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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022055083
(43)【公開日】2022-04-07
(54)【発明の名称】特典システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20120101AFI20220331BHJP
   G06Q 30/02 20120101ALI20220331BHJP
【FI】
G06Q10/06 332
G06Q30/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020162459
(22)【出願日】2020-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】519137062
【氏名又は名称】株式会社Langoo
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】真田 哲弥
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA06
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】ユーザが所定目標を達成することで得られる特典をユーザに適切に知らせる。
【解決手段】サーバ101において、決定部191は、友人関係が設定された複数のユーザのうち、所定目標を既に達成した達成済ユーザの数Nに応じて、達成済ユーザのそれぞれに付与される既達特典Pを決定する。特定部192は、複数のユーザのうち所定目標を未だ達成していない未達成ユーザのいずれか1人がさらに所定目標を達成することにより達成済ユーザの数が(N+1)になったと仮定して、決定部191により決定されるべき未達特典Qを特定する。報告部193は、決定された既達特典Pを記載した報告を、達成済ユーザへ送信する。告知部194は、特定された未達特典Qを記載した告知であって、決定された既達特典Pが記載されていない告知を、未達成ユーザへ送信する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
友人関係が設定された複数のユーザのうち、所定目標を既に達成した達成済ユーザの数Nに応じて、前記達成済ユーザのそれぞれに付与される既達特典Pを決定する決定部、
前記複数のユーザのうち前記所定目標を未だ達成していない未達成ユーザのいずれか1人がさらに前記所定目標を達成することにより前記達成済ユーザの数が(N+1)になったと仮定して、前記決定部により決定されるべき未達特典Qを特定する特定部、
前記決定された既達特典Pを記載した報告を、前記達成済ユーザへ送信する報告部、
前記特定された未達特典Qを記載した告知であって、前記決定された既達特典Pが記載されていない告知を、前記未達成ユーザへ送信することにより、前記所定目標を達成するよう前記未達成ユーザを促す告知部
を備えることを特徴とする特典システム。
【請求項2】
前記所定目標には期限が設定され、
前記期限より所定期間前に、
前記決定部による決定、
前記特定部による特定、
前記報告部による前記報告の送信、ならびに、
前記告知部による前記告知の送信
がなされることを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【請求項3】
前記未達成ユーザのいずれかが前記所定目標を達成して前記達成済ユーザとなるごとに、
前記決定部による決定、
前記特定部による特定、
前記報告部による前記報告の送信、ならびに、
前記告知部による前記告知の送信
がなされることを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【請求項4】
前記決定される既達特典Pと、前記特定される未達特典Qと、は、
Q ≧ (N+1)×P/N
を満たす
ことを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【請求項5】
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mと、に応じて、前記報告に前記未達成ユーザへメッセージを送るための連絡情報を含めるか否かを定める
ことを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【請求項6】
前記報告に前記連絡情報が含められる場合、前記報告には、前記未達特典Qと前記既達特典Pとの差に係る追加情報がさらに含められる
ことを特徴とする請求項5に記載の特典システム。
【請求項7】
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mとに応じて、前記告知に、前記達成済ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定める
ことを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【請求項8】
