】
なお、検査依頼書の書類データの発行は、問診データの採点情報、及び、診察データの採点情報の点数の合計が、予め定められた点数を上回っていた場合に行われてよい。このとき、予め定められた点数は任意の値であってよく、また、検査依頼書の書類データを生成する条件は、点数の合計が予め定められた点数を下回った場合であってよい。また、問診、及び、診察結果の如何に依らず、医師は自らの判断に基づき検査依頼書の書類データの生成、送信を行ってよい。
【0070】
医師端末2Cは、サーバ1から受信した検査依頼書の書類データを、通信手段201cを介して検査機関端末2Dに送信する(ステップS308)。なお、検査機関への検査依頼書の送信はファクシミリによって行われてもよく、また、協力医療機関での受信を行った患者が自身で検査機関へ持ち込んでよい。その場合、医師端末2Cは、入力手段203cを介した操作に基づき、医師端末2Cが出力デバイス25として備えている既知のプリンタを用いて検査依頼書の印刷を行ってよい。また、受付端末2Bにおいても同様の操作を行えるものとしてよい。
【0071】
通信手段101は、サーバ1が通信デバイス16として備えており、ネットワークNWを介して端末装置2と情報の送受信を行う。
【0072】
格納手段102は、患者の個人情報、患者識別子、問診データとその採点情報、及び、診察データとその採点情報を患者情報1002としてデータベースDB1に格納する。
【0073】
通信手段201は、端末装置2が通信デバイス26として備えており、ネットワークNWを介してサーバ1と情報の送受信を行う。
【0074】
表示手段202は、端末装置2が出力デバイス25として備えており、液晶ディスプレイや有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等を用いて構成された表示パネル及び駆動部を含むディスプレイである。
【0075】
入力手段203は、キーボード、操作ボタン、マウス、表示手段202上に設けられたタッチセンサ等の入力デバイス24を利用して、外部からなされる操作を受け付け、当該操作に応じた信号を端末装置2に入力する。
【0076】
読取手段205は、後述のコード画像0w1にかかる読取処理を行うことにより、コード画像0w1と対応付けられた患者情報1002を取得する。読取手段205は、例として、患者から提示されたコード画像0w1を表す画像や印刷物を、撮像処理が可能な既知のイメージセンサである撮像デバイス27で撮影し、コード画像0w1の部分を認識し、当該部分に対してデコード処理を行う。
【0077】
本発明によれば、検査支援システムにかかる新規な技術を提供することができる。
【符号の説明】
【0078】
1 :サーバ
2 :端末装置
11 :演算デバイス
12 :主記憶デバイス
13 :補助記憶デバイス
14 :入力デバイス
15 :出力デバイス
16 :通信デバイス
18 :バスインタフェース
21 :演算デバイス
22 :主記憶デバイス
23 :補助記憶デバイス
24 :入力デバイス
25 :出力デバイス
26 :通信デバイス
27 :撮像デバイス
28 :バスインタフェース
101 :通信手段
102 :格納手段
103 :表示処理手段
104 :検査依頼書生成手段
201 :通信手段
202 :表示手段
203 :入力手段
204 :変更手段
205 :読取手段
206 :採点手段
1001 :問診票情報
1002 :患者情報
2001 :協力医療機関情報
2002 :利用者情報
DB1、DB2 :データベース
【手続補正書】
【提出日】2021-04-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末を介して入力された問診データの送信を受け付け、前記問診データ及び患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、
前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値と、を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、
前記患者の医療機関への受け入れの可否の判定が可であった場合、前記患者識別子及び前記医療機関の情報を表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、
前記診察データの点数化を行う手段と、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、
を備えることを特徴とする検査支援システム。
【請求項2】
受付端末を用いて前記患者識別子の認証処理を行うことで、前記患者情報のステータスの更新を行う手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の検査支援システム。
【請求項3】
前記格納を行う手段は、前記患者情報と、前記患者の前記医療機関における診察状況を表すステータスと、を対応付けてデータベースへの格納を更に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査支援システム。
【請求項4】
前記患者の診察データの入力を行うための診察画面を表示処理する手段を更に有し、
前記診察画面は、前記問診データ及び前記点数を表示するための問診結果表示部と、前記診察データの入力を行うための診察データ入力部と、を同一画面上に表示することを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の検査支援システム。
【請求項5】
コンピュータを、
ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行う手段と、
前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値と、を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定する手段と、
前記患者の医療機関への受け入れの可否の判定が可であった場合、前記患者識別子及び前記医療機関の情報を表示処理し、表示処理結果を送信する手段と、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行う手段と、
前記診察データの点数化を行う手段と、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行う手段と、
として機能させることを特徴とする検査支援プログラム。
【請求項6】
ユーザ端末を介して入力された個人情報及び問診データの送信を受け付け、前記個人情報、前記問診データ及びサーバにおいて生成された患者識別子を対応付けて、患者情報としてデータベースへの格納を行うステップと、
前記問診データの点数化を行い算出した点数と、予め設定された数値と、を比較することによって、患者の医療機関への受け入れの可否を判定するステップと、
前記患者の医療機関への受け入れの可否の判定が可であった場合、前記患者識別子及び前記医療機関の情報を表示処理し、表示処理結果を送信するステップと、
医師端末を介して入力された診察データの送信を受け付け、前記患者情報と対応付けて前記データベースへの格納を行うステップと、
前記診察データの点数化を行うステップと、
前記患者情報に基づき検査依頼書の書類データの生成を行うステップと、
を検査支援装置が実行することを特徴とする検査支援方法。