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mとに応じて、前記未達成ユーザへ送信される前記告知に、他の未達成ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定める
ことを特徴とする請求項1に記載の特典システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のユーザが所定目標を達成することで得られる特典を当該複数のユーザに適切に知らせることにより、当該複数のユーザのそれぞれが当該所定目標を達成するよう促す特典システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、友人関係が設定されたユーザの行動に基づいて、キャッシュバック等の特典を設定する技術が提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、
ユーザと知人関係にある複数の知人ユーザが登録された知人関係情報を管理するフレンドリスト管理部と、
商品の価格および購入数に応じた割引価格を含む商品情報を管理する商品情報管理部と、
前記商品情報に関する商品を、前記ユーザが購入した場合、前記商品情報に基づく前記価格で前記ユーザに対する仮決済処理を行う仮決済部と、
前記ユーザが前記商品を購入してから所定時間内に、前記知人ユーザが購入した前記商品の数と前記商品情報とに基づく割引価格で前記ユーザに対する決済処理を行う決済部と、
前記ユーザが前記商品を購入した場合、前記知人ユーザに前記商品の情報を通知する購入情報管理部と、
を有するサーバ装置が開示されている(請求項2)。
【0004】
また、特許文献1には、
ユーザと知人関係にある複数の知人ユーザが登録された知人関係情報を管理するフレンドリスト管理部と、
商品の価格および購入数に応じた割引価格を含む商品情報を管理する商品情報管理部と、
前記商品情報に関する商品を、前記ユーザが購入した場合、前記商品情報に基づく前記価格で前記ユーザに対する決済処理を行う決済部と、
前記ユーザが前記商品を購入してから所定時間内に、前記知人ユーザが購入した前記商品の数と前記商品情報とに基づく割引価格と、前記決済処理された前記価格と、の差分を特典として付与する特典管理部と、
を有し、
前記特典は支払われた金額の一部を返金するキャッシュバック方式である
サーバ装置も開示されている(請求項6)。
【0005】
なお、当該技術においては、
購入数管理部が割引イベントの制限時間内にユーザのフレンドリストに登録された知人ユーザが当該商品を購入した数を管理し、
購入数管理部は、商品情報管理部で管理される在庫数を監視し、在庫数がある一定数より少なくなると、警告信号を商品表示部に送信し、ユーザ及びユーザのフレンドリストに登録された知人ユーザに在庫数が少なくなったことが通知され、
商品情報管理部で管理される割引条件に基づき、次のより良い割引条件の適用を受けるために必要な購入数が計算され、商品表示部に送信され、ユーザ及びユーザのフレンドリストに登録された知人ユーザに通知される(段落0059)。
【0006】
ここで、特許文献1に開示される技術は、友人関係に基づく信用できる商品情報に基づいて共同購入ができるようにすることを目的としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2015-75865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、友人関係が設定されたユーザの行動は、同じ商品を購入するものに限られない。たとえば、外国語授業のオンライン受講システムにおいて、友人同士が一緒に学習を進める場合もありうる。このような態様では、友人同士が励まし合いながら受講を継続し、各種の課題をクリアすることによって教育効果が高まり、受講者の満足度も向上すると考えられる。
【0009】
したがって、友人関係が設定された複数のユーザのうち、できるだけ多くのユーザに所定目標を達成させることで、目標を達成した達成済ユーザの満足度を高めるとともに、目標を未だ達成していない未達成ユーザに対して当該所定目標を達成するように促す技術が求められている。
【0010】
本発明は、以上のような課題を解決するもので、複数のユーザが所定目標を達成することで得られる特典を当該複数のユーザに適切に知らせることにより、当該複数のユーザのそれぞれが当該所定目標を達成するよう促す特典システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る特典システムは、
友人関係が設定された複数のユーザのうち、所定目標を既に達成した達成済ユーザの数Nに応じて、前記達成済ユーザのそれぞれに付与される既達特典Pを決定し、
前記複数のユーザのうち前記所定目標を未だ達成していない未達成ユーザのいずれか1人がさらに前記所定目標を達成することにより前記達成済ユーザの数が(N+1)になったと仮定して、前記決定部により決定されるべき未達特典Qを特定し、
前記決定された既達特典Pを記載した報告を、前記達成済ユーザへ送信し、
前記特定された未達特典Qを記載した告知であって、前記決定された既達特典Pが記載されていない告知を、前記未達成ユーザへ送信することにより、前記所定目標を達成するよう前記未達成ユーザを促す。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数のユーザが所定目標を達成することで得られる特典を当該複数のユーザに適切に知らせることにより、当該複数のユーザのそれぞれが当該所定目標を達成するよう促す特典システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態に係る特典システムの構成を示す説明図である。
図2】本発明の実施形態に係る特典システムのサーバの構成を示す説明図である。
図3】本発明の実施形態に係る特典システムにおける処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態を説明する。なお、本実施形態は、説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であれば、本実施形態の各要素もしくは全要素を、これと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能である。また、各実施例にて説明する要素は、用途に応じて適宜省略することも可能である。このように、本発明の原理にしたがって構成された実施形態は、いずれも本発明の範囲に含まれる。
【0015】
(構成)
本実施形態に係るサーバならびに端末は、典型的には、プログラムをコンピュータが実行することによって実現される。当該コンピュータは、各種の出力装置や入力装置に接続され、これらの機器と情報を送受する。
【0016】
各コンピュータにて実行されるプログラムは、当該コンピュータが通信可能に接続されたウェブサーバ等により配布、販売することができるほか、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)やフラッシュメモリ、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)などの非一時的(non-transitory)な情報記録媒体に記録した上で、当該情報記録媒体を配布、販売等することも可能である。
【0017】
プログラムは、コンピュータが有するハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリ、EEPROM等などの非一時的な情報記録媒体にインストールされる。すると、当該コンピュータにより、本実施形態における端末やサーバが実現されることになる。
【0018】
一般的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、コンピュータのOS(Operating System)による管理の下、情報記録媒体からRAM(Random Access Memory)へプログラムを読み出してから、当該プログラムに含まれるコードを解釈、実行する。ただし、CPUがアクセス可能なメモリ空間内に情報記録媒体をマッピングできるようなアーキテクチャでは、RAMへの明示的なプログラムのロードは不要なこともある。なお、プログラムの実行の過程で必要とされる各種情報は、RAM内に一時的(temporary)に記録しておくことができる。
【0019】
さらに、コンピュータは、GPU(Graphics Processing Unit)を備え、各種画像処理計算を高速に行うためのGPUを備えることが望ましい。GPUならびにTensorFlow等のライブラリを使うことで、CPUの制御の下、各種の人工知能処理における学習機能や分類機能を利用することができるようになる。
【0020】
なお、汎用のコンピュータにより本実施形態の情報処理装置を実現するのではなく、専用の電子回路を用いて本実施形態の情報処理装置を構成することも可能である。この態様では、プログラムを電子回路の配線図やタイミングチャート等を生成するための素材として利用することもできる。このような態様では、プログラムに定められる仕様を満たすような電子回路がFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)により構成され、当該電子回路は、当該プログラムに定められた機能を果たす専用機器として機能して、本実施形態の情報処理装置を実現する。
【0021】
以下では、理解を容易にするため、サーバや端末は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現される態様を想定して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る特典システムの構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
【0022】
特典システム11は、ユーザの情報を管理するサーバ101と、各ユーザが使用する端末121と、を備える。両者は、インターネットや携帯電話網等からなる通信ネットワーク141を介して接続されている。
【0023】
特典システム11のサーバ101は、複数のユーザの友人関係の管理、ならびに、当該複数のユーザにおける種々の課題についての進捗の管理をするためのデータベースを有する。
【0024】
たとえば、本実施形態が外国語学習の授業サービスに適用される場合、ユーザ同士の友人関係は、受講開始時に一緒に申し込みをしたことによって成立することとしても良いし、授業が進む中で互いにフレンドリスト登録をすることで成立することとしても良いし、授業の運営者が適宜友人を紹介したり、学習の進捗状況に応じて友人のグループを自動的に設定することとしても良い。
【0025】
この態様では、ユーザは、端末121を介してオンライン授業に参加することができる。オンライン授業における課題としては、たとえば、コースに応じて定められた授業(ストリーミングライブ配信でも良いし、録画したものを配信するのでも良い)、リアルタイムで開催されるウェブセミナー形式のオンラインレッスン、各種のテスト・試験などが考えられる。
【0026】
各ユーザには、授業のコースにおける最終的な目的を達成するため、所定の目標が掲げられる。この目標は、たとえば、「コースに参加してから1箇月以内に2割以上のコマ数のレッスンを閲覧・参加すること」「コース開始から4週間後までに、繰り返し挑戦が可能な第1の試験において7割以上の点数を獲得すること」など、種々のものが考えられ、授業サービスの態様に応じて適宜変更が可能である。
【0027】
サーバ101自体がウェブ授業サービスを提供している場合は、当該授業サービスにおけるユーザの受講状況を管理することとなるので、各ユーザの受講状況に変化があるごとに、各ユーザが目標を達成したか否かを判定することが可能となる。
【0028】
サーバ101以外の機器(図示せず)にてウェブ授業サービスが提供されている場合には、サーバ101は、当該機器から各ユーザの受講状況を適宜取得してデータベースに格納する等して管理する。
【0029】
本実施形態では、所定目標を達成したユーザに対して特典を付与する際に、友人関係が設定されたユーザのグループにおいて、所定目標を達成したユーザの数が多ければ多いほど特典を多くすることによって、各ユーザが所定目標を達成するための動機を与え、学習効果の向上を図る。
【0030】
特典としては、たとえば、支払った受講料に対するキャッシュバックが考えられる。たとえば、友人関係が設定されたユーザのグループにおいて、当該グループに属するユーザの数がL人である場合を考える。
【0031】
当該グループにおいて目標を達成した人数(達成済ユーザの数)をnとし、そのときに、達成済ユーザに付与されるキャッシュバック額をp(n,L)と置くと、友人関係にあるユーザ同士の励まし合いを進めるには、
0 = p(0,L) < p(1,L) < p(2,L) < … < p(L,L)
が成立するように、特典の大きさを設定することが望ましい。
【0032】
最も単純には、グループ内人数Lに応じたパラメータM(L)を用いて、
p(n,L) = nM(L)
とすることができる。この関係を採用した場合には、
p(n+1,L) = (n+1)×p(n,L)/n
が成立する。
【0033】
また、p(n,L)がnに対して比例関係よりも速く成長するように設定しても良い。この場合は、
p(n+1,L) > (n+1)×p(n,L)/n
が成立する。
【0034】
図2は、本発明の実施形態に係る特典システムのサーバの構成を示す説明図である。図3は、本発明の実施形態に係る特典システムにおける処理の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
【0035】
サーバ101は、決定部191、特定部192、報告部193、告知部194を備え、これら各部を機能させて、特典処理を実行する。
【0036】
特典処理は、典型的には、オンライン授業を管理するデータベースにおいて、ユーザの受講状況が変化すると開始されるが、バッチ処理等によって定期的に起動することとしても良い。
【0037】
さて、サーバ101は、友人関係が設定された複数のユーザのグループのそれぞれについて、以下の処理を繰り返す(ステップS201)。
【0038】
すなわち、サーバ101は、データベースを参照して、当該グループに属するユーザの進捗状況が変化したか調べる(ステップS202)。
【0039】
変化していなければ、(ステップS202;No)、ステップS209へ進む。
【0040】
変化していれば(ステップS202;Yes)、サーバ101の決定部191は、達成済ユーザの数Nを取得し(ステップS203)、当該達成済みユーザのそれぞれに付与される既達特典Pを決定する(ステップS204)。
【0041】
上記の例にしたがえば、現在処理しているグループに属するユーザの人数をLとすると、決定部191は、
P = p(N,L)
を計算することになる。
【0042】
そして、サーバ101の報告部193は、決定された既達特典Pを記載した報告を、達成済ユーザの端末121へ送信する(ステップS205)。
【0043】
これにより、達成済ユーザは、自分が獲得できる特典の現状を確認することができる。
【0044】
ついで、サーバ101は、グループの全員が達成済ユーザとなったか否か、すなわち、グループ内の人数L=Nか否かを調べる(ステップS206)。
【0045】
L=Nであれば(ステップS206;Yes)、ステップS209へ進む。
【0046】
L=Nでなければ(ステップS206;No)、サーバ101の特定部192は、当該グループに属するユーザのうち所定目標を未だ達成していない未達成ユーザのいずれか1人がさらに所定目標を達成することにより達成済ユーザの数が(N+1)になったと仮定して、未達特典Qを特定する(ステップS207)。
【0047】
上記の例にしたがえば、特定部192は、
Q = p(N+1,L)
を計算することになる。
【0048】
また、既達特典Pと、未達特典Qと、は、
Q ≧ (N+1)×P/N
を満たすことになる。
【0049】
そして、サーバ101の告知部194は、特定された未達特典Qを記載した告知であって、決定された既達特典Pが記載されていない告知を、未達成ユーザの端末121へ送信する(ステップS208)。
【0050】
これにより、未達成ユーザは、所定目標を達成するよう促されることにある。
【0051】
上記のように、告知には、告知を受け取った未達成ユーザが目標を達成すれば獲得できる特典Qは記載されているが、未達成ユーザと同じグループに属する達成済ユーザが獲得できることが決定された特典Pは記載されていない。これにより、ユーザ間の嫉妬感情を抑制することができる。
【0052】
上記の処理を各グループに対して繰り返して(ステップS209)、本処理を終了する。
【0053】
このようにして、各グループの未達成ユーザのいずれかが所定目標を達成して達成済ユーザとなることを契機として、決定部191による決定、特定部192による特定、報告部193による報告の送信、ならびに、告知部194による告知の送信がなされることになる。
【0054】
なお、所定目標として、たとえば「月曜日から日曜日までの1週間以内に課題を100問解く」等、期限が設定されたものを採用することができる。このような態様では、上記のような繰り返しを採用しても良いし、上記のような繰り返しに加えて、もしくは、かえて、期限の所定期間前、たとえば、金曜日に、決定部191による決定、特定部192による特定、報告部193による報告の送信、ならびに、告知部194による告知の送信をすることとしても良い。
【0055】
また、所定目標として、小さい目標が連続して達成されることを採用することができる。たとえば、「月曜日から日曜日までの1週間以内に課題を100問解く」ことを4週間継続すると、受講費用の一部がキャッシュバックされる態様を考える。
【0056】
このような態様では、本実施形態における「所定目標」として、「月曜日から日曜日までの1週間以内に100問」を採用することができる。すなわち、
1週経過後に付与される特典は「あと3週これを継続することでキャッシュバックが受けられる」、
その後さらに1週経過後に付与される特典は「あと2週これを継続することでキャッシュバックが受けられる」、
その後さらに1週経過後に付与される特典は「あと1週これを継続することでキャッシュバックが受けられる」、
その後さらに1週経過後に付与される特典は「キャッシュバックが受けられる」
のように、4段階の目標と特典を設定することで、毎週特定の曜日(たとえば、金曜日)に報告や告知がされるような態様に本発明を適用することができる。
【0057】
このほか、達成済ユーザへ送信される報告には、達成済ユーザの数Nと、未達成ユーザの数Mと、に応じて、未達成ユーザへメッセージを送るための連絡情報を含めるか否かを決めても良い。
【0058】
たとえば、達成済ユーザの数Nが少ないうちは、報告には未達成ユーザの連絡情報は含めないこととし、未達成ユーザの数M=L-Nが達成済ユーザの数Nより少なくなったら、報告に未達成ユーザの連絡情報を含めることとしても良い。
【0059】
報告に未達成ユーザの連絡情報を含める場合、報告には、未達特典Qと既達特典Pとの差Q-Pに係る追加情報を含めることとしても良い。
【0060】
差Q-Pは、達成済ユーザが未達成ユーザを励まして所定目標を達成させることができた際に、達成済ユーザが得られる特典の増加量に相当するものである。
【0061】
達成済ユーザ宛の報告に差Q-Pを示すことによって、達成済ユーザが未達成ユーザを励ます動機を与えることができる。
【0062】
このほか、達成済ユーザの数Nと、未達成ユーザの数Mとに応じて、告知に、達成済ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定めることとしても良い。
【0063】
たとえば、達成済ユーザの数Nが少ないうちは、告知には達成済ユーザの連絡情報は含めないこととし、未達成ユーザの数M=L-Nが達成済ユーザの数Nより少なくなったら、告知に達成済ユーザの連絡情報を含めることとしても良い。
【0064】
未達成ユーザ宛の告知に達成済ユーザの連絡情報を含めることによって、未達成ユーザに「あの人が達成しているのであれば私も頑張ろう」と奮起させることができるようになるとともに、目標を達成するための相談等を、未達成ユーザから達成済ユーザへしやすくすることができる。
【0065】
また、達成済ユーザの数Nと、未達成ユーザの数Mとに応じて、未達成ユーザへ送信される告知に、他の未達成ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定めることとしても良い。
【0066】
たとえば、達成済ユーザの数Nが少ないうちは、告知には未達成ユーザの連絡情報は含めないこととし、未達成ユーザの数M=L-Nが達成済ユーザの数Nより少なくなったら、告知に未達成ユーザの連絡情報は含めることとしても良い。
【0067】
未達成ユーザ宛の告知に他の未達成ユーザの連絡情報を含めることによって、未達成ユーザ同士で連絡をとりあって互いに励まし合うことができるようになる。
【0068】
なお、達成済ユーザの数N、未達成ユーザの数Mに基づく判定の条件については、態様に応じて適宜変更が可能である。また、過去の実績に基づいて、機械学習や深層学習の技術を適用することにより、目標を達成するユーザの人数が増えるように、報告や告知に係る条件を自動調整することも可能である。
【0069】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
【0070】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態に係る特典システムは、
友人関係が設定された複数のユーザのうち、所定目標を既に達成した達成済ユーザの数Nに応じて、前記達成済ユーザのそれぞれに付与される既達特典Pを決定する決定部、
前記複数のユーザのうち前記所定目標を未だ達成していない未達成ユーザのいずれか1人がさらに前記所定目標を達成することにより前記達成済ユーザの数が(N+1)になったと仮定して、前記決定部により決定されるべき未達特典Qを特定する特定部、
前記決定された既達特典Pを記載した報告を、前記達成済ユーザへ送信する報告部、
前記特定された未達特典Qを記載した告知であって、前記決定された既達特典Pが記載されていない告知を、前記未達成ユーザへ送信することにより、前記所定目標を達成するよう前記未達成ユーザを促す告知部
を備える。
【0071】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記所定目標には期限が設定され、
前記期限より所定期間前に、
前記決定部による決定、
前記特定部による特定、
前記報告部による前記報告の送信、ならびに、
前記告知部による前記告知の送信
がなされるように構成することができる。
【0072】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記未達成ユーザのいずれかが前記所定目標を達成して前記達成済ユーザとなるごとに、
前記決定部による決定、
前記特定部による特定、
前記報告部による前記報告の送信、ならびに、
前記告知部による前記告知の送信
がなされるように構成することができる。
【0073】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記決定される既達特典Pと、前記特定される未達特典Qと、は、
Q ≧ (N+1)×P/N
を満たす
ように構成することができる。
【0074】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mと、に応じて、前記報告に前記未達成ユーザへメッセージを送るための連絡情報を含めるか否かを定める
ように構成することができる。
【0075】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記報告に前記連絡情報が含められる場合、前記報告には、前記未達特典Qと前記既達特典Pとの差に係る追加情報がさらに含められる
ように構成することができる。
【0076】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mとに応じて、前記告知に、前記達成済ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定める
ように構成することができる。
【0077】
また、本実施形態に係る特典システムにおいて、
前記達成済ユーザの数Nと、前記未達成ユーザの数Mとに応じて、前記未達成ユーザへ送信される前記告知に、他の未達成ユーザに係る連絡情報を含めるか否かを定める
ように構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明によれば、複数のユーザが所定目標を達成することで得られる特典を当該複数のユーザに適切に知らせることにより、当該複数のユーザのそれぞれが当該所定目標を達成するよう促す特典システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0079】
11 特典システム
101 サーバ
121 端末
141 通信ネットワーク
191 決定部
192 特定部
193 報告部
194 告知部
図1
図2
図